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【SS】浜風の谷のナウシカ
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3月某日 提督執務室
浜風「クシュン」
提督「おいおいどうした風邪か?」
浜風「いえ、花粉が…」
提督「なんだ花粉症かお前」
浜風「なんだとは何ですか、辛いんですよ花粉症」
提督「確かに…青い目が真っ赤になってんな」
浜風「よろしかったらその窓を閉めていただけないでしょうか、瘴気が入ります」
提督「瘴気ってお前…こんなにいい風が吹いてるのに」
浜風「風が吹いてるからダメなんですっ!」
提督「わかった、わかったって」ガラガラ
浜風「ありがとうございます…うう」ズズッ
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……
浜風「……提督」
提督「どうした?」
浜風「任務の一環で何とかして杉林を焼き払えないですかね?」
提督「いきなり物騒だな……南の島の森なら艦砲射撃ついでにいけそうだがガッツリ内地だからな」
浜風「いっそ南洋の泊地に配置替えを申し出ては?」
提督「それ左遷じゃねーか、やだよ不便だし」
浜風「私は提督付の艦娘なので提督が内地にいる限りこれから毎年花粉症に悩まされることになるわけですが」
提督「悪いな、俺が優秀すぎるからな」ヘラヘラ
浜風「優秀なら何どがしてぐださいよ……」ズズズ
提督「うーん……あ、そうだ」
浜風「何か思いつきましたか?」
提督「ああ。そういえば前に花粉症によく効く民間療法の噂を聞いたことがあるのを思い出した」
浜風「何ですか?」
提督「いやそれがちょっとすぐには準備できないからな……ちょっと明日にでも作ってみるから待っててくれるか?」
浜風「花粉症に効くなら何でも!」
提督「分かった、俺もかわいい秘書艦が鼻水まみれなのは見ててきついからな、待ってろ」
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翌日
提督「浜風、例のやつ持ってきたぞ……これだ!」
浜風「これは……マスクですか?」
提督「ああ。だがただのマスクじゃあない。つけてみろ」
浜風「わかりました……ん?」
提督「どうだ?」
浜風「提督、これ何か変な臭いが……」
提督「気づいたか。そのマスクの裏側には特殊な軟膏を塗り込んであるんだ。そいつが花粉症を防いでくれる」
浜風「なるほど、軟膏ですか。でもこれちょっと臭いが……」
提督「なぁに、すぐに慣れるさ。物は試しでしばらく使ってみろ」
浜風「そうですね、せっかくご用意いただきましたし。ありがたく使わせてもらいますね」
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その日を境に、浜風のくしゃみは嘘のようにピタリと止まった。
提督執務室
浜風「提督、これすごいですね!本当に花粉症が治りました!」
提督「へぇっ!?」ガタッ
浜風「……どうかしましたか?」
提督「い、いや、まさか本当にそんな効き目があるとは思わなくてな、びっくりした」
浜風「私もびっくりです。魔法みたいですよね!これ絶対売れますよ!」
提督「そうか……でも臭いは大丈夫か? 」
浜風「最初は気になりましたが、おっしゃられてた通りすぐに慣れました。というより……」
提督「というより?」
浜風「なんかクセになる臭いで……思い切り吸い込むと体のこの辺がツンとなるというか、カッと熱くなるというか」
提督「………そうか」
浜風「そろそろ軟膏が薄くなってきた気がするので新しいものをもらえますか?」
提督「ああ、作っておこう。明日の朝おいで」
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鎮守府廊下
愛宕「浜風ちゃーん!」
浜風「愛宕さん!お疲れ様です!」
愛宕「浜風ちゃんなんだか最近ゴキゲンねー。私が教えた肩こり体操が効いてるの?」
浜風「肩こり体操もですが、提督からもらったこのマスクです!これをつけてから花粉症がすっかり良くなって!」
愛宕「あらそれは良かった……ん?」スンスン
浜風「どうかしましたか?」
愛宕「浜風ちゃん、そういえば提督とはどう?うまく行ってる?」
浜風「唐突ですね……専属の秘書艦として信任していただいてるので、日々励んでいます」
愛宕「ふぅーん」ニヤニヤ
浜風「な、なんですか…」
愛宕「いや、何でもないわよ。おシゴト頑張ってねー」
浜風「……変な愛宕さん」
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深夜・提督居室
……
提督「浜風!浜風!浜風!浜風!」シコシコシコシコ
提督「あああ浜風えぇえぇええええ!!」ドピュルルルル
提督「ふぅ……」
提督「しかしまさか本当にこれが花粉症に効くとは……正体がこれじゃなければ商売でもしたいところだが……」ヌリヌリ
提督「……よし、明日の分のマスク完成、と」
『臭いで……思い切り吸い込むと体のこの辺がツンとなるというか、カッと熱くなるというか……』
提督「浜風のやつ、何てことを言うんだ……いかん、また催してきた。仕方ない、もう一回抜くか」シコシコ
……
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自分の花粉を嗅がせてるじゃないか(呆れ)
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数日後・提督執務室
提督「何!?お前もマスクを?」
加賀「花粉症によく効くと聞いたわ。私にも譲ってくれないかしら」
提督「あまり言いふらすなと言ったのに……わかった、お前にもマスクを――」
ガチャ
瑞鶴「何それずるーい!そんなマスクがあるの!?」
加賀「あら五航戦、何しに来たの?」
瑞鶴「そんなすごいマスクを独り占めしようったってそうはいかないわよ!私だってずっと花粉症で悩んでるの知ってるくせに!提督、私にもちょうだい!」
提督「三人……わかった、お前にもやろう」
瑞鶴「あと翔鶴姉の分も!」
