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若葉「ボタンがほつれているぞ」

1 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/10/28(金) 23:09:10 a3L3ap3E
提督「ありゃ、ホントだ。こいつはみっともない」

若葉「よければ縫おう」

提督「出来るのか?」

若葉「無論だ」

提督「こう言っちゃなんだが意外だな……」

若葉「初霜から教えて貰った。……いや、教えられた?」

提督「んん?」

若葉「私がよくシャツの裾なんかを引っ掛けたりするものだから、『手に負えない。せめて自分で出来るようになれ』と」

提督「ああー、なるほどな」

若葉「という訳で任せてほしい」

提督「頼んだ。あ、裁縫道具はその引き出しん中にあるから」ヌギヌギ

若葉「ん」ゴソゴソ

若葉「…………よし」スッ

提督「穴に糸通すの上手いな。俺がやるといっつも詰まりやがる」

若葉「コツがあるんだ。舌で濡らすか、糸口を斜めに切ると入れやすくなる」

提督「ほほぅ」

若葉「さてと」チクチク

提督「気をつけてな」

若葉「わかっている――ッ」チクッ

提督「言ったそばから!! 大丈夫か!?」

若葉「問題無い。浅く刺しただけだ」

提督「そ、そうか……マジで気をつけてくれよ」

若葉「うむ」チクッ

提督「…………」

若葉「…………」

提督「おい…………」

若葉「心配無い。少し気を抜いてしまっただけだ」

提督「おう」

若葉「では」チクッ

提督「………………」

若葉「おかしいな……」チクッ

提督「刺しすぎィ!! 見てらんないでしょうが!!」バッ

若葉「申し訳ない」

提督「ったくもう……あーあー、こんなに指先刺しちまってまぁ……」

若葉「痛いぞ」

提督「当たり前だバカ。ほれ、取り敢えず絆創膏貼っとくからな」ペタッ

若葉「ありがたい」

提督「これ終わったら一応明石に見せに行くぞ」チクチク

若葉「提督……縫えるのか」

提督「苦手だが出来なくはない。こうなるってわかってたら自分でやったさ。ああ、お前を責めてるわけじゃないぞ?」チクチク

若葉「ふむ……」

提督「どうした、急に神妙な顔して……ん? オイ待て。もしかしてお前、普段から自分で裁縫を?」

若葉「教えてもらった以上はそうなる」

提督「…………よく指を刺す?」

若葉「刺す」

提督「真面目な顔して頷いてんじゃねーよ! 今度から俺んとこに持ってこい! 若葉はしばらく裁縫禁止!」

若葉「まるでお母さんだな」

提督「誰がお母さんか。父上と呼びなさい、父上と」

若葉「父上」

提督「」

若葉「…………父上?」

提督(えっなにこの可愛い娘は。ちょっと破壊力抜群過ぎない?)

若葉「どうしたんだ、父上」ユサユサ

提督「待ってごめん冗談だからそうやって呼ぶのやめてほんと」

若葉「いや、これはこれで悪くない」

提督「俺がダメだから! 俺が悪くなくなくなっちゃうからァ!!」

若葉「?」


2 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/10/28(金) 23:11:40 1YsjvBbw
かわいい定期


3 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/10/28(金) 23:14:52 Mv5FIz7I
心が浄化される


4 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/10/28(金) 23:17:40 tciMtX1E
駆逐艦のお父さん路線という癒し


5 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/10/29(土) 01:55:27 xyHEI2Q6
ああ^〜


6 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2016/10/29(土) 04:55:49 oyD4pzi6
若葉ポンコツ路線好き
料理も磯風並にダメそう


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