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彡(゚)(゚)「ワイが勇者!?」
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薄暗いアパートの一室で、酒を飲み、飯を食い、テレビに向かい叫ぶ男。
一見、頭のおかしい男に見える
だが、彼には叫ぶ理由があった。
彡(^)(^)「よっしゃ、いけいけー!ドカンと打ったれや!!」ムシャムシャ
彡(^)(^)「ここで勝ち越せば首位や!いくんやゴメス!ぶちかませ!!」ゴクゴク
彡(^)(^)「おっしゃ、タイムリーや!イケる!イケるでこの流れ!!」
彡(゚)(゚)「.........って、酒がもうないやんけ!しゃあない、マッマから貰ったこの酒でも飲むか.........」トクトクトク
彡(^)(^)「お、うまそうな匂い!飲んだろ!」ゴクー
彡(^)(^)「あ、コリャうまい!いくらでも飲める!」ゴクゴクゴク
彡(^)(^)「あー.........うまい、うまい!マー、トン...も、繋げて......この回で2点....は...................?」
彡(゚)(゚)「.....あ.........?......ぐ.......!」ガクガク
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┏━━━━━┓
┃ / \ ┃
┃ / \┃
┃ (゚) (゚)ミ ┃
┃ 丿 ミ ┃
┃ つ ( ┃
┃ ) ( ┃
┗━━━━━┛
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彡( )( )『おっ!死んでるゥーんだ!』フワフワ
彡( )( )『てかここ何処やねん!』キョロキョロ
気付けばそこは、辺り一面真っ白な景色
直感的にここが『あの世』なのだとわかった
どうすれば良いものかと考えていると、突然、空から声が響く
『南士衛やきう、22歳.........』
『幼少の頃から野球の才能に目覚め、リトルリーグで活躍するも』
『母親による過度な暴行によって肘と肩を壊す。彼の野球人生はここで終わる』
『中学に入り、類い稀なる才能で学問において首位を獲得するも』
『母親がありもしない噂を流し学校ぐるみのいじめにあう。彼の青春はここで終わる』
『高校に入り、治りかけた肩と肘、立ち直りかけた精神をまたも母親によって破壊される。彼の学校生活はここで終わる』
『就職し、恵まれた才能を発揮し3年で社長秘書まで登り詰めるも』
『母親によって会社を爆破される。ここで彼のエリート生活は終わる』
『22歳、再就職が決まり祝いの酒を飲みながら野球観戦をしているも』
『母親によって毒を盛られた酒を飲み死亡。彼の人生はここで終わる』
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マッマサイコパスやんけ
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ファッ!?
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"
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彡( )( )『ファッ!?誰やねん!?なんでワイの人生を知っとるねん!!』
空から聞こえる声に狼狽える。
ビクビクと周りを見回すと、またも声が聞こえた
『私は神だ』
『どうやらお前は、随分悲惨な人生を送っているようだな』
彡( )( )『お、そうだな』
『それに阪神ファンときた。』
『実は私も阪神ファンでな、その猛虎魂に免じて』
『汝を転生させてやろう』
その言葉と共に、身体が光に包まれる。
暖かい陽射しに包まれているような感覚に心を穏やかにさせるが、身体が末端からジワジワと消えている事にきづく
彡( )( )『ファッ!?なんやこれ!?ワイの身体が!!消えとる!消えとる!』アタフタ
『いい人生を送るのだぞ.........』
彡( )( )『アカン!アカン!誰か!誰かー!..................』フワァ
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彡(-)(-)「ぐう、ぐう.........」
彡(゚)(゚)「ハッ!.........夢か」
ふわあ、と起き上がる。
妙な夢をみたもんだ.........と頭をかきながら、部屋の壁に掛けてある銅の剣を手に取る
・・・・・・・・
銅の剣を手に取る
彡(゚)(゚)「ファッ!?なんやこれ!?」ガシャン
彡(゚)(゚)「け、け、剣があるやんけ!?ワイはこんなもん買っとらんで!!」アタフタ
彡(゚)(゚)「よく見たら、部屋にテレビどころか殆ど何もないやんけ!壁も木で出来とる!ワイの家はこんなとこちゃうぞ!?」アタフタ
朝起きると、見知らぬ場所で眠っていたのだ。
慌てながらも、部屋を漁る。
すると、タンスの上に鏡があるのを見つける
彡(゚)(゚)「.........ふう、アカンアカン、取り乱したらアカン!これは明晰夢ってヤツや!たしか鏡を見たら起きるって聞いたことあるで!」チラー
