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足柄「はぁ〜…今日の合コンも収穫無しかぁ…」

1 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:34:24 0k1yXyZc
足柄「全く最近の男はなんでこうもやしみたいにナヨナヨした男ばっかりなのよ!」
足柄「もっとこう…提督みたいに逞しくて飢えた狼みたいな野性味溢れる男はいないのかしらね」
羽黒「あ…お帰りなさい足柄姉さん」
足柄「ただいま、羽黒。あー疲れた疲れた…こうも連敗が続くと止めたくなっちゃうわね、合コン」
羽黒「あの、足柄姉さん。ちょっと聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
足柄「あら、どうしたのよ改まっちゃって。…はっ!もしかしてとうとう提督と」
羽黒「違いますよ!…そうじゃなくて、なんで急に合コンなんてやり始めたんですか?」
足柄「え?なんでって…そりゃこんな女ばっかりの所じゃ男成分も欲しくなるってもんでしょうに」
羽黒「でも…今までそんなこと無かったじゃないですか、ずっと戦闘だ、戦いだ、って言い続けて…」
羽黒「戦いにしか興味が無いって感じだったじゃないですか、それなのになんで…」
羽黒「…何かあったんですか?もう戦闘が嫌になったとか、艦娘を止めたくなったとかそんな…」
足柄「そんな訳無いじゃない!私はいつだって戦闘を求めてるわよ、飢えた狼って呼ばれるくらいなんだから!」
羽黒「だったらどうして…」
足柄「……理由がね、欲しくなったのよ。私が、生き続ける為の理由がね。」
羽黒「…?」
足柄「大分前に、私が大破してしばらく戦線離脱したことがあったじゃない?…轟沈スレスレのところまでいったことが」
羽黒「…はい、あの時のことは今でも鮮明に思い出せます。あの時は本当に心配したんですよ」
足柄「…実はあの時ね、私、轟沈するつもりだったのよ。敵を何人か道連れにするつもりでね」
羽黒「…えっ?」
足柄「でも、すんでのところで助けられて。それで、意識も絶え絶えの状態で鎮守府まで戻ってきたんだけど…」
足柄「その時に、あなたが私にすがり付いて大声で泣いていたじゃない?普段物静かなあなたが」
羽黒「あっ…あの時は本当に姉さんがあんなボロボロになってたから…!ってからかわないで下さいよ、本当に心配したんですからね!」
足柄「…あの時、あなたの顔が見えたのよ。顔を赤くして、涙をボロボロ流して、すごい悲しそうな顔をしているあなたが」
羽黒「……」


2 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:34:53 0k1yXyZc
それでね、普段より長めに入渠することになって、一人で考えてたのよ。
私は、今までずっと敵しか見ていなかった。提督に、皆に勝利を、なんて言っていたけどそれは只の建前で。
とにかく戦いたかった。戦果も、報酬も要らない。戦って、戦い続けて、いつか戦いの中で死にたいだなんて思っちゃって。
…でも、あの戦いで死の淵に立って。あと一歩進めば崖の下に落ちるってところまで行って、あなたの顔を見た。
それで、私はなんて愚かなことをしていたんだって気付かされたの。
あなたが、こんなに悲しんでいるのに。私が居なくなったら、こんなに悲しむ人がいるのに。
なんで私は自分から死ににいくような真似をしていたんだろうって。
もちろんあなただけじゃない。妙高姉さんや那智姉さん、鎮守府の仲間や、提督、そして私が守るべき人たち。
その中に私が死んだら悲しむ人がいる。苦しむ人がいる。不幸になる人がいる。
…そう思ったら、戦いの中で死ぬなんて出来るわけがない。
戦って、戦って、戦って、最後まで生き抜く。そして平和な世の中になって、武器を捨てて生きていく。
それが私がやらなきゃいけないことなんだなって思ったのよ。

