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( ^ω^)達はアインクラッドを生きるようです。

1 名も無きAAのようです :2016/05/27(金) 22:01:24 ID:mYwEn/c20
立ったら投下できる。

2 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:03:10 ID:Hlo1vhxM0

二日後の夜。

時計はまもなく次の日を告げる。

街灯はないがぼんやりと明るい街を、
ミセリは歩いていた。

ミセ*゚ー゚)リ「うーむ……」

苦虫を噛み潰したような顔をしつつ街の外れまで来たが、
ゆっくりと振り返った。

ミセ*゚ー゚)リ「えっと……。
隠れてるつもりはないよね?
ショボンくん」

暗闇の中から現れるショボン。
暗闇を利用した姿を隠せるギリギリの範囲と位置からではあったが、
横にある建物や障害物に隠れてはいなかった。

(´・ω・`)「うん。着いてきただけ。
僕は隠蔽とか鍛えてないし」

ミセ*゚ー゚)リ「だよねー」

笑顔だが少しイラついているミセリと、
無表情だがのんびりしているショボン。

ミセ*゚ー゚)リ「えっと、止めに来たんだよね?」

お互いの表情が見え、
無理なく会話のできる距離で立ち止まるショボン。

(´・ω・`)「止めても無駄でしょ?」

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

(´・ω・`)「パラメーター的には僕より上のはずだし。
本気で走られたら追いつけないよ」

.

3 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:04:39 ID:Hlo1vhxM0

ミセ*゚ー゚)リ「まあ、ねぇ」

(´・ω・`)「ここで立ち止まったのは、
自分より弱い僕を外に連れ出さない為。
あとは、僕と少しは話をしようって思ったから」

ミセ#*゚ー゚)リ

(´・ω・`)「そんな怒らないでよ」

ミセ#*゚ー゚)リ「怒ってませんー」

(´・ω・`)「ならいいけど」

ミセ#*゚ー゚)リ「ほんとにこいつもあいつも……」

(´・ω・`)「ありがとう」

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

(´・ω・`)「改めて、言わせてもらうよ。
ありがとう」

ミセ*゚ー゚)リ「……それを言うなら、私の方だよ」

(´・ω・`)「ビコーズの記憶が改ざんされているふり、
辛かったと思うから」

ミセ*゚ー゚)リ「私があの二人を巻き込んだんだから、
その償いは当然だよ。
二人には、背負わせなくていい重荷を持たせてしまった。
本当は私の事なんて忘れて、
ビコーズの事も、私のせいにしてくれればいいんだけど。
あの二人は、そんなことできる子達じゃないから」

暗闇のせいではなく、
ミセリの表情に影が落ちる。

.

4 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:07:26 ID:Hlo1vhxM0

ミセ*゚ー゚)リ「あのままだったら、
ビコーズと私、二人分の重荷を背負ったままだった。
こんなおかしな世界で、そんなものまで背負ったら、
苦しくて苦しくて、おかしくなっちゃうよ。
でも、更に私がおかしくなれば、
しかも私の中のビコーズの記憶が違っていれば、
私だけに、集中できる」

にっこりと微笑むミセリ。
その顔に媚びは無く、
心からの笑みだった。

ミセ*゚ー゚)リ「私を笑顔にするために、
笑顔を見せてくれる。
おかしくなった私を守るために、
笑顔を見せてくれる。
最初はぎこちなかったけどね」

その頃の笑顔を思い出したのか、
小さく噴き出す。

ミセ*゚ー゚)リ「最初は無理矢理でも、
笑顔はいつしか本当の笑顔を呼ぶ。
忘れることは出来なくても、
それ以上の思いがあれば、目標があれば、
ゆっくりと、鎮めることはできると思うから」

(´・ω・`)「ミセリ」

ミセ*゚ー゚)リ「それにね、それは私にも好都合だったの。
きっと一人では、耐えられなかった。
皆がいてくれたから、耐えることが出来た。
皆に私の知っていることを伝えるっていう大義名分が出来たから、
それまではって……、思った。
ツンちゃんとクーちゃんの心を守るっていう大義名分で、
私自身、ビコーズとゼアフォーの事を心の奥底に閉じ込めることが出来た。
……私はずるい。
だから、ショボンくんにありがとうなんて言われると、
逆に苦しくなっちゃう」

.

5 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:09:30 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「ミセリ……」

ミセリが、静かにショボンを見つめた。

ミセ*゚ー゚)リ「ありがとう。ショボンくん」

(´・ω・`)「あの夜ミセリに協力を求められたとき、
本当は反対するべきだと思っていた。
ツンとクーの事だけを考えれば嬉しい申し出だったけど、
君の心がどうなるのか、不安だったから。
でも、この一か月をミセリも楽しむことが出来たのなら、
良かったよ。
嘘をつくのは、やっぱり心苦しいからね」

ミセ*゚ー゚)リ「はい。二つ嘘だよね」

(´・ω・`)「?」

ミセ*゚ー゚)リ「まず一つ目。
ショボンくんは、このことで私も笑顔になるって気付いてた。
ううん。笑顔になるように、色々と誘導をしてた」

(´・ω・`)

ミセ*゚ー゚)リ「そして二つ目。
ショボンくんは、嘘をつくことに躊躇しないし、心苦しくなったりはしないよ。
その嘘が、誰かのための『嘘』ならね。
ま、これは勘だけど」

(´・ω・`)「ミセリ……」

ミセ*゚ー゚)リ「そしてムカつくことに、
それはシャキンも一緒なのよね。
ね、シャキンにも話してあったんでしょ?」

(´・ω・`)「うん。よくわかったね」

.

