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ξ゚⊿゚)ξは人間が嫌いなようです
1
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 11:34:26 ID:KXCGKcQY0
ながら進行で、合間合間にやるのでとても遅くなると思います。一応、初投稿です。
2
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 11:35:22 ID:KXCGKcQY0
ああ、ツンが酷いことになってる
3
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 11:37:30 ID:KXCGKcQY0
ミセ*゚ー゚)リ「今日誕生日でしょ?あげるー。」
4
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 13:07:16 ID:KXCGKcQY0
また誰かの誕生日か。
(*゚ー゚)「わー!ありがとー!」
うるさい。いちいち騒がないと話せないのか。そんな大きな声を出して恥ずかしくないのか。
(*^ω^)「ツン!おはよーだお!」
ああ。うるさいのが来た。
ξ゚⊿゚)ξ「…はよ。」
…うざったい。
5
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 13:08:39 ID:KXCGKcQY0
ξ゚⊿゚)ξは人間が嫌いなようです
6
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 13:14:23 ID:iKn1AVgg0
ここ最近の初投稿アピールしてる人たち同一人物としか思えない
7
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 15:59:37 ID:huzttO6Q0
(*^ω^)「おっおっ。今日も元気ないおね。ブーンみたいに大きな声出せばきっと元気出るお!」
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ω^)「ツンは恥ずかしがり屋さんだおねー。もっと話してくれおー。」
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
( ;ω;)
('、`*川「あら。またツンが内藤泣かしてる。」
8
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 16:01:17 ID:huzttO6Q0
>>6
確かに最近テストスレを立てました。今では適当にタイトル付けたことを後悔してます。すいませんでした。その後のテストスレは私ではありません。
9
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 16:03:01 ID:huzttO6Q0
1.内藤ホライゾン
10
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 16:17:30 ID:huzttO6Q0
( ;ω;)「無視しないでおー。寂しいおー。」
ξ;゚⊿゚)ξ
('、`*川「何でずっと黙ってんのさ。我慢大会でもしてんの?」
ξ;゚⊿゚)ξ「…泣かしたわけじゃないわ。」
('、`*川「まー確かにすぐ泣く内藤も内藤だけどさー、無視は良くないぞ。」
ξ゚⊿゚)ξ「あーはいはい。悪かったわ内藤。これでいい?」
( ;ω;)「お…。僕もすぐ泣いたりしてごめんなさいだお。」
('、`*川「内藤はその子どもっぽい性格を直しなさい。」
( うω;)「おー、わかったお…。」
( ^ω^)「泣き止んだお!ツン、ごめんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。」
('、`*川「ほら、もう時間だから席に戻りなさいよ。」
(*^ω^)「わかったお!また話そうお!」
ξ゚⊿゚)ξ(二度と来んな。)
11
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 16:44:04 ID:huzttO6Q0
チャイムが鳴り、周りからガタガタと椅子の動く音が聞こえる。しばらくして教室の前の扉が開く。
_
( ゚∀゚)「おはよう。皆いるかー?……よし、いるな。挨拶しよー。」
係の人が起立、と少し怠そうな声で言う。礼、という声を合図に皆が頭を下げる。殆どはそのまま席に座ってしまう。挨拶の声もバラバラ。出さない人もたくさんいる。勿論、私は出してない。
