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武内P「渋谷さん」 凛「え、なに?」

1 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:47:27 QzAQ56r6
武内P「>>3


2 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:48:04 O.i8ygEU
うんち


3 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:48:28 oJPwkkak
タイが曲がっていますよ


4 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:48:43 V4yiwEd2
スカートがパンツに……


5 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:48:51 MSIWSnBk
おやすみなさい


6 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:51:58 QzAQ56r6
武内P「タイが曲がっていますよ」

凛「あ、ほんとだ」

武内P「少し失礼します」

凛「えっ、ちょっと、自分で出来るってば」

武内P「すみません」

凛「う……まぁいいけど。ありがとう」

武内P「どういたしまして」


7 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:52:35 QzAQ56r6
武内P「島村さん」

卯月「はい、なんですか?」

武内P「>>10


8 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:52:36 0BKLURB2
ああ^〜


9 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:54:04 MSIWSnBk
月が綺麗ですね


10 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:54:09 0VO5IpYI
うんちして…


11 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:54:31 yyXPJ4w.
ジャパンカップの予想を教えてください


12 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 21:55:54 v53fFhjk
Pはお姉さまか何か?


13 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:01:56 QzAQ56r6
武内P「うんちして…」

卯月「」

武内P「うんち…」

卯月「ハッ! ぷ、プロデューサーさん!? どうしちゃったんですか!?」

武内P「うんちー…」

卯月「こ、これはまさか幼児退行、というものなんでしょうか」

卯月「普段から忙しそうでしたけど、こんなになるまで働いてたんですね…」

武内P「うー」

卯月「プロデューサーさん」ギュッ

武内P「!」

卯月「大丈夫ですよ、大丈夫…」

武内P「…………」

武内P「ぅ………!? し、島村さん!? これはいったい…」

卯月「えっ、プロデューサーさん?」

武内P「は、はい」

卯月「よかったぁ、元に戻ったんですね!」

武内P「は、はぁ……?」


14 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:02:03 lkOVpX7A
あっ、ふ〜ん……


15 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:04:50 EiuAaCko
ふーーーーーーーーーーーー?


16 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:22:38 QzAQ56r6
武内P「本田さん」

未央「おっ、なになに?」

武内P「>>18


17 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:26:51 vgSn8ZGw
お尻をなでさせてください


18 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:27:01 lkOVpX7A
失礼ですがおっぱいを触らせて頂けないでしょうか


19 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:32:46 QzAQ56r6
武内P「失礼ですがおっぱいを触らせて頂けないでしょうか」

未央「えっ、えぇ?!」

武内P「駄目でしょうか」

未央「いやいやいやいやいや! え、何ドッキリ!? プロデューサーそんなキャラじゃないよね!?」

武内P「本気です」

未央「えー……あーっと……そのぉ」

武内P「……」

未央「あ、あー! 最近スリーサイズ変わっちゃったからプロフィール更新する為に採寸しないとなー!」

武内P「!」

未央「誰か手伝ってくれないかなー?」チラッチラッ

武内P「それは早急にせねばなりませんね。手伝います」

未央「う、うん。えと、じゃあ空き部屋の方で……や、優しくね?///」


20 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:34:10 MSIWSnBk
興奮する


21 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:34:22 J7gaNh4g
やっぱ未央と卯月と加蓮と奈緒のおっぱいを・・・最高やな!


22 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:34:34 1SL90bs2
ふーーーーーーーーん


23 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:37:48 QzAQ56r6
武内P「前川さん」

みく「Pチャンどうしたにゃ」

武内P「>>25


24 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:38:53 J7gaNh4g
犬の真似しろ


25 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:38:59 c3Tjc4j2
しゃぶって


26 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:48:46 QzAQ56r6
武内P「しゃぶって」

みく「しゃぶって?」

武内P「はい」

みく「溜まってる、って奴なのかな?」

武内P「はい」

みく「しょうがないにゃあ」

武内P「ありがとうございます。実はかくかくしかじか」

みく「うまうままるまる」

武内P「あーだこーだ」

みく「なんやかんや」

武内P「ふぅ……すみません。前川さんのお陰でスッとした気持ちです」

みく「それはよかったにゃ。PチャンはPチャンでストレス溜まって愚痴言いたくなる時もあるはずだからね」

武内P「また、いいでしょうか」

みく「次なんて無い方がいいんだけど……ま、Pチャンのためにここは頷いておくにゃ」

武内P「ありがとうございます」


(注・『しゃぶる』は熊本弁で『喋る』という意味です)


27 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:54:13 UUxQmC46
みくにゃんは熊本出身だった…?


28 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 22:57:36 MAZ6FB3s
むしろ武内Pが熊本出身の可能性


29 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:02:19 QzAQ56r6
武内P「多田さん」

李衣菜「プロデューサー? なんですか?」

武内P「>>31


30 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:04:10 MAZ6FB3s
ハンバーグを食べたいです


31 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:04:18 9mef6Uds
いつも頑張っている貴女へご褒美です
(ギターピックのアクセサリーをプレゼント)


32 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:04:33 redFIDkM
三味線弾いて


33 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:04:40 frGHCT6c
お昼を食べに行きましょう


34 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:05:56 aG746bmY
なんかNANじぇい民はりーなには優しいな


35 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:23:22 QzAQ56r6
「いつも頑張っている多田さんへ、私からのささやかなご褒美です」

「うわすごっ……!? なんですかこのロックなの!」

「ギターピックをアクセサリーとして仕上げたものですね」

 中空にぶら下げられたアクセサリーの銀面には自身の顔がハッキリと映るほどだった。
 幼子のように純真無垢な瞳で贈り物を見つめていた李衣菜は、やがて恥ずかしそうに少し顔を伏せると、それを武内Pに手渡す。

「そ、その……よかったらプロデューサーが掛けてくれませんか?」

「そう仰るのでしたら」

 受け渡されたアクセサリーのチェーンは外され、急激に二人の距離が狭まる。
 何の躊躇いもなく首に手が周り、李衣菜に触れるか触れないかの所を熱が通り過ぎていった。
 カチリ、と小さな施錠音と共に鼓動も跳ね上がる。
 それに反して近づいた距離は暖かな残滓を示して遠ざかってしまう。

「……どうですか? 似合ってますか?」

「はい。我ながら多田さんに会うものを見繕えたと自負しております。多田さんは」

「はい?」

「多田さんは、気に入っていただけましたか?」

「当たり前ですよ! だって、プロデューサーからの贈り物だから……」

「それはよかったです」

「……あ、あの!」

「なんでしょうか?」

 武内Pが答え終わる前に、李衣菜は自ら空いた距離を詰め直した。
 今の表情を見られるまいと武内Pの身体に顔を埋め、囁くような呟きを放つ。

「もう一つ、欲しいご褒美があるんです」

「多田さん……」

 しなだれかかる李衣菜の様子と言葉の雰囲気に『ご褒美』というおねだりじみた我儘を察した武内Pは、それを無為にすることなく彼女の頬に手を添える。
 呼応しておずおずと顔を上げた李衣菜は、静かに目を閉じた。

「ん……っ」


36 : 金!ボーナス!正規雇用! :2016/11/25(金) 23:26:12 ???
なんだこの展開!?


37 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:27:21 4ehZp0.U
だりーなには需要があるけど供給がなかったからね、仕方ないね


38 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:27:33 VHJLNsSk
ドラマティック


39 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:27:49 bolo.4fU
露骨な力の入れ具合で草


40 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:29:41 frGHCT6c
>>1はだりーPですね間違いない・・・


41 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:30:42 n.j6oycM
だりーなPは文豪


42 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:35:59 BHsSOZzk
なぜその熱意を最初から出さなかったのか


43 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:42:14 5cKNJRQM
急にエンジンかかって草


44 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:43:27 4ehZp0.U
それなりに凝った安価だったからかも


45 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:50:19 QzAQ56r6
 唇が触れ合う。重なり、交わり、混じる。
 入念に。執拗に。何度も、何度も。
 
「ふぁ……プロデューサー……」

「多田さん、そろそろ……」

「……もう少しだけ、こうさせてください」

 逢瀬は刹那でなくてはならない。
 間柄を考慮すれば禁断であるからか。周囲を考慮すれば禁忌であるからか。
 否。断じて否。
 二人の世界に些末な常識などあってはならない。
 ただそれが、互いを抑えきれなくなるからそうしているだけであって。
 互いにまだやるべき事が残っているから、無念を残してでも逢瀬は心を満たす為のひと時の休息でなくてはならないのだ。

「プロデューサー」

「なんでしょうか?」

「私、これからもまだまだ頑張ります」

「はい」

「諦めません。後悔もしません。そんなことは、引退してからでも間に合います」

「……」

「だから、もし頑張り終わった後は……プロデューサーの傍に居させて下さい」

「勿論です。アイドルの多田さんも、今の多田さんも、どちらも傍に居てもらいます」

「……プロポーズですよね、それ」

「多田さんの方がそうなのでは」

「ふふっ」

「ふ……」

 ただ、ただひたすらに互いの想いを重ねる。束ねる。積み上げる。
 着実に、段々と、粛々と連なる恋慕は二人だけのものであり。
 それを邪魔するものは、なにもなかった。


46 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:51:02 PRwkd6Bk
露骨なえこひいきは草


47 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:53:57 frGHCT6c
露骨なひいきはSS作者の特権


48 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:57:17 wlV6XNKY
まさかの追加攻撃で草はえる


49 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/25(金) 23:57:30 9mef6Uds
あまりの優遇ぶりに嫉妬凛すら沸いてなくて草


50 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:01:31 49wQD/iI
武内P「諸星さん」

きらり「にょわ?」

武内P「>>52


51 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:03:08 p3alb152
お命頂戴します


52 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:03:30 V2EyCId2
膝枕させてください


53 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:04:16 MZlveoJ2
山田ベストナインおめでとう


54 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:10:39 49wQD/iI
武内P「膝枕させてください」

きらり「んっふふ、疲れてゆ? いいよー♪」

武内P「いえ、私が諸星さんに膝枕をしたいのです」

きらり「にょわっ!?」

武内P「諸星さんは最近頑張りすぎですので少し休んで頂かないと……」

きらり「で、でもなんでPちゃんが膝枕?」

武内P「諸星さんが休息するにはこの方法が最も効果的だと双葉さんが仰っていましたから。さぁどうぞ」

きらり「ぅ……し、失礼するにぃ」

武内P「どうでしょうか」

きらり「わ、わかんないかなー、なんて……///」


55 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:18:03 49wQD/iI
武内P「双葉さん」

杏「あーい。なーにー?」

武内P「>>57


56 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:18:51 o.Yq/Msg
私にも飴ください


57 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:19:02 MzpM6ME.
(なにも言わず優しく頭を撫でる)


58 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:19:58 UlhXAkMo
ビンビンですよ


59 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:25:52 49wQD/iI
武内P ナデナデ

杏「……杏、こう見えて17だからね?」

武内P「はい」

杏「はい、ってね……あーもうきらりみたいにしちゃってくれてさぁ」

武内P ナデナデ

杏「もしかして杏がサボりすぎて怒ってるの?」

武内P「そのようなことは決して」

杏「あっそ。それよりもセクハラだぞー、セクハラー」

武内P ナデナデ

杏「聞く耳持たずかよぉ」

武内P ナデナデ

杏「もういいよ……杏は寝るからね!」

武内P「はい」

杏「なんなんだよ、まったくもう……///」


60 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:30:55 49wQD/iI
武内P「安部さん」

菜々「あれっ、どうしたんですか?」

武内P「>>610


61 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:32:09 IwppBSpQ
結婚して子供を三人産んでください


62 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:32:50 3enMKg2U
ちょっと安価遠すぎんよ〜


63 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:32:52 MzpM6ME.
安価遠すぎィ!


64 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:34:48 49wQD/iI
申し訳ない

再安価>>33


65 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:35:07 9RTGsdvI
>>64
もう決まってる!


66 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:35:44 EP9Lh45c
あせらずにがんばれ♡がんばれ♡


67 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:42:41 49wQD/iI
武内P「お昼を食べに行きましょう」

菜々「ご一緒します! きゃはっ☆」

武内P「場所は決めていないのですが、安部さん、何か食べたいものはありますか?」

菜々「うぅん……なんだか麺類な気分ですねぇ。プロデューサーさんは何か食べたいものはないんですか?」

武内P「特には。ですので、安部さんの希望通り麺類でいきましょう」

菜々「そういえば、この辺に美味しいラーメン屋さんができたらしいんですよ。ご存知ですか?」

武内P「それなら配っていたチラシをいただいたばかりです。ちょうど良かったですね」

菜々「じゃあそこにしましょう! 午後はお仕事があるので豚骨が食べられないなぁ」

武内P「こればかりは仕方ありませんね」

菜々「食べ物は油断したら往生島倉千代子ですからねぇ」

武内P「……」

菜々「……? …………あ゛っ」


68 : 稀勢の里初優勝祝勝会会場 :2016/11/26(土) 00:46:42 ???
本当に>>33でやるのか……


69 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:51:07 49wQD/iI
なんで>>33で書いてるんですかねぇ……烏龍茶?


70 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:51:37 49wQD/iI
おおもう……烏龍茶ってなんだよ


71 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:53:31 U.aKcqLQ
ええ…(困惑)


72 : 稀勢の里初優勝祝勝会会場 :2016/11/26(土) 00:54:18 ???
色々とガバガバじゃないですかね……


73 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:54:25 Q.1sTlDA



74 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:55:47 d3kIBSpA
これ酔ってるゾ


75 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 00:58:14 UHf6UYN2
>>1くん!もう寝よう!


76 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:00:57 49wQD/iI
すみません、少し雑ですがここまでにしておきます
もし可能なら明日は安価通り李衣菜ちゃんとの話を書きます


77 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:01:19 DG9FYG.Q
草生える


78 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:02:05 ol7mIKRY



79 : 稀勢の里初優勝祝勝会会場 :2016/11/26(土) 01:02:45 ???
李衣菜の>>33バージョンですかね……?
菜々さんはどこに行ったんだ


80 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:05:32 Q.1sTlDA
とりあえず>>1が李衣菜担当だということは分かった


81 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:08:24 TEIWfrfc
貴重な李衣菜SSは清々しい週末を予感させるからもっとやれ


82 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:09:52 V2EyCId2
最近の貴重なSS文化流行らせコラ!


83 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:14:10 aTt7mPdI
最後の流れ怒濤すぎて草生えた


84 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:23:17 xSIrL6EA
謎の烏龍茶で大草原


85 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:30:34 KWTMrSuA



86 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:39:25 U.aKcqLQ
濃厚なだりーとのからみを書いたのにまたかくのか(歓喜)


87 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:51:19 2MOBMcII
烏龍茶で大草原の小さな小屋


88 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 01:58:25 XvEYq7X6
お詫びにデレステの名前烏龍茶にしろ


89 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 02:07:03 IBr2YQAA
メダパニ状態からの李衣菜ひいき再開宣言でもう顔中草まみれや


90 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 02:22:17 VtsgeN5Q
酩酊状態でも贔屓はきっちり贔屓するPの鏡。


91 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 02:29:54 35Q53EDI
ちょっとメダパニかかってんよ〜


92 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 15:46:53 49wQD/iI
なんだこれ草


93 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 15:47:28 49wQD/iI
えっ

えっ


94 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 15:49:04 1UWZzVws
自分で自分が書いた内容に困惑するのか(困惑)


95 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 15:49:27 XvEYq7X6
なにとぼけてんだよ


96 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 15:50:27 49wQD/iI
これID被りでしょ?(困惑)


97 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 15:53:21 XvEYq7X6
なんだこいつくっせえなぁ…


98 : 転生MUGEN者ロア :2016/11/26(土) 15:58:58 ???
もっかい寝て、どうぞ


99 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:04:35 6dcuch3E
一緒に暮らしてる他の人間が同じPCからスレ建てしてた可能性が微レ存?


100 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:07:33 ol7mIKRY
烏龍茶やるから李衣菜あくしろ


101 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:45:09 au0AxT9M
たまげたなぁ…


102 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:47:42 2rX5KKUo
二重人格者説
夢遊病者説

好きなのを選べ


103 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:49:55 zT79nlDY
IDはたまたま同じになる事が稀にだがよくあるらしい
逆にID違ってても自演の可能性はある だからIDはあてにならないでしょう


104 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:51:40 EP9Lh45c
24人のビリーミリガンかな?


105 : アシンメトリー ダイムラー・ベンツ :2016/11/26(土) 16:52:37 ???
キメてんだろ?くれよ…


106 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 16:57:20 PSwianfQ
酔ってただけでしょ


107 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 17:01:47 SOd41sGM
SSより作者が面白い


108 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 19:10:19 alL02aDo
やっぱりガンギマリ状態で書いてたんですねえ


109 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 19:12:57 o.Yq/Msg
烏龍茶(隠語)


110 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/26(土) 20:39:58 FOt9ePNw
妄想を吐き出したら人格が消滅してしまったのか…


111 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/27(日) 02:20:55 sZcFabKo
同じマンションとかだと被ることあるみたいですが多重人格説の方が面白い


112 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/27(日) 02:30:39 Uc.90wr.
烏龍茶ではなくガンジャを溶かし込んだお茶を飲んでいた…?


113 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 00:40:58 OJR22yMA
武内P「渋谷さん」

凛「え、なに?」

武内P「>>115


114 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 00:42:30 TR0fpkbQ
肛門弄らないで下さい


115 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 00:49:01 Fkp3X5RA
耳かきしてあげます


116 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 00:58:15 OJR22yMA
武内P「耳かきしてあげます」

凛「えっ、なにいきなり」

武内P「実は本田さんから『しぶりんは男の人から膝枕されてみたいんだって!』とお伺いしまして」

凛「言ってないよそんな……言ったかもしれない。いや、言ったかな」

武内P「ただ膝枕するのは私が手持ち無沙汰になる可能性が高いので、ここは実益も兼ねた耳かきを並行して行おうと思い立った次第です」

凛「プロデューサーがアイドルに耳かきってどうなの? ま、ここはお言葉に甘えておこうかな」スッ

武内P「はい」

凛「……硬いね」

武内P「すみません」

凛「男らしくていいんじゃない?」

武内P「そう言って頂けると助かります。では耳かきの方も」ズイッ

凛「ん、優しくね」

武内P「努力します」

凛「ぁ……ぅ、いっ……ひ、あっ……んんっ! は、ぁ……うぁ、あっ……ぅん……っ、う……」

武内P「……」カリカリ

凛「はふ……ぅ……ん、んぁっ……くぅっ……い、あっ、あ、あ!」

武内P「終わりです」

凛「ふーっ、ふーっ……ま、まぁ、悪くないかな……っ」

武内P「良かったです」


117 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:01:41 OJR22yMA
武内P「島村さん」

卯月「はい、なんですか?」

武内P「>>119


118 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:11:36 35hcJJV2
まんこみせろ


119 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:14:23 lOPmRkH6
好きです


120 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:14:44 LnLutgxk
ーーーーーーーー


121 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:38:43 OJR22yMA
武内P「好きです」

卯月「えっ……ええぇぇぇぇぇぇっ!?!?」

卯月「そん、そんな、プロデューサーさん!?/// す、好きってそれは……///」

武内P「私はアイドルの島村卯月さんがなにより好きなのです」

卯月「あっ……ああー……」

武内P「?」

卯月「いえわかってました……そうですよね、好きっていっても普通はそうですよね、ははは……」

武内P「島村さん?」

卯月「ダイジョウブデス、ガンバリマス……」


122 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:39:22 UvaeNUPg
やったしぶ


123 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:43:18 OJR22yMA
武内P「本田さん」

未央「おっ、なになに?」

武内P「>>125


124 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:48:03 ejDH4VdI
遊園地に行きませんか?


125 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:48:38 TR0fpkbQ
股間触らないで下さい


126 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 01:55:27 OJR22yMA
武内P「股間触らないで下さい」

未央「あっ、ごめん!」パッ

武内P「……」

未央「……」ソッ

武内P「本田さん」

未央「あちゃー、私ったらおっちょこちょい。たはは」パッ

武内P「……」

未央「……」ソッ

武内P「本田さん」

未央「あれっ? おっかしいなぁ、手近づいてた? ごめんね!」パッ

武内P「……」

未央「……」ソッ

武内P「本田さん」

未央「今のノーカン! 手動かしただけだから、ねっ?」パッ

武内P「……」

未央「……」ソッ

武内P「……」

未央「……」サワッ

武内P「……」

未央「……」ニギニギ

武内P「……」

未央「……」モニモニ

武内P「……」

未央「……」ニギニギ

武内P「……」

未央「……」モニモニ

武内P「本田さん」

未央「おっ、なになに?」

武内P「股間触らないで下さい」

未央「あっ、ごめん!」パッ

武内P「……」

未央「……」ソッ

武内P「本田さん」


127 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:02:10 OJR22yMA
武内P「前川さん」

みく「Pチャンどうしたにゃ」

武内P「>>129


128 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:06:21 ciJnIoUI
尻尾落としましたよ


129 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:08:02 niNsjN9M
尻尾を見せてもらえませんか?


130 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:15:01 OJR22yMA
武内P「尻尾を見せてもらえませんか?」

みく「なーにを言ってるのかにゃあ……Pチャン疲れてる?」

武内P「真面目な話です」

みく「いやいやいや、みくは猫キャラだけど尻尾は無いにゃ!」

武内P「はい。その付け尻尾を見せていただきたくて」

みく「それなら最初からそう言うにゃ!」

武内P「すみません」

みく「まぁいいけど……とりあえず色々あるから見たいのなら今度持ってくるね」

武内P「えっ」

みく「えっ」

武内P「猫キャラなのに常備していないのですか」

みく「だって今日はお仕事無いし……」

武内P「はぁ……前川さんにはプロ意識が欠けていますね。常日頃からどんな状況にでも対応できるように、自身のアイデンティティたる小道具は保持しておくべきです」

みく「えぇ……なんでお説教されてるの……」

武内P「冗談です」

みく「なんなのにゃ!!」


131 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:15:32 OJR22yMA
武内P「多田さん」

李衣菜「プロデューサー? なんですか?」

武内P「>>133


132 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:17:07 9VTxZa5A
最近オススメのロックは?