6 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:10:51 ID:Hlo1vhxM0

ミセ*゚ー゚)リ「これも勘。
でも、そうだろうなって。
その方が、私の為って思いそうだなって」

(´・ω・`)

ミセ*゚ー゚)リ「お、当たったみたいだね。
私がショボンくんを巻き込んだことを気に病まないように、
わざともう一人くらい仲間にするかなって思ったの。
そしたらシャキンかなって」

(´・ω・`)「一つはずれ」

ミセ*゚ー゚)リ「あれ?何か違った?」

(´・ω・`)「シャキンの方から僕に言ってきたんだよ。
『ミセリ、ほんとはちゃんと覚えているんだろ』ってね。
だから僕も気にせず巻き込ませてもらった。
確かにミセリと話した後にシャキンも巻き込むことも考えたけど、
夜遅くだったから、次の日になって落ち着いてからって思ってた。
そうしたら向こうから聞いてきた。渡りに船だったよ」

ミセ*゚ー゚)リ「あの男。
やっぱり要注意人物ね。
あんなフラフラしてるくせして妙に鋭いし。
ショボンくんは腹黒いのが表に出ているからまだ良いとして、
一見ぼやぼやしてるっていうのが」

(´・ω・`)「腹黒いとか」

ミセ*゚ー゚)リ「ごめんごめん。
つい、思ってることを」

(´・ω・`)「ひどいな。
腹黒のミセリに言われるとへこむよ」

ミセ*゚ー゚)リ「お、言うねぇ」

互いにきつい視線を交わした後、
噴き出す二人。

.

7 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:12:02 ID:Hlo1vhxM0

ミセ*゚ー゚)リ「ショボンくんも私に言うようになったね」

(´・ω・`)「前にドクオが言っていたのが分かるよ。
僕達はよく似ているって」

ミセ*゚ー゚)リ「腹黒なところが?」

(´・ω・`)「うん。腹黒なところが」

再度噴き出す二人。

(´・ω・`)「でも、仲間にはなれない?」

ミセ*゚ー゚)リ「えー。私は仲間だと思ってたのに」

(´・ω・`)

ミセ*゚ー゚)リ「……ごめん。うそ。
あ、でも、みんなの事は好きだよ。
ただ、私はみんなのそばに居ちゃダメなだけ」

(´・ω・`)「何故そんなこと」

ミセ*゚ー゚)リ「私のそばにいた二人が、
二人とも死んだんだよ。
私がいたから、あの二人は……」

(´・ω・`)「まだそんなことを!」

ミセ*゚ー゚)リ「事実だよ!
……二人が死んだのは、事実。
そして私があの二人をこのゲームに呼んだのも、
私を守ったのも、
私が気付けなかったのも、
事実なの」

(´・ω・`)「ミセリ……」

.

8 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:13:29 ID:Hlo1vhxM0

ミセ*゚ー゚)リ「皆といて、本当に楽しかった。
本当はもっと早く分かれるつもりだったけど、
迷ってしまうくらい、楽しかった。
でも、それじゃあダメだって思ったの」

(´・ω・`)「これからどうするつもり?」

ミセ*゚ー゚)リ「昨日話したよね?
忍者になるって」

(´・ω・`)「本気だったんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「うん。
三人で、なろうって、誓ったから。
それにね、βテスターとして、
この世界で私が誰かのために出来る事に
つながらないかなって、思ったの」

(´・ω・`)「ん?」

ミセ*゚ー゚)リ「ふふ。
これ以上は内緒。
なにか、出来たらいいなって、
思ったから。
そのために、
頑張ってみようかなって思ったの」

(´・ω・`)「ビーターさんや、
情報屋さんのことが切っ掛け?」

ミセ*゚ー゚)リ「うん」

(´・ω・`)「何か考えていそうだなとは思ったけど……。
ドクオも、ちょっと挙動不審だし」

ミセ*゚ー゚)リ「ドクオくんもね。
考えていそうだね。
でも、みんなの事が大事だから、
悩んでると思う」

.

9 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:15:58 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「ミセリは、
離れる決意につながったんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「そういうこと。
理解してくれてうれしいな」

(´・ω・`)「理解は、出来るよ。
でも、納得はできない。
一緒に居ても忍者にはなれる」

ミセ*゚ー゚)リ「忍者は孤独なのよ」

(´・ω・`)「ミセリ……」

ミセ*゚ー゚)リ「止めても無駄だよ?」

(´・ω・`)「……うん……。
でも、またいつか、パーティー組めるよね!
ギルドも作るから!
入ってくれるよね!」

ミセ*゚ー゚)リ「!ショボンくん……。
うん。そうだね。
私がちゃんとした忍者になれたら。
そして、誰かを、助けることが出来たら。
入れてもらおうかな」

(´・ω・`)「……その日を楽しみにしてる」

ミセ*゚ー゚)リ「でもさ、そうなる前に、この世界から出たいな」

(´・ω・`)「それは……そうだね」

ミセ*゚ー゚)リ「だよね」

笑いあう二人。

ミセ*゚ー゚)リ「さて……じゃあ行こうかな」

.

