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【SS】浜風立ちぬ
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〜深夜・提督執務室〜
コンコン
浜風「失礼します」
提督「君だったか。こんな夜更けにどうしたね?」
浜風「……」
提督「なんだ、泣きそうな顔をして。何かあったなら話してみなさい。ちょうど紅茶を淹れたところだ」
浜風「はい、実は……」
カクカクシカジカ
提督「ふむ、なるほど……戦場に出るのが怖い、か」
浜風「わかっているんです。こんなの艦娘失格ですよね……私たちは戦うための存在なのに」
提督「恐れを感じるのは決しておかしなことではないよ」
浜風「……私、見えるんです」
提督「何がだ?」
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浜風「昔の、大東亜戦争の頃の光景が」
提督「……」
浜風「私、守れなかった。大鳳も、信濃も、大和も、17駆の仲間たちも……何も守れなかった。それを思い出すと怖くて、情けなくて、私……ッ」ポロポロ
提督「……浜風」
浜風「海域に出るたび、砲を撃とうとするたび思い出して、震えがっ……。こんな……こんなんじゃ提督やみんなの役に立てない……提督、私を除籍して--」
提督「浜風」
浜風「は、はい」
提督「これで顔を拭きなさい。ひどい顔だ」
浜風「ありがとうございます……」チーン
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提督「……さて。残念だが、私は君のトラウマを癒してあげることは出来ない」
浜風「そんな……」
提督「だが手伝いなら出来るかもしれない」
浜風「……! ほ、本当ですか!?」
提督「勘違いしてはいけないよ。トラウマはそもそも、癒すものでも乗り越えるものでもない。受け入れるものだ。私は少しその手の施術の心得がある。君にもし、その気があるなら手伝いをしよう」
浜風「はい……!私は、浜風はこの生まれ変わった体で、再びみんなと一緒に戦いたいんです!是非、提督の力を……!」
提督「……わかった。やろう。少々準備が要る。そこにかけたまま待っていなさい」
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いつもの兄貴だと思った(小並感)
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〜〜
提督「……準備ができた。浜風、私と向かい合って座りなさい」
浜風「はい……」チョコン
浜風「……なんだか不思議ですね」
提督「どこがだい?」
浜風「蝋燭だけの薄暗い部屋にこうして向かい合って……この匂いはお香ですか?」
提督「リラックス作用がある香を焚いた。……浜風、君は催眠術を信じるか?」
浜風「信じるかと言われると……ちょっと怪しい感じが」
提督「催眠はオカルトではない。そして大仰なものでもない。君も夢を見るだろう?夢を見る者は皆催眠にかかることができる。催眠とは、自分の心に沈殿した心象風景を、自分の足で歩いて、見て回る行為だ。人為的な白昼夢だな」
浜風「なるほど……」
提督「そう。君は今から催眠にかかる。長い階段を降りて、降りて、心象風景にたどり着く。何が見えるか、私に教えてほしい。そうすれば、私が水先案内をしよう」
浜風「わかりました。提督にお任せします」
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また君か壊れるなぁと思ったら画像がないので違った
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提督「よし。では始めようか……浜風、これを」
浜風「これは……お酒ですか?」
提督「ブランデーだ。なに、ただの景気付けだ。ちょっと口に含むだけでいい」
浜風「……んっ」コクリ
提督「よし。次は深呼吸。私がよしと言うまでゆっくり、ゆっくり息を吸って」
浜風「スゥー……」
提督「……よし。吐いて」
浜風「フゥー……」
提督「……今から君にいくつか質問する。他のことは考えなくていい。答えられるなら質問の答えだけ、わからなかったら答えなくてもいい」
浜風「はい」
提督「今日は何日だ?」
浜風「1月の13日です」
提督「今日の夕飯は何を食べた?」
浜風「すいとんと……ほうれん草のおひたしを」
提督「体調はいいか?」
浜風「今は悪くないです」
提督「訓練で倒れたそうだが、どうしたんだ?」
浜風「目眩がして……」
提督「動悸は?」
浜風「早くなって……」
提督「その時のBPMと血中酸素濃度の数値は?」
浜風「え……」
提督「幻覚や幻聴は?自分の手の指が七本あるように思えたり、誰かが君の臓器を抜き取る相談をしている声が聴こえたりはしなかったか?��『螺旋アダムスキー脊髄受信体』という言葉は知っているか?」
浜風「あの……」
提督「球形プラズマ、蜃気楼、観測気球。君がどれかひとつを写真に撮るとしたら?」