133 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:17:14 f8ULG4xs
最近とてもロックですね


134 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:34:48 OJR22yMA
「最近とてもロックですね?」

「本当ですか!?」

 「はい、とても」、と対面の彼は柔和に微笑んだ。
 普段は石膏と言われるほど表情の変化や感情の発露に乏しい彼がそんな顔を見せてくれると、私はとても嬉しくなる。
 何より、自身が標榜とするロックなアイドルに近づいた事を彼が気が付き、褒めてくれたのだから。
 
「プロデューサー、ちゃんと私のこと見てくれてるんですね。えへへ」

「勿論です」

 本来ならば具体的にどうロックになったのかを聞くべきところをこうして浮かれてしまう辺り、自分は相当にダメな子だと思う。
 でも、私だって年頃の女の子なのだ。好きな人の前で浮かれることの何がいけないというのか。
 このような一般的な真面目思考をぶっ飛ばすのもまたロックかも、等と自分の中で納得できる言い訳を作りながら彼に寄り添う。

「多田さん?」

「今は二人だけですから、その……」

「……わかりました、李衣菜」

「! えへ、えへへへ……♪」

 こうして二人だけの空間でソファに掛けるだけでもあまり無いのだ。
 目指した道を突き進むにつれて段々と愛しい人が離れていく気がして、私は胸が詰まる想いだった。
 しかし、彼はやはり真面目で誠実、謙虚で紳士。
 このような押しかけ気味の甘えた態度でもしっかりと受け止めてくれる。本当に優しい人。
 だからこそ、好きになってしまったのだろう。

「しっかりと休まれていますか? スケジュールもかなりキツイように見えますが」

「はい! 見違えるように仕事が沢山で忙しいですけど、休める時にはしっかり休んでますよ」

「それはよかったです」


135 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:35:58 0niTWjwU
かわいい


136 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:36:12 UvaeNUPg
安定の李衣菜


137 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:36:30 f8ULG4xs
だりーないいゾ〜これ


138 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:38:56 C63ORWXU
また贔屓か嬉しいなぁ……


139 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:49:02 OJR22yMA
「……こうすると、もっと休まるんですよ?」

 我ながらあざといながらも寄り添っていた身体を更に彼の身体に押し付けた。
 胸板に埋めた頭をぐりぐりとするだけで、彼の困ったような微笑が目に浮かぶ。
 そうして、予想通りプロデューサーはそっと私の肩を抱いて頭を撫でてくれた。

「これで休まるのなら、好きなだけお使い下さい」

「うん、そうしますっ♪」

 実際、こうしてプロデューサーに包まれているのはとても安心する。
 彼の暖かさや匂いが私を包んで、それがえも知れぬ安息感をもたらすのだ。
 心地よい沈黙も相まって、時間という概念を取り払った永遠の狭間に二人だけがいるかのような錯覚に陥る。
 一定の間隔で背中を優しく叩き、頭を撫でて貰えるのがたまらなく愛おしい。
 結局、私はこの人にベタ惚れなのだ。

「プロデューサー……んっ」

「っ……」

「ぷは……ふふ、ちゅーしちゃいましたね」

「そう、ですね」

「嫌でした?」

「まさか」

「えへへ」

 何気ないキスでも、私にとってはとてつもなく大切な行為だ。
 彼は遠慮してあまり自分からしてくれないから、殆どはこちらから求めるか隙を見て自分から仕掛ける。
 頬を赤くして目を逸らしたプロデューサーをからかおうとも思ったが、止めておいた。
 自分のことだからわかる。きっと私も赤面してるのだ。


140 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:50:06 DSvUSyyA
当然のようにダブルアタックしてて草生える


141 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:50:26 UvaeNUPg
いいぞ〜


142 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:51:18 Ta67N5TM
興奮する


143 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:52:42 S8fw4g22
だりーなの時の一転攻勢ぶりに草生える


144 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 02:53:04 DDF5.27Q
本人確認と化しただりー贔屓
イイゾ〜コレ


145 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:02:32 OJR22yMA
「こうやって過ごすのって久しぶりだから、なんか変な感じですね」

「仕方ありません」

「分かってますよ。でも、なんだか寂しかったなぁ、なんて……」

 つい。
 ポロリとプロデューサーを困らせてしまう言葉を零してしまった。
 あ、と思った時にはやはり彼は申し訳なさそうな顔で頭を掻いていた。
 違う。私も、プロデューサーも、どちらにも責任がある訳では無いのだ。
 お互いにアイドルとプロデューサーであるからには、仕事が盛況になれば自然と空いた時間なんて無くなる。
 けれど、プロデューサーは性格的に自分に責任を感じてしまうのだ。分かっていても、それが性分だから。

「ち、違いますよ! 二人とも大変ですから、プロデューサーが悪いとか、そういうことじゃ……」

「李衣菜」

「あっ……」

 頬に添えられた手が、くい、と私の顔を上げる。
 そのまま再びキスが交わされ、私はどうしようもなく感情を昂らせた。
 例えどちらに責任が無くとも、優しい彼は私が寂しかった事を知ると積極的に行為に至ってくれる。
 それを申し訳ないと思う反面、彼のこのような積極性に蕩けるような充足感があるのも事実。
 だから甘えてしまう。
 甘えておこう。
 甘えたい。

「ん、ぅ……」

「……」

「ぁ……ぷろ、でゅーさ……んっ」

 小鳥が啄むような。
 小鳥が餌を求めるような。
 そんなキスを、彼に包まれたまま幾度となく繰り返す中。
 こんな時間だけが過ごせればいいのに、と。
 そんなことだけを、考えた。


146 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:10:13 UvaeNUPg
小鳥が啄むような。
小鳥が餌を求めるような。

音無さんの顔が浮かんでしまった


147 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:10:28 OJR22yMA
武内P「諸星さん」

きらり「にょわ?」

武内P「>>148


148 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:12:49 OJR22yMA
>>147


149 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:14:07 UvaeNUPg
自分に安価してるんですが・・・


150 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:15:10 xmIJS5KY
もう寝よう!


151 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 03:16:21 UMB4NsK.
お、烏龍茶切れか?


152 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 06:56:37 ViSXNe7g
グリーンティーリキュールを烏龍茶で割ったカクテル照葉樹林はスッキリしててオススメだゾ


153 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/28(月) 08:28:47 TXb6w.Lk
烏龍茶切れに草


154 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 00:55:30 b97dDw3E
武内P「渋谷さん」

凛「え、なに?」

武内P「>>156


155 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 00:55:50 yc2MRs9E
掘ってください


156 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 00:58:23 5tknOM5A
>>150


157 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:00:13 nkaGYx1.
>>156
やりますねえ!


158 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:05:04 r3ke35Cw
寝よう→アイドル業界の寝よう
やっぱりしぶりんといかがわしいことを望んでいるしぶ。


159 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:08:08 G4qlKWAI
>>158
しぶりんもう寝ろ


160 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:09:00 r3WzMZiM
スレタイ見る度にラッスンゴレライの導入思い出す


161 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:30:49 b97dDw3E
「もう寝ましょう」

「え? うわ、もうこんな時間!?」

 時間という存在そのものをすっぽりと記憶から脱落させていた私は、プロデューサーの指摘に時計を見上げ唖然とした。
 二人していつもより早めの帰宅と相成ったので、繰り上げて晩ご飯と風呂を済ませてしまった結果がこれだ。
 余った時間を存分に費やしたのはいいが、浮かれてしまってすっかり抜けていた。

「明日は早朝よりニュース番組のゲストとして出演する予定です。寝坊してはいけませんから……」

「そうですね、寝ましょう!」

 居間の灯りを落とし、二人でそそくさと寝室に向かう。
 不思議なものだ。周囲の環境もここ数年で一変してしまい、最初期の戸惑いや不慣れな状況にもすっかり馴染んでしまった。
 というのも、全てはアイドル時代の仲間やこの彼のお陰なのだが。
 特に迷惑を掛けてしまったみくには頭が上がらない。

「……どうかしましたか?」

「あ、顔に出てました?」

「はい。昔から表情に出やすいですからね」

「むっ。遠回しに子供っぽいって言ってます?」

「そういう所が好きなのです」

「えへへ……って、否定して下さいよ!」

 他愛ないやり取りをしながら辿り着いた寝室のベッドに身を投げる。
 後から丁寧に毛布に潜り込んだ彼は、乱雑になっている私の周囲を整えると、綺麗に毛布を掛け直してくれた。
 その腕が動いている隙に胸元へ。
 しがみつくように飛び込んだ私を彼は苦笑しながら抱き締めてくれた。
 本当にこの時が至福なのだ。
 身も、心も、全てが暖かく包まれるこの時が。 

「李衣菜」

「――はい」

 呼び掛けに顔を上げ、ごくごく自然に唇を重ねた。
 彼の愛情が重なった部分から流れ込んでくるようで、思わず手を握りこんでしまう。
 こればっかりは慣れる慣れない以前に感情が堪らなくなってしまうので如何ともし難く、頬が紅潮してしまうのだ。
 永い永いキスを終え、ようやく落ち着いた私を。
 彼は、優しく撫でてくれる。

「おやすみなさい、李衣菜」

「おやすみ、あなた」

 限りあれば。
 愛しき人と永遠を。
 夜の逢瀬に。
 愛を咲かせて。


162 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:35:05 wi.Pod36
大胆な人物変更はSS書きの特権
それはそれとして武だりSSは心が穏やかになるので毎日書け


163 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:35:31 HjWLLHbA
李衣菜になっとるやん!渋谷がはいっとらんやん!


164 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:36:09 8fKAkmac
えぇ…


165 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:36:49 GrwX1Eyw
>>156の安価を取ったしぶりんが泣きながらオナニーしてそう


166 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:38:42 5tknOM5A
おかしいこんなことはゆるされない


167 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:41:53 EUJI8wdw
ちょっと精神汚染してんよ〜


168 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:51:36 pNzUI7uw



169 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:52:35 CjQVkSjU
NaNじぇい民は変な奴しかいない


170 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 01:57:32 TubK.4vk
流れで草


171 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:01:27 G4qlKWAI
あのさぁ・・・
キャスト変更はおかしいダルルォ!?


172 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:04:57 plMfn6ow
担当への愛を最優先にするPの鑑


173 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:05:32 b97dDw3E
今日はいい(11)肉(29)の日です


174 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:09:58 5tknOM5A
武だりは心が豊かになるからもっと書け


175 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:10:15 h.HglyvU
言動から何から間違いなく変人なのにss自体は良いのがまた
文豪には変人しかいないのか(偏見)


176 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:16:02 YDnHcjF.
文章力と引き換えにホモになったり変人になったり痴漢されたくなったりする


177 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 02:38:49 iZu4OM6k
やっぱり烏龍茶キメてるやつは違うな!


178 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/29(火) 16:50:41 aFcC29Yc
武凛に都合のいい安価は全部武だりに変わる潮


179 : 転生MUGEN者ロア :2016/11/29(火) 19:58:29 ???
おーええやん!

ん?

キャスト変わってるやん!ままええわ


180 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:19:32 hmJWlABs
武内P「多田さん」

李衣菜「プロデューサー? なんですか?」

武内P「>>182


181 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:20:24 /sVFmrIk
はなから李衣菜になってて草
安価なら下で


182 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:20:48 xmf42dtU
お茶


183 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:20:49 T18gr8FQ
実は私、明日ちひろさんと結婚式を挙げるんです


184 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:20:53 DLVwjohc
お茶はいかがですか


185 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:38:26 hmJWlABs
「お茶です」

「あ、ありがとうございます! そろそろ休憩しようかなって思ってて」

 差し入れられた茶の香りが鼻腔をくすぐる。
 膝に乗っけていたギターを下ろすと、これまで感じていなかった疲れがどっと押し寄せてくるようだった。
 時間もギターをいじり出してから優に三時間以上経っている。我ながら夢中になり過ぎた、と鈍重な肩を解すように軽く腕を回す。

「今日はいつにも増して打ち込んでいましたね。何か課題点でもありましたか?」

「課題っていうか……昨日なつきちと話してて、ちょっと反省したんです」

「反省?」

「はい。段々と弾くのにも手間取らなくなってきた分、最初にギターを手にした時の気持ちをすっかり忘れちゃってたんで」

「初心忘れるべからず、ということでしょうか」

「そうですね、そんなところです」

 何事も基礎を疎かにしてはならないのと一緒で、人の心も新鮮味を失い慣れから惰性に移ってしまってはどこかで必ず躓く事になる。
 ロック道を邁進する私は、いつしか進路が増えたことで出発地点を忘却してしまっていた。
 先日の『ロックがカッコイイと思ったからギターやってんだろ?』という何気ないなつきちの一言には横っ面を叩かれた様だったわけである。
 そう。初心は大事、基礎は大事。
 でも――

「失礼」

「ひゃっ!?」

「なるほど、やはり凝ってますね」

「ぷ、プロデューサー! 急に触らないで下さいよ! もう……」

 ――いい加減、プロデューサーと触れ合うのにも慣れたいものだ。


186 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:41:49 oIbFNdCY
だからなんでこんなとちくるった安価の受け方するのに武だりの文体がこんなにいいんだよ


187 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 00:57:59 biMEh8b2
隠すことすらなくなった愛に草生える
きらいじゃないしすきだよ


188 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:00:45 hmJWlABs
「すみません。ですが、よろしければこのまま肩をお揉みしましょうか?」

「……いいんですか?」

「はい」

 いつの間にやら私の背後を取っていたプロデューサーは軽く肩に触れ、そう言った。
 確かにここのところ、連日ギターと向き合っていたので腕に関しては肩も二の腕も指先も休ませる間がなかった。
 実際に先程、気を抜いた瞬間に鉛でも乗せられたかのような重圧を肩に感じたので疲労は溜まっているのだろう。

「じゃあ……お願いします」

「任せてください」

 ぐ、と自分より遥かに太い指先が肉に沈む。
 緩やかに押し込まれる指先が小手調べとばかりに肩を刺激し、痛みとも快楽とも知れぬ感覚が脳天まで駆け上がってきた。
 力を抜いてぶら下げているだけの腕は、神経を解される度にピクリと反応を示す。

「うぁ、すご……っ」

「そのまま楽にして下さい」

「は、いっ……!」

 指先だけではない。
 手根で全体を押したり、手刀で首に近い方を軽く叩いたり。
 文字通りの手練手管でプロデューサーは私の肩を解していった。
 私はというとすっかり夢見心地だ。
 流れ出た疲労のお陰で全身を駆け巡る快感物質が、私に気持ちが良いまま寝てしまえと本能と理性の境界線上で手招きをしているのがわかる。

「これくらいでいいでしょう」

「ぁ……」

 ぱっ、と。
 あれほど身体中を行き渡っていた形容しがたい幸福感は朝霧のように呆気なく。
 プロデューサーは、私の肩から離れてしまった。


189 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:03:09 gI9BnQ36
この人頭おかしい…


190 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:04:18 EegynvGE
だりーPの鑑(適当)
ここまで愛が溢れてる人もそうそういませんね・・・


191 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:06:27 Yqia47T6
実は>>1は福原綾香さんなのではないか


192 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:19:13 hmJWlABs
「さて」

 残留している感覚を名残惜しく振り返っていた私は、その言葉になんとなくプロデューサーを目で追った。
 当初は向かい合って座っていたので元の位置に戻ると思ったのだ……が。
 すとん、と私の隣に座ったではないか。
 あれ、なんでだろう。とか。
 近い方で座ってくれるんだ。とか。
 そういう雑多な思考はプロデューサーの次の行動が一撃で粉砕してしまう。

「どうぞ」

「えっ」

 驚くほど抵抗ままならぬ身体は簡単に彼の方へと倒れ、頭がやや硬い太股に乗っかる。
 引っ張られるがままに膝枕。
 思いもよらぬ膝枕。
 嬉しいやら恥ずかしいやら、そんな些細なものは全部ぶっ飛んだ。
 色々と突っ込みたいこともあったが、プロデューサーに膝枕をされるのに何の無粋な言葉があろうか。

「……プロデューサー、強引」

「すみません。どうやら、相当に疲れているようでしたので」

「それでいきなり膝枕、ですか?」

「駄目でしたか?」

「ロックですね、なんて。へへ……♪」

 普段なら何がロックだなんでもかんでもロックにするなと、猫耳を生やした誰かさんに言われてしまうところだが、この場では勿論そんなことはない。
 先の鬩ぎ合いより彼方へ過ぎ去ったはずの睡魔が再び鎌首を擡げて私へ擦り寄ってくる。
 それに抗う必要も無かったが、わざわざトドメを刺しに来たのは他ならぬプロデューサーであった。

「良ければお休みください」

 くしゃり、と髪が優しく撫でられる。
 それだけだ。
 本当にそれだけで。

「ぷろ……でゅ、さ……」

 微睡みに沈む直前に感じたのは、私の投げ出された手を包み込む暖かな安らぎだった。


193 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:20:44 EEjs6Ce.
もうさ、次回からはだりーの名前でスレ立てして、終わりで良いんじゃない?


194 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:23:12 EegynvGE
いっそのことグッチョグチョのセックスシーン書けばいいんじゃないかな(適当)


195 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:35:34 hmJWlABs
AVICIIなんで


196 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:52:22 EEjs6Ce.
どういう事だよ!ちゃんと説明してくれよ!


197 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:53:08 WGSAXJ0o
アヴィーチーがNaNじぇいでスレ立てとはたまげたなぁ…


198 : 転生MUGEN者ロア :2016/11/30(水) 01:56:17 ???
やっぱり烏龍茶キメてる


199 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 01:57:18 .rAlsfqM
烏龍茶とかいう合法茶


200 : 稀勢の里初優勝祝勝会会場 :2016/11/30(水) 02:00:47 ???
やっぱり意味わかんねぇよこの>>1……


201 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 02:20:39 auvsDGrU
最近のここキマッてるP多くないですかね…


202 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 02:27:14 EegynvGE
>>201
いうてここのだりーP以外はちょっと文豪なだけだと思うゾ・・・


203 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 02:29:04 svS9VX16
アヴィーチーが烏龍茶キメながらホモブログ掲示板でだりーな推しのSS書いてるって本当ですか?
惚れ直しました、CD全部買います


204 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 02:29:55 Yl9Bpf.c
キメてんだろ・・・?くれよ・・・


205 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 05:32:40 4PFnWU7E
>>195
明日仕事なのでと書こうとしたのではないでしょうか?
いや、烏龍茶キメられている方の思考は私には分かりませんが…


206 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 10:19:21 gS7AWJWw
著名なDJが何してんすか!?


207 : カフェオレ :2016/11/30(水) 11:13:57 ???
これもしかしてこのプロデューサーはAviciiってことか?
よくよく見たら最初のだりーな以外ではプロデューサーって表記だけで武内Pとは書かれてない…
いやでも流石にそれはないか


208 : アシンメトリー ダイムラー・ベンツ :2016/11/30(水) 11:20:40 ???
色々草


209 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 11:23:13 Dh/ayUj2
歴戦のnanじぇい民もこれには困惑


210 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 17:07:27 TFfcatYI
武りーなか
私も同行しよう


211 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 17:15:49 EegynvGE
烏龍茶キメるっていう表現がもう草生える


212 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 18:17:07 vLwOcmbA
これからNaNじぇいで武凛は武りーなの事を指すようになる可能性が微レ存


213 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 18:21:43 YgOPr.0k
武凛burin
武りーなburina
烏龍茶兄貴は英語圏の人だからaの有無を間違えたのかもしれない


214 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 18:26:16 DlsszIcc
Aviciiはサンスクリット語の「無間地獄」aviciから(Wikipediaより)
烏龍茶兄貴は獄卒だった?


215 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 20:21:14 hmJWlABs
「はぁぁぁぁぁ疲れたぁぁぁぁぁ」

「本当にお疲れ様でした」

「いえそんな。私よりプロデューサーの方が大変だったのに……」

「裏方はそういうものです……と、格好をつけられればよかったのですが」

 その日から五日間は久しぶりの大型連休であった。
 昨年のシンデレラプロジェクトを通して飛躍的に知名度を上昇させた346のアイドルたちは、それぞれがテレビ番組、あるいは舞台、ラジオ等の仕事でひっきりなしに動き回っている。
 私もその一人だ。
 ピンとしては言わずもがな。アスタリスクや新興ユニットのアズール・ムジカで南は沖縄から北は北海道まで右往左往。
 そもそもそれには原因がある。
 961プロの全アイドル事務所に対する宣戦布告や、それに伴う複数のアイドル事務所の結託、対立、離別……まさに戦国時代と見紛う荒れっぷりには流石の私も辟易とした。
 最初は対岸の火事にしか思ってなかったのだが、事が961プロ以外の事務所が同盟を結んで961プロに対抗するとなってから事態は一変。
 どこからか私とプロデューサーの関係を嗅ぎつけた105プロの東豪寺麗華と、765プロの水瀬伊織が『346がこの件に協力しないなら貴方達の事を週刊誌に売りつける』と脅しかけてきたのだ。
 それまで、私とプロデューサーの関係は隠蔽を徹底しているからバレてないとばかり思っていたのだがそんなことはない。
 346プロダクションの母体である美城財閥、その影響力の高さゆえにアイドルとして誰もがスキャンダルを逃れられていたのだ。私もその一人だったというだけで。
 二人が言うには、水瀬財閥と東豪寺財閥は建前として事務所が所属アイドルを通してしか繋がりが無く、それに伴って表立った活動が出来ないのだという。
 しかし、こと346プロに於いては事務所そのものが美城財閥の直系であるので961プロを廃する為に行動するのに支障はない。
 従って、薮蛇にならぬよう静観を決め込んでいた346に重い腰を上げてもらわなくては、という話になるわけだ。
 正直、私としては理由を聞かされてもといった感じだった。
 当初は義憤に駆られなくもなかったが、いちアイドルにはどうしようもないと傍観せざるを得なかったのだ。
 どちらにせよ、自分はともかくプロデューサーがスキャンダルの被害に晒されるのは非常に良くないので、私は首を縦に振るしかなかった。
 そして昨日。
 元からロビー活動に関しては他の追随を許さぬコネクションと財力、情報も持ち合わせている346は、あっという間に961プロを駆逐した。
 事が終息して件の二人には随分と感謝されたが、私は脅しかけられてプロデューサーに泣きついただけだ。
 情けないながら、何もしていない。
 どころかプロデューサーには相当に苦労させてしまった。
 部長に事情を説明し、常務に頭を下げ、社長に懇願して。
 責任からそれらに同席していた私は未だに話がトントン拍子で進んだことを不思議に思っている。最悪、アイドルを辞めるかどうかも視野に入っていたというのに。
 閑話休題。
 とにかく、そんなこんなで水面下のやり取りと並行してツアーだの番組の収録だのレコードだの、詰め放題で小さなビニールにギチギチに詰まった野菜たちよりも詰まったスケジュールを消化し終えた私とプロデューサーは、ようやく束の間の休息を得たのだ。


216 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 20:26:12 /sVFmrIk
なんか始まってる!


217 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 20:29:49 23l5G6pg
もはや安価なしで草
ええぞ!


