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【誕生日SS】ともこ「あかねちゃんトイレいこ」あかね「え…」
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初ゆるゆりSSです
あかねさんの性別のことが書いてます。想像で書くので不快に思う方申し訳ございません
あかねさんハッピーバースデー
それでもよければどうぞ
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あかね「いえ…私はそういうのあんまりいいかなーなんて」
ともこ「そおなんだ。女子ってこういうの面倒くさくない?」
あかね「だ、だからよ!私は苦手だなーって」
ともこ「(しがらみにとらわれないあかねさんかっこいいー////)」
ともこの様子ならトイレに付き合えなくても一緒にいてくれる。私のそばを選んでくれる子に申し訳ないと思う。
それでも私ができない理由…少し昔の話をしていいかしら
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あかり「お姉ちゃん、これあげる!」
あかりはよくプレゼントをくれる。今日は髪飾りみたい
あかね「これお姉ちゃんに?あかり、大好きよ!」
あかり「えへへ、お姉ちゃん大好き」
あかりは私のたった1人の妹。私に懐いてくれて、とてもかわいいの。私をお姉ちゃんって慕ってくれる
私は、書類上はお兄ちゃんなんだけどね
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幸い、両親共に自由な発想の持ち主で家での服には困らなかった
でも、学校ではそうはいかなかったかな
いじめっ子1「やーい〇〇のオカマー」
いじめっ子2「そんな服おんなが着るんだぞーきもいー」
私はほんとは女の子だ!なんて私と同じ境遇の人は思うかもしれないわね。でも、私はそういう結論が出るまで時間がかかった。
なぜなら、私は男の子が好きじゃない
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私の初恋は女の子だった
そしてそれは今も変わらない
それは、世間では許されないと認知している。大切な人を傷つけるともわかっている。
それでも、世間にそういう本があるということは、一定数そういう人がいるのよね?
私は単なる女装趣味者でシスコンだと思い込んだ。
当時の私は、男性から女性になる人はみんな男の子が好きだと思ってたからかしらね
中学生の頃かしら。そういう本を買いだしたのは。
あの時からは地獄だったわね。
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声がうまく出ない。いわゆる声変わりというもの。綺麗な歌声だと自負していたのに。
現実が自分を汚していく。私は口数が少なくなった。
それでも、家では努力した
ボイストレーニングで女声を出せるようになってからはだいぶ楽になった
あかり「お姉ちゃん、最近元気ないね」
あかね「あら、そう見えるかしら」
あかり「うん、あかりがいっぱいおまじないかけてあげるよぉ」
つい、涙がでる
あかり「お姉ちゃん、泣かないで、よしよし」
そして、そんなあかりで事をおこなっていることへの罪悪感から、涙を流した
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赤座母「あかね、今日は学校いかないの?」
あかね「うん、今日はいいや…」
赤座母「…学校に連絡しとくわね」
両親は私の訴えに真摯に耳を傾けてくれた。それで「あかね」という新しい名前も付けてくれた。
だからこそ、家でだらだらしてる自分が恥ずかしい。妹に顔向けできない。
部屋で妹物の本をめくり、死について考えていた
そんな時、学校から送られてきた進路希望調査が目に入った
女子高…ここなら、やり直せるかもしれない
すぐに、自分が病院にいきたいと伝え、性別を最終的には変えるつもりと親にも話した。その上で高校にいきたい…と
まだまだ、私は乗り越えるものがあったわ
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あかね「…え、うちじゃ無理?」
くらげ「なもなも、こういうのは専門のところにいってほしいなも」
まずは通院までの距離
医者「赤座さんは女性が好きなんですよね?では、勘違いではないでしょうか」
医師の無理解。当時は同性愛と混同されてたからかしら。これで専門?ふざけないでよ!
