飛鳥「好きなんだ、ナイフ」
飛鳥「一番『命を奪い取ってる』って実感がある」ﾍﾟﾛｫｯ…
吉良「何……？」（ナイフの刃を舐めた……こいつ頭がおかしいんじゃないのか？）
飛鳥「さて、キミに教えてあげよう。ボクのスタンド『ナイフ・パーティー』は……『兵器を製造するスタンド』」
飛鳥「ナイフから機関銃、果ては核兵器まで……ボクが構造さえ知っていれば何でも瞬時に作り出せるのさ」
吉良「……ッ！！」（兵器を自在に作り出せるだと……！？ もしそれが事実ならばッ……！）
飛鳥「むろん核兵器なんて使えばボク自身が蒸発するからやらないけどね。さて――」
吉良（わたしの『キラー・クィーン』の上位互換……！！ この小娘ッ！！）
飛鳥「ボクから一つ提案だ。吉良吉影、もし今から1分以内に立ち去るのであれば、キミを見逃してあげてもいい」
吉良「何ィ……？」
飛鳥「ボクはキミを買っているんだ。キミからはボクと同じ匂いを感じる。ここで消すのは容易いが……そうするには惜しい人間だ」
吉良「……あまり図に乗らないことだ。わたしにはおまえをここで口封じする以外の選択肢はない……！！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ
飛鳥「……『ナイフ・パーティー』。一本プレゼントしてやれ」
ﾋｭﾝｯ!! ﾄﾞｽｳｯ!!
吉良「……！」（ナイフが……わたしの頬をかすめて背後の壁に……ッ！）ﾂｳｰｯ…
飛鳥「あまり図に乗らないことさ。杜王町で失踪した人間が……まさかすべて自分の手によるものだとでも思ってたのかい？」
吉良「！ フン、貴様……『異常』だな」
飛鳥「次は当てるぞ。あと一度だけチャンスをあげよう。『立ち去るといい』」
でも負けそう
爆破規模範囲も決められるキラー・クイーンに対して
互換にすらなってないんだよなあ
飛鳥「フフ……フフフフ……」（――うおああああ〜〜〜〜ッ！！ だ、大丈夫だ！！ まだごまかせてるっ！！）
飛鳥（ボ……ボクの『ナイフ・パーティー』には兵器を自在に精製する力なんてない！ そんな強いスタンド持ってない！）
飛鳥（本当は『手で触れているものの幻影を作り出すだけのスタンド』だ！）
飛鳥（幻影は攻撃力ゼロの見かけ倒し……虚勢の軍勢(ナイフ・パーティー)……！ フェイクしか能のない最弱クラスのスタンド……！）
吉良「ナイフ……パーティーか……」
飛鳥（武器らしい武器もさっき投げさせたナイフを除けば……あとはボクの右手のナイフ一本だけ……！）
飛鳥（ボクは何としても今近くにあるものだけで……このまま演技をやり通して……ヤツを退散させ生き残らなきゃならない！）
吉良「――『キラー・クィーン』ッ！！ あの小娘を爆破しろォォォーーーッ！！」ﾀﾞｯ!!
飛鳥（な……何でそうなるんだよォ〜〜〜ッ！！）
使い方工夫したらエゲツないことできそう
ナイフ投げだけは練習していたのかもしれない
飛鳥くんが２本持ってるうちのかたっぽを投げたんでしょ
吉良「何だ！？ 地面に手を着いて……！！」
ﾎﾞｺﾎﾞｺﾎﾞｺｺｺｯ…!!
吉良「何ッ！？ 『何か』が地中を突き進んでこっちに向かってきているッ！！」
飛鳥「『ASK-14』！！ イタリア産の地中ミサイルさ！！」（そんなのないけどね！！ 土と石のフェイクを大量生成するッ！！）
吉良「かわせキラー・クィーンッ！！」
飛鳥（今だ！ ウィッグの端をライターで燃やしてっ……！）ｶﾁｯ! ﾎﾞｯ…!
飛鳥（煙のフェイクを大量に作る！！）「煙幕弾だッ！！」ﾓｸﾓｸﾓｸﾓｸ…!!
