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【俺能世界】俺が能力授けるからこの世界で戦え【新世界】Part46

17【知識の魔導書】エリアス・S・ワイズマン:2019/06/22(土) 22:32:12 ID:pDcQtH7c
>>15
【旧き伝承に曰く、とある東国の英雄は地より解き放つ弓矢によりて】
【天つ日輪の九つを天より射落としたのだという】
【それは飽くまで伝説であり、伝説とは人々の信仰が昇華された一つのカタチだ】
【物語において英雄たちは、必ずや伝承に伝わる力を得る】
【そして英雄たちは必ずや己が試練と対峙する】
【それは新たな信仰を集め、やがては新たな伝承となる】


【この街は、その塗り固められた信仰が、幾重に重なる伝承たちが集う場所】
【数奇な運命の織物を成す類稀なる命が集い】
【命は己が試練と対峙し、試練は新たな輝きを灯す】
【それが新たな物語の火種となるか、尽き果てる蝋燭の最期の一瞬と果てるか】
【いずれにせよ、物語は廻るのだ。全ての命が果てるまで、異能の回帰は終わらない】

「そうとも、お前の言う通りだ。試練とは常に『事物を上回る超常』のことを指す。私がお前を試すことなど万に一つも有り得ない。」
「───だからこそ、これは“試練”なのだ!そうとも、私を包むこの『守護者』も、私を護る『城塞』も、私を射抜く『弓矢』でさえも……! 総てはみんな理屈の外だ。我々の人智を超えた、紛れもない『超常』だ!」

【火球、火球、火球、火球。矢継ぎ早の乱撃は、されど弓兵の躰を捉えるには能わない】
【放ち、束ねること七つ。弓兵は余裕の表情だ。されど額には僅かに汗が滲んでいる】
【火炎の熱によるものか、打開の一手を見出せぬ焦燥からか。白衣の男が見立てるところ、恐らくは殆どが前者】
【だからこそ火の粉に照らされた男は狂笑を浮かべ、目前の道を躍る彼へ一方的に語りかける】
【“まだお前はやれるだろう───!”】

「……そうだ。それでいい。さあ、まだ動けるだろう! もっと見せてくれ……! 貴方の輝きを、お前の異能の真髄を!」
「それが私の生きる『意味』になる、私が生まれてきた『理由』を示してくれる……! 」

【致命の矢が唸りを上げて、然し白衣の王には届かない】
【城塞を越えた先に待っていたのは不可視の障壁とその守護者】
【カランと地に転がった弓矢が数本、次の瞬間には火を放ち融解する】
【王を護る一つの小国は、ただ一人の弓兵が陥すにはあまりにも絶望的な護りを持っていた】

【───が、しかし】
【数多の弓矢の一本が、不可視の障壁を貫いた】
【それは所詮、ただの偶然だ。龍はその矢を容易く嚙み潰し、融解すら挟まずに跡形も無く昇華させてしまった】
【そして王は、それさえもまた良しと陽炎の中で笑みを絶やさない】


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