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刃牙「親父ィ……お小遣い増やしてくんね!?」
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刃牙(言っちゃったよォ〜〜ッ!)
刃牙(そもそも貰ったことが無いものを増やせっておかしいじゃん!!!!)
勇次郎「お小遣いーー」
勇次郎「親が子へ……月々の努力に報いて与える褒美ーー」
勇次郎「ストライダムッッッ!!」
ストライダム「悪いなバキ。オーガの命令とあれば我が米国は逆らえないんだ」
刃牙「ストライダムさん、何を言ってーー」
そう言いかけた途端、刃牙は豹変した
ストライダムが取り出したもの……それはーー
刃 牙 の 通 知 表 ッ ッ ッ ッ
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刃牙「ストライダムゥゥゥゥゥ!!!」バッ
ストライダム「ヒィ!!」
無意識ッ!実の父に不甲斐ない通知表を見せたく無いという子の強がりが、刃牙を無意識の獣へと豹変させたッ!!
勇次郎「邪ッ!!!!!」
刃牙「」
ストライダム(バ、バキが宙で…廻っているッ)
刃牙(意識が…持ってかれる…!)
刃牙「……ハッ!ストライダムさん、俺の通知表はどこだッ!!」
ストライダム「ア、アレ?さっきまで確かに持っていたんだがーー」
勇次郎「………」ミシッ…
刃牙(ヤ、ヤッベェ〜〜〜〜〜!!)
-
勇次郎「……刃牙よ」
刃牙「は、はいッッッッ」
勇次郎「こ の 馬 鹿 息 子 が ッ」
バシャアン!
刃牙(え…何で俺…浮いてんのォ〜〜!?)
刃牙(今なにをされた?殴られた?蹴られた?それとも投げられた?)
否ッ!刃牙は叩かれたのだッ!!
出来の悪い子供を躾けるかの如くケツをッ!地上最強の生物の平手がッ!!
刃牙「〜〜〜〜〜ッ」
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期待
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くそ吹いちまった
文章表現すげー刃牙だわ
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勇次郎「貴様…範馬の血を引いていながらこの体たらく…」
ストライダム「OH!バキ、体育と家庭科以外オール1じゃないか!!」
刃牙「……っせェんだよ」
勇次郎「なに…?」
ストライダム「や、やめるんだバキ!」
刃牙「うるっせェんだよ!親父だってまともな教育受けたことねえくせに説教する資格あんのかよ!!」
刃牙、反抗ッッッ!
精神的に追い詰められたときに起こる至極自然な親に対する反抗期ッッッッッ!
勇次郎「エフッ…エフッ…エフッ…」
勇次郎「アハッ…アハハハハハハハハッッッッッ!!!」
-
刃牙「なに笑ってやがんだ親父ィ!!」
ストライダム「〜〜〜〜〜ッ」
ストライダム「バキ…残念ながら地上最強の生物は、その頭脳も地上最高峰なんだよ…」
刃牙「な…に……」
勇次郎「興が削がれた。帰るぜストライダム」
ストライダム「ア、アァ」
刃牙「……」
ストライダム(グッドラック、バキ…)
刃牙「はは…」
刃牙(情けねェ〜〜〜ッ!!!!)
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梢枝(バキくん…最近学校に来てないけど大丈夫かな…)
コンコン
梢枝(いないのかな?勝手に入っちゃえ)
梢枝「バキくん、入るよ…ってちゃんといるじゃなーーー」
刃牙「ににんがしだから…答えは…」あブツブツ
そこには未だかつて誰も見たことがなかったであろう、真面目に勉強をする刃牙の姿がッ!!
