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洋榎主将に愛してると伝えたい

1 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 01:10:19 omTCnIXU
「末原ちゃーん、洋榎ちゃんの事が好きなん〜?可愛いわ〜」
なぜこうなってしまったのだろうか、うっかり学校に持ってきていた日記を代行に見られてしまった
「主将の事を想うと心が落ち着かない、あぁ私の物になればええのに〜」
笑みを浮かべながら郁乃代行が音読する、私は顔を真っ赤にして日記を取り返そうとする
「ジュースを回し飲みして間接キスをした、思い出すと思わず顔がにやける〜〜」
ようやく日記を奪い返すと「あぁ〜…残念」とまったく反省していない顔を代行は見せる
「大丈夫や〜この事は部員の皆には言わへんから〜〜」
……思わず拳を握りしめる、ぶん殴りたいわ


2 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 01:25:16 omTCnIXU
家に帰って日記を書く
「今日は酷い目に会った、代行に日記を見られてしもうた。
 最悪や……ポエム読まれんで良かったわー…… 
 今日は書く事がないからこれで終わり」
ベットに寝転がる、大きく溜息を付く、白い天井に代行の顔が浮かぶ
「最悪や……」
頭を振って代行の顔をかき消す、次に想い浮かべるのは主将の笑顔
「主将……」
思わず手を伸ばす、せやけど絶対に届かない
起きあがり机の上に飾ってある主将との2ショット写真を見つめる、主将の笑顔、私も幸せそうな顔してる
写真の主将に口付けをする、主将の味なんてしない、それどころかキスし過ぎて自分の味がしてる気がする
「おやすみなさい主将、愛してますよ」
私はベットに寝転がり夢の中で会えるように祈るばかり


3 : カタカタ戦犯スエハラー :2015/02/17(火) 01:38:19 ???
あら^〜


4 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 01:40:04 omTCnIXU
「おはようさん恭子、ん?どないしたいんや、元気あらへんな」
昨日の夜は主将との妄想がはかどり過ぎて寝られへんかった、目にクマが出来た所為で
主将に心配されてもうた、でもめっちゃ嬉しい
「大丈夫です主将、少し勉強を頑張り過ぎて……」
「そうなんか、無理はアカンで恭子、倒れたら元も子もないで」
自然と笑みを浮かべてしまう、あぁ主将はなんて優しいんやろ代行とはえらい違いや
「ほなさっさといくでー、遅刻はアカンでー」
颯爽と駆けていく主将、私は後を追いかけるだけ
いつもそうだ、私はいつも後ろで主将を見てるだけ
昨日の夜みたいな妄想とは違う、目の前に主将は存在している
なのに手は届かない


5 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 01:52:10 omTCnIXU
学校の授業、これだけは真面目に受けてる
せやけどたまに主将の姿を見てしまう
案外熱心に授業を聞く主将、凛々しい顔で黒板を見つめる
不意にこちらを見る、視線が合う、主将は笑ってみせる
頬が赤くなってないか心配してしまう、すぐに主将は黒板に視線を戻す
物足りない、主将には黒板やなくて私を見ていて欲しい、ずっと永遠に
こうなると授業に身が入らない、ただただ夢の中で主将を求めてしまう
夢の中では主将は私に口付けをしてくれる、せやけど現実は酷い


6 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 02:04:37 omTCnIXU
「恭子メシ食うで〜〜!」
笑みを零しながらお弁当箱片手に席に寄って来る、私は冷静に冷静に答える
「ええ、食べましょう主将」
美味しそうにお弁当を頬張る主将、楽しそうに身内の話をする主将、溜息混じりに愚痴を言う主将
微笑んで私を見つめてくれる主将…全部好きや
一か八か賭けに出てみる
「主将、そのウインナー美味しそうですね、一口欲しいです」
「ん?なんや恭子、そんなに美味しそうに見えるんかー?まぁうちのオカンが作ったんやから当たり前やなっ」
笑いながら主将は自分の箸でウインナーを摘まむ、
「ほれ、あーんや」
「や、やめてくださいよ主将…恥ずかしいですやん…」
本当は嬉しくてたまらない、今にでも食い付きたい
「そう言うなや、小鳥の餌付けみたいでかわええやん」
……主将に餌付けされる生活、それはそれで良いかもしれない
「しゃーないですね…あーん…」
咥えようとした瞬間にそのウインナーを主将は食べてしまった
「どや、ひたいしたかひょうほ」
「…口の中に物入れながら喋らんでくださいな…」
たまらない、たまらなく愛らしい


7 : ピーター・ファン・デン・ホーヘンバンド :2015/02/17(火) 02:07:49 ???
どっちもかわいい!