鏡を覗きこむ。
そこに映っていたのは自分の顔だった。
・・・・・・・
10歳程の年齢の
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このやきう民は有能なのに迫害するマッマ、無能
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彡(゚)(゚)「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」ガシャン
彡(゚)(゚) 「あ、落としてもうたわ」
彡(゚)(゚)「てか、今の顔..........ワイが10歳くらいの時の顔やろ!なんで夢ん中で出てくんねん!」
彡(゚)(゚)「.........」
彡(^)(^)「ま、どうせ夢やしエエか!」
そう思い、ベッドに横になる。
腹へったなー、なんて思いながら天井を見上げていると、不意に声がした。
「やきうくーん!やきうくーん!早く起きてー!」
彡(-)(-)「ン?なんや?誰やねん.........」ムクッ
-
「もう!やきう君!まだ寝てるの!」ガチャ
そう言いながら扉を開けたのは、素朴な布の服を着た女の子だった。
栗色のボブヘアが、少し外にはねている。
彡(゚)(゚)「あ?お前誰やねん。眠いのに入ってくんなや」
幼馴染「もー、やきう君!忘れるなんてひどいよ!私は幼馴染!」プンスカ
彡(゚)(゚)「ワイ、こんな可愛い女の子とは知り合いじゃなかったと思うんやが」
幼馴染「か、かわ.........!!も、もう!やきう君ったら!」デレデレ
彡(゚)(゚)「んで、なんの用やねん.........ワイは眠いんや、はよしてくれ」
幼馴染「やきう君、忘れちゃったの?今日はやきう君が王様に謁見する日だよ!『王様がわざわざ村人を呼び出すなんて殆ど無い!』って、喜んでたじゃない!早く行かなきゃ!」
彡(゚)(゚)「はぁ?王様.........?」
幼馴染「もう!何時までとぼけてるつもり?早く行くわよ!」グイッ
手を引っ張られ、外に連れ出されるやきう。
その景色を見て、絶句した
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外国の中世の村に来たような、のどかで古風な風景。
茶色い麻ぬので出来た服を、老若男女問わず着ている。
時々、剣を腰に携えた若者も歩いている。
少し遠くにはRPGでみたような大きなお城が見える
彡( )( )「なんや.........ここ.........」
幼馴染「もう!私たちの町でしょ?寝ぼけてないでさっさといくわよ!」グイッ
彡(゚)(゚)「お、おい待てや!引っ張るな!」
幼馴染「早く!早く!せっかく私も会って良いことになったんだから!はやく行きましょうよ!」ワクワク
彡(´)(`)「分かった!分かったから引っ張るなや.........」ハァ
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続けんかい
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期待やで
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のろのろ書くから気長に待ってクレメンス.........
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待っとるで
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彼女に付いていき、少し歩き続ける。
やがて広い道に出ると、目の前には巨大な門があった。
門の横には西洋の鉄の鎧で身を固めた兵士が立っている。
彡(゚)(゚)「ここが城か.........」
幼馴染「さ、やきう君!いこう!」グイッ
彡(゚)(゚)「はぁーい」ズルズル
幼馴染に半ば引き摺られるようにして城の中に入る。
石造りの壁にランプが等間隔で吊るされている。そのランプの装飾一つ一つにも気品を感じる。
幼馴染によれば、今から『謁見の間』とやらに行かなければならないらしい。
幼馴染「さ、謁見の間はこっちよ!」グイッ
彡(゚)(゚)「ほーん.........こんなでっかい城作るなんて、大層な王さまなんやろな」トテトテ
幼馴染「やきう君、王様の前でそんなこといっちゃダメだからね!」
彡(゚)(゚)「わぁーっとるわい、引っ張るなや」
そうこう喋っている内に、謁見の間へとついた。
巨大な絵が飾られた壁。
真ん中には玉座が置いてあり、そこに王冠を被った初老の男が座っていた。
王様「.........ふむ、遅かったな.........まあ、座るのじゃ」パチン
そう言い、男が指をならす。
するとスーツをきた男が椅子を二つ、王の玉座に向かい合うように置いた。
-
彡(゚)(゚)「んじゃ、失礼しますやで」ストッ
幼馴染「わ、わあ!本物の王様だ.........!」
王様「ふむ、時間がないので前置きはしないで単刀直入に言う。」
王様「ヤキウ・オンジェイ。君に我が国の『勇者』として、魔王討伐の旅に出て欲しいのだ」
幼馴染「え!やきう君が.........!?」
彡(゚)(゚)(ワイは南士衛やねんけどな.........)