218 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 20:36:09 DLVwjohc
黒ちゃん駆逐されてて草


219 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 20:46:33 rOFghQjQ
「……なんだか色々な事が一気に起こって一気に終わっちゃいましたね」

「そうですね。私と多田さん……李衣菜の事で一悶着あるかと考えていましたが」

「お見通しだったってことなんですかねー……なんかやだなぁ」

「お気持ちはわかります。ですが、心配が無くなった事については素直に喜びましょう」

「うん……そうですね! よくよく考えてみれば、これで外でもプロデューサーと気兼ねなく手を繋いだりとか――」

「流石にそれはなるべく控えて下さい」

 苦笑する彼に釣られて私も噴き出してしまう。
 こういう風に落ち着いて話すのもいつぶりだろうか。本当の意味でようやく安息を得られた気持ちだった。
 それから私とプロデューサーは夕方に少し出掛けたり、二人でご飯を作ったりして連休の前日を過ごした。
 晩。
 明日から五日もの休みをどう使うのか。夕餉の余韻を舌に残しながらその計画を立てていた私とプロデューサーは、舞い込んできた余暇の使い方に頭を悩ませていた。

「せっかくだから保谷で過ごすのはどうでしょう。あそこは旅館もありますし、すごい良い空気なんです」

「ちょっと遠くないですか? あっ、そういえば明後日はブランドの新作発表あるんでした!」

「でしたら自宅からはあまり離れない方がいいですね。いっそ適当に過ごしますか?」

「それはそれでおやすみ沢山あるのに勿体ない感じがしちゃいますね……」


220 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 21:14:37 rOFghQjQ
 あれやこれやと頭を悩ませた結果、結局大した予定が立てられることも無く話し合いは有耶無耶に終わってしまった。
 というか、私もプロデューサーも疲労困憊だったのだ。
 肉体に蓄積された疲労の度合いを鑑みれば、無理に出かけるよりかは自宅で過ごす方が精神的にも楽である。
 そういう訳で、ちょっぴり真面目になっていた雰囲気もいつもと変わりないものに戻っていた。

「ふぅ……少し、飲み過ぎてしまいました」

「プロデューサー、顔が赤くなっててなんか変です……ぷふっ」

「そ、そんなにですか?」

「はい、うくくく」

 睡眠には早すぎた時間を過ごすために杯を空けたプロデューサーに付き合っていたが、彼の変貌ぶりに思わず噴き出してしまう。
 言動は変わらずとも頬は真っ赤でどこか鈍くなっている。
 その普段のキチッとした様子とはかけ離れた姿につい笑みがこぼれ出してしまったのだ。

「寝ましょうか」

「そうですね。なんだかすみません……」

「いえいえ。あ、コップとか私が片付けますからプロデューサーは先に寝室に――」

 と、机上の物を纏めようとした矢先。
 ぎゅっ、と背後から抱き締められてしまった。
 不意の抱擁に一瞬頭が真っ白になってしまった私は、気を取り直して自身を抱く腕に手を添える。

「急に、どうしたんですか?」

「いえ、申し訳ありません。つい、身体がですね……」

 らしくない言い訳の仕方に少し救われる。
 普段の彼なら私が今ドキドキしているのを見抜いて、その上で更に何かを仕掛けてくるから。
 求められるのは嬉しいけれど、やっぱり恥ずかしい気持ちが先行してしまう。


221 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 21:33:58 rOFghQjQ
 そう安堵できたのもたった数秒の事で、なんと私が振り向いた次の瞬間、差し迫っていたプロデューサーに唇を奪われてしまった。
 突然のことに固まってしまい、私が動かないのを良いことに彼は長い間唇を重ねていた。
 どちらにせよこの状態では逃げ場がなかったのだが、予想していなかった不意打ちに思考が吹き飛ぶ。

「李衣菜……」

「あっ……」

 真正面から据えられた瞳に囚われる。
 こんなことをされて、こんな風に力強く見つめられたら抵抗なんてしようもない。
 私が出来たことは、羞恥心を抑える為に場所の変更を促すことだけであった。

「お部屋で……お部屋に、行きましょう……?」

 それを頷いて承諾したプロデューサーは、酔っていると思えないほどしっかりと私を抱き上げると、確かな足取りで寝室まで運んでベッドに横たえてくれた。
 無論、運んできた彼は私に覆い被さる形になる。
 お酒も手伝っているのだろうが、今日の彼は類を見ないほど性急であった。
 電気も消して欲しかったけれど、この長い仕事期間のせいで欲求不満になっていたのは私も同じである。
 要するに、お互い箍が外れて我慢を忘れていた。

「んっ……ちゅ、ちゅぅ……
♥」

 何を言うまでもなく交わされる接吻。求め、求められるがままのキス。
 被さる彼に腕を回して密着する。
 久しぶりに間近で嗅いだ彼の香りは、なんだか懐かしい気がして自然と気持ちは和らぎ、対照的に気分は昂ってゆく。


222 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 21:39:19 rOFghQjQ
いえーい


223 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 21:41:42 Xj22W8qU
烏龍茶キメたか


224 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 21:46:14 /sVFmrIk
>>1……烏龍茶欠乏症にかかって……


225 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 22:02:43 rOFghQjQ
「ん、ぁ……ッ!? あ、まっ……♥」

「失礼します」

 蕩けるようなキスの余韻を味わう間もなく、彼の手によってあっという間に上半身を露わにされてしまう。
 当然ながら私の胸に触れたプロデューサーは、そのまま左右違いに手を動かし始めた。
 触れられるだけで堪らないのに、そこからもたらされる刺激は更に甘い痺れとなって私を襲った。
 ただ揉まれているだけなのに吐息が漏れ、固くなった頭頂部を軽く摘まれると声まで上げてしまう。

「あっ、やぁ♥ ぷろでゅーさー……あんっ♥」

「こうされるのが好きでしたね」

「ひゃうっ♥ はい……っ♥ あ、きもちい、ですっ♥」

 快感をもたらす刺激は段々と増えてきた。指先だけでなく舌先で先端を転がして弄ばれる。
 舌のざらつきと暖かさ、加えて絶妙な動かし方にはされるがままになるしかない。
 時折吸い付いてくるのでさえ、それだけで何も考えられなくなるくらいに快楽に浸ってしまえる。
 それほど気持ちが良かった。

「はっ、ふぅっ♥ ひんっ♥ や、あっ♥ そんな、胸ばっかりぃっ♥」

 我慢できない。
 白状してしまえば、キスを交わした時点で既に私は出来上がってしまっていた。
 直接触れなくてもわかる。
 自身の淫らな妄想がすっかり大事な部分を湿らせているのだ。
 しかも、その最奥が胎動してプロデューサーのアレを欲しているのが手に取るようだ。
 ああ、我慢できない。
 欲しい。
 プロデューサーが、欲しい。
 もっと気持ちよくして欲しい。
 もっと気持ちよくなりたい。
 プロデューサーにも気持ちよくなって欲しい。
 欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。
 彼の愛が欲しい。
 彼の全てが欲しい。


226 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 22:24:56 rOFghQjQ
「っ、そこは……!」

「プロデューサー……プロデューサー……ぷろでゅーさー……♥」

 伸ばした手が彼の下半身に当たる。
 局部をパンパンに膨れ上がらせているままなのは彼だって苦しいに違いない。
 私はプロデューサーを目一杯押して体勢を逆転すると、彼のズボンをずり下ろして押し込まれていたおちんちんを解放した。
 目の前に現れたのはぎゅうぎゅうに膨れて充血している巨大な男性器。
 世間一般的に大きい部類かどうかはわからないが、少なくとも私には大きすぎる気がしてならない。
 プロデューサーの性欲を示すそのいきり立ったモノを、私は躊躇いなく咥えこんだ。
 一気に喉まで突いて嘔吐きそうになるが、なんとか堪えて唾を溜める。

「くっ……!」

「へろへろふるの、ひもひいいんへふは……?」

「はい……っ」

 唾がある程度溜まるまで咥えこんだソレを舌で舐りつつプロデューサーの様子を窺う。
 キノコの傘みたいになってる所は弱点らしく、そこを舐め上げると彼は歯を食いしばって腰を浮き上がらせた。
 私の口でちゃんと気持ちよくなってくれているのを見ると、安心するし、こちらも嬉しい。
 
「ん、んぶっ、じゅぽっ♥ じゅる、じゅうっ♥」

「っ……!」

 ようやく溜まった唾で完全に口内の潤滑と与えられる刺激を整え、本格的にフェラチオを開始した。
 まだ慣れないが、歯を当てないように口を窄めて前後に動くだけでもプロデューサーは気持ちよくなってくれる。
 たまにさっきのように傘の裏側や先っちょを舌先で弄ったり、口から外して裏筋を舐めると更に快感が増すらしい。
 そうしてしばらくの間は、部屋中をプロデューサーが漏らす吐息とぐじゅぐじゅという水音が反響していた。

「李衣菜、もうっ……!」

「んっ♥ いいれふよ、ひっはいはひて……♥」

「ッ……ぐっ!」

「んぶっ!? んんんっ♥ んぐ、んぅっ……♥」


227 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 22:29:28 rOFghQjQ
ええな!な!


228 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 22:38:39 rKlGynvY
もう二重人格の>>1が書き込んでは正気を取り戻して目の前のレスを読んでテンション上がってると思うと烏龍茶怖えよ


229 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 22:43:35 dNdQQZt2
こんな狂人を生み出したしぶりんは責任とって


230 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 22:51:18 rOFghQjQ
 たっぷりと吐き出された生臭い粘液が鼻腔をつく。
 粘つくそれは言葉にできないほど苦くて噎せ返るほど酷い臭いで……それが、私をとてつもなく駆り立てるのだ。
 喉の奥にまで咥えこんでいた男性器をゆっくりと引き抜き、その間数回に分けてなんとか精液を飲み下した。
 唾液と精液でドロドロになってしまったプロデューサーのモノを、下から丁寧に舐めとっていく。
 が、途中でプロデューサーから止められてしまった。
 夢中になって気が付かなかったが、随分と攻めてしまっていたらしい。確かに射精後の敏感な局部を間を置かぬまま舐められれば堪らないだろう。

「ぁ……プロデューサーの、まだこんなに硬いのに……」

 離れていく陰茎を名残惜しくも見送る自分は、客観的に見てもかなり淫乱になってしまっていると思う。
 当然だ。愛する人と肌を重ねれば誰でもそうなる。
 恥ずかしさより、愛しさが上回る。
 だから、プロデューサーが私を押し倒してソレを私の大事な部分にあてがった時、安っぽい言い方になるがどうしようもなく興奮してしまっていた。

「挿れますよ」

「はい……っっ♥ あっ♥ ぷろでゅーさぁっ……♥」

 ずぷり、と押し広げられた陰部に逞しくそそり立っていた肉棒が沈んでいく。
 徐々に体の中央へ近づいてくる挿入された彼の感覚に脳みその中で何かがパチパチと弾けた。
 膣内の性感帯から広がる快感は下腹部から身体の隅々までを電流のように刺激し、その快楽に小さな痙攣が起こる。

「は、ぁっ……♥ ぷろでゅーさーの、入って……♥」

「っ……大丈夫、ですか」

「はい……♥ おっきくて、硬くてっ……♥ うぁ、あ……はぅ……♥ 奥まで……届いてます……♥」


231 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 23:20:30 rOFghQjQ
 入れられただけでこの有様だなんて、これで好きに動かれてしまった日にはどうなってしまうのか。
 いつもと違ってとんでもなく鋭敏になっている性感に、少々の恐怖ととてつもない欲を覚える。
 早く、早く動いてほしい。
 滅茶苦茶に、好きにしてほしい。
 そういう思いが無意識からか溢れ出て、犬のようにはしたなく開いていた足を彼の腰に回していた。
 足でホールドされた彼は意外そうな表情をしつつも、手始めに私の唇を食んだ。
 上唇を吸われ、滑り込んできた舌が私の舌を絡めとる。

「んちゅ♥ ちゅぱっ♥ はむ……ん、ちゅぅ♥」

 こうされているとまるでプロデューサーに食べられているようで、背筋を甘い痺れがゾクゾクと駆け上がってくる。
 私を貪ったプロデューサーは満足したのかゆっくりと銀糸のかかる口を離した。
 そして、無造作に放られていた私の手に指を絡めて握ってくれる。
 両手の恋人握りはいわば合図。
 その答えとして、私は彼の手をしっかりと握り返した。
 プロデューサーが小さく頷き、腰を動かし始める。

「ふあっ♥ あっ♥ ああっ♥ あ――――っ♥」

 ずん、ずん、と入口から子宮口まで余すところなく突き立てられる肉棒に、これまでで一番の快感がもたらされる。
 大きなグラインドで膣の中程にある性感帯を擦られ、その度に腰が浮いてしまって抑えることができない。

「ああああああっ♥ やぁ♥ あ゛っ♥ やらっ♥ やらぁっ♥♥」

「腰が引けてます、よ……!」

「うああ゛あ゛っ♥♥ そこだめぇっ♥ らめぇっ♥」


232 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 23:40:23 EegynvGE
この>>1ほんとだりー大好きですね・・・
尊敬するゾ・・・


233 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 23:41:35 EdAGsgh6
武だりを書いてる時は烏龍茶キめてる風潮


234 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 23:41:43 RUT5y93k
保谷ってなんか関係あるんでしたっけ…?
地元だけにムズムズするゾ


235 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 23:52:23 rOFghQjQ
 予想以上に与えられる快楽の奔流に捩れていた体を引き戻され、しっかりと奥の奥にまでピストンされる私は最早プロデューサーと一つになることしか頭になかった。
 腰を掴まれあちらのペースで無尽蔵に快感が送られ、高まる感覚に比例して身体は弓ぞりになる。
 シーツを握りしめてなんとか耐え忍ぼうとするも、またもや訪れた胸への刺激にはそれも無駄な抵抗だった。

「や……っ!? いまっ♥ いま乳首こりこりしないでぇっ♥」

「ちゅっ、ちゅぱっ」

「やめ、やめっ♥ あっ♥ あ――っ♥ 頭まっしろになっちゃいますからぁっ♥♥」

 聞く耳持たずなプロデューサーは、私がどんなに懇願しようとも攻める手を休めてはくれません。
 どころか、これ幸いとばかりにあらゆる場所を過剰に攻め立てて私を気持ちいいことだけしか考えられない肉体に堕とそうとするのです。
 もうとっくに、そんな体にされてしまっているというのに。

「ひっ♥ あっ♥ くるぅっ♥ イッちゃう♥ イッちゃいますっ♥」

「私も、もう……っ!」

「ぷろでゅーさぁっ♥ 射精してっ♥ 一緒に、ひぃっ♥ わたしの膣内に……っ♥♥」

 互いに限界まで近づき、それに合わせてプロデューサーの腰を打ち付ける速度が上がる。
 ラストスパートとばかりにパンパンと乱暴にピストンされ、私は訪れる絶頂を予期してプロデューサーを思いっきり抱き締めた。
 プロデューサーもまた私を力いっぱい抱き締め、そして――

「イきます……ッ! ぐ、ぁっ!!」

「ひあっ……あああぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♥♥♥」

 視界を埋め尽くした星が瞬く。
 密着して放たれた精子がだくだくと子宮に流れ込み、同じく達してしまった私は意識が混濁としているにも関わらず膣でプロデューサーのモノを絞り上げていた。
 ガクガクと痙攣する身体を抑える為に無我夢中でプロデューサーに抱き着き、呼応するかのように圧迫するほどの抱擁が返ってくる。

「あーっ♥ あーっ……♥」

 かなり体力を消耗したのか、いつもは気を遣ってすぐに上から退くプロデューサーが、今日に限っては動かない。
 のしかかるプロデューサーの重みが、今はとても嬉しく感じる。
 この重みが私を愛してくれている男の重みだから。この重みは、私が物理的に知ることのできる愛の大きさだから。


236 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/11/30(水) 23:58:36 rOFghQjQ
 そうしてそれから。

 囁くほどの極々近い。

 そんな肌の触れ合う距離で。

 ほんのささやかな語らいがあった。

「好きです」

「――はい」

「大好きです」

「――はい」

「愛しています」

「私も愛してます――プロデューサー」

 君がため。

 惜しからざりし。
 
 命さへ。

 長くもがなと。

 思ひけるかな。


237 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:02:47 21/11k2I
何で最後は百人一首なんですかね…(困惑)


238 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:03:54 4YXDjIEM
なんでこんなキメてる奴がこんな綺麗な文章かけるのか
毎秒烏龍茶キメてもっと書け


239 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:11:12 zyhvF5lI
この人すごい…(褒め言葉)


240 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:19:17 wq8VCSdI
ヌッ
あんま烏龍茶やりすぎはやめとけよ文豪


241 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:22:15 tGdqyvtk
ひいいいいいいい


242 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:24:32 d6Mvwtw2
マンハッタンというパンは福岡にしかないそうです


243 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 00:52:03 2kpVhCCI
>>238
烏龍茶の点滴か


244 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 03:38:35 06nNYdTc
チビ烏


245 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 04:42:24 xtR/ukRU
>>229
安価取ったら飛ばされたあげく責任を迫られるシンデレラガールはさすがに不憫になってくるのでやめてさしあげろ。


246 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 07:48:44 gRmdMEjw
こんな素敵なSS書いてみたいんですけど烏龍茶キメたらいけますかね?


247 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 08:50:15 7Rehp5Ds
時折出る奇妙な言動への言い訳せずにSS本文淡々と書いていってるのほんと草


248 : カフェオレ :2016/12/01(木) 12:17:59 ???
スレタイで武凛期待してスレ開いた人が濃厚な武りーな見せつけられて呆然とするのが見える見える


249 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:31:25 d6Mvwtw2
 二百十日が大安吉日、月夜烏に当てられて。
 予てより手に入れるつもりだった新しいヘッドホンを手に入れ、私はすっかり上機嫌で音楽を鑑賞していた。
 これまで、良い音を聴くために様々なヘッドホンを蒐集してきたが、最早集めること自体に目的が移っていた気がしなくもない。
 リッチー・コッツェンの奏でるスウィープはこれまでにないほどの鮮度で鼓膜を叩き、知れず鼻歌を演じてしまう。

「ふっふふーん♪ ……あっ、お帰りなさい、プロデューサー!」

「ただいま戻りました。何か良い事でもありましたか?」

「わかりますか? 実は新しいヘッドホン買ったんですよ! ほらこれ!」

「すみません、あまりその手の物に造詣が深くなく……」

 そう言って申し訳なさそうに頭を下げる手前、私もメーカーが老舗という事とこのヘッドホンが高音域を得意としている事しか知らないとは言い出せなかった。
 「別に全然そんな謝る事じゃないですよ!」と下手くそな言い訳を早口に捲し立て、プロデューサーが手にしていた物に矛先をずらす。

「プロデューサー、自分のウォークマンなんて持ってましたっけ?」

「いえ、これは会社の支給品です。普段は事務所の机に置いているのですが」

「へぇ〜」

「先ほど、今度レコーディングするNGの新曲が届きまして。少し聞いておいた方がいいだろうと持ち出して来たのです」

 なるほどそういう理由かと合点がいった。
 そして、何より都合が良いではないかとほくそ笑む。
 目の前にはウォークマンで曲を聴こうとしているプロデューサー。対面には一般的な物より遥かに優れた音で至高に導いてくれるヘッドホンを持った私。
 ここで私がさり気なくヘッドホンを貸すことで、プロデューサーもまたオーディオに興味を持ってくれるかもしれない。
 好きな人と同じ趣味があるというのはそれだけで嬉しいものだ。話にも事欠かなくなるだろう。

「そういう訳ですので、私もソファと机を使わせて頂きますが、よろしいでしょうか?」

「はい、勿論! ところでプロデューサー、そのイヤホン――!!」

 が、そこまで言った所で気が付いてしまった。思い至ってしまった。
 彼が手にしているのはなんてことない標準的なイヤホンだ。それくらいは見分けがつく。きっと、このヘッドホンどころか私がこれまでに集めて物にも及ばないだろう。
 音に拘らないのならそのイヤホンで十分であるのだ。それでも折角なら見違えるほど綺麗な音で聞いて欲しいとは思うが。
 いや、そうではない。そうではなく。
 プロデューサーの持つイヤホンなら、片方ずつをシェアして二人で一つの音を共有することができるのだ。これはヘッドホンにはできないことであった。
 それがどうしたと思う人もいるかもしれない。
 だが、私にとっては重大な事だ。
 イヤホンをシェアするということはコードの長さからして自然と二人の距離はゼロに近い形で近づくことになる。
 それほどの距離で二人で一つのイヤホンを使って同じ音楽を聴くということに、とてつもなく憧れていたのだ。
 
「イヤホンがどうかされましたか?」

「いえ、えっと……よかったら、私にもイヤホン貸してくれませんか? どんな曲か聞いてみたいので」

「でしたら先に――」

「これで!」

 遠慮して先に勧めて来たプロデューサーから私はイヤホンをもぎ取り、片方を手渡す。
 それにキョトンとする彼は未だに事態が把握できていないようで、これではまるで私が一人でから回っているようだった。

「これで、一緒に聴けますから……その、嫌じゃなかったら……」

「! ……なるほど、分かりました。ではそうしましょう」

「はいっ!」

 ようやく私のしたかったことを察してくれたプロデューサーは、半ば強引な私の誘いにも微笑みで返して隣に座ってくれた。
 肩の触れ合う先で、彼の暖かみが肌を通して伝わってくる。
 欲張ってさらに近づいた私が彼の肩に頭を乗せると同時にイヤホンから音楽が流れだした。
 何か言いたげにこちらを見つめるプロデューサーに、私は人差し指を口に当ててジェスチャー取る。
 それに小さく苦笑した彼は、曲が終わるまで何も言わずにただ私の傍に居てくれたのだった。

「プロデューサーは大きくて、頼りがいがあって……不器用なとこもあるけど、優しいから大好きです」

「ありがとうございます。ところで曲の方はいかがでしたか」

「あ、プロデューサー、私が曲をダシにしてこんなことしたと思ってます?」

「とんでもありません。それで、曲の方ですが……」

「うっ……え、えーっと……もう少しスネアを湿らせた方がいいかもですね!」

「スネアは使われていません」

「あ、あれー? おっかしいなぁー? ……ごめんなさい」

「ふふ、怒ってなんかいませんよ」

 今日もまた、至福の時は転々と過行く。
 願わくば、如何でか二人でこのまま永遠に。


250 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:33:29 nxfzepIk
やっぱりりーなSSじゃないか(満悦)


251 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:33:45 Ic/3Jieg
もうはじまってる!


252 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:34:47 zyhvF5lI
もは!


253 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:39:00 QOldLhxM
武りーなだ……クソかわいい……


254 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:40:36 kEFQ6YGs
これを機に武りーなが流行るのが見える見える、太いぜ。


255 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:45:33 d6Mvwtw2
皆さんたぶんお分かりの方もいらっしゃると思うんですが、ピサの斜塔ーブリアンなんですよ
なんだか申し訳ない


256 : アシンメトリー ダイムラー・ベンツ :2016/12/01(木) 20:47:28 ???
んまぁ、そう…


257 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:49:53 2ZFovknw
今日は緑茶キメたのかな?


258 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 20:52:39 ntrZxtVE
???


259 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 21:17:03 09IhVlsM
相変わらず烏龍茶キメ過ぎて言ってることは分からないけどSSは本当にすばらしい


260 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 21:58:07 7.8FP7OU
そろそろ意思の疎通も難しくなってきてますね
烏龍茶ダメ絶対


261 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 22:16:23 QY3W670s
やだおじいちゃん、今日の烏龍茶はもう飲んだでしょ


262 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:14:01 d6Mvwtw2
「神谷さん?」

「えっ、プロデューサー?」

 丑三つ時はとっくの昔に過ぎ去った夜更けの只中。
 全く予想だにしていなかった出来事に、偶然にも遭遇してしまった二人はしばし固まる。
 目が合ったのはプロデューサーと担当アイドルであり、互いに何故この時間に相手がいるのかを理解できない。
 先に思考を処理仕切ったのは武内Pであり、彼にしてはわかりやすく慌てて奈緒に説明を求めた。

「まさか、ずっと事務所にいらっしゃったのですか?」

「う、うん。レッスンで遅くなっちゃって、ここに戻ってきた時にうとうとして気が付いたら……プロデューサーは?」

「私は明日から三日間お休みなので、できる限り仕事を終わらせてから朝帰りしようかと……」

「……あたしも大概間抜けだったけどさ、プロデューサーはそれより酷いわ」

 呆れてそう言い放った奈緒だったのだが武内Pには言葉の真意が伝わらず、「事務仕事に手間取ってしまって……」等と言い訳をし始めたではないか。
 違う違うと首を振った奈緒が、寝ていたソファから身を乗り出して人差し指を突き付けた。

「仕事し過ぎだって言ってんの! 明日からの休みだって、仕事ばかりで休みとってないから無理矢理入れられたんだろ!」

「は、はぁ……確かにそうですが、神谷さんがなぜそれを……」

「へっ!? えー、あー……そう! 凛が言ってたんだよ! プロデューサーは働き過ぎだーって、な!」

「なるほど、そうでしたか。本来ならば皆さんをサポートする立場である私がこれでは示しがつきませんね」

「そうだよ。それなのにこんなことしちゃってさぁ……みんな心配してんだから」

「すみません」

 奈緒は一つだけ嘘をつき、一つだけ誤魔化しを入れた。
 それは羞恥心よりかは無意識的な警告による回避行動だったのだが、例え避けようとも躱しきれない事象は存在するもので――

「失礼」

「わっ……!? な、なんだよこれ」

「春先はまだ暖かいとは言えません。簡易的ですが、私が備品室から毛布を持ってくるまではそれで我慢頂けたら幸いです」

 急に肩口へ掛けられた厚手の黒は広がって背中を覆い、それが彼のスーツであると気が付いた瞬間、奈緒は掻き抱くようにしてスーツを頭から被せて丸まった。
 油断していた。絶対に今の顔を見られてはいけない。
 そういう思いで蹲る反面、いっそのことこのまま楽になった方がいいのでは、という二律背反に苛まれる。
 のぼせ上がった脳みそが冷却される前に背後で武内Pが部屋を出るべく歩き出す気配を察知し、ついに奈緒は手を伸ばしてしまった。

「神谷さん……?」

「…………いい」

「は……」

「これだけで、いい。温かいから」

「ですが……」

「でもっ、プロデューサーの上着取ったままだと駄目だから、さ……」


263 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:14:21 d6Mvwtw2
 なるべく顔を見せないようにして被っていたスーツから少しだけ頭を出し、困惑した様子の彼に奈緒は勢い任せに誘いをかける。
 一世一代の誘いを。

「一緒に、ここに入ったら……いいじゃん。ふ、二人の方があったかいから!」

「しかしそれは……」

「あたしは……また寝るし、プロデューサーの好きにしたら?」

 我ながらどうしようもなく救い難い馬鹿なことをしでかしてくれたな、と奈緒の内心は膨れ上がった風船模様になっていた。
 こんなのはまるでアイドルじゃない。
 ただの……ただの乙女ではないか!