(*^ω^)「おはよーございます!」
その中で一つだけ大きな声が混じる。皆は声を出してないので、結構目立つ。
_
( ゚∀゚)「おはよう。いつも内藤は元気だなー。皆もこれくらい大きな声で言ってくれよな。」
そしていつも先生に褒められる。正直私からしたら点数稼ぎにしか見えない。
(*^ω^)
――内藤ホライゾン。幼馴染みだからといって、私に何回も話し掛けて来る奴。純粋さを気取って皆に良く見られようとする奴。こういう奴は私は嫌いだ。
昔は幼馴染みのよしみで『ブーン』と呼んでいたが、今は内藤と呼んでいる。
嫌いな奴をあだ名で呼ぶなんてことは絶対にしない。
( ^ω^)
内藤がちらりとこちらを見る。目が合った。手を振られたが、無視した。
12
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 18:00:41 ID:DVfJDxCA0
支援
13
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 20:41:23 ID:huzttO6Q0
大体私は何でもかんでも大声で話す奴が嫌い。小さな声でも充分話せるだろう。元気さのアピールにしか見えない。
( ・∀・)「ブーンはいつも元気だよなー。疲れない?」
勿論というかなんというか、内藤はなかなか人気者である。
( ^ω^)「疲れないお!大きな声を出すと元気が出て、楽しいんだおー。」
( ・∀・)「そういうもんかー。」
( ^ω^)「そうだおー。モララーも大きな声出すといいおー。」
( ^ω^)キョロ
こいつ、いちいち私を見ないと死ぬのか。そんな何かを訴えるような目をされても困る。嫌いな奴に何回も見られると鳥肌が立つ。
( ・∀・)「あ、そうだ。あのさ…。」
内藤と一緒に話してる男子が急に声を潜める。いつもそれぐらい静かに話してくれれば良いのに。そう思いながら次の授業の準備を始める。
( ・∀・)「お前、出連と仲良いよなー。もしかして付き合ってる?」
手を止めずに横目でそっちを見る。何せ、近くで話してるから嫌でも聞こえてしまう。
(*^ω^)「僕とツンは幼馴染みなんだお!付き合ってはいないおー。」
( ・∀・)「ふーん。いやさ、何かあの人怖いから。ブーンよく話してられるなーって。」
( ^ω^)「ツンは、人付き合いが苦手なだけで怖くはないお。本当は凄く優しいんだお!」
14
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 21:26:48 ID:huzttO6Q0
勝手なことを言ってくれる。勝手に人の性格を知った風に語るな。
( ・∀・)「へえー。優しいんだ。ツンデレってやつだね。」
(*^ω^)「そうだお!ツンデレなんだお!」
何言ってんだ。誰がツンデレだ、誰が。馬鹿じゃないのか。私はお前らが嫌いだからなるべく付き合いたくないだけだ。美化するな。
ξ゚⊿゚)ξガタッ
馬鹿らしい。こんな話聞かなければよかった。さっさと移動しよう。
(;^ω^)「あっ、ぼ、僕もう行くお!じゃあまたねだお!」
ξ゚⊿゚)ξチッ
付いてくんなし。
廊下を歩いているとうるさい奴がにこやかに駆け寄って来る。
( ^ω^)「次は数学だおねー。ツンは数学得意だったかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「…程々に。」
無視してまた泣かれても困る。取り敢えず適当に返事をしておく。
( ^ω^)「僕は苦手だおー。公式なんて、全然覚えられないお。」
ξ゚⊿゚)ξ「…へー。」
( ^ω^)「良かったら、今度教えてくれお。ツンは教えるの上手だから、きっと僕にでも分かるお。」
ξ゚⊿゚)ξ「…気が向いたら。」
( ^ω^)「ありがとうだお!やっぱりツンは優しいおー。」
うぜぇ。こいつ、人気者のくせに何で私なんかにいちいち構うんだ。もしかして全員に好かれたいのか。なんて奴だ。
嫌い。こんな奴、私は嫌いだ。
15
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 21:36:58 ID:huzttO6Q0
1.内藤ホライゾン 終わり
16
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 23:23:26 ID:huzttO6Q0
('、`*川「きっとさ、内藤はツンのことが好きなんだよ。だからやたら話し掛けるんだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「別にどうでもいいわ、そんなこと。」
