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【4部マス】仗助「緒方智絵里は恋をする」
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智絵里(ど、どうしよぅ〜…プロデューサーさんへのプレゼントを買ってたら、いつの間にか集合時間過ぎちゃった…)タッタッタッ
智絵里(プロデューサーさん…怒ってないかなぁ…)ウルウル
武内P「うっ…うぅ…」
康一「ど、どうしよう〜!きゅ、救急車とか呼んだ方が良いのかなぁ〜…!」
億泰「放っておけよ康一…と、言いてぇトコロだがよぉ〜…確かに、このまま放置しとくのは後味が悪ぃっつー気もするよなァ〜」
億泰「この辺はガラ悪ィ奴が多いからよォ〜こんな所で伸びてたら、身ぐるみ剥がされっちまうぜェ〜きっとよォ〜〜〜!」
億泰「おい、どうすんだよ、仗助!」
仗助「どうすんだよっつったってなぁ…まぁ確かに…このオッサンが勝手にやったことって言っちまえば…それまでだがよォ…」
仗助「一応、『クレイジー・ダイヤモンド』で傷は治してあるから、すぐに目は覚ますと思うんだけどなぁ」
仗助「…しゃーねぇ、呼ぶか、救急車…匿名で通報してすぐにここを離れりゃあメンドくせー事にはならねぇだろ」
億泰「公衆電話なんてこの辺にあったかよ〜、俺ァ覚えてねぇぜェ〜?」
-
「…救急車…!」
「……ッ!!」
「………」
ギャーギャー
智絵里(わっ…なんだろう、あの人たち…不良さん…かなぁ…)ビクッ
智絵里(怖いなぁ…でも、ここを迂回していくと時間かかっちゃうし…)
智絵里(目を合わせないように行こう…)ソロリソロリ
-
智絵里「……」ソロリソロリ
仗助「公衆電話かぁ〜、確か、ここの通りを抜けて…カメユーの方の道に出た所にあった気がすっけど…」
康一「う…け、結構遠いね…」
億泰「だったらよォ〜、その辺の家で電話貸してもらおうぜ!なぁ!?」
仗助「康一はともかく、オレや億泰がいきなり押しかけてフツーに貸してくれるかぁ〜…?それこそメンドくせー事になりそうな気がするぜ…」
康一(きゅ、救急車じゃなくてパトカーが来るかも…)
康一「じゃあ、僕だけで行ってみるよ」
仗助「そうか?悪ぃな〜」
康一「一応、僕にも責任あるし…」
智絵里「……(大丈夫、何か別の事に夢中になってるみたい、このまま通り過ぎて…)」チラッ
武内P「……」
智絵里(ぷ、プロデューサーさん…ッ!!?)
-
智絵里(な、何で…!?プロデューサーさん…『気絶』している…?)
億泰「救急車呼んだらよォ〜、とっとと逃げようぜェ〜〜」
智絵里(『救急車』…ッ!?…ケガ……してるの…?)
仗助「そーだな…学校とかによぉ、連絡が行っちまったらちと厄介だしなぁ〜」
智絵里(この人達が……?やったの…………………………………………………?)
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
康一「そ、そうだね…じゃあ僕、行ってくるよ!」
智絵里「……待ってください」
康一「えっ?」
億泰「あん?」
億泰「ってェ〜〜!!」
仗助「どっ、どうした億泰!?」
-
億泰「この嬢ちゃん、スッゲーかわい子ちゃんじゃあねぇかよォ〜〜」ヒソヒソ
仗助「はぁ?イキナリ何言ってんだよ、オメーはよぉ」ヒソヒソ
億泰「これってよォ〜〜〜、もしかして、『逆ナン』ってやつなんじゃあねぇかぁ〜〜!?」ヒソヒソ
仗助「ああ?んな訳ねぇって」ヒソヒソ
智絵里「その…そこに倒れている人…」
智絵里「やったのは…『あなた達』…ですか…?」
仗助「ほら見ろ、全然違うじゃあねーか」
億泰「ケッ…なんだよォ〜期待したんだけどなァ〜〜…」
智絵里「答えてください…やったのは…………」
智絵里「あなた達…ですか……?」
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
康一「こ、これは…その、なんというか…」アセッ
仗助(なんだ、コイツ…この雰囲気……なにか『奇妙』だぜ……)
-
億泰「嬢ちゃん…それ聞いてどうするつもりなんだァ〜おい、こっちは取り込み中だぜ」
仗助(なんつー変わり身の早さだよ…ったく…)
智絵里「質問に…答えてください…」
ドロリ
億泰(うっ、な、なんだァ〜この嬢ちゃん…見た目は可愛いが…このネバつくような『視線』は…この虹村億泰が…圧されている……だとぉ〜〜ッ!?)