「…………」

「…………」

 静寂が部屋の中に帳を下ろす。
 この時、奈緒は気がついてはいなかった。
 そもこの状況自体、通常であれば有り得ないことだと言うことを。
 考えればすぐわかることだ。
 武内Pは至極真面目で規律に対しても誠実であり、ルールを乱す行為は決して行わない。
 その彼が、僅かな間であっても奈緒の滅茶苦茶な提言に不動でいることの意味を。

「――失礼します」

「っ!!」

 そしてようやく知る。
 彼が迷っていた事を。
 一世一代の大勝負が――白星であったことを。
 バクバクと打ち鳴らされる心臓の鼓動は身体の外に出て聞こえてしまうのではないかと心配する程で。
 だからこそ、絶対に顔を見せる事も、声を上げることもしなかった。
 すぐ隣に、彼がいる。
 一枚の布を共有し、二枚の布を隔てた先に彼が在る。

「確かに、暖かいですね」

「――――」

 奈緒は何も言えなかった。
 今はそれでいいと思う。
 それが何故かと言うならば、彼の行動が私の言い出せないことに対する答えだろうから。
 だから今は、これで充分だった。


264 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:15:24 d6Mvwtw2
奈緒が欲しい人がいたよね。ね?


265 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:20:42 KKPZaIrk
いる〜〜〜!


266 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:39:34 QOldLhxM
いるさ!ここに一人な!!


267 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:41:07 I0WiPRuQ
武奈緒はいいぞ


268 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/01(木) 23:46:22 DMdVKf36
こんなところで武奈緒の恩恵にあずかるとはな


269 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:15:54 cXl/IPaM
少なくともここに武奈緒が欲しいなんて書き込みは無かったような気もするけど、内心欲しかったからいいゾ〜これ

>>1はエスパーだった…?


270 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:17:21 kL5hGB7s
烏龍茶をキメたら文豪になれてエスパーにもなれるってマ?


271 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:18:07 fIMbF0lQ
烏龍茶を聴いてアヴィーチーの曲を飲まないと辿り着けない領域ですね…


272 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:21:01 Kee5bt3k
さしずめNaNじぇいSS界隈の太宰治ですね…


273 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:21:22 62AANDbw
ピサの斜塔ーブリアンと烏龍茶とAVICIIをキメる文豪の鑑


274 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:21:45 NGrn.mdk
武凛(武りーな(武奈緒))


275 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:36:26 LUDEhDnE
茶渋りんすこ


276 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:50:51 btlDYBtY
[茶渋]りんは洗剤等使わなくても[塩]見周子さんを使えば綺麗に落ちますね(激旨迫真ギャグ)


277 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 00:58:34 SbD4pD1o
烏龍茶キメてから出直せ


278 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 01:00:39 cXl/IPaM
はえー…茶渋って塩でも落ちるんすねえ


279 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 01:27:08 sZ1IDTqA
1(遊) AVICIIなんで
2(左) マンハッタンというパンは福岡にしかないそうです
3(中) 今日はいい(11)肉(29)の日です
4(一) なんで>>33で書いてるんですかねぇ……烏龍茶?
5(二) 皆さんたぶんお分かりの方もいらっしゃると思うんですが、ピサの斜塔ーブリアンなんですよ
6(右) 奈緒が欲しい人がいたよね。ね?
7(三) いえーい
8(捕) 武内P「>>610
9(投) 明日は安価通り李衣菜ちゃんとの話を書きます


280 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 03:36:28 CZLopKes
>>279
キマってんなぁ、おい


281 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 03:40:42 KIy5bjDI
奈緒と加蓮よみたいゾ


282 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 03:41:29 8yS/.wbM
ひいいいいいい ワケがわからねェ


283 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 07:20:17 FfFp4lf6
ぶっ飛んでんなぁ


284 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 08:00:08 ogHok3e6
>>279
改めて見ると不可解過ぎて笑う。


285 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 08:58:35 sTUF/FgM
>>279
えっ えっ
これID被りでしょ?(困惑)

も加え入れろ〜


286 : わずかな時間を見つけてMy Revolutionする名無しさん :2016/12/02(金) 09:15:53 ???
やっぱ一握りの天才が常に世の中を動かしてきたんですね〜


287 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 09:49:55 PatU7rzM
武美嘉武奏武加蓮も読みたーい(ホモのよくばりセット)


288 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 13:28:30 LUDEhDnE
>>281
岩盤浴

>>287
アイソセレススタイル


289 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 14:32:15 j2hFkhu.
また君か(烏龍茶の在庫が)壊れるなぁ


290 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 19:55:14 ZLPDJcCA
「内緒話が聞こえる、冷めたコーヒーカップの音……♪」

 霜先を越え北風吹き流れる寒天の下、運動代わりの早足で疲れた体が求めるカロリーで肥え太った上で寒巌とは無縁の室内で読書を嗜む秋も過ぎ去った。
 十二月と例年より遅れて訪れた冬景色に凍てついた窓が曇顔で身体を濡らす。
 文明の利器たる暖房器具で外界の自然と遮断された快適な室内では、陽気な鼻歌だけが反響していた。

「すみません、遅れてしまいました」

「プロデューサー、もうお仕事大丈夫なんですか?」

「はい。……多田さん、それは?」

「今は誰もいませんよ?」

「は……しかし、事務所の中では……」

「むー……」

「…………李衣菜」

「えへへっ、はい♪」

 プロデューサーが仕事を終えるまで待っていた私は、ようやく戻ってきた彼にちょっとした意地悪をした。
 一時間も待っていたのだからこれくらいは許してもらわないくては。
 本来ならば今日はもっと早く事務所を後にし、外食をする予定だったのだ。
 多少遅れたところでどうということは無いのだが、何故だかついついプロデューサーに下らぬちょっかいを掛けてしまった。

「ところで、それはいったい……?」

「気になりますか? 気になりますよね?」

「は、はい」

「ふふふ……じゃーん! マフラーです!」

「何の編み物かわかりませんでしたが、なるほどマフラーでしたか。今の時期にはちょうど良いですね」

 実を言うと、プロデューサーが仕事を遅らせたお陰で十一月の中頃から合間を縫って作っていたマフラーが完成したのだ。
 もういい加減に寒さも厳しく、皆が当たり前のようにコートや手袋をしているので早く仕上げて置きたかったのが、ようやく日の目を見た。
 藍色一色のそれを広げ、プロデューサーにどうだと見せびらかす。

「二人分だから予想より掛かっちゃいましたけど、これで暖かく過ごせますね!」

「李衣菜が編み物も嗜むとは知りませんでした。素晴らしい出来栄えですね……おや?」

「どうしました?」

「これは、一つしかないようですが……」

「ああ、これはですね――」

 プロデューサーが疑問に思うのも無理はない。
 二人分と言ったのに眼前にあるのは一本のマフラーだ。これではただの一人分。
 しかし、このマフラーは長いのだ。
 それこそ、一人分では優に余るほどに。

「――こうして使うんです」

「こ、これは……」

「それぞれ一つずつでもよかったんですけど、こうやって二人で使う方が暖かいかなって」

「しかし……いえ、ああ……」

「は、恥ずかしいですかね、やっぱり」

「そうですね、少し……ですが、李衣菜が編んでくれたものです。今日は、これで帰りましょう」

「! はいっ♪」

 雑に掛けたマフラーを二人して丁寧に掛け直し、ふっくらとした毛糸を通して繋がった私とプロデューサーはついでとばかりに手をも繋いだ。
 外に出ると、途端に凍てつく木枯らしが頬を叩く。
 そんな中、私とプロデューサーは暑すぎるくらいの暖かさを感じて帰路を辿ったのでした、まる。


291 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 19:56:00 cXl/IPaM
もは!


292 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:06:54 zLeCCjrU
おすすめ置いときます


293 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:10:00 zdz95zfM
また始まってる!


294 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:33:58 ZLPDJcCA
今日は伝書鳩より情けない鮒を見ました


295 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:38:34 Kee5bt3k
人間失格の冒頭みたいな文章を唐突に書くのは不安になるからやめろ


296 : カフェオレ :2016/12/02(金) 20:46:06 ???
なぜ普通の鳩でなく伝書鳩なのか
コレガワカラナイ


297 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:46:36 62AANDbw
いちいちワードセンスがヤバすぎるんだよなあ…


298 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:48:20 kL5hGB7s
圧倒的語彙力と烏龍茶から繰り出される激甘SS

控えめに言ってめちゃくちゃだぁ・・・


299 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:50:01 NGrn.mdk
キチ◯イの振りをした常識人の振りをしてるキチ◯イ感ある


300 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:50:45 5AGcLrTI
一生発想できないワードやん


301 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:51:23 nXTzV.yk
ちょぼうらなんちゃらぶくぶかな?


302 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 20:51:49 4AU.Wr72
伝書鳩って言うほど情けないですかね


303 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 21:46:35 ZLPDJcCA
「ねぇプロデューサー」

「なっ……小関さん?」

 とある日の昼下がり。
 事務所内のデスクでちひろから渡された収支計画書を眺めていた武内Pは、ひょっこりと現れた麗奈に豆鉄砲でも食らったかのような顔をした。
 たった五分ほど前に昼食をとると行って出ていったはずだというのに戻ってくるのが早すぎる。
 加えて、戻って来たことにすら気が付かなかった。

「アタシが戻って来たのに気が付かなかったんでしょう?」

 何を言わずとも心中を見抜いて指摘したせいで閉口してしまった武内Pに、勝ち誇った様子の麗奈が高笑いを披露する。
 悪戯トラップ嘘ドッキリ、あらゆる悪行は彼女にとってはお手の物。
 その副産物として、気配を殺して誰かに近づくのは訳の無い話だったのである。

「アーッハッハッハッ! アンタも甘いわね! 傑作だったわ、さっきの間抜けな顔は!」

「今日は咳き込みませんでしたね」

「うるっさい! 余計なお世話よ!!」

 が、得意げな麗奈に反して冷静な対処で返した武内Pに軍配は上がった。
 どうしてか急に現れて驚かした程度の軽いドッキリで手痛い反撃を食らった麗奈だったが、ニヤリと分かりやすく悪どいつもりの笑みを浮かべるとポケットからガムを取り出す。

「まぁいいわ。ガムを買ってきたから分けてあげる」

「ありがとうございます」

「そうよ、感謝しなさい! 神様を拝むようにアタシを有り難がってガムを噛むことね!」

 なんてことのない自然な流れ。
 重なった束から伸びた一つの板ガムに武内Pの手が伸び――

 バチン!! と、彼の指が挟まれた。

「ッ!?」

「ぷっ、アーッハッハッハッ! 引っ掛かったわね!」

 麗奈が用意していたのは単なるガムなどではなく、よくドッキリに使われるネズミ捕り式のトラップグッズだった。
 束から飛び出たガムを摘むと、束に仕込まれている仕掛バネが作動して指が挟まれる仕組みだ。
 ゴム製なので大して痛くもなく、けれど油断し切っていた場合は大いに驚き戦くので非常に優秀な小道具なのだが……。

「くっ……指が……」

「えっ!? もしかして痛かった!? 血、血は? 怪我しちゃったの!?」

 なんということか、今回に限っては対象が指を抑えてかなり痛がっていた。
 麗奈は悪戯をする上で『痛がらせてはいけない』という絶対のポリシーを持っている。
 その為、どんなドッキリやトラップであれ、それが相手にどんな影響を与えるのかまず最初に自分でチェックするのだ。
 今回のガムトラップも例外ではなく、他の者も引っ掛けた時に「痛い」と言った者や怪我をした者は一人とていなかった。
 だからこそ麗奈は慌ててプロデューサーの容態を確認するべく彼に近づいた。

「見せなさい! もし血が出てるなら水を流して綺麗にしないと! ここ救急箱あったわよね!?」

「……小関さん」

「なに!?」

 瞬間。
 ちゅっ、と。
 麗奈の額に彼の唇が触れた。

「――――」

「失礼しました、フェイクです」

 あっけらかんとして澄ました顔の武内Pが言い放つ。
 その意味を理解できずにしばし呆然と眼前の彼を見つめていた麗奈だったが、次第に思考が回復してくると事の顛末を悟り、顔を真っ赤にして武内Pに掴みかかった。

「あ、あ、あああああああ!? あんっ、アンタ……アンタねぇ!?」

「お返しですよ、『レイナサマ』」

「――――ッ! こンの! このっ、生意気プロデューサー!!」

 ポコポコと武内Pの胸板を叩く麗奈は、それからしばらく彼に悪戯を仕掛けることができなかったという。
 「どうして『しない』じゃなくて『できない』なの?」という何気ない一言に何故か必死で言い訳をする麗奈の姿に、光は彼女にもこんな弱点があるのかと人知れず感心したのだった。


304 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 21:47:53 ZLPDJcCA
Ma tahan, et sa armu、なんですって


305 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 21:48:24 2WoBTzxs
えぇ…?


306 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 21:53:05 03NWVHWs
やはり奈緒や麗奈のときは武内Pと明言されてるけどりーなの時だけそうではないんですね
レイナサマいいゾ〜


307 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 21:59:06 nXTzV.yk
やはりりーなの相手はAVICIIなのか……?
それはそれとしてレイナサマは珍しくていいゾ��これ


308 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 22:00:17 8yS/.wbM
なんだコイツ!!危ねェぞ!!


309 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 22:10:01 dHfn0vko
もはやしぶりんのしの字も無くなってて草


310 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 22:16:08 yi2PsgXA
人類が知る限りこの宇宙でしぶりんがりーなに飲まれても存在した情報は失われない
烏龍茶とりーなの狭間にある地平線は、しぶりんがあったという情報のスレ分だけ広がる
地平線の此方にしぶりんは無く、あちらにりーなはない
りーなと奈緒は未知の物理法則によって地平線の得る烏龍茶の申し子だ
僕は彼らの地平線と交わりAVICIIの調和で再びしぶりんを得た

わかるわ?


311 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 22:18:57 62AANDbw
Ma tahan, et sa armuってどういうことだ!?訳がわからんぞ!?


312 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 22:52:04 s3.LzE96
エストニア語?


313 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 23:14:05 s1EQXR9U
確証はないですがエストニア語ですかね…
Ma→私
tahan→欲しい
et→を
sa→あなた
armu→恩寵など


314 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 23:18:15 XkbLfYO.
愛がほしいとかそんな意味になるんですかね?
でもインドネシア語、仏語、エストニア語混じりの文って不思議でならないゾ


315 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 23:27:48 DywGUxdc
真面目に深淵を覗きこんでる気がしてきた


316 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/02(金) 23:37:35 Kee5bt3k
これは死んだ後に評価されるタイプの文豪ですね…


317 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 00:20:52 iUH2UIIc
化け物め


318 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 00:21:46 .aYiopss
毎回記録を塗り替えてくのやめろ


319 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 00:47:59 uTRbJcYc
なんかこの独特な言葉遣い見たことあると思ったら平沢進にちょっと似てる(小並感)


320 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 06:06:00 udH1icr.
まさかNaNじぇいで平沢進の名前を聞くことになるとは思わなかったぞ
夢見る機会すこ


321 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 06:26:52 d43OBMto
えぇ…アニメ「けいおん」が放送されてた頃は
P-MODELメンバーが軽音部の父親みたいな二次設定が結構共通認識として
なんJやNaNじぇいで受け入れられてたんだよなぁ


322 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 06:34:51 MjUiSUkA
NANじぇいってけいおん!放送時からあったのか...


323 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 07:11:06 vvUnDRYg
文豪の頭の中を覗いているようなスレですね


324 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 11:01:41 IaEuxzPw
文豪ってなんだよ…(理解不能)


325 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 12:03:21 iUH2UIIc
 青藍と見紛う空模様が頭上にカーテンが如く広がっているあくる日のこと。
 購入したばかりである空五倍子の独特なギターピックを片手にタカミネの調子を確かめていた私は、肺が潰れてしまったような息苦しさにヤキモキしていた。
 近頃、ギターをどれだけ弾いても上達している実感が湧かなくなっていたのだ。
 こうして新しいピックを購入し、ギブソンから埃を被っていたタカミネを持ち出したりしてみたが、一向に心を覆うモヤの薄皮はめくれない。

「くそ、なんでだろ……」

「李衣菜、珈琲です」

「プロデューサー……」

 正体不明の停滞感に感情の小波が荒れていくのを察した直後、眼前のテーブルに黒々とした液体を満たしたカップが差し出された。
 どうやらプロデューサーが気を遣って煎れてくれたらしく、それが暗に休憩を促すものだと理解した私はギターを寝かせてため息をつく。

「ありがとう、ございます」

「……あまり、調子がよろしくないようですね」

「はい……なんだか、弾いていても『ギターってこんなのだったっけ?』って思っちゃって……」

「スランプ、というものでしょうか」

「そんな大層なものなんですか?」

 こんな事を聞き返したってどうしようもないというのに、つい当たるように言葉がでてしまった。
 私自身、自分のロックがまだまだであることはちゃんと自覚している。
 だからこそ、なつきちやみくに見せても恥にならないような、見せかけだけじゃない本物の演奏を目指しているのだ。
 ところが、自分のギタリストとしての熟練度を鑑みれば、スランプ等とは未だ無縁であるように思える。
 それほどテクニックを上達させ、ギターを飽きるほど弾き抜いたとは考えていないから。

「もしそうでないとしても、私には李衣菜がギターに行き詰まっているように感じます」

「…………はい」

「李衣菜さんが好きな曲はなんでしょう?」

「え……? えっと、マーチンとかアケミスとか……」

「では、ここ最近でそれらの曲を弾いた覚えは?」

 そこまで言われてハッとした。
 そうだ、ここ数ヶ月はギターに触れても基礎練習と新たなテクニックを習得するだけに費やし、弾く曲も課題のようなものばかりで全く弾ける曲を弾いていない。
 その事実に愕然としていた私に、プロデューサーは優しく微笑みかけてくれる。

「そろそろ李衣菜の弾き語りが恋しくなってきていたので、よければ一曲いただけませんか?」

「……! な、何がいいですか!?」

「そうですね、ではトワイライトスカイを」

「――はいっ!!」

 私は早速、プロデューサーの要望に応えてギターを抱える。
 アコースティックギター一本で弾き語りできるようアレンジしたトワイライトスカイは前に出したアルバムで好評だったことを思い出す。
 原曲より遥かにスローペースになるそれだったが、急ぎ過ぎて足元を見失っていた私にはちょうど良い速度だろう。

「どこまでも広がるグラデーション、ゆっくりとオレンジが燃える――♪」

 みるみる内に自分が調子を取り戻していくのがわかる。
 昂ってゆく気持ちを指先に送り込みながら、落暉薄明の空を現してゆく。
 たった一人の観客の為に。
 私の大切な愛しい人の為に。

「どうでしたか」

「私、ちょっと焦ってたみたいです。プロデューサーのお陰で、大事なことを思い出せました」

「それはよかった。最高にロックでしたよ、李衣菜」

「えへへ……♪」

 そうしてそれから。
 渾身の演奏を決めた私にプロデューサーは、よくやったと頭を撫でてくれた。
 この気持ちがしっかりと彼に伝わったことに満足した私は、プロデューサーに飛び込んだ。
 普段はギターを抱えてばかりだけど、彼に抱えられるのはもっと好きだから。
 だからもっと私の事を見てほしい。
 私のことを愛してほしい。
 そんなワガママを心中に秘め、私たちの何気ない一日は終わったのでした、まる。


326 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 12:03:40 iUH2UIIc
八月の墓碑銘が私を呼ぶ


327 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 12:06:03 VlX/Edsk
またなんか始まっててまたなんか言ってる…


328 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 12:15:43 3FawYp.Q
美しい文章だあ・・・


329 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 13:02:48 3n1QBUTQ
スレタイ見てからスレの内容見返すと草生える


330 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 13:52:00 iUH2UIIc
mors legen panemil!! mors legen panemil!!
舞鶴にアビオニクスが落ちたらカタコンベに五百円貯金したぜしたぜ


331 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 13:56:47 Em4nykHU
えぇ…(困惑)


332 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:00:09 3FawYp.Q
あーもう一回言ってくれ(思考停止)


333 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:03:53 az1pJ0NE
文豪の言動がおかしいのはちょっとした愛嬌みたいなもんだから(震え声)


334 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:05:21 3n1QBUTQ
三島由紀夫とかをリアルタイムで見てた人ってこんな感覚だったんですかね


335 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:19:45 mmbbnEh.
これが連合弛緩ですか


336 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:24:05 iUH2UIIc
「改めて見ると凄い量ですね」

「ふふっ。私の数少ない自慢の種ですから」

 机上に並べられた賞状や免許証の数々には壮観と言う他ない。
 武内Pはこのアイドル、新田美波が資格を取ることを趣味としているのを知ってはいたものの、こうして今までの轍を見てみるとその凄まじさには脱帽してしまう。
 普通自動車免許や英検、漢検、TOEICといった一般的に周知されているものに始まり、日商簿記、Webデザイナー、医療事務、登録販売者などの実用的なもの。更にはネイリストやコーヒースペシャリストといった趣味的なものまで多岐に渡っていた。

「新田さんはどうしてこんなに資格を取るのですか?」

「そうですね、やっぱり自分の中にある可能性……それをどこまで広げられるのかを試してみたくて」

「自分の中にある可能性……アイドルも、その一環なのでしょうか?」

「はい。でも、この可能性を見つけたのは私自身じゃなく、プロデューサーさんですよ?」

「えっ?」

 悪戯っぽく微笑んだ美波は、武内Pの鼻先を人差し指で軽くつついた。
 彼女らしからぬ行動と、先ほどの台詞の意味を理解しかねて困惑していた武内Pは、急速に距離を詰めて耳元までにじり寄った美波の言葉に不意を突かれる。

「だって、私のことをスカウトしてくれたのはプロデューサーさんじゃないですか」

 確かに。確かにそうだ。
 新田美波のことを街角で見かけ、彼女の中に赫焉とした情熱と他に無い清暉を見出したのは自分だ。
 そこまで想起した武内Pは、しかし彼女が自身の可能性を自分の意思で追っていることに変わりはないと首を振る。

「新田さんのアイドルとしての可能性を見つけたのは私かもしれません。しかし、それからその可能性を追いかけようとしたのは他ならぬ新田さん自身の決定です」

「見つけてくれたのが重要なことなんですよ、プロデューサーさん?」

「それは……」

「嬉しかったんです、私。部屋が一つしかない所に新しい扉を示してくれた人がいて。そこには新しい世界があって」

「……」

「ね、プロデューサーさん」

「はい」

 するり、と美波が武内Pの側から離れる間際。
 ちゅっ、と。
 春先の和やかな一凪が頬を撫でるような刹那の感触が、二人の唇を通り過ぎて行った。

「これからも、私の可能性を見つけてください♪」

「――――」

 蕾愛でるも小悪魔在り。
 武内Pが恥ずかしそうに頭を描いて赤く染めた頬を伏せる中、美波は小さな日輪の如く微笑みをたたえていた。


337 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:25:54 VlX/Edsk
おかしな言動を代償にSSを召喚してるのかな?