('、`*川「冷たいねぇ。頬を染めるところだよそこは。」
ξ゚⊿゚)ξ「……。」
('、`*川「面倒くさくなったらだんまりになるのやめておくれよ。もう。」
うるさいな。
17
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 23:25:06 ID:huzttO6Q0
2.伊藤ペニサス
18
:
名も無きAAのようです
:2016/11/25(金) 23:57:27 ID:huzttO6Q0
彼女とは少しだけ喋る。流石に話す人が一人もいないのはちょっとまずい気がするので。でも、やっぱりこうして人と話すのは嫌になる。
('、`*川「ツンはさ、何か、好きな人とかいないの?高校生なんだから、少し気になる人とかいるでしょ?」
出た。所謂恋バナというやつか。これが一番うざったい。この女子特有の話はどうも私には合わない。あ、でもさっき男子も少ししてたか。
ξ゚⊿゚)ξ「別に。いないわそんなの。」
('、`*川「ふぅん。そっか。」
彼女はまだ奥まで踏み込んでこようとしないから、多少楽だ。まぁ多分、大人ぶってるところもあるんだろうけど。
('、`*川「そうだ。今度の日曜、どっか行かない?ファミレスの割引券貰ったからさ。」
ξ゚⊿゚)ξ「…ごめん。行けない。」
('、`*川「あら、残念。まぁ仕方ないか。」
そう言って彼女はふっ、と微笑む。ここら辺は意識してやってるように見える。彼女の肩まで伸びた綺麗な髪が、それを不自然に見させないのが少しイラつく。
19
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 00:13:33 ID:3wv5TtA.0
(*^ω^)「何の話してるんだお?」
('、`*川「うん?んー…、誰か好きな人はいないかって話。」
何故そこまで戻す。
(*^ω^)「ツンは誰がいるのかお?」
('、`*川「いないってさ。残念だったね。」
(;^ω^)「お?そ、そうなのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「…まぁ。」
('、`*川「…そろそろ私はおいとましようかね〜。じゃあまた、ツン。」
ξ゚⊿゚)ξ「…ええ。」
もしかして、気の利く大人のつもりだろうか。とんだ見当違いだ。
やはり、私は彼女のことも嫌いだ。
20
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 00:14:58 ID:3wv5TtA.0
2.伊藤ペニサス 終わり
21
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 00:24:41 ID:3wv5TtA.0
続きはまた明日更新します。
22
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 12:53:11 ID:ILFybR6I0
_
( ゚∀゚)「あ、出連。ちょっと手伝ってくれないか?このプリント、一人じゃ持ちきれなくてさぁ。」
ξ゚⊿゚)ξ「わかりました。」
そう言うと、先生は分けられた紙の束を私に渡す。一人で持ちきれない、というのは、きっと重ねられないからだろう。
今はもう放課後だ。勉強で教室に残っていたのは私だけだった。あとは部活か帰ってしまった。暫くして、帰ろうとしたら先生に話し掛けられたのだ。
_
( ゚∀゚)「いやぁ、助かったよ。出連がいなかったら往復するはめになってたわ。」
ξ゚⊿゚)ξ「…そうですか。」
困った。
この先生とは、
一緒になりたくなかった。
23
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 12:55:39 ID:ILFybR6I0
3.長岡ジョルジュ
24
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 18:18:20 ID:3wv5TtA.0
_
( ゚∀゚)「……。」
ξ゚⊿゚)ξ「……。」
_
(;-∀-)「…あー、その。なんだ。家庭の方は…大丈夫か?」
ああ。来てしまった。どうしよう。何て答えようか。
いや、大丈夫。答えれば良いのだ。それが嘘だとしても。大丈夫、…大丈夫。
ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫、です。全然、先生が困るようなことにはなってません。」
_
(;゚∀゚)「あぁ、そうか。それなら、良いんだが…。言いたいことがあったら、遠慮なく言ってくれよ。先生は生徒を守るものだからさ。」