億泰「う、うるせェーなァ!だったら何だってんだこのスッタコがぁ!!」クワッ
康一「億泰くん!マズいよ!」
仗助「おい!言い過ぎだぜ、億泰!」
智絵里「そうですか……」
康一「あ、あの!これは違くて…!色々と事情…そう!事情があってですね…!」アセアセ
智絵里「……許しません」
-
ギュオンッ!!
『………』フシューッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
康一「あ、あれはッ…!?『スタンド』……ッ!この人、『スタンド使い』だったのかッ!!」
仗助(…まるで巨大なダンゴムシみてーに丸くて巨大な鎧に包まれてやがる…パワーも強そうだ…本体のか弱そうな見た目に反してヤバそうなスタンドだぜ…)ゴクリ
億泰「なんだァ〜テメーッ!ヤル気かよ〜〜ッ!!」
仗助「億泰ッ!落ち着け!」
億泰「落ち着けっつったってよォ〜、あっちはもう聞く耳持ってくれそうにないぜッ!やらなきゃあこっちがやられるぜェ〜!」
智絵里「……プロデューサーさん、待っててくださいね、すぐに『片付けて』、病院に行きましょう…」
『………フシュルルルルル……』ノソッノソッ
康一「こっちに近づいてくるッ!!」
億泰「そんな蝿が止まっちまいそうなスットロい動きでよォ〜〜!この虹村億泰に勝てると思うなよォ〜!!」
智絵里「…すぐに『片付ける』には…射程距離内に近づいてもらう『必要』が…ありますよね…」
-
グイッ!!
億泰「なッ!?なんだァ!?こりゃあ〜!?」ズサササーッ!!
仗助「お、億泰が…あのスタンドの方へ『引き寄せ』られていくッ!!」
『フシュルルルルルルルル………』グイッ
康一「あの『スタンド』ッ!!あのパンチングマシンに撃ちこむ3秒前みたいな『構え』ッ!!力を溜めているよ!」
仗助(マズいッ!あのスタンドは動きは遅いがそれを補うように相手を自分の攻撃範囲内に『引き寄せられる』のかッ!!)
仗助(あのデカい図体も見かけ倒しじゃなさそうだ…このまま攻撃が直撃したら…ッ!!)
仗助「康一ッ!!」
康一「うん!!」
億泰「と、止まらねぇ〜〜〜ッ!!!」ズザザザーッ
-
康一「『エコーズ』ッ!!Act1!!億泰くんを捕まえろ!」
エコーズ『ッ!!』グイッ
ギチギチ
億泰「だ、ダメだッ!!エコーズじゃあパワーが足りねぇッ!!」ズザザザ…
康一「くっ!やっぱり…でも、少し引き寄せられるスピードを落とせたぞッ!」
康一「仗助くん!」
仗助「エコーズの射程距離が長くて助かったぜ…」ダダダダッ
仗助「クレイジー・ダイヤモンドッ!!」
ガッシィィィィ
仗助「クレイジー・ダイヤモンドのパワーならッ!!」
-
億泰「ひ、引っ張られてる感覚はあるけどよぉー、なんとか止まってくれたな…」ギチギチ
仗助「おい嬢ちゃん!今すぐスタンドでの攻撃を止めな!!」
智絵里「邪魔を…しないでください!」
グイッ!!
仗助「なッ!?今度は『クレイジー・ダイヤモンド』が『引き寄せられて』いくッ!!」
億泰「おっ、引っ張られる感覚が消えたぜ!」
仗助(あの『スタンド』…ッ!引き寄せられる対象は一つのみだが…実体のない『スタンド』を引き寄せる事も出来るのかッ!!)
康一「仗助くん!スタンドを引っ込めなきゃ!」
仗助「くっ!」
シュン
億泰「ぐあぁー!!ま、また俺かよォ〜〜!!」ズザザザーッ!!
仗助「しまったッ!!また億泰が!」
仗助(クレイジー・ダイヤモンドの射程外に出ちまったッ!さっきと同じことをしようにも…エコーズじゃ少しスピードが落ちる程度!!もう一度俺が近づくまでの時間が無いッ!)
-
『………』グィィィィッ
億泰「チキショォォォォオオッッ!!止まりやがれぇぇええええ!!!」ズザザザーッ
『………ッ』ブォンッ!!