10 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:17:19 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「あ、ちょっとまって」

ミセ*゚ー゚)リ「?まだ何かあるの?」

(´・ω・`)「いや、来たみたいだから」

ミセ*゚ー゚)リ「来たって……あ」

ショボンの後ろから走ってくる一つの影。

ξ#゚⊿゚)ξ「ミーセーリー!」

ミセ*゚ー゚)リ「ショボンくん!?」

(`・ω・´)「残念。あいつらを呼んだのはおれだ」

ミセ*゚ー゚)リ「シャキン!」

建物の影から現れるシャキン。

ミセ*゚ー゚)リ「ショボンくん?」

(´・ω・`)

一回シャキンを睨んでからショボンに視線を向けるミセリ。

その視線を受けてニッコリと笑顔を見せたショボン。

ミセ*゚ー゚)リ「はぁ……」

ミセリが溜息をつくとほぼ同時に、
ショボンの横にツンとクーが立った。
その後ろにはブーン達四人もいる。

ξ゚⊿゚)ξ「ミセリ!」

ミセ*゚ー゚)リ「ごめんツンちゃん!
でも昨日みたいに反対されるとなかなか離れられないかなって思って」

.

11 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:18:47 ID:Hlo1vhxM0

ξ゚⊿゚)ξ「もう反対なんてしないわよ……」

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

川 ゚ -゚)「ミセリがやりたいことを止めるのは、
私達のわがままだ」

俯いたツンの代わりにクーが口を開く。

川 ゚ -゚)「もちろん心配だし、出来ればそばにいてほしい。
でも、この世界に来たのも自分自身の意思ならば、
この世界で何をするのかも、
自分の意志であるべきなんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「だから……もう止めたりはしない。
でも……でも……!」

川 ゚ -゚)「離れたって、
一緒のパーティーに居なくたって、
私達は、仲間で、友達だ」

ミセ*゚ー゚)リ!

川 ゚ -゚)「私とツンは、
いや、ここにいる皆そう思っているはずだ。
だから、ミセリ、ちゃんと見送りたかったんだ。
旅立つミセリを」

ミセ*゚ー゚)リ「クーちゃん……」

クーを見つめるミセリ。
そしてそんなミセリにツンが抱きついた。

ミセ*゚ー゚)リ「つ、ツンちゃん!」

ξ゚⊿゚)ξ「離れたって、フレンドリストからは消えない!
メッセージだって送れるし、
街やフィールドダンジョンなら居場所だって分かる!
離れたって逃げられると思わないでよ!」

.

12 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:19:59 ID:Hlo1vhxM0

ミセ*゚ー゚)リ「に、逃げるって……」

ξ゚⊿゚)ξ「何かあったらすぐ連絡して!
すぐ行く!
私やクーじゃ解決出来なくても!
ブーンがショボンがドクオがシャキンがミルナがデミタスが!
絶対に誰かが力になるから!
ちゃんと連絡して!
っていうか何もなくても連絡して!
三日に一度はメッセージくれなきゃだめ!」

ミセ*゚ー゚)リ「ツンちゃん……」

ξ゚⊿゚)ξ「約束してくれなきゃこのまま離さないから!」

ミセ*゚ー゚)リ「反対しないんじゃなかったの?」

ξ゚⊿゚)ξ「反対してるわけじゃない!
約束してほしいだけ!」

ミセ*゚ー゚)リ「まったく……。
ありがとう。ツンちゃん。
クーちゃんも」

棒立ちだったミセリがツンの背に右手を回す。
そしてクーを見て左手を差し出した。

川 ゚ -゚)!

ミセ*゚ー゚)リ

ミセリの微笑みに誘われるかのようにゆっくりと近付き、
二人を抱きしめるようにクーが抱きついた。

ミセ*゚ー゚)リ「本当に。ありがと」

クーも抱きしめながら、ミセリが二人に囁いた。



.

13 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:21:23 ID:Hlo1vhxM0




街を出るミセリを見送った八人。

その姿が見えなくなると、
ショボンがゆっくりと後ろを向いた。

それを合図としたかのように、
全員が街の中心方面、
宿泊している宿屋に向かって歩き始めた。

(´・ω・`)「明日の出発はいつもより二時間くらい遅くしようか」

ショボンの提案を何かしらの反応で肯定する七人。

するとツンがショボンの横に来た。

ξ゚⊿゚)ξ「ショボン、……ありがとう」

(´・ω・`)「ちゃんと会っておかないと、
お互いに悲しいと思ったから」

ξ゚⊿゚)ξ「今日の事もそうだけど、
ミセリが本当はちゃんと覚えてるってことを、
教えてくれたこと。
あの時は気が動転してちゃんとありがとうって言えなかったから」

(´・ω・`)「……うん」

川 ゚ -゚)「私からも、礼を言わせてほしい。
ありがとう。ショボン」

(´・ω・`)「クー」

ショボンを挟んでツンとは反対側を歩くクー。

八人は、ショボンを中心にして固まって歩いていた。

.

14 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:22:17 ID:Hlo1vhxM0

( ^ω^)「また、一緒に探検出来るおね」

( ゚д゚ )「ああ。大丈夫さ」

(´・_ゝ・`)「そうだな。また一緒に遊べるさ」

('A`)「おれも、そう思う」

(`・ω・´)「忍者か……。
ここには職業ってないんだよな?ドクオ」

('A`)「うん。だからミセリはこれからエクストラスキルの『体術』を探すんだと思う」

(´・_ゝ・`)「体術?」

('A`)「うん。
ここは『ソード・アート』っていうだけあって、
剣や武器を使って戦っている。
『剣技(ソードスキル)』を駆使して。
でも、体術スキルを身に付ければ身体能力の補正が働いて、
尚且つ素手での攻撃も出来るっていう噂があったんだ。
βの時に。
噂では、アルゴがどうやってとれるかを知ってるって話なんだけど、
何故かその情報は売らないんだよな……あいつ」

( ゚д゚ )「ほー」

(´・ω・`)「だね。
僕も一回交渉したけどダメだった。
話しぶりからすると知っているのは確か見たいなんだけど」

(`・ω・´)「で、その体術を持っていると『忍者』なのか?」

('A`)「んー。まあそんな感じ。
後は短剣とか爪なんかを武器にして、
できれば投擲も鍛えてそんな恰好をすれば、
『忍者』かなって。
ミセリ達三人は、そんな遊びをしようって言ってた」

.