提督「ファッ!?」
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提督のマスクは評判が評判を呼び、すぐに鎮守府中の花粉症に悩む艦娘がマスクを求め、更には噂を聞きつけた他の鎮守府からも問い合わせが殺到した。
浜風「提督?申し訳ないんですけどちょっと話が」
提督「どうした……」
浜風「なんか、軟膏が前より薄くなった気がして……他の子の分があるのはわかりますが、これじゃ花粉症が」
提督「ああ……ごめんよ」ゲッソリ
浜風「提督?どうかなさいました?」
提督「ちょっと体調がな……今日は早引けするわ」
浜風「それは大変ですね!お大事になさってください」
提督「……」
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アカンこれじゃ提督が死ぬぅ!
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数日後・提督居室前
浜風「提督ー!開けてくださーい!」ドンドン
瑞鶴「マスクちょうだいよー!ねー!くしゃみ止まんないんだけどー!」
加賀「そこにいるのは分かってるのよ」
瑞鳳「そうだぞー!」
浜風「提督ー!」
ワイワイ ガヤガヤ
……
提督「クソッ、クソッ、どうしてこんなことに…」シュコシュコシュコシュコ
提督「勃てよ、勃てったら!」
ショタ提督「シナシナ」
提督「ああああああああああああ!!!」シコシコ
……
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籠城戦の末、文字通り精根尽き果てた提督はついに観念。パンツ一丁で土下座しすべてを語った。
そして軍法会議の上無期限の停職処分が下されることになった。
数ヶ月後
浜風「クシュン、クシュン」ジュルル
明石「おかしいですね、もう花粉なんて飛んでないのにまだ治らないなんて……」
浜風「どぼいうごどなんですか?」
明石「アレルギーってよくコップの水に例えられるって知ってます?」
浜風「……何か聞いた事ある気が」
明石「アレルギーの原因物質はそれそのものは無害ですけど、ある一定量を超えて摂取すると、抗体が過剰反応を示すんです。それがコップから水が溢れるのに似てるって話。浜風さんだけ何かたくさん吸い込んだってことでしょうか」
浜風「私だけ……」
明石「でも手の震えとか発熱もあるし、これじゃアレルギーというよりはむしろ…」ブツブツ
浜風「……」
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コンコン
提督「はいはいどちら様……って浜k、むうっ!?」モゴモゴ
浜風「大声出さないでください。謹慎中のあなたには会ってはならないことになってます」
提督「ど、どうしたんだお前……浜風?」ジタバタ
浜風「暴れないでください、暴れないで」
提督「お前、目が赤く――」
浜風「提督、私に……」
「私に軟膏を分けてくれませんか?」
艦!
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奴じゃないのか…
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なんだこれは・・・たまげたなぁ・・・
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浜パイに軟膏塗りつけたいけどなー俺もなー
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ヌルヌルするマスクとか嫌なんだよなぁ…(潔癖波感)
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いつぞや金返せと言われてた人か
発想すごいけど頭おかしい…(小声)
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あっ金返せ兄貴か
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何人か気付いてマスク貰ってそう
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かなり好みの設定だった
こういうマイナーな性癖のニーズに応えてくれるSSがもっと増えて欲しいですね
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鮫兄貴の文章すこ
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金返せって何だゾ(無知)
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>>23
これですね
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1452696688/
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毎月の2ch使用料も馬鹿にならないからね……
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精子マスクってマジで効くんですか?(無知)
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ショタ提督で大草原
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>>1ですがもう終わってるので落としてください
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AILEくんにメールを送るといいとかなんとか
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なんだこのss!?
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