ξ-⊿-)ξ「…ありがとうございます。」
頼むから、家庭のことに入り込んでこないでくれ。
無理して言ってることは分かってる。本当は、関わりたくないとか、思ってるんだろう。でも先生面しなくてはいけない。分かってる。分かってるんだ。そんなこと。
_
( ゚∀゚)「よっと。ありがとな。重かったろ。」
ξ゚⊿゚)ξ「いえ、大丈夫です。」
先生はプリントの束を机に乗せて、私の持っていたプリントを受けとる。その動作が、何処か、私の内を探るようでもあった。
それから少し迷ってから、
_
( ゚∀゚)「…何でも一人で背負い込もうとするなよ。お前の味方はすぐ傍にいるからな。」
…どうして。どうして、こんなことを言う?わからない。そんなに、無理しなくて良いのに。
ξ-⊿-)ξ「…失礼します。」
もう、嫌いだ。どいつもこいつも。大嫌いだ。私は、綺麗事を言う奴も大嫌い。先生も、…嫌いだ。
25
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 18:20:33 ID:3wv5TtA.0
3.長岡ジョルジュ 終わり
26
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 20:09:32 ID:ILFybR6I0
帰らなくては。家に、帰らないと。本当は帰りたくないのだけれど、母が心配、してしまうから。
ξ-⊿-)ξガチャ
ゆっくりとドアノブを捻り、手前に引く。少し耳を澄まして…家に入る。
ξ゚⊿゚)ξ「…ただいま。」
少しして奥から母が出てくる。
从 ゚∀从「お帰りなさい。ツン。疲れたでしょ。早く中に入りなよ。」
母は、当然のように、そう言う。
隣に、また違う男を、
引き連れながら。
(,,゚Д゚)「こんにちは。」
ξ゚⊿゚)ξ「どうも。」
从 ゚∀从「ああツン。お母さん買い物に行ってくるから。お留守番お願い。」
ξ゚⊿゚)ξ「…分かった。」
母が出ていく。娘の前に、得体のしれない男を残したまま。
27
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 20:11:44 ID:ILFybR6I0
4.出連ハイン
28
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:18:09 ID:3wv5TtA.0
(,,゚Д゚)「いや、君のお母さんは面白い人だね。」
母は、父が死んでから男をとっかえひっかえ連れてくるようになった。
(,,゚Д゚)「俺のバイト先で、たまたま会って。そしたら急に『家に来ないか?』って誘われてさあ。ビックリしたよ。…まあそれなりに楽しめたけどね。」
そして、私が帰ってくると、私とその男を残して何処かに出かけていってしまう。
決してわざとでは、ない。母は、父がいなくなって混乱してるだけで、少し、おかしくなってるだけで。私のことを本当は嫌いなんてことは、決して、ないはずだ。決して。
(,,゚Д゚)「極めつけは娘の君と二人きりにさせられるし…。何考えてるのかわかんねぇなぁ。」
私をじろじろと見て、さも可笑しそうに笑う。何が可笑しいんだ。何を笑っているんだ。気持ち悪い。気持ち悪い。
29
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:19:41 ID:3wv5TtA.0
(,,゚Д゚)「ねぇ。…俺、君となら、もっと楽しめそうだなぁ。」
男はそう言うと私の髪に触れようとしてきた。嫌だ。嫌だ。私はそれを手で押さえる。
ξ゚⊿゚)ξ「…すいません。私、そういうことはしたくないので…。」
今までの男はこれでやめてくれた。だが。
(,,゚Д゚)「はぁ?馬鹿にしてんの?」
男は声色を急に変えて私の肩を壁に押し付ける。
ξ;゚⊿-)ξ「っ…。」
壁に押された拍子に背中を思い切りぶつけてしまった。苦しくて、声が出なかった。
(,,゚Д゚)「そんなんでやめるわけないでしょ?大丈夫大丈夫。悪いようにはしないからさ。」
そう言うと男はスカート越しに私の足を撫でてくる。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
ξ; ⊿ )ξ「やっ、やめっ…!」
(,,゚Д゚)「そんなこと言ってさ。本当はあんたも色んな男とヤッてんだろ?」
ξ; ⊿ )ξ「―――っ!」
私は、
ξ ⊿ )ξ「……るな。」
(,,゚Д゚)「ん?」
ξ#゚⊿゚)ξ「私を!あんな奴と一緒にするな!!」
足を振り上げる。するとちょうど男の足と足の間に当たる。要するに股間に当たった。すると男は小さい悲鳴をあげて倒れこむ。
