一般店員駆逐艦三日月「ではお一つどうぞ、苦かったら言って下さいね」
オルガ・イツカ「苦い！」
三日月「に、苦いですか？最初のうちはキツいと思いますけど…」
オルガ「そんなんじゃなくて…苦い！」
三日月「お客様に合わなかったのかも…一度飴出しましょうか」
オルガ「にがーいにがい！にがーいにがい！」
三日月「そんなにがいにがい言いながら伏してたら出せませんよ…」
オルガ「とってとって、取ってくれ！」
三日月「えぇ…私が飴取るんですか。…分かりました」
オルガ「いたた動かさないでくれ、あ〜エグ味が広がって…苦い苦い！もういいほっといてくれ！そんなムリにやらないでくれ！取って取って早く取ってくれ！」
三日月「いやどうしたらいいんですか！？」
オルガ「あーもー嫌な予感してたんだ！オレちょっと苦いもの食べただけで一週間は悶え続けるから！サルミアッキなんて所詮無理だったんだ！」
三日月「そんなこと先に言って下さい…」
オルガ「バッカヤロォォ！オレに一生激甘スイ〜ツで過ごせってのか！神様のバカヤロォォ！いくじなし！」ﾊﾞﾝ!ﾊﾞﾝ!ﾊﾞﾝ!
三日月「ちょっとそんな机をバンバン…あっ今がチャンス！」
オルガ「もがもが…（なっ…何をする！）」
三日月「飴を取るんです！ちょっと…口固く閉じて…硬っ！開けて…何これカッチカチすぎる…！」
オルガ「や、やめろ！今無理に取り出したら喉ちんこも飛び出ちまう！」
三日月「出ませんよ！ちょっと飴を取るだけなので…」
オルガ「やっめろオオオ！オレの喉ちんこをどうする気だ！」
三日月「いや喉ちんこに用はないですよ、サルミアッキを…」
オルガ「サルミアッキさえ回収すれば俺の喉ちんこは用済みだってのか！？」
三日月「そんなこと…一度飴出してハチミツでも舐めたらいいかと…」
オルガ「チクショオオオ！チクショオオにげえええええ！」
三日月「そもそもそんなに苦手なのに何でサルミアッキ選んだんですか！？」
三日月「のたうち回りすぎですよ！あーもううっとおし…ちょっと落ち着いて…」
三日月「あぁもうこの！」ｶﾞｯ!
オルガ「ギャア！な、何をするんだ！すげぇ！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ
三日月「撃ちますよ！」
オルガ「な、何イッ！」
三日月「主砲で撃ってついでにその前髪取りますよ！いいんですか！？」
オルガ「…もういい！撃ってくれ！前髪の一本や二本くれてやる！」
三日月「な…何この覚悟！？」
三日月「安くないでしょう！私はただ落ち着いてほしいだけなんです」
オルガ「なら離してくれねぇか？俺はもうとっくに落ち着いた・・・」
三日月「本当に落ちついたんですね…」ｽｯ…
オルガ「ぜっ！」ﾊﾞｲﾝ!
三日月「あっ！」
オルガ「かかったなバカが！（トーマス）すごいすごい！すごーーーい！」ﾄﾞﾀﾝﾊﾞﾀﾝ
三日月「だ、騙しましたね！」
オルガ「騙されるほうが悪いのさ！これが落ちついてなどいられるかってんだ！」
オルガ「すごいすごーーーい！」ﾊﾞｲﾝ!
三日月「はっ速い…！捉えられない…」
オルガ「そんな動き、とうに見切ってんだよ！すごいすごーーーい！」ﾄﾞﾀﾝﾊﾞﾀﾝ
三日月「くっ全然捕まらない…店長！店長ーーー！」
？？「遅くなってしまったかな？」ﾎﾟﾛﾛﾝ
ﾋﾞｭﾝ! ｼｭﾝｼｭﾝ!
オルガ「何！？」
三日月「店長！」
オルガ「ウワアアッ何だこいつ！確実にのたうち飛び回るオレの背後をとり続けている…！」ﾄﾞﾀﾝﾊﾞﾀﾝ!
店長ガルパンミカ「好きなだけのたうち回るといいよ。君はもう私の手のひらの上にいるんだからね」ﾄﾞﾀﾝﾊﾞﾀﾝ!