15 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:23:11 ID:Hlo1vhxM0

(`・ω・´)「なるほどな……んっ?」

ドクオの言葉にとりあえずの納得をしたシャキンだったが、
画面の端に現れたメッセージ到着の知らせを見てウインドウを開いた。

それとほぼ同時に次々にウインドウを開いていく。

(´・ω・`)「みんなどうしたの?」

立ち止まった七人を見て、
不思議そうに歩みを止めたショボン。

全員がそのメッセージを見て驚き、
ショボンを見た。

('A`#)「おい、ショボン」

(´・ω・`)「ん?」

ξ#゚⊿゚)ξ「いま、ミセリからメッセージが来たんだけど」

(´・ω・`)「え?そうなの?僕のところには来てないけど」

川#゚ -゚)「だろうな。この内容ならそうだろ」

(´・ω・`)「え?内容って?
っていうか、皆なんか怒ってる?」

(;^ω^)「ショボン、毎日ほとんど眠ってないってホントなのかお?」

(´・ω・`)!

ξ#゚⊿゚)ξ「その感じからして、本当みたいね」

(´・ω・`)「え、あ、いや」

( ゚д゚ )「前からおかしいとは思っていたんだ。
スキルの熟練度が早すぎるってな」

.

16 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:30:28 ID:Hlo1vhxM0

(´・_ゝ・`)「ああ。
槍はいつも戦闘時に使ってる程度だけど
投擲や調理なんかのレベルの上がり方がちょっと急だなと」

( ゚д゚ )「何か裏ワザかアイテムでもあるのかと思ったが……」

(´・ω・`)「ないですそんなもの!
もしあったらみんなにちゃんと教えます!」

( ゚д゚ )「うん。お前ならそうするだろうって思った。
最初は危険がないか自分で試すとしても、
試すだけなら結構時間は経ってるからな」

川#゚ -゚)「つまり、ミセリの言ってきたないような真実だということだな」

(´・ω・`)「あ、その……」

ξ#゚⊿゚)ξ「ショボン!?」

('A`#)「ショボン?!」

(;^ω^)「ショボン……ちゃんと言ってほしいお」

(´・ω・`)「ブーン……みんな……」

泣きそうな表情のブーンを見て、
ショボンも同じ様に辛そうな顔をした。

そして自分を見つめる全員の顔を見て、
一度深呼吸をすると頷いた。

(´・ω・`)「……うん。眠れない」

('A`#)「ショボン!なぜそんな大事なことを!」

(´・ω・`)「多分、テストタイプのナーブギアを使っている弊害なんだと思う」

( ^ω^)!

.

17 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:32:04 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「目をつぶって少しすると、
部屋に一人でいても『音』が聞こえてくるんだ」

川 ゚ -゚)「音?」

(´・ω・`)「うん。歩く音、喋る音、
周囲の本当なら届かないような『音』が、
耳に押し寄せてくる」

( ゚д゚ )「それは『聞き耳』スキルみたいなもんなのか?」

(´・ω・`)「おそらく違うと思います。
僕が聞けるのは『音』であって声じゃないので、
何をしゃべっているのかは全くわかりません。
純粋な、『音』です」

('A`)「つまり、うるさくって眠れないってことか」

(´・ω・`)「うん。目を開けているときは大丈夫なんだけどね。
おそらく目を閉じることによって耳の働きが良くなりすぎてしまうんじゃないのかな」

(´・_ゝ・`)「普段良い『目』を封じることによって、
『耳』の性能が上がってしまうってことか?」

(´・ω・`)「おそらくですが」

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあんた、今まで全然寝てないの?」

(´・ω・`)「さすがにそんなことは無いよ。
最初は2・3日徹夜すると、
気を失うように2時間くらい眠ることが出来た」

川 ゚ –゚)!

(;^ω^)「い、今はどうなんだお!?」

(´・ω・`)「最近は音に少し慣れてきたのと、
ちょっと力の使い方にも慣れてきたから、
一晩で2時間前後は眠れてるよ」

18 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:33:10 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「おまえ……」

(´・_ゝ・`)「それで、起きてた時間にスキルを鍛えていたってことか」

(´・ω・`)「はい。
と言っても調理と投擲ぐらいですけどね。
部屋で練習出来て今有益なのはとりあえずこの二つかなと思ったので」

( ゚д゚ )「あの説明書もその時間を使って作っていたわけか」

(´・ω・`)「ええ。
スキル上げだけじゃなく、データの整理もはかどります」

(´・_ゝ・`)「で、シャキンは知っていたわけだな」

デミタスの言葉で、六人の視線が今度はシャキンに移る。

(`・ω・´)「まあな。
あ、でもショボンから相談されたりしたわけじゃないぞ。
スキルの上がり具合がおかしいから問い詰めたら、げろっただけだ」

( ゚д゚ )「ゲロとか汚い」

(`・ω・´)「うっさい」

('A`)「おれ……気付けなかった」

ξ゚⊿゚)ξ「私も……」

川 ゚ -゚)「私もだ……」

( ^ω^)「僕もだお……」

ショボンの近くに立つ四人がうなだれた。

.