康一「今だッ!!エコーズッ!Act2!」
仗助(あの文字は…『ツルツル』!そういうことか!)
Act2『ッ!!』ビタンッ
『ッ!!』ツルンッ!
ドガッ
ゴロゴロゴロ
ドンッ
億泰「ぐえっ!!」
仗助「あのスタンドがパンチをするために『踏み込む』位置に、文字を置いて…滑らせたのか、やるじゃあねーか、康一!」
康一「結局、億泰くんはすっ転んだスタンドの体に激突しちゃったけどね……」
仗助「アイツの直撃を受けるよりは大分マシってもんだぜ」
-
億泰「うぅ…」ムクリ
億泰「イテぇ〜なぁ〜〜ッ!!アッタマきたぜェ〜〜〜〜ッ!!このアマが!!」クワッ
億泰「そんなに俺に近づいてほしいならよォ〜〜」
億泰「オメェがこっちに来るんだなァ!!」ギュオンッ
ガオン!!!
智絵里「ッ!!」
仗助「『ザ・ハンド』の瞬間移動か」
智絵里「『私』と『スタンド』…両方が『引き寄せられた』…」
智絵里「それに…マンホールの蓋が…不自然に変形してる…まるで、『削り取られた』ものを無理やり『閉じた』みたいに」
智絵里「空間を『削り取る』能力…!?」
億泰「分かったからなんだってんだ!このダボがぁッ!!」ダダダダッ
-
億泰「そのノロマが攻撃する前によぉ〜、テメーの顔面を歪めてやるぜェ〜〜〜ッ!!!」
智絵里「空間ごと『削り取られた』ら…どんな防御も意味が無い…きっと、大怪我もする…凄く…怖い能力…」
智絵里「だからこそ…プロデューサーさんに近づけちゃ…ダメ!」
智絵里「Act2!!お願い!」
康一「あ、Act2!?」
仗助「康一の『エコーズ』みてーに、あいつのスタンドも『進化』するっつーのかよ!」
仗助(今のままでもグレートに厄介なスタンドなのによォ〜…一体、どんな『能力』が…ッ!?)
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バゴンッ!!
『シュコー…シュコー…』
康一「『スタンド』を包んでいた分厚い鎧が、消えたッ!」
康一「あ、あれ…厚い鎧が消えたのに…まるでRPGに出てくるみたいな西洋甲冑を纏っているぞ……ッ!?あれがあの娘の『スタンド』の…第二形態…!?」
仗助「『鎧』の下にまた『鎧』かよ……」
億泰「ウダラァッ!!関係ねぇ!!一発殴らないと気が済まないぜェ!オレァよォ〜〜ッ!!!」ガバッ
智絵里「プロデューサーさんは…私が守らなきゃ…ッ!」
『シュコー……』バッ
億泰(なっ!?コイツ…さっきまでの奴と違って動きが……速ぇ…!!)
『……ッ!!』ドガッ
億泰「ぐわぁッ!!」
仗助・康一「億泰(くん)!!」
-
億泰「……って、アレぇ?全然痛くねぇぞ…?」
億泰「なんだァ〜!?この『スタンド』…見かけ倒しじゃあねぇーかッ!!」
智絵里「こんな怖い『スタンド』を使う人は…」
仗助「マズい!億泰!何か来るぜッ!!」
智絵里「プロデューサーさんの傍には…『必要』ありません……ッ!!」
グォンッッ!!
億泰「なっ!!何ィィイイイイイイ!!?これはッ!!?」
康一「今度は億泰くんが、『弾き飛ばされ』たッ!!まるで磁石の同じ極同士を近づけたとき、『反発』し合うみたいに!」
仗助(『引き寄せる』の次は『弾き飛ばす』かよ…ッ!こんなことがあり得るものなのか…!?一体のスタンドに…正反対の能力…ッ!!)
-
億泰「うぉぉぉおおおおおおお!!!」ビュゥゥゥウン!!!
康一「このままじゃコンクリートの壁に『激突』しちゃう!!」
仗助「康一!もう一回!『エコーズ』を使うんだッ!!」
康一「そうか!『エコーズ』ッ!Act2!!」
智絵里「させません」バッ
『シュコー…ッ!!』
康一「うわぁっ!」
仗助「クレイジー・ダイヤモンドッ!!」
クレイジー・D『ドラァッ!!』ビシュッ
『グ……ッ!!』
智絵里「ッ…!」
仗助「嬢ちゃん…女殴るのは気が引けるからよぉ〜〜…今のはケガしねぇように軽いジャブで済ませてやったがよォ〜…これ以上続けるんだったら…」
仗助「『容赦』…しねぇぜ……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
-
康一「今の内だッ!エコーズ!」
Act2『ッ!』
ビタンッ!