三日月「流石店長です！」
ミカ「君の実力はこんなものなのかい？」ﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝ!
オルガ（だめだ…正直だんだん苦みに慣れてきた…。このままじゃつかまっちまう！）
ｽﾞｻﾞｧｯ!
ミカ「おや、どうしたんだい。もうお終いなのかな？」
三日月「あっ！店長、その人！」
オルガ「ウオオオオオオ！」ﾊﾟｸｯ!
ミカ「なっ…」
三日月「もう１つサルミアッキを！！」
オルガ「ウッギャアアアアアア！すげ…すげぇえええええっ！」ﾋﾞｮｰﾝ!
オルガ「！あ〜〜〜にがい！」ﾊﾞﾀﾝﾄﾞﾀﾝﾋﾞｮｰﾝ
三日月「そんな…継続のチーターの異名を持つ店長の動きの上をいくなんて！」
ミカ「ふぅ…。この追いかけっこに一体なんの意味があるのかな…」ﾎﾟﾛﾛﾝ
三日月「おちついてる場合じゃないですよミカ店長！あきらめないでください！」
ミカ「勘違いしてはいけないよ三日月君。若い芽を摘むときは一度落ち着くことにしているのさ」ｼｭﾎﾞｯ
三日月「え？店長…何ですかそのマッチ。あっ！足下にマッチ落ちましたよ！大変…火が！」
ミカ「まだだよ…まだ…」ﾒﾗﾒﾗ
三日月「早く消さないと店長！」
ミカ「まだだよ…あともう少し…」ﾒﾗﾒﾗ
ミカ「あついあつーーーい！」ﾄﾞﾀﾝﾊﾞﾀﾝﾋﾞｮｰﾝﾋﾞｮｰﾝ
オルガ「あ〜すごいすごい！何もかもすごい！」ﾄﾞﾀﾝﾊﾞﾀﾝﾄﾞﾀﾝ
三日月（す、すごい！店長の動きが格段に速くなり全体的にしっちゃかめっちゃかに！）
ミカ「あついあついとりゃああ！」ｶﾞｼｨｨｨﾝ!
オルガ「うっ、しまった！すごいすごーーい！」
三日月「やった捕まえた！でもこのままじゃ店長が火だるまに…。現にもう下半身に限って言えば火だるまと言って差し支えないほど燃えている…！」
三日月「（ま、まさか店長は自分の命を犠牲にして…）死なないで下さい店長ーー！」
ミカ「大丈夫だよ三日月君。私は死なない」ﾎﾞﾎﾞｵｵｵｵ
ミカ「この店の前には何があるか分かるかい？」
三日月「え？あっ…」
ミカ「その通り…。この店の前は川さ！あついあつーい！！！」ｶﾞｼｬｱｱｱﾝ!
オルガ「はなせチクショオオーー！すごいすごーい！」
ﾊﾞｼｬｱｱﾝ
オルガ「ウワアアーーッ冷たい！クッソオオ鉄華団の皆にお菓子買いに来ただけなのに！」
オルガ「でもこんなことでオレのパッションは……あれ？にが…苦くない！」
ミカ「川の水で飴が流れたんだろうね。これほど手こずらされたのは初めてだよ」ﾎﾟﾛﾛﾝ
オルガ「す、すいません…。口がすごく苦々した感じがして…サルミアッキ初めてで…」
ミカ「なぁに、いいってことさ。食べられた二つ目の飴の代金は頂くしね。こればっかりは水に流せないよ」
オルガ「やっぱりすげぇよミカは…」
ミカ「フフ、次はメープルシュガーサンドをお勧めするよ」
三日月「まったく、戦車乗りってこれだから」ﾆｺｯ
fin…
あらすじ、仲良しのミカとオルガは川に釣りをしに来ていた。おわり
一般高校生ガルパンミカ「渓流釣りに来て言う話じゃないかもしれないけど、私のおじいちゃんがサルミアッキに今まで見た事もないような陰湿なエルボードロップをしていてね…」
一般高校生オルガ・イツカ「あっミカァ！上…！」
ミカ「おじいちゃんのエルボーだからオジルボーだね、なんて言って盛り上がって…」
オルガ「上！ミカ上！」
ミカ「飢え？お腹が空いたのかな？」
ｺﾞｵｵｵｫｫ…
オルガ「ユ…UFOだ……」
ﾋﾟｶｰｰｰ
ミカ「ん？何だろう？この光」
ミカ「わわっ」ﾌﾜｧｯ
オルガ「ああーーーっ！ミカがさらわれる！」
ｶﾞｼｯ
オルガ「おおっ！切り株につかまってこらえた！がんばれミカ絶対離すなよ！宇宙人に何されるかわかったもんじゃねえぞ！」
ミカ「・・・・・・！」ﾌﾜｧｯ
オルガ「ああーっダメだ！やっぱりUFOの力の前では…これまでか…！」
ｶﾞｼｨｯ
オルガ「おおっ！こ…こらえた！スゲエぞミカァ！そのまま離すなよ！」
オルガ「あっUFOからロボットアームみてえな何かが出てきた…気をつけろミカァ！」
ﾎﾞｺｯ!ﾎﾞｺｯ!
