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川 ゚ -゚)百物語のようです2015( - 川
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川 ゚ -゚)「スレ立てが遅くなってすまない。いよいよ百物語も今日が本番だ」
川 ゚ -゚)「皆、意欲的な投下を見せてくれると有難いな」
【開催日】八月七日(金)から八月十六日(日)まで
※ただし投下できるのは七日〜九日と十四日〜十六日の金土日のみ。投下期間以外の本スレは作品の感想などご自由に使用してください
・作品はホラーでなくても幽霊、妖怪、人外などが出るならギャグでもなんでも可。
・レス制限は一作品30レスまで。それ以上は個別スレ建てをお願いします。
・ながらはNG。個別スレを建ててそこでやるのは可。もちろんVIPに建てるのもOK。
※個別スレ参加の場合
レス制限無し。
スレ立て
↓
百物語スレにて投下開始報告、URLを貼る
↓
投下終了後、百物語スレにて投下終了報告(その際、前の人の数字を引き継いで話数宣言)
・1人何話でも投下可!
※連続投下→次に投下する人がいないか確認を取り、無ければOK
※作品の投下間隔についてはルールはありませんが少し間を開けることを推奨します
・イラストでの参加も可!一話としてカウントします。
※ただし作品への支援絵は作品としてカウントしない
・開催時間は18時から翌朝7時まで
・話が終わったら本スレ(自分でスレを立てた人はそのスレでも可)で蝋燭のAAを貼る
-
本年からの新しい試みとして、事前に募ったお題を使用しての投下が認められました。
以下にそのお題を記載しておきます。
【お題一覧・その1】
・ドッペルゲンガー
・こっくりさん
・数え唄
・収納スペースの隠し部屋
・午前2時11分
・頭の中のマイクロチップ
・幽霊かと思ったらただの変態
・未練はたけのこ
・味噌汁に感動して成仏
・壊れた風鈴
・「君のことなら何でも知ってる」(君→お前 などへの変更OK)
・縛りお題:登場人物を喋らせない
・土着信仰
・呪いの動画
・蟻走感
・土倉の中の人形
・とにかく笑える
・シチュエーションお題:冷蔵庫を開けると生首が入っていた
・田んぼ
・ほうれん草
・ビジョンブラッド
・小説
・地縛霊
・ハムカツ
・墓荒らし
・白昼夢
・綿ぼこり
・スレンダーマン
・小袖
・美人画
・蜥蜴
・土蔵
・蚕
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【お題一覧・その2】
・神隠し
・人柱
・古城
・異形の花々
・レンズの中の箱庭
・魔犬
・ポケットの中
・お父さんの暴力
・王子様
・水子
・防波堤
・爆発オチ
・口内炎
・鍵っ子
・家に帰れなくなる呪い
・謎に包まれた廃村
・落ちていた未来の書かれてる本
・魔鏡
・カルト宗教
・棄教
・信者
・盆踊り
・最愛の故人
・電源落とすとPCが爆発するウィルス
・ガラスの向こう
・水の底
・「○○(キャラ)が助けてくれる」
・気が狂う
・『実りある一日を』
・「この世界を創ったのは私だ。お前には止められない」
※お題を使用ての作品には、最後にどのお題を使ったか明記していただけると助かります。
たまたまお題と同じテーマになってしまった場合はこの限りではありません。
気にせず投下しましょう。
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-
使用する蝋燭AA
.,、
(i,)
|_|
(
)
i フッ
|_|
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前年までの過去スレ
( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1345353530/
('A`)百物語のようです2013( )
://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1376666266/
( ^ω^)百物語のようです2014( ω )
://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1404127724/
( ^ω^) ブーン系図書館主催・百物語のようです ( ω )
://iroirotunpeni.blog11.fc2.com/blog-entry-521.
-
まとめサイト・ブンツンドー様
://buntsundo.web.fc2.com/100monogatari_2015/top.html
川 ゚ -゚)「さて、今年はどんな恐怖が我々を待ち受けているのか……」
川 - )「実に、楽しみだとは思わないか?」
-
ということで、日付変わっちゃいましたが本スレ立てさせていただきました。
そして致命的なトリップ入れ忘れ……すみません、ここまで一応全て前スレと同じ主催者のレスです
何か質問等ありましたら今のうちにどうぞ
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乙乙ー
楽しみだ
-
はじまったー
と思ったけど投下おkなのは18時からなのか?
-
せめて過去スレだけでもマシな形で貼っておいてくれ
( ^ω^)百物語のようです2014( ω )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1404127724/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1408210693/
( ^ω^)百物語のようです2013( ω )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1372396645/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1376666266/
( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1344607128/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1345353530/
( ^ω^) ブーン系図書館主催・百物語のようです ( ω )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/sports/37256/1274442787/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/sports/37256/1281438300/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/sports/37256/1282749188/
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もうすぐ始まるんだな、ワクワクするぜ
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スレ立て乙!
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わくわく
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やべえよ気付いたら始まってたよ!土日でやっつけで書くしかないのか…
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川 ゚ -゚)「さぁ、諸君。百物語2015の始まりだ」
川 ゚ -゚)「ルールは去年までとほぼ同じ。詳しくは>>1-5を参照してくれたまえ」
川 - )「これからの数日間、君たちの身の上に何が起こるのか……」
川 - )「楽しみに見守らせてもらうとしよう……」
.
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始まった……のか?
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あっ始まってた
wktk
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という訳で、これより百物語2015を開催します!!
さぁバシバシ投下してくれ!!
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書けてないから推敲しながらみよう
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いえええええい!
-
投下します
-
---
【ハリッホのようです】
---
-
したらば小学校
6年B組
ガヤガヤ
ガヤガヤ
( ・∀・)「ちょ、ちょ聞いて聞いて」
_
( ゚∀゚)「え、なに」
( ・∀・)⊃[]カチカチ
http://m.youtube.com/watch?v=jdgYYb8uT-Y
( ・∀・)「ハゲ岡の、かーみをーかきあつめー」
( ・∀・)「探し物をさがーしーにゆーくのさー」
_
( ゚∀゚)「ぶっはっ!」
( ・∀・)「マジウケるっしょ?」
_
( ゚∀゚)「ぱねぇわ。なにそれ、ありえん」
(-@∀@)「草生えるわ」
( ・∀・)「それな」
-
(-@∀@)「つか、それパクリっしょ。まとめで見たし」
( ・∀・)「は?キモッ、まとめとかキモ」
( ・∀・)「俺が考えたしーお前負けー」
(-@∀@)「いや、見たし。最後、ヘェーアー!で終わるっしょ?」
_
( ゚∀゚)「ぶっほっ!」
( ・∀・)「知らんし。うっざ、なんなん」
(-@∀@)「は?お前がなんなん」
_
( ゚∀゚)「いや、つーかさ、なに、いつ携帯買ったん?」
( ・∀・)「え、こないだ」
( ・∀・)「親に頼み込んでさ、買っちゃった」
_
( ゚∀゚)「マジパネェ」
-
(-@∀@)「えっ、ちょ、じゃあさ。エロサイトみれるん?」
( ・∀・)「は?キモッ」
(-@∀@)「キモくないし。お前の方がキモイわボケ」
( ・∀・)「あ?」
ガラララ
(´・_ゝ・`)「おーい席につけー」
_
( ゚∀゚)「おい、ハゲ岡来たぞ」
( ・∀・)「ちっ……」
(-@∀@)「うっざ、なんで舌打ちするの?」
(´・_ゝ・`)「おい、そこうるさいぞ。静かにしなさい」
(-@∀@)「はーい」
-
(´・_ゝ・`)「じゃあ日直、号令」
ミセ*゚ー゚)リ「きりつ」
ミセ*゚ー゚)リ「れい」
ミセ*゚ー゚)リ「ちゃくせき」
ミセ*゚ー゚)リ「今から、帰りの会を始めます」
ミセ*゚ー゚)リ「何か、良いことや悪いことがあった人はいませんか」
(-@∀@)「……」
(-@∀@)∩「はい」
ミセ*゚ー゚)リ「浅井君、立ってください」
(-@∀@)「さっき、茂良君からキモイって言われたのでとても傷つきました」
( ・∀・)「は!?いってねーし」
ミセ*゚ー゚)リ「浅井君は座ってください。茂良君、立ってください」
( ・∀・)「ちっ……」
(´・_ゝ・`)「茂良、本当に言ったのか?」
( ・∀・)「言ってませーん」
-
(-@∀@)「言ったじゃん。俺がさ、茂良君の替え歌パクリだって言ったとき言ったじゃん!」
( ・∀・)「うっざ……」
(´・_ゝ・`)「なに?替え歌?」
( ・∀・)(やべ)
(-@∀@)「先生、聞いてください。茂良君、先生のことバカにしたんですよ」
(´・_ゝ・`)「茂良、どんな替え歌だ」
( ・∀・)「え、いや、その……」
(´^_ゝ^`)「いいから言いなさい。先生怒らないから」
( ・∀・)「うん……」
( ・∀・)「ハゲ岡の髪をーかき集めー」
(#´゚_ゝ゚`)「茂良ァアアアアア!!」
_
( ゚∀゚)「ぶっほっ!!」
(; ・∀・)「ひっ!」
-
ガララララララ!!!!!
