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このかき氷を見てくれ、空を突き抜けそうだ
1
:
クールポイズン
◆6l9kT02E.A
:2014/03/30(日) 12:00:17 ID:BAZvn20s
果てしなく、青い
2
:
(´・ω・`)
:2014/03/30(日) 12:03:44 ID:BAZvn20s
柳
3
:
(´・ω・`)
:2014/03/30(日) 12:08:27 ID:BAZvn20s
その街の中心部には細い川が通っていた
コンクリートで舗装された、お世辞にもきれいとは言えない川
その川を覗くような格好で柳の木がいくつかたっている
周辺のマンションの住人の犬に、散歩の度におしっこをかけられるような柳の木
4
:
(´・ω・`)
:2014/03/30(日) 12:22:48 ID:BAZvn20s
お話の主人公はその内のひとつ
仲間からは「はなやぎ」と呼ばれている
いつも犬を散歩させている、伊井さんというおばあさんが、根元にお花を植えていたからね
花は、黄色い花びらをもつ、茎の長いもので、はなやぎと花はとても仲がよかった
強い風が吹くと、いつも花が少し揺れていたっけ
5
:
(´・ω・`)
:2014/03/30(日) 12:39:36 ID:BAZvn20s
はなやぎはなにかを眺めることが好きだった
もっともこれは、はなやぎに限ったことではなく、のっぽで猫背の柳たちは、揃いも揃ってみんなそうだった
一日二回の散歩に来る犬とその飼い主や、柳の根元でその陰に入って休む猫、垂れ下がった柳の枝に時々タッチして行く子供、夜の川にうつる月を黙って眺めている学生
彼らはそんな人々の日常を静かに見まもっていた
6
:
(´・ω・`)
:2014/03/30(日) 17:25:50 ID:BAZvn20s
ある日のこと、春だったと思う
はなやぎはいつも通りに、花と話していた
「きみはいつもきれいだね」
「ありがとうございます」
「ぼくは黄色が好きなんだ。明るい気持ちになれるからね」
「えぇ、そうでしょう。私は貴方の為に植えられた花ですから」
事実、伊井さんが花を植えたのは柳のためだった。彼女はそういう人だったのだ
7
:
(´・ω・`)
:2014/03/31(月) 15:48:09 ID:vEpfuOy2
「でもぼくはダメだな。ぼくの緑の葉は暗い色だし、きれいな形じゃあない」
はなやぎの口調は自嘲するような感じではなく、もっと素直なものだった。
それを聞いた花は微笑みながら返事をする
「私は貴方の葉のことも、好きですよ。確かに貴方の葉の色は暗いですけれど。貴方がその手を精一杯にひろげてみんなのために陰を作ってることも、夜風に合わせて体を揺らして、寂しい人を慰めていることも、全部、知っています」
8
:
クールポイズン
◆6l9kT02E.A
:2014/03/31(月) 16:03:49 ID:vEpfuOy2
こんなことを言われては堪らない
はなやぎは照れ隠しに枝を大きくふるわせた
だけど大きくふるわせすぎて、葉っぱが一枚落ちてしまった
葉っぱはひらひら、ひらひらと、回りながら川に落ちた
水面に浮いた葉っぱを見ると小さな毛虫が乗っている
9
:
(´・ω・`)
:2014/04/07(月) 20:53:25 ID:3nvmaDXQ
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