338 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 14:39:32 vQ6wmOSg
似たような対価そういえばありましたね


339 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 15:13:39 VWebYImk
キメながらSS書いてるのか逆にSS書いてる時は素面でそれ以外はキマッているのか


340 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 15:14:40 XxWRusMc
>>336
武みな普通にええぞ!(ss以外は目をそらしながら)


341 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 15:25:13 3FawYp.Q
本当に上手いんだよなぁ・・・
羨ましいゾ・・・


342 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 15:27:07 t5NX7Xd.
武渋はまだですか


343 : 転生MUGEN者ロア :2016/12/03(土) 15:59:36 ???
かわいそうなプロデューサー(漬物きらり)を思い出した


344 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 17:44:10 iUH2UIIc
「ん……」

 金烏赤烏が暁の頃。
 有明の空には二対の雀が戯れながら春霞に翼を濡らして飛んでいた。
 未だ気温の安定しないこの時期は真冬と変わらず布団が恋しく、一足先に目覚めた私は肌蹴ていた毛布をかぶり直す。
 時刻は午前六時。
 何も予定の無い日にしては、早すぎた起床である。

「んぅぅ……」

 縮こまった布団の中で小さく小さく伸びをする。
 あまり大仰に動いてしまうと隣で寝ているプロデューサーを起こしてしまいかねない。
 寝入りながらも就寝前と同じ姿勢で私を抱き締めている彼の胸板に顔を擦り付ける。
 二の腕の枕はちょうど良い高さで、直接感じる肌の暖かさは二度目の睡眠にはうってつけの包容感。
 と、ここで背中に触れるものがあった。

「プロデューサー?」

「おはようございます」

「うん、おはようございます♪」

 どうやら同じくしてプロデューサーも目が覚めてしまったらしく、見上げると寝ぼけ眼の彼と目が合った。
 背中を撫でてくれる彼もまた、時計を見上げて早く起きてしまったと感じているようで苦笑を浮かべている。
 起きたのなら遠慮はいらない。
 ただでさえ潰れてしまいそうなほどプロデューサーに擦りついている私は、更に彼を押し込むようにしがみつく。

「李衣菜?」

「プロデューサー、暖かい」

「ふふ、李衣菜も暖かいですよ」

「本当ですか? えへへ……♪」

 こちらの動きに呼応して改めて全身で私を抱き締めてくれたプロデューサーは、優しく背中を叩きながらこう言った。

「ちょっと早く起きすぎましたから、もう少し寝ましょうか」

「そうですね、一緒に――んっ」

 緩慢なキス。
 起き抜けで鈍った身体と思考から繰り出されたそれらは、朦朧とする意識の中で異常なほど蕩けるような幸福感をもたらした。
 小さく、細かく、二回、三回。
 しているのかされているのか判断もつかない接吻を交わしながら、私たちは再び眠りに落ちた。
 そうして幸せの坩堝に、落ちてゆく。
 どこまでも、どこまでも。
 私たちが朽ちるまで。


345 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 17:52:54 3FawYp.Q
ほんと文章綺麗ですね・・・
なぜこのクオリティを維持できるのか


346 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 17:54:02 MRcqZwbw
最初から文豪だったのにちょっとずつ語彙増えて文章が力強くなってるの本当草


347 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 17:58:59 iUH2UIIc
畳を裏返す度に餅を食べる


348 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 18:04:17 gf1nk.XI
国語の教科書にのせたい


349 : カフェオレ :2016/12/03(土) 19:13:06 ???
武りーなを書く度に他の武Pカプも出る
つまり最終的には武凛に収束する


350 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 22:33:25 iUH2UIIc
「どうですか? お口に合えばいいんですけど……」

「美味しいですよ」

「本当ですか? よかったぁ」

 純白のテーブルクロスに並べられた大小様々な皿に盛り付けられた料理に、武内Pは舌鼓を打った。
 事の発端は各々の食事情について話していた時だ。
 アイドルはある程度自由に好きな物を食べても良いことになっているが、もし現状のスタイルから悪い方向に傾いた場合はトレーナー指導の下、プロデューサー管轄で食事制限が取られることになっている。
 彼女、綾瀬穂乃香は元々バレリーナという出自もあってか自己管理に関しては徹底しており、今のところそのようなことは一切ない。
 が、問題は武内Pだった。

「普段は忙しく、ちゃんとした食事を取れていませんでしたから、非常に助かります」

「食事は大事なんですから、これからは晩御飯だけでもきちんとしたものを召し上がって下さいね」

「面目ありません」

 なんと彼、朝昼晩と全てコンビニ弁当や惣菜パンで済ませていたのである。
 酷い時には昼や晩のご飯をすっぽかしているほどの食事情には、流石の穂乃香も口出しせざるを得なかった。
 たまに定食屋やレストランで食べるから大丈夫だとか、そういう次元の話ではないのだ。

「……」

「どうしたんですか、そんなにじっと見つめて……あっ、ゴミでもついてました?」

「いえ。綾瀬さんのエプロン姿があまりに似合っていましたので、つい」

「え、そ、そうですか……?」

「はい。以前の割烹着姿もお似合いでしたが、そちらの方が綾瀬さんの雰囲気に合っているのではないかと」

「そんな……ふふふ、ありがとうございます」

 すっかり堅物だという印象が土台になっていた武内Pの言葉に穂乃香ははにかむ。
 よくよく考えれば彼は真面目ではあるが、自分の気持ちを素直に伝えることを厭わない人格の持ち主でもある。
 衣装の感想を問われた時も、ライブの出来を聞かれた時も、様々な事に関して真摯に受け答えをしてくれるのだ。
 そんな武内Pが似合っていると言ったということは、すなわちそれが嘘偽りでなく本当に穂乃香にエプロンが似合っていたということである。

「あの……プロデューサーさんさえよければ、これからもご飯をお作りしましょうか?」

「有難いお話ですが、それでは綾瀬さんの負担が……」

「大丈夫です。アイドル活動優先で無理のない範囲でやりますから。お昼のお弁当なら、自分のついでに作れますし……」

 武内Pは葛藤していた。
 果たして担当プロデューサーがいちアイドルに食事の面倒を見てもらってもいいのかと。
 魅力的な提案ではあるのだ。
 こんなに可愛らしい女の子が作る美味しい料理を食べることが出来るというのは。
 例えば彼女が若妻だったとして、自分の――

(ハッ!? わ、私はいったい何を想像して……)

「プロデューサーさん?」

「……綾瀬さんのできる範囲で、よろしくお願いします」

「……! 分かりました、これからは私にお任せ下さいね。うふふふふ♪」

 綾瀬穂乃香はアイドルである。
 例え舞台が氷上の銀盤から喝采の銀幕に変わろうとも、学んだバレエの心は失っておらず。
 ようやく見つけたパ・ド・ドゥの相手に、心を踊らせるのであった。


351 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 22:35:31 t5NX7Xd.
またはじまってる!!


352 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 22:54:33 .34cV0cw
また烏龍茶キメたのか・・・


353 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 22:56:12 3FawYp.Q
ほんと上手い・・・
文豪になるためにはやっぱり烏龍茶キメるのが一番なんすねぇ・・・


354 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 23:53:00 WpSNftkg
烏龍茶キメなきゃ……(337777112000)


355 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/03(土) 23:55:23 TrnQom4M
(烏龍茶)キメてんだろ…?(武奏書いて)くれよ…?


356 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 00:35:52 ZraiYI1U
これはなんだ


357 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 00:39:15 6pgBunMw
烏龍茶というクスリによって才を得たものさ
代償が大きいようだが


358 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 00:52:38 zORFI7Wo
本当に文章が綺麗で草生えるんだよなぁ…
烏龍茶もっと飲め


359 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 02:14:37 0LoKzJaY
烏龍茶兄貴とかいう年末の怪物


360 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 02:19:32 IVRH1heA
自分の押しキャラに武Pと絡ませるとか理解できませんね…


361 : カフェオレ :2016/12/04(日) 02:24:35 ???
いやよく見てくれ
一人称視点とはいえ、何故かだりーなの時だけ武内Pとは明言されてないんだ
しかもだりーな以外は三人称視点


362 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 02:31:50 suCLcmIA
烏龍茶兄貴のスタンスはわからんけど
絡ませたくないと思う君がいるように好きなキャラ同士のSSを楽しんでる俺みたいなのもいるんだから
「理解できない」とかいって否定だけするのは、やめようね!


363 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 02:32:39 3P6gvRog
地の文がある本格のときはト書きしてないだけだど思うゾ
原点の>>29では武内Pの名前出てますし


364 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 02:33:22 ukRnYchc
そんなもんチンコたったら何でもいいだろ


365 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 07:41:14 p2S.Qdy6
文豪特有の豊富な語彙がでてきて高尚な文学を読んでる気持ちになりますね…
時々関係ない一言をレスしてますけど何かの慣用句の可能性が出てきましたね


366 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 07:47:31 6pgBunMw
ピサの斜塔ーブリアンは慣用句だった…?


367 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 08:29:33 3WNO4Bgo
>>347
地味にこれも意味わかんないゾ・・・


368 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 09:38:11 YXaRvVyo
>>367
畳を裏返す度に餅を食べる

一見関係ない2つの事柄も関連づけて行うと思わぬところで結びつくことを意味する慣用句


369 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 11:08:04 3WNO4Bgo
>>368
はえ〜勉強になる・・・
ありがとナス!


370 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 11:43:26 YHtj.cwc
>>368
つまりピサの斜塔とシャトーブリアンも思わぬところで結びつく…?


371 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 12:10:19 CCMQQ5M6
>>366
楓さんといえど昼間から飲酒はNG


372 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 12:17:17 Zy7URQG.
無くした左腕が疼く
それは毎晩私を馘首する為にやって来ては、釁られた掌を見せつける


373 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 12:59:37 Zy7URQG.
「結局見えませんでしたね、月」

「ええ。残念です」

 中秋の名月は現れなかった。
 空に映る無数の星彩も月と同じくして靄雲に隠れ、夜天にあるべき煌めきを失っている。
 しかし、本来中秋の名月とはこういうものだ。昔の人々もそれに諦めがつき、やがて中秋の名月は『見えない月を想像して楽しむもの』に変化した。
 大変風流で結構な話なのだが、私としては、やはり月は綺麗に輝く姿が見えてこそだと思うので納得できないでいたのだ。

「せっかくプロデューサーとお月見ができると思ったのになー」

「そういえば聞いていませんでしたが、なぜお月見を提案されたのですか?」

「ロックじゃないですか? お月見って」

「……申し訳ありません。私はどうやら李衣菜ほどの感性が無いようです」

 他愛のないやり取りに花が咲く。
 本当は月などどうでもよかったのだ。
 私はただ考えていた。どうすれば彼と沢山の思い出を作れるのかを。
 そうすると、やはり誕生日やクリスマスといった通例のイベントに加えて、お月見とかなんたら記念日とか、そういったものを二人で倣って過ごすべきだという結論に至る。
 プロデューサーと何気ない日常を過ごしていくのは勿論だが、私は彼との記憶を色濃く残しておきたかったから。
 私が老いぼれてしまっても、彼のことは決して忘れないように。

「プロデューサー」

「なんでしょう?」

「えへへ、呼んでみただけです」

 プロデューサーに寄り添っていた身体を手放し、完全に彼の方へ寄りかかった。
 彼は何も言わず、そんな私を受け入れてくれる。
 それからしばらくはずっと無言でそうしていたけれど、こんなに心地の良い空間なんて早々無い。
 永遠にプロデューサーとこうしていられたら良いのに、とちょっとだけ悲しくなった。

「……今日は月を見られなくても良かったと思っています」

「え……?」

 どれくらい経った後だったのか。
 唐突にそんなことを言い出したプロデューサーに、私は不安な気持ちに襲われた。
 だが、そんな私の心情を察してなのか、彼は私の手を握り、しっかりとこちらを見据えてこう言った。

「私にとっての月は、前々から李衣菜一人ですから」

「――――っ」

 なんて卑怯なことを言うのだろうか、この人は。
 瞬時に情けない表情を見られたくない一心で彼の腕に額を押さえつけた私は、それでもちゃんと応えなくてはとか細い声をあげる。

「……大好きです、プロデューサー」

「はい」

 私の身体が彼に包まれるのがわかる。
 抱擁なんて、とっくの昔に慣れていたはずなのに。
 その日の私は、寝付くまで動悸が収まりませんでした。


374 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 13:05:13 3WNO4Bgo
武だりええぞ!ええぞ!


375 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 14:08:26 bYB6z./Y
なんで文章のレベル上がってきてんだよ


376 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 14:33:30 Zy7URQG.
李衣菜すき


377 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 15:01:24 3WNO4Bgo
文章レベルが一気に小学生並みにまで落ちてて草


378 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 15:02:19 CCMQQ5M6
シンプルな告白はキメ文豪の特権


379 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/04(日) 15:04:45 EjG0xjT6
どんなに言葉を重ねてもその本質は単純明快であるというありがたい教えなんだゾ(適当)


380 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 02:02:27 mDBUo/.Y
途中で烏龍茶が切れたのかな?


381 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 16:54:02 mDBUo/.Y
最近のNaNじぇいの文豪には変人が多いですね・・


382 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 21:01:29 sHSQJ30Y
烏龍茶はよはよはよ


383 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 21:16:06 a1Ylsp6M
そろそろキメる時間かな?


384 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 21:56:40 SUL1d7Yw
http://i.imgur.com/QJDwKqu.jpg


385 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 21:59:08 t5m90l.2
(烏龍茶)キメてんだろ・・・?(SS)くれよ・・・


386 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 22:09:12 2WNw8tOA
世界中の人間に「烏龍茶といえばどれだ?」と聞いたら
一位は間違いなくサントリーなんだよなぁ(中国人並感)


387 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 22:15:30 OHChrO/M
(烏龍茶)キメてるんだろ?(紅茶もキメて)くれよ…


388 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 22:29:04 LRVea9ac
中国人兄貴もいるのか…


389 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 23:50:13 D7njaEtA
 夏が支配する八月。
 見渡せば延々と続くような平があり、見上げれば天に届く程の入道雲の群れ。
 吹く風は熱を帯び、仄かにしょっぱさの入り混じった匂いが鼻をくすぐる。
 その風が服を、髪を、たなびかせ、首筋を撫でていった。
 見える限りに広がる剥き出しの大地に対して、二人の歩む古びた舗装道は比べるまでもなく小さな存在。
 そんな所々が欠けたアスファルトの、その消えかけている白線の上を。
 けん、けん、と李衣菜は歩んでいた。
 子供のように両腕を上げる。バランスを取って、白線の上から落ちてしまわないように。
 とん、とん、と片足だけで進んでいく。

「――――」

 振り向いた李衣菜が声を上げる。
 風の音が重なってしまったせいで聞こえなかったけれど、楽しそうに笑う彼女の姿に私も笑った。
 何を話してもよかった。
 でも、何も話さなくてもよかった。
 こうして一緒にいるだけでよかったから。
 特別なことなんてなにもない、どこまでも続く日常の延長線上で良かったのだ。

「――――」

 白く白く軌跡を描く飛行機雲が、入道雲に混じって消える。
 真っ直ぐに伸びた線が、溶けて消える。
 夕暮れ時の陽炎のように。
 朱夏の夕陽が私たちを呑んで消してしまうかもしれないと思うのは、感傷なのかもしれない。

「――――」

 私の言葉に振り返った李衣菜が、気を取られて体をふらつかせる。
 ちょっとだけ腕を振って、ほんの少し飛び上がって、着地、拍手。
 同時に吹き上がったなんてことない風は呆気なく彼女に足を着かせ、私と李衣菜は顔を見合わせて笑った。

「帰りましょう」

 足が止まる。
 風が止む。
 波の音は無く。
 蝉の声が消える。
 
 手が動く。
 雲が流れる。
 風の音が聞こえ。
 彼女の声がした。

「はい」

 繋いだ手が白線を跨ぐ。
 昼と夜の閾の上に、宵の明星を見た。
 私と彼女が永遠に続けばいいと願う。
 あの入道雲を貫く、飛行機雲のように。
 果てしなく真っ直ぐに伸びた、足跡のように。
 どこまでも。
 どこまでも。
 ずっと。
 ずっと。


390 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/05(月) 23:53:46 LqsJLHeE
も!


391 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:12:52 kb896HTQ
ホントきれいな情景ですね


392 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:23:54 H/0C23g.
キマってきた


393 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:26:27 HWRMhP9A
そろそろ烏龍茶が切れて意味不明なことを言い出すぞ


394 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:41:11 vGAfiEKI
 愛してやまない貴方に言葉を贈るとき、どんな台詞なら気持ちが全部伝わるのかを考えた。
 まっさらな歌詞カードに浮かぶのは、経験と想像から出る感情に合わせた語彙。
 そう、語彙。
 人は言葉を話せるから分かりやすく気持ちを伝えられる。
 だからこそ、沢山の言葉で自分の気持ちを伝えたい。
 私の中でリリックの骨子が打ち立てられる。ガンガンと突き立てられる。
 息苦しい程に貴方を想う。
 心臓の鼓動は貴方の為にある。
 そんなバカな、と私は手にした紙を握り潰す。
 どれだけ考えても、どれだけ重ねても、どれもが複雑で、煩雑で、粗雑で、自分にすら伝わってこない。
 ガラガラと。
 骨子は積み木が如くに崩れ去る。
 階段へ踏み出した一歩の力強さは階段そのものを真っ平にしてしまった。
 と、同時に。
 天啓。
 閃き。

「プロデューサー」

 無意識の呟きにも彼は応える。
 「どうかしましたか」、と。
 どこか上の空だったはずの私にいつもの調子で声を掛ける。
 右から見れば仏頂面。左から見れば無愛想。正面からは鉄面皮の彼の微笑みに、私は一言、口にした。

「好きです」

 それだけ。
 誰にでも絶対に伝わる一言。ひと単語。
 あらゆる表現が荒波のように迫り来る中、その言葉はまさにノアの方舟。

「はい。私も李衣菜が好きです」

 なんだ、簡単じゃないか。
 私は先程の丸めた雑念をゴミ箱へ放り投げた。
 弧を描く紙の塊。
 それと同じ軌道を描き、私はプロデューサーへ抱きついたのだった。


395 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:43:50 Cab9ExOM
ちくしょう甘さがハンパねぇ


396 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:47:05 vGAfiEKI
干瓢巻き乾電池


397 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:49:32 Wr32CvGc
ええぞ!ええぞ!


398 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:58:58 Cab9ExOM
またよくわかんないこと言ってる・・・


399 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 00:59:51 vGAfiEKI
ポラロイドデリバリー如月定期便だったら二十八時間どこでも耐熱安心設計でした


400 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:05:04 cFV8vn7Q
結局、キマってる間が文豪なのか否か


401 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:07:11 xKw9KxMQ
まるで純文学みたいだぁ…(直喩)


402 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:19:23 nfAplyws
>>396
わかる


403 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:20:34 IU8Bn2N2
わかってはいけない(戒め)


404 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:25:49 ftIWc6ho
烏龍茶キマってる言葉で日めくりカレンダー作れるくらいにこのスレが続いてほしいですね


405 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:32:06 WOe9DRqg
>>400
通常→半キマり(謎の文章)→ガンギマリ(名文)
だと思う


406 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 01:49:51 n6cYk6Nk
はええ、すっごい綺麗な文章…
如月定期便で烏龍茶を毎日28時間届けてもらうことで書けるようになる…?


407 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 03:38:26 OqyKpJdc
>>406
烏龍茶の点滴か…


408 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 03:38:51 OqyKpJdc
(これこの前も言ったな…)


409 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 05:25:54 rbgnF3ak
SSよりも謎発言を見に来てる感じある。


410 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 10:55:18 0rnPFF4Q
確かに干瓢巻きと単一の黒い乾電池は見た目似てるし干瓢巻き乾電池はわかる


411 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:01:19 T./Dpp9s
正直このノリきらい、明らかにキャラ付けで謎発言してるだけのくっさい奴だし
ここでだけやる分にはいいけど他スレまで烏龍茶がどうこういうノリ持ち出さないでほしい


412 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:02:31 iaNPeyf2
そう…


413 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:07:35 M4iumz3c
やめんか
みんな分かってるけどSS読みたいから乗っかってるだけなんじゃ


414 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:10:47 e5nHJ/II
作者自身が目立つとくぅ疲に似たような事になるのでその辺は気をつけて欲しい
周りがそういう所ばかり持ち上げるのもよくない
SS自体は好きだたから続けて、どうぞ


415 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:14:19 b02UHRrM
この流れは智絵里くんレイプ!のスレと似てますね…
最近のSSスレで文豪兄貴が現れるとすぐに烏龍茶兄貴かな?ってレスが付くようになってしまったのはなんだかなぁって思った


416 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:32:25 iejeHrcA
後半の言い分に関してはわかる
前半は「そう…(無関心)」としか思えないんだよなあ
双方臭いの承知で悪ノリしてるだけだろうしそれはいいけど、スレ外で持ち出すのはやめようね!


417 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:39:19 xKw9KxMQ
>>415
あれは特殊な例なんじゃ…投稿者が調子に乗りすぎて自分語りし過ぎたが故に、という感じだったし
このSSの>>1は別に自分語り等していないから、周りがそういうノリを
他所に持ち出さない。で大丈夫なんじゃないですかね?


418 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 12:43:39 e5nHJ/II
>>417
確かにあれとは違うと思う
今回は読者側が勝手に他のスレに持ち出してるだけだし
作者にも迷惑になるから†悔い改めて†


419 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 13:54:08 boAM8vD.
ネタを他所に持ち出すな論争って冗談ぬきに114回ぐらいは見てる気がする
なんでもいいけどAILEくんスレ落とさないで?(懇願)


420 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 13:57:09 AMDvTGFc
ss書きなんて臭くていいんだ上等だろ


421 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 13:58:22 PkcKq0qg
作者の取り巻きがアレすぎて作者本人にアンチが増えて炎上ありますあります


422 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 14:04:56 iaNPeyf2
NaNじぇいのスレは1回ケチつければ簡単に落とせるからなぁ
楽な仕事よ


423 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 14:26:42 Cab9ExOM
文書の美しさは圧倒的だしまだまだ見たいからAILE君落とさないで(懇願)


424 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 14:31:21 EJs1Jv8M
外に持ち出すなは分かるけど変なキャラはどうでもいいと思う
書き手が楽しんで書ければいいでしょ


425 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 14:44:10 cSwtfnZc
何でこんな掲示板で常識人のふりするの?


426 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 14:48:25 c9xwf3dc
これ以上騒いでも良い方向に話は動かんし終わり!閉廷!(仕切り屋)
>>1の反応を待とう(提案)


427 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 15:24:53 vGAfiEKI
味噌


428 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 15:26:37 3Xt.o4uc
これもうわかんねぇな


429 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 15:39:17 rbWy6D4A
いくらなんでも臭すぎる


430 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 16:14:35 xKw9KxMQ
>>427
味噌=糞の隠語…平常運転で一安心ですね


431 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 17:01:21 6OLN2Zd2
ああもう(スレの秩序が)滅茶苦茶だよ・・・


432 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 20:50:15 j0paHLwk
烏龍茶兄貴も求められてるものに応えてる部分もあると思うんですけど
他の人が言うことは気にしないでGoing my way貫いていけばいいんだよ

平和が一番搾り!