ミカ「・・・・・・！」
オルガ「ああっ何てことを…ミカを意地でもさらう気か！宇宙人め…よりによって無茶な渓流釣りで痛めてる背中を…ミカァーー！」
ミカ「・・・・・・」ﾌﾜｧｯ
オルガ「ああーっダメだ！殴られた背中の痛みに思わず手を離した！しかしさらわれ始めてから急に無口になったなミカ！とにかくがんばれミカァーー！」
オルガ「うわあーーっまたこらえた！すげぇよミカァ！なんだその粘り！背中は限界のはずなのに…何がお前をそこまで頑張らせるんだ！」
オルガ「たぶん宇宙人の拉致にそこまでこらえて見せたのはお前が人類で初めてだぜ！見直したぜミカァ！」
ｶﾁｯ
オルガ「ん？なんだ今の音…」
ｽﾞｺﾞｵｵｵｵｵ
オルガ「ウワアアッ…きゅ…吸引に切り替えてきた！掃除機よろしく吸引してくるなんて…ミカ大丈夫か！」
ミカ「・・・・・・」
オルガ「ウンともスンとも言わないな！さっきまでペラペラしゃべってたのに！UFOに拉致され始めると無口になるキャラなんて聞いたことないぜ！」
オルガ「ああっ！また足と手が離れて…恐るべしUFOの吸引力…！でもミカならこらえられるはず…」
ｺﾞｵｵｵｵｫｫ
ミカ「！！」
オルガ「ああっミカの手がっ…！ミ…ミカァーーー！！！」
ミカ「・・・・・・！」ｶﾞｯｼｨｨ!
オルガ「こ…こらえたーーー！！！何て奴なんだ！やっぱりすげぇよミカは！何でお前に彼氏ができないのか不思議だぜミカァ！まさかその切り株に恋してるってわけじゃないんだろ！？しかしそうだったとしてもおかしくない程のその吸い付き…まるでタコだぜ！オクトパス！オクトパスミカァ！お前ときたら崖の上のポニョならぬ切り株の上のタコだぜ！」
オルガ「ん？何の音だ…！？」
オルガ「う…うわああーーー！宇宙人だ！ミカの頑張りにしびれをきらして宇宙人が下りてきやがる！や、やばいぜ！」
ｶﾞｼｬﾝ ｽﾀｯ ﾋｮｺﾋｮｺ
オルガ「一体どうする気だ…。ん？吸引が止まってる…。気をつけろミカァ！やっこさん何かする気みてぇだ！」
ミカ「・・・・・・！！」
ｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞ…ｸﾞｲｸﾞｲ…
オルガ「ああーっ！ち…力ずくでさらいにきやがった！とうとうなりふりかまわなくなりやがって…チクショウ負けるなミカァーー！」
オルガ「宇宙のタコがどうか知らんが地球のタコをなめるなよ宇宙人め！がんばれミカァ！手のひらに吸盤が付いてるようにイメージするんだ！」
ｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞｯ…
オルガ「ああっやべぇ足の力で…考えやがったな宇宙人め…！これには流石の平成のタコ女子高生ミカも…大丈夫かミカァーー！」
ミカ「・・・・・・」ﾆｺｯ
オルガ「おおっ！笑顔を見せて余裕をアピール！さすがミカァ！でも余裕があるなら何か喋ってくれよ！さっきからオレばっか喋ってるぜ！」
ｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞ…
オルガ「あれ？ミカちょっと体持ち上がってるぞ！しっかりしろ！手が離れ始めて…吸盤！ミカ吸盤！」
ﾊｱﾊｱ…ﾊｱﾊｱ…
オルガ「うわぁーっ！も、持ち上がって…踏ん張れミカァー！苦しいのは敵もいっしょのはずだ！ここはこらえるんだ！」
オルガ「あっっ そんな…ミカッ…」
ﾄﾞﾃﾝ ﾊｱﾊｱ… ｾﾞﾋｭｰ…ｾﾞﾋｭｰ…
オルガ「ミカがついに…ひっぺがされた！」
ｼｭﾊﾞｯ!ｶﾞｼｨｯ!
