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ξ゚⊿゚)ξお嬢様ラグタイムのようですお(^ω^ )
1
:
同志名無しさん
:2016/03/17(木) 19:31:20 ID:.8RiXELE0
( ^ω^) ブロロロロロ…
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ω^) ブロロロロロ…
( ^ω^) キキーッ
( ^ω^)「ついたお」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( ^ω^)「…?」
( ^ω^)「どうしたお。早く降りて学校に行くお、お嬢様」
ξ゚⊿゚)ξ「ヤダ」
(;^ω^)「ヤダって…」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタもついてきなさいよ、ブーン」
(;^ω^)「いや俺どうみてもおっさんだから。学校とか入れないから」
ξ゚⊿゚)ξ「退屈なのよ」
( ^ω^)「ハイスクールってのはそういうもんだお」
( ^ω^)「諦めてキッズと遊んでくるお」
71
:
同志名無しさん
:2016/03/20(日) 19:55:07 ID:JkO6l/nQ0
乙
ツン只者じゃなさすぎワロタ
72
:
同志名無しさん
:2016/03/20(日) 19:58:12 ID:WwpPpQ8w0
乙
お嬢様強いな
73
:
同志名無しさん
:2016/03/20(日) 21:47:23 ID:N8qloEyY0
ただ守られるだけのお嬢様じゃないの良い
74
:
同志名無しさん
:2016/03/20(日) 22:34:39 ID:YoIgZ1zY0
乙 強いお嬢様とか禁酒法時代とか最高
モブにもAAが当たってるともっと読みやすいかもしれない
75
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:49:44 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「…と、いうわけですお」
(#ФωФ)
(#ФωФ)「なるほど」
(#ФωФ)「それでウチの車がぶっとんだ、と」
( ^ω^)「はい」
(#ФωФ)「手に入る予定の酒も」
( ^ω^)「はい」
(#ФωФ)「俺の娘がドリフの爆発オチみたいな服を着て帰ってきたのも」
(#ФωФ)「全部お前のせいってことであるな」
( ^ω^) テヘッ
ξ゚⊿゚)ξお嬢様ラグタイムのようですお(^ω^ ) 第3話
76
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:50:06 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「と、いうようなやりとりが、昨晩あったんだお」ボボボボロロロ
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん」
ξ゚⊿゚)ξ「それで、あんたそのあと無事だったの?」
( ^ω^)b+「なんとか致命傷で済んだお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう」
ξ゚⊿゚)ξ「よかったわね」
( ^ω^)「フサを連れて行ったのがよかったお」
( ^ω^)「熟練のウィスキー職人が仲間に入ったんだお。そこだけはボスも喜んで…」
77
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:50:38 ID:L6UqntUY0
ボロロロロ…
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、もっとスピード出ないの?」
(;^ω^)「すみませんお。これが精一杯だお」
ξ゚⊿゚)ξ「ていうか何なのこのボロ車」
( ^ω^)「前の高級車リンカーンとこの骨董品キングストンワゴンを比べたらいけないお」ボロボロ
( ^ω^)「俺達のセーフハウス(隠れ家)に眠ってた骨董品だお。レストアしたらなんとか動いたお」
ξ゚⊿゚)ξ「はぁ…こんな車で送り迎えされるなんて。最低」
