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【俺能世界】俺が能力授けるからこの世界で戦え【新世界】Part46

55【聖剣】刃 ◆y7XUmHaaYQ:2020/07/20(月) 16:49:04 ID:Rhr7wwrs
>>54
乾坤一擲、破滅的で合理的
己の身を顧みず、死んでも殺すと振るった一撃は今度は確かな人体を裂く手ごたえを伝えてくる
一手過てば為すすべもなく殺されていたであろうそれこそ棒を振るしか能のない男の神髄
執念の果てに奇跡をつかんだともいえるが、あるいは順当な結果だろう。なぜなら戦士と学者ではそもそもからして土俵が違う

「…悪いに、決まっているだろう。何があったのかは知らんし、また興味もないがな、何にせよ選んだのは貴様だろう。
 貴様のそれがあれば気に食わないのなら殺さずとも跳ね除けられたろう、結局のところ貴様は望むがままに利用されたのだろう?」

″畢竟、自業自得でしかないだろう″と容赦なく告げながら、あるいは彼は自身が切り裂いた女以上に明確に死の隣にいる
悪を殺すとその身に背負った妄執だけで意識を保ち、倒れ伏してなおその眼光に狂い無く女をにらみつけて、狂気の念を迸らせる
もはや呼吸さえ浅くなりながらも剣を手放す気配はなく、どころかそれを支えにして何とか再び立ちあがらんと裂かれた傷さえ無視しながらその足に力を込めて、また血がそこから噴き出る悪循環
立つほうが致命的なのに、もはや感じていたはずの激痛さえ淡く遠いもの様になっているにもかかわらずそれでも彼は止まらない

「知ったことか、言ったはずだぞ、興味がないと
 よもや貴様、この期に及んでまだ俺が正義の味方だとでも思っているのではあるまいな」

鋼を突き刺し立ち上がり、剣を引きずり不協和音を奏でながらゆっくりと進む彼の姿はまさしく悪鬼羅刹
多くの英雄譚で語られるような美しい刃をその手に抱き、悪を倒すためだけに生きる男はしかし英雄たちには程遠い
棒を振るしか能がない、と女が語った通りだ。殺すことしか知らない、救い、与えることなどできず奪うことしか能がない
あぁそれは──これまで殺してきた悪と一体何が違うのだろう?

「俺は所詮悪を斬るしか能のない一振りの剣にすぎん。情け、同情、労り、救い…そんなものを与えられると思うな
 それにな、俺は最初に言ったはずだぞ」

自らを剣と評した通り、その言葉には鋼の冷たさと心さえ切り裂こうとする鋭さしかない
女の前まで近寄れば、最後の力で剣をわずかに持ち上げて

「貴様は藻掻き苦しんで死ね、とな」

その心臓を穿たんと、真っ直ぐに振り下ろした


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