彡(゚)(゚)「ま、待ってくださいや王様!ワイはまだ10歳なんやで?そんな小僧っ子のワイが勇者?」
彡(゚)(゚)(子供に旅させるとかアホやろ!それに大々、魔王ってなんやねん!)
王様「なあに、心配する事はない。酒場にいけば少なくとも君と同じ年齢か、それ以上の年齢の頼もしい冒険者が同行してくれる事であろう」
彡(゚)(゚)「ほんならその酒場のやつらで旅させたらええやん!なんでワイが行く必要があるんですか(正論)」
王様「.........勇者の素質があるのはお主だけなのじゃ。戦闘の経験をつめば勇者の素質がある者は自ずと力がつく。どうか、この世界を救う為に、旅に出てくれんかのう?」
彡(゚)(゚)「はあ、そうですか(大々、勇者の素質ってなんやねん。ワイより門番のが勇者の素質ありそうな顔しとったわボケ)」
王様「というわけで、頼んだぞ!ほれ、これは選別じゃ」チャリン
やきうは100Gを手にいれた!
彡(´)(`)(ま、エエか.........どうせ夢なんやし)
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城を後にしたやきう。
とりあえず幼馴染を連れて家へと帰る。
幼馴染「スゴいよ!やきう君が勇者だなんて!明日からやきう君は冒険だね!」ニコニコ
彡(゚)(゚)「そんなん言われても、剣なんて触ったことないんやなあ.........」
幼馴染「大丈夫!やきう君ならできるよ!」ニコニコ
幼馴染「.........」
幼馴染「明日、いなくなっちゃうんだね」
彡(゚)(゚)「王様が決めたことやしなあ」
幼馴染「私、いつまでも応援してるから、やきう君がいなくなっても、ずっと応援してるから!」ニコニコ
幼馴染「.........だから、絶対に帰ってきてね!少しの間、お別れだけど.........私、やきう君の、こと...ヒック...おうえん...」ポロポロ
幼馴染「あれ、おかしいな、私、ヒック、笑顔で、見送ろうと、してたのに.........ひくっ.........ぐすっ」
彡(´)(`)「分かっとる、必ず魔王を倒して帰ってくるで」
彡(´)(`)(.........夢やのに)
幼馴染「う、うぅ.....うわぁぁぁぁぁぁぁん!やきう君、いっちゃやだよおおおおおお!」ポロポロ
彡(´)(`)「.........」
彡(´)(`)(夢やのに、こんな悲しいのは何でなんやろな)グスッ
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ならお前も来ればええやろ(提案)
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幼馴染はポジハメ子ちゃうんか
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おはむぅ('ω'`)
-
そこは鷹娘やろ
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______
チュンチュン......チチチ......
ムクッ
彡(-)(-)「......」ポチー
イキスギィ!イクゥイクイク......
彡(゚)(゚)「......はっ」ガバッ
彡(゚)(゚)「PCも淫夢も無い......まーだ夢か」
そういい、ベッドから部屋を見回す。
昨日と同じ、あの部屋だ
窓を見ると、ちょうど朝日が昇る頃。
4時位だろう。
彡(-)(-)「別れを言うのは辛い......ワイは君に会う前に旅立つんや」ガシッ
幼馴染の顔を思い浮かべ、決心をする。
壁に立て掛けられた銅の剣を掴むと、少量の金を持って家を飛び出した。
-
流石は酒場、と言った所だろうか。
まだ出歩く人も疎らなこの時間なのに、中からは声が聞こえる。
王様は言っていた。
『酒場に行けば頼もしい仲間が同行してくれる』、と
ゴクリ、と喉をならしながらも酒場の扉に手をかける。
そして、扉を開く────
-
店員「あら、いらっしゃい」
出迎えたのは、齢20代と思われる女性。
アニメで見たような葉巻をスパスパ吸いながら、カウンターから話しかけてきた。
店員「アンタ、勇者よねぇ?王様から話は聞いてるわ......」スパァ
カウンターに肘をつき、話を続ける女性。
店員「旅のお供でも探してるんでしょう?二階に冒険者達が集まってるから、自分で交渉してくるのね......」スパー
彡(゚)(゚)「あ、ああ......わかったやで」
二階への階段を上がろうと、通路を歩く。
不意に、肩を捕まれる。
ゴロツキ「なぁ、にいちゃん......?」
彡;;(゚)(゚)「......な、なんや............?」ガクブル
-
ゴロツキ「あんたにゃ、期待してるんだぜ!俺はな!」バシバシ
彡(`)(´)「イタァイ!」
背中を叩きながら、期待の声を投げ掛ける男。
ゴロツキ「俺の畑も魔物に荒らされちまってよ......魔王を倒せば、悪い魔物がいなくなるんだろう?俺はここで酒を飲むことしか出来ねえけど、いつでも応援してるからな!にいちゃん!」バシバシ
彡(゚)(゚)「さ、サンキューやで!」