浜風「ていと…」
提督「マンテル・チャイルズ・ウィッティド。その次は?��『アルミホイルで包まれた心臓は六角電波の影響を受けない』というフレーズをどう思う?この鎮守府から過去に精神病棟に送られた者の数は?��」
浜風「……ぁ」ボーッ
提督「瞼が重い?」
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浜風「……」コクン
提督「君はこれまでで経験したことがない眠気に襲われている。何も恐れることはない。眠りなさい。ただし私の声に耳をすませて」
浜風「……はい」
提督「魚雷の圧搾空気が抜けるように、体から力が抜け、意識はゆっくり、ゆっくり深海に沈む。怖くはない。海の底は、意外に悪いところではないから。」
浜風「……」カクッ
提督「沈む、沈む、ゆっくり沈む。静かに沈む。誰も君を邪魔しない。沈むのは怖くない。沈むのは心地よい」
浜風「……」
提督「日本海溝だ。八千メートルの海の底へ、深く、深く、光は届かない。昼も夜も無い世界」
浜風「……」
提督「一分が一時間になり、一日になり、やがで時間の流れさえ止まる。聞こえるのは黒潮のうごめきと、私の声だけ。聞こえるかい?」
浜風「……」コクン
提督「だが永遠ではない。やがて君はたどり着く。この星のあらゆる記憶が沈殿した、海の底の平原へ。あと10秒でたどり着く。10……9……」
提督「……3……2……1」
提督「ゼロ」
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提督「目を開けなさい、浜風」
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例の変態かと思った
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何も浜風スレは兄貴だけの専売特許じゃないし多少はね?
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提督「浜風、何が見える?」
浜風「ここは……ウサギ小屋です。鎮守府にある」
提督「そういえばウサギ小屋があったな」
浜風「みんなで交代で世話して愛がってるんです」
提督「ウサギ小屋の前にいるのか?」
浜風「はい。……そうです、確かこれは……クロというウサギが子供を産むから、みんなで見守りに来たときです」
提督「なるほど。続けなさい」
浜風「しばらくしたら……あっ、出てきました!子ウサギです」
提督「何羽産まれた?」
浜風「5羽の赤ちゃんが」
提督「今鎮守府にいる子ウサギは4匹だったと思うが?」
浜風「それは……あっ」ガタッ
浦風『なあ、なんかあのちっこいの、様子がおかしくない?』
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磯風『……息をしてないな』
谷風『そりゃあ大変だ!今すぐ助けに--』
磯風『やめろ!産後の母ウサギは狂暴だ。下手に手を触れると、最悪の場合自分の子供を食べたりするぞ』
浜風「そう……確か……産まれた子ウサギの1匹は……」カタカタ
提督「産まれた時から死んでいた。……だな」
浜風「なんで、なんでなんですか提督。みんな同じお腹の中で育って、同じ時に出てきたのになんでこの子は外の世界で息をすることすら出来なかったんですか……右隣のユキとこの子の運命の差はなんなんですか。これってあんまりじゃないですか?」
提督「さあ……何だろうな」
浜風「ほんの何ナノミリかの螺旋のズレで、この子の人生は始まる前に終わっちゃったなんて……納得できません!そんなの私は--」
提督「浜風」
浜風「……何ですか」
提督「……死んだ子ウサギは、その後どうしたんだ」
浜風「みんなで裏庭に埋めてあげました」
提督「……そうか」
浜風「提督、もうこの光景は見たくないです」
提督「なら次に行けばいい。目を閉じて」
浜風「……はい」スッ
提督「10数えよう。今度は一緒に……10、9、8……」
浜風「……3、2、1」
提督・浜風「「ゼロ」」
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関係ない人の話じゃなくてこのssについてレスしようよ
そうじゃないとスレ立てた人に失礼じゃない?
つづきあくしろよ
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提督「目を開けて」
浜風「……?」パチクリ
提督「何が見える?」
浜風「てっ、提督!なんだか私、とても小さくなって--」
提督「落ち着いて。周りをよく見て教えてくれ。何が見える」
浜風「……人がたくさん。私はずっと、何かに乗って流されてます。みんな何か食べてる……あっ」
提督「どうした?」
浜風「……お寿司!回るお寿司屋さん!信じられない--私お寿司になってる!」
提督「ちなみに何のネタだ?」
浜風「……ハマチです」
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ファッ!?