ξ゚⊿゚)ξ「こんな姿同級生に見られたくないわー」
78
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:51:06 ID:L6UqntUY0
ξ゚⊿゚)ξ「この憂鬱を晴らすには…」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚ー゚)ξ+
( ^ω^)「あっ、だめです」
( ^ω^)「昨日ボスからも散々言われたんです」
ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫。私を信じて」
( ^ω^)「いやちょっと何言ってるのかわからないです」
79
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:51:36 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「というわけで、今日も一緒です」
ξ゚⊿゚)ξ「みんな、今日もよろしく」
('A`;)「いいの?昨日半殺しにされたんだろ」バタン
ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫よ。私がついてるから」バタン
( ^ω^)「ついてたからボスに半殺しにされたんだよなぁ…」バタン
ミ,,゚Д゚彡「やっぱキングストンワゴンに四人乗ると狭いっすね」バタン
('A`)「おめーがデカいんだよ」
ミ,,゚Д゚彡「自分アイルランド人っすから…」
( ^ω^)「それじゃ出発するお」ボロロロロロロ
80
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:52:03 ID:L6UqntUY0
ξ゚⊿゚)ξ「それで、今日はどこへ行くの? ジョルジュのビール密造所?」
( ^ω^)「ちがうお。今日は土地探しだお」
ξ゚⊿゚)ξ「へぇ…?」
ξ゚⊿゚)ξ「土地? どういうことなの?」
( ^ω^)「半殺しの儀式の後に、ボスと打ち合わせしたんだお」
( ^ω^)「せっかく酒作りの技術を持った仲間が入ったんだから、自前で作らない手は無いお」
ミ,,゚Д゚彡「自分、アイルランド人っすから」
ミ,,゚Д゚彡「酒作らないとかちょっとありえないっていうか」
('A`)「しかもブツはウィスキー。ビールよりはるかに儲かる見込みがある」
81
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:52:25 ID:L6UqntUY0
('A`)「そう。いわば、駆け出しの俺たちの組織がステップアップするんだ」
('A`)「いままでは誰かから買った酒を横流ししてただけ」
('A`)「でもこれからは、自分たちで作った酒を売りさばく。仲買人から製造元になるんだ」
( ゚A ゚)「ビッグになるんだぜ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「なるほど、ね…」
ξ゚⊿゚)ξ「面白そうじゃない」
ミ,,゚Д゚彡「で、そのためにも新しい"印刷所"の用地が要るんす」
( ^ω^)「その土地を買いにいくって寸法だお」
82
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:52:54 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「ついたお」キキッ
ξ゚⊿゚)ξ「あれ、ここ」
[ショボンズ・バーボン・ハウス]
ξ゚⊿゚)ξ「ショボンの酒場じゃない」バタン
ξ゚⊿゚)ξ「不動産屋に行くんじゃないの?」
('A`)「オーケー。仮に俺たちが「ストレート」(カタギ)な不動産屋に行ったとしよう」バタン
('A`)「何て言って店に入っていくんだい? 「ヘイ、密造酒を作りたいから物件を見せてくれ」ってか?」
( ^ω^)「そういうことだお。俺たちが使う物件には、俺たちなりの探し方があるんだお」バタン スタスタ
ξ゚⊿゚)ξ「……」スタスタ
83
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:53:35 ID:L6UqntUY0
カランカラン
(´・ω・`)「やあ、ようこそバーボンハウスへ」