___
ノ私はツン丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●) /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/ /
| /
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホ!!!!!!!!!」
( ・∀・)「えっ!?」
___
ノ私はツン丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/ /
| /
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホッ!!」
グサッ
( ∀ )「あぐぁああっ!!」
ミセ*゚Д゚)リ「キャーーーーーー!!!!」
-
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|つ
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\私はツノ゙
「ハリッホ!」
グサッグサッグサッグサッ!!!
みんな「ワーーーーーーーーーーーー!」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\私は _ \
(⌒O /\ ツン(_ノ
\ノ / 、 )0
「ハリッホ!!!!」
ガララララララ
バタン
-
〜〜〜
ファッションホテル 『桃物語』
(゚Д゚*,,)
/) /ノ
パコパコ⌒⌒))
⊂(/ー//*)つUヽ
「あんあんあんっ!!」
(,,゚Д゚)ハァーハァーハァー
-
___
ノ私はツン丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/ /
| /
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホ!!」
(,,゚Д゚)「えっ!誰!?」
___
ノ私はツン丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/ /
| /
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホッ!!」
グサグサグサグサッ!!
(,, Д )「ぎゃあああああああっ!!」
-
なにこれ
なにこれ
-
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\助けてノ゙
「ハリッホ!!」
-
一本目からカオスが来るとは
-
〜〜〜
スーパーマーケット 『あめぞう』
店内
*(‘‘)*「ままー、これ買って!」
J( 'ー`)し「ダメよ、お菓子はもう買ったでしょ?」
*(‘‘)*「やだぁ、買って買って!」
J( 'ー`)し「だーめっ!言うこと聞きなさい!」
ウィーン
( ^Д^)「こーら、ヘリカル。お母さんを困らせちゃだめじゃないか」
*(‘‘)*「パパァ」
( ^Д^)「ん、なんだこれは?」
J( 'ー`)し「どうしても欲しいんだって。この──」
J( 'ー`)し「お菓子」
( ^Д^)「そうか……うーん、どうしたものかなぁ」
*(‘‘)*「お願い!買って買って!!」
( ^Д^)「んー……よし。じゃあヘリカルに試練を与えよう!」
*(‘‘)*「えっ!?」
J( 'ー`)し「あなた……」
-
( ^Д^)σ「あそこにいる店員さんに、これください!って言ってごらん」
从 从
*(;'‘)*「えっ、怖いよう」
( ^Д^)「大丈夫。お父さんもお母さんもちゃんと見てるからね」
*(‘‘)*「う、うん……」
J( 'ー`)し「ふふ、ほらヘリカル。いってらっしゃい」
*(‘‘)*「うんっ!!」
ダッ≡*(‘‘)*
-
从 从「……」
*(‘‘)*「あ、あの……」
从 从「……」
*(‘‘)*「こ、これ……」
从 从「……」
*(‘‘)*「これください!」
-
从'ー'从「えっ、あ、はい〜」
*(′′)*≡ダッ
从'ー'*从「あれれー?かわいいなぁ」
*(‘‘)*「言えたよう!ちゃんと言えたよぅ!」
J( 'ー`)し「やったわ!あなた!」
( ^Д^)「ああ!」
*(‘‘)*「じゃ、じゃあ……これ買ってもいい?」
J( 'ー`)し「しょうがないわね。今日だけよ」
*( ^^)*「わーい!」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙
/きっとまた\
/ 、_ 丶 !l丶i
L_( ) しE |そ
 ̄ Σ iEノく
レYVヽ|
「ハリッホ!!!」
J( ゚Д゚)し「きゃあああああ!!!」
-
*(‘‘)*「おかあああああああああさぁあああああ!?」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\ 会え _ \
(⌒O /\ (_ノ
\ノ / 、 )0
「ハリッホッ!!!!」
*(' ‘)*「ぎゃああああっ!!!」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\ 私は _ \
(⌒O /\ツン (_ノ
\ノ / 、 )0
「ハリッホ!」
___
ノ 丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/アイ /
| ドル/
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホ!!」
( Д )「ぐわああああっ!!!!」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\私は ノ
「ハリッホハリッホ!!」
-
〜〜〜
したらば警察本部
緊急会議室
(`・ω・´)「……以上が、ここ最近で全国から通報の絶えない連続殺人鬼の概要だ」
(`・ω・´)「犯人はすでに678人の人間を殺している。全員、警戒を怠るな」
(`・ω・´)「では、捜査に戻れ」
ガタガタガタ
( ^ω^)「ドクオさん、いったいなんなんですかお。ハリッホって」
('A`)「わからん。だが、これだけはわかる」
('A`)「犯人は必ず俺たちの手で捕まえなきゃならないってな」
( ^ω^)「おっ、そうですお!連続殺人犯なんて僕たちが捕まえてやるお!」
('A`)「まずは情報が必要だな。よし、聞き込みにいくぞ内藤!」
-
___
ノ 丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/ /
| /
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホ!!」
( A )「ぬがあああああああ!!!」
___
ノ 丶/⌒)
/⌒)(゚) (゚) /
/ / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
\ 丶ノ /
/ /
| /
| /\ \
| / ) )
(_ノ ( \
\_)
「ハリッホッ!!!」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\ _ \
(⌒O /\ (_ノ
\ノ / 、 )0
「ハリッホハリッホ!!」
-
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙
「ハリッホ!!!」
-
みんな
死んだ。
-
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\ _ \
(⌒O /\ (_ノ
\ノ / 、 )0
「ハリッホ!」
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\ 解 _ \
(⌒O /\ (_ノ
\ノ / 、 )0
「ハリッホッ!!」
――、
/(・)丶_ 丶
/ (● (・)|
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\___ノ゙ー-、
/\ 8月 _ \
(⌒O /\ 日 (_ノ
\ノ / 、 )0
「ハ リ ッ ホ !!」
あなたもいつか、殺されるだろう。
-
こっちみんな……
-
【ハリッホのようです】
.,、
(i,)
|_|
(
)
i フッ
|_|
おわり
-
一本目終了、ありがとうございました。
-
>47
乙
いろんな意味でだんだん怖くなった
-
トップバッター乙!
不気味で怖いわ……>>33でゾクッとした
-
なにこのカオス
-
今後の作品が記憶に残るか不安になるほどの混沌
-
笑いながら戦慄するという新境地。乙乙ハリッホ
二本目もらいますー
.,、
(i,)
|_|
('A`)それが最後の希望だった ようです
-
その日、俺は酔っていた。
(*'A`)「おー……んでよお、ショボンとギコがよ……」
先程まで一緒に飲んでいた友人相手に、携帯電話でまだ話を続けていた。
大した内容じゃなかったが。
(*'A`)「うん……うん……」
歩きながらも、瞼がどんどん重くなる。
そろそろ家だ。寝るな、寝るな。
マンションが見えてくる。
先に鍵を出しておこう、とポケットに手を突っ込んだ。
(*'A`)「ああ、ツンのやつ怒りっぽいからな……お前、あんな短気な奴とよく同棲なんか……お?」
マンションの入口まであと数メートル、といったところで。
道端に誰かが倒れているのを見付けた。
-
(*'A`)「おー……?」
近寄る。暗くてよく見えない。
ホールの明かりが僅かに届き、短い金髪の男であることは辛うじて分かった。
それ以外の情報は得られない。
うう、と男が唸っている。
(*'A`)「だいじょーぶですかあー……」
訊ねてから、面倒だと思った。
眠いし、怠いし。
関わるのは億劫だ。
男が何か言ったようだが、舌がもつれていて不明瞭だった。
酔っ払いか。
俺は数秒の躊躇を経て、捨て置くことにした。
人通りのない道ではないし、真夜中とはいえ、俺のように帰宅してくる住人もまだ居るだろう。
彼のことは、後でここを通る人間に任せようじゃないか。
泥酔してふらふらの俺がどうにかするよりはマシだろうし。
-
(*'A`)「んー? いや、何でもない。……そんでさあ……」
友人との通話に戻り、マンションに入った。
エレベーターに乗って、4階で降りて、部屋の前で電話を切って。
まっすぐ寝室に向かった俺は、風呂も着替えも諦めてベッドに倒れ込んだ。
*****
-
昼過ぎに目覚め、シャワーと着替えを済ませた。
今日は会社が休みなので、やることがない。
久しぶりにDVDでも借りてこようか。
財布と携帯電話だけを持って部屋を出る。
ホールへ下りると、数人の住民が一ヵ所に固まっていた。
通りすぎざま、会話の一欠片が耳に入った。
「──夜中、そこで轢き逃げがあったらしくて……」
.