…だからね、これからは敵だけじゃなくて、自分の生きているこの世界を見て、守っていきたいと思ったの。
…私の世界に守るべき人が増えて、私の世界が広がって、また守りたい人が増えていく。
いままで私が見てこなかった世界にも、私が守ってあげられる人がいる。
今まで戦いの為に切って捨ててきた色んな世界を、一から見ていこうと思ったのよ。
で、まずは人間関係から広げよう!って思ってね、駆逐艦の子供たちの教育係をやってみたり
ずっと興味が無かった恋愛の世界も見てみようって思ったりなんかしたりしてね。
それでもし誰かとお付き合いするようになって、結婚して、子供が産まれたりなんてしちゃったりして。
そうなったら、戦いの中で死ぬなんてことを考えることなんてあり得ない。
家族のために、夫のために、子供のために!なんとしても生き抜くんだって思えるようになるでしょう?
…飢えた狼のままじゃ、いつか飢えて死んじゃうからね。


3 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:35:44 0k1yXyZc
足柄「…とまあそんな感じかしらね。要は、私もいい加減変わらないとって思っただけよ。」
羽黒「そう…だったんですか。ごめんなさい、何も知らずに失礼なことを言ってしまって…」
足柄「構わないわよ、私も何も言ってなかったしね。はぁ〜あ、しかしいい男ってなかなか居ないものねぇ」
羽黒「…姉さんなら、きっといい男性と巡りあえますよ」
足柄「あら、何その上から目線は?さっすが、提督に気に入られてる子は言うことが違うわねぇ」
羽黒「…っ、そんなつもりは!ってなんでここで司令官さんが出てくるんですかぁ!」
足柄「あなたもいい加減奥手よねぇ?…あなたがそんなんなら、私が提督にアタックかけちゃうわよ?」
羽黒「!!え、そ、それは…えと…」
足柄「…冗談よ。可愛い妹が惚れてる男に手なんか出したら、狼の名折れじゃない」
羽黒「そ、そんな、惚れてるだなんて……ご、ごめんなさい…」
足柄「…あなたはやっぱり笑顔のほうが素敵よ、羽黒。さ、もう夜も遅いわ。もう寝ましょう?」
羽黒「…はい、足柄姉さん。明日からも、一緒に、頑張りましょう!」



那智「何故止める妙高姉さん!折角妹が良い方向に自らを成長させたのだ、今日ぐらい姉妹水入らずで酒盛りしてもいいじゃないか!」
妙高「…あなたはもっと空気を読めるようになりなさい」



つまりこういうことですね!わかりません!


4 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:36:47 JBA37RnU
足柄さんかわいい


5 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:38:50 JRogV6s6
公式みてるかー!フラーッシュ!


6 : 凍てつく氷に包まれた花 :2015/01/15(木) 20:42:54 ???
合コンレイプ!公式と化した足柄おばさん


7 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:46:30 qcR/N/Ac
ええぞ!ええぞ!


8 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:47:32 SIoLF/XY
すごいなと思いました


9 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:49:51 vUz12vF.
一日足らずで合コン設定を高レベルのものに昇華するファンの鑑


10 : 名前なんか必要ねぇんだよ!qwerty2014 :2015/01/15(木) 20:50:59 ???
ええぞ!


11 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:51:17 v58T98k6
ssならssって書いてくれやオルォァァン


12 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 20:54:52 vzu0TLyg
ええSSやこれは・・・(恍惚)


13 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 21:00:59 EImxcM7w
すばらし菓子・・・(間宮謹製)


14 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 21:05:30 EQ9IMAEM
短くても急所を押えたSSいいゾ〜
ギスギスした空気なんか必要ねぇんだよ!


15 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 21:05:38 mzUJqvjg
ギュウギュウに文字詰まってるとちょっぴり読みづらいっすね…


16 : ローグライク :2015/01/15(木) 21:08:18 ???
ええぞ!ええぞ!!


17 : 姉帯おじさん :2015/01/15(木) 21:10:44 ???
お前なかなかぁ…いい発想してるじゃねえか(絶賛)


18 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2015/01/15(木) 21:22:38 NslMLdOs
いいぞーこれ


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