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【俺能世界】俺が能力授けるからこの世界で戦え【新世界】Part46

53【聖剣】刃 ◆y7XUmHaaYQ:2020/07/19(日) 19:29:33 ID:g2ZByGYI
>>52
「それも肯定しよう、俺には真実これしか能がない」

極光を放った刹那、呻きとともに触腕の動きが僅かだが停止したらしい
後退の選択肢は無論ない。矛盾のような話だが、この超密着状態のこの場所こそが最も生存確率の高い死地であり、僅かでも離れればもはや勝率は絶無に近いのだ。
故にこそ、さらに前へと体を動かす。安全圏など元よりなく、そんなものを探す気もありはしない。
触腕の届く距離は残らず死地なれば、より勝率の高い死地へと身を躍らせ続けることでしか打倒は叶わない
引けば死に、臆しても死ぬ。なればこそ、引かず臆さずか細い糸の上でどちらかに終わりが来るまで我と彼とでトーテンタンツを続けるのだ

「──あぁ、なるほど。貴様、己を劣等だと自覚しているのか
 俺の棒振りに対して貴様はガラクタいじりか?あぁつまり、誰より自分を己自身で見下しているのか」

頭脳を貶す一言に対しての狼狽具合。意識的か無意識的か、相手を見下すように、己の方が優等であると言いたげに小馬鹿にするような話し方
憶測ではあるが、つまりはそう言うことなのだろう。彼の取り柄が剣だけであるのに対して、彼女は恐らく頭脳なのだ
何があったのかは知らないし、また興味もない。だが、触腕と思考が直結している以上、そこをついて乱すことに意義はある
言葉を信じるなら、これほど驚異的な代物を作り上げている以上は頭脳的に優れているのは間違いないのだ。下手に冷静にさせてしまえば不測の一手を打ってきかねない

「それ以外を肯定されなかったのか、あるいは肯定されたうえでそれでもできぬ自分を恥じ続けているのか。
 どちらかは分からんが敢えて言ってやろう──
 
 ──哀れだな、小娘」

罵倒でなく、殺意でなく、敢えて純粋な見下しとして思ってもいない言葉を発する。
しかし彼はまともな情動を知らぬが故に、彼の表情は不変であり、声もまた特段哀れみが乗っているわけでもなく静謐なまま。
およそ感情というものは乗っていない言葉だが、少しでも精神を搔き乱せれば御の字。試せる手を打っただけで、特別期待もしていない

まだ完全には視界が回復していないのだろう、狙い定まらず漠然とした感覚で襲ってくるそれらはしかしそれだけで脅威的だ
狙いを定めていないからこそどこから襲ってくるかわからず、加えて圧倒的な速度だ
だがしかし、裏を返せば攻めるには完全ではない今しかないということ
血のような紅が地面に落ちて割れると同時、一手過てば絶死の四の刃の更なる奥へと体を傾ける。
一太刀で二つを止めて、残りの二つが腹と右足を裂く。知ったことではない。
二太刀で一つを弾きながら、もう一つが腹から顔面にかけてを浅く深く裂き、片目がつぶれる。遠近感がつぶれようがこの距離なら狙いを過つことなど元よりあり得ない。
三太刀目で残る一つを弾きながら首が裂かれ、さらに血が噴き出る。ようやく邪魔が消えた。

そして繰り出す四の太刀
大上段に構えた剣を剣に眠るもう一つの力、極光を凝縮した斬撃とともに倒れこむように繰り出した


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