激励の言葉を背中に受けながら、二階への階段を上がる。
先程の出来事で少し顔が綻ぶ。
彡(´)(`)(ああ、ホンマにこれが現実やとエエのに......)シミジミ
-
二階につくと、一気に人の声が多くなった。
所々テーブルに突っ伏して眠っている者もいるが、それでも大勢の人の活気に包まれている。
彡(^)(^)「さっそく仲間に誘ってみるで!!おーい、そこの兄ちゃん!」
ハゲ坊主「あん?おうおう、お前が俺を呼んだんか?」
彡(^)(^)「ワイの仲間になってや」
ハゲ坊主「あ?だーれがテメエみてえな子供と冒険するか!年を考えやがれちび坊主!」
彡(゚)(゚)「......そういや、ワイは見た目今10歳くらいか」
彡( )( )「......アカンやん、これ............」ガクッ
店の隅で項垂れていると、一人の男が近付いてきた。
男「キミ、仲間さがしてんの?」
男の割りには少し高めの声だが、その野獣のような眼光から、相当な手練れだと感じる。
彡(゚)(゚)「ん、せやで」
男「じゃあ、俺、仲間にしない?名前は田所、武道家だ......野獣先輩って呼んでくれよ」
彡(^)(^)「お、よろしく!野獣!」
野獣先輩「これもう(野獣なのか先輩なのか)わかんねえなコレ」
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彡(゚)(゚)「んでも、もう一人くらい仲間欲しいよなあ」
野獣先輩「そうだね」
椅子に腰を掛けながら、野獣先輩と話す。
100Gしか無いことを告げると、『俺が出すよ』と、アイスティーを注文してくれた。
昇る朝日を窓から見ながら、もう一人の仲間を探す。
不意に、か細い声で背後から声をかけられた。
彡(゚)(゚)「ん......?」フリムキー
黄色いボディスーツに、青を基調に黄色で模様を描かれたエプロンと帽子。
どこかのゲームで見たような格好の少女が話しかけてきた。
年は14程......にしてはスタイルが良い。
彡(゚)(゚)「なんや?」
僧侶「あ、あの......私、僧侶って言います!一生懸命頑張るので、仲間にしてください!!」
深々とお辞儀をする僧侶。
やきうは、野獣先輩をちらりと見る
野獣先輩「......」コクッ
彡(^)(^)「......ああ、エエで!ワイも丁度仲間を探しとったんや!よろしくやで!!」
僧侶「はいっ!!」ニコッ
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昏睡魔法使えそう
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お待たせ!アイスティーしかなかったけど良いかな?
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そのアイスティー飲んだらアカン
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まんこは要らんぞ
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かといって男僧侶も需要ないわ
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カマホモ僧侶にしてさ、終わりでいいんじゃない
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世界の運命託すならもっと金よこせ定期
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(男の娘じゃ)イカンのか?
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彡(゚)(゚)「もっと仲間を勧誘したい所やが、もう6時か......しゃあない、出発しよか!」
野獣先輩「まずは、こ↑こ↓から北に行った所にある村を目指すぞ」
僧侶「回復は任せてください!」
彡(^)(^)「頼もしいなあ......」
___
徐々に活気が出てきた城下町を離れ、地の果てまで続いていそうな草原に出る。
彡(゚)(゚)「はぇー、すっごい広い......」
野獣先輩「進んで、どうぞ」
僧侶「魔物がいるかも......」ビクビク
彡(゚)(゚)「こーんなのどかな所に、魔物なんておるんか?」
彡(^)(^)(まあ、おったとしてもどうせ夢やし怖く無いけど)
僧侶「魔物なんて案外どこにでもいるもんですよ、勇者様」
彡(゚)(゚)「ほーん」
野獣先輩「ここら辺の魔物でも油断できないからね、しょうがないね」
そよ風の吹く草原を歩く一行
空を飛ぶ鳥が朝焼けを切り裂いて行く
起き抜けの自然を叩き起こすように、草を踏み荒し、それは唐突に現れた。
スライム「ぴぎー!」
-
彡(゚)(゚)「お、スライムやんけ!」
僧侶「スライム!!」
野獣先輩「暴れんなよ、暴れるな......」
油断して抜けた声を上げているやきうとは対照的に、身構えて警戒をする二人
そんな二人を気にせずに、やきうは剣も抜かずに飛びかかる!!