-
思考の滞った頭で、外に出る。
明るい今なら、何かを引きずるような染みがアスファルトに残っているのが、よく見えた。
その染みは道の中央から端へと続いている。
呆然としながら携帯電話を取り出し、地元のニュースサイトを開いた。
詳細な時間は分からないが、昨夜遅くに、ここで轢き逃げ事件があったという。
その時点では誰にも気付かれることがなく、
朝になってから、新聞配達の青年によって死体が発見されたのだそうだ。
這いずった跡があることから、事故直後、しばらくは生きていた可能性があるらしい。
('A`)「……」
顔を逸らしてレンタルビデオ屋へ急いだ。
何か、楽しい映画を見よう。
──あのとき居合わせたのが俺でなければ、彼は助かったのだろうか。
いや。そもそも俺が、ちゃんと様子を見ていれば。
帰りは、反対側の道を通ってくることにした。
遠回りにはなるが、あの現場をそのまま通るのは避けたかった。
*****
-
翌日、轢き逃げ犯が捕まったのだとローカルニュースで報じられた。
何となく、ほっとする。
悪いのは轢き逃げ犯。俺よりも、轢いた本人が第一に救命すべきだった。
それに、そもそも轢かれさえしなければ、
死ぬの死なないのといった危機に見舞われることはなかったのだから。
俺が悪いわけじゃない。
*****
-
罪悪感はすぐに薄れた。
結局は見知らぬ人間の不運な事故でしかなかったので。
ただ、反対の道を通ることは続けていた。
このまま忘れたいという思いから、記憶を刺激するような要因は遠ざけたくて。
そうして事故のことすら思い出さなくなった頃、
俺はまた、泥酔して帰路についていた。
(*'A`)(おお、道が揺れる……)
無論、実際に揺れているのは俺である。
ふらつきながら、近付くマンションを眺めて鍵を探す。
-
(*'A`)(お?)
ふと、足を止めた。
ずらりと並ぶマンションの窓。
2階の真ん中のベランダに、誰か立っている。
暗くてよく見えないが、窓に張りつくようにして立っているのは分かる。
背格好からして男か。
(*'A`)(嫁さんに締め出されたか?)
へらりと笑って、俺は再び歩き出した。
夏だし、凍え死ぬこともあるまい。
早く仲直りしろよと心中で呟き、マンションに入った。
.
-
数日後。
今度は酒を飲んだわけではなかったが、残業で帰宅が遅れた。
見たいテレビ番組に間に合うかどうか。
携帯電話で時間を確認し、ポケットから鍵を出し、顔を上げる。
('A`)(あ?)
3階の端。
ベランダに男が立っている。
窓から細い明かりが漏れていて、男の顔が見えた。
('A`)(……え)
半面が潰れている。俺の位置からは、もう半分がどうなっているのかは見えない。
腕は、剥けた皮膚がべろりと垂れて揺れていた。
血で汚れた頭は、金色の短髪で──
.
-
気付けばマンションに飛び込んでいた。
エレベーターではなく階段を駆け上り、4階の部屋へ入り、ベッドに潜る。
あれは。あれは。あの男は。
(;'A`)(何で。何で、何で!)
何で、あんな場所に。
この前2階にいたのも、あいつなのだろうか。
何故? この前は2階の真ん中、今日は3階の端。
どうしてあんなところに立って──中を、確認するみたいに。
-
(;'A`)(……部屋を順番に見てる?)
何のために。
──俺を探しているのか。
日付と部屋の数を確認する。
一日に一部屋とすれば、次は4階に上がってくる。
あの位置からならば、あと3度移動すれば俺の部屋だ。
いや、一日に一度移動すると限ったわけではない。
慌てて身を起こし、リビングへ駆けた。
ベランダはリビングの窓に通じている。
朝、カーテンを開けたままにしていた。施錠を確認してカーテンを閉める。
足から力が抜け、ソファに座り込んだ。
(;'A`)(どうしたら……)
そもそも、あれは何だ。
見間違いだったのではないか。
幻覚──罪悪感で、錯覚しただけじゃないのか。
自分に言い聞かせ、その日は気絶するような眠りを数回繰り返して朝を迎えた。
.
-
残業が続いて、次の日も夜中に帰宅する羽目になった。
足音を殺してマンションへ近付く。
(;'A`)(──いる……)
推測通り、男の姿は4階にあった。
窓に張りつき、部屋の中を覗き込むように首を曲げている。
潰れた半面も、金色の髪も、何もかも昨日と同じだ。
俺のところまで、あと2部屋。
あと2日。
見付かったら、どうなるのだろう。
.
-
何の対策も浮かばぬまま、もう一日が過ぎてしまった。
夜にマンションを確認してみると、やはり男は隣へ移動している。
明日は、俺の部屋だ。
──どうして俺なんだ。
恨むなら轢き逃げ犯だろう。
俺は何もしていない。何も。
……何もしていないから、恨まれたのか。
彼にとっては俺が最後の希望だったのだ。
なのに俺は、酒臭い息を吐き出しながら、彼に声をかけておいて、そのまま放置した。
いっそ、あのとき気付かなかった方がマシだった。
きっと助けを求めるために声を出していたであろう彼を、俺は見捨てたのだ。
*****
-
次の日が来た。
休日だ。
どうやって今夜をやり過ごそう。
カーテンを締め切っていても、それだけで逃れられるのか分からない。
真昼から閉じているカーテンを睨みつけながら考える。
男が来るのは避けられない。
俺の方が動かなければならない。
今夜、この部屋に俺がいなければ、何とかなるんじゃないか。
そうすれば男は、明日には隣の部屋に行く。
夜の間、部屋に居なければいいのだ。
では、どうやって?
俺は携帯電話を手に取った。
*****
-
(;^ω^)「飲みすぎじゃないかおー?」
夜。
居酒屋を出て、友人が不安げに俺を見た。
俺の足取りは覚束ない。
無茶な飲み方をしたので気分は最悪だったが、安堵の気持ちもあった。
これでいい。
(*'A`)「もっと飲むぞお」
(;^ω^)「中毒で死ぬっつーの」
膝が折れる。
ついに歩くことすら難しくなった。
-
(;^ω^)「あーもー!」
(*'A`)「あー死にそ……」
(;^ω^)「ったく、家連れてってやるから寝なさいお」
(*'A`)「俺んち遠い、ブーンの家行こう……」
(;^ω^)「……うーん、たしかに僕の家のが近いか……」
人のいい友人は俺を見下ろし、溜め息をつくと、俺を支えるようにして立ち上がらせた。
よく互いの家に泊まるので、彼の家で俺を休ませることへの抵抗は薄いだろう。
(*'A`)「悪いなブーン……」
(;^ω^)「ったく。──タクシーどこかお」
これで、今夜は部屋に帰らずに済む。
.