モフモフ
億泰「うわっぷ!!」ボフンッ
億泰「え、エコーズでコンクリートの壁を『モフモフ』に変えたのかァ…助かったぜェ〜康一!」
仗助「……」
智絵里(空間を削る『スタンド』も、あっちの小さい人の『スタンド』も…凄くて…怖いけど…)
智絵里(一番危険なのは、多分『この人』…)
智絵里(絶対…出したくなかったけど…プロデューサーさん…ごめんなさい…)
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智絵里「Act3…お願い!」
仗助「ッ!」
仗助(最初より落ち着いてきたみてぇだから…ハッタリかましゃあ引いてくれるかと、ちと期待したんだがよぉ〜)
仗助「止まる気は…無ぇみてぇだなぁ…だったらよぉ」
仗助「『ハッタリ』じゃあなく、マジにぶちのめすしかねぇよなぁーーーーーーーーー!!!」ダッ
『シュコォォォォ―――――ッ!!』パァァァァ
億泰「なんだァ!?スタンドが光り始めたぞッ!」
康一「Act3…一体どんなスタンドなんだ…ッ?」
ピカッ
仗助「うぉっ!?」
-
仗助「な、なんだぁ〜?目くらまし…か…?」
康一「あれが…Act3の…姿…?」
億泰「お、おい、あれってよォ〜〜…あの『翼』に『輪っか』……」
仗助・億泰・康一「て、『天使』……?」
億泰「アレは…手や足に付いてるあの装飾品は…『四葉のクローバー』…『幸運のシンボル』ってヤツかよォ…」
『……』
康一「た、戦いの最中に…敵のスタンドに対して…こんなことを思うのは…おかしい気もするけど…」
康一「こ、『神々しい』…」
仗助「『神々しい』…そりゃあ違うぜ…康一…」
仗助「オレは今まで…あれほど『禍々しい』スタンドは…見たことがねぇ!」
『………』ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
智絵里「Act3は…本当に『最後の手段』…これで…終わらせます…!」
武内P「……」ピクッ
-
仗助「…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
智絵里「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
『…………』
康一(な、なんて『緊迫感』なんだ…ッ!!)
億泰「おい、仗助ェ!Act3だかなんだか知らねえけどよォ〜、こっちは三人がかりなんだぜェ〜〜!?」
億泰「さっきはちと油断しちまったがよォ〜〜〜ッ!『3人』で『総攻撃』すりゃあよォ〜、きっと倒せるぜッ!」ジリジリ
康一「そ、そうだね…『能力』を出させる暇もないくらいに『一気に』攻め立てれば…女の子相手に…そういうのは気が引けるけど…」ジリッ…
仗助(総攻撃をかければ確かにあの嬢ちゃんを『戦闘不能』に追い込めるかもしれねぇ…だがよぉ…気になるのはあの『態度』だ…)
仗助(3人の『スタンド使い』に囲まれてるにもかかわらず…ちっとも『マズい』って顔しやがらねぇ…)
仗助(よほど自信があるのか…あの『スタンド』に…)ゴクリ
-
億泰「行くぜェ!仗助ッ!康一ッ!」ダッ
康一「うん!」ダッ
仗助(細心の『注意』を払いつつ…ッ!しかし、『大胆』にッ!…ガラじゃあねーけどよぉ!!)ダッ
智絵里「…ッ!」ダッ
仗助「!」
仗助(初めて…本体の方から『近づいて』来やがった…ッ!!間違いない!何か『仕掛けて』くるッ!!)
億泰「『空間』を『削って』ェ!!」
ガオンッ!!
智絵里「わっ…!」ガクンッ
-
億泰「よしッ!体勢が崩れたぜェ!!」
智絵里「プロデューサーさんとの…『幸せな世界』…それが…『私の望む全て』ッ!!」
智絵里「邪魔する人は…許しません…」
『ッ!!』
億泰「はっ!正面から打ち合うつもりかよォ〜そんな細っちい腕の『スタンド』でよォ〜!」
『―――ッ!』ペチッ
ガオンッ!!
