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女「恋ってもんは辛いっすね!」
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私たちは小学校に上がる直前、知り合った。
女(6)「・・・」
男(6)「・・・」
男友(6)「紹介するよ、俺の友達。男だ!こっちは女」
女「よ、よろしく・・・」
男「こちらこそ・・・」
私たちの出会いは、ここからだった。
女「(男くんって、どんな人なんだろう)」
最初は、はっきり言って嫌いだった。
私の近所の唯一友達、男友くんを取ってしまった気がしたから。
男女の差からか、二人の世界には着いていけなかった。
ポケ○ンとか、分かんないよ・・・
"
"
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でも、過ごしていくうちに彼はとても優しい人だと分かった。
彼には兄弟がいて、弟が二人。私、男くん、男友くん、男弟、男弟弟、五人で放課後ほとんど遊んでいた。
男くんは、小学一年生ながらに気配りができて、その場を楽しくしてくれて、とても優しかった。特に私には。
でも、逆に男友くんが乱暴になってきて、私に見せつけて立ちションしたり、ボールを投げつけてきたり。
それを見て男弟、男弟弟も同じことしてきた。
私は毎日泣いて帰った。
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本当に辛かった。
でも、親には言わなかった。
毎日誘ってくる遊びを、断ることも出来なかった。
男くんが、笑顔で誘ってきてくれてるのに。小さいながら当時の私はそう思っていた。
男くんは、男友くんたちがやっていることに、気づいていない。
私は彼の笑顔を見ていれば、耐えられると思って耐えていた。
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しかし限界が来て、私は家の前に『遊べない日』と書いてチラシを貼った。
すると男友くんの反感を買ったのか、学校でも・・・同じことをされるようになった。
男 一組
女・男友 三組
男友「こいつ知ってる?俺らと遊べない日とかつくってんの」
男子「マジでー」
小1の癖に、陰湿なことをよくやるよ。
本当に。
でも、こんな日々もすぐに終わって、二年生に上がる頃には仲良く遊んでいた。
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期待
"
"
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もう飽きたのか
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小学三年生。男君は、急に引っ越すことになった。
引っ越した場所は近所で、はじめはよく遊びに行ってた。
でも、男君は、サッカー部。男友君は野球部へ。そして、私はピアノ。
忙しくなって、三人とも顔を合わせないようになってきた。
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そして、五年後。
私たちは再会した。
中学二年
女「……あ。男君と、男友君」
二人の名前は載っていた。少しだけ、嬉しかった。
教室に行くと、すでに少しグループが出来ていた。
仲のいい女の友達がいなかったので、男子と話すことにした。
男友君は、男君が引っ越してからも、少しだけ遊んでいた。
だから今は、女・男友と、呼び捨てだ。
男友「よ、女」
女「おひさ」
男友「久々。男君も一緒だ」
女「知ってる」
男友「んー…ま、よろしく」
女「こちらこそ」
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男「おはよー」
来た、男君。
男「俺の席どこ?」
男友「おはよ、男君。ここだってよ」
男「おー男友君同じクラスじゃん!女ちゃんも」
女「ひさひさ」
男「久しぶりだね、このメンバー」
三人とも、同じことを思っているみたい。
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そして、何もないまま。一学期と夏休みが過ぎていった。
夏休みが終わるとすぐ、体育大会で、本当にダルい。
女「うへーあつー」
男「頑張ろー」
私と男君は同じ係。旗をあげる係だった。
女「……男君」
男「何?」
女「彼女と、別れたんでしょ?」
男「……うん」
男君には中一から付き合っていた彼女がいた。
私も影で実は祝福してた。初々しい二人で、可愛かった。
でも、初々しすぎて話せなくて、別れたらしい。
女「大丈夫?」
男「うん。すっきりした。付き合ってるのに話せないなんて、おかしかったし」
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体育大会が終わり片付けの時、私は少し事故(?)に遭ってしまった。
女「あはは、女友ださー」
女友「もーやめてよー!」ドンッ
私が、女友も少しからかって、女友が軽く私の胸の辺りを押した。
場所が悪かったのか、息が出来なかった。
女「う……」
女友「え?え?え?」
涙が少し出てきて……苦しかった。
男「!?、何したの?」
女友「じょ、冗談で軽く押したら……」
女「……ふぅ。だ、大丈夫っぽい」
本当はまだ、少しだけ苦しかった。
男「無理しないでね」サスサス
男君は私の背中を優しくさすってくれた。本当に楽になった気がした。
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このときは、まだ全然『男の子』として意識していなかった。
私が、彼のことを好きと思い知らされたのは、ある一つの出来事があったからだ。
〜10月〜
女友「ねー女ー?」
女「ん〜?」
女友「女ってさ、クラスでかっこいいって思う男子誰?」
女「えっ、男君」
速答だった。とっさに出た。
女友「へぇ。ん?好きとかそういうじゃないの?」
女「んー?幼馴染みだし、考えたこともないなぁ」
この日から、私は男君を『男の子』として見た。
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