-
──気付くと、柔らかいものに横たわっていた。
気絶したのか眠っていたのか、ともかくタクシーに乗り込んだ辺りで意識をなくしていたらしい。
馴染み深い感触。ソファか。
ううんと唸りながら寝返りを打つと、少し離れたところから友人の声がした。
-
( ^ω^)「起きたかおー。おまえ運ぶのに、僕がどれだけ苦労したと……」
('A`)「ありがとうブーン……水くれ……」
( ^ω^)「テーブルにあるお。
──んじゃ、僕帰るから」
('A`)「帰るってどこに……」
お前の家はここだろう。
言いかけ、口が止まった。
ソファの生地を見つめ、混乱したまま身を起こす。
急に起き上がったためか、目眩がした。
(;'A`)「……何で!!」
──ここは、俺の部屋だ。
-
(;'A`)「おれ、ブーンの家、ブーンに、」
(;^ω^)「前に酔っ払ってうちに来たとき、散々ちらかしてったじゃないかお。
ツンがそのこと怒ってて、僕ごと追い出されたんだお……。
あ、鍵はポケットに入ってたやつ勝手に使ったから。それもテーブルに置いたお」
深く溜め息をついて、友人は窓へ歩いていく。
頭が痛む。喉が引き攣って、声が出ない。
(;'A`)「ぶ、」
(;^ω^)「あー酒臭い。換気していくから、後でちゃんと閉めておけお」
友人がカーテンを開け、鍵を上げた。
-
ガラスの向こうに。
金色の、短い髪の、
終
-
(
)
i フッ
|_|
使用お題
・ガラスの向こう
ありがとうございました
-
おつおつ
なぜビジホにしなかったのかドクオ…
-
乙。
そう、こういうのでいいんだよ。
正統派に怖くて面白かったけれどまだ頭の隅にハリッホがちらついていて純粋に楽しめねえ
-
最後ぶつ切りで終わるの、いいねぇ…
-
乙
-
カーテンを開けるとそこにハリッホが
-
おつおつ。最後ゾクッとした。これブーンも巻き添えくらいそうだな…
-
投稿よろしいでしょうか
-
どうぞどうぞ
-
誰もいなさそうなので投下します
三本目『真夏のザザ虫音頭のようです』
.,、
(i,)
|_|
-
日差しがさんさんと降り注ぐ8月の中頃、勤めている出版社から徒歩で目的地まで移動するのにもハンカチが必要だ。私は、ある男から情報を手に入れるために待ち合わせ場所の喫茶店へと向かっていた。
歩くこと5分。『喫茶コクーン』という看板を確認し、私は店内に入った。テーブル席にはすでに待ち合わせをしている男が座っており、私が店員に促されて店内を進んでいく私に軽く手を振った。
( ´∀`)「こっちですモナ」
('A`)「初めまして、私『月刊虫の友』の記者で内海ドクオといいます」
( ´∀`)「尾前モナ―だモナ。どうぞよろしく」
互いに自己紹介を終えると、我々は早速仕事の話を始めた。
-
('A`)「ザザ虫、ですか」
私の前に座る柔和な表情の男は皿の上に盛られたゴキブリの頭をもぎ取りそれをコーヒーに入れると、ゆっくりと香りを嗅いでひとすすりした。
( ´∀`)「ええ、なんでも夏に獲れるんだとか」
('A`)「ザザ虫と言えば冬が旬なのでは?」
( ´∀`)「そんじょそこらのザザ虫とは違うモナ。食感、素材のうまみ・甘さ、どれを取っても一級品モナ。そしてそのザザ虫が獲れる村では毎年ザザ虫のお祭りをするらしいんだモナ。お祭りに関してはザザ虫のことを教えてくれた人からの話だから、詳しくは知らんモナ」
('A`)「ふむ……祭りねぇ……」
-
にわかには信じがたいが、最近いいネタが全く無かったところだ。私は軽食として出されたセミの羽を口にして男の話を聞くことにした。
( ´∀`)「あとこれは噂話だけど……」
( ´∀`)「どうもその村、旅の者が神隠しに合っているらしいモナ。しかも、この季節に」
(;'A`)「止めてくださいよ縁起でもない……」
( ´∀`)「まあ単なる噂話だから心配ご無用だモナwww」
完全に他人事のように話す男だったが、『夏に獲れるザザ虫』には興味がある。私はその日のうちに準備をし、男に教えられた村へと向かった。
-
新幹線で二時間。さらにそこからレンタカーで山道を進むこと二時間。やっとの思いで目的の地にたどり着いた。まだまだ暑さが続くこの時期だが、『夏ザザ虫』のためだ。私は車を駐車場に止めると村役場まで足を運んだ。
/ ,' 3「いやはや、よくぞ来てくれました。こんなへんぴな村に雑誌記者の方が来てくれるとは有り難いことですじゃ」
('A`)「いえいえ、私もザザ虫には目がない方でして」
/ ,' 3「お若いのに中々解る方ですなぁ。フォッフォッフォッ」
この村の村長は荒巻と名乗った。荒巻村長はあいさつを済ませると、早速ザザ虫漁の様子を見せてくれると言った。今までにもザザ虫漁の取材は行っているので正直マンネリ気味なのだが、せっかくの厚意なので見せてもらうことにした。
漁の方法は至ってシンプル。ザザ虫は石と石の間に巣を作り、その中に棲んでいるので、浅瀬の石をひっくり返してやればうじゃうじゃと出てくるのでそれを素手で捕まえる。私も村長の許可を得てザザ虫を獲った。後で調理してもらおう。
-
/ ,' 3「おや、生では召し上がらないので?」ボリボリ
(;'A`)「な、生で大丈夫なんですか!?」
これは予想外。まさか生食できるザザ虫があるなんて……
θ カサカサ
かなり抵抗はあったが、これは良い経験になるだろう。私は意を決して、いまだ元気いっぱいに動き回るザザ虫を口に中に放り込んだ。
('A`)「こ、これは……!」
コリコリカリカリとした食感はもちろんのこと、噛むと溢れるジューシーなエキスは甘味の中にもほのかな苦みがあって……
(*'A`)「うまい!!」
どうやらあの男の情報は確かなようだ。神隠しに関しては出鱈目であってほしいところだが……
-
/ ,' 3「日も暮れてまいりましたな。ささ、今晩はわしの家にお泊りくだされ」
('A`)「それではお言葉に甘えて……」
-
さすが村長の家というだけあって、他の家よりも立派な造りをしている。大きな門から中に入っていくと、正面には母屋が建っており、右側では廊下を通じて離れにつながっている。左手を見てみると、大層立派な瓦葺の建物が母屋や離れとも独立して建っている。
('A`)「あの建物はなんですか?」
/ ,' 3「あぁ、あれはこの村の祭りで使う道具を保管している倉庫ですじゃ。見てもあまり面白くないですぞ」
確かに、ザザ虫と祭りはあまり関係なさそうだ。村長の言葉に従って、私は母屋に上がることにした。もちろん夕食もザザ虫料理のオンパレードだった。ザザ虫の炊き込みご飯にザザ虫の佃煮、ザザ虫の味噌汁……どれも美味そうだ。
-
('A`)人「それでは、いただきます」
/ ,' 3「えぇ、存分にお召し上がりください……」
(*'A`)「いやー本当に素晴らしいですよ」
( A )「ここの……ザザ虫……は」
/ ,' 3「ふふふ…………」
-
ある種の飯テロ
-
( )「…………カ」
( )「…ラナ……」
( )「……ナイ…」
-
私はなぜか椅子に縛られた状態で倉庫らしき場所に放置されていた。根拠はないが、さっき食べた食事に一服盛られたのかもしれない。そして目の前にはかなり大きな仰々しい木の箱が置かれている。しかもなんか中から変な音というか声が聞こえてくるなにこれめっちゃ怖い。
( )「…ラナイ…」
( )「ヤ…ナ…カ」
声が少し大きくなったかと思うと、木箱が開いて何かがズズズ、と這い出てきた。
-
N| "゚'` {"゚`lリ「ヤラナイカ」
('A`)「」
-
出てきたのは何とも奇怪な生物(?)だった。体はザザ虫のそれらしいのだが、顔がどう見てもいい男である。防衛反応からか、私の尻の穴はキュッと締まった。
『気分はどうですかな、旅のお方』
と、木造建築には不釣り合いな無機質なスピーカーから村長の声が聞こえてきた。
(# 'A`)「おい村長! なんでこんなことし腐ってんだ!!」
『お前さんにはこの村に古くから伝わるザザ虫音頭の生贄となってもらいますぞ』
『本当なら村長であるわしの孫が供物となるのじゃが、習わしとして旅の者が祭りの期間中に来たらその者を生贄にしてよいのじゃよ』
-
かなり山奥にある村落だから昔からの習俗が残っていてもおかしくはないが、ここまで来ると陰湿である。この手の文化に比較的寛容である私でもドン引きである。
そうこうしている内にザザ虫と思しき生物は木箱の中から出尽くし、私の周りを円を描くように取り囲んでいた。
(;'A`)「おいおい、まさか俺を食う気か…… 自分で言うのもなんだが多分うまくねえぞ」
N| "゚'` {"゚`lリ「ヤラナイカ!ヤラナイカ!ヤラナイカ!」
円になったザザ虫たちが騒ぎ出す。そしてザザ虫たちが出てきた木の箱が再びカタカタと音を立てて動き始めた。
(;'A`)「あ、新手か……?」
从'ー'从 カサカサ
しかし、出てきたのは虫の体には不釣り合いすぎる可愛らしい顔をしたザザ虫だった。周りのザザ虫たちは円を解いて、私の方に道を作るようにして隊列をなしている。
-
『旅の方や、なぜお前さんの口を塞いでないか分かるかね』
そう言われればそうだ。拘束するときには口を塞ぐものではないだろうか。そのような思考を巡らしていると、カサカサと音がしている。見ると、先ほどの可愛らしいザザ虫がこちらに向かって歩いてきている。
『そのザザ虫は群れの女王。そして今はちょうど産卵期ですじゃ』
-
ザザ虫が私の体を這い寄ってくる。
『この意味が、解りますかな?』
ザザ虫が私と目を合わせてくる。
『さあ、女王の生贄となりなさい……』
ザザ虫が私の口の中に……
その瞬間、私の口内にとてつもない甘美な味がなだれ込んできた。
(;'q`)「うぅ、あう……」
(*◦q`)「gれいgjれごふぇgpfgねbじょmどwwwwww」
-
何だ、何なんだこの味と食感は。今までイろんなモのを食べてきタガこんなにウまいものとは出会ったコトガナイ。こレこそガ私の欲しテイたモノにチガいナイ。
(*◦q`)「んdぎじぇいがえkgぁえwww……」
(;゜q゜)「ふごぉ!?」
しかし、そんな甘美な時間を邪魔するかのように、尻に強烈な痛みが走る。あまりの激痛に我に返った私は恐る恐る自分の足元を見た。
すると、先ほどの気持ち悪い方のザザ虫たちが私が座っている椅子を食い破って、私の尻の穴に入ろうとしているではないか。
『そのザザ虫はちと特殊でしてな。女王は自らを犠牲にして人間の体内に卵を産み、そしてその卵に雄たちが精を注ぐことで新たな命を育むのですじゃ』
『孵化するまでの時間はわずか一時間。さらに卵から孵った幼虫は人間の肉を餌とし、孵化してから二時間で宿主の体を食い破って出てきますじゃろう』
『まあ、お前さんにはもう聞こえとらんじゃろう』
『フォッフォッフォッフォッ……』
-
『昨夜未明、○○県△△村の山中で、男性の変死体が発見されました。男性の腹部と臀部はひどく損傷していますが、警察はこの男性が先月から行方不明となっていた内海ドクオさん(30)と見て捜査を進めています―――』
( ´∀`)「…………」
( ´∀`)つ白ピロリロリン♪
( ´∀`)「はい、モナ―だモナ」
( ´∀`)「ええ、ええ」
( ´∀`)「モナモナモナwwww」
( ´∀`)「じゃあ来年もお願いしますね」
-
( ´∀`)「荒巻村長」
-
.,、
(i,)
|_|
(
)
i フッ
|_|
終
-
投下終了です
ありがとうございました
-
乙乙
何だこれは……(困惑)
-
乙!
