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【艦これ】五十鈴「何それ?」 提督「ロードバイクだ」【2スレ目】

234 ◆9.kFoFDWlA:2017/12/17(日) 23:37:24 ID:xJWa7uwU

提督「しかし器用だな、君は。手順を一通り教えただけなのに、ここまで綺麗に仕上げるか」


 感心したように提督が、龍鳳の手掛けたロードバイクを一台ずつチェックしていく。

 文句の付け所のない仕上がりであった。フレームに通されたケーブル・ワイヤーは、適切な張りでフロント・リアのディレーラーへと繋がっている。


龍鳳「で、電気溶接の難易度に比べれば、このぐらいは、ホントに……ひ、歪み……歪みが……艦首と、船尾を、切断……こむらがえり的な何かが……!!」

提督「すまん、今のは俺の失言だ。俺が悪かった。思い出さなくていい」


 手先が器用なのは、鎮守府では周知のとおりである。

 おっとりとした性格の中に確かな芯を感じさせる気丈な面を持ち合わせ、潜水母艦としての面倒見の良さから潜水艦たちの信頼厚く、もともと空母予備艦として建造されたこともあるためか、多岐に渡っての平行作業が大得意である。

 かつて潜水艦寮の寮母としては庭師としての手入れに、オリョクルズ達への『躾』、炊事・洗濯・掃除、総務部としては仕入れに書類整理とパーフェクトなマルチプレイヤーである。

 創造性豊かでありながらも、黙々と同じ作業をこなすことも得意という、鎮守府にとって稀有な人材であった。そんな彼女は前世的な意味で歪みにトラウマを持っているのか、きっちりしていないと落ち着かないらしい。


提督「この調子なら今から二時間……19時前後に調整終わらせて、風呂入ってから20時には潜水艦寮に行ける。本当にありがとう、龍鳳」

龍鳳「い、いえ。本当に、私……これぐらいなら、いつだって」


 少しだけ、憂いに揺れた瞳。それを見逃すほど、提督は鈍ってはいなかったし、その憂いが何に起因することなのかも、提督にはおおよそ分かっていた。


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