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【俺能世界】俺が能力授けるからこの世界で戦え【新世界】Part46

58【ディオド】 ◆y7XUmHaaYQ:2020/07/23(木) 23:51:50 ID:jIR/fiTI
新月の夜
月明かりさえ失われるはずの暗闇は、今では人口の光によってその多くが照らされ昼と変わらぬほどの光量でもってその多くが照らされている
故にこそ、その隙間に生まれる影はより一層の深淵となって逃れられない恐怖を否応なしに叩きつける
昼行性に生まれた人類種の宿命として、暗闇は冷たく恐ろしい

「あっるくのーだいっすきー、どーんどーんいっこっおー♪」

その暗闇の一角で響き渡る、およそ恐怖というものから掛け離れた楽しげな童謡はどこか幼さ残る少年が、手にボールか何かを持ちながら笑顔満面で小躍りするように出鱈目なステップを刻みながら発しているものだった
それは恐怖を誤魔化そうとしてでのものではなく、また恐怖を克服したが故のものでもない
只々純粋に楽しくて楽しくてたまらない、と誰が見てもそれだけでしかないと分かるもの

深淵においてなお欠片たりとも陰らぬ笑顔と声はまるで太陽のようであり、ここは恐ろしい場所ではないのだと聞くものに安堵と安心の感情を想起させる
だがしかし心せねばならない
前述したように光の下には影ができ、それは光が大きければ大きいほどより深く暗いもの
遠くより聞こえりその声は、薄暗がりで見えるその影は、本当に光と呼んでいいものか?
それが本当に美しく光と呼べるものならば、あたりに漂うこの血腥さはなんだ?
少年がその手に持っているそれは果たして本当にボールか?

それが確認できるほど近づいたのならば、覚悟せねばならない
その時あなたは昼を統べる人類に対する夜を統べる者──深淵の覇者たる一角、吸血鬼と相対することになる

「んー、今日は軽くデザートも食べたいところだなぁ」

──散乱する木乃伊の如く干からびた死体の中央で誰かの頭蓋を弄ぶそれに気づかれれば、その食事が再開するのは確実だ


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