(´・ω・`)「今日はお嬢様も一緒だね。それから、新顔もいるようだが」
ξ゚⊿゚)ξ「どうも」
ミ,,゚Д゚彡「どうも。フサっす」
( ^ω^)「新しい仲間だお」
(´・ω・`)「そうかい。ショボンだ、よろしく」
(´・ω・`)「ところで君達、店はまだ開けてないんだけど…。「卸売り」に来たのかい?」
( ^ω^)「いや、今日は違うお」
( ^ω^)「前言ってた「オフィス」を紹介してほしいんだお」
(´・ω・`)「ああ、あの「オフィス」をね…」
84
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:53:55 ID:L6UqntUY0
(´・ω・`)「ちょっと待ってな」
ガサガサ
(´・ω・`)「ここの常連客の一人に、そういう物件を扱っている人がいてね」
(´・ω・`)「あった、これが「オフィス」の電話番号だ」
( ^ω^)「サンクス。さっそく電話入れてくれお」
(´・ω・`)「入れるのはいいが、ブーン、何か忘れていないかい?」
( ^ω^)「おっ。すまんお。前金はちょっと無理なんだお」
(´・ω・`)「えぇ…」
('A`)「すまねぇ。俺たちもいろいろあってな」
(´・ω・`)「前金が無理なのなら、君達のビジネスの内容を聞かせてくれないかな?」
(´・ω・`)「確実な収入のアテがあるのでなければ、僕も協力しかねるなぁ」
85
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:54:29 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「オーケー。まず第一。こいつはアイルランド人だお」
ミ,,゚Д゚彡「自分、アイルランド人っす」
( ^ω^)「そして第二。目立たない場所に、広いフロアのテナントが欲しい」
('A`)「あとはわかるな?」
(´・ω・`)「…ああ、なるほど」
(´・ω・`)「で、そのブツがうちの店にも流れてくるってことだね?」
( ^ω^)「今後はこのバーボン・ハウスで、本物のバーボンが提供されることになるお」
(´・ω・`)「ディール。さっそく電話しよう」
ジーコ ジーコ ジーコ
(´・ω・`)「「オフィス」の住所はここだ。行ってくるといい」
86
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:54:50 ID:L6UqntUY0
-オフィス-
( ^ω^)「またダウンタウンだお」ボロロロロ… キキッ
('A`)「タンブルストンズ・アンド・カンパニー。ここだな。ここの二階だ」
ミ,,゚Д゚彡「パーキングメーター作動させましょう。クォーター(25セント硬貨)下さい」
( ^ω^)「ないお」
('A`)「ない」
ξ゚⊿゚)ξ「……」チャリン
ミ,,゚Д゚彡「面目ねぇ」
( ^ω^)「25セント硬貨すらない貧乏集団だお」
('A`)「なに、これからビッグになるんだ。さあ行こうぜ」カンカンカン
87
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:55:12 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「ここだお。立派なドアだお」コンコン
「はーい」ガチャッ
∬ ´_ゝ`) キョロキョロ
ξ゚⊿゚)ξ(うわっ。美人)
( ^ω^)(おっぱいでけー)
(‘A`)(おっぱいでけー)
ミ,,゚Д゚彡(お(ry)
∬ ´_ゝ`)「こんにちは。あなたがブーン?」
( ^ω^)「そうですお。どうして俺の名前を?」
∬ ´_ゝ`)「ショボンが電話で言ってたわ。スノーボールみたいな巨漢とキュートなスクールガールがうちにご用だって」
∬ ´_ゝ`)「まあ、入って、どうぞ」
88
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:55:39 ID:L6UqntUY0
∬ ´_ゝ`)「そこに座ってね。コーヒー入れるわ」
ミ,,゚Д゚彡「こんな立派なソファーに作業着で座っていいんすか…」
(‘A`)「失礼します」パスッ
( ^ω^)「失礼します」ドスンッ
(‘A`) フワン
ξ゚⊿゚)ξ(ブーンの肉圧でドクオが浮いてる…!)