億泰「やっぱしパワーは大したことねぇぜェ〜ッコイツはよォ〜!」
億泰「触れられても何にも起らねぇしよォ〜〜ッ!!」
仗助「なッ!?」
康一「こ、これは一体ッ!どういう事なんだ…ッ!?」
-
億泰「おい!仗助!康一!何ボーッとしてんだよ?」
仗助「テメェ…億泰を…『どこにやった』…ッ!?」
康一「あの『スタンド』が触れた瞬間…億泰くんが…『消えて』しまった…!?」
智絵里「………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
億泰「はァ〜?おいおいおい、何言ってんだ〜、オメーらはよぉ〜」
億泰「俺ァココに居るじゃあねぇかよぉ〜」
仗助「おい、康一…気を付けろ…あの『スタンド』…やはりというかなんというか…『ヤバい』香りがプンプンするぜ…」
康一「うん…」
億泰「おいッ!こんな真剣な時によぉ〜!フザけてんじゃあねーぞッ!」
スッ
億泰「なッ!?」
億泰(どういうことだァ〜!?コイツはよォ〜!?)
億泰(仗助に掴みかかろうとした『手』が、『すり抜け』ちまった…!?)
-
億泰「おい!テメェ!俺に何しやがった!?」
智絵里「……」
億泰「無視してんじゃあねぇぞ!コラぁッ!!」ブンッ!!
スッ
億泰「なッ!?また『すり抜け』やがった…!?」
億泰「一体どうなってんだァ〜〜!?」
億泰「『ザ・ハンド』ッ!!」
シーン…
億泰「スタンドも出せねぇ…だとォ〜〜!?」
-
仗助「とにかく…あいつのスタンド…あれに触れるのはヤバい…どういう能力かは知らねぇが…」
康一「『触れてはいけない』…『スタンド』…ど、どう攻略すればいいんだろう…」
智絵里「あなた達にも…『戦闘不能』に…なって貰います」
『ッ!!』バッ
仗助「ッ!!」
仗助(危ねェ!『スタンド』としてのスピードは…大したことねぇけどよォ〜…生身で避け続けるのは…ちとキツそうだなぁ〜…)
仗助「先に本体を…叩くしかねぇッ!」バッ
『ッ!!』
仗助「よっと!」バッ
仗助(それほど精密な動きはできねぇみてぇだな、これならイケる…ッ!)
-
仗助「クレイジー・ダイヤモンドッ!!」
クレイジー・D『ドラァッ!!』ブォンッ
智絵里「ッ!」バッ
仗助(なんだァ?手ェ突き出して…ガードのつもりか…?…持ってるのは…『クローバー』の装飾…どこかで見たような……)
仗助「ッ!!」
仗助「しまった…ッ!」
仗助(あれは…あの『スタンド』についてた装飾品だ…ッ!いつの間にか…外して持ってやがったのか…ッ!まさか…それに触れてもダメだってのか…!?)
仗助「スタンドの操作が…間に合わね…
ガオンッッ!
-
康一「仗助くん!?」
康一「そんな…仗助くんも…どこかへ『消えて』しまった…」
仗助「あぁ…?なんだぁ?見たところ…何にも変化がねぇような…」
億泰「おい仗助!大丈夫かよォ!」
仗助「億泰!?オメー、今までどこ行ってたんだよ」
億泰「俺ァずっとここに居たぜ!オメーらにも、あの嬢ちゃんにも、『触れられ』ねぇし、スタンドも出せねぇがよォ〜」
仗助「何…?」
-
仗助「マジみてぇだな…あのスタンドに触れると…まるで『隔離』されちまったみてぇに…誰にも触れられねぇし、認識されねぇ…」
仗助「例外は…あのスタンドに触れられた人間同士は干渉し合えるってトコかよ…億泰を『認識』できてるってことは…」
仗助「コイツは…グレートにヤベェぜ…」
億泰「どうすんだよォ〜仗助ェ〜!このまま誰にも見つけてもらえなかったらよォ〜…!考えただけでも恐ろしいぜェ〜!」
仗助「分からねぇ…だけど今は…康一を信じるしかなさそうだな…こっちから『干渉』できねぇ以上はよォ〜…」
億泰「まだ女の子と付き合った事もねぇのによォ〜〜〜〜〜ッ!野郎と二人きりの世界ってのはゴメンだぜェ〜〜ッ!」
仗助「俺もお前と二人きりの世界はゴメンだぜ…頭痛くなってきそうだ……」
-
康一(マズいよォ〜〜〜ッ!仗助くんも億泰くんも居なくなっちゃった…!)
康一(でも…彼女は『戦闘不能』になって貰う…と言っていた…『消えて』貰う…ではなく…)
康一(億泰くんの『ザ・ハンド』みたいに、一回消したものは取り出せないとか…そういう『能力』じゃあないのかも知れない…)
智絵里「残るは…あなただけですね…」
ドドドドドドドドドドドドド
康一(やるしかない……ッ!僕が…仗助くんと億泰くんを…取り戻すんだッ!)