(;, Д )「ぉ……!て、めぇ……!」
すぐに外に逃げ出す。あの様子だと男は暫く動けないだろう。
走る。胸が痛い。私は、私は―――。
…お母さんのことだけは、嫌いになりたくなかった。
30
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:21:17 ID:3wv5TtA.0
4.出連ハイン
31
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:22:04 ID:3wv5TtA.0
4.出連ハイン 終わり
32
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:33:05 ID:3wv5TtA.0
近くの公園に着く。疲れた。休もう。
ブランコに腰をかける。――あの男は追ってきてはいないだろうか。警察に言うべきだろうか。…いや、言っても相手にしてくれないだろう。どうしよう。家にも帰れない。
ξ゚⊿゚)ξ
母のことを、「あんな奴」と言ってしまった。
そのことが、私の胸を締め付ける。私は、母が嫌いだったのか。いや、…今まで、好きになろうと努力してきた。私は、思い込むのは得意だから、無理やり自分を納得させてきた。
限界というものは、随分あっさり来るものだ。果たして、私は、これ以上生きる必要があるのだろうか。
33
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:34:40 ID:3wv5TtA.0
last.出連ツン
34
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 21:59:55 ID:3wv5TtA.0
ξ-⊿-)ξ「もう、私に生きる価値なんて、ない。」
一人、公園で呟く。もう6時なので公園には誰もいない。
もう、―楽になりたい。
「――お?」
( ^ω^)「ツン、こんな所で何やってるんだお?」
つい、声のした方を見る。内藤。
うるさい奴。調子のいい奴。うざい奴。こんな奴と話したくない。
しかし、内藤はこちらの顔を見るなり驚いた顔を見せた。――そんなに酷い顔をしていたのだろうか。
(;^ω^)「ツン、何か……あったのかお?」
駆け寄って私が座っているブランコの両端の鎖を掴んで詰め寄ってくる。
しまった。こいつは意外にガタイが良いので、これで無視して行けなくなった。何か話さなければ。
ξ゚⊿゚)ξ「別に…何でもないわ。どいて。」
(;^ω^)「そんなわけないお!何かあったんだお!?お願いだから話してくれお!」
ξ゚⊿゚)ξ「本当に何でもないんだってば。」
(;^ω^)「嘘だお!!だって、ツン、さっき!」
(;^ω^)「――凄く、泣きそうな顔してたお!!」
ξ°⊿゚)ξ「……ぁ。」
そうか。…そうか。私は、悲しかったのか。好きになりたかった母を好きになれず、もう、誰もいなくなって。
(;^ω^)「ツン。話してくれお。僕、何でも協力するお。」
うるさい。
ξ-⊿-)ξ
(;^ω^)「辛いことがあったんだお?困ってるんだお?ねぇ、ツn」
ξ#゚⊿゚)ξ「うるさい!!」
35
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 22:16:33 ID:3wv5TtA.0
(;^ω^)「お…っ。」
イライラする。うざい。うざい。うざったい。
ξ#゚⊿゚)ξ「そんなに、私に何があったか気になる!?そんなに、興味をそそられる!?」
(;^ω^)「ぼ、僕は、心配で、」
ξ#゚⊿゚)ξ「いいわよ!!だったら教えてあげるわよ!!母の連れてきた男に無理やり犯されそうになった!どう!?これで満足!?」
(;^ω^)「ツ、ツン、」
ξ#゚⊿゚)ξ「あんたも、どうせ馬鹿にしてるんでしょ!私のことを!他の奴らと同じように!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「頑張って好きになろうとしてきた母親に嫌われて。私はそれに気付かないフリをして!最終的に母を嫌いになって!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「さぞ――さぞ滑稽でしょうね!もう私は誰も好きになれない、味方なんて出来るわけがない!!」
(;^ω^)「違うお!そんなこと――」
喉が震える。言葉が上手く紡げなくなってきた。
ξ# ⊿ )ξ「だって、だっ、て、し、仕方が、ないじゃない…!」
36
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 22:49:16 ID:3wv5TtA.0