8 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 02:29:39 omTCnIXU
チャイムがなる、学校が終わり家に帰られる、せやけど少しばかり残念な気持ちもある
「さー帰るでー恭子!」
私達3年は引退し受験勉強に励んでる、まぁ主将は推薦があるんやけど……
「恭子は勉強の調子はどうや?」
気さくに主将は語りかける、私は正直に答える
「ぼちぼちですよ」
「そっかー…頑張りいや恭子、同じ大学入ってまた麻雀したいからなぁ」
「私もそう思うてますよ」
同じ大学に入る、それだけで私は頑張る事が出来る
気が付けば分かれ道、ここで主将とお別れ
「ほな恭子、またなー」
「ほなまた主将」
去っていく主将、私はその背後を見つめ続ける、どんどん遠くなっていく背中
また私は手を伸ばしてしまう


9 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 18:01:42 omTCnIXU
風呂に入り部屋でパジャマに着替える、勉強せなアカン
主将の行く大学はそこそこで、私なら余裕で受かると先生には言われている
それでも安心はできへん、集中して教科書を読み解いていく
しばらくして主将の写真を見つめる、思わず吐息を漏らしてしまう
「……休憩や」
背凭れに体重を預ける、目を瞑り眼を休める
「頑張りいや恭子」
主将の言葉と顔が眼に浮かぶ、思わず笑みを作ってしまう
主将の笑顔、匂い、言葉……
……アカン、不味い……
ぼんやりとした思考になり、主将で頭がいっぱいになってしまう
右手でシャーペンを握りしめ、くるりと回しノックが手先に来るようにする
ペンを持った右手をそっと太股にあてる


10 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 18:19:42 omTCnIXU
…いやいや…ここでシてもうたらホンマの変態
勉強して気持ち切り替えるで…数学…!
それでも我慢できない私は写真の主将にキスをしてなんとか凌いだ
……勉強終わりや、あんま勉強しても覚えられへんからな
日記を書いて寝よ……

「今日も主将と楽しくお弁当を食べる事が出来たけど、
 ウインナーを食べさせてもらえん勝ったのは残念やった
 せやけど、あの時の主将の表情…眼福やわ……
 
 貴方はどうして私の物にならないのだろうか、私は貴方の事を何時も想っているのに
 貴方の事を想うだけで胸が苦しくなる、貴方が楽しそうにすればするほど私はつらくなる
 貴方を想えば想うほど心は貴方に染まっていく」

あー…書いた書いた…今日もポエムが書けたで…良い出来や…
さぁ寝るで…流石に2日連続で心配されるのは流石に申し訳ない


11 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 20:38:59 omTCnIXU
あれから数カ月経ち、冬になった、朝の冷たい風が私を震わせる
「おはようさん恭子」
不意に主将が私を背後から抱きしめる
「お、おはようござます主将!」
妙に高い声で返事をしてしまう
「んー暖かいなぁ恭子は……このまま寝てしまいそうや」
「ば、馬鹿言わんでくださいよ…主将」
主将が頬ずりする、私の体は熱を帯びていく
「んぅ…恭子は良い香りするなーシャンプーええの使ってんのかいな?」
「私だって女の子ですから…使ってますよ…」
「そうかー、恭子の匂いはええ匂いやー」
「…しゅ、主将…そろそろいかへんと流石に学校に遅刻しますよ?」
「おお、そうやな、さぁいくでー恭子」
主将が私から離れる、ダメや…もう我慢の限界や
……告白…するで


12 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 20:39:24 omTCnIXU
(関西弁ってNGに掛かりやすいのかな(困惑))


13 : 名前なんか必要ねぇんだよ!KljPqrT2v1 :2015/02/17(火) 20:41:48 ???
(最近いわゆる猛虎弁関連はNGに引っ掛かりやすくなってます(助言))


14 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 20:42:35 TmENgU6A
あ〜猛虎弁のNGが多いみたいだから関西弁SSはそういうことになるのか(無念)


15 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 20:47:19 omTCnIXU
>>13
(はぇ^〜…(無知)ありがとナス!)