私は独力で県外の病院を探し、ようやくこころの性別は女性だということ、それでかつレズビアンとして女性が好きということを確率した
受け取った診断書を提出するとなんなく志望校の受験許可が降りた。学校も寛容だった。
あかり「お姉ちゃんその制服いいなー」
あかね「似合う?でもあかりは七森中の制服も着れるんだから楽しみにしててよね」
七森中は女子中学校。私は同系列の男子校に通っていた。いわゆる学ラン。これを着るのがつらくて不登校の原因にもなってたかしら。
これで新しい人生が開く。そう思っていた
現実は甘くなかったわね
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高校に入学して、まず困ったことがある
同級生1「ねートイレ行こ?」
同級生2「うん、あかねちゃんも行こうよー」
あかね「えー…ごめんね!今宿題済ませなきゃいけないのよ」
同級生1「あかねちゃん成績いいのに珍しいね。じゃあお先ー」
女子特有の連れション。こんな文化廃れてしまえばいいのに。
私は、1階にしかない多目的トイレに2階から階段をわざわざ降りてする必要がある。それでもあるだけマシと思うしかない。
ほかにも…
同級生1「プール楽しみだねー!」
あかね「えーと…私は見学なのよ。お医者様にいろいろ言われててね」
同級生2「あかねちゃん、無理しないでね」
嘘ではないけど、友達に申し訳なく思う。
そして、こんな綱渡りみたいな関係も終わりを告げようとしていた。
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同級生「あかねちゃんまた学年トップだよ!今度勉強教えて」
あかね「私にできるかしら。でも一緒にやりましょう」
ライバル「うー、私はなんでいつも2番なのよ!必ず弱味握ってやるんだから!」
次期生徒会長を目指してたクラスメイトはやたら私にからんできてた。私は適当にかわしてたけど、それがよくなかったのかもしれない。
ライバル「あの子の弱味弱味…ん?これはまさか…」
私が忘れ物をしなければこんなことにはならなかったのに
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翌日
同級生「ありがとうー、また教えてね」
あかね「あなたがうまいからよ。なんて」
ライバル「ちょっと、赤座あかね!こちらにきなさい!」
ライバルは教卓に来いとしつこい。仕方ないからいく。
そこは、クラスメイトみんなの注目を浴びるとこだった
ライバル「ねえ、これは何?」
あかね「!?それは…」
クラス中がざわつき出す
私がよく持ち歩いてたポーチがそこにあった
中には
ライバル「T字カミソリ、男性用スキンケア用品…あんた男ね?」
まずいまずい…こういう時は冷静に
あかね「あら、T字カミソリも女性で使う人はいるわ。それに私肌荒れが酷いからそれ使ってるの」
ライバル「あくまでしらをきるつもりね…ならこうよ」
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なんだこの展開!?
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普通口喧嘩は暴力を振るったほうが負け
でも今回は…私の負けだった
ライバル「じゃまなんだよ男が!」ドスッ
あかね「ウッ」
鈍痛にうずくまる。それでも助ける人はいない。なぜなら、私の野太い声に驚いてそれどころではなかったから
ボイトレもこういう時は素が出てしまう
同級生1「え、あかねちゃんほんとに?」
同級生2「うそ。じゃあ今までも…」
ザワザワ…あの子男なの?出てってよー、きもいー
一気に風向きが変わった。
今日から、地獄だ
私を退学にしようと意気揚々で先生に伝えたが、把握済みで苦い顔で帰ってきた。それでも、彼女はこれから一番でいられるだろう
同級生1「ごめんね、修学旅行は一緒の班はむりかな」
同級生2「この学校、男に免疫ない人多いんだよね。その、あかねちゃんは嫌いじゃないけど…ごめん」
私から次々と人が離れてく。今日も現実から逃れよう
そう思い、いつも兄妹の本を買う店に来た
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そこには私と同じ学校の制服の子が
こんな店にくるなんて珍しいわね
その子は私の制服を見るなり大慌てで買ったものを隠そうとして、落とした
あかね「あら、大丈夫ですか?手伝いますよ」
女の子「いえ、大丈夫です!」
そういった理由がわかった。その子がその子が持ってるのは女の子同士の恋愛モノ。つまり
女の子「あはは、ついにバレちゃったなー。私のこと笑ってよ」
あかね「…笑わないわ。なぜなら私は実は男だからね。」
女の子「ええっ!?でもそんな風には…」
あかね「ありがとう。でも今日バレちゃった」
女の子「でも、いつもノンケ物の本買ってるのみて…」
あかね「あら、みられちゃったのね。でもよく見て」
【大好きお兄ちゃん!ラブラブエッチ】
女の子「…( ゚д゚)」
あかね「どう?私も変態でしょ。」
女の子「…ふふ、面白いです。友達になりませんか」
あかね「いいわよ、私は赤座あかね」
撫子「大室撫子です。よろしくおねがいします」
その子は私の一個下だということ、妹が2人いること、そして、レズビアンだということ。全て明かしてくれた。いい友達ができた
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撫子「私も、最近レズバレしたんです」
あかね「そうなの。どうしてかしら。あんまりボロとかは出なそうだけど」