19 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:34:39 ID:Hlo1vhxM0

(;´・ω・`)「さ、最初はそれなりに大変だったけど、
今考えるといろいろやることとか整理することがあったから
それはそれなりに良かったと思うんだ。
今はそれに慣れたからもう普通だし、
ちゃんと眠れてるし。
それにきっとこういう事になってなくても僕は起きて色々やってたと思うから、
そんなに気にしないで」

( ゚д゚ )!

(´・_ゝ・`)!

( ゚д゚ )「ショボンが……」

(´・_ゝ・`)「慌ててる!」

(`・ω・´)「お前らのそういう着眼点好きだなー」

(;´・ω・`)「ね、だからそんなに気にしなくていいから!」

('A`)ウツダシノウ

川 - )「私はいったい何を見てきたんだ……」

( ´ω`)「僕はダメダメだお……」

(;´・ω・`)「だ、だからね、みんな!」

ξ#゚⊿゚)ξ「うるさい!」

(;´・ω・`)「ツ、ツン!」

ξ#゚⊿゚)ξ「何を言おうが、
あんたが大事なことを黙っていたのは事実なのよ!」

(;´・ω・`)「大事なことって、それほどのことじゃ……」

ξ#゚⊿゚)ξ「大事な友達がちゃんと眠れないだなんて一大事でしょ!」

.

20 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:36:10 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)!

ξ#゚⊿゚)ξ「私が眠れないって言ったらどうする!?
ドクオが気持ち悪いって言ったらどうする!?
クーが苦しいって言ったらどうする!?
ブーンが足が痛いって言ったらどうする!?
シャキンが変なもの食べてお腹が痛いって言ったどうする!?
ミルナが目が痛いって言ったらどうする!?
デミタスが手が動きづらいって言ったらどうする!?」

(´・ω・`)「……心配で……なんとかしてそれを……」

ξ゚⊿゚)ξ「そしてそれをあんたに黙ってたことを知ったらどうする」

(´・ω・`)「……辛い」

ξ゚⊿゚)ξ「私たちの気持ちが少しは分かった?」

(´・ω・`)「……」

ξ#゚⊿゚)ξ「まだ『僕の事なんか』なんて思ってるんだったら本気で怒るからね」

(;´・ω・`)「!」

ξ゚⊿゚)ξ「あんたが私たちの事を大事に思ってくれているように、
私達はショボンが大事なのよ。
いい加減、ちゃんと認識しなさい」

(´・ω・`)「ツン……」

('A`)「おれ達じゃ頼りないかもしれないけどよ」

(;´・ω・`)「そんなことは!」

川 ゚ –゚)「確かにナーヴギアからくる不調なら、
私達では役に立てることは無いだろう。
でも、何かしらのフォローはできるかもしれない。
……知らなければ、何もできないんだ」

(´・ω・`)「クー……」

.

21 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:37:10 ID:Hlo1vhxM0

( ^ω^)「考えていたことがあるお」

(´・ω・`)「ブーン?」

( ^ω^)「僕は、道具屋になるお」

('A`)「は?」

ξ゚⊿゚)ξ「え?」

( ^ω^)「ツンの作る服やクーの作る薬を売るのに、
良いと思ってたんだお
今鍛えている鑑定スキルも役立つお」

ξ゚⊿゚)ξ「あれ、本気だったの!?」

( ^ω^)「鑑定スキルを鍛えながら、
考えていたんだお。
そして、道具屋をしていれば、
色々アイテムを売る人が来ると思うんだお」

川 ゚ -゚)「そりゃあ……まあ」

( ^ω^)「今思ったんだお!
もしかしたら、『耳栓』とかあるかもしれないお!」

('A`)!

ξ゚⊿゚)ξ!

(´・ω・`)!

川 ゚ -゚)!

( ^ω^)「こんな風にみんなで考えれば、
もっといい案が見つかるかもしれないんだお!
だからショボン、抱え込むのはやめてほしいお。
話して、ほしいお……」

.

22 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:40:00 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「ブーン……」

自分を見つめる視線に改めて気づき、
ゆっくりと仲間たちを見るショボン。

その視線は怒りを含んでいるものもあるが、
全員が優しくて、自分を思ってくれていることが分かるものだった。

(´・ω・`)「みんな……ごめん……。
そして、……ありがとう」

頭を大きく下げるショボン。

少しの間そのままでいると、
彼の足元に滴が零れ落ちた。








.

23 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:41:04 ID:Hlo1vhxM0



ミセ*゚ー゚)リ「そろそろ良いかな」

一人夜の街道を歩くミセリ。

ミセ*゚ー゚)リ「『し・か・え・し』、ハートっと。
改行して、
『理由は知らないけど、眠れてないことをちゃんと皆に話しなさいよ』っと。
こんな感じかな。
よし、ショボンくんに送信!」

少し大きめに呟きつつ、
ウインドウをタップする。

ミセ*゚ー゚)リ「みんな……大好きだよ」

ウインドウを閉じ、前を向くミセリ。

その表情は少し寂しげだが、
しっかりと前を見ていた。





.

24 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:41:48 ID:Hlo1vhxM0




次の日をミーティングに当てた八人は、
一度はじまりの街に戻り、
あの宿屋で状況の整理とこれからを話し合った。

そして彼らは、
次の日には全員で活動を再開した。



それから十日後、
シャキン達三人が五人と別れ、
独自に行動を始めた。

その別れに涙は無く、
全員が、少し寂しげではあったが、
笑顔だった。





.