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〜〜
ウィーン……
浜風「……」
提督「まだ回っているか」
浜風「はい。もう何週目だろう……あ、やだ」
提督「どうした?」
浜風「体が……体が黒ずんできました」
提督「魚の身は空気に触れると酸化して黒ずむ。風味も落ちるな」
浜風「乾燥もしてきたし--」
ウィーン ピコーン
浜風「あっ、新幹線レーンで今ハマチが運ばれていった!ひどい、食べるなら流れてる私を食べればいいのに」
提督「今は直通レーンがある寿司屋が多いからな。普通のレーンと違って、食べたいネタを早く、作りたてで食べられる。便利になったものだ」
浜風「じゃあ私もそっちで送ってくれたらいいのに」
提督「回れば回るほど身は黒ずみ、パサつく。ますます客の手は遠のく。そして--」
店長『あれ、もう悪くなったから回収な』
店員『うぃーす』ガチャ
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SUSHI食べたくなる
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なんだこの夢!?
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浜風「や、やだ!離してよ!捨てないで!私はまだ--」
提督「元は大海を泳いでいた魚も、捌かれて寿司になってしまえば、食べられたり、捨てられたり。そこに法則はない」
浜風「私は何の為に--」
提督「……意義がある命の方が、案外少ないのかもしれないな」
浜風「嫌だ!捕まって、切り刻まれて、その上こんな惨めに終わりたくない!意味がないまま終わりたくなんかない!誰か私を食べてよ!捨てっ……ないでよ……」
提督「……だんだん見えてきた。君の心の中に沈んでいた世界が……次に行こうか。また目を閉じて、一緒に数を数えよう」
提督「…3…2…1…」
「ゼロ」
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何が始まってるんです!?
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提督「目を開けてごらん。今度は何が見える?」
浜風「外に居ます。毛布にはくるまってるけど、寒いです。寝転がって……一面の星空が見えます!ああ綺麗……」
提督「他には?」
浜風「……横にも、同じように人が寝てて……あれは、看護婦さん?それとあそこに--ゲホッ、ゲホッ」
提督「どうした」
浜風「胸が……胸が焼けるように痛いです……ゲホッ」
提督「なるほど。浜風、そこはきっとサナトリウムだ」
浜風「サナトリウムというと病院……ですか?」
提督「多分この場合は昔の、だな。病院というと聞こえはいいが要は隔離施設だ。病名は結核。今でこそ治療法が確立されてるが、昔は死病だった」
浜風「結核……私が……じゃあ、なんで外に」
提督「結核は空気汚染が原因とされててな。田舎の綺麗な空気を吸うことで治療できると考えられてたらしい。恐らく横たえて野ざらしにするのもその治療法の一つだろう」
浜風「そんな……非科学的です!」
提督「仕方ないだろう、昔なんだから」
浜風「こんなところ、今すぐ出て--ゲホゴホッ、ゲッホゲホッ!」
看護婦『だめですよ暴れちゃ、体に障ります』
浜風「こんなところにいる方が体に障っ--ゲホッ……力が……出ない」
提督「今はおとなしくしておけ」
浜風「……星が綺麗」
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菜穂子すき(落涙)
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〜〜
浜風「提督」
提督「何だ」
浜風「どうしてこんなに苦しいのに、寂しいのに、星は綺麗なんでしょう?」
提督「星というのはそういうものだ」
浜風「私これから肺が菌に全部冒されて、息が出来なくて死んじゃうんですよね?」
提督「おそらくな」
浜風「私が死んでも、星は綺麗なんですよね」
提督「そうだ」
浜風「そっか」ツゥー…
提督「……浜風」
浜風「グスッ……当たり前ですっ。知ってます。でもなんでだろう--やっぱり寂しいです」ポロポロ
提督「……もういいだろう。推察するに、次が最後の、最奥の心象風景になると思うんだが……浜風。君も何となく分かっているだろ?」
浜風「……はい」
提督「大丈夫か」
浜風「……ここまで来ましたから--全部お見せします。提督に」
提督「よろしい。では、行くか」
浜風「はい」
提督「目を閉じて。もう数を数えなくてもいい、そっと、ゆっくり、開いてごらん」
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ザー……
磯風『……風……浜風!』
浜風「……はっ!」パチクリ
浜風「いそ……かぜ?」
磯風『ボーッとしてたのか……らしくないな』
初霜『まあまあ、そういう時も有りますよ』
霞『そんなんじゃダメよ!対潜、対空警戒を厳に!……これで、最後なんだから』
浜風「初霜……霞……」
雪風『最後なんかじゃないです!みんなで生きて帰るんです!絶対!』
浜風「雪風……じゃあ、やっぱりここは」
提督「浜風、教えてくれ。何が見える」
浜風「海の上です。航行して……ここは、間違いない。……坊ノ岬」
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ブォォォォォン……
霞『敵機見ゆ!右舷方向、ヘルダイバーよ!数は30……いや50!』
大和『……総員、対空戦闘用意』
矢矧『対空戦闘用意!……皆、意地を見せるわよ』
浜風「坊ノ岬……今度は艦娘の姿で」
提督「どうする」
浜風「決まっています……今度こそ、守り抜きます!」シュバッ