433 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/06(火) 21:14:54 A9R8mTTY
他のスレとか板とかに迷惑かける人だったら諌めるのもわかるんですが
スレの中は書き手の人が好きにやればいい気がしますね
読む専なので書き手が意欲を無くして書いてくれなくなったらサビシイ…サビシイ…


434 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:11:42 KXEVHSdk
 柔らかな陽射しが暈を被った紅鏡より振り注ぐ未の刻。
 日光は馥郁をはらんだ天然の毛布が如くに空気へ浸透し、私たちの身体を包み込む。
 眠気を充てられる正午過ぎ。魅惑の時間。誘惑の狭間。
 テーブルを挟んで向かい合う私とプロデューサーは、そんな中で遅めの昼食をとっていた。

「あ、これ美味しい」

「煮付けは母の見様見真似ですが、そう言って頂けると助かります」

 並べられた料理の内、一品だけはプロデューサーが用意したものだ。
 彼が数少ないレパートリーの中で何番目かに自信のあるもので、その遠慮がちな自己評価に比べて味の方は私の舌に合った。
 脂ののった鯖が甘めの配分で煮付けられたそれは、滑らかな舌触りと共に弾力性を示し、噛めば解れた身が旨味として口に広がる。
 色濃く残留する鯖の後味をお茶で洗い流すのも勿体ない。

「プロデューサーも」

「え?」

「あーん」

 箸で丁寧に切り崩した鯖を一口分。
 目に見えて狼狽えている彼の姿は予想通りで、恥ずかしさを堪えてやった甲斐があると内心でガッツポーズを決める。
 遠慮か享受か。
 そのカウントダウンを担ったのは箸の先を伝う煮付けの煮汁だった。
 いかに皿で切っても煮染めた鯖から水気が全て飛ぶはずも無い。当然、やがて染み出した煮汁は箸から落ちる。
 その滴が完全に形作られる寸前。

「っ」

 プロデューサーが魚のように箸に食いつく。
 ゆっくり引き抜き、咀嚼し、嚥下された自信作は果たしてどんな味がしたのか。
 いける時にはとことん特攻(つっ)こむのがロックであると私が意地悪ながらに感想を求めようとした矢先。

「どうぞ」

「えっ」

 まさかの反撃だった。
 食べさせあいっこをするのは恋人どうしであれば一度と言わず何度も夢見る定番行為。
 それは一方向のみならず双方向で効果を発揮するものだからこそ、私は今の状況に喜びつつも、腹のあたりからせり上がる羞恥心に諸手を上げることができない。
 これから無防備に口を開き、彼に食べている所を見られるのだ。
 たったそれだけの筈が、とてつもない緊張になって身体を雁字搦めにする。
 しかし物理法則のなんと平等なことか。
 私の時と同じように、彼の持つ箸の先に汁が溜まり始める。
 これが、タイムリミットだった。

「ぅ――はむっ」

 意を決してそれを口に含む。
 含んで、噛んで、噛んで、噛んで、噛んで……飲み込んだ。
 なるほどなるほど。これはいけない。なんてことか。
 プロデューサーと目が合う。
 思った事はきっと同じだ。

 ――食べさせ合いで料理の味なんかするものか。

 それからなんだか微妙な空気になってしまい、二人して早々に皿は綺麗さっぱり空っぽになった。
 しばらくああいう事は控えようと心の内で決意する。
 甘すぎるお菓子も考えものだな、と思い出した昼食の光景にまたもや赤面するのだった。


435 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:13:05 YleFxRHo
作者にはそのままの君でいてもらって、読者はこのスレから烏龍茶を持ち出さない
これで終わりっ!


436 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:14:24 YleFxRHo
なんか始まってる!


437 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:15:21 FDrDvMQI
もう始まってる!


438 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:16:16 MhBLGTPw
お前のSSを待ってたんだよ!
くっそくだらないやり取りはスルーして淡々とSSを投下する姿勢ほんとすき


439 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:16:41 UzGECYME
いつも通りの味わいでいいゾ〜煮付けだけに


440 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:21:01 VvIkFjXQ
深夜に料理系SSとは…腹減ったなぁ〜


441 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:29:45 4WSO85YE
くっさい怪文書()が無いのは気にしちゃってるからかな?


442 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:31:52 K1jtXpss
>>441
さてはアンチだなオメー(ポ並感)


443 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:33:08 Yd0BVAYQ
スルーすればいいのになんで反応しちゃうかなぁ


444 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:34:28 UzGECYME
嫌なら見に来なければ良いんだよなぁ…
お前もしかしてアイツの事が好きなのか?(青春)


445 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 00:35:54 UzGECYME
>>443
それもそうすね センセンシャウ!!


446 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 01:09:54 XNYW/WTo
一人が文句言った途端わらわら出てくるのは草
スネ夫かな?


447 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 04:28:10 yKrwLBao
だりーな好きすぎでしょ草


448 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 07:28:26 Bhy0nazY
>>425
この一言に収束する


449 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:39:44 YzktVeCc
「♪」

 昔々あるところに、という常套句が指す時代から、人は気分と天候を連結していると思い込んでいる。
 心が暗く沈みこめば空に暗雲が立ち込め、天気が突き抜けるほどの快晴であれば気分も晴れやかになると。
 事実、人は誰しも見えているものに左右されやすい。
 それは人間という生き物が、殆どを視覚からもたらされる情報に頼っている証拠だ。
 見えているものが明確であれ曖昧であれ、まず見えていることが無意識下で重要視されている。
 だからこそ、目に見えないものは怖くなるのが当然の帰結。
 そして、人は互いに人でありながら見えないものが多すぎた。
 思考や感情――それらを司る心を、人間は直に見ることができない。察する事しか、できない。
 口から出る言葉ですら目には見えないものだから。
 顔に出る表情ですら、偽装できてしまうから。

「失礼しまーす! って……あれ?」

 ここ一週間は神様がヘソを曲げてしまったお陰で悪天候であったのが、今日は朝から雲一つない最高の晴れ模様だった。
 当然、久しぶりの日の光に自然と気持ちも昂り、私は上機嫌のままにプロデューサーのいる部屋まで訪れたのである。
 しかし、どうしたことか当のプロデューサーの姿が見当たらない。
 他のプロデューサー達が出払っているのはともかく、事務員のちひろまでいないのはどういう事か。
 居ないものは仕方がないと唇を尖らせた私が踵を返した途端、どこからか風に乗って声が耳に届いた。
 これは間違いなくプロデューサーの声であると確信し、聞こえた方向に足を進める。


450 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:40:09 YzktVeCc
「――――ですね」

「――でしょ? やっぱり――――」

 廊下の突き当たり。一番奥の奥。
 オープンスペースの休憩所にあるテーブルに彼の姿はあった。
 そして対面には、早苗と瑞樹が二人してプロデューサーを囲っているではないか。
 なるほど、ここで小休憩をしている時に捕まったんだろうと悟った私は声を掛けようと歩を進め――

「で、プロデューサー君はどっちがいいわけ?」

「……言わなくてはいけないでしょうか?」

「ここで逃げたら男が廃るわよー? ね、瑞樹ちゃん」

「そうね。ここまできたらハッキリとしておきたいかしら」

 ふと、上がろうとしていた足が止まる。
 別になんて事のない会話が私の歩みを止める。
 止まった私が次にした事といえば、ヤモリのように密やかに壁に張り付き、ネズミのように息を潜めることだった。
 失った視界の代わりに欹てた耳へより鮮明になった声が飛び込む。

「では……川島さんを」

「わかるわ。わかるわぁ」

「なんとなく予想してたけど改めて言われると悔しいわね……理由は?」

「川島さんは趣味に掃除洗濯とあるように、家庭的な面で安心感があります」

「うんうん」

「加えて会話のしやすい雰囲気と普段の落ち着いた様子は、本当の意味で大人であると感じますね」

「やだベタ褒め? 流石の私も照れるわ〜」

「じゃあやっぱり結婚するなら瑞樹ちゃんかぁ。私もグラマーさ具合なら――」

 その時は。
 聞かなければよかった、とか。
 つい聞き耳を立ててしまった、とか。
 そんな事は全然、まったく、これっぽちも考えてなくて。
 ただ、『そっか』という妙な納得だけをして。
 ふらりとその場から立ち去った



451 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:40:48 YzktVeCc
 それからどれくらい過ぎただろうか。
 誰もいない独りぼっちのプロジェクトルームで膝を抱えてる内に窓から入る光は陰りを見せ、あれだけ燦々と照りしきっていた太陽は薄暗い雨雲に覆われていた。
 ごん、と爪先に当たったゴミ箱をなんとなくもう一度蹴る。
 ぼごん、と呆気なく倒れたゴミ箱から放たれる紙屑に、何をしているんだと頭を掻いた。
 ボーリング玉でも詰まっているかのように重い頭を上げ、散らかった床を片付けるため身体を折り曲げたその時。

「大丈夫ですか?」

 と、今最も聞きたくなかった声と共に視界の外から腕が伸びてきた。
 顔を向けるまでもなくプロデューサーであると分かっているから、私は敢えて彼を無視してゴミを拾う。
 プロデューサーは私から返答が無いことにどんな表情をしているのか。どんな事を思ったのか。
 それが分からないまま、呆、とした頭で手だけを動かしていた。

「隣、よろしいでしょうか」

 しばらくして、不要になった無機物で彩られていた床は少々の塵を残して元に戻る。
 同じくして、私ももぞもぞと元の体勢に収まった。
 ソファの上へ芋虫よろしく縮こまる私からの反応に端から期待していなかったのか、その台詞と同時に座っていた場所が右に傾く。
 私は決して、顔を上げたりしなかった。

「…………」

「…………」

 僅かな息遣いや衣擦れといった音も無く、日常から切り離された静寂が帳を下ろす。
 無いはずの音は耳に突き刺さり、痛みとなって神経を犯していく。
 いつもは黙して側に居てくれる彼のことを、こんなに恨めしく思ったことは無かった。
 地に根付く花が土に染みた水を吸い上げるように広がる鈍痛じみた不可視の瑕に、私の感情がついに限界を迎える。


452 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:41:16 YzktVeCc
「プロデューサーは、私のこと好きですか?」

 さぁ、さぁ、と。
 明度を失った空から降る小糠雨が窓を濡らしてゆく。
 歪んだ景色を伝える窓ガラスに、私は誰かの姿みたいだと薄く笑う。

「はい、勿論」

 寸分の狂いなく、虚偽でなくありのままだからこそ。
 すんなりと答えた彼の言葉を、私は信じることができなかった。
 間違いなく本気ではあるのだろう。でなければプロデューサーとアイドルという立場でこんな危うい事に手を出すものか。
 だが果たして――それは本心であるのだろうか。
 
「どんな所が、好きですか」

「自分の好きなものに正直になって、目標へ向かって一心に努力できるところですね」

「他には、ありますか」

「年相応の可愛らしさ、と言いましょうか。一層活力に満ちていて、とても良い笑顔をされます」

「まだ、ありますか」

「李衣菜は根が真面目ですから、小さな事であっても他人を思いやる考え方ができる所は素敵だと思っています」
 
「…………」

「……それに、二人の時には普段は見ることのない魅力的な表情をされることもありますから」

「もう、いいです。大丈夫です」

 我ながらとんでもなく面倒臭いことをしている。いつからこんなに重たい女になってしまったのだろう。
 プロデューサーは前と変わらず私をこうまで見て、好きでいてくれているというのに。
 
「プロデューサーは」

「はい」

「プロデューサー、は……」

 ゆるゆると伸ばされていたホースが中途で折り曲げられ、蛇口から放たれる言葉が詰まってしまう。
 けれども、一度流れ始めたものはいつまでも溜め込んだままで置いておくことはできない。ましてや蛇口を締め忘れるようでは。
 やがて詰まった部分は水風船のように膨れ上がり、破裂こそしなかったものの、穴が開いて水が漏れ出した。

「プロデューサーは――私みたいな子どもより、もっと大人な人が好きなんじゃないですか?」


453 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:41:41 YzktVeCc
「どういう、意味でしょうか」

「聞いちゃったんです、さっき。プロデューサーが早苗たちと話してる所で」

「! 李衣菜、あれは――」

「分かってます。例え話ですよね、もし結婚するならどっちがいいのーってやつ」

「……はい。仰る通りです」

「ごめんなさい」

「なぜ、謝られるのですか」

「盗み聞きしちゃいましたから」

 誤魔化す。紛らわす。
 本当は盗み聞きだけを謝ったのではないけれど、それで辻褄を合わせた。
 
「プロデューサー、言ってました。『家庭的な面で安心感がある』、『雰囲気も落ち着いてて本当の大人』だって」

「確かに言いました」

「それが、プロデューサーが女性に求める理想の形、なんですよね?」

「理想、と言われればそうですね」

「片や『好きなものに夢中』、『年相応』……私は――プロデューサーの理想には程遠いじゃないですか」

 言ってしまった。
 自分の論調を補強する為だけに彼から必要な言葉を引き出して。
 卑怯にも、卑劣にも。
 言い切って、押し付ける。
 
(あ)

 そうしてようやく思い至る。
 思考から剥がれ落ち、心底に澱んだ涅が生み出していた靄のように正体の掴めぬ感情がなんであるのかを。
 ――嫉妬。
 僻みが生んだ嫉み妬みの塊。
 川島瑞樹はプロデューサーが求める女性の理想形。構成要素は悉く彼の求める欲。
 それを彼女が持っていて――違う、プロデューサーが満更でもなさそうにしていたからだ!
 せめて今、それは私の理想形ではないと否定してくれれば! あくまでそれらは敢えて言うならば、と並べ立てられた仮初ものであったならば!


454 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:42:07 YzktVeCc
「それは違います」

「違う……?」

「はい。まったく」

 冷水を被った頭が急速に冷えていく。
 それは落ち着いたわけでなく、単に一周回ってしまっただけのこと。
 言い切ってしまった事を否定するというのは矛盾でしかなく、プロデューサーは自分で肯定したものを違うと言って食い下がった。
 これで下手な言い訳が出てしまえば、それこそ彼が本心では私を好きでないと理解してしまう。
 それだけは嫌だ。聞きたくない。せめて知らないままに関係を終わらせたい。
 でなければ私は道化だ。
 浮かれた恋の、人形だ。

「李衣菜の言い方では、私が理想を好きになるかのようではないですか」

「……そうじゃないんですか? だって、料理ができるかできないかならできる方を、掃除ができるかできないかならできる方をって……普通ですよね?」

「無論、その通りです」

「……?」

「いいですか、必ず『相手が求めているものを揃えているから好きになる』と思うのは大間違いです」

「――あっ」

 プロデューサーの言葉が脳天から落雷の如く突き刺さり、衝撃を受けた思考が一時停止、再起動。
 そうだ、私はいったいなんという妄想に取り憑かれてしまっていたのか。
 いや、そもそも私自身プロデューサーだけを示し上げて話を進めていたが、自分だってそうだ。
 私より背の高い人――合致。
 優しい人――合致。
 しっかりしてる人――合致。
 ロックな人――不一致。
 ロックを分かってくれる人――部分的に合致。
 合致。合致。不一致。合致。不一致。部分的に合致。合致。不一致。合致――
 男性に対する理想から彼は半分ほど離れているのに、私は好きになったではないか。


455 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:42:34 YzktVeCc
「私は確かに家庭的な女性に好感を持ちます。落ち着いている方を好意的に見る事もあるでしょう」

 ですが、と一息置いたプロデューサーが、呆ける私に微笑みかける。
 ――ああ、そうだ。
 この微笑みに、私は恋をしたのだった。

「ですが……恋を覚えるのは、私が好きになった人だけです」

 ぶわり、と熱い雫が零れ落ちる。
 瞬時に濁流となったそれは塞き止められぬまま肌色の丘を登り、冷えた中空へ舞った。
 あやす様な優しい抱擁にとめどなく溢れる液状化した感情がプロデューサーを濡らす。

「う、うぅぅぅぅぅ……!」

「不安になってしまわれたのですね。すみません」

「っ、謝らない、ひっ……謝らないでください……! わたし、が……!」

「大丈夫です、大丈夫ですよ。わかっていますから」

「ぷろ、でゅぅさぁぁ……っ! ぅぁ、あぁあぁぁぁ……」

 見返してみれば酷い話だ。
 一人で勝手に思い込んで、一人で勝手に勘違いして。
 だが、彼の言う通り不安な気持ちはあった。
 前々から自身とプロデューサーの世代的な差に危機感を覚えていたのだ。
 プロデューサーは成人を通り過ぎてとっくに大人。であれば、同じく大人である方が話は通じやすい。
 しかし私は未だ未成年。働く大人と違い、学び遊び、まだ責任や立場に囚われずに済む自由の身。
 そんな私がアイドルをやって、ギターをやって、学生をやって、子どもらしくしているのが、彼に対して不相応ではないのかと。
 しかしこの一件で、どれもこれも杞憂だったというなんとも情けないオチがついてしまった。
 代わりに、プロデューサーの想いを知り、これまでより一段と深く彼が愛しくなったのだった。


456 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:42:54 YzktVeCc
「…………あ、れ……?」

「起きましたか。ちょうど家に着いたところです」

「ぁ……私、寝ちゃって……」

「泣き疲れて……失礼。きっと溜まっていた疲れが出たのでしょう 」

「ぅぅ……」

「先程の事ならお気になさらず。私も思うところがあり、反省しています」

「えっ!? プロデューサーはなにも――」

「李衣菜」

「んぅっ――?!」

「――っ、ふぅ。さぁ、降りましょう。我が家です」

「え……ぁ…………は、はいっ」

 熱を帯びた唇を指先でなぞる。
 いつの間にか晴れ上がった空は暮れた日を掲げて橙色に沈み始めていた。
 今日のことを私は決して忘れないだろう。
 最早彼とは、添い遂げるのみである。


457 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 21:45:01 cPEZrh06
いいじゃんいいじゃん…


458 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:03:11 4Igz3alA
はぇ〜すっごい・・・


459 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:14:04 F8kqdYZQ
やっぱり…嫉妬する女の子を…最高やな


460 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:26:16 8ggKZMP2
謎発言はやっぱりキャラ作りだったんすねえ


461 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:26:49 j09TDsI2
なんか文学的


462 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:29:59 ySGjvEk6
この文学につかりたい


463 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:31:06 KvmD2I7U
この人の情景描写が普通に好きで更新を楽しみにする気持ちが心の中でぐるぐるしている。


464 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:36:57 VvIkFjXQ
普通に良い文体してるしNaNじぇい以外でも評価されそう


465 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:37:57 K.coSNyM
たまにスレタイ思い出すだけで草生えちゃう


466 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 22:40:52 KgxUyAq6
>>465
言われるまで完全に忘れてた


467 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/07(水) 23:07:01 5kqQtNlo
好きなエロゲの文章にちょっと似てる


468 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/08(木) 08:21:53 MocsUFxI
すげぇ!本当にすげえ!


469 : わずかな時間を見つけてMy Revolutionする名無しさん :2016/12/08(木) 09:22:59 ???
>>465
しぶりん「ざけんな」


470 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/08(木) 09:43:17 WG0WeUBY
しぶりんはスレタイになってるからまだいい
最初の方に安価とった卯月や未央みくにゃんはガチで忘れられてそう


471 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/08(木) 10:20:20 FSPNSReo
たまに他キャラ書いた後に当然の権利のように李衣菜に戻るの好き


472 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/09(金) 22:43:31 U.7.CGw2
「なに読んでるんですか?」

 そう彼女に尋ねられたのは、どことなく陽向の余情漂う入相の時分であった。
 長閑という言葉をそのまま写したような暖かさを湛えて降り注いでいた日光の残滓が、窓辺から訪れる夜の気配に溶け始めている。
 和やかな、夕暮れ。
 健やかな、黄昏。

「ファッション雑誌を少々」

「あ、ホントだ……珍しい」

 目を白黒させて手にしている雑誌をまじまじと覗き込んでくる李衣菜に悪気は無いのだろうが、後ろから組み付くような姿勢なので肩甲骨あたりを柔らかな感触が押していた。
 無遠慮というか、無邪気であり無意識であるのだろう。
 こういう時にどう窘めるべきか。様々な手段や口上を持ってはいるものの、どうにも躊躇われた。
 
「こういう事にはどうにも疎いので、どれも同じように見えてしまいますね」

「プロデューサーがスーツばかり着てるのって、そういう……」

「存外、私服がスーツでも悪くないかと」

「よくないですよ! ロックじゃないです!」

 こうして二人の距離が自然に近いというのは、互いにパーソナルスペースを意識せぬほど気を許しているという事。
 であれば、理性の楔を多少揺すられた程度の些事でいちいち男性と女性の距離感について説く事もあるまい。
 貴方のマシュマロの如く極上なはソフトな胸部が殺人的な弾力で私の背中に触れているので私は大変幸せです――――等とは口が裂けても言えないが。
 
「実は、私服はともかくとして、コートを買い換えようかと思っていました」

「プロデューサーのコート、もうかなり着込んでますもんね。あ、このミリタリーコートなんかいいんじゃないですか?」

 ぐいぐい。
 むにむに。

「ふむ」

 どうやら頭の中でそれらしい屁理屈を捏ねても、心の方は男性という意識そのものに正直なようだった。
 夜が近いこともあってか身体が反応してしまい気が気でない。
 それにしても本当に柔らかな、と。
 ふと、おかしなことに気がつく。
 
「……李衣菜?」

「はい?」

 確かに。確かに女性の豊かな胸部は触れれば特有の柔らかな感触で応えるだろう。
 しかし、全体的に及ぶのは妙な話だ。
 いかに布越しであれ、下着の僅かな硬さを逃す筈はないのだから。
 つまり、いま、彼女は――

「下着は……」

「へ? 下着ってなん――!!」

 ごっ、と座っていた椅子が傾く。
 それほどの勢いで離れたのが見て取れ、振り返る頃にはクッションを胸元に抱えた李衣菜が顔を真っ赤に染め上げて床に座り込んでいた。
 どうかしていた。
 なぜ直接本人にそんなことを言ってしまったのか。
 これでは彼女に恥を掻かせてしまっただけではないか。

「すみません、ど――」

「ち、違うんです! ちょっとシャワー浴びて、どうせお風呂に入るからもうブラジャーしなくていいかなって!! そ、それに今のだってわざとプロデューサーに、あ、当ててた訳じゃ……!」

「いえ、そうではなく。私が……」

「分かってます、分かってます! いやらしい娘だって思っちゃいましたよね?! ごめんなさい違うんです!」

「い、いえ、ですから――」

 口は災いの元。
 それがなんであれ、発言した時点で言の葉は意味を持って相手に届くのだから、最低限与える影響は考慮すべきであると。
 そう伝えた先人の努力虚しく、今宵一組のカップルは片割れの思慮不足から、どうしようもなく並行線な言い訳合戦に終始した。
 日没分け入る甲夜の刻。
 恢恢の星夜月を迎えた晩にしては、やけに騒がしい日であった。


473 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/09(金) 23:01:39 t7Xe4pqI
油断してるだりーとか興奮を抑えきれない


474 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/10(土) 00:54:43 Y.F9Jd0g
ああ^〜


475 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/10(土) 01:27:08 m6tctd2I
李衣菜クッソかわいいですね……これはまごうことなきCu


476 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/10(土) 11:17:40 tjW.ffn2
武だり流行らせコラ!