∬ ´_ゝ`)「どうぞ。飲み物よ」
(‘A`)「こりゃどうも」
∬ ´_ゝ`)「ショボンのお店のお客さんだったら、これは「飲み物」とは言えないかもしれないけど…ね」ウィンク
89
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:55:59 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「立派な事務所ですおね」ゴクリ
∬ ´_ゝ`)「ありがとう。ここは家族で使ってる事務所なの」
∬ ´_ゝ`)「いまはみんな仕事で出てるわ。私はだいたいこの事務所にいるから、用があったら私宛に電話をちょうだいね」
( ^ω^)「よろしくだお」
∬ ´_ゝ`)「で、ご用って?」
( ^ω^)「リアル・エステート(不動産)だお」
( ^ω^)「機械を何台か置けるビルのフロアーを用意してくれお」
∬ ´_ゝ`)「機械…ねぇ」
∬ ´_ゝ`)「そういう部屋ならいくつか扱ってるんだけど…」
∬ ´_ゝ`)「ショボンの紹介ってことは、「普通の部屋」じゃ駄目なんじゃないの?」
ミ,,゚Д゚彡 スッ
∬ ´_ゝ`)「あら、この琥珀色。もしかして」
ミ,,゚Д゚彡「そうっス。「飲み物」っス」
90
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:56:23 ID:L6UqntUY0
∬ ´_ゝ`)「そういうことね」
∬ ´_ゝ`)「オーケー、ならちょうどいい物件があるわ」
(‘A`)「ふむ?」
∬ ´_ゝ`)「確かこの辺に書類と図面が…ああ、あったわ」バサッ
( ^ω^)「倉庫…かお」
∬ ´_ゝ`)「リバーサイド地区のある倉庫業者がね、海運保険をケチった船主から焦げ付き手形を受け取っちゃったの」
∬ ´_ゝ`)「ウチがそこに抵当をつけて割り引いたんだけど、その倉庫業者、案の定行方をくらましちゃって」
ミ,,゚Д゚彡「へえ…つまり…どういうこと?」
(‘A`)「持ち主のいない、名義変更のできない、責任者のいない倉庫の一丁あがりってことだよ」
ミ,,゚Д゚彡「なるほど、さすがドクオさん、インテリっすね」
91
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:56:53 ID:L6UqntUY0
∬ ´_ゝ`)「そういうこと」
∬ ´_ゝ`)「ここなら好きに使ってもらっていいわよ」
∬ ´_ゝ`)「港湾区のリバーサイド地区だから、住人はいないし、人の出入りがあっても目立たないわ」
( ^ω^)「そいつぁいいお」
(‘A`)(ああ、リバーサイド地区なら、俺たちのアジトの隣の地区だな)
ミ,,゚Д゚彡「うん、この図面どおりの広さがあるなら、「印刷工場」にもぴったりっす」
∬ ´_ゝ`)「じゃ、決まりね」
∬ ´_ゝ`)「使用料はそうね…手形の額面の2万5千バックスでどう?」
ξ゚⊿゚)ξ(に、にまんごせん…!?)
∬ ´_ゝ`)「事情が事情だから、契約書は無し、領収書も無しになるけど…」
( ^ω^)「わかってるお」
( ^ω^)「それじゃまた、金持ってくるお」
92
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:57:15 ID:L6UqntUY0
-ダウンタウン 路上-
ξ゚⊿゚)ξ「はえー。にまんごせんバックス…」バタン
ミ,,゚Д゚彡バタン
(‘A`)バタン
( ^ω^)「案外安かったお」バタン ボロロロロロ…
ξ゚⊿゚)ξ「そ、そりゃ、不動産としてはそうかもしれないけど…」
ξ゚⊿゚)ξ「どうするの、そんな大金?」
(‘A`)「ウチの組織の運転資金が3万バックスほどあったはずさ」
( ^ω^)「そうだお。これから地下銀行に行くお」
ミ,,゚Д゚彡「あ、「印刷工場」にはそれ用のキカイもいるっすけど」
(‘A`)「と、なると、3万じゃギリギリかな」
( ^ω^)「いいお。ウィスキー工場ができたら、すぐに取り戻せる額だお」
ξ゚⊿゚)ξ「この事業に資金を全額ぶっこむのね…」
93
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:57:46 ID:L6UqntUY0
-地下銀行-
( ^ω^)「この裏だお」キキッ
( ^ω^)「ここに車を止めて、裏路地には歩いていくお」バタン
ξ゚⊿゚)ξ「はーっ。キングストンワゴンは乗ってるだけで疲れるわ」バタン