16 : バハムート・シャーク :2015/02/17(火) 20:51:05 ???
こんなところでNGの弊害が


17 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 21:20:46 omTCnIXU
告白するで…!…告白するで…!…告白する…で…
……気が付いたら2月中旬……アカン…このままやとずるずる大学に一緒に行くだけになりそうや…
まだ主将には手が届いてない、ずっと背後ばかりを追って来た……
せやけど…私には勇気がない……どうしたらええやろ……
教室で苦悶していると突然背後から背中を叩かれた、あぁ主…
「末原ちゃ〜ん、なに黄昏てんの〜〜?」
大きく溜息をし、机に伏せてしまう
「なんや〜せっかく心配してきたのにその態度は酷いわ〜」
そう言いながら代行は前の席に座る、ホンマうっといわ………
「……恋の悩み〜?…末原ちゃん」
私を代行の顔を見上げた、そして小さく頷いた
「分かるわ〜私も末原ちゃんの頃ぐらいに恋して悩んだんよ〜」
「……そうなんですか?」
「うんっ…善野さんにや〜」
「それホンマですか!?」
眼を見開いてしまう、というかこの人が恋なんてしてると思ってもいなかった
「せやで〜…せやけど…結局仲が良い友達止まりや」
代行は目を細めて、自分が付けてるネックレスに触れた
「…やから末原ちゃんには後悔して欲しくないんよ〜…絶対後で後悔するから〜」
すぐにいつものにやけ顔に戻る、やけど…どこか悲しそうにも見える
「大丈夫やで末原ちゃんなら、洋榎ちゃんも末原ちゃんの事気に入ってそうやから」
「わかるもんなんです…?」
「分かるもんやで〜」
はっきり言って信用できない……でも今は誰かに勇気づけられたかった
「どないするん〜末原ちゃん〜?」
告白…しよう、もう私の気持ちは止められん
「……分かりました代行、私…告白してみます」


18 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 22:19:11 omTCnIXU
その日の夜、私は主将にメッセージを送った
「主将、明日暇ですか? 気分転換に遊びにいきませんか?」
1秒1秒が長い、返事が来るのをジッと待つ
「おーええでー最近家に籠りっぱなしやからなー」
よし……
「せやったら由子も誘うかー?」
それは不味い……というか由子が可哀想になるっ…
私の告白がメインだと言うのに友情でやって来て…アカン!
せやけど変に由子の事を言うと喧嘩になってしまう…どうするどうする…!
「あっそういえば由子は明日代行に呼ばれてるんやった」
……代行、ありがとうございます、感謝しますよ
「せやったら2人でどっか行きましょう」
「せやなー久しぶりに恭子と2人きりのデートや!」
「はいはい、じゃあ明日主将の家に行きますからね」
「分かったで」
「じゃおやすみなさい」
「おやすみやすー」
後は明日の準備や…とは言っても主将の事やから計画練ってもどうしようもない気がする…
…服は準備OK…絹ちゃんに聞いてしまむらやない所に買いに行ったで
あとは明日遅刻せんようによく寝るだけや…
そや、日記書かんと…
「明日はデート、そして告白の日
 私のキモチ伝わるかな、私の数年間のオモイ、主将に届け」
…短いからこそポエムは良い…! さあ寝るで…


19 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:05:36 omTCnIXU
目覚ましの鳴る数分前に起きた…なんか嬉しいな
目覚ましが鳴らんようにしてからベットから起きる、さて準備せな……
歯を5分も磨いて適当に朝食を食べる、そしてまた5分歯を磨く…
顔もしっかり洗って眼を覚ます
店の店員に勧められるがままに買った流行の服を着て姿見で確認する
……よっしゃっ…完璧や、完璧なはずや…さぁいくで…主将の家に…!