さざ虫検索したら気持ち悪いな...
-
mateだとこおろぎになってるのがまた…
-
乙!
世にも奇妙な物語っぽい雰囲気が良い
-
乙
これはマジキチ…
-
乙
サザムシ食えなくなるじゃねえか……
-
尻の作者のかほりがした
-
二日目!
-
投下する
-
.,、
(i,)
|_|
_
( ゚∀゚) 『目の前にある湖は危険なんだってさ。
なんたって湖の中の藻が足に絡み、そのまま溺れて…ってな!』
『うわぁあ!怖い!!』
_
(* ゚∀゚) 『あっははは』
あるひと夏の合宿中、生徒全体で集まる肝試しの前に
注意事項担当である長岡先生が楽しそうにみんなの前で怪談話を語る。
注意事項の件については軽くすましてあるだけだった。
長岡先生は行事ごとで気が浮かれていたのか、
合宿中では口を開けば怪談話ばかりだ。
行きのバスの中でも、高速道路で事故を引き起こすおばあさんの話…
『高速道路ばばあ』という話を聞かされた。
タイミングも悪く、その話の後僕たちのクラスのバスはパンクをして
宿でお昼ご飯をたべることができなかった。
それは先生の責任だとは断定はできないけれど、
なんとなく小学生の僕にはそう思ってしまった。
周りの友達もそう思っていた。
-
そんな思い出話を当時から付き合いのあるモララーと話していた。
( ・∀・) 「だって長岡先生が『高速道路ばばあ』の話をしたすぐ後だったし、
そう思っちゃうだろ」
(-@∀@) 「あの先生、あんなにこわい話好きだったなんて知らなかったよ」
モララーは僕が注いだ麦茶をごくごく飲んでいく。
( ・∀・)「理科の先生って要素も不気味だぜ」
今思うとただの偶然だ。
-
湖の藻の話が終わっても悠々と長岡先生は語っていた。
_
( ゚∀゚) 『それから、ある夜の小道の話だ。昔その道では
バラバラ殺人があってだな。
人が通るとたまに女のひとに話しかけられるんだ。
「わたしの指は…どこなの…?」
そうすると話しかけられたひとは手がちぎれて』
( ;∀;)『う、うわあああああん!わあああん!』
(;><) 『せんせー!モララーくんが泣いちゃったんです!』
ζ(゚ー゚*ζ 『まったく長岡先生ったら!お喋りしすぎですよ。
はやく肝試しに移しましょう』
,
( ゚∀゚)『えー、もう少し話したかったが…
そうですね。じゃあ肝試しを開始しましょうか!』
ζ(゚ー゚*ζ『モララー君はわたしと一緒にいようね』
うん、とモララーは小さく頷いた。
-
(-@∀@) 「お前こそ、あんなにこわい話が苦手だとは!笑えるねぇ」
( ・∀・)「ふん…ほんとに怖かったんだぞ」
(-@∀@)「おばけが?じゃあこわい話してあげるよ、ははは!」
( ・∀・)「そうじゃなくて、先生の不気味さが」
おばけも苦手だけどな!と付け足すモララーの顔は
いつものヘラヘラとした笑顔だった。
-
_
( ゚∀゚) 『学校で決めた二人一組を組めー。
1組から順に開始していくぞ。片手でスズランテープを辿ってってな!』
一組ずつ、林の中へと入っていった。
*(‘‘)* 『朝日くん…こわいよ…』
(;@∀@)『ぼ、ぼくの手、ほ、ほら握っていーからさ』
僕だって怖かったけど、終わった人たちを見ると楽しかった!と
笑っているひとたちばかりだったので安心した。
-
そうして僕たちの番がやってきた。
ライトもなしに真っ暗闇へと進んでいく。
僕たちが不安にしていたおばけは、先生たちがお面を被ったものだった。
てのは後々に知ったのだ。
*( ;;)*『ウッうぅぅぅっ…』
(;@∀@)『大丈夫だから、ほらぁ泣かないでよ』
ヘリカルちゃんはずっと下をむいたまま。僕が手を握り誘導した。
もう一方の手でスズランテープを辿って行った。が。
(;@∀@)『ぬぉっ…こわ…!』
涙のせいでよく見えないけれど、顔半分が真っ赤な女のひとが
こちらをじっと見ている。
-
…脅かしてこないのが逆に怖いなあ。なんて考えていると
【+ 】ゞ゚) 『ばあああー!!!』
後ろから吸血鬼の顔をしたお面が脅かしてきた。
(;@∀@)『ぴ、ぴぃぃいいい!』
*( ;;)*『きゃああああ』
(;@∀@)『ふ、ふたりで同時に脅かしてくるだなんて!』
もう一回じっとしていたおばけのひとに目をやると、
いなくなっていた。
ヘリカルちゃんが握る手を強くしてきた。
ちょっと痛い。
-
*(‘‘)*『朝日くん…指……』
(-@∀@)『指?あっごめんね。爪が当たってるかな』
*( )*『違う…違うの…』
(-@∀@)『ヘリカルちゃん?』
*( )*『朝日くん…わたしのゆ、指は……ど』
ばしゃり!
目の前でフラッシュが放たれた。
カメラを構えていた長岡先生が笑っている。
-
_
( ゚∀゚)『おっつかれ〜い!ほらヘリカルー、もう平気だぞ』
*(;‘‘)*『あ、朝日くん、迷惑かけちゃったね』
(* @∀@)『えっ…いやあもうそりゃぼくは平気だよ!でへへ』
_
( ゚∀゚)『お前が今涙目なのもシッカリ撮ってあるからな!
ほら、終わったら各自部屋に戻るんだぞ!』
その言葉の後、部屋に戻ろうとした長岡先生とのすれ違いざまに
_
( ゚∀゚)『どうだ、血濡れの女は。こわかったろ』
(-@∀@)『……え?』
長岡先生は、とても楽しそうに僕のことを見ていた。
-
(-@∀@)「確かに長岡先生は不気味だけどさあ」
( ・∀・)「だろ!?あの先生が怖い話をした後やけに話に関連したことが
起こるもん。
肝試し翌日の長岡先生引率での朝の湖周りの散歩だって
ドクオが湖でぬかるんだ土で滑って湖に落ちただろ。
足には藻だってひっついてたし」
(-@∀@)「…たまたまでしょー」
あの先生の楽しそうな顔を思い出したら、今までの不気味さが一層増してきた。
(-@∀@)「そうだ、あの写真まだ持ってるんだ」
(*・∀・)「肝試しの写真?」
合宿の写真で僕が写っていた写真は一式母が買ってくれていた。
ほら、と差し出すとモララーにぱっと素早く取られてしまった。
(*・∀・)「どぉれ……わっ、アサピー涙目じゃんwwww」
(-@∀@)「えー、メガネで隠れてそんなに見えないと思うけど…ん?」
(*・∀・)「どした?」
-
(-@∀@)「ヘリカルちゃん…」
( ・∀・)「ヘリカル?」
(-@∀@)「いや、ヘリカルちゃん髪長かったっけ」
( ・∀・)「はー?ヘリカルは短めのツインテだろうが!