(‘A`)「ハイウェイ高架の下か。なんか薄暗い場所だな」バタン
ミ,,゚Д゚彡「狭い路地っすね」
( ^ω^)「あったお。この鉄の扉だお」ブザーオシー
ビーーーッ
シーン
ザザザッ… 「誰だ?」
( ^ω^)「俺だ。ブーンだお」
ザザッ… 「よし、入れ」
ガチャッ
94
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:58:06 ID:L6UqntUY0
ξ゚⊿゚)ξ(なにここ。昼間なのに薄暗い…)
ξ゚⊿゚)ξ(明かりがテーブルライト一つ。窓はまったく無し)
( ・∀・)「やあ。今日は団体さんだね、ブーン」
ξ゚⊿゚)ξ(そして、脳筋ボディーガードに囲まれた黒いスーツの痩せたじいさん、か…)
( ^ω^)「モララー、今日は「預金」を引き出しにきたお」
( ・∀・)「ふむ。いくらかね」
( ^ω^)「二万五千だお。それくらいの「預金」はあるお…?」
( ・∀・)「二万五千。ふむ…」
( ・∀・)「たしかに「預金」はある。が、それだけの額となると、ちょっと話を聞かせてもらっておいたほうが、お互いのためだと思わないかい?」
( ・∀・)「今回はどんな話なんだい?」
95
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:58:26 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「すまない、企業秘密だお」
( ・∀・)「ふむふむ、なるほど…。僕としては、その商売が確実なものかどうか、聞いておいたほうが安心かと思ったんだがね」
( ・∀・)「商売の内容を聞かせてもらえないなら、しょうがない」
( ・∀・)「少し手数料が高くなるが、いいかな?」
( ^ω^)「ボスは承知してるお」
( ・∀・)「二千だね」
( ^ω^)「千だお」
( ・∀・)「千五百。これ以上だと話を聞かなければね」
( ^ω^)「わかったお。それで現金を用意してくれお」
( ・∀・)「よし。ジョナサン、20ドル札で二万五千バックスを用意してくれ」
96
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:58:46 ID:L6UqntUY0
-地下銀行の前-
ξ゚⊿゚)ξ「…ふう。息がつまるわね、あそこ」バタン
(‘A`)「よおいしょっ…とっ!」バタン
ミ,,゚Д゚彡「20ドル札で二万五千も用意すると、かなり重くなるっすね。このトランク…」バタン
( ^ω^)「オーケー。じゃタンブルストン姉さんのとこに戻るお」ブロロロロ
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、あの黒スーツの男は何者なの?」
( ^ω^)「くわしくはわからないけど、この辺を縄張りにしてる高利貸しだって話だお」
( ^ω^)「うちのウラ資金の資金洗浄を任せてるお」
(‘A`)「つまり、それが「預金」ってわけだ」
( ^ω^)「そうだお。ブーズを売ったりして儲けたヤバい金をあのモララーに渡す。モララーはそれを綺麗な金にして、俺たちに返す」
( ^ω^)「そして、今回みたいに手数料を取る…」
( ^ω^)「そういう関係だお」
97
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:59:09 ID:L6UqntUY0
-ダウンタウン-
( ^ω^)「さて、オフィスについたお」キキッ
ミ,,゚Д゚彡「よっこいしょっ…と」バタン
(‘A`)「ヒィ重たいなぁこのトランク」バタン
ξ゚⊿゚)ξ「…ねえ」
( ^ω^)「ん?」バタン
ξ゚⊿゚)ξ「あの「オフィス」の入り口にいるトレンチコートの二人組、さっきからずっと私たちを見てるんだけど…」
98
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 14:59:32 ID:L6UqntUY0
ツンの指摘で、ブーン達は「オフィス」の入るビルの入り口を見た。
階段脇で腕組みをしていた、茶色と灰色のトレンチコートを着た二人組がその視線に気づき、ゆっくりとブーン達に近づいていった。
茶色いほうが、コートの端に手をかけた。
ブーンとドクオの表情に、さっ、と緊張が走った。
男はコートのすそをすこし開けて、腰ベルトに挟んだバッジを見せた。
(‘A`;)(やべぇ、サツだ…!)