ξ#;⊿;)ξ「自分のことを嫌いな人間が!他の人間を好きになれるはずが、ないじゃない!!」
止まらない。大声で怒鳴り散らす私を、私がうるさいと叩く。
心の中で他の人の悪口を言う私を、私が陰気臭いと笑う。
ろくに友達もいない私を、私が当たり前だと罵る。
――お前みたいな、性格の悪い奴を好きになる奴なんて、いるわけがないだろう。
ξ;⊿;)ξ「味方なんて、いるわけがないじゃない…。皆を嫌ってる私が、助けてもらえるわけないじゃない…!」
もうわけがわからなくて。とにかく目の前の内藤の、戸惑いがちに開く唇を見てるしかなくて。
(;^ω^)「…ツン。――ツン。よく聞いてほしいお。」
ξ;⊿;)ξ「…な、によ…。」
(;^ω^)「…僕は。」
( ^ω^)「――僕は、ツンのことが好きだお。」
ξ;⊿;)ξ「……。」
( ^ω^)「ツンは、優しい子だから、きっと凄く苦しかったおね。皆を好きになれない自分を責めて、ずっと苦しんでたんだおね。」
( ^ω^)「でも、自分のことをもう責めなくていいんだお。ツン。だって僕は、ツンが泣きながら叫んでるのを、嬉しく思いながら聞いていたんだお。」
ξ;⊿;)ξ「っ…。」
( ^ω^)「ツンは今まで僕にも感情を見せてこなかったから凄く、僕だけに見せてくれたのが、凄く嬉しくて。」
( ^ω^)「こんな僕が、ツンに嫌われるなんて、当たり前のことだお。ツンは優しいから、そんな当たり前のことで自分を責めてるんだお。」
( ^ω^)「…だから、ツン。せめて、自分のことは好きになってほしいんだお。僕も、全力で協力するから。」
自分を好きになんて出来るわけない。こんな綺麗事、無理に決まってる。
ああ、でも、内藤の言葉が、優しくて、柔らかくて、ずっと昔から聞いてた声。
――凄く、安心できて。
ξ;⊿;)ξ「ぅ、ぐぅ、ぶ、ブーン。好き。私も、ずっと好き。」
( ^ω^)「そう、僕のことは嫌いでも――」
(;^ω^)「……えっ?」
37
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 23:02:47 ID:3wv5TtA.0
ξ;⊿;)ξ「私なんかが、ほ、他の人に好かれるわけがないって、思ってたから、私だけ、内藤のことを好きなのがく、悔しくて。」
(;*^ω^)「え、あれ、今、好き、え?ブ、ブーンって。」
ξ;⊿;)ξ「だから、嫌いなフリして、思い込んで、冷たく当たって。ごめんなさい、ごめんなさい…。」
(;*^ω^)「おっ…。良いんだお。そんなこと。…僕もツンのことが、大好きだお。」
ξ;⊿;)ξ「…ありがとう。」
(*^ω^)「…おっおっおっ。こちらこそ、ありがとう、だお。」
( ^ω^)「ところで男に無理やり襲われそうになったことについてkwsk。」
ξ;⊿;)ξ「あ、忘れてた。」
38
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 23:04:36 ID:3wv5TtA.0
last.出連ツン 終わり
39
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 23:07:25 ID:3wv5TtA.0
epilogue.
40
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 23:23:07 ID:3wv5TtA.0
朝、学校に着く。昨日は色々なことがあってなんとなく気恥ずかしい。
ξ゚⊿゚)ξ
教室の扉を開けて中に入る。自分の机に向かってると、ペニサスから声を掛けられた。
('、`*川「ツン。おはよー。」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ;゚ -゚)ξ
ξ゚ー゚)ξ「…おはよう。」
('、`*川
ξ゚ー゚)ξ
そ('、`;川「!!???」
('、`;川「え!?えええええ!??」
ξ;*゚⊿゚)ξ「な、何?」
('、`;川「な、何ってあんた、え、えぇ…。」
41
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 23:36:47 ID:3wv5TtA.0
(*^ω^)「おいすー。どうしたんだおー大声出して。」
('、`;川「いやぁ、どうしたもこうしたも、ツンが、笑って『おはよう』なんて言うから…。」
ξ;゚⊿゚)ξ「別におかしいことじゃないでしょ。」
('、`;川「いや、まぁ、普通はそうなんだけどさぁ…、ん?」
(*^ω^)ニコニコ
ξ*゚⊿゚)ξモジモジ
('、`;川「…あー、ま、その。もう私行くわ。じゃまたね。」
私達の雰囲気を察してかペニサスはそう言って戻ろうとする。
