したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

萌え語り用

111小説家もどき:2024/06/17(月) 12:14:09 ID:21Dp1Xxo0
4月に入って進級。新しいクラスに知り合いは確かにいたが、去年仲が良かったグループはてんでんばらばら。
1ヶ月経ってなお、私は辛かった。新たな友達を作る力なんて……

それは5月の頭だったろうか。千枚通しを一つ通しただけのような細い穴が、一気に開けた。
その出口の先に、彼女がいた。

初めのうちは、邪な視線を彼女に向けていた。
──ああ、食ってやりたい。不純なことなど何も知らぬであろうその体に、私だけの紋章を縫い付けてやりたい──
それが変わったのもきっと、5月の頭であろうなあ。私の脳は急に雑念を脱ぎ捨て、恋煩いへと舵を切った。
感情の動きに勘づいた翌日、私はその理由の一つになった友とのdiscordに、こう綴った。
「君たちのせいだぞ」と──

それからずっと私は彼女を追い続けた。それが無駄足になると分かっていながら。
低脳な私と、華麗なる才媛。まだ一つも交わらない会話。
運命の導き合わせも何度かあったろうが、時期も時期だからと言い訳して一歩を踏み出せずにいる。
私には、釣り合わない…彼女が好きだからこそ、彼女には幸せになってもらいたいのだ。
その幸せのヴィジョンの中に私が居なかろうと、私は決して悔やんだりなどしない。
一緒にいられたらいいのにな、という虚言は、夢物語を突き詰めたものである。

これがラストだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板