それがあいつのアイデンティティだっつのに」
(-@∀@)「じゃあ、僕の手を握ってるこのひと…ヘリカルちゃんじゃない」
まさか。 まさか。
長岡先生のあの言葉は。
(-@∀@)「血…濡れ…バラバラ…」
写真の顔はうつむいてて見えないけれど。
( ・∀・)「ア、アサピー…?」
-
わずかにうつむいてる顔から滴って見える赤い糸が
あのおばけを連想させた。
お面を被った先生じゃない。
僕と手をつないでいた時ヘリカルちゃんは
*( )*『朝日くん…わたしのゆ、指は……どこ…?』
僕が気づいた瞬間
ギュっと手を捻られた感覚がした。
(-@∀@)忘れられなかった夏のようです
(
)
i フッ
|_|
終
-
ありがとうございました。
半分体験談です。肝試ししたい。
-
4本目ということを書き忘れてました。
申し訳ない
-
体験談……だと……
ぞくっとした、乙乙
-
乙
-
5本目いきます…
-
怖い話といえばやっぱりあれ…のようです
.,、
(i,)
|_|
-
| ̄/|('A`) カチカチ
|□ |σ ノ)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
('A`) 今年も百物語の季節か…
('A`) 怖いのは苦手だけどつい気になって読んじまうんだよな…
-
| ̄/|('A`;) カチカチ
|□ |σ ノ)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
(;'∀`) ハハハ怖い話なんて所詮作り話、全然怖くなんてn
カタッ
(;゚A゚)そ ビックゥ
(;'A`) やっぱり怖ぇ!読むんじゃなかった!
(;'A`) ヤバい…このままじゃ眠れなくなる!
(;'A`) こういう時は…
('A`)+ あれだな
-
まず全裸になり
( :)
('A`)ノ彡
<( )
ノωヽ
自分の尻を両手でバンバン叩きながら白目をむき
从
(A゚ ) て
( ヾ) )ヾ て
< <
人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人
Σ て
Σ びっくりするほどユートピア! て人__人_
Σ びっくりするほどユートp
⌒Y⌒Y⌒Y)
|┃≡
|┃≡
ガラッ.|川 ゚ -゚) ドクオ、少しいいか?
.______| と ∪
|┃| |
______.|┃し^J
 ̄ ̄ ̄
-
(A゚ )
( ヾ) )ヾ
< <
川 ゚ -゚) …取り込み中だったようだな
て
|┃そ
|┃ ピシャッ
|┃
.__________|┃
|┃
__________.|┃
 ̄ ̄ ̄
(゚A゚)
('A`) …誰だ今の
-
怖い話といえばやっぱりあれ…のようです
(
)
i フッ
|_|
-
誰なんだよwwww
乙乙
蝋燭もらっていきます
本数カウントは投下終わってから書きに来ます
('、`*川 フリーターと先生の怪奇夜話、のようです (´・_ゝ・`)
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439040161/
-
乙
知らないのかよ!
-
乙
-
2段オチでワロタ
-
なんやねんwwww
-
あ、別スレの感想ってどっちに書いた方がいいの?
-
どっちに書いてもいいと思うよ
-
こちらも蝋燭もらっていきます
本数カウントは投下が終わってから、前の人の数字を引き継ぎます
.,、
(i,)
|_|
('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1376666020/247-
-
じゃあ僕も一本貰います
カウントは前の方と同じように
Two Guns Horror Showのようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439043973/
-
うわ。俺も貰いたかったけれど起きてられる自信がないし明日にしよう。
-
スレ立て組は投下が終わってから報告だから、その間に別のやつが投下してもいいんだぜ
-
カモンカモン
-
.,、
(i,)
|_|
.,、
(i,)
|_|
欲張って2本もっていきます。
以前の飯テロで参加した作品の追加エピソードという形で投下させてもらいます。
百物語はこのスレの>>80からになります。
1.「恐怖の水餃子」
2.「達磨女」
( `ハ´)『珀の心』のようです。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1437300004/
-
間違えましたこのスレじゃなくてURL先のスレの>>80です。
-
6本目、投下終わりました
('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1376666020/247-
(
)
i フッ
|_|
-
それでは、こっそりと4本いただきます。
全て消し終わったら、またきますね。
(,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです
.,、 .,、 .,、 .,、
(i,) (i,) (i,) (i,)
|_| |_| |_| |_|
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439050699/
-
7本目と8本目の投下終わりました。
1.「恐怖の水餃子」
2.「達磨女」 グロ注意。
( `ハ´)『珀の心』のようです。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1437300004/
百物語はこのスレの>>80からになります。
(
)
i フッ
|_|
(
)
i フッ
|_|
-
九本目、投下終わりました
Two Guns Horror Showのようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439043973/
(
)
i
|_|
草木も眠るウシミツ・アワー
荘厳なる投下は
壮絶な百物語の開始点と化す
そんな感じの作品です
-
ζ(゚ー゚*ζ七代先までのようです( ^ν^)
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1439057779/l30
ろうそく一本いただいて行きます、投下し終わったら消しにきます。
-
投下します
-
【百物語会場受付】
(´・ω・`) はーい第二夜会場はここですよー、こちらで蝋燭をお受け取りくださーい
( ,,^Д^) おっすショボンさん
(´・ω・`) 遅いよタカラ、もう会場開いちゃってるよ
(;,,^Д^) いやぁ〜、うっかりアラームセットし忘れて……
( ,,^Д^) そういうショボンさんも電気つけてるじゃないっすか、会場内は受付でも蝋燭の明かりですよ
(´・ω・`) おっとこりゃうっかり……
フッ
.,、
(i,) ボォッ……
|_|
( ,,^Д^)百物語2015会場受付のようです(´・ω・`)
-
( ,,^Д^) いやー、調子はどうですか?
(´・ω・`) ぼちぼちといったところだね
( ,,^Д^) 今年は一夜目の滑り出しが悪いっすからねー
(´・ω・`) 滑り出しが悪いっていうか一本目の蝋燭取りに来た人のインパクトがもうね……
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)| ※分からない人は一本目のお話を見よう!!
| (入_ノ ミ
.,、 | (_/ ノ
(i,) \___ノ゙ー-、
|_| /\ _ \
(⌒O / 人 (_ノ
\ノ
( ,,^Д^) あぁ……みんな会場前で固まってましたね……
(´・ω・`) 僕正直ちびっちゃったよ
-
( ,,^Д^) はいはい蝋燭ですねー……四本まとめてですか?えぇ、大丈夫です
(´・ω・`) 会場はあちらです……お、今年はやけにまとめて持っていく人が多いね
( ,,^Д^) みんな好きですからねー夏の怪談話、話したくてウズウズしてる人も沢山いるんですよ
(´・ω・`) 今年はお題もあるから更に話が進むだろうし
( ,,^Д^) ……そういえばショボンさん今年はどうするんですか?
(´・ω・`) え?
(´・ω・`)
(´・ω・`) ……あれか!余ったらやるよ、去年予告スレに無念残しちゃったし
( ,,^Д^) 余らなくてもちゃんと消化しないと、ある意味百物語った後のことより恐ろしいですよ
(´・ω・`) それについては大丈夫、クルマ二回ほど事故らせたのちお祓い行ってきてるから ※マジです
( ,,^Д^) それでなお挑戦ショボンさんマジぱねぇっす
※なんかよくわからない人はブーン系予告編スレ634を見よう!
-
川 ゚ -゚) やぁタカラ、ショボン、案内は滞りないかい?
( ,,^Д^) あっクールさん、こんばんわっす
(´・ω・`) 至って順調だよ、まぁまだ序盤だし混むこともないから暇さ
川 ゚ -゚) 話を練る人はみんな最終夜らへんに押し寄せるからな、ショボンはその日は担当か?
(´・ω・`) あぁ、今年はスムーズに配れるよう技術を磨いてきてるから任せてよ
( ,,^Д^) ちなみに俺もその日は担当っす
川 ゚ -゚) そうかがんばれよ、ところでタカラ
( ,,^Д^) はい?
.
-
川 ゚ -゚) 足、透けてるぞ
.
-
( ,,^Д^)
(´・ω・`)
川 ゚ -゚)
( ,,^Д^) ほ、本当だ……
( ,,^Д^) ……思い出した
.::,,^Д^) ……俺ここに来る途中に女の子が車に轢かれそうになったのを助けて……
(´・ω・`) タカラ、おまえ体が……
..::^Д^) 良いんです、ショボンさん、これで良いんです……
..::^) ……願わくば、百物語が成功することを祈って……
.:..。 ──さらばです、ショボンさん、クールさん──
(´・ω・`) ……タカラ……
.
-
(´゚ω゚`) ざっけんなおめええええぇぇぇぇぇぇぇなに仕事全部俺に押し付けとんじゃボケええええぇぇぇぇぇ!!!!
川 ゚ -゚) タカラが会った少女ってのは間違いなく幽霊なんじゃないかなぁ
(
)
i フッ
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十本目
( ,,^Д^)百物語2015会場受付のようです(´・ω・`)
(´・ω・`) あ、百物語はまだまだ続くよ
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わろた乙
-
(
)
i フッ
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11本目、頂きました。
ζ(゚ー゚*ζ七代先まで…のようです( ^ν^)
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1439057779/-100
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時間内に蝋燭立てれば大丈夫だよね!!
