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俺は居る!!!
19
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2023/04/23(日) 19:11:40 ID:???
バスは予定通りに快調に進み、ハイウェイへと突入した。
ハイウェイはカーブも信号も無いので、酔いが悪化することは無い。
私は安堵し、また友人らとのバカ話に花を咲かせていた・
その時
私の隣の安川爆弾がポツリと火花をあげた
「・・・うんこしたい。」
・・・車酔いではなかったのだ。彼は一心不乱に、今にも括約筋の束縛を
振り切って生まれ落ちんとする『うんこ』との熱いバトルを孤独に繰り広げて
いたのである。
しかし、そんなことを告白されても私にはどうしようもなかった。
勿論バスにはトイレは無かったし、ハイウェイに乗ったばかりで次のトイレ休憩はまだまだ先だったからだ。
「やばい?先生に言おうか?」
「いや、言わんといて。」
蚊の消え入るような声で彼はよわよわしく訴えた。
そうなのだ。小学生にとって『うんこ』という行為は、イスラム教徒が豚を食うに等しいタブーだったのだ。
しかし、彼の様子を見ていると、そんな事を言っている場合ではなさそうなのがわかった。
「このままでは『ウンコマン』が『おもらしマン』にクラスアップして
いくだけだ!」
そう考えた私は、彼の抑止を振り切り、先生に
「安川君がうんこしたいって言ってます。」と伝えた。
わざわざ先生に接近して、小声で伝えたのは私なりの彼の名誉への気遣いであった。
しかし、先生はそんな私の気遣いに気付かず
「安川君、ガマンできそう?もう出ちゃいそう?」
とバス中に響き渡る大声で彼に問い掛けた。
安川君の恨みがましい視線が私に突き刺さる。
一瞬で車内には静寂が訪れ、皆の注意は『うんこがもれそうな安川君』に集まった。
先生が彼の隣の席へと移動したので、隣だった私は先生の席へと移動が出来だ。
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