梢枝「バキくん…どうしちゃったのォォォォォ!?」
刃牙「梢枝ちゃん……」
梢枝「た、大変…救急車…救急車呼ばなきゃ……」
刃牙「落ち着けって梢枝ちゃん…俺はどこも悪くないぜ」
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梢枝「バキくんが勉強なんて…」
刃牙「気づいたんだ…体術ばかり親父に近づいたって何の意味もないんだって…」
梢枝「でも…でも……ッ」
刃牙「言っちゃダメだ…」
梢枝「そ…れ……ッ」
刃牙「梢枝ちゃん…ッ!!」
梢枝「それ……小学生用のドリルだよォ〜〜〜〜ッ!!!??」
刃牙「〜〜〜〜〜ッ!!!」
梢枝「………」
刃牙「………」
梢枝「と、とりあえず気晴らしに出かけようよ。あんまり長くやっても効率良くないし」
刃牙「そうだね。行こうか、デート」
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梢枝「バキくん、あのクレープ美味しそうだよ!」
刃牙「あんまり走ったら危ないよ梢枝ちゃん」
梢枝「大丈夫大丈ーーキャア!」ドンッ
梢枝「ご、ごめんなさい!!」
花山「…あぁ」
刃牙「花山さん…」
花山「バキか…この前オーガに会ったそうだな…」
刃牙「よく知ってるね…怒られちゃったよ、思いっきり…」
花山「ふっ…羨ましいぜ、まったく……」
花山「じゃあな、きちんと前見て歩けよ…」
刃牙「待って、花山さん」
刃牙「しちしち……?」
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花山「……」ギロッ
刃牙「……」
通行人A「ひぃ!な、なんだこの威圧感ッ!!」
通行人B「ヤ、ヤクザの喧嘩かァ!!?」
花山「……」
刃牙「……」
花山「……しじゅうに」
刃牙「……」
花山「……」
刃牙「花山さん…」
「しちしちは…しじゅうはちだよ……」
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訂正しても間違ってるし…
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お茶噴いた
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偶然その場で交通整備をしていた、河津正陽(29)はこう語る。
河津「イヤァ、なんかね?大柄で顔に傷がある…もうどっからどう見てもヤクザな人と小柄な少年が睨み合ってたんですよ」
河津「それでね?小柄な少年が『しちしちしじゅうはち』かな?よく分からない呪文をヤクザに言い放ったんですよ」
河津「そしたらいきなりヤクザがブチギレちゃって!」
河津「え?なんでキレたかって?んなこたぁ僕は知りませんよ」
河津「で、そのキレ方が凄いのなんのって。
ヤクザさん特有の白スーツ?がね、こうバーンって!いきなり弾け飛んだんですよ!!」
河津「は?そんなのあり得ない?ハァー…この程度で驚いてたらこの先の話なんか出来ませんよ」
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河津「で、ふんどし一枚になったヤクザが一気に少年に殴りかかったの!僕ぁそのとき思ったよ」
河津「あ、終わったな…ってね」
河津「実際に終わったのかって?そんなんだったらそこら辺にある喧嘩ですよ、その少年がもう物凄いんです」
河津「ヤクザの全力のパンチを寸前で躱して
足、胴、顔に計48回の打撃を瞬時に与えたんですよッ!!イヤァ、あんな高速の技、僕じゃなきゃ見落としちゃいますね」
河津「え?それで決着かって?分かってないなァー!!」
河津「ヤクザにダメージは全くなかったみたいですが”48”って数が嫌だったのか、更に激昂しましてね」
河津「近くにあった電柱を片手で握り潰したんですよ!!」
河津「ん?えぇ、電柱を片手でですよ。確かに僕もこれは信じてもらえないなって思ってました」
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河津「で、結局どうなったかって?」
河津「ド派手な怪獣映画ほどオチは呆気ないもんですよ」
河津「ちょうどそこにいた少年のガールフレンド?がね、こう…叫けんだんですよ……」
梢枝「しちしちはッ!しじゅうくッ!!しじゅうくッッッ!!!しちしちはッしじゅうくゥゥゥゥゥ!!!!!」
刃牙「……ッッッッッ」ピタッ
花山「……ッッッッッ」ピタッ
刃牙「しちしちは…しじゅうく…」
花山「そうか……」
刃牙「花山さん…俺が悪かったよ…」
花山「気にするこたァねェ……」
河津「イヤァ、僕ァ感動して泣いちゃいましたよ」
河津「はぁ?こんなので終わりかって?あんた今まで何聞いてたんだァ!!」
河津「この二人がここで終わるわけねェだろォ!!!」
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可愛いなこいつら
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河津「こっから!物語はまさにこっから!!」
河津「僕は耳を疑いましたね、少年がこんなこと言い出したんですよ!」
河津「『しちしちはしじゅうく…なら身体にそいつを叩き込まなきゃ……なぁ、花山さん……』ってね!」
河津「それからお互いの全力パンチを計49回交互に撃ち合いましてね、最後はどっちも倒れました」
河津「アレを見た人は全員こう思ったんじゃないですかねェ…」
河津「”美しい”って」
刃牙「……梢枝ちゃん、そっか花山さんの方が先に起きたのか」
刃牙「相変わらずタフだなァ……」
梢枝「バカッ!本当にバカッ!!」
刃牙「確かに…バカかもなァ〜……」
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【 後日 】
刃牙「梢枝ちゃん、俺分かったよ」
梢枝「どうしたの?やっとその問題解けたの?」
刃牙「まァ見てなって、ほらほらこっち」
梢枝「地下室?どうして?」
刃牙「この教科書のページを開いたままこっち向けてくれ」
梢枝「これ、世界史の教科書…こ、こうでいいの?」
刃牙「あぁ…それじゃ行くぜッ」バサッ
梢枝「べ、勉強なんだよね?なんで脱ぐのォ〜〜ッ!?」
刃牙(こい…こいよ……ッ!)