「よぉ…紳士方…!」
灰色のほうが気楽な調子で声をかけてきた。
「ちょっと面白い話を聞いたもんでね。手に持っているものを地面に置いてもらおうか?」
ミ,,゚Д゚彡「えっ、だ、旦那方…?」
男達は懐に手を入れている。
おそらく、拳銃に手をかけているのだろう。
フサはしばらくためらった後、持っていたトランクを地面に置いた。
99
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:00:11 ID:L6UqntUY0
「ちょっと中身を改めさせてもらうぜ?」
灰色のほうがフサの脇から強引にトランクを奪って、そのとめ金に手をかけた。
「おい、カギをよこしな。ウスラデブ」
茶色いほうがブーンに近づき、威嚇するように迫った。
( ^ω^)「おまわりさん、俺たちは何もしていないお? 善良な市民だお?」
「あぁ〜? 何もしてないかどうかは、これから俺達が決めることだぜぇ〜?」
「わかったらさっさとカギを出しな」
(‘A`;)
ξ゚⊿゚)ξ ……
「それとも、こいつをはめられて面白いトコロに行きたいのかい、デブボーイ?」
灰色の男が手錠を取り出した。
ブーンと刑事たちは、たがいに顔を近づけて、にらみ合った。
100
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:00:42 ID:L6UqntUY0
オフィスビルの階段を駆け下りてくる音がした。
(´<_` )「お、おいおい、うちの前で何の騒ぎだ!?」
「あぁ!?何だテメェは?」
(´<_` )「私はオットー・タンブルストン。そこの人はブーンさんだろう? うちの顧客におかしなマネをしないでくれないか」
「そうかい。タンブルストンさんよ、あんたもコイツをくらいたくなければ、そこでおとなしく見てるといいぜ?」手錠ガチャガチャ
(´<_` )「あんたら刑事か? NBPD29分署だな? バッジはあるのか? 所持品押収の令状は?」
「…はぁ?」
(´<_` )「私は弁護士だ。このあたりの刑事裁判所のことはだいたい知っている。ギア刑事部長は元気かね? わかったら、バッジと令状をみせてもらおうか」
男達に動揺が走った。
茶色の男が、もう一度トレンチコートをめくって、腰ベルトのバッジを見せた。
(´<_` )「あれ、あんたまだ旧式のバッジを付けているのか? おかしいな、今年の頭には真ん中の星が金色になった…」
101
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:01:06 ID:L6UqntUY0
「くそっ!!!」
二人の男は、現金入りのトランクを抱えて一斉に駆け出した。
( ^ω^)「あっ!」
ブーンとドクオは反射的に背中のM1911を引き抜き、男達に向けて構えた。
偽刑事の二人組は、路上でエンジンをかけて待機していた黒塗りのラスター・ハウンドドッグに飛び乗った。
(‘A`)「ま、待ちやがれ!!」
ホイルスピンしながら走り出したハウンドドックに向けて、ブーンとドクオは45口径弾を乱射した。
リア・ウィンドウが粉々に割れて路上に飛び散ったが、
車はそのまま猛烈なエンジン音を残して走り去っていった。
102
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:01:26 ID:L6UqntUY0
(‘A`;)「く、くそっ、金を取られた! 追え!!」
(;^ω^)「やべえ、俺達キングストンワゴンしか…」
ガラスの割れる音に、ブーンとドクオは振り返った。
ドアガラスを叩き壊し、路上駐車してあったハデなピンク色のライトニング・サンダーボルトに乗り込むフサの姿があった。
ξ゚⊿゚)ξ「あっ」
フサはハンドルの下で何かガサゴソしていたかと思うと、
サンダーボルトがその咆哮をあげ、V8エンジンが高らかに響き渡った。
排気管から青色の炎を吐き出しながら、サンダーボルトは猛スピードでハウンドドッグの後を追っていった。
( ^ω^)「俺達も追うお!」バタン
(‘A`)「お、おう、キングストンワゴンだけどな…」バタン
ξ゚⊿゚)ξ「仕方ないわよ!」バタン
( ^ω^)「おっそいおー」ボロロロロ…
103
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:01:48 ID:L6UqntUY0
フサの運転するサンダーボルトはたちまちハウンドドッグに追いついた。