磯風『浜風、行くぞ!』
浜風「了解!第17駆逐隊、抜錨です!」
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〜〜
ヒュゥゥゥゥ ドォォォオン
浜風「……うっ……ぁ」
浜風「いそ、かぜ……霞……」
浜風「矢矧さん……大和……」
浜風「やっぱり……守れなかったよ……」ポロポロ
提督「……ダメだったか」
浜風「水が、入ってきた………私も、もう」
提督「落ち着きなさい。ここは現実ではない」
浜風「全部無意味だった!私には何の力もなくて、何一つ守れず、何も……私には何も……」ガタガタ
提督「浜風」
浜風「怖い!死ぬのは嫌だ!無意味に死ぬのは嫌だ!私は何なの?何の為に生まれてきたの?私の価値は--」
提督「浜風……!」
浜風「嫌あああああああああああっ!!」
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…
提督「浜風、浜風!聞こえるか、浜風!」
浜風「……はい」
提督「何が見える?」
浜風「……何もっ、見えません……真っ暗です」
提督「それは目を開けてないからだ」
浜風「いえ……何も……何も見えない……」
提督「そうか……なあ、浜風」
浜風「……何ですか?」
提督「こんなところで言うのも何だが……今がその時だと思うから言う。私は……私は君が好きだ」
浜風「す……へぇっ!?」ボッ
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提督「君が好きだ。浜風。愛している」
浜風「じょ、冗談じゃないんですよね……?」
提督「私がそんな冗談を言う人間に見えるか?」
浜風「……一つ聞いてもいいですか。どうして、私のことを好きになったんですか?」
提督「……不純で申し訳ないが、きっかけは容姿だった。とても可憐で美しいと思った」
浜風「美しい……って」カァァ
提督「今は違う。全て好きだ。陽炎型駆逐艦13番艦浜風」
浜風「はい」
提督「君は自分が無価値に死ぬのが怖いと言う。君の死が無意味に終わるのが怖いと言う。だが、君は無価値でも、無意味でもない。何も守れなかったなどでたらめだ。私の祖父は、信濃に乗っていた」
浜風「信濃に……」
提督「信濃が撃沈され、漂流しているところを駆逐艦に助けられた。君だ」
浜風「私に……?」
提督「それだけじゃない。ミッドウェーで、ソロモンで、シブヤン海で、君はその艦歴の中で数多の人命を救った。無意味に終わるはずだった命を、意味のあるものに変えた」
浜風「私が……」
提督「君は戦い続けた。そして沈んだ。今も戦っていて、いつかまた沈むかもしれない。痛い思いも怖い思いもするだろう。だがこの世に無意味で無価値なものなんて一つもない!ほら、目を開けてごらん」
浜風「………」スッ
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浜風「……ここは」
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提督「何が見える?」
浜風「野原です!広い、とても広い野原……一面に花が咲いて、蝶が飛んで……あっちに小川も流れてます!」
提督「浜風。死んだ子ウサギを庭に埋めたね?その子ウサギは土の中で朽ちて、草になり、花になり、水の中で生きている。ハマチだってそうだ。今ごろ太平洋を所狭しと泳ぎ回っている。全ては死に、全ては廻る……無価値なものなどないと言ったが、ある意味で全て無意味で無価値かもしれない。だがそう考えるとかなり気が楽にならないか?」
浜風「ぜんぶ無意味……」
提督「そう、意味なんて求めるだけ無駄だ。命の意味なんて、きっと神様でさえいちいち考えてられないだろう。全ては幻。だから考えずに走ればいい。……ほら、風が吹いてこないか?」
ヒュゥゥ…
浜風「あ、本当だ」
提督「どんな風だ?」
浜風「暖かくて柔らかい、軽やかな春の海の風……提督、私なんだか、走りたくなってきました」
提督「走ればいい。君は船だ。船は常に、風と共にある」
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浜風「はぁ…はぁ…ん……はぁ!」タッタッタ
提督「どうだ浜風!走ってるか!」
浜風「走ってます!これ以上無いくらい早く!今にも心臓が爆発しちゃいそう!でも提督、私、私生きてます!」
提督「そうだ君は生きてる!君は再び生きてる!そして君が蹴るその土は、緑の大地は、全部君が命を燃やして守ったものだ!」
浜風「提督!私もっ……提督が好きです!お慕いしております!」
提督「ありがとう浜風!だが君はもう一人じゃない。その足で海でも陸でも、何処へだって駆けていける!……私は、もう時間だ」
浜風「提督、何処へいかれるんですか、提督!」
提督「君は速い。私よりもっと遠くに走ってゆける……さあ、気にせず走れ!もっと速く!」
浜風「……邪魔っ!」ヌギッ
提督「そうだ!服なんて必要ない。生まれたままの姿で生命の海原を駆け抜けろ!」
浜風「私、もう逃げません!再びもらったこの命、今回は、己の運命は自分で切り開いてみせますっ!」
提督「そうだ!走れ!お前は今日から浜風じゃない、ハマーンだ!」
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ハマーン「私は何処へ走ってるんですか!」ダッダッダ
提督「どこでもいいだろ!何処がいい?」
ハマーン「あったかいところ!」
提督「なら南だ!あの南十字星を目指して走れ!南洋だ!白浜だ!カナリアの黄色いキスが君を迎えてくれる!」
ハマーン「私は風だ!」
提督「そうだ君は風だ!風になれ!風になった!海を渡る風に今なった!生命のオイルを缶から絶やすな!走り抜けろ!」
ハマーン「私は風、私は風、私は海渡る浜の風!私が死んでも、億千万の風になる!」