477 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/11(日) 04:31:42 Y60kumwA
ほんと語彙豊富っすね…それに色んなシチュエーション思いつくのはすごい


478 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/12(月) 08:27:27 l19Sz55U
>>279
これがおクスリの力ですか


479 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/13(火) 14:08:37 kZ/0NR7M
アヴィーチーがほんと意味不明で草


480 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/22(木) 23:24:38 9uYDJxkg
 のっぺりとした曇天に反してかさつく空気を含んでいた頭の可笑しな冬も終わりを告げた。
 十二月に相応しい寒巌の下、眼球に突き刺さるような日光とは裏腹に、ナノマイクロレベルで肺から細胞に浸透してくる清涼には過ぎる空気は、獲物を締め上げる蛇のように全身を冷冷たるものへ変貌させる。
 ぶるり、と震え上がる体を抱き込んだ比奈は、羽織っていた半纏を無意味に深く着直して炬燵に突っ伏した。
 暖房器具様々文明利器万々歳。
 そう呟かれた言葉を塗り潰すように、換気により一時的に開かれていたベランダの窓が閉められる。

「あ、まだ大丈夫っスよ」

「いえ、もう充分でしょう。私も随分と寒く感じていましたので」

「そっスか」

 自分に気を遣って早めに閉めてくれたのだろうという比奈の考えは半分ほど合っていた。
 対面に座り直した武内プロデューサーは図体に似合わず寒がりで、言った通り僅かな寒風で鼻を赤くするほどだったので早々に窓を閉めたわけである。
 室内を入れ替わり立ち替わり忙しなく行き来する温暖と寒冷の空気は徐々に傾き、やがて元の様相を取り戻した。
 即ち陽気、従ってうらうら。
 伸びのついでに広げた足がプロデューサーにぶつかり、ごめんなさいとは謝ったけど足は彼の膝に乗せたまま。
 少し悪態じみていたかと思っていたが、彼は微笑むだけで何も言わなかった。

「……もしかして、なにかいい事でもあったんスか?」

「そう見えますか?」

「まぁ……なんとなく。普段からそんなに笑ってたかな、みたいな」

 行儀悪く机上に乗っかった顎。
 疲れてきたので頭を傾け頬に顔を任せれば、潰れ歪んだ表情が嘸かし間抜けに見えるだろうと自嘲気味に鼻で笑う。
 そんな比奈の内心とは全く別の方向で、武内プロデューサーは歯の浮くような台詞を放った。

「想い人と同じ時間を過ごせるというのは、それだけで嬉しいものです」

「――――――」

 衝撃的な言葉に文字通りあんぐりと口を開いてぽかん、と彼を見つめる比奈は、なぜだか今の顔の方がさっきより間抜けだろうと冷静に考えていた。
 しばらくして落ち着きはしたものの、受け慣れていない言葉を自分に向けられたものであるというのを自覚するのにそこそこの時間を要してしまう。
 本当に慣れていないのだ、そういった言葉には。
 可愛いとか、綺麗とか、好きとかなんとかかんとか。
 自分には無縁な言葉だから。

「キャラに合ってないっス、それ」

「……我ながら、どうかな、と」

「じゃあなんで言ったんスか……」

 互いに呆れた様に口がへの字に曲がり、それはすぐに釣り上がって苦笑へ変わった。
 そう、二人して慣れないことをやっているのだ。自分だけではない。

「思えばアタシもプロデューサーのお陰でキレイな石ころになったっスねぇ」

「綺麗な石ころ?」

「そっス。宝石じゃなくても石は丁寧に磨けば輝きますから」

「荒木さんが石ころであると?」

「いやぁ、だって他の子たち見てたら思うっスよ。アタシには素養があっても才能は無いんだなーって」

 言わずとて、例え口に出さずとも。
 容姿がある。声がある。性格がある。
 さりとて魅力はない。雰囲気はない。格はない。
 とどのつまり、アイドルとしての要素は必要最低限揃えているが、それ以上のプラスアルファは持っていないと。
 比奈は自覚していたつもりだった。
 所詮はしがない若人。年齢が取り柄の旬な女。時期が過ぎれば差は如実に現れると。
 だから石ころ。つまり偽物。
 それでも輝いていることには違いない。
 子どもが河原から持ち帰るのは有象無象の縞模様やチョーク代わりの石ではなく、ツルツルして触り心地の良い綺麗な石だ。
 それでいい、と。
 そう、考えていた。

「荒木さん……いえ、比奈」

「ぅえっ?!」

 その比奈の主観的価値観が両手でむんずと掴まれたようだった。
 肩を押さえつけ、据えるようにして自身に目を向けさせた武内プロデューサーの表情は真剣そのものであり、息がひゅっと喉に詰まる。


481 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/22(木) 23:25:06 9uYDJxkg
「宝石はどれもが煌びやかに輝きを放っているわけではありません。中には眩い反射光を持たずとも、宝石であるものが存在するのです」

「エメラルドとかダイヤじゃなくてってことっスか」

「そうです」

「アタシがそうだったとして、それはアイドルとしてどうなんスか? やっぱり輝いてナンボだから致命的っスよね?」

「そこが間違いなのだと思います」

「……?」

「宝石は輝けば気になった人が手に取るというだけで、中身の価値は別のものです。例え貴方が他より輝いていない宝石でも、正統な価値があれば誰もが自然に寄ってきます」

 正直、言い訳としてはかなり苦しいのではないかと比奈は思った。
 バカ正直に言ってることだけ捉えれば、自分は磨かれた石より目立たないと言われてるようなものなのだ。
 無論、彼がそういう意味合いで話しているのではないことくらい理解できてはいるが、どうにも引っ掛かる。

「証明できます?」

「はい。当然です」

「どうするんスか?」

「貴方を……荒木比奈を、トップアイドルにします」

「は――」

 それは、そうだが。
 アイドルになったからにはトップを目指すのはごく自然なことではあるが。
 ここまで言い切るのか。
 ここまで、アタシを信じさせてくれるのか。

「いやぁ……参ったっス。本当になんていうか……プロデューサーは馬鹿っスよね。良い意味で」

「すみません。ですが、分かっていただけたようでなによりです」

「なーに謝ってんスか」

 生まれてこの方、誰かにここまで想われるとは露にも考えずに過ごして来た。
 自分みたいな日陰者をわざわざ陽向に誘い出してくるような変人ではあるが、どうやら本物らしい。
 この人とは頑張れそうだから、もうちょい気合い入れようかな、と。
 比奈は心の底から嬉しくて堪らなくなり笑みを零す。
 相合の崩れた、にへらと擬音のつきそうな、人工の暖房になんか負けないくらい、本当に本当に――柔和な微笑み。
 それに、彼は同じく微笑んで応える。

「その笑顔が、好きなのです」

「急にそういうこと言わないで下さいよ」

 大きな手が頭を覆い、癖に負けた髪を梳いてゆく。
 その暖かい手に自らの手も添えて頬に当てがった比奈は、今一度渾身の笑みで彼に向かい合った。

「好きっス、プロデューサー」

 たった二人だけの為の密室に外気が付け入る隙間も無い。
 この冬至だけは、今しばらく彼らだけの世界であり、彼女だけの空間だった。


482 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/22(木) 23:27:32 mbO2rmXE
生きとったんかワレェ!


483 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/22(木) 23:29:08 NNqRi6t2
しかもコイツ進化してやがる!比奈Pでもあったんだ!


484 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/22(木) 23:35:45 .3TrBhXg
もっといろんなカップリング書いたり書かなかったり(代わりに武りーなを書く)しろ


485 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/22(木) 23:40:45 n6eU1ODE
ガチャ引きたくなっちゃうヤバいヤバい……


486 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 00:16:27 QELqUrnY
頭に澄み渡るから定期的に妄想を吐き出せ


487 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:38:22 WjSHYj1E
 平成某月某日に、来たるは御城の演者也。その者、何某殿へ婚礼の輿入也――。
 コンコンコン、とこぎみの良い音が扉を叩く。
 ノック三回三顧の礼。しかして開かず欅の戸。
 さもそれが当然であるかのように返答の無かった扉は開けられて、顔を覗かせた周子はプロデューサーがいることを確認してするりと部屋へ侵入する。
 
「無視するのはよろしくないなー」

「居るの分かってただろうが」

「そういうことじゃなーい」

 デスクから顔を上げたプロデューサーは周子を一瞥すると、二三言葉を交わしてブルーディスプレイとの睨めっこを再開し始めた。
 恒常の遣り取りとは互いが異変の無いことを知るための、謂わば儀式であり、従ってそれ以上何も無いということは両者がいつも通りであるという証左に他ならない。
 抜き足差し足とは程遠いにも関わらず、無音の歩みでプロデューサーの側へよった周子は真似するようにモニターを覗き込んだ。

「あ、カワイイ。次のお仕事の衣装?」

「そ、仕事の資料。周子、お前のだぞ」

「綺麗な白無垢……プロデューサーさんの趣味?」

「ああ、まぁな」

 あれ? と、周子は小首を傾げた。
 人は皆、親しい相手との会話において、自分の言葉に対する返答をいくつか脳内に思い浮かべる事が出来る。
 短くない時間を過ごして来たからこそ、相手の性格や嗜好、状態や機嫌からどんな反応をするのかを予想できるのだ。
 『仕事だって言ってんだろうが』。
 『下らんこと言うとウェディングドレスにするぞ』。
 『あんまり嫁入り前の女の子に着せるもんじゃないんだがな』。
 そのどれもに、今の彼の台詞は当てはまらなかった。
 普段から弄りすぎてついに天邪鬼になってしまったかと、周子は内心で冷や汗を掻きつつも事の次第を追求する。

「私的な理由でお仕事の内容決めていいん?」

「プロデュースってのはそういうもんだ。俺がお前の魅力をファンに知らしめる為に、『これが周子に一番似合う』ってのを選んでるに過ぎん」

「……どうしたん? ご機嫌斜め?」

「なんでだよ……」

 悉く予測軌道上から外れ、斜め上に留まらず縦横無尽に飛び散らされるプロデューサーの言葉。
 捉えきれない人情の機微は人の心をやきもきさせ、時に不安に陥れる。
 それが厄難惨禍の予兆であるのか、はたまた彼の知らぬ側面を見たのか。
 判別もつかぬ内には不穏の雨雲でしかない。

「……ピアス新しいやつか」

「目敏いなー。うん、これね、昨日見つけて一目惚れ。似合うでしょ?」

「ああ。本当にな」

 他愛のない会話ですら、なんてことない遣り取りですら、一度認識した違和感は感情を苛む。
 氷解しない疑問の塊は、やがて猜疑心に変容して心を蝕む。
 そうなる前に、周子はどうしても自分から動かざるを得ない。

「あーあ、でも困ったかなぁ。嫁入り前にこんなん着たら、あたし行き遅れちゃう」

「…………」

 どうして。
 なぜ、何も言わないのか。
 さり気なく見やる彼の表情はいつもと変わらず、さりとて言えぬ訳もなく。
 かち合う視線が本質的にはすり抜けて、すれ違っているようで、周子には我慢ならなかった。


488 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:38:50 WjSHYj1E
「いいよ」

「え……?」

「俺が嫁に貰うから、いい」

 伸びに伸びた神経の糸。
 それが唐突に激しく震動する。
 断ち切れる寸前だったものが、ぐにゃぐにゃと捻れてひん曲がる。
 元の形を忘れたそれは、解ける前に全てプロデューサーによって押し流された。
 立ち上がり、仰け反り。
 押され、退き。
 追い詰められた周子を逃がさぬよう、どん、と彼の腕が壁に打ち付けられる。

「……あはは、らしくないよプロデューサーさん。狐にでもつままれたん?」

「そうだよ。つままれたままだとあんまりだからな、仕返しに来たんだ」

 冗談や、伊達や、酔狂や。
 そんな類では決してない。
 蛇に睨まれた蛙ならぬ、大鷲に捉えられた狐とでも言うべきか。
 おちゃらけた空気が一掃されている、『らしくない』空間。
 周子は――震えていた。
 怖かった。求めていたものを手にした時、後戻りが出来ぬように道が塞がれてしまうのが。
 恐ろしかった。求められた時、進む先が隘路の如くに険しく細く聳えるのが。

「嘘や、ないよね」

「嘘をついてるわけでも無ければ愛を騙ってるわけでも無いし、ついでに言えば俺も偽物じゃない」

「じゃあ……ちゃんと言って」

 じゃないと分からない。
 示された物が、似たような形をしたものなのか、或いは本物であるのかが。
 しっかり、それが嘘偽り無く真実であり真相であり、真成真理ただ一つの本当であると理解させてくれなければならない。

「周子、俺はお前が好きだ」

 ぐん、と自分の中で何かが激しく揺らいだのを感じた。
 同時に――身体の芯からせり上がってきた正体不明の何かが細胞と血管と遺伝子の隅々に満ち、留まるところを知らずに溢れたそれが視神経を通して瞳から流出する。
 煽られて泡立った肌は周囲の空気を敏感に察知し、開いた瞳孔は収束して詰まった息がペースを乱して呼吸したい肺を困らせた。
 鷲掴みにされた心臓が反動で異様に高鳴っているのを肌の上から押さえつけ、周子は漸く言葉を取り戻す。

「しゅーこも――あたしも、プロデューサーが好き……っ!」

 一心同体だった。
 陰陽図の表すまま、まるで元から一対の存在であったかのように二人は抱き合う。
 爆発してしまいそうな体のどこからか湧き出てくる、どうしようもないほどの物質Xの奔流は抱き締める力を強める度にプロデューサーに流れていった。
 求めるがまま、求められるがまま。
 永遠にも感じられる刻。
 一つ一つの感覚を知覚し、須臾を無限に引き伸ばす。
 重なって零れ落ち、それでも無限に生み出されるものを更に更に積み重ね、束ね集めて積もり積もった恋の花びら。
 そうしてそれが霞むほど高みに至った瞬間に。

 ――二人の唇も、重なった。


489 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:39:51 WjSHYj1E
「なんだ、晴れてるのに降ってやがる」

 白く棚引く細い雲。
 その分け目から降り注ぐ日光を身に宿し、彩色の戯が天泣となって降り注ぐ。
 流動する銀のカーテンを一身に、周子は躊躇いなく足を踏み出した。

「あっ、おい!?」

「ふふふっ、狐の嫁入りなんてお誂え向きでいいじゃーん♪ これでいいのだ、なーんてね」

 子どものようにはしゃいで駆ける彼女を前に、プロデューサーは呆れて笑い、そうして同じく飛び出した。
 頭上で弾けた雨が、小さな小さな虹を架ける。
 言い訳あるか、風引くぞ。
 軒下にしてはお粗末なスーツを傘代わりに、二人は濡れて輝く道を跳んでは走る。
 コンコンコン、と何処かで狐の嘶く声がした。
 本日、狐の嫁入り也。
 其の道開けよ、花道也。


490 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:41:51 zL.0y72w
あぁ^〜


491 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:42:07 cu0cn18k
もは!


492 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:43:03 5/omMA/E
あぁ^〜たまらねえぜ


493 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:45:32 /1vcekXE
ここにきて>>1が周子Pの可能性が


494 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 22:46:39 u0EMsb8Q
周子P兄貴ー!桜舞姫推し兄貴見てるかー!


495 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/23(金) 23:31:27 zXys53EE
ええぞ!ええぞ!


496 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/24(土) 10:46:32 yFWrQNc2
よく見たら武内Pじゃないですねこのプロデューサー


497 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:12:00 KLnnd0mo
 ふとした物足りなさに失われていた意識が戻った。
 普段よりも遥かに緩慢な動作で薄く開いた瞼から覗く瞳は、映される暗闇すら霞がかって曖昧な輪郭を更に覚束無くさせる。
 脳から流れる伝達物質は足りない睡眠にドーパミンを出し渋り、半端な覚醒の中で私は空を切った手を強く握り締めた。
 いない。
 彼が、いない。

「……ぅ…………」

 ベッドの縁に手を置き、渾身の力で重石たる掛け布団から這い出でる。
 自ら生み出した温もりを手放し、一層寒気の増した身体を抱き。
 そうして私は部屋を後にした。

「…………っ……」

 冷える、冷える、冷える。
 特別気温が落ちているわけでもなく、空調が狂っているわけでもなく。
 ただただ、無性に薄ら寒い。
 今にも膝を抱えて丸まってしまいたいような、そんな衝動を押し殺して。
 そうしてようやく、彼を見つける。

「………………」

 落ち着いた寝息だった。
 どこもかしこも暗がりに落とされている中で、ひっそりと明かりを灯した部屋。
 そこで彼は、静かに身を横たえていた。
 私は知っている。彼が忙しくしていて、膨大な仕事の量に徹夜してまでかかり切りな事を。
 きっとキリの良い所で休憩がてら横になり、これまでの疲れが祟って寝入る羽目になったのだろう。
 何も被らず、仕事着のまま本当に静かに眠る私の人。

「……風邪、引きますよ」

 真冬ではないけれど、真夏ほど油断もできない。そんな季節の節目。
 ここで貴方が不調になれば貴方自身が悔やむであろうに、と私は部屋から毛布を持ち出した。
 眠る彼が朝日と取り違えないよう、光源を消してから覆い被さる。
 一人でやや窮屈なソファに、無理矢理隙間を作る事はしない。
 彼の上に、乗る。寝そべる。
 無遠慮に、無躾に。

「……プロデューサー…………」

 先ほどの迄の物足りなさ、心の臓に穿たれた空白。
 その一部が彼に触れることで補修される。悲しいかな、全ては埋まらないけれど、それでも心身を侵していた凍土だけはツンドラの如く氷解していた。


498 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:12:27 KLnnd0mo
 こうして改めて彼の顔を見てるとつくづく思う。
 やや日本人離れした彫りの深い造形に、力強い瞳。
 寝ている時は厚い瞼がその双眸を隠しているが、高い身長と相まって自然と威圧的な雰囲気を感じることも多い。
 不思議な事に、それは彼から中途半端な距離にいると生じるもので、一度間近まで来てしまえば内包された安寧を知ることになるのだ。
 だからこそ、彼は多くのアイドルに慕われ、こうして数多の少女達を導いて来れている。
 そうして分け隔てのなかった所へ敷居を設けて特別を得たのは私の我儘だが、それを良しとしたのもまた彼であるというのを忘れてはならない。

(……まだ……)

 トクン、トクン、と一定のリズムで脈打つ心臓の音が自分のものと重なり、まるで同一になったかのように錯覚する。
 穏やかな心音が再び夢へ誘い、どうしても拭い切れない寂しさに一抹の不安を抱えながらも意識を手放そうとした刹那。

「…………多田、さん……?」

「え……」

 それがこのタイミングで起きた事に対する驚きだったのか、はたまた今更苗字で呼ばれたことに対する呆れだったのかは定かではない。
 ともかく、起きた彼にどうにか言い訳をしなければと身構えた矢先、彼の腕が私の身体を包み込んだ。
 何かを言う間もなく密着した互いの身体は熱を高め合い、季節に似合わない暑さが纏われ始める。
 プロデューサーはといえば、それっきりリアクションがないものだから先の言葉と併せて寝惚けていただけではないかという疑わしさだけが残った。

「夢を……見ていました」

 しかし、沈黙と静寂にメスを入れたのは他ならぬ彼であった。
 いつものような落ち着いた声色ではあったが、それはどこか憂惧を帯びた私の知らない声。
 
「どんな、夢だったんですか?」

「あなたにお会いしてから、ここに至るまで……いえ、死に別れるまでの夢を」

「…………私、笑ってました?」

「はい」

「プロデューサーは?」

「……恐らく、泣いていたのでしょう」

 仮にそれが夢幻の類いであったとして、親しい者と死を境に袂を分かたれるのは決していい気分ではないだろう。
 当てつけのように出会いから死ぬまでの過程まで見せつけられ、あまつさえそれが二つと無い幸せな光景出会ったのなら、尚更。
 だから彼はこんなにも不安げに私を呼び、抱き締めたのだ。

「それなら夢の方がよっぽど良いですね」

「それは、どういう……」

「私は……こうしてプロデューサーが居ても怖いんです。いつかどっちかが居なくなっちゃうから」

「…………」

「いつかじゃなくて、将来じゃなくても、その内すれ違って……こんなに好きなのに、好きだったはずなのに、それを忘れて別れちゃうんじゃないかって……」
 
 人なら、自然なこと。
 赤の他人が知人に。
 知人が友人に。
 友人が親友に。
 親友は恋人に。
 そこに至るプロセス、親愛に対する定義。多少の差異はあれども、人が番になる事はごくごく自然なことである。
 同時に、人が本能だけで生きていない以上は決別することもまた然り。
 虫や動物のように、都合の良い相手を見つけて子を産んで終わりとはいかないのが人間だ。
 産まずとも別れ、産めども別れ、死なずとも番は外れ。
 だから一度考えれば螺旋階段の如く捻じれ続く見通せない不安に囚われる。


499 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:13:06 KLnnd0mo
「不安、ですか」

「……はい」

「私もです。あなたと大喧嘩をしてしまう、嫌な顔をされてしまう、いなくなってしまう……そう考えるだけで、胸が痛む」

「プロデューサーにも……怖いもの、あるんですね」

「人の子ですから」

 少し、勘違いをしていたかもしれない。
 確かにプロデューサーは私より数年先に生きていて、とっくに社会を構成する一部になっている大人だ。
 そんな彼は、泰然自若とした態度と冷静沈着を体現したような形をしているものだから、ついつい『なんでも平気な人』だと思ってしまう。
 なんでも知っていて。
 なんでも折り合いをつけられて。
 なんでも理解してくれる。
 そんな人間なんだと。
 馬鹿な話だ。全くもって馬鹿馬鹿しく、何よりも傲慢甚だしい。
 私は彼に聖人であることを求める以前に、貴方は聖人であると押し付けていたのだ。
 果たしてプロデューサーがそれを察していたかは知らないが、自覚した途端に彼に合わせる顔は無くなった。

「………………」

「っ」

 胸に埋もれた私を、彼は何も言わずに、ただ、ただただ抱き締めてくれている。
 ――こういう事をするから、勘違いを起こしてしまうのだ。
 いっそわからないならわからないなりに疑問を述べるか、突き放してくれれば私だって相応の距離に居られるのに。
 これでは間合いを見計らえず、いつしか貴方を見失ってしまう。
 触れられるくらい傍にいるのに見つけられないだなんていう、幸せの青い鳥に成り下がるのはごめんである。

「どうして、なんですか」

「……それは何に対することでしょう」

「今は……いま、さっきまで、プロデューサーは怖い夢を見てて……慰めてもらったりとか、そういう方が安心するんじゃないんですか……?」
 
 思考に反して飛び出した言葉は台詞として纏まらない。
 それでも、得られたピースから彼は必ず私の言いたいこと、言いたかったことを引き当ててくる。
 足りない分は補填して、補って、取り繕って。
 完成したモックから私の本心を見出す。

「男という生き物は、多かれ少なかれプライドを持って生きています」

「……?」

「私もそうです。自分の弱い部分を見られたくない、見せたくない……そのように、生きています」

「…………」

「だから、例えば李衣菜のように、自分の本音を少しでも打ち明けられる人……そこに見える弱さを笑わない人がいてくれるというのは、それだけで人生の半分を完結させているのだと思うのです」

 なまじ頭の回転が早いというのは、時に理解を進ませる事で他人より一歩先にあらゆる感情を味わう羽目になる。
 歓喜、憤怒、後悔、哀惜――それらに抜きん出ることは、決して悪でも疎んじられるものではない。
 だが、分かりたくなかったことを分かってしまうのは当人にとっては残酷であり、唾棄すべきものでもあるのだ。

「優しすぎますよ、プロデューサーは……っ」

 彼は言った。
 『自分の弱い部分を聞き入れる者が傍にいるのは人生の半分を完結させている事と同義である』と。
 それは即ち、彼自身が僅かに晒した剥き出しの胸中、そこに私が介在した瞬間から優先順位が切り替わるということにほかならない。
 彼は己の本心を相手に見せることが出来れば、即座にその相手を気遣うようできていたのだ。
 単純な話ではない。
 普段誰かに見せる優しさと、自分に向けられる優しさは完全に別口だから。
 本音を漏らせずとも、元々彼に備わっている気遣いや心遣いは、それだけでも充分なものだ。
 それと比べれば、本音を吐き出せる相手に――私に対する優しさは度を越している。
 私が彼に施す優しさの定数、それは数十倍に膨れ上がって返ってくるのだ――現状のように。


500 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:13:29 KLnnd0mo
「なんでっ……なんでもっと言ってくれないんですか! 自分だけ我慢してるみたいに……ちょっとずつしか言わないで……」

「わかっては、います」

「わかってないですよ! これっぽちも! 全然!!」

「…………」

「子どもみたいだって……甘えたって、いいじゃないですか! 大人にだって怖いことがあるなら、悲しいことがあるなら! 私を、私が寂しくなったのとは釣り合いがまるで取れてないじゃないですか! 今日も、昨日も、その前だって!! プロデューサーがほんの少しの愚痴に満足した振りをしてまで私に優しくするのなんて嬉しくないに決まってるじゃないですか! そんなものがプライドだって言うのなら捨ててしまった方がよっぽどマシです!!」

 言いたい事だけ言って、結局はまた彼に甘えて我儘だけを押し付けて。
 到底制御の効かない萍水した感情の濁流を留めることも振り払う事もせず、力の入らぬ拳を上げて彼の身体を叩く。
 自分は少しでいいから、後は相手を優先する。
 そんな他人本位に見せかけられた独善的な考え方で、片方だけが必要以上に満ち足りて幸福など訪れようはずもない。
 大は小を兼ねるというのは嘘っぱち、詐欺、タチの悪い風説。
 実際に大に溢れた物が小にこぼれ落ちてバランスが取られることもなく、不自然な大きさのテーブルに見栄えだけはよい実質一人分の不出来な料理が添えられるだけ。悉く、虚しいだけ。
 よくぞ言ったり、貴方の為にと。
 ならばかく語れり、まっぴらごめんであると。

「なんとか言ったらどうなんですか……! 優しくしたつもりが、私を傷つけて! こんなことになるなんてって! 今更見損なっても、後悔しても……!」

「李衣菜……!」

 ぐい、と掴まれた腕を起点に互いの上下が入れ替わる。
 マウントを取ったプロデューサーは、今までに見たこともないような必死の形相だった。
 怒りとも悲しみとも、はたまた焦燥とも違う、まさしく感情をそのまま表情に写したような、自身を忘失した顔。
 
「私は……努めて、あなたに真摯であるつもりです。好きだからこそ、愛しているからこそ」

「……これがそうだって言うのなら、そんなのは嘘です」

「何もかも、本心を吐露することであなたを傷つけたくはない。だから段階を、踏んでいたのです」

「っ……! そんな所だけどうしてそんなに自分勝手なんですか! 大事な部分だけ隠して……そんなんだから嘘だって言ったんです!」

「はい、申し訳ありませんでした」

 なんだこれは。
 てんでなっていない、お笑い草ではないか。
 私はプロデューサーを謝らせたかった訳ではない。
 分かって欲しかっただけ、自覚して欲しかっただけなのだ。
 それなのに。


501 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:13:45 QrN4B/kQ
なんか始まってる!