彡(^)(^)「スライムって言えば雑魚の代名詞やんけ!殴って潰したろ!!」ブンッ
やきうの攻撃ッ!
右拳がスライムのゲル状の身体に振るわれる!
野獣先輩「あっ、おい待てい!」
野獣先輩「スライムはゲル状の生物!打撃は悪手だ!あたりまえだよなあ?」
彡(゚)(゚)「ファッ!?うせやろ」
時既に遅し、スライムは向かってくる拳に身体をうねらせまとわりつき、ものの数秒でやきうの顔に飛びかかるッ!
彡( )( )「がぼっ、ごぼぼ」ジタバタ
僧侶「スライムは生物の呼吸を迅速に止めようとしてくる獰猛な魔物です!!体内に進入されないように喉を締めて抵抗してください!!......遠距離魔法があれば、すぐに助けれるのに......!!」クッ
野獣先輩「出そうと思えば(遠距離魔法)」
野獣先輩「『武知波』!!」ブッチッパ
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野獣先輩がそう叫ぶと同時に、野獣先輩の右腕から拳ほどの大きさの茶色い弾が発射されるッ!
それはスライムに当たると、そのまま炸裂ッ!
スライムは身を散り散りに吹き飛ばせながらも、茂みの中へと吹っ飛んでいった。
彡( )( )「げほっ、げほっ、なんやこれ!?まるで夢じゃないみたいやんけ!!」
後退りしながら、そう叫ぶ
この苦しさ、この恐怖......
こんなリアルな夢、見たくない
はやく朝になってくれ、はやく目覚めさせてくれ......!!
野獣先輩「これが現実なんだよ、当たり前だよなぁ?」
彡( )( )(こ、これが現実!?嘘言うなや!?ワイは昨日阪神戦を見て、祝い酒飲んで......アレ?)
彡( )( )(ワイ、寝てないのに何で夢見てるんや?)
彡( )( )(ワイ、たしか......)
『マッマからもらった酒でも飲むか!』
『おっ、死んでるゥーんだ!』
『南士衛やきう、22歳......』
『祝いの酒を飲みながら野球観戦をしているも』
『死亡』
『彼の人生はここで終わる』
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彡( )( )「はぁ、はぁ、はぁ、う、嘘や......!嘘や、嘘や、嘘や嘘や嘘やああああああああああああああ」ガクガク
急に頭を抱えだすやきう
その様子を見て、まだ辛うじて動けるスライムが『一矢を報いる』と、やきうの方へ這いずり、移動する
僧侶「スライムがそっちに!!」
野獣先輩「剣で斬って、どうぞ」
彡( )( )「う、うわあああああ!怖いンゴぉぉぉぉぉぉ!!」ブンッ!ブンッ!
スライム「ぴぎゃっ」ザクー
錯乱しながら、出鱈目に剣を振るうやきう
運よくスライムの身体を切り裂き、やっとの事でスライムを倒した。
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彡( )( )「あ、あああ!怖いンゴ!怖いンゴ!家に帰るンゴぉぉぉぉぉぉ!!」
草原の真ん中でみっともなく泣き叫ぶやきう。
見た目相応と言えばそうなのだが......野獣先輩はふう、と溜め息をついた
僧侶「勇者様、まだ10歳ですから......まだ怖いんでしょうか?」
彡(;)(;)「スライム怖いンゴ!お家で楽しく暮らしたいンゴ!」ガクガク
そんなやきうの様子に呆れかえり、野獣先輩は言葉を発した
野獣先輩「(魔物を舐めてたって)はっきりわかんだね」
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割とシリアスですな
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sage進行してたのか乙
-
野獣先輩「......勇者なら臆する事無く魔物に向かっていく。あたりまえだよなぁ?」
彡(゚)(゚)「で、でも!ワイはこんなこと知らんかったんや!!こんなん勝てへんわ!!」
野獣先輩「......」
野獣先輩「子供だからね、仕方無いね」
諦めたようにそう呟く野獣先輩。
彼は、やきうに背を向け言った。
野獣先輩「戦う覚悟がつくまでは、後ろに隠れておけよ......『勇者様』」
彡(゚)(゚)「......」
僧侶「......ほら、勇者様!行きますよ?」
彡(゚)(゚)「お、おう......」
彡( )( )(なーにが『勇者なら臆する事無く』や......こんなバケモノと、戦える方がおかしいんじゃ!!)
