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ノパ⊿゚)は魔女の弟子のようです

1同志名無しさん:2016/06/02(木) 17:54:08 ID:2z.3f9s.0
(´・ω・`)「ふむ、そろそろ閉店かな」

夜も深くなり、殆どの人間が眠りについた頃、古道具屋の主人はゆっくりと紅茶を啜っていた。

(´・ω・`)「…しかし、今日は誰も来なかったね。まぁこんな辺境の古道具屋なんて来る人が可笑しいと思うんだけどさ」

自嘲気味な独り言をぽつりと呟き、紅茶を口に運ぼうとする

「ヒーッヒッヒッヒッ!邪魔するよ!」

(´ ゚ω ゚`)「ファッ!?」

突然ドゴォと大きな音を立てて店の扉を蹴り破り、ある女性が入って来た。

从 ゚∀从「久し振りだねぇ、まだこんな所でガラクタ売って暮らしてたのかい」

2同志名無しさん:2016/06/02(木) 17:54:38 ID:2z.3f9s.0
入って来た女性は銀色の髪を引きずる直前まで伸ばしており、其れを抑えるように緑と白い装飾品を付けたとんがり帽子を被っている。更にコウモリの羽を無理やり引き伸ばした様なデザインのマントを羽織っており、童話で出てくる悪魔の姿そのものだった。

(;´・ω・`)「何だ、君か…いっつも思うんだけど普通に来れない?」

从 ゚∀从「この魔女である私に普通の入り方をしろと?ちゃんちゃら御免だね」

椅子に掛けなおした主人に向かって自称魔女はずかずかと近付き、机の前に仁王立ちした。

(´・ω・`)「で、今日は何の様なんだい?」

紅茶を淹れなおそうとする主人に向かって魔女はこう言放った。


从 ゚∀从「魔法使いは置いてあるかい?」

3同志名無しさん:2016/06/02(木) 17:55:13 ID:2z.3f9s.0

(;´・ω・`)「魔法使い…?また突拍子も無いこと言うねー、君」

从 ゚∀从「コンだけガラクタ売っているんだ、魔法使いの一つや二つ置いてあるだろう?」

魔女はニヤニヤと笑いながら近くにあった椅子に腰掛ける。

ふむ、と少し主人は考え

(´・ω・`)「いや、あるにはあるんだがね…少しキズものなんだ」

从-∀从「外見は問わないよ、大事なのは中身さね」

(´・ω・`)「そのキズと言うのが酷いものでね。君の言う初歩的な魔法はおろか、空を飛ぶ事も出来ないんだ」

从´ ゚∀从「あぁん?そりゃ本当に魔法使いなのかい?まさかとは思うけど、私にまがいモン売りつけようとしてるんじゃ無いだろうね」

いつの間にか手が暇になったのか、無意識に作っていた氷の人形を握り潰しながら尋ねる。

(´・ω・`)「でも、魔法に対する耐性、素質、そして何よりも向上心はある意味君以上では無いかと僕は見ているんだ。損は無いと思うよ」

(´・ω・`)「其れに少しキズもの、と言うだけでその物の本質を見ずに切り捨てると言うのは魔女がして良いこととは思えないと僕は思うんだけどなぁ」

4同志名無しさん:2016/06/02(木) 17:55:39 ID:2z.3f9s.0
魔女は少し考え

溜め息をつき

从-∀从「それがお前さんの商売文句ってことかい。気はあんまり進まないけど…そこまで言うなら見せてみなよ」

(´・ω・`)「あぁ…それなら…僕の椅子の下で泣いてるよ」



ノハ;⊿;)「ぐすっ…ひぐっ…」

主人や魔女よりかなり小さい少女が椅子の下に隠れてベソをかいていた。

(´・ω・`)「ほら、出ておいでよヒート」

ノハ;⊿;)「うっ…ぐすっ…ハインさま…」

从 ゚∀从「…」

5同志名無しさん:2016/06/02(木) 17:56:07 ID:2z.3f9s.0
魔女の髪の毛がシュルシュルと伸び、少女の小さな身体を絡め取って軽々と持ち上げる。

