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( ^ω^)剣と魔法と大五郎のようです

42名も無きAAのようです:2016/07/09(土) 22:47:17 ID:Q7uZ6AsA0

 互いに相手の力量、自身の損傷を確認し、同時にツンをみやる。
 彼女はいま鉄線で絡んだベッドと共に、家屋からいくらか離れた距離にあった。
 一応は無事。動きはしないが、レモナもヨコホリも、魔力の感知によって彼女の生存を確認していた。

 レモナは愛弟子である彼女がいる限り、周囲を巻き込む大規模な魔法の展開は出来ない。
 格闘では分が悪いにも関わらず、近接戦を強いられる。

 ヨコホリもそれを察し、最も魅力的な逃走の選択肢を頭の隅に追いやる。
 相手がツンを庇うつもりならば逃げることは出来るだろう。
 しかし、小高い丘になり見晴らしのよいこの場所から逃げおおせる間に、背中を撃たれてはたまったものではない。

 目の前に突如現れた魔法使いは、空間転移を扱い、自身の鋼鉄の体を容易く抉る実力者。
 もっと強力な魔法を放たれればひとたまりもない。
 相手が周囲への被害に遠慮して魔法を制限しているここが、最も危険な安全圏なのだ。


(//‰ ゚) (ディレートリを人質にしてえところだが)


 レモネードは隙の無い足運びでヨコホリとツンを結ぶ直線状に割って入っている。
 ツンに手出しさせるつもりも、ヨコホリを逃がすつもりもない、ということだろう。
 もっと踏み込んで言えば、この場で命を取ろうという頑なな殺意がある。

 ヨコホリは、再びにたりと笑みを浮かべた。
 笑わずにはいられないというやつだ。
 彼がレモネードに抱いたのは、魔女に対するものと同系列の畏れ。

 魔女には及ばなくとも、総合的な“格”ではヨコホリの上にある。


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