25 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:42:48 ID:Hlo1vhxM0

( ^ω^)「またみんなで遊ぶことができるおね……」

ξ゚⊿゚)ξ「あたりまえでしょ」

川 ゚ -゚)「それまでは、五人で頑張ろう」

('A`)「そうだな……」

(´・ω・`)「みんな、相談があるんだ」

( ^ω^)「お?なんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「まだ何か隠しごと?」

(´・ω・`)「ちがうよ。相談」

川 ゚ -゚)「どんな内容だ?」

(´・ω・`)「ギルドを作るって話はしたよね」

('A`)「ああ。3層でできるクエストをやれば、
ギルドを作ることが出来るようになる」

ξ゚⊿゚)ξ「今の『パーティー』より良いのよね?」

(´・ω・`)「設定とかめんどくさいところもあるみたいだけど、
僕たち五人にとってはメリットの方が大きいと思う。
それに、個人で建物を購入すると個人でしか建物を管理できないけど、
ギルドで建物を買えばギルドのメンバーで建物の管理を出来るようになる」

( ^ω^)「お?どういうことだお?」

川 ゚ -゚)「ショボンが例の手帳を使って建物を買うと、
鍵を閉めたり模様替えしたり、
その『建物』に関する設定を決めることが出来るのはショボンだけだが、
ギルドとして購入すれば、ギルドのメンバーで設定を付けることが出来るってことか?」

(´・ω・`)「うん。そんな感じに考えてくれればいいよ」

.

26 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:43:45 ID:Hlo1vhxM0

( ^ω^)「アパートを買えば、
個室を持つこともできるってことかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「なるほど。
個室のカギの設定もギルドのメンバーが
個別に設定できるようになるわけね」

(´・ω・`)「うん。
今だと宿屋のドアのかぎの設定は借りた人だけだし、
それでいてパーティーメンバーだと開けることが出来るとか、
ちょっと変な設定だからね」

('A`)「ギルドの『ホーム』を作りたいわけだな。
おれは賛成だ」

川 ゚ -゚)「反対するべき点は見当たらないな」

ξ゚⊿゚)ξ「そうね。いいんじゃない」

( ^ω^)「ミセリやショボンたちも一緒に暮らせるような大きな家が良いおね!」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ。絶対にみんなで」

(´・ω・`)「相談は、まだあるんだ」

('A`)「ん?」

(´・ω・`)「この前も話したけど、僕は、調理スキルを使って店をやりたいと思う」

川 ゚ -゚)「言っていたな」

(´・ω・`)「うん。ギルドとしてのお金を稼ぐこともできるし、
情報を集めるにも色々な人の集まる『店』は良いと思うんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「聞こうと思ってたんだけど、
あんた、最初からそれを見越して調理スキルを?」

(´・ω・`)「さすがにそこまで見通せないよ」

.

27 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:46:22 ID:Hlo1vhxM0

ξ゚⊿゚)ξ「どうだか」

(´・ω・`)「ブーンが道具屋さんをしてくれるなら、
僕はレストランとかカフェで情報とお金を集めるのもありかなって思っただけだよ。
そしてホームで道具屋や店を開ければいいなって思ってるんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「ま、いいんじゃない。
どうせならみんなでスキル鍛えて、誰でも店番を出来るように……」

川 ゚ -゚)「いや、ツンはやめておいた方が」

('A`)「そうだな。ツンはダメだ」

( ^ω^)「ツンは服を作るのを極めるといいと思うお!」

ξ#゚⊿゚)ξ「あんたたち!
この世界ではスキルさえ鍛えれば誰でも出来るんでしょ!」

川 ゚ -゚)「いや、それでもツンは止めておいた方が」

('A`)「おれもクーに賛成だ」

(;^ω^)「おっおっお。
やっぱり向き不向きはあると思うんだお」

ξ#゚⊿゚)ξ「むかつくわねー」

(;´・ω・`)「ま、まあ。
とりあえずこの前個人のスキルの方向性は決めたんだから、
それでいいんじゃないかな。
ツンは服飾。
ブーンは鑑定スキルで道具屋。
クーはPOT関係。
ドクオは戦闘系のソロプレイ可能なスキル」

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオのは気に入らないけど」

.

28 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:47:46 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「戦うのもそうだけど、
基本はみんなが進む道を先行して情報収集が出来るようなスキル設定ってことだよ。
素早く敵を見つけたり、敵に気付かれなかったりするようなスキルを鍛える」

ξ゚⊿゚)ξ「ま、よしにしてあげる」

('A`)「ありがとーよ」

川 ゚ -゚)「それで、相談とはこれで最後か?」

(´・ω・`)「いや、重要なのがもう一つ」

ξ゚⊿゚)ξ「なによ?」

(´・ω・`)「……ギルドには、
良い人が居たら勧誘したいと思ってる」

('A`)!

( ^ω^)!

ξ゚⊿゚)ξ「ちょっとびっくりした」

川 ゚ -゚)「あ、ああ……」

('A`)「おれ達を守るのに、人が必要ってことか?」

(´・ω・`)「さすがにそこまで考えてはいないよ。
この二か月で、色々考えたんだ」

( ^ω^)「色んなことがあったおね……」

.

29 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:49:00 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「うん。
……。
もちろん、いまでも最初の気持ちは変わらない。
僕はみんなを絶対にリアルの世界に返す。
それは、変わらない。
でも、シャキンと合流して、
ミセリやミルナさんやデミタスさんに会って、
思ったんだ。
『みんな』で、帰りたいって」

( ^ω^)「ショボン……」

(´・ω・`)「果てしない夢だってのは分かってる。
自分に何かが出来るだなんて思うことが、、
おこがましいことだって事も分かってる。
でも、もう、優しい人たちが消えるところを、
見たくないって思ったんだ」

('A`)「ショボン……」

(´・ω・`)「もちろんこの世界にもクズはいると思う。
嘘のうわさを流すようなカスがいるのを、
僕達は知ってしまった」

川 ゚ -゚)「……ショボン」

(´・ω・`)「だから、そんなクズから、
一人でも助けることが出来ればって……」

ξ ⊿ )ξ「いいんじゃない」

( ^ω^)「ツン……」

ξ ⊿ )ξ「反対するようなことじゃないでしょ」

(´・ω・`)「ツン……」

川 ゚ -゚)「……良い奴が、良いな」

.