ノハ;⊿;)「え?うぇ?」

今にも泣きそうな少女を尻目に魔女はジロジロと舐め回すように見つめ

从^∀从「弱虫で無能な上に泣き虫と来たか…ヒッーヒッヒ、コレで魔法使いを名乗るたぁ、詐欺もいいところだね」

ニンマリと悪魔の様なしかし嬉しそうな笑みを少女に向ける

ノハ;Д;)「ひぃぃやぁぁぁぁ!!!たすけてショボォォォン!」

从 ゚∀从「何も取って食おうってわけじゃ無いんだが…」

(;´・ω・`)「…因みにその泣き虫魔法使いをどうするつもりなんだい?」

从 ゚∀从「なぁに、決まってるだろう」

6同志名無しさん:2016/06/02(木) 17:57:46 ID:2z.3f9s.0
从 ゚∀从「一人前の魔法使いにしてやるのさ」



そう言うと魔女は自分の帽子をと良く似ているが、一回り小さい帽子を少女に被せた。




从-∀从「仕方が無いから今回は此奴で勘弁してやるよ」

(´・ω・`)「おっとお客さんお代が未だだよ」

魔女は少女を髪の毛から手に持ち、腰に抱える様に持ち帰ると

从 ゚∀从9m「此奴の出世払いにツケときな!ヒーッヒッヒッヒッ!」

ノハ;⊿;)「じゃ、じゃあね…」


(´・ω・`)「…毎度あり」

そう言うとスタスタと魔女と魔法使い成り立ての少女は店を出て行った。

(´・ω・`)「…蹴破ったドアをキチンと直していくあたり、几帳面だねぇ。立派な魔法使いになってくれたらいいが」

いつの間にか修復されているドアを見ながら、主人は少し冷めてしまった紅茶を啜った。

7同志名無しさん:2016/06/02(木) 18:51:17 ID:xm5d2XdE0
お、なんだなんだ

8同志名無しさん:2016/06/02(木) 19:03:05 ID:PpBDd1Jw0
続きが読みたい

9同志名無しさん:2016/06/02(木) 20:23:16 ID:I4k5sCS60
いいね、期待

10同志名無しさん:2016/06/02(木) 21:07:26 ID:t.4nNPdw0
おもろそうやんけ

11同志名無しさん:2016/06/02(木) 22:00:37 ID:g4uv4L760
面白い、続き待ち

12同志名無しさん:2016/06/28(火) 22:04:14 ID:YdSRcbnc0
あら、すてきな作品が来てた
楽しみ

13同志名無しさん:2016/07/18(月) 11:43:40 ID:8o3FQ5Q60
从 ゚∀从「さーて、ガキンチョよ」

夜はさらに更けたのか、もう殆ど周りは見えなくなっている。今はチラホラと設置されているランプの光が主な光源となっている。

此処は魔女の家。東の魔女として名が高いハインの家は意外にもシンプルな設計で、少し大きめの屋敷と言った印象を受けた。

だが此処に住んでいる人物は魔女の他に1人の使用人しか居ない。

ヒートは少しだけその使用人をみたが、顔色がほとんど土気色で生きている様には見えなかった。ハイン曰く

从 ゚∀从「仕事するんなら何だっていいのさ、大事なのは中身さね」

との事。



从 ゚∀从「そもそも魔法というのは力の無いものが使用するもんなんだ」

プカプカとパイプを吹かしながら魔女は言う。

从 ゚∀从「お前みたいなガキには丁度良いよ、イッヒッヒ…」

ノパ⊿゚)「…それって誉めてるんですか?」

从 ゚∀从「いんや、貶してる」

この人は本当に教える気があるのだろうか。かなり不安だったのだが更に不安になって来た。

从 ゚∀从「先ずお前の名前を教えておくれ。べつに泣き虫でも良いんだが、それじゃあ締まらないだろう?」

…名前も聞かないなんて、本当に教える気はあるだろうか。

ノパ⊿゚)「ヒート…って言います」

从 ゚∀从「ひーとぉ?ヒートアイランド現象の事かい?」

ノハ;゚⊿゚)「ち、違いますよ…ヒートはヒート何です…」

从 ゚∀从「あっそ。でもヒートだけじゃあ面白く無いねぇ」

魔女は少し考える素振りをすると直ぐに指をさしてこう言った。

从 ゚∀从「よぅし、お前は今からヒート・ハインリヒと名乗れ。何事も名字があった方がやり易いだろう?」

14同志名無しさん:2016/07/18(月) 12:47:42 ID:.MHAzQJ.0
更新来た!と思ったら1レスだけだと?

15同志名無しさん:2016/09/17(土) 20:07:19 ID:PZWR9FkE0
何ですは誤字かな?
つづき待ってる


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