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スマイル賛歌(淫夢ネタSS)
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(解説不十分だと教えてくだされば、総合スレのほうで解説します)
朝、太陽が昇りかけようとしているこの時間
程よい明るさと、肌寒くもなく暖かくもないうやむやな朝の時間
少々ぽっちゃり気味の
男は住宅街から少し離れた土手の近くをジョギングしていた。
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上司や同期の社員に、体型についてからかわれたことがきっかけで走ることにした。
男は最初走るのがめんどうだから尻込みしていたが、走ってみると体がほかほかして
心地よい気分になり、やりがいや朝ごはんが今まで以上においしく感じた、
そしてなにより・・・
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「おはようございまーーーーす!!!
私、スマイル・スマイ君が朝の6:30をお知らせしまーーーす!!!」
という甲高い男の声が信号機の上に取り付けられたマイクから聞こえてきた。
「さあ、今日もスマイ君と朝の〜レッツ・ダンシング!!」
「朝だよ、朝〜♪ 今日も一日レッツ・スマイルマイル♪」
という歌が流れてきた。
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このマイクが取り付けられた理由は、
ここ下北沢王国に自殺者が急増してしまったことがきっかけであった。
学生24人が、高さ1919m上の屋上から飛び降り自殺
高齢者が、近所の山で集団首吊りといった奇妙な事件が多発したのである。
その原因の判明は難しく、多くの学者の頭を抱えさせてしまった。
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そこで学者たちは知恵を出し、苦し紛れではあるが
「スマイル・マイル君」という「人を笑顔にする」ことを目的とした七三分けの
オーバーオールを着た、くいだおれ人形みたいな人型の機械が製作された。
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マイル君は決められたルートを歩くだけのロボットであり
決められた時間になると、朝や昼、夜の時間といった決められた時間に声を出したり、
見るからに落ち込んでいる人にポジティブな言葉で人を元気付けたが、
「うるせぇ」「ふざけんじゃねぇよおい!誰が騒いで良いって言った!!」という
苦情が殺到してしまった。
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しかし、マイル君が稼動しているあいだ自殺者は減っていたため。
マイル君撤去するわけにはいかなかった。
そのため、人型ロボットには時間を知らせるシステムを排除し
信号機の上にマイクとカメラを設置し、規定時間になると
マイル君の声がマイクから流れる。というシステムに改善した。
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さらに、道路に子供が飛び出したりすると
「危ないよ! 車にぶつかると痛いよ!!」とマイル君の声が流れたり、
規定速度オーバーで走る、赤信号無視といった道路交通法を違反すると、
「駄目だよ! ちゃんとルールは護らないと!」とマイル君の声が流れだす。
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また、設置されたカメラを頼りにひき逃げ犯を捕まえる。といった実績もあり
道路だけではなく、カメラを町中に設置することで犯罪者や怪しい人の
監視や犯罪防止、逮捕につながるようになった。
このように社会の安全面や人々の役に立っているという実感が広まり、
住民はマイル君たちを認めていった。
さらに、声は甲高いがポジティブな言葉を投げかけられて嫌な思いをする人は
少なく、声の高さも慣れてくるにつれマイル君は徐々に人気になっていった。
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現在、マイル君は、決められたルートを歩き
会う人々に挨拶や、ポジティブな言葉を投げかけている。
今では、このぽっちゃり気味な男もマイル君のファンであり
マイル君に会うために走っているのである。
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「おはようございます! 今日も頑張ってますね!!」
男は軽く会釈をして、
「(くー! この頑張りを認められているかんじ!! たまらないね〜!!)」
と思いながら家に帰っていった。
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「はぁ・・・朝からうるせぇな・・・こっちは寝不足だぜ・・・」
と朝の6:34 みすぼらしい格好をした男がつぶやいた。
彼の職業は小説家で、元東大卒で、周りから「まじめくん」と呼ばれていた。
彼は、元々小説が好き。というわけでもなく
ただ、周りとはちょっと違う。そんな職業に就きたい。という思いから
小説家になった。
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しかし、現実は非常に辛く
何冊も本を出したが、売れたのは「三点バーストを必殺とする
正義のロボが悪の巨大怪人に戦いを挑む」という内容の本のみであった。
「まったく・・・話のネタは深夜じゃないと思い浮かばないんですよ〜・・・」
とブツブツつぶやきながら、横になった。
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昼の12:00 スマイ君の甲高い声を目覚ましにまじめくんは起床した。
「たく・・・うっせぇな・・・眠いのに・・・」と文句を言いながら
彼は、カップ麺にポットのお湯を注ぎ朝食を食べた。
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その後まじめくんは、新しい小説を書くために机に向かったが
「駄目だ・・・思いつかねぇ くそ、あのわけが分からない機械があるから・・・」
と苛立ち気味につぶやいた
そのまま机とにらめっこしたまま時間だけが過ぎた。
彼は嫌な気持ちのまま気分転換に外に出ることにした
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「(よし、あの変な機械はいないな)」とまじめくんは微笑んだ
前に気分転換に外に出たときに、スマル君にまとわりつかれ、
蹴り飛ばしてたくとも、周りの人の目があるため
その日彼は、家に引きこもった
なので、実に良い気持ちになった
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「今日は、どうするかな・・・・」
とつぶやきながら、町中をぶらぶら歩いた。
その途中、気になる文房具屋があり入ろうとした瞬間
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「ただいまの時刻〜!!
