(仮)＊短編小説＊【リクエスト有】

66：愛沙 ◆.WKGXvS4fo：2014/04/17(木) 17:48:58: *

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*

【あれ、演技だから】

『昌暉ってさ、杏奈と仲良いよね』

たったこの一言だけの、メール。
確かに、一緒に皆を引っ張ってるから仲良くなるの当たり前だけど……。

♪～♪～♪～

『もしもし…?』
『昌暉にはガッカリだよ』
『え…?』
『私、昌暉が杏奈と歩いてるとこ見たの』

この前の事か。
つか、凜見てたのかよ。

『杏奈が好きなら乗り換えれば?杏奈は今フリーだよ?』
『んなことする訳ねーだろ』
『私の事は嫌いなんでしょ?だったら……』
『嫌いじゃないから言ってんの』
『本当に?』
『うん、本当』

何勘違いしてんだよ。
たった杏奈と歩いてただけなのに。
ていうかあれはただ、散歩中に杏奈と会っただけなんだけど。

ピーンポーン

「え、凜…?」
「昌暉、疑ってごめんね……」

そう言って俺の唇に自分の唇を重ねる凜。
凜からしてくるのは多分初。

「昌暉、本当にごめんね」
「ううん、こっちこそごめんな。凜を心配させるような事ばっかりで」
「大丈夫。ていうかあれ、ただの演技だから」
「はぁ!?」
「昌暉が私の事好きなのは、元から知ってますから!!」

「あれ、演技だから」
こう言われた瞬間、さっきまでの焦りはなんだったのかって位吹っ飛んでった。
吹っ飛んでったと同時に、怒りと笑いが飛んできた。

「そっかそっか」
「うん」

演技はさすがにやめてほしいなぁー。
…………なんて。

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