早速会場に直角ベーランで突入した川島さんは殺人ベーランで進行役のフリーアナウンサーを轢殺する貫禄を見せつける。
「（ネタで終わっちゃ）イカンでしょ」「こっちだってねぇ、良かれと思ってやってんだよ！」
切実な叫びが血しぶきに塗れた会場に響き渡る。
しかし、カッワレを継ぐのはうら若き私立高校生の乙女、岡野夢さん。川島さんのようなヨゴレを引き受けるような度量も度胸もないはずである。会場全体から「辞めちまえ」「警察に通報しろ」などと、彼女には荷が勝ちすぎるのではないかと心配の声が上がった。
しかしここで川島さん、「私の奥義を見せてやる」とやおら下着を脱ぎ棄て会場に向けて最大級の聖域開帳。会場に詰めかけた者全員の視界が歪む。
次の瞬間、岡野さんを含めた全員の脳裏に誰とも知らぬ声が響き渡る。
「ドラッガーを崇めよ。邪魔するものはすべて蹴り殺せ」「皇国の聖戦、この一戦に在り」「恥を捨てよ。享受せよ。さあ思慮は今罪と知るべし」
かくて、戦士の継承は成った。文字通りの「夢ノート」のコンバートは完了し、鉄血無情のドラッグソルジャーが生まれ落ちようとしていた。
しかし時期が悪かった。
ただでさえISISでピリピリしていた日本政府はこの儀式を思想犯として放逐を決意、即座に離陸要請を受けた戦略爆撃機が壮行会場もろともカッワとユッメを吹き飛ばし、悲劇は未然に防がれた。
この事態に関して故・Yさん（17）は「私の後継者が生まれないといいですね」と儚き命を慈しみ、同日未明無事息を引き取った。
なお、表紙の古臭さと作者はもう間に合わん模様
果たしてどんな畜生行為を見せてくれるのか