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【四部マスSS】依田芳乃の『神通力』
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ー公園
康一「ふぅ〜!やっぱり公園はいいなぁ!開放感があってさ!」
仗助「今日は天気もいいし、こういうのもいいもんだな!」
億泰「…なぁ仗助、康一。…ありゃァ何だ?」
康一「え?…なんだろうあれ、新しいオブジェかな?」
仗助「とりあえず、近くで見てみるとするか…」
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康一「これって…『犬』?」
仗助「バカでかい張り子の犬…ゾウ位あるんじゃねーのか?」
億泰「なんだか不気味じゃねェか?目も閉じてるし、寝てる犬みてーなポーズだしよォ」
仗助「不気味っつったってオメー、勝手に壊す訳にもいかねーだろ?」
康一「なんか生きてるみたいだなぁ…」
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康一「…ん?見て!女の子が寝てるよ!」
女の子「すーすー…」
仗助「この犬について何か知ってるかもな。起こして聞いてみるか?」
康一「駄目だよ邪魔しちゃァ!お昼寝中なんだから…」
仗助「そりゃそうだけどよ…って、ん?何だこりゃ?」
康一「『だるま』…?この子の持ち物かな?いつの間に…」
億泰「…オイ!こっちにもいるぞォ!」
康一「『さるぼぼ』に『こけし』、『招き猫』ォ!?」
仗助「なんなんだこいつらはよォ…!すっかり囲まれちまった!」
億泰「邪魔くせェ!まとめて蹴散らしてやるぜ!」
康一「待って億泰君!何か聞こえる…!」
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赤べこ『オネガイ、オコサナイデネ』
招き猫『イマハオヒルネシテル…』
さるぼぼ『ワルイコトシナイカラ』
康一「お、おもちゃが『喋ってる』!?」
仗助「まさかこいつら、『スタンド』なのかァ!?」
億泰「コイツら、この犬の米俵からドンドン出てくるぜェ!」
黄ぶな『オコサナイデ…』
仗助「わーったわーった!起きるのを待ってりゃいいんだろ?」
三角だるま『アリガトウ…アリガトウ…』
康一「なんなんだろう、この『おもちゃ』達は…」
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サブカルクソ女パンケーキ兄貴すき
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ーしばらく
女の子「…んー…」
康一「あっ、起きた!」
女の子「あなた方ー、わたくしに何かご用でしょうかー?」
仗助「ああ、この『犬』について聞こうと思って起きるのを待ってたんだ」
女の子「ああ、雪丸のことですねー」
億泰「それが…コイツの名前かァ?」
芳乃「そうでしてー。わたくしは依田芳乃といいますー。雪丸の主人でしてー」
康一「この『犬』の飼い主ってこと?」
芳乃「いいえー。わたくしが世話をしているのではなくー、この子がわたくしに懐いているのでしてー」
仗助「ってことは『野良犬』ってことか?」
芳乃「そうなりますかとー。して、あなた方はー?」
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も始!
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康一「僕らはぶどうが丘高校の生徒なんだ。僕は広瀬康一。こっちが東方仗助君で、こっちが虹村億泰君」
芳乃「康一殿に、仗助殿、億泰殿ですねー。そして、あなた方の『神通力』がそれぞれ『えこーず』、『くれいじー・だいやもんど』、『ざ・はんど』ー」
億泰「なっ!出してもねェのに『スタンド』がバレただとォ!?」
芳乃「『名』と『力』しかわかりませんがー、わたくしは人の『名』と『本人』から『神通力』がわかるのですー」
康一「すごいなぁ…『神通力』っていうのは、『スタンド』のこと?」
芳乃「はー、『すたんど』と言うのですかー。それでしたらこの雪丸も『すたんど』なのでしょうなー」
億泰「じゃあ、米俵から出てきたこのチビ達も、スタンドだってのかァ?」
芳乃「そうでしてー。雪丸は『守り神』で、『木霊』達は『その友達』ですー」
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仗助「『守り神』ィ?…えー…つまり、この犬とおもちゃがお前の『スタンド』ってことだな?」
芳乃「いいえー。わたくしの『神通力』は雪丸を『呼ぶ』だけなのでしてー」
康一「呼ぶって…普段はいないってこと?」
芳乃「そうでしてー。『神通力』を使うと、この町のどこでも、雪丸が駆けつけてくれるのですー」
仗助「…『野良スタンドを呼び寄せる』能力ってのはどうなんだ?『スタンド使い』ってことでいいのか?」
億泰「そりゃァわかんねぇがよォ、芳乃。コイツは何が出来んだ?