30 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:50:07 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「『お人よし』だな」

( ^ω^)「だおだお!
一緒に笑える人が良いおね!」

川 ゚ -゚)「仲間を、友達を大事に思えるような」

('A`)「自分の命と同じように、
まわりの命を大事にしてくれるような」

ξ゚⊿゚)ξ「……そう、ね。
そういう人が、良いな」

互いの顔を見る五人。

全員が、今は離れた四人を思いつつ、
そしてこれから出会える仲間たちを想像して、
穏やかな笑顔を見せていた。









.

31 ◆dKWWLKB7io :2016/05/27(金) 22:55:30 ID:Hlo1vhxM0
以上で本日の投下を終了します。

乙と感想とご意見、ありがとうございます。

次回で二十話終了予定です。

またよろしくお願いします。

ではではまたー。

.

32 名も無きAAのようです :2016/05/27(金) 23:38:56 ID:t1cDGlb60
乙大分今に至る背景が見えてきたな

33 名も無きAAのようです :2016/05/28(土) 15:52:09 ID:ZNlmBKL20
ラフィコフィの時に助けてくれた忍者ってそういうことか

34 名も無きAAのようです :2016/05/28(土) 15:52:51 ID:ZNlmBKL20
乙です

35 名も無きAAのようです :2016/05/28(土) 17:14:17 ID:/ivdDOrk0
おつ!
忍者の正体に衝撃受けてる
ミセリが敵側じゃなくて安心した

今後どうなるか分からないけど、本編で帰れるといいな

36 名も無きAAのようです :2016/05/28(土) 18:54:18 ID:s98aWIHkO
ショボシャキが突出してるとは言え、ミセリもかなり頭いいんだなー
腹黒だけどw

この後は誰に会うんだっけ?
ジョルジュかモナーだったと思うんだけど
また読み返してくるかー…

37 名も無きAAのようです :2016/05/30(月) 16:35:48 ID:0/9Y1Hbw0
来てたから読みなおしたけどそのたびに新たな伏線に気づくわ
今ある話全部見てから5話とか6話見るとやっぱあいつアカンわ

38 名も無きAAのようです :2016/06/16(木) 21:19:25 ID:ucUo.6Dw0
忍者の件で15話読み返したんだが、店名とギルド名の件で混乱している。


39 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 21:58:22 ID:uWV/pv.A0
ど?



それでは投下を開始します。

よろしくお願いします。
.

40 名も無きAAのようです :2016/06/26(日) 22:01:18 ID:W.rXPUr60
あざっす!

41 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:11:27 ID:uWV/pv.A0





12.ギルド




.

42 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:18:19 ID:uWV/pv.A0

おう、久しぶり。
どうした?こんなところで。


ん?
おれ?
前に話しただろ?ギルドに入った経緯は。


経緯は聞いたけど理由は聞いてない?
いや、あれが理由だと思うけど。


まあ、そうだな。
簡単に言えば、こいつらと友達になりたいって思えたからだな。

一緒に泣いてくれたツンとクー。
静かに激怒していたショボン。
一見クールというかやる気がなさそうだけど、
実は熱血なドクオ。
あと、ブーンは、そうだな。
変な意味じゃなく、一緒に居ると、気持ちいいな。
ゆったりできるというか。
ほんわかできるっていうか。


な、そう思うよな。

仲間仲間。

おれはさ、あんまり仲の良い友達っていなかったんだ。
遊び仲間はいっぱいいた。
勉強するよりツレと遊んでたし、
同期と飲みにいって愚痴言って、笑って……。
でも、悩みを相談できるようなツレっていなかったんだなって。
この世界で、一人でいて、思った。

.

43 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:19:20 ID:uWV/pv.A0


なんだよ、そんな顔するなよ。
で、ま、あの五人は、そういう友達になれるかもなって、思ったんだ。
もちろん今まで出会ってきたやつらの中にもそんな奴はいたかもしれない。
ただ、おれはそんな仲間はいらないって思ってたんだろうな。
一人で何でもできるって。
実際そうやってきたし。
けど、それじゃダメだったんだな。おれは。
きっと、ずっと、欲しかったんだ。
笑いあえるだけじゃなく、
互いの苦しみを思って、
泣ける友達や仲間が。

だからそんな顔するなって。
おれがそんなこと考えていたなんて意外だって?


はっはっは。
冗談冗談。
けどさ、正直なところ、嫌になったら抜ければいいって思ってた。



ん?今?
もちろんそんなこと考えてないぞ。
っていうか、結局一度も考えたことないな。
あ。
でも兄者と弟者が仲間になった時に一瞬大丈夫かと思ったけど。


聞いたか!だよな!
そう思うよな!
あれはホントに酷かった!


.

44 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:21:14 ID:uWV/pv.A0


笑った笑った。
こんな感じか。
おれがこのギルドにいる理由は。
ちょっと気恥ずかしいけど、ま、いいか。


最後に?
なんだ?


ラフコフのことか……。
ショボンの事、信じられないか?