提督「その意気だ!走れ!」
ハマーン「はい!!!」
「走れ!」
「走れ!」
「走れ……」
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…
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ファッ!?
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〜〜
翌日、家具も提督の姿もない、がらんどうの執務室の真ん中で、ぐっすりと眠っている浜風が発見された。
磯風「提督が夜逃げ……だと?」
谷風「鎮守府の金をギャンブルや女につぎ込んだ上、巨額の借金作ってたのがわかったんだってよ」
浦風「自分のかっこいい姿を、最後に好きな人に見せたかったんじゃな」ポロポロ
浜風「提督、私は忘れません……貴方が私にくれたものを……いつかまた、風が吹くときに、会えますよね?」
ガチャ
軍医「浜風さん、お薬の時間ですよーぅ」
浜風「あ、はーい!」
艦!
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えぇ…(困惑)
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ふざけんな金返せ
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ハマチが面白かった
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いい話かと思ったらどういうことなの…(レ)
でも面白かった
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宗教の製作アニメみたいな底気味悪さがあったからどっちらけオチで逆に安心した
夢特有の混沌さの表現と畳み掛ける勢いがすごい、1919810364364点
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>>13>>35
草映える
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あれ、なんで画像と糖質っぽい後書きが無いの?
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あえてのオチなしかと思ったら最後酷くて草
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>君は風だ!風になれ!風になった!海を渡る風に今なった!
この三段活用くるおしいほどすき
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これは浜風兄貴への挑戦状ですね…
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ハーブでも決めてらっしゃるのか
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スレタイ見て浜風兄貴かと思ったら別人でびつくりした
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バハシャ兄貴に何があったのか
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>>42
これ思い出した
↓
うつ病「・・・死にたい」
修造「声が小さいよ!もっと大きい声で!」
うつ病「・・・死にたい」
修造「ぜんっぜん気持ち伝わってこない!もう1回!」
うつ病「死にたい!」
修造「はい今死んだ!今君の気持ち死んだよ!」
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画像がない無能
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は ま か ぜ
http://i.imgur.com/ujapNsP.jpg
http://i.imgur.com/Wvh6Rq4.jpg
http://i.imgur.com/7IYVNNP.jpg
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>>35
浜風兄貴オッスオッス!
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>>35
本当に浜風兄貴だったのか…(ドン引き)
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>>35
浜風兄貴の期待を裏切った>>1の罪は重い
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>>35
金払って読んでたのか(困惑)
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ID答え合わせはやめてさしあげろ
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(浜風兄貴がどういう形でのネタ定着を狙っているのか)これもうわかんねぇな
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唐突なハマーン登場で脇腹が攣った、訴訟
先日のクリスマスのやつで>>1が甘々イチャラブ書ける力量あるの知ってるからまたいつか浜風兄貴を満足させてあげてほしい
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