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にくのたね
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はしるのが とても おそい アイドルののぞみがいました。
どんなにおそいかというと、にくよりも おそい。
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だから のぞみは まだ いちども にくを つかまえたことがありません。
にくは にげながら、
「やーい、のんたん、ここまで くるチカ、あっかんべー!」
といって、のぞみを からかいました。
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「うう、くやしい。おにくさんまで うちを ばかにして……」
のぞみが ないていると、にしきのはかせが やってきました。
「どうかしたの?のぞみ」
「ああ、まきちゃん。あしのはやくなるおくすりとかあらへん?うち、いちどていいから おにくさんを つかまえて、まるやきにして、かんで、のんで、おなかいーっぱいたべてみたいんよ」
のぞみはこれまで、やさいとこのみしかたべたことがありません。
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あっ…(察し)
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にしきのはかせは のぞみを けんきゅうしつに つれていきました。
「あしのはやくなるくすりは ないけれど、もっといいものを あなたにあげるわ。これさえあれば、すきなだけ にくがたべられるわよ」
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これはいけない
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にしきのはかせは ちいさなびんを とりだしました。
「なんやの?これは」
「おどろかないでね。このピンクのつぶは、にくのたねなのよ」
のぞみは おどろきました。
「おにくさんのたねやって?」
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「そう、わたしがはつめいしたものよ。これを ひとつぶ、つちのなかに うめるの。そして……」
はかせは おおきなびんを とりだしました。
「この はやくおおきくなるくすりを、まいあさふりかけると、にくの木は どんどん おおきくなって、にくの実がなる というわけよ。」
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あっ…(察し)
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「ほんまやろか。しんじられへんなぁ…」
そうおもいながら、のぞみは いわれたとおり にくのたねを うめて、はやくおおきくなるくすりを かけました。
すると、そのひのうちに 芽がでてきました。
「おぉ、ほんまかも しれへん!」
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肉の実の成る木‥‥『奇妙な果実』かな?(BlHldy並感)
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のぞみは まいあさ くすりを かけました。
にくの木は ぐんぐん おおくなって、いっしゅうかんもすると りっぱな たいぼくに なってました。
はらぺこの、のぞみは えだをみあげて。
「はよう 実が ならへんかなぁ。うち、まちきれへんわ」
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肉の芽?
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つぎのあさ、のぞみが にくの木をみにいくと、たくさんの にくがえだから ぶらさがっていました。
「やったぁ!」
のぞみは よろこんでとびあがりました。
しかし、のぞみが じめんにちゃくちしたしゅんかん じめんが ぐらぐら ゆれはじめました。
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なんと、のぞみが ちゃくちしたしょうげきで じめんが ゆれてしまったのです。
にくの木も ゆっさ ゆっさとおおきく ゆれて、にくたちは ポトン ポトンと みんなしたに おちてしまいました。
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申エN
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じめんにおちた にくは、みんな のぞみをみると びっくりして はしっていってしまいました。
あしのおそいのぞみでは とても おいつけません。
がっかりして もどってくると、木のねもとで、にくが いっぴき きをうしなっていました。
おちたときに あたまを うったようです。
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「ま、えええわ。いっぴきでも。とにかく、これで うまれてはじめて おにくさんのまるやきが たべられるんやから」
のぞみは、わくわくしながら、にくのくびに てを かけました。
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にくは、くびをしめられると びっくりして めをあけ、のぞみから にげようと むちゃくちゃに あばれだしました。
しかし、のぞみの おそろしい あくりょくからは にげられません。
にくは、くちを ぱくぱくと なんどかひらくと、あわをふき しろめをむいて むらさきいろのかおになって、ぐったりと なりました。
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のぞみは、にくが うごかなくなったのを たしかめると、なみだを ながして よろこびました。
「やっと、やっと!おにくさんが たべられる!もう、はなさへんからね おにくさん!」
そういうと、のぞみは にくのおなかに かおを ちかづけました。
そして、おおきく、くちをあけて ひとおもいに………
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肉腫
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のぞみは
「つぎこそはまるやきや!」
とおもいながら、にくのたねを うめて、くすりを かけています。
まっかに ぬれたかおで。
おわり
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くすり(シャブ)
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なんで新しく植える必要があるんですか
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