十二本目
.,、
(i,)
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(*゚ー゚)ふわふわもふもふのようです
-
ミ,,゚Д゚彡
(*゚ー゚)「ギコー」
もふもふの毛に顔を埋め、ぎゅうと抱き締める。
力を入れれば入れた分だけ、腕が沈み込む。
けれども相手は苦しがることもなく、されるがまま。
ふわふわの綿が詰まったぬいぐるみなのだから、当たり前だ。
(*゚ー゚)「ふわふわもふもふー」
嬉しそうにそう言って、少女はぬいぐるみの頬をわしわし揉みしだいた。
猫だか犬だか非常に曖昧な造形のぬいぐるみは、
少女が物心つくより前、赤ん坊の頃に祖父母がプレゼントしてくれたものだ。
もらった当初は赤ん坊よりやや大きかったぬいぐるみも、
5年経った今では、両腕で簡単に抱き込める。
-
ミセ*゚ー゚)リ「しぃ、おやすみの時間だよー」
(*゚ー゚)「はーい!」
絵本を持った母に寝室へ呼ばれ、少女は満面の笑みを浮かべると、
ぬいぐるみを抱えたまま駆け寄った。
寝る時間は好きだ。
大好きなぬいぐるみを抱き締めて布団に包まれる感触や、
絵本を読んでくれる母の声を堪能できる。
ミセ*゚ー゚)リ「──そうして、悪い魔女に囚われていたお姫様は王子様に助けられ……」
(*゚ー゚)「王子様かっこいいねえ」
眠たそうな目で少女が言うと、母は愛おしむように「そうだね」と答え、彼女の小さな頭を撫でた。
-
ミセ*゚ー゚)リ「きっと、しぃが困ったときには、王子様が助けてくれるよ」
(*゚ー゚)「ほんとう?」
撫でられるのが気持ち良くて、眠気が増した。
ぬいぐるみを抱き寄せる。
(*-ー-)「うれしいね、ぎこ、うれしいねえ……」
ほとんど夢の中に入り込んだ状態で、ぬいぐるみの頬を両手で挟んで。
(*-ー-)「ふわふわもふもふー……」
ミセ*゚ー゚)リ「……変な癖だなあ」
そのまま寝入った娘に微笑んだ母は、ぬいぐるみと少女の頬を順番につつくと、
スタンドライトの電源を切り、ぬいぐるみごと少女を抱き締めた。
.
-
それは、公園のベンチの後ろ、植え込みの陰にあった。
(*゚ー゚)「?」
狭い範囲にいくつかの花が咲いている。
上を向くものや下を向くものが入り乱れていて、いずれも毒々しさすら感じる色をしていた。
また、どの花も、花びらの形と大きさが一枚一枚違う。
歪だけれど、妙に惹かれた。
(*゚ー゚)「なんだろう?」
(´・ω・`)「もーいいかーい!」
上げかけた頭を慌てて下げる。
植え込みからはみ出してしまうところだった。
(*゚ー゚)「もーいいよー」
少女と同じ返事が、公園内のあちこちから聞こえてくる。
まあだだよ、という声がないのを確認して、鬼役の少年が動き出す。
少女は体を丸めながら、じっと花を見つめた。
-
見たことのない花だ。
甘い香りがする。
そのままずっと観察していると、花がふるふると小さく震えているのが分かった。
(*゚ー゚)(動いてる)
面白い、と思った。
その震えが、自分を誘っているかのように感じられて、
少女はそっと手を伸ばした。
欲しい。
ぷつり。
真っ赤な花を、茎の真ん中から折る。
甘い香りが強まった気がした。
-
(*゚ー゚)(……止まっちゃった)
花の震えは、摘んだ瞬間に消えてしまった。
けれど花を手離す気にはなれず、そのまま胸元に抱え込んだ。
(*゚ー゚)「?」
しばらくして、誰の声も足音も聞こえないことに気付いた。
こっそり顔を上げる。
──誰もいない。
-
(*゚ー゚)「……ショボンくーん?」
しんと静まり返った公園からは、何の返事もない。
(*゚ー゚)「モララーくん、リリちゃん、ヘリカルちゃーん……」
立ち上がり、歩き回りながら友達の名前を呼ぶ。
滑り台の陰を覗き込んでも、公衆トイレに入っても、まったく見つからなかった。
──置いて行かれた。
少女は花を抱き締め、唇を噛んだ。
ぽろりと涙が一粒こぼれると、ぽろぽろ、止まらなくなってしまった。
(*;-;)(ひどい)
友達への文句を心の中で呟いて、そうするとますます悲しくなるものだから、
わあわあ泣きながら公園を出た。
歩く度に揺れる花びらが頬を撫でる。
慰められているようだった。
.
-
──どれだけ歩いただろう。
四つ辻に差し掛かったところで、少女は足を止めた。
(*;-;)「……なんでえ?」
ずっと真っ直ぐ歩き続けているのに、同じ場所に出る。
いつもなら、とっくに家に着いている筈なのに。
それに、公園を出てから今まで、誰ともすれ違っていない。
人や動物の声も、車の音もしない。
しばらく道路を見つめる。
進もうと視線を上げたとき、初めて変化があった。
-
(*;-;)「……?」
数メートル先の電柱の傍に男が立っている。
父より若い男だが、少し恐い顔をしていた。
誰かに会えたら道を訊こうと思っていたのだけれど、
あの人に話しかけるのは、こわい。
少女は花を抱え直し、左へ曲がった。
(*;-;)「……えっ?」
足音。
振り返ると、あの男がこちらへ向かってきていた。
-
(*;-;)「……!?」
──追いかけてきている。
少女は一瞬迷ってから、駆け出した。
いやだ。こわい。いやだ──
けれど、男も走り出してしまえば、距離などあっさり詰められる。
あっという間に男は少女に追いつき、勢いのままに、少女の肩を思い切り掴んだ。
(*;-;)「やああっ!」
大きな手が花を掴む。
奪おうとしているのだと悟り、必死に身をよじって抵抗するものの、
やはり大人に敵うはずもなかった。
-
赤い花を奪った男はそれを地面に叩きつけ、力を込めて踏んだ。
その隙に逃げたかったのに、肩を掴む手がそのままだったので逃げられない。
ひとしきり花を踏みにじって満足したか、男が少女に視線を落とした。
睨み合う──と言うには、少女の目は弱々しすぎた。
男の手が少女の肩から腕に移る。
「来い」という言葉と共に腕を引かれたので、それにも抵抗した。
先よりも激しく暴れると、これは男も押さえ込みきれなかったようで、手が一瞬離れた。
走る。
けれどすぐにまた捕まってしまった。
(*;-;)「やだあ!」
先程より強い力で両腕を掴まれ、しゃがんだ男と向き合わされる。
目をつぶり、嫌だ嫌だと叫び続けていた少女は、男がそれ以上何もしてこないことに思い至った。
恐る恐る、目を開ける。
男の顔はやはり恐いままだったが、さっきより、困っているように見えた。
-
少女が黙り込んだのを確認し、男は「こっちに来い」と同じ言葉を続けた。
困惑する少女が首を振る。
「さっき来た道に戻れ」。男の具体的な指示にも、また首を振る。
その頃には、もう、互いに困り切った顔をしていた。
男が少女の腕を離す。少女は逃げずに男を見つめる。
男が少女の両頬に指を添える。
「ふ」。男の口から吐息のような音が漏れる。男の顔色が変化する。「ふ」。もう一度。
(,,゚Д゚)「……ふ、ふわふわ、もふもふ……」
言って、羞恥に顔を真っ赤にさせた男は、少女の頬をぷにぷに押してみせた。
-
(*;-;)「……ギコ!?」
(,;*゚Д゚)「も、もう、変な花! 勝手に摘むなよ!!」
(*;-;)「ギコ? ギコなの!?」
男が走り出し、数分前に少女が曲がってきた角を曲がる。
少女はそれを追いかけたが、すぐに追いつける筈もなく、
男が消えてから5秒ほど遅れて同じ角を過ぎた。
(*;-;)「──あ」
見知った道に出た。
近所のお婆さんや、宅配便のトラックや、自転車に乗る若者が道を進んでいる。
どこかの家の庭で、犬が一鳴きした。
.
-
数分と経たずに家へ着く。
ミセ*゚ー゚)リ「あ、しぃ、どこ行ってたの?
公園でかくれんぼしてたのにしぃがいなくなったって、さっきショボンくん達が来てたよ?」
(*゚ー゚)「……ギコは?」
ミセ*゚ー゚)リ「? 朝、ベッドに置いたまんまだよ」
奥の寝室に行ってもぬいぐるみはいなかった。
少し考え、寝室よりも玄関に近いリビングへ移動する。
ミ,,゚Д゚彡
ソファの片隅に、ぬいぐるみがくったりと座り込んでいた。
足元に、少しの汚れ。
-
(*゚-゚)「……」
(*゚ー゚)「……ただいま、ギコ」
持ち上げ、ぎゅうと抱き締める。
もふもふの毛に顔を埋めて、ふわふわの体に腕を沈めて──
それから、一番大事な言葉を告げた。
(*゚ー゚)「ありがとう、王子様」
おわり
-
(
)
i フッ
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十二本目終わり。ありがとうございました
使ったお題
・異形の花々
・王子様
・家に帰れなくなる呪い
-
乙
しぃもギコもかわいい
-
おつおつ
少し怖い優しい感じだなかなか好きだわ
-
三日目だー!