武内P「……ぅう」ピクッ
康一「!!」
康一(あのオジさんッ!多分、あの娘の様子がおかしくなったのには、あの妙にガタイの良いオジさんが関係している)
康一(これは…使えるかもしれないぞ……ッ!)
康一「…ッ!」ダッ
億泰「なんだァ〜?康一の奴、突っ込んで行きやがった!」
億泰「触れられたらヤベ―ってのによォ〜!」
仗助「なにか考えがあるみてぇだな…」
-
康一「うおおおおおおッ!」ダダダダッ
智絵里「こ、来ないでくださいっ!」
『ッ!』ブンッ
康一「うわっと!」ヒョイッ
康一(あ、危ない〜…!でも…)
康一「まだまだ!」ダダダダッ
億泰「おッ!本体のすぐ近くまで行ったぞッ!」
仗助「これであの装飾でガードできない位置にAct3をブチ込めば…ッ!!」
-
智絵里「……ッ!」
康一「『まだ』だッ!まだいけるッ!」ダッ
智絵里「えっ?」
億泰「な、なんで本体素通りしていっちまうんだよ!まさか康一の奴、逃げる気じゃあねーだろうな!」
仗助「いやッ!違う!あれは…ッ!」
康一(『射程距離』に入ったッ!ここだッ!)
智絵里「も、もしかして…!」
康一「エコーズッ!!Act3ッ!!」ギュオンッ
-
智絵里「プロデューサーさん…!」
康一「それ以上近付くな!」
智絵里「ッ!」
康一「2人を出せッ!能力は解除できるんだろ!?」
康一「僕がその気になれば…いつでもこの人に攻撃ができるんだぞッ!」
Act3『フゥゥ〜〜、『人質』…デスカ…余リ、『スマート』ナ手トハ言エマセンネ…マァ、仕方アリマセンガ…』
智絵里「……」ギリッ
-
億泰「人質ィ〜!?なんでそんな回りくどい事してんだよ、近づいたときにブチのめしちまえば良かったじゃあねーか!」
仗助「アイツ、なんだかんだで優しいからなぁ…完全に『ワル者』って訳じゃない女の子に手を出すのは気が引けたんじゃねぇかな」
億泰「かぁ〜〜ッ!そりゃあちっと甘すぎるんじゃあねーか!?俺達二人ともやられちまってるっつーのによォ〜ッ!」
仗助「まぁ、康一にはあの嬢ちゃんの『スタンド能力』が分かってねーからな、慎重になってるって意味もあるんだろうが…」
康一「さぁ!能力を解除しろ!そうすれば僕たちももう君たちに攻撃はしない!」
智絵里「………」
智絵里「ほ、本当ですか…?もう、プロデューサーさんに…酷い事は、しないんですね…?」
康一(い、いけるか…!?)
康一「ああ、約束するよ、だから早く能力を…」
武内P「…ッ」モゾッ
康一(ッ!?マズい!目を覚ました!?)
武内P「う…うぅ…私は…一体…?」
智絵里「プロデューサーさん!」
-
武内P「確か…『球』が…飛んできて…」ムクリ
武内P「おや…?あなたは…先程の…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
康一「ひぃッ!?」
康一(こ、この人!なんて『威圧感』なんだぁ〜!)
智絵里「ぷ、プロデューサーさん!大丈夫ですか!?」
武内P「緒方さん…?はい、私は……」クルリ
武内P「!」
武内P「緒方さんッ!!あなたの『スタンド』ッ!!その『形態』はッ…!!」
康一(この人も『スタンド使い』ッ!?僕があの娘と戦ってる事がバレたら…マズいんじゃあないか!?)
康一(どうする…ッ!?『3FREEZE』を叩き込むべきなのか…ッ!?)
