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【四部マスSS】神社に行こう
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ー道
未起隆「…」
仗助「ん?誰かと思えばありゃ未起隆か。こんなとこで何つっ立ってんだ…?」
康一「何かを見てるみたいだけど、何があるのかな?行ってみようよ!」
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仗助「おい未起隆、おめーこんなとこで何見てんだ?」
未起隆「やあ仗助くんに康一くん。実は…あの『石の門』は一体何なのか考えていたのです」
康一「ああ、あれは『鳥居』だね。ここから先は神社だっていうことを表す物なんだよ」
未起隆「『ジンジャ』?それは一体どういう場所なのですか?」
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康一「簡単に言えば、神様が住んでる所?日本の宗教施設なんだけど…伝わるかなぁ〜」
未起隆「おお!『宗教施設』でしたか!それなら私の故郷にもありました!」
仗助「まあ、実際に見てみる方が速いな。ついでにお参りでもしてみるか?」
未起隆「それは何かの儀式ですか?ぜひやってみたいのですが…」
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ー神社
康一「…で、最後にもう一回お辞儀をするんだよ。わかった?」
未起隆「ありがとうございました。おかげで神社のこと、よくわかりました。しかし…あの建物は何ですか?横に洗濯干しみたいなものがありますが…」
仗助「あれは売店だな。おみくじとか、お守りとかを売ってる店だ」
未起隆「なるほど。折角ですしそれもやってみましょう。これにも決まりがあるのですか?…」
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未起隆「…これがお守りですか。物によって効果が違うんですね」
康一「交通安全、学業成就、家内安全…どれか買うの?」
未起隆「では、この金運というのにしますか」
巫女「あ、はいっ!金運お守りでしたら、300円でふ!…噛んだ…」
未起隆「…300円ですね。丁度です」チャリン
巫女「はい、ありがとうございました〜…」
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ー道
未起隆「ところで、この袋には何が入っているんでしょうか…」シュッ
康一「あ、開けちゃ駄目…って、遅かった…」
仗助「紙で作った…虫?こんなのが入ってたのか、ホントに効き目あんのか?」
未起隆「それはわかりませんが…信じてみましょう」
康一「それより、また袋に入れておこうよ。入ってることに意味があるんじゃないかな?」
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ー次の日
仗助「よお未起隆、早速昨日のお守りつけてんのか。ちょっとは効果あったか?」
未起隆「…あなた、本当に仗助くんですか?」
仗助「ええ!?なんだよいきなり!俺は東方仗助だよ!未起隆、お前どうしたんだ…?」
未起隆「いえ、変なことを聞いてしまって申し訳ありません。なぜか『偽物』ではないか、という気がしまして…」
仗助「勘弁してくれよぉ〜っ。また『サーフィス』でも出たかと思ったぜ…」
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ー数日後
仗助「…なあ億泰。最近未起隆のヤツ、どっか変じゃねえか?」
億泰「確かに、アイツがヘンなのは元からだがよォ。なんかもっと変になってきたよなァ…」
仗助「なんか被害妄想っつーか疑り深くなったっつーか…。やっぱりこの頃アイツおかしいぜ!」
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もは!
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未起隆「…ちょっと貴方今警察とか消防に電話してませんか!?わたしはサイレンの音がアレルギーなんだ!やめてください!」
男「ああ!?俺は今仕事中なんだよ!…すみません、変なのに絡まれてしまいまして…ええ…」
未起隆「…そんなはずは…!」
億泰「…おいどうしたんだよ未起隆ァ!おめーこの頃変だぜ!?」
未起隆「なんでもありません。それより、二人は何をしに来たんですか?」
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仗助「何って…この頃未起隆がおかしいから何かあったんじゃないかと聞きに来たんだよ」
未起隆「怪しい…!本当は私を使って悪巧みをしているのでは?本当に聞きに来ただけなんですか?」
億泰「それだよォ!オメーがこの頃そんなだから訳を聞きに来たんだぜ」
仗助「…お前がおかしくなったのは『お守り』をつけたのが最初だったな。未起隆、それをこっちに寄越せ!」
未起隆「嫌です!私からお守りを盗むつもりですね!?」
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仗助「そんなら仕方ねぇ!『クレイジー・ダイヤモンド』!」ブチィ!