15:00でーーーす!!! みんな! おやつを食べ過ぎないでね!!
そうそう! 今日のラッキーナンバーは114514でーす!!!」
とスマル君の声が響いた。
「ち、うっとおしいキンキン声だな・・・」とまじめくんは小声でつぶやくと
「嫌な気分だ・・・いらいらするし帰るか・・・」とUターンしようとした時、
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くそぉ! 今日は198810だと思ったのになー」
「先輩、ラッキーナンバー当て好きですね」
「当たり前だよなぁ だって、スマル君好きだし〜」
とスマル君よりましな甲高い声の男と爬虫類顔の大学生が話していた
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「そうそう、知ってる?
スマル君のラッキーナンバー! 始めたときは、
すごい大きいナンバーだったらしいぜ!」と甲高い声で男に話した。
「そうなんですか?」
「多分そうなのかもな〜 わかんねぇけどな
明日あたりナンバーを底上げ上げして191919191919とかならないかな〜」
「いきなり上がりますかねー」
と話をしていた。
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この話を聞き、まじめくんはニヤリと笑うと
「これだ」とつぶやくなり、「これは・・・! すごいぞ!!」と独り言を言いながら
メモを書きあげた。数秒間その場で棒立ちした後、我に返ると大急いで家に帰った。
家に着くなり、まじめくんは何かに憑りつかれたように
原稿用紙に下書きを始めた
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「話はこう、ある国の王様が独裁政治をするために
人々を幸せにする。という大義名分の下・・・住民を洗脳させる!
そのために、どのくらいの住民が洗脳されているか統計を
取らなければならない・・・! そのために、住民の生活の中に人型機械を
ぶち込む!! この人型機械の正体は・・・洗脳統計機だった・・・!
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ふはは・・・! これは良い!
すばらしい!! 伊籐文学賞間違いない!! 大傑作だ!!」
と男の高笑いが響いた。
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下書きを終え、気がつくと夜中の0時近くだった
「と、いっけね 飯食ってねぇ!今日は・・・豪勢にファミレスにでも行って、
ステーキセットとハンバーグセットでも食うか! 未来の伊藤文学賞受賞者だ!!
バチ当たらないだろ!!」と言い、外に出ようとすると
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ピーンポーン
とチャイムの音が響いた
「はい?」 まじめくんが玄関を開けると
あの嫌なキンキンする甲高い声が耳に入った
「 こ ん ば ん は 」
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ここは、昼の下北沢王国
ある大学生二人組みが、ぶらぶらと買い物をしていた
「そうそう、先輩聞きました? また事件があったんですって」
「また、事件か・・・(社会が)壊れるな」
「ええ、頭に一発バーン! みたいで凶器が分からないし
近くに銃があったから、自殺じゃないか? ってうわさもあるみたいで・・・」
「捜査がガバガバじゃないか、もうちょっと頑張って欲しいよなー」
なんて話していると
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ただいまの時刻〜!!15:00でーーーす!!!
みんな! 今日も頑張っているかな〜!!僕、スマルはいつも君たちを見てるよー!!!
そうそう! 今日のラッキーナンバーは114510でーす!!!」
という甲高い声が下北沢王国中に響き渡った
終わり
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二回読み直したら理解できたゾ…(池沼)
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