吉良「小癪なマネをッ！！ ……ん？」
飛鳥（このままさっさと逃げ……って何だあの反応？）
吉良「な……何だこの煙幕ッ！？ 煙たくないし目にも沁みないぞッ！！」
飛鳥（げっ！！ ま、まずいっ！）「――コレは二次大戦中にドイツ軍医ヨーゼフ・メンゲレが開発した特殊な煙幕弾！」
飛鳥「臭いも刺激もごく弱いが……吸い続けるとアッという間に昏倒する悪魔の煙さ！ ボク以外にはウンと効くぞ！！」
吉良「悪魔の煙だとォ〜ッ！？」
飛鳥（いっ、いくらなんでも苦しすぎたかっ……！）
吉良「くそッ、悪趣味なものを使いやがってッ！！」
飛鳥（やったぁぁぁぁぁぁ！！）
うん
＞ボク以外にはウンと効く
うん？
ゾルディック家育ちで毒には耐性があるんだよ
キャンチョメかな？
多分速攻で看破されると思うんですけど
吉良「――『キラー・クィーン』ッ！！ あの大石を爆弾にしろッ！！ 爆風で煙幕をフッ飛ばすッ！！」
飛鳥（何ぃぃぃっ！？ し、しつこっ……じゃなくてどうする！？）
飛鳥（本当の能力がバレてでもフェイクの煙を残して逃走時間を稼ぐ！？ それとも爆風に合わせて煙を消して能力の秘匿を優先する！？）
飛鳥（どっちだ！？ 生き残るためにはどっちが――）
吉良「爆破しろォォォーーーーーッ！！！！」
飛鳥（うう〜〜〜〜……っ！！ 煙を消せ『ナイフ・パーティー』ッ！！）
ﾊﾞｯｸﾞｫｫｫｫﾝ!!!!!!
吉良「……フン。煙は晴れた、が……」
ﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗ…
吉良「やはり逃げたか……！」
ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ…!!
飛鳥「はあっ……！！ はあっ……！！」（なんとかあの場は逃げ出せた……！ でもヤツは必ず追ってくる！）
飛鳥（この辺りは人気がない……天の助けは期待できない……ここから先は……命懸けの追いかけっこだ……！）
飛鳥（ボクのスタンドは弱い……一度でも判断を間違えれば即ゲームオーバー……でもそういう極限の選択を迫られる場面が……ボクに訪れるかも知れない……！！）
飛鳥（でも……それでも！ ボクはやってやる！ 仲間のために『情報を持ち帰る』んだ！！）
飛鳥（怯えるな！！ 恐れるな！！ 演じて騙して逃げ通せッ！！）
飛鳥（可能性は――光はそこにある！！ 手を伸ばすんだッ！！）
吉良（……いくつか腑に落ちないことがある……）
吉良（自分の力を誇示するような尊大な性格のクセに……なぜナイフを1種類しか製造しなかった？ 数百種類でも可能なハズがなぜ……？）
吉良（それに……なぜ『好き』なはずのナイフをたった1本しか使わなかった？）
吉良（なぜ核兵器は効くのに煙幕弾は効かない？）
吉良（なぜ煙幕は『キラー・クィーン』の爆風と噛み合わない妙な消え方をした？）
吉良（なぜ頑なにわたしを逃亡させようとする？）
吉良（そもそも……ヤツが兵器を製造するために知っているべき『構造』とはどこまでのことを指す？ 例えば煙幕の化学式はどうなんだ？）
吉良（……ダメだ……『点』を『線』にするためにはまだ何かが……『視点』のような何かが足りない。だが……）
吉良（『ナイフ・パーティー』……あのスタンドの能力には……おそらく何らかの大きな欠陥があるッ！！ そこを見抜けばヤツを消せるハズッ！！）
吉良「……フフフ、待っていろよ二宮飛鳥……！！ 必ずこの手で始末してやる……！！ わたしがこの街で――」
飛鳥・吉良「――生きてゆくためにッ！！」
つづかない
口調はともかくアイドルの噛ませみたいになってて微妙だった
近距離の殴り合いならともかくキラークイーンの性質上設置→発動のステップを踏まなきゃいけない分遠隔攻撃を持つスタンドにはかなり慎重に行動すると思いますね
あと敵も爆発を伴う能力なので誘爆の危険性とかも考えるとうかつに初手爆破、とはいかないのでは
誰かにバトンタッチかリメイクをしてほしい気分だゾ（他人任せ）
センセンシャル！
こういうサブストーリーも実はありましたってことにして終わりでいいんじゃない？