オルガ「と思ったらまたくっついた！速い！憎らしいほどの粘り！絶対敵に回したくないぜ！味方でありがとうミカァ！その鉄壁のディフェンスを続ければ…相手の心が折れるのは時間の問題だぜ！」
宇宙人「・・・・・・」ｽﾀｽﾀｽﾀ ｶﾁｶﾁ ﾋﾞｨｨｨﾝ…
ﾎﾞｶｯ!
ミカ「！」
ﾋﾟｭｰｰｰ ｷﾗｰﾝ
オルガ「あ、飛んでった…やっとあきらめたか…」
ミカ「フゥ〜〜あーびっくりした。それでおじいちゃんのサルミアッキの話だけど、そもそも我が家でのこのサルミアッキの評判というのが問題で、ギリシャ神話になぞらえると分かりやすいんだけど…」ﾎﾟﾛﾛﾝ♪
オルガ「急にまたすごい喋りだした！やっぱりすげぇよミカは…」
お わ り
あらすじ、仲良しのミカとオルガは家で楽しく遊んでいた。おわり
ミカ「オルガ、私の作ったオリジナルスゴロクやってみないかい？」ﾎﾟﾛﾛﾝ♪
オルガ「ああいいぜミカ！なんだ、ずいぶん簡単そうなスゴロクだな。ハハハ」
ミカ「じゃあまずはオルガからスタートだ」
オルガ「よ〜し！サイコロをふるぜ！ソレッ…４だ！」
オルガ「１…２…３…アチャ〜 一回休みか」
ミカ「それじゃあ次は私の番だね。ダイス☆ロール！…あっ４だね」
オルガ「なんだミカも一回休みか。（ダイスロールってなんだ？）じゃあ次は俺の番…」
ミカ「よし、ここで魔法カードを使うよ」
オルガ「えっ」
オルガ「何だそれ！？」
ミカ「さらにカードを１枚場に伏せてターンエンド」ﾋﾞｼｰｯ!
オルガ「ちょっと待ってくれミカァ！俺そのカード貰ってないぞ！ﾋﾞｼｰｯってなんだﾋﾞｼｰｯって！！」
ミカ「あ、オルガも要るかい？このスゴロクのカギを握るファンタジーカード」
オルガ「カギ握るんだったら要るよ！何で最初からくれないんだミカァ！」
ミカ「じゃあはい、オルガのカード５枚だよ。使った枚数山から補充できるからね」
オルガ「な、なんか凝ってるんだな…」
オルガ「なんだ１か、ハハハ…」
ミカ「よし１だ、ここでカードを使うよ」
ミカ「【奇跡の残照】を発動。このカードは１の目を出した場合のみ発動することが出来、オルガを１マス戻して、もう一度ダイスをふることが出来る」
オルガ「ええっ何だよそのカード！」
ミカ「ダイス☆ロール！…５マス進むよ。さらにカードを場に１枚伏せてターンエンドだ」
オルガ「くっそー 次は俺の番だな、ソレッ…」ｺﾛｺﾛﾝ
オルガ「よっし６の目だ！いっきに追いついたぜミカァ！どんなもんだ！」
オルガ「な…何イイ！何だよそのふざけた効果は！？」
ミカ「じゃあオルガの駒はスタート地点に戻ってもらうから…よいしょっと」
オルガ「そんな…ひどすぎるぜミカァ！」
オルガ（…ん？このカード…！）
オルガ「よし！俺もカードを使わせてもらうぜミカァ！」ドン☆
オルガ「どうだ！相手の発動したカードの効果を無効にする【お師匠様】のカードだ！これでミカの発動した【増幅する悪意】の効果を無効にするぜ！」
ミカ「ふふ…甘すぎるよオルガ」
オルガ「え！？」
ミカ「伏せカードオープン【お師匠様殺し】このカードはお師匠様の効果を無効化し爆☆殺できるのさ」
ﾁｭﾄﾞｰﾝ! ｸﾞｱｱｱｱｱ!!!