-
武内P「使ったのですか…ッ!?Act3の『能力』をッ!」ダッ
康一「あっ!」
康一(ま、迷ってる間に射程範囲から出ちゃったよ〜!)アセアセ
武内P「一体何故!?…まさか、誰かに『襲われた』のですか…ッ!?」ギュ
智絵里「ひゃあ!?ぷ、プロデューサーさん!?て、手を…そんな、いきなり…///」カァァ
武内P「お怪我はありませんか…ッ!?」
智絵里「だ、大丈夫です!そ、そんな事より…そんなに見つめられると…私…」プシュウゥゥゥ
億泰「おいおいおい、何か妙な事になってきやがったぜェ〜!?」
仗助「……」
-
―
――
―――
武内P「この度は…申し訳ありませんでしたッ!!」ガバッ
仗助「おいおい、頭上げてくれよォ〜、こっちにも悪い所あったんだしよォ〜」
億泰「一時はどうなる事かと思ったけどよォ〜〜」
智絵里「ご、ごめんなさい…私、早とちりしちゃって…」ウルウル
億泰(うっ!や、やっぱり可愛いぜぇ〜、割とキケンな奴だってわかっててもよォ〜〜)
康一「ぼ、ボク達の方こそ、ちゃんと事情を話さなくてこんな事になっちゃって…ゴメンね?」
仗助「まぁ、あの状況じゃあ、勘違いすんのも仕方ねーと思うぜ」
-
少し前
億泰「それでよォ〜、この前食ったカツサンドの肉がパッサパサでよぉ〜、食えたもんじゃなかったぜ、もうあの店には行かねえ!」
仗助「やっぱりパンは『サンジェルマン』だよなぁ〜」
康一「あはは、災難だったね」
カキーンッ ホームラーンッ!
康一「ん?なんだろう、今の音…?」
仗助「音?何か聞こえたか?」
億泰「いや、聞こえねえなぁ」
武内P(集合時間には、余裕を持って間に合いそうですね)スタスタスタ
武内P(しかし、緒方さんは何故自由時間を希望されたのでしょう…?まぁ、時間に余裕はありますから、構わないのですが…)スタスタ
武内P(ん?…ッ!あれは!)
-
康一「あ!仗助くん!億泰くん!アレ!」
仗助「あれ…?あ…」
億泰「ありゃあボールかぁ〜?」
仗助「ったく、どこのバカだ?こんな住宅街の近くで野球やってんのは」
康一「こ、こっちに来るよ!」
仗助「『クレイジー・ダイヤモンド』で、『打ち返して』やるぜッ!」
武内P「危ないッ!」バッ
仗助「なっ!?」
ドガァッ!!
武内P「ッ!」ドサッ
仗助「おい!オッサン!大丈夫か!?おい!?」
億泰「なんだァ〜このおっさん、イキナリ出てきやがって」
康一「きっと僕たちを庇ったんだよ!仗助くん!はやく『治さ』ないと!」
仗助「お、おう!『クレイジー・ダイヤモンド』ッ!」
-
―
――
―――
武内P「『助けなければ』という一心で、あなたのスタンドにも気付けず…私の落ち度です…」
仗助「いいって、別に!」
智絵里「ご、ごめんなさい…私が自由時間なんて言い出さなければ…」
武内P「いえ、緒方さんのせいでは…」
智絵里「うぅ…」
武内P(話題を変えた方が…いいでしょうか…?)
武内P「ところで、何故自由時間を希望されたのでしょう?何か買うものなどがあれば、私が承ったのですが」
智絵里「あ、そ、そうだ…これ…!」
-
武内P「これは…ネクタイ、でしょうか…?」
智絵里「あの、さっき大通りのお店で見かけて…その、すごく、プロデューサーさんに似合いそうな、素敵なネクタイだなって思って」
智絵里「プロデューサーさんは…こんな私でも、見捨てないで、いつも見守ってくれて…すごく…感謝してるから///」
智絵里「少しでも、恩返ししたいなって…」
智絵里「あの…迷惑でしたか…?」
武内P「…いえ、ありがとうございます、とても…嬉しいです…」サスリサスリ
武内P「大切に使わせて頂きます…」
智絵里「!」パァァ
智絵里「はいっ!」ニコッ
仗助(すっかり『蚊帳の外』ってヤツだなぁ〜俺ら…)
億泰(ヂクショォ〜〜!!あんな可愛い娘に好かれるなんて、羨ましいぜぇ〜〜〜!!)
仗助(今回一番酷い目に遭ったのお前だろ…よくそんな事言えんなぁ…)
億泰(好きな人を傷つけられてついカッとなっちまったって考えればよォ〜〜…なんだか一途でいいと思わねぇかぁ〜!?)