主将の家のインターホンを鳴らす、家の中から騒がしい足音が聞こえてくる
「おっ恭子ー来たかー待ってたで」
私服姿の主将が迎えてくれる、私服姿の主将も可愛くて仕方ない
「さっさ街にでるで、恭子は何か用事あるん?」
「いえ、特には……」
「せやったら一緒に服買いに行こうや、お金はあるやろ?」
「ええ、ありますよ」
私は意気揚々と歩く主将の後を追い続ける
〜〜〜〜〜〜
「来たのよー」
「ん〜…どうしたん由子ちゃ〜ん?」
「え、代行が来て欲しいって言ったから来たのよー?」
「あれ〜呼んだっけ〜?」
「呼んだのよー…」
「まぁまぁせっかく来たんやから麻雀でも打ちいや〜」
「意味不明なのよー……」
〜〜〜〜〜〜


20 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:07:26 omTCnIXU
主将と過ごす時間はあっという間に過ぎていく、
服を買った事、からあげを一緒に食べた事、お笑いを見に行った事、全部一瞬の出来事
「あー楽しかったなーもう真っ暗や」
主将と夜道を歩く、街灯と月明かりだけが道を照らす
勇気を出さんと……
「しゅ、主将…?…ちょっと公園寄って良いですか?」
主将が振りむく、怪訝そうな顔を見せる
「…なんや、トイレ行きたいん?」
すぐに主将は微笑んで私を見つめる
「そ、そういう訳やないんですが…来てください」
私は公園へと向かう、今は主将が私を追いかけてくれる


21 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:29:10 omTCnIXU
公園のベンチに座る、主将が私の傍に座ってくれる
「なんやいきなり公園に来て…」
不思議そうに主将が私を見つめる
「もしかして告白? なんてそんなベタな……」
私はその言葉に小さく頷く
「え…恭子? 冗談きついでホンマ……」
「冗談やないです…」
月光が主将の顔を照らす、私は主将の瞳を覗きこむ、じっと奥深くまで
「…冗談やないです、私は主将に告白したいんです」
「…あー告白ってこう…実はなになにでしたー!みたいな感じのやろ……?」
「ちゃいます、愛の告白ですわ」
主将の顔が赤くなっていく、そうや…主将は押しに弱いんやった
「きょ……恭子……?」
長い言葉を言うと絶対に失敗する、単刀直入に思いを伝える
「主将…私ずっと前から主将の事を愛してました」
言った……数年間の想いを込めた言葉…今にも心臓が飛び出そうや
「どないです、主将」
私は出来るだけ平常を保った振りをする、主将は眼を丸くしてこちらを見ている
「…あ…いや…その……」
うろたえる主将、なんて可愛い……
「はっきり言ってください…返事は今すぐですよ」
主将が生唾飲む、そして雀の鳴き声みたいな小さな声で
「……う、うちも…恭子の事好きやったで」
静寂が訪れる、互いに見つめ合う、虫の鳴き声も聞こえない静かな時間
「せやったら…付き合ってくれます…?」
「…え、ええけど……条件があるで…!」
眼を細めて言葉の続きに耳を傾ける
「主将って呼ばんで…洋榎って呼んでーや…あと敬語もなしや…っ!」
頬を染めながら私に告げる主将、あぁこんな顔するんやな…
「……ええよ、しゅ…洋榎」
一言だけの返事をする、また静かな時間が来る
「……な、なんや…せっかく良い雰囲気なんや…なんかするんちゃうんか?」
歯切れ悪く洋榎が言う、私もどこか震えた声で答える
「…キス…しようや、洋榎」
洋榎の両肩を掴む、やっとつかまえた
顔を近づける、互いの吐息が触れ合う距離まで
「……」
洋榎は眼を瞑り口付けを待つ、私はその紅い唇に自分の唇を重ねた


22 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:31:23 omTCnIXU
カン!


23 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:36:49 VftRkTig
あら^〜いいですわ^〜
オツシャス!


24 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:40:55 YySirAM6
末洋もいいっすね〜


25 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:42:34 TmENgU6A
個人的に末洋は部活外はタメ口派だけど、常時敬語の末原さんも可愛いと思いました
オツシャス!


26 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/02/17(火) 23:44:45 cKJYlfKM
乙乙


27 : 名前なんか必要ねぇんだよ!KljPqrT2v1 :2015/02/17(火) 23:44:58 ???
告白後の主将の描写が良かった(大興奮)


28 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/04/28(火) 20:52:01 hTfnv5S6
なかなか消えない炎だ


29 : 天水の麒麟レモン児 :2015/05/15(金) 16:41:04 ???
(姫松3年トリオの過去編とか興味)ありますあります!


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