502 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:14:20 KLnnd0mo
「すみません……私の、せいですね」

「ぅ……っ……そう、ですよ……」

 冷たい指先が目元を揺らぐ。
 指の腹で拭われた涙は、不思議なことにそこでピタリと止まってしまった。
 カーテンの隙間から射し入る月光が、丁夜の夜天光から月魄照る良宵になったことを告げる。
 見るだけで理解できる月の輝きに、はたと、雑然たる思考回路が一本に纏まった。
 本質を見るべきだったのだと、月明かりが示している。
 何も小難しい論理も、無理往生じみた押し付けがましい説教も、そんな遠回しに訳の分からぬ事をせずとも良かったのだ。
 言いたい事を相手に言う。
 まずはそれ。何よりそれ。
 All simple : It's the only neat thing to do――それだけで、事足りていた。

「……プロデューサー」

「はい」

「近頃、一緒に寝ることが少なくて……私、寂しかったんです」

「すみません」

「謝らないで下さい。年末だからお仕事が忙しいのは分かってますから。いつも、お疲れ様です」

「……はい」

「無理しないで、とは言えません。プロデューサーのやりたい事、やらなくちゃいけない事を止める事になりますから」

「…………」

「だから教えてください。私が何か、プロデューサーにしてあげられることはありませんか?」

「傍に居て下さい」

 熱を、帯びる。
 炉に、火が入る。

「いつものように、私の傍に居て下さい。私が遅くなった時は出迎えて下さい。温かいご飯を作って下さい。楽しければ笑って下さい。不満があるなら怒って下さい。一人で泣かないで下さい。こうしてあなたに、触れさせて下さい」

「はい。あなたの傍に居ます。遅くなったら出迎えます。温かいご飯を作ります。楽しかったら笑います。不満があったら怒ります。一人では泣きません。いつでも私に、触れてください」

「私も」

「勿論、プロデューサーも」

 一蓮托生。死なば諸共。同年、同月、同日に生まれることを得ずとも、同年、同月、同日に死せん事を願わんと。
 そこまで、想っている。
 依存でも良い、耽溺でも良い。
 それくらいにまでこの人が好きなのだから、それは私にとって善であるのだ、良であるのだ。
 だから――もう一度言わなくてはならない。

「愛しています、プロデューサー」

「私もあなたを愛しています、李衣菜」

 キスは誓いの言葉よりも近く深く互いに根付く。証となって脳裏に色濃く刻まれる。
 重なった愛は、一つになる。
 二人はそうして互いに互いへ身を委ねた。
 溶け合う程の永い永い接吻を逢瀬に、二人が固く契られる。
 これ以上語ることは何も無い。
 後はごく普通の、仲睦まじい番の話であるから。
 


Romantic Mellow  END


503 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:17:04 QTAYLiXY
相変わらず愛を感じる文章ええぞ!ええぞ!


504 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:18:34 KSMMlpoI
やっぱり……烏龍茶兄貴の武だりを……最高やな!


505 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 21:20:50 7HDlpzsA
原点の武だりに戻りてこの美しい文章
どうかしてる


506 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 22:09:52 7w6sMvnk
>>505
原点はスレタイの武りんじゃないのか


507 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 22:12:34 ASDJV4Gs
>>506
スレタイは凛だけど最初の方はCPのアイドル順番に安価やってたから別に武凛が原点では無いんじゃ


508 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/29(木) 23:35:21 NDROGZ.Q
普通にいい文章だと思う(並)


509 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/30(金) 00:37:52 FduAvEB2
http://imgur.com/paO3Ha8.jpg


510 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/30(金) 07:37:50 n7T/.GvE
ENDってことはこれで終わりってことなん……?


511 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/30(金) 11:50:49 hJ.HweEg
本当に綺麗な世界と文章ですね…


512 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 00:59:37 3ZvdY.qQ
 師馳す年果つ暮れの空。
 今を時めく楚々兎。
 饗宴藹々忍び逢う。

「プロデューサーさん、あなたにも見えるはずです……あのウサミン星が!」

「安部さん、飲み過ぎでは」

「こんなに綺麗な星空はー、まさしくスターダストレビューですぅよねぇ」

「仰っている意味がよく……お水を」

 画餅に帰した物を再び拾い上げる事が出来たのは僥倖であったと言える。
 これほど泥酔するのは平常ならば汗顔の至りであるのだが、それも無理からぬ実情を含んでいた。
 そも、プロデューサーと二人きりで杯を交わす約束をしたのがひと月も前。それがあれよあれよと流れに流れて緒に就かぬまま。
 アイドルとしてステージにてんてこ舞いであるのは言わずもがな。代役、抜擢、依頼と八面六臂を強いられた。
 忙中閑あり。ともすれば、危うくおじゃんになりかけた折角の時機をこうして掴んだのだから、畢竟過剰に盃を傾けるのも頷ける。

「すみません、お会計をお願いします」

「う゛ぁー……」

 とはいえ、引きもきらず酒を煽ればご覧の有様。到底アイドルとは思えぬ醜態を晒す羽目になる。
 救いがあるとすれば、自分の他に酒を嗜む面子が普段から同じような姿をしていることだろうか。
 お陰で赤信号を集団で渡るかの如く不遜な態度であれた。無論、誇るべきことではない。
 だが、そんな一般的な見解や個人の面目はとうに捨て去っている。
 彼と過ごせた、彼と過ごした時間はどうあれ私自身のものであるが故に。
 加減を忘れて前後不覚になろうとも、お上品に手ずから注ぎ勧めるとも、彼と相対した時点で自身の脳は酩酊に浸るのだから。

「大丈夫ですか?」

「はぁーい! 菜々はいつでもオッケーです、きゃはっ☆」

 気づけばいつしか舞踏会は終わりを告げていた。
 浮かれた酒宴の空気を深夜の時風が奪い去り、余韻を内包した静寂が心底に吹き溜まる。
 背負われた肢体は弛緩した意識に繰られ、大きな大きな背中を遠慮無しに抱いた。

「……………………??」

 あれ、あれ、あれ。
 おや、おや、おや。
 どうにもおかしい、これまた不可思議。
 一体全体、いつの間にやら誰ぞにおぶられていたのだろう。
 そういえば間近に見える顔は見知った男のものである。背格好からも間違いない。
 とすると、自分は思考もままならぬほど酔いを回してしまい、彼が見かねて私を背負ってくれたのだろう。
 きっと問題なく送り届けてくれるのだ。
 家まで。
 自宅まで。
 大の男が。
 大の女を。

「――――――――ぃ!?」

「何か仰いましたか?」

 突っ張った横隔膜が肺に充填されていた酸素を一度に吐き出させ、声にもならぬ奇妙な音だけが喉元から漏れ出る。
 申告をせずに狸寝入りを決め込んだ為、はたと振り返ったプロデューサーは気のせいかと歩みを進め始めた。
 意図せずして心臓は早鐘を打ち、どうかこれが彼に届かないようにと請い願う。
 しかし一体、自分はなんということをしでかしてしまったのか。
 大胆、と言えば聞こえは良いが、所謂勢いのみでの事象であって、そこに自律的な意識は介在していなかっただけのこと。
 今の私にこの背中はまだ早いとさえ思う。

「……………………」

 ふと、自身のこれまでの軌跡が僅かに脳裏を駆ける。
 青春の一ページに書き起こされた願望と理想、その大部分は図らずも他ならぬ彼によって達成されていた。
 アイドル――幼少からの夢。切っても切れぬ、レゾンデートル。
 彼はそれを、叶えてくれた。
 得てして御伽噺でお姫様を救うのはいつだって突如として現れた王子様である。
 シンデレラ然り、白雪姫然り。
 ――私然り。

「…………?」

 ぼやぼやと揺れる渾然とした思考の中において、想う意識だけは自我として成り立っていた。
 神経の全てを集わせた人差し指が、彼の左胸に伸びる。
 それがただの寝相による無意識なのか判別のつかないプロデューサーは、指先の示す道筋だけを仮初の白紙に書き出すしかなかった。
 真一文字に迷いなく、それを貫き真下へと、くるりと回って同じ軸。
 離れて二つの上り坂、通すは滑らか曲がり川、少し離れて下り坂。

「あ、安部さん……!?」
 
 たったの二文字。されども二文字。
 短い身近い言葉でも、通ずる愛の暗号文。
 私を拾った王子様には責任を取ってもらわなくてはならない。
 何せ御伽噺には、最後にこのようなお約束があるのだから。
 『そうしてお姫様と王子様はいつまでも幸せに暮らしました。めでたしめでたし』、と。

(ふふっ。大好きです、プロデューサーさん。私の王子様――)


513 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 01:00:29 5kaspTnk
おっ、今日もやってるね


514 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 01:01:22 pSrLIEow
いいぞ!いいぞ!


515 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 01:07:25 PEIwI8Ks
あ^ぁ〜いいですね〜(HNAKN)


516 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 14:12:20 3ZvdY.qQ
 その日は雪だった。
 ここ最近の寒暖差には辟易としていたが、今日に至って降雪するほど寒さが振り切れる事を誰が予測していたことか。
 面に張り付く鬱陶しさに手のひらで廂を作るまではいかぬとも、その身軽さと悠然とした態度で淡雪は瞳に水分を補給しにくる。
 
「初雪ですね。積もると思います?」

「もう少し大きければわかりませんでしたが……見てください。すぐに溶けるほどですから、難しいのでは」

「んー、残念」

「雪が好きなのですか?」

「はい。冬だけに見られる特別なものですから。ロックですよね!」

 ぐっ、と賛同を訴えかけてきた彼女に曖昧な頷きで応えたものの、その眼中に『よく分かりません』という本音を見抜かれてムッとされてしまった。
 申し訳ありません、と可笑しく思いつつ頭を下げる。
 唇を尖らせていかにも不服ですといった表情をしていた李衣菜も、僅かに降り積もった雪化粧と同じく見る間に不満を霧散させた。
 なんてことのない日常。
 何気のないいつもの風景。

「プロデューサーの手、暖かいですね」

「李衣菜が暖かいのでは?」

「……手繋いだ時、どっちが暖かかったと思います?」

「……わかりません」

「…………」

「…………」

「……ふふっ」

「……ふっ」

 事の発端は暇を持て余していたことに起因する。
 手持ち無沙汰の二人には、ただの散歩でさえ趣のある行事に感じられたというだけだ。
 これだけ冷え込んでいるのだからドライブでもよかったが、それでは風情が無いでしょうと彼女に一蹴されて今に至る。
 実を言うと李衣菜が暖房の効かない外気に後悔の念を抱いている事に気がついていたものの、指摘すると右手を瞬く間に奪われてしまったのだ。
 羞恥心を隠す為なのか、はたまた機会を窺っていただけなのか。
 ともかく男がこれ以上女性に端の上塗りをさせてはいけないと、私は自分が早々に手を差し出さずにいた気が効かない男だったのだと自戒の印を呑んだ。
 それに、車にいては握るものがハンドルになって味気がない。
 この薄い雪景色も、徒歩の速度で流れる景観も、彼女の小さく華奢な掌も、全てはこうして地に足をつけているから得られたものだ。
 同じ隣に並ぶにしても、こちらの方が断然良い。

「プロデューサー」

「なんでしょう?」

「キス、して下さい」

 唐突に訪れた無理難題は、そのような安閑とした雰囲気をあっという間に連れ去った。
 連れたっている場所は川を股にかける大橋で、今現在の人の少なさを加味しても往来でそのような逢瀬を行えば嫌でも目に付く。
 通り過ぎてゆく車群が通行人をいちいち目にしないことを差し引いても、些か難題と言えた。

「こ、ここでは流石に……」

「…………」

「その……もう少し先だと、小さいですが目立たない公園もありますし、どうしてもと仰るなら帰宅してから……」

「んふ、んふふふふ」

「り、李衣菜?」

「冗談ですよ、プロデューサー。こんな場所だと目立っちゃいますもんね?」

「なっ…………まったく」

 端的に言って、揶揄われた。
 悪戯っぽく微笑む李衣菜は、動揺した様子の私を見て一層朗らかな笑みになる。
 手を離し、コンクリートを足裏で叩いて先行した彼女は、急ぎ足に橋を渡り切る。
 その絶妙な距離を大股で埋めて再び密着、繋がれる手、絡まる指先。

「けっこう寒くなってきちゃいましたね」

「そろそろ帰りますか?」

「はいっ」

 手どころか腕ごと抱き込んだ彼女の重みに自然と笑みが零れた。
 歩幅を合わせ、歩調を合わせ、歩行を合わせて並んで歩む。
 どうしてか帰路に着く度、永遠に辿り着かなければ良いのにと脳裏によぎるその気持ち。今この場では仕舞っておかなくてはならないだろう。
 何せ彼女は二人で帰り着くことを、こんなにも願って止まないのだから。


517 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 14:14:50 vaTBZ1Iw
大晦日でも安心と信頼のクオリティと甘さ


518 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 14:17:03 PEIwI8Ks
また始まってる!


519 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 14:32:13 pSrLIEow
おかえり!


520 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 14:57:29 5kaspTnk
大晦日もキマッてますね


521 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 15:15:44 pcY2.rKg
来年も頼む


522 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 16:05:50 3ZvdY.qQ
みんな、李衣菜好きになってくれたかな


523 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 16:06:57 Bxzk5iLM
好きなアイドルを広めるためにSSを書く担当Pの鑑
僕はもともと好きです(告白)


524 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 16:38:36 hT30GcNE
>>522
やっと日本語話せるようになったんかいワレェ!


525 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 16:43:52 pSrLIEow
好きになりましたがハードルが遙か上空へとんできました


526 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 19:09:46 eIn2mVG6
ウーロン茶依存症から脱したみたいだな
武りーな以外も頼みます(わがまま)


527 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/12/31(土) 19:18:51 NM2sxVkA
アイドルの魅力伝わる良いSS群でした

ところで烏龍茶抜けたみたいだから聞きたいのだがSS以外のレスは何なんやったんや?


528 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/02/24(金) 20:18:01 cjjFgH8M
テスト


529 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/03/06(月) 01:43:01 JWbUzK4o
落ちてんかったんか
AILEくんも続きをお待ちだ


530 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/04/23(日) 12:42:51 7SmKtXLQ
また書いて・・・♡ (提案)


531 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 12:00:59 uSXyf1qQ
誕生日だぞ
起きろ


532 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 13:05:39 oJ9or/C.
 深窓は空空にて背子を苛み、これ逆しまにも通ず。
 然して睦まじく、これ即ち終天にて不変。永世にて不易なり。

「これカワイイなぁ」

 華奢な指先が瀟洒なティーカップをなぞる。
 唯一品を名乗るだけあって魅力的ではあるのだが、いよいよ小洒落過ぎた物品には、気軽さが失われてしまっていた。
 何か特別な記念日に贈るものであったり、単にアンティーク代わりに飾るというのであれば、これほど適したものもないだろう。

「でも、普段使うとなるとなんか違うような……」

 カップを掲げ、矯めつ眇めつ余すところなく慎重に見定め、彼女が出した結論は同じもの。
 どう思いますか? と。
 視線だけでそう訴えた彼女に、やや斜め後ろから同じくカップを眺めていた彼は、小さく頷く。

「確かに良いカップですが、もう少し垢抜けたというか、気の置けないものがいいと思います」

「やっぱりプロデューサーもそう思います?」

「はい」

「うーん……」

 双方意見が合致しても、勿体ないと思う気持ちが煮えきらないのも理解できる話だった。
 そうして苦笑を浮かべていた武内Pに、慌ててカップを棚へ戻した李衣菜は申し訳なさそうに眉尻を下げる。

「時間取っちゃってすみません。どうしても気になっちゃって」

「気にすることなどありませんよ。まだ、時間は沢山ありますから」

 そう、時間は有り余っている――とは、正直言い難い。
 時間は有限であり、一日単位における最大は二十四時間。
 丸一日起きて活動するのは例外的で、基本的に誰しも碧空が明かりを灯す頃に動き出すものだ。
 そうして皆、夜半に沈む。
 だからこそ、今日という日を最大限に生かすために払暁から連れ立ち、こうしてここに居る訳であるが。

「次、行きませんか?」

「わかりました」

 午前の足跡に天道が日暈を宿し始めるその下で、華夏のただ中を人並みの平蕪に紛れて連れ添う二人。
 そっと手のひらを重ねた影は、瞬く間に雑踏へ呑まれ、あたかも最初から無かったかのように消え去った。


533 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 13:06:12 oJ9or/C.
 今日は彼女――多田李衣菜にとって大切であり、特別な日である。
 そうであるからには、そうであるからこそ、誠心誠意尽くさねばならぬと彼は――武内は考えていた。
 勝手ながら恋仲である二人は、当然の権利のように互いの事を想い、特別な日には二人で思い出を積み重ねている。
 本来ならばどうこうだとか、立場が云々かんぬん、世間様がどうのこうの、なんていうのは全く見当違いな話であって、男と女が互いに慕っているのであれば、この際二人がどんな人間であるのかなど関係ない。
 とにかく、彼にとっても今日が大事な一日であるということが肝要であるのだ。

「…………?」

 くすんだ灰色で舗装された道端を、何の気なしに歩む最中。
 時折こちらの様子を窺うように見上げる李衣菜の仕草に、武内は不思議そうに視線を合わせた。

「! ぁ…………えへへ」

 途端に擽ったいと言わんばかりのはにかみを見せて伏し目がちになった彼女は、やや肩を擦り付けて歩みを遅らせる。
 この関係も実は幾年以上だが、こうして白昼堂々と大見得切って歩く事は早々なかった。
 故に彼女が取る仕草も、どういうことであるのか想像がつく。

「…………」

「…………?」

 が、想像がついたからなんだと言うのか。
 気を遣う言葉をかけるには変であるし、かと言って冗談を飛ばすには洒落が無さすぎた。
 かけるべき言葉がそもそも存在したかどうかはともかくとして、情けなくも半開きになっていた口を閉じて恥ずかしそうに首を掻く姿は彼女もしかと目にしており、その無垢な瞳に何も返せぬまま、武内は気恥ずかしさを抑えて唇を引き結ぶしかなかった。


534 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 13:06:36 oJ9or/C.
「おいしいですねっ」

「ええ。なかなか、食べごたえがあります」

 料峭気味に転がった空気も、頂点を過ぎれば再び陽焔の照りしきる陽炎の時分と相成った。
 涼しげな軒下にて晏如の囲いに寝そべる二人は、空いた胃袋に営みを介して舌を躍らせる。

「……ひ、一口いりますか?」

「ありがとうございます」

「ちょっ……!」

 差し出された匙を間を置かず征服されたことに立腹した李衣菜は、ん! と頬を膨らませて唇を突き出した。
 武内は自らのスパゲティを丁寧に絡めとり、彼女へ差し出す。
 せめてもの償いです、などと大げさに言い繕う彼に、若干呆れた表情だった李衣菜も、一口咀嚼して相好を崩した。

「お気に召しましたか?」

「はいっ!」

 まるで子犬のように素直な反応は、眺めているだけで飽きが来ない。
 じっと見つめていると、「なにかついてますか?」とキョトンとした顔で言われたので、「ソースがついています」と嘘を言って、彼女の頬をナフキンで拭った。
 つまらない嘘だが、それでよかった。


535 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 13:07:14 oJ9or/C.
「改めて、お誕生日、おめでとうございます」

 朝。まだ日の気配すらない宵の頃に告げたこと。
 二回目の祝辞に、李衣菜は心底嬉しそうに微笑みを浮かべていた。
 彼が自分の誕生した日を一緒に過ごし、祝ってくれる……それだけで、とてつもなく感情が溢れる。
 向かい合った二人の間に差し込む昊天の待宵は、眩しい程に淡く輝き、二つの影が一つに重なる様をただ静かに湛えていた。

「ありがとうございます、プロデューサー」

 触れ合う両者の間には、既に多く語るべき事というものがない。
 人が共に長い時間を過ごせば、畢竟、知ることも増える。
 知ることが増えれば、広がった裾野は相手の心を捉え、日々その景色を刻みつける事になるだろう。
 自然、わざわざ語らずとも想いは通じるようになる。
 話さなければならないことはいくらでもある。伝えるべきことも余すほどある。言わなくてはならないことも山ほど残したままだ。

「今日は、月がとても綺麗ですね」

 だが、それは徐々に費やしていけば良い。
 それがこれからの二人の燃料。どちらかが朽ちるまで底の尽きる事の無い、無限の灯火。
 一度加速器に放たれた粒子はいつまでも止まらない。
 星が煌めくのと同じように、滅びるまで続く。
 終焉を、迎えるまで。
 永劫、終わることは無い。

「私、死んでもいいです」

 何処かの誰かの幸せな恋路について。
 これ以上語るべき事も、無い。
 


二人のいくつかのあれそれ END


536 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 14:07:25 v99vlH0s
ええぞ!ええぞ!


537 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 14:28:17 bnw.wSe6
やっぱり、烏龍茶兄貴のSSを…最高やな!


538 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 16:36:14 hzqNPGIs
お前のSSが好きだったんだよ!!


539 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 20:12:05 cpuvJKdo
武りーな is God


540 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/06/30(金) 20:20:30 ux9tlE2U
ああ・・・この甘さが烏龍茶兄貴なんやなって・・・


541 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/07/02(日) 00:15:43 TvliulDM
ほう……貴様、生きておったか


542 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/07/02(日) 05:45:45 ZIC0obyk
生きとったんかワレェ!


543 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/07/18(火) 00:24:39 7iUH.7.A
ええやん


544 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2017/11/24(金) 19:42:56 MInU.mjg
とりあえずアドレスを貼るのみで、当スレからは立ち去りますが、
もし興味ある方は読まれて下さい。

いずれ誰もが直面する「死の絶望」の唯一の緩和・解決方法として。

(万人にとってプラスになる知識)
《神・転生の存在の科学的証明》
http://message21.web.fc2.com/index.htm


545 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2018/05/02(水) 13:32:52 Cpd.9/bE
AVICII…


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