フサは思い切りよく、サンダーボルトの鼻先をハウンドドッグのケツにぶちこんだ。
ヘッドライトが割れる音がした。歩道の街行く人が、何事かと一斉に振り向く。
ハウンドドッグの後部座席から男が二人身を乗り出して、フサに向けて銃を乱射してきた。
フサが頭をさげると同時に、フロントガラスが粉々に砕けた。
人々は悲鳴をあげて逃げ惑った。
T字路に差し掛かった。
ハウンドドッグはドリフトしながら左へ曲がった。
フサはうまくサンダーボルトを操り、ブラックマークを最小限にして歩道をショートカットした。
緑色の郵便ポストを跳ね上げ、路上に郵便物が舞った。
104
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:02:08 ID:L6UqntUY0
曲がった先は石畳の道だった。
怒号と悲鳴が、白昼の歩行者天国を埋め尽くした。
逃げ惑う人々の残したものが、乱雑に宙に舞っていた。
警察官が静止の笛を吹いていた。
どこかからパトカーのサイレンが聞こえてきた。
新聞紙がハウンドドッグのフロントに張り付いた。
黒塗りの高級車は、それを振り払おうと蛇行運転を始めた。
そして、ホットドッグ売りの屋台に派手に衝突し、自転車とワゴンを跳ね上げた。
後を追うフサのサンダーボルトの車内に、ケチャップとマスタードのボトルが中身を吹き出しながら突っ込んできた。
顔面にレタスの切れ端を貼り付けて、フサはなおも先行するハウンドドッグを追った。
105
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:02:32 ID:L6UqntUY0
前方にまたT字路が見えた。
ミ,,゚Д゚彡「うおっしゃらぁ!!!」
フサは再び、サンダーボルトの鼻先を思い切りハウンドドッグにぶつけた。
そして、そのままスポーツカーの大パワーを生かして、ハウンドドッグをぐいぐいと前へ押していった。
「お、おい、前は壁だぞ!!」
「早くハンドルを切れ!」
「わ、わかってる!ハンドルが効かねえ…!!」
ミ,,゚Д゚彡「そいやぁ!!!」
最後の仕上げとばかりに、フサはアクセルを思い切り踏み込んだ。
衝撃が伝わってきた。
黒塗りハウンドドッグは、レンガの壁とサンダーボルトに挟まれて、長さが半分くらいに縮まって、停止した。
106
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:02:52 ID:L6UqntUY0
ブーンたちのキングストンワゴンがそこに追いついたとき、
フサはドアが開いたままで白煙を上げている黒塗りハウンドドッグの中から、
二つのトランクを回収しているところだった。
( ^ω^)「お、おい、大丈夫かお!?」
ミ,,゚Д゚彡「ああ、自分、アイルランド人っすから…」
ξ゚⊿゚)ξ「顔が赤いのと黄色いのにまみれて何かお祭りみたいになってるわよ」
(‘A`)「ま、まあ、立って歩けるほどには無事みたいだな」
ファンファンファンファン…
( ^ω^)「やべえ、今度は本物のサツのサイレンだお!! 近いお!!」
(‘A`)「おいフサ、乗れ! 逃げるぞ!!」ブロロロロ…
ミ,,゚Д゚彡「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」
トランクをかかえたフサがキングストンワゴンに飛び乗って、ドアを閉めるのも待たず、
ブーンはその場から全力で走り去った。
やがて、ホットドッグまみれのピンク色のスポーツカーと、半分にひしゃげた黒塗り高級車の事故現場に、
無数のパトカーがやってきて、青と赤の光を振りまき始めた。
107
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:03:53 ID:L6UqntUY0
ξ゚⊿゚)ξ第3話 おしまい(^ω^ )
108
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:04:16 ID:L6UqntUY0
-おまけ-
ミ,,゚Д゚彡「まあ…色々あったっすけど、あんなおっぱいの大きな美人とお知り合いになれて、そこは良かったっすね」
(‘A`)「ああ、おっぱいは大きかったな」
( ^ω^)「おっぱい大きかったおー」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたら最低」
( ゚∀゚)「へ…へぇ? おっぱいが? ねぇ?」ピクッ