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ユラァ……
刃牙(キタ…キタ…キタッッッッッ)
梢枝「ねえバキくん、なにしてるの?」
??「……」
刃牙「〜〜〜〜〜ッッッッッ!!」
刃牙「こ、これがアジアの征服王…”チンギス・カン”ッッッッッ!!!!!」
チンギス「………」
刃牙「じゃあ手始めに…コレッ!!」
梢枝「もう意味がわかんないよォ…」
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【 さらに後日 】
渋川「それでワシに何の用だい、兄ちゃん」
刃牙「渋川さん…俺に物理を教えてくださいッ!!」
渋川「はァ?……ヒェヒェヒェ、この渋川剛毅に物理を教えろだって?」
渋川「ん〜〜〜ッ!まァええよッ♡」
渋川「立てィ!!!」
刃牙「はいッッッッッ」
渋川「ええか?ここが作用点…ここが支点…で、ここ力点」
渋川「そんでェ〜〜〜〜ホイッ!!!!」
刃牙「〜〜〜〜〜ッッッッッ」
渋川「この通り人がグルングルンじゃ♡」
刃牙(な・る・ほ・どォ〜〜〜ッ)
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【 そして数ヶ月…… 】
勇次郎「……」
ストライダム(こんな短期間に二度もオーガを呼び出すなんて…死ぬ気かバキよ…)
コンコン…ガラッ…
刃牙「待ってたぜ…親父…」
刃牙「とりあえず中に…」
勇次郎「うむ……」
ストライダム「お、お邪魔しまァす」
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刃牙「親父…お茶飲むかい…?」
勇次郎「もらおう」
刃牙「ストライダムさんは…?」
ストライダム「わ、私は大丈夫だ」
ストライダム(緊張していないのかッッ?オーガを前にッッッッッ!?)
勇次郎「それで…話というのはなんだ…」
勇次郎「よもや茶飲みのために呼び出したのではあるまいな」
刃牙「あぁ…親父に見せたいものがあるんだ…」
勇次郎「……」
刃牙「これ…今年の通知表…受け取ってもらえるかな…」
ストライダム「な…血迷ったがバキッ!!」
ストライダム(バカなッッッッッあそこから成長したというのかッ!たった数ヶ月でッッッッッ!!)
ストライダム(あり得ない…だが…範馬の血ならば…あるいは…)
勇次郎「……よかろう」
-
刃牙「……」
勇次郎「……」
ストライダム「……ゴクッ」
ストライダムは期待していた、少なからず…範馬の血の奇跡をッ!
この後に訪れるであろう躾と言う名の暴力を回避する奇跡をッッッ!!
しかしッッッッッ!!!!!
ストライダム「なんだァ!?前と全く変わらないじゃないかバキィ〜〜〜〜〜!!!」
刃牙の通知表はあいも変わらず真っ赤な1ばかりッッッッッ
非情ッ!あまりにも過酷な現実ッッッッッ!!
刃牙「……」
勇次郎「イヤ………」
勇次郎「数学と物理だけは2になったようだな…」
微小ッ!あまりにも少なすぎる変化ッッッッッ!
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ストライダム(まさか…逃れるのか…?躾と言う名の暴力から…その程度の変化でッ!?)
ストライダム「オ…」
ストライダム「オーウ!バキ、よく頑張ったじゃないか!!なァオーガ!この短期間に大したもんだ!!!」
勇次郎「……」
刃牙「……」
ストライダム「オ…オーウ……」
勇次郎「刃牙よ……何か言うことはあるか」
刃牙「……ごめんよ親父」
勇次郎「歯 を く い し ば れ ィ ! !」
バシャアン!
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刃牙(ま た こ れ か ァ 〜〜〜〜〜 ッ !)
刃牙「〜〜〜〜〜ッッッッッ!」
ストライダム(アウチッ!見ただけでケツが腫れ上がってくるぜ!)
勇次郎「一度ならず二度までもーーー」
勇次郎「格闘の出来は良くても頭は範馬の血が薄いようだな」
刃牙「……」
勇次郎「帰るぜストライダム」
ストライダム「えッもういいの…?」
勇次郎「出来の悪い子は既に躾けた」
ストライダム「そ、そうか」
刃牙「……」
勇次郎「受け取れ刃牙ィ!!」ビュン
刃牙「ッッッッッ!」バシィ
勇次郎「無駄遣いはするなッッッッッッッッッッ!!!!!」
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ストライダム「今ッ!今なに投げたのッ!?ねえ今ッ」
勇次郎「黙れッッッッッ!!!!!」
刃牙「ハハ…投げた衝撃で変形しちゃってるよ…」
刃牙の手が受け止めたものッ!それはッッッッ!!
もはや普通のショッピングでは使えぬであろう無残に変形した一円玉ッッッッッ!!!!
しかしッッッッッ!!!!!
刃牙、初めて父から受け取るお小遣いッ!!!!
地上最強の一円玉ッッッッッ!!!!!
刃牙「親父…」
「ありがとうございます…」
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終わり、刃牙のSSってどんなSSより難しいと思うわ
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おつ
-
おつ
実際勇次郎はめちゃくちゃ頭よさそう
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乙
あれだな、読んでてうるさい文章ってあるんだな
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ちょっとだけよくなった通知表を見せるかどうか悩んで見せることにしたバキとか
そこら辺を汲み取ったかどうかちゃんとお小遣いを投げてよこすオーガとか
なんか可愛いな1乙
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