ξ;*゚⊿゚)ξ「あっ、ぺ、ペニサス!」
('、`*川「うん?」
ξ;*゚⊿゚)ξ「えーっと、その…。」
ξ*゚ー゚)ξ「…ありがと。」
42
:
名も無きAAのようです
:2016/11/26(土) 23:50:48 ID:3wv5TtA.0
ペニサスは一瞬瞠目して、暫く考える素振りをしてから、
('ー`*川「何のことかわかんないけど……、どういたしまして。」
ふっ、と笑った。自然に、無邪気に。
そしてヒラヒラと手を振りながら自分の席へと戻っていった。
(*^ω^)「あの後、大丈夫だったかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「うん…。少しだけ、話し合ってみた。まだ時間は掛かりそうだけど…、最後に、『ごめんな』って言ってくれた。」
昨日、公園での出来事の後、内藤が一緒に家まで付いてきてくれた。まだあの男がいて私に殴りかかってきたのだが、内藤が渾身の一撃を与えたため、大人しく帰ってくれた。
そして私は、母とちゃんと話し合おうと決めたのである。
ξ゚⊿゚)ξ「お父さんが、私を迎えに来るときに事故にあって死んじゃったから…。ついお母さんも私のことを恨んじゃったんだと思う。」
そう言いながら目を伏せる。やっぱり、その時のことを思い出すと今でも辛い。
43
:
名も無きAAのようです
:2016/11/27(日) 00:11:10 ID:kZ6VWFSY0
( ^ω^)「ツンは悪くないお。」
ξ゚ー゚)ξ「ん…。ありがと。」
(*^ω^)「……。」
ξ゚⊿゚)ξ「…?どうしたの?」
(*´ω`)「ツンの笑った顔、綺麗だおー。」
ξ*゚⊿゚)ξ「なっ…、馬鹿!」
教室の前の扉が開く。いつもの、見知った顔が入ってくる。
_
( ゚∀゚)「おーっす。挨拶しよー。」
いつもと同じように挨拶をして、座る。いつもと少しだけ違うのは、私が少し声を出したこと。
_
( ゚∀゚)「はい、連絡は特に無し。終わりー。」
先生がそう言った途端に教室がガヤガヤと騒がしくなる。私は立ち上がって先生の所へと行く。
ξ゚⊿゚)ξ「先生。」
_
( ゚∀゚)「お。出連。どうした。」
ξ;゚⊿゚)ξ「その、やっぱりもしかしたらその内家庭のことで相談する時があるかもしれないです…。大丈夫ですか?」
_
(*゚∀゚)「…!おお!勿論だとも!」
先生は心底嬉しそうな笑顔で言う。困った様子は少しも見せない。
やっぱり、全部私の思い込みだったんだ。勝手に人の性格を決めつけているのは私だった。
44
:
名も無きAAのようです
:2016/11/27(日) 00:23:23 ID:kZ6VWFSY0
(*^ω^)「ね、やっぱり僕の言った通りだったお?」
ξ゚⊿゚)ξ「何が?」
(*^ω^)「大きな声を出すと、元気が出るんだお!」
ああ、それを伝えるために前にいちいちこっちを見てきたのか。意外と遠回りなこともするんだな。
確かに、昨日大声を出して元気が出たというか、すっきりした。今まで溜めてたものを一気に出した感じだ。
(*^ω^)「これからは、ツンも大きな声を出すようにしていこうおー。」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ-⊿-)ξ
反省する。大きな声を出すことは決して恥ずかしいことではない。それぞれに、それぞれの理由があるんだ。
ξ*゚ー゚)ξ「…うん!」
45
:
名も無きAAのようです
:2016/11/27(日) 00:33:24 ID:kZ6VWFSY0
ξ*゚ー゚)ξは人間が嫌いだったようです
終わり
46
:
名も無きAAのようです
:2016/11/27(日) 00:35:27 ID:kZ6VWFSY0
誰も見てないかもしれませんが、何か質問やおかしいところがあったら、受け付けます。
47
:
名も無きAAのようです
:2016/11/27(日) 11:28:35 ID:0dH8TNTQ0
乙
48
:
名も無きAAのようです
:2016/11/27(日) 22:33:30 ID:Z6rLhFQg0
ヒューマン系の静かな洋画みたいで好きです
49
:
名も無きAAのようです
:2016/11/28(月) 12:59:07 ID:l04.zM/E0
>>48
わぁ嬉しい。ありがとうございます。
50
:
名も無きAAのようです
:2016/12/05(月) 21:04:51 ID:WL/n4iaQ0
ちょっと読むの遅くなったけど乙!
ハッピーエンドでよかったよ
他になんか書いてる?あったら読みたい
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