芳乃「『木霊』達に協力を仰ぐことができるらしいですー」
康一「それで、この…『木霊』の方は?」
芳乃「それはわたくしにもわかりませぬゆえー、遊ばせておりますー」
康一「へぇ〜ほんとに不思議だなぁ…」
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……キャアアアアアアアア
仗助「何だ!?悲鳴が聞こえたぞ!?」
康一「見て!向こうの方、遠くで人が倒れてるみたい!」
億泰「血ィ吐いてやがるのか!?だいぶヤバイ気がするぜェ!」
仗助「チキショー遠い!バイクでもなきゃ間に合わねぇ!」
芳乃「あのー」
康一「急いで向かわなきゃクレイジーダイヤモンドでも治せないよ!」
芳乃「あのー」
億泰「空間を削ってもこの距離は遠すぎるッ!」
芳乃「あのー」
仗助「とにかく走るぞ!二人とも!」ダッ
芳乃「…」スッ
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ぶおおおおおおおおおおー
康一「!?」
芳乃「雪丸ー、起きてくださいー」
雪丸『ガオン!』
仗助「法螺貝ィ!?何やってんだ!?」
芳乃「この子を起こしましたー。急いでくださいー」
仗助「急ぐって、こいつにつかまれってことか!?」ガシ
芳乃「行きますよー」ダンッ
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ゴウッ!!
康一「は、速いッ!」
億泰「ウヒョ〜怖ェぜ!」
仗助「グレートですよこいつはァ…!まるで『となりのトトロ』の『ネコバス』みてーだッ!」
芳乃「雪丸、跳躍ー」ダンッ
億泰「おお!スキージャンプみたいだな!」
康一「…ま、まずい!このままじゃ人だかりに落ちるぞ!どいてくださァーい!」
芳乃「心配ご無用でしてー。すでに手を打ってありますゆえー」
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木霊『ミンナクズレルナヨ!シッカリササエルゾ!』
仗助「『木霊』達が積み上がって『滑走路』を作った!これなら無事に着地できるッ!」
芳乃「衝撃にお気をつけてくださいー」
康一「気をつけてって言われたって…」
木霊『『『セーノッ!』』』
ミシミシミシ…
芳乃「到着でしてー」
仗助「…ぶはァ…寿命が縮むかと思ったぜ…」
康一「それより、倒れてる人の方に向かわないと!」
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ーしばらくして
仗助「一応治したけどよー、病院に連れてったほうがいいんじゃねーか?」
億泰「それよりトニオさんのメシ食わせた方がはえェと思うぜェ?」
康一「億泰君、こんな状態じゃ物は食べられないと思うけど…」
芳乃「それでしたらもう一度走りますかー?」
康一「やめて芳乃さん!こんな状態であの速度じゃ死んじゃう!」
芳乃「ふふ、冗談でしてー。救急車を待ちましょー」
康一「もう、芳乃さんが言うと冗談に聞こえないんだから…」
終わり
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『雪丸(ライク・マイ・ドッグ)』
近距離パワー型
【破壊力-A スピード-A 射程距離-E 持続力-∞ 精密動作性-D 成長性-C】
・本体である生物を持たない野良スタンドであり、杜王町の『どこにでも』移動できる能力を持つ。
・自我を持っており、なぜか芳乃と意志疎通ができる。人懐っこく好奇心旺盛な性格。
・杜王町からは一歩も外に出られず、芳乃は「本体は『杜王町』」だと思っている。
・『雪丸』という名は芳乃が着けた。
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『木霊(トイ・ソング)』
・野良スタンドである『ライク・マイ・ドッグ』から出現するスタンドの群れ。
・『ライク・マイ・ドッグ』から『分離』することで現れる存在であり、同じく杜王町の外には出られない。
・一体づつ自我を持っており、勝手に会話したり遊んだりしている。知能は五歳児ほど。
・『木霊』という呼び名は芳乃が着けた。
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面白かった(小並感)
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こういうのすこ
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ほのぼの作風と禍々しいコテ名のギャップに草
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割りと好評で安心した
正直あんまり自信無かったので…
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街のスタンドという発想いっぱいちゅき
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ぶおおおおが入ってるやん!
よしのんが居るなら杜王町に住みてえなあ
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