未起隆「!?」
億泰「仗助!そのお守りに何かあんのか!?」
仗助「それを今から確かめるんだよ!…袋ごと材料まで戻すッ!」
億泰「糸に紙っペラ…変なものは入ってねェんじゃねぇかァ!?」
仗助「いや、ビンゴだぜ…。この『紙』は元に戻らない!『紙の虫』は実在しないってことだ!」
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億泰「つまり、その虫は『スタンド』ってことか!」
未起隆「その虫は実在しない…!逃げます!しっかり捕まえててください!今虫籠を作りますので!」
仗助「ナイスだ未起隆!とにかく、こいつを買った神社に行くぞ!」
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ー神社の売店
巫女「?…どうかしましたか?」
仗助「(しまった…来てみたは良いものの、誰に文句言えばいいんだよ…)」
未起隆「(お守りも分解してしましたし、返すわけには行きませんからね)」
巫女「なんですか、それ…虫籠…?ってああああああ!」
仗助「(な、なんだ!?未起隆!ちゃんとしたヤツ作っただろーな!)」
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未起隆「(はい。誰がどうみても普通の虫籠です。…彼女は中を見ているのではないでしょうか?)」
巫女「こ、これは…私の『ドントウォーリー・ビーハッピー』!どうやって捕まえてくれたんですか…!?」
ー社務所
巫女「すみません、お茶をこぼしてしまって…。かからなくてよかったです…」フキフキ
仗助「それはいいんだが、とりあえず話を始めようぜ」
歌鈴「はわっ!そ、そうですよね!えーと…私は道明寺歌鈴です。この神社で巫女をやってます!」
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未起隆「歌鈴さんですね。わたしはヌ・ミキタカゾ・ンシ、マゼラン星雲から…」
仗助「俺が言うから静かにしてろ。…それで、俺は東方仗助。こっちは虹村億泰、コイツは支倉未起隆だ」
歌鈴「マゼラン星雲…?それででつ…それでですね!私の『ドントウォーリー・ビーハッピー』を捕まえてくれてありがとうございました!」
仗助「それがこの『虫』の名前なのか?『心配するな』ってか…」
歌鈴「はい!数ヶ月前くらいからいるんですけど…どうやら私以外の人には見えてないらしいんです」
億泰「なるほどなァ…。つまりオメーがこいつの本体ってことか」
歌鈴「本体?私が…ですか?」
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仗助「そうだ。その虫は『スタンド』って言って…まあ、平たく言えば超能力だな。例えばこの、今さっき割れた湯飲みがあるだろ?」
歌鈴「す、すみません!今片付けますので…!」
仗助「いや、そのままでいい。…俺のスタンドを使えば『こう』だ」ドドドドドド
歌鈴「欠片がくっついて直った!す、すごいですね〜!この『力』が私のものってことですか…」
億泰「それで…お前のスタンドは一体何なんだァ?ここで買った『お守り』に入ってたらしいけどよォ〜」
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歌鈴「ええと、詳しくは分からないんですけど…取り付いた人を『疑り深くしてしまう』みたいなんです…」
未起隆「なるほど、それであんな不思議な気分がしたんですね。わかりました…」
歌鈴「ええっ!も、もしかして…何かご迷惑を!?すみませんでした…!」
未起隆「いえ、それはいいのですが…この虫についてもっと詳しく教えていただけますか?」
歌鈴「はい!それでどうやらこの虫、『お守り』にくっつきたがるみたいなんです。外国の物でも…自由でいるとすぐに引っ付いてしまうんです」
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仗助「人を疑り深くする、か…。こりゃまた単純だが厄介な能力だな」
歌鈴「…でも、私はドジで失敗しがちなんですけど、このお陰で失敗を事前に防げたこともありました!」
億泰「疑り深いってェのは裏を返せば用心深いってことかねぇ。ナルホド…」
歌鈴「それと、この効果は気分で強さが変わるみたいなんです。気分が沈んでるとどんどん強くなって、逆に明るいと弱く…」
未起隆「わたしの『なぜか疑わしい気分がして嫌だ』という気持ちに反応していったというわけですね…。謎が解けました!」
歌鈴「だから、『ドントウォーリー・ビーハッピー』。『心配するな。楽しくなろう』…この力を味方につけるのは、そんな心掛けなんですよっ♪」
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ーその後
未起隆「おお!うっかり虫籠を忘れてました。取りに戻りま…おや、歌鈴さんが持ってきてくれましたか」
歌鈴「…待ってェ〜!忘れ物ですよー…!って、うひゃー!」ツルーン!
パシッ!
未起隆「ナイスパスです。わざわざありがとうございました!」
仗助「危なっかしいな…。ほれ、どこぶつけたんだ?治してやるよ」
歌鈴「ひええ…ありがとうございます…。やっぱりドジは自分で直さないとですね…」
終
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『ドントウォーリー・ビーハッピー』
遠隔自動操縦型
【破壊力-E スピード-E 射程距離-A 持続力-A 精密動作性-E 成長性-E】
・『お守り』に張り付き、身につけている人間を『疑り深くする』能力を持つスタンド。
・能力の効果には幅があり、対象の精神がネガティブな状態である程効果は強くなる。
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乙!
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クッキー☆かと
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常に虫の知らせが聞こえまくる感じですかね
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虫の知らせか…その発想はなかった
気に入ったので次に出すときはそういう呼び方するかも
あとクッキー☆とかは神社アレンジしか聞かないんでわからんのよ
すまんな
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乙ゥ〜
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