そっか。
うん。いや、うん。
そうだな。
うん。

なんだよ。
泣いてなんかないって。


そうだな。
うん。
ショボンは、ショボンなんだよな。
で、それを支えるのがあの四人で、
おれ達だと思ってる。
あいつは、おれたち全員の命を、
自分の命や自分自身の色んなものを賭けて、
守ってた。
最初聞いたときは怒ったけど、
でも、考えてみるとあいつは、
いや、あいつらは最初に会った時から、
あんな感じだったんだ。

ん?
分からないか。
実はおれもよくわからない。

.

45 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:22:50 ID:uWV/pv.A0


怒るなって。


でもさ、別にそこはわからなくても良いって思う。
大事なのは、おれはあいつらが大切で、
そしてもちろんギルドの皆が大切で、
すごく大事だってことだと思うから。
それが分かってれば、
あとはその時その時の最善を尽くせば良いんじゃねえかな。



ん?どうした?
納得できない?


まあ、そうだな……。


でもそれは、自分で見つければいいんじゃないか?

だけど、たぶん分かってると思うぞ。
心の中では。








.

46 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:24:13 ID:uWV/pv.A0

いらっしゃい……と、どうした?



ギルドとあいつら……ねぇ。
おれと兄者とあいつらのことは話したよな。
それでもまだ聞きたいのか?


ふーん。
めんどくさいことを考えてるな。


怒るなって。


はいはい。
じゃあお詫びに話してやろう。
そうだな……一言でいえば、『恩人』になるんだろうな。
あの五人は。


ああ、恩人。
あいつらが居なかったら、
多分おれはもうこの世界に居なかっただろうから。
だから、『恩人』。
けれど、恩人だから仲間になったわけじゃない。
ギルドに入ったわけじゃないぞ。


.

47 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:25:36 ID:uWV/pv.A0

ああ。
もちろん恩を返したいとは思ったけど、
純粋にあいつらと一緒に居たいって思ったんだ。

いつも冷静に物事を判断するのに、
時々驚くほど情に流されるショボン。

好き勝手やっているようで、
実はかなりおれ達の事を考えているドクオ。

おれ達がバカなことをするとすぐ怒るけど、
おれ達がバカにされるようなときは烈火のごとく怒って、
そして泣きそうな顔でおれ達をかばうツン。

いやいや副長をやっているようで、
けれどギルドの事を一番に考え、
おれ達のために行動しているクー。

その中心で、にこやかに笑っているブーン。
普段は聞き役で笑ってばかりなのに、
議論や行動が停滞した時はあいつの一言で動き出すことがよくある。

そんなあいつらと、
一緒に居たいって思えたんだ。
だからあいつらの役に立つために鍛冶屋のスキルを覚えたりもした。
ま、鍛冶屋自体はおれの性格にもあってたから良かったけどな。



……そうか。
正直、いまこのギルドにいるのは
過去に色々あったやつばかりだからな。
そう思っても仕方がない。
あいつらに恩を感じているのは事実だし。
けどな、さっきも言ったけど、
それだけじゃないんだよ。
何よりあいつらがそんなのを望んでないのが分かるし、
多分それだけでギルドに入ったやつはいないんじゃないかな。

.

48 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:28:03 ID:uWV/pv.A0




そうか。
分かった。


兄者なら奥にいる。




ああ、またな。




.

49 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:29:06 ID:uWV/pv.A0

あ、来た。


さっき弟者と話しているのを見た。


なんか真面目な話をしてるっぽかったからな。
こっちには来なきゃいいなと思いつつドアを閉めた。


怒るなって。
で、ギルドとあいつらの事を聞きに来たんだろ?


そりゃま、想像つくさ。


あいつらね……。

笑顔で恐怖政治のギルマスのショボン。

凍て刺すような視線がキュートな副長クーちゃん。

結局ただのゲーマーな特攻隊長ドクオ。

顔は可愛いのに色々残念な伏兵ツン。

笑いながら走る切り札ブーン。

ってところか?


怒るなって。
真面目に言ってるぞ?


だから怒るなって。

.

50 ◆dKWWLKB7io :2016/06/26(日) 22:30:22 ID:uWV/pv.A0

ショボンの恐怖政治は、
代わりにすべての責任を自分にするためのもんだ。
ラフコフの件で知ってるだろ?

クーはショボンが情に流された時も冷静に物事を判断して進めようとしている。
けどあいつも目の奥では優しくおれ達を見ているな。
どんなに頑張っても非情にはなれないだろうし、
それが自分でも分かっている。

ドクオは好きなようにやってるし、
ショボンに対しても好きなように言ったりしている。
それを見てると、結構好きかっても良いんだってのが分かるんだ。
ショボンから依頼されたり、
ギルドとして守ることも多いけど、
結局のところ自分の命を大事にしていれば良いだけだしな。
ショボンの近いところにいるあいつがそうやっていれば、
「やってもいいんだ」ってわかるってもんだ。


そうそう。
おれも好き勝手やらしてもらうしな。
って、あいかわらずだな。

ツンは……な……。
細剣使いのくせに無茶を言いやがる。
けど、それに見合った努力もしてるから、
力を貸してやりたいって思う。
……本当はもう戦いなんてしたくないんだろうな。
お前だってあいつと戦うのイヤだろ?


ああ。おれも嫌だ。

で、ブーンか……。
あいつは究極の天然だな。
人をやさしい気分にさせる、
天性のものをもってる。
あいつののほほんとした顔を見ていると、
人を憎んだり怒ったりってことが馬鹿らしく思えてくる。
そんなあいつがギルド最強ってのもおもしろいな。

.


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