( ゚∀゚)「あ、あの、自分、こんどその店に連れて行ってもらっていいすか?」
( ^ω^)「ん? んー、まあいいお。じゃあまた今度行くお」
109
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:04:38 ID:L6UqntUY0
翌日
ジリリリリリン…
( ^ω^)「誰だおこんな朝早く…はいもしもーし」
( ゚∀゚)「ブーンか?」
( ^ω^)「なんだジョルジュかお」
( ゚∀゚)「早く来てくれよ!!」
( ^ω^)「どうしたお、今日は別に仕入れの用は無いお」
( ゚∀゚)「昨日おっぱい紹介してくれるって言ったじゃねえかよ!!」
( ^ω^)「」
110
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:05:00 ID:L6UqntUY0
( ^ω^)「というわけでジョルジュのビール工場に行くお」ブロロロロ…
ξ゚⊿゚)ξ「何なんソイツ」
( ^ω^)「まったく面倒なやつだお」ブツブツ
( ^ω^)「ついたお…ってあれ? 表に出てきてやが…」
.*( ゚∀゚)+
( ^ω^)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、燕尾服っていうの、アレ?」
( ^ω^)「モーニングって言うお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう」
ξ゚⊿゚)ξ「新内閣発足かと思ったわ。あのバラの花束がなければね」
( ^ω^)「おお…もう…」
111
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:05:30 ID:L6UqntUY0
-その日の夜 ショボンズ・バーボン・ハウス-
(´・ω・`)「やあ、ようこそ…ってえっ、何その格好? し、新顔のお客様…?」
( ^ω^)「紹介するお。ジョルジュだお」
(´・ω・`)「い、いらっしゃい…」
( ゚∀゚)そ
∬ ´_ゝ`)「……?」
( ゚∀゚) スタスタ…
( ^ω^)「お、おい、ジョルジュ」
∬ ´_ゝ`)(え、なに、まっすぐこっちに歩いてくる)
( ゚∀゚) ピタッ
∬ ´_ゝ`) ……!??
112
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:06:05 ID:L6UqntUY0
( ゚∀゚) スッ
ξ゚⊿゚)ξ(ひざまづいたー!?)
∬;´_ゝ`)「ど、どうも…?」
( ゚∀゚)「結婚してください」
( ^ω^)「ええ、はい、かまいませんお、ええ…」
\人の恋路の邪魔をするなー!!/ジタバタ
フーン(´<_` )( ゚∀゚)( ´_ゝ`)ハイハイ
ズルズル
バタン
∬ ´_ゝ`)「…このバラの花束どうしたらいいかしら」
( ^ω^)「まあ、貰っといてくださいお」
113
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 15:06:57 ID:L6UqntUY0
( ゚∀゚) つづく ('A`;)
114
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 18:07:24 ID:pLxQQf920
歪みねえなジョルジュ!ww
おつ
115
:
同志名無しさん
:2016/04/03(日) 21:16:22 ID:CWfYCVQQ0
乙
好きな雰囲気だわ
116
:
同志名無しさん
:2016/04/11(月) 08:41:11 ID:dcwKkzxU0
アイルランド人はすごい。ぼくは心からそう思った。
117
:
同志名無しさん
:2016/04/11(月) 15:38:29 ID:1/mRUp6.0
無茶苦茶面白い
こんなのが来てたとは知らなかったよ
118
:
同志名無しさん
:2016/04/17(日) 15:36:34 ID:AqS6KImE0
ツンちゃんのおっぱいはいかに
119
:
同志名無しさん
:2016/05/27(金) 14:49:51 ID:cOCu8Whg0
うおお面白い
120
:
同志名無しさん
:2016/11/30(水) 00:25:10 ID:q6YMfkmU0
今気づいた面白かったそして早く戻ってきてくれ
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