-
___
おおがらす「アホーアホーwww」
野獣先輩「(アホはお前だって)はっきりわかんだね」ボコー
おおがらす「ほげっ......」
僧侶「やりましたね!」
彡(゚)(゚)「......」
___
ぐんたいアリ「......!......!!」
野獣先輩「弱スギィ!」プチッ
ぐんたいアリ「...!.........」
野獣先輩「倒したゾ」
僧侶「怪我はありませんか......?」
彡(゚)(゚)「......」
-
歩けど歩けど同じような景色
まるで草の生えた砂漠を歩いているようだ
代わり映えしない景色と一向に見えない目的地に苛立ちを感じ、やきうが口を開いた
彡(゚)(゚)「......」トテトテ
彡(゚)(゚)「......なあ」
僧侶「はい?」トテトテ
彡(゚)(゚)「村ってまだか?」トテトテ
僧侶「まだ距離はあるので、今日は野宿して明日の朝方につく予定ですよ」
彡(゚)(゚)「ほーん......」
野獣先輩「......モンスターが怖いなら、別に夜に歩いても良いんだぞ」
彡(゚)(゚)「......ええわ、そんなん」
彡(゚)(゚)(なんや、アイツ......)
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夜。
焚き火の炎が風に揺れ、辺りを照らす。
周囲の草や枝を引き抜き、拾い、焚き火の糧としている。
野獣先輩「じゃあ、俺はアイスティーを飲んだら寝るからな」
僧侶「はい......私も、もう寝ます......」
彡(゚)(゚)「......」
簡素な布で身を包み、木々に背中を委ね眠る。
おおよそ『よく眠れる』モノではないが、仕方無いだろう
彡(゚)(゚)「......」チラー
野獣先輩「......いいだろ......な?......」ムニャムニャ
僧侶「............」スヤスヤ
二人が眠りに落ちたのを見計らい、やきうは自身の『銅の剣』を手に、たちあがった。
彡(゚)(゚)「......ワイは、馬鹿にされっぱなしは嫌なんや」トテトテ
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彡(゚)(゚)「......たしか、昔漫画でみたヤツはこんな感じで......」ブンッ
彡(゚)(゚)「ほっ、ふっ、ふんっ」ブンッブンッ
夜の草原で、剣を振り回す男
世界が違えば不審者扱いだ
正直、やきうもやりたくはなかった
夜は怖いし、魔物も怖い......
だがそれ以上に、『馬鹿にされっぱなし』は好きじゃなかった
彡(゚)(゚)「ワイは天才や、やから出来るはずや!!」ブンッブンッ
根拠のない自信を支えに、重い剣を精一杯振るう姿
彼はいつも、その根拠のない自信で這い上がってきた
彡(゚)(゚)「はぁ、はぁ、はぁ!」ブンッブンッ
彡(-)(-)(この『世界』のこの『境遇』で送られたって事は......それは、使命なんや)
彡(-)(-)(神様が最後のチャンスと一緒に与えた、『試練』なんや!!)
彡(゚)(゚)「......それやったら、その『試練』を乗り越えて......」ブンッブンッ
彡(゚)(゚)「今度こそ、幸せに暮らすんや!!」ブンッブンッ
野獣先輩「......」
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乙乙
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やきう民の遺影AAで終わるパターンかと思ったら長編になってて草
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やきう民に合わせてこの世界で唯一魔王を倒すアイテムがバット(聖剣)と野球ボール(世界規模の魔法)になってそう
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やきう民のくせにイケメンで素敵
乙
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野獣のくせにホモらないし男らしい…
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昔見たワイが勇者??やつのほうがあっさりとしてて面白かったな
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あっさり(遺影)
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翌日
野獣先輩「準備は?」
彡(゚)(゚)「いいで」
僧侶「大丈夫です」
まだ『夜中』と言うべき空の色。
3人は荷物を纏めて草原を歩く準備をしていた。
野獣先輩「よし、じゃあ行くゾ〜」
地平線に日の光が射し込むと同時に、彼等はあるきだした。
-
ほ
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