オルガ「お…お師匠様ーーー！」
オルガ「もうやめてくれカードを使うのは！」
ミカ「【沼地の魔神王】発動！その効果でオルガの駒を沼フィールドへ移動させるよ」ドン☆
オルガ「何ィィ！沼って隅に書いてあるこれか！？」
ミカ「沼フィールドに入った駒はダイスをふって５の目を出すまで脱出出来ないのさ」ﾎﾟﾛﾛﾝ♪
オルガ「そ、そんなルール聞いてねえよ！今適当に決めたんじゃ…」
ミカ「ちゃんと書いてあるよ、このルールブックに」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ
オルガ「どうしてそんなに凝ってるんだ！あとそういうのは始める前に読ませてくれよミカァ！」
オルガ「そこまでする必要あるのか！次であがりじゃねえか！」
ミカ「さらに場にカードを３枚伏せてターンエンド！」ﾋﾞｼｰｯ!
オルガ「もう伏せるのはやめてくれ！」
ミカ「オルガは10回休みなので私のターンだね」
ミカ「このターンまずはカードを使うよ。【沼地の魔神王の陰湿さ】ダイスをふる代わりに沼フィールドにいるプレイヤーのカードを全て奪うよ」
オルガ「やるよもう全部！」
ミカ「合わせてさらにこのカード！【沼地の魔獣王の恨みつらみ】この効果によりオルガは山から新たにカードを補充することが出来なくなる」
オルガ「俺をどこまで痛めつけるんだミカァ！」
ミカ「そして【沼地の魔獣王の暴言】を発動！この効果によりオルガの10回休みを５倍の50回休みにするよ」
オルガ「いいからサイコロふってあがってくれ頼むから！」
オルガ「最初からミカに満面の笑みだよ！！」
ミカ「私は【デーモンの宣告】を発動！相手はダイスをふって５以上の目を出した場合、ダイスロールをやり直さなければならない！」
ミカ「さらにこのカード【守護者スフィンクスの怒り】を発動！他のカード１枚の効果をゲーム終了時まで持続させるよ。これでオルガは沼フィールドから出るための数５を出してもずっとやり直さなくてはならない、まさに無限ループ☆」
オルガ「やめてくれぇ…こんなのスゴロクじゃねぇ…俺の知ってるスゴロクは…皆を笑顔に…」
ミカ「よし、ダイスをふるよ。ダイス☆ロール！」ｺﾛｺﾛ
ミカ「・・・ゴール！私が一着のようだね。次はオルガの番だよ」
オルガ「え…もうミカがゴールしたから終わりなんじゃ…」
ミカ「このスゴロクは全員がゴールし終えたら終了なのさ」ﾎﾟﾛﾛﾝ♪
オルガ「そうなのか…（でも俺…５の目が出てもやりなおしだから…）」
ミカ「そろそろお腹も空く頃だし何か簡単なものでも作るよ。食べていくだろう？」
オルガ「あ、あぁ。ありがとよミカ」
〜そして〜
ユージン「おい、どうしたんだよオルガ。ぼーっとしてよ」
シノ「昼飯の時間だぜ！早くいかねぇとなくなっちまうぞ！」
オルガ「！…あぁ悪りぃ、考え事しててよ」
オルガ（あれ以来俺の心にはずっと引っかかるものがある。まるで沼に足をとられてもがき続けているような…）
オルガ「ふっ…やっぱりミカはすげぇよ…」
ユージン＆シノ「？」
お わ り