撫子「実は、思い切って告白したんです。その子はノンケだったから振られちゃいました。私はそれで割り切るつもりだったんですけど、相手が気持ち悪がりすぎて、いろんな人に話し回るうちに…」
あかね「そうだったの…。でも、あなたは勇気があるわ。私は隠して生きてばかり。当然の報いよ」
そう自嘲した。もしかしたら最初に話してれば、2人は受け入れてくれたかもしれない。そう思うところもあった
撫子「なら…倍返しですよ」
あかね「?」
撫子「私達もここにいるって証明しましょう!」
撫子にはある作戦があった。
それは…
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ライバル「ついに生徒会選挙ね。ま、私が当選でしょうけど」
ライバルは着々と先生に媚を売り、気に入らない子の悪評を流し、トップへ突き進んでいた
そして次期生徒会長と目されるほどになっていた
そして…対抗馬は誰もいない。彼女に逆らうことになればどうなるかみんな知ってるからだ。信任投票になる、そう思っていた
公示前日、赤座あかねが生徒会候補に立候補し、一騎打ちとなった。
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次の日からは選挙期間となるのだが…
【赤座あかねは男!女子高に潜入した変態を生徒会長にしてはならない】
いわゆる中傷ビラだ。国政選挙ではたまにニュースになるけど、まさか学内でこんなものが…
最初はこのビラが聞いたせいか、誰も演説に耳を傾けてくれなかった
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そして、選挙期間折り返しの合同演説会が始まった
ライバル「私が生徒会長になった暁には…清く正しく美しく、勉学に励める…」
当たり障りのない演説は面倒事が嫌いな教師や無関心生徒には受けていた。これに勝つには…
撫子「応援弁士の、大室撫子です。まず、私事ですが、話させていただきます。私はレズビアンです。そんな私にも分け隔てなく接する精神。それこそがわが校に求められる生徒会長です。人を見かけや家柄、性別、主義主張で差別せず、みんなが笑顔で学校に通える。こういう学校の生徒会長にふさわしいのは、赤座あかねさんです。どうか清き一票をお願いします!」
最初はどよめきがあったが、大室さんの演説に拍手が起こった。次は私の番だ
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あかね「えー、生徒会候補の赤座あかねです。大室さんにだけ言わせるのは不公平だから言うわね。誰かさんがまいたビラの通り、私は元男です。」
ザワザワと皆が騒ぎ出す。私は続けた
「そんな私を拒絶せず受け入れてくれたのがわが校です。私は、そんな学校に恩返ししたい。その思いで立候補しました。ただ、私はトラブルで一時学校に行きたくなくなる時もありました。この学校でそんなことはもったいないです。生きづらいと思う方、信頼し、相談しやすい学校、私赤座あかねはみなさんと共に作りたいと思います」
拍手喝采
これに尽きた
こうして、私の演説は大成功に終わった
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投票結果は私の当選だった
僅差だったから大室さんがいなければ落ちてた
あかね「ありがとう大室さん」
撫子「いえ、これで私も学校が楽しくなります」
ライバル「え、ふん。赤座さん。当選おめでとう。それと…今まで悪かったわ。私と良きライバルになってほしいわ」
あかね「ええ、喜んで!」
私は生徒会長になってからは、なんとなく百合カップルが増えた気がする
きもいきもいといいつつ自分を抑えていた人がこんなにもいたなんて
そして、充実した高校生活を送り、大学に推薦合格した
あかり「お姉ちゃん合格おめでとう!」
あかね「ありがとう。あかり、大好きよ。」
私は、思い出してるうちに決意はできた
ともこに話そう
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あかね「あの、ともこ」
ともこ「なあにあかねちゃん」
あかね「あのね、私がトイレにいけないのは、実は男だからなのよ」
ともこ「ええっ!?」
あかね「でも、今は女の子として生きてるわ。…気持ち悪い?」
ともこ「そんなことないよ。私は、男でも女でもあかねちゃんが好き」
言ってからともこの顔が真っ赤になるのを確認した。そんなこと彼女が考えてたなんて。なら、いっそうこれも言わないと
あかね「うれしいわ。でも、私、重度のシスコンよ」
ともこ「しってるわ。あかりちゃんの話よくするものね」
あかね「あれはセーブモードよ。」
ともこ「へ?」
あかね「姉妹本数千冊持ってる、妹のパンツ食べる、妹で十×回してる…」
ともこ「…( ゚д゚)」
あかね「どう?私はあかり一筋の変態よ」
ともこ「くすくす」
あかね「な、なによ」
ともこ「そんな変態さん、私以外にもらってくれないだろうなーって」
あかね「え、ええー?」
ともこ「私も本気ってこと。少しあかりちゃんに妬けちゃうけどよろしくね」
あかね「…妹は別腹よ///」
私は、新しいパートナーを見つけ、今までの人生をリセットする
私は、幸せです
終わり
あかねさん誕生日オメシャス!あと勝手に男にしてもうしわけナス!
あっ、そうだ(唐突)ゆるゆり掲載の百合姫が月刊化したゾ^〜。新連載もあるから見とけよ見とけよ〜
あと大室家3巻あくしろよ
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