仗助(承太郎さんじゃあねぇが…『やれやれ』ってぇ、感じだぜ、今のオメーはよぉ〜〜…)
康一(あ、あはは…)
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―――
武内P「重ね重ね…申し訳ありませんでした…何かありましたらこちらに」
仗助「だからもういいって!」
武内P「せめて名刺だけでも」ズイッ
仗助「わ、わかったよ…ったく、意外と強引な奴っスねぇ〜」
武内P「では…私たちはこれで…」
智絵里「あ、あの、私、少し話したいことがあるので…プロデューサーさんは、あっちで待っていてくれませんか?」
武内P「…?はぁ、わかりました…?」
智絵里「すぐ戻りますね」
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仗助「話したい事ってなんだ…?」
智絵里「あの、その…『スタンド』の事で、質問があるんですけど…」
康一「スタンドの…?」
智絵里「『スタンド』の『能力』っていうのは…成長することは…あるものなんでしょうか?」
億泰「あぁん?そりゃあどういうことだ?」
康一「君のスタンドがAct3以上に進化することはあるのか…って、事?」
智絵里「いえ、そういうわけじゃなくて…例えば、Act3の能力は、私自身にはかけられないんですけど…それが突然、できるようになったり、とか」
康一「うーん、どうだろう…」
億泰「そういや音石の野郎が『スタンドは精神力』なんて言ってたっけなぁ〜」
仗助「承太郎さんも、戦いの中で『スタンド』が成長した、みてぇな事言ってたし、場合によっちゃあ能力が成長するのも、ありえなくはねぇ…って感じか?」
智絵里「そうですか…!」
康一「勿論、狙った通りの能力が備わるとは限らないけどね…」
智絵里「ううん、可能性があるって分かっただけでも十分です」
億泰「あの触ったものを『隔離』しちまう恐ろしい能力をよォ〜、自分にかけたいってのか?」
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智絵里「『隔離』された人同士は、『干渉』し合える…それが私のスタンド『オール・アイ・ウォント』の能力のルール…」
智絵里「この『能力』を自分と…プロデューサーさんにかければ…そこはもう…二人だけの世界…」
ドロリ
億泰(まッ!またあの『眼』だァ〜!瞳の中に…まるで真っ黒い炎が燃えてるみてぇな…それでいて、『コールタール』みてぇに粘つく…ッ!)
智絵里「それってとっても…素敵な事だと…思いませんか……?」
康一(こ、この人…もしかして…『同じタイプ』なのかも知れない…)
智絵里「……この度は、ご迷惑をおかけして、すみませんでした…私、もう行きますね」ペコリ
仗助「お、おう…」
「プロデューサーさん!ごめんなさい、お待たせして」
「いえ、では、行きましょうか…少し時間も押してきましたので…」
「はいっ!」
仗助「億泰よォ〜、お前、まだ、あのプロデューサーとかいうオッサン、羨ましいか…?」
億泰「………いや、全然」
康一「頑張れ、プロデューサーさん…」
←To Be Continued…
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神の不在証明以上に隠密性が高いから自分にかけられればストーキングには最高の能力ですね…
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スタンド名-『オール・アイ・ウォント』
本体-緒方智絵里(16歳)
・Act1
破壊力 - A / スピード - E / 射程距離 - D / 持続力 - D / 精密動作性 - E / 成長性 - A
巨大な鎧に包まれた人型のスタンド。近距離パワー型。
パワーは高いが動きは鈍重。それを補うように対象を生物・無生物問わず一つだけ『引き寄せる』事ができる。
・Act2
破壊力 - E / スピード - B / 射程距離 - C / 持続力 - B / 精密動作性 - B / 成長性 - A
西洋甲冑に身を包んだ『オール・アイ・ウォント』の第二形態。
Act1に比べるとパワーが極端に弱まったが動きは機敏になった。触れたものを『弾き飛ばす』能力を持つ。
・Act3
破壊力 - E / スピード - C / 射程距離 - B / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - B
装甲を完全に廃した『オール・アイ・ウォント』の第三形態。クローバーの意匠をあしらった装飾品を身に付けた天使のような外見のスタンド。
パワー、スピード、タフさのどれをとっても前二形態のいずれかに劣るが、触れた対象を決して他者に『干渉』することのできない状態にする能力を持つ。
この能力にかかった者は誰にも触れられず、攻撃できず、誰からも認識されなくなり、世界から完全に『隔絶』される。
例外として、Act3の能力を受けた者同士はたがいに認識、干渉できる。
能力を解除するには智絵里が自分の意思でAct3の能力を解除する必要がある。なお、この能力は智絵里自身に発動する事は出来ない。
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証拠を残さず監禁できてしまう…
まずいですよ!
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もう始まってた!
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Act3はまだ成長性がBあるのか(戦慄)
康一くんが大活躍ですっげぇ面白い戦闘だったゾ〜
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名前の由来はThe Offspringですかね
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ドラえもんだよ(フラ並感)
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