-
投下します
-
心霊写真のようです
.,、
(i,)
|_|
-
( ・∀・)「さて、続きましては 『ホントに撮れちゃった心霊写真』 のコーナーです!」
(゚、゚トソン「夏の定番ですね」
o川*゚ー゚)o「アタシもう始まる前から怖いですよぉ」
_
( ゚∀゚)「大丈夫だよキュートちゃん。俺は叫ばれても抱きつかれても全部受け止めるから」
(’e’)「いやそれ下心満載じゃないスか!」
ドッ ワハハハハハハハ…>
( ・∀・)「ジョルジュさんの余裕もいつまで持つかわかりませんよ? では一枚目行ってみましょう」
-
――その夜、彼らは久々の旅行を終えて山道を走っていた。
休憩のため停まった崖際のサービスエリアで、最後の一枚を、と撮った写真。
後日確認すると、そこには、明らかにおかしなものが映っていた……
その写真が――これだ。
-
ttp://imepic.jp/20150807/324870
『おわかりいただけただろうか?』
_
( ゚∀゚)
_
( ゚∀゚)「お、おぉ……」
(’e’)「うわぁ〜。やばいですね」
o川*゚ー゚)o「なにこれー!」
(゚、゚トソン
-
サワワ……サワサワ……>
( ・∀・)「お、皆さん早速わかりましたか?」
(’e’)「いやもうはっきり写ってるじゃないすか!右側のぼやっとしたヤツでしょ?」
( ・∀・)「違います」
(’e’)「あれっ」
o川*゚ー゚)o「えー、アタシもそれだと思ってたー」
( ・∀・)「タイマーに間に合わなくてブレてるだけですね」
-
( ・∀・)「ジョルジュさんはわかりましたか?」
_
( ゚∀゚)「あー、真ん中の人の肩に……違うか。じゃあ右上の空間になんか……」
( ・∀・)「そこは何も無いですね」
o川*゚ー゚)o「えー、今そこ探してたのにー」
(゚、゚トソン
( ・∀・)「どうやら皆さん気付いていないようですね。それでは……」
『もう一度ご覧いただこう』
.
-
カシャッ ttp://imepic.jp/20150807/324870
カシャッ ttp://imepic.jp/20150807/324880
カシャッ ttp://imepic.jp/20150807/324881
おわかりいただけただろうか?
画面中央のやや左下――人 の 顔 の よ う な も の が 写 っ て い る
o川*゚ー゚)o「きゃー!!」
エー……ザワザワザワ……>
(’e’)「うわぁ〜」
_
( ゚∀゚)「ああーこれかあー」
(゚、゚トソン
-
( ・∀・)「この場所、すぐ後ろが反り立った崖になっていて、人が潜めるような場所は無いそうです」
o川*゚ー゚)o「イヤー!こわーい!」
(’e’)「明らかに人間じゃないっすね」
_
( ゚∀゚)「夜の撮影は注意しなきゃならんね。うん」
(゚、゚トソン「そうですね」
( ・∀・)「どこに何が写るかわかりませんからね。しかし、心霊写真は夜だけとは限りません。二枚目を見てみましょう」
このあと、スタジオに不可解な現象が起こる――!
.
-
[TV]<キンチョーノナツ ニホンノナツ
('A`)「……」
(;A`)「……ち」
(;A;)「ちっくしょおおおおおお!」
(-_-)「ドックン、どうどう」
(;A;)「何だよアイツら!何で生身であんな怖い顔してんだよおおおお!」
川д川「気持ちはわかるわ」
(-_-)「反応が完全に食われてたね……」
川д川「『今シーズン最高の出来だと確信している』って言ってたのにねぇ」
-
(;A;)「ああもう羨ましい!うらめしい!」
(-_-)「うんうん、そのうらめしさを次に活かそうね」
(;A;)「うわあああああん!」
イマナンカ、ナキゴエミタイナコエガ……>
マジカヨ>
(-_-)「あ、ほらドックンお客様」
(;A;)「お゛うお゛うお゛う」
(;-_-)「だめだこりゃ。貞ちゃん灯り消してきてくれる?」 TVプチッ
川д川「はあい」
-
ゲンキダシテ
( -_) (ぅA;) ガンバル
〜 ( ∪∪ ( J
( パタパタ )ノ )ノ
) ⊂川д川
i フッ
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おわり
-
右が一番こえーよwwwww
乙乙、こういうの好き
-
ワカッテマスの肩にある手…
あれはブーンの手なのか?あの角度とスピードで肩をつかむのは難しい気がするが
-
乙
ドクオどんまい
-
いやミルナだろwww
ほのぼのした乙
-
右ってブーンなのか? ビコーズかと思ったけど
-
>>198 ミルナの左手です
>>201 右はビコーズです
-
写真のAAのチョイスwwwwwww
-
よく見たらビコーズだった
-
今更だがワカッテマスって怖いな
-
投下します
13本目でいいのかな?
-
('A`)「このブルーレイとオンデマンドの時代に呪いのビデオとやらが俺の元へ出回ってきた」
( ^ω^)「マジかよ最高にスリルショックサスペンスだな」
('A`)「多分これ見たら死ぬ奴だぜ」
( ^ω^)「誰から貰ったんだお?」
('A`)「二つ隣のクラスの、一回も喋ったことのない女子からだったな」
( ^ω^)「それお前『こいつなら死んでも何の問題もないだろ』って思われてるな」
('A`)「遠まわしなツンデレかと思ってたのに」
( ^ω^)「遠まわし過ぎて逆に近いなオイ」
('A`)「どうする?観る?」
( ^ω^)「えっ、俺も観なきゃいけないの?」
('A`)「親友(ダチ)だろ?」
( ^ω^)「親友なら見たら死ぬようなビデオを一緒に見ようとか言わない。後ダチって呼び方がなんかムカつく」
('A`)「つーかこれって確か、ダビングしたビデオを誰かに見せないと呪いが解けないんだっけ」
( ^ω^)「いいじゃん放っとけよ…他人に呪い押し付けてまで生きようとするクソビッチなんて死んでも何の問題もねえだろ…」
('A`)「目覚めが悪いじゃん…それに、考え様によっちゃ結構楽しめるかもしれねえぜ?」
( ^ω^)「楽しめるってお前…いくらなんでも呪ニーはねえお…」
('A`)「お前天才かよ」
( ^ω^)「いや乗り気になるなよ…で、何が楽しめるって?」
('A`)「ああ、こいつの中にいるであろうバケモノ様に、人の怖さってのを体験してもらおうってな。題して」
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14本目だな、支援
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|_| 呪いのビデオはどこまで責め苦に耐えられるか徹底検証すると言うのは建前で、怪異的存在を痛めつけても法律には全く引っかからないし罪にも問われないので、これはまたとない値千金の面白チャンスのようです
( ^ω^)「いや題なげーしクソみてえな本音駄々漏れじゃねえか」
('A`)「やっべ、俺の品行方正なイメージが崩れる」
( ^ω^)「うん、ちょっと辞書広げてお勉強しようか」
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責め苦その① 水責め
('A`)「と、言うワケで海に来ております」
( ^ω^)「あっ、もう読めた」
('A`)「ご察しの通り、この耐水仕様のテレビを海に沈めます」
( ^ω^)「耐水仕様のテレビって何?」
('A`)「そしてVHSを再生」ポチッ
( ^ω^)「鬼かお前」
('A`)「そしてその様子をテレビ正面に備えた耐水カメラで見物と」
( ^ω^)「あれ?これ呪いのビデオ見てることにならない?」
('A`)「大丈夫だろ…多分」
( ^ω^)「おい今多分っつったな?」
('A`)「見ろ!!始まったぞ!!」
【ビデオの詳細は実際に『リング』を観て確かめてください。僕は怖くて無理です】
( ^ω^)「意味不明で怖いから俺もう帰ってもいい?」
('A`)「まぁまぁ、ポテチでも食ってのんびり観てようぜ」
( ^ω^)「肝っ玉でかすぎだろお前」
('A`)「バナナ味ともも味があるけど、どっちがいい?」
( ^ω^)「どっちも嫌だよ…」
-
( ^ω^)「バナナは意外とイケるな…」バリッバリ
('A`)「ももは不味い…」バリリーリ・バーリリ
( ^ω^)「そもそも、ももをスナック菓子にする発想が頭おかしい」
('A`)「あっ、井戸出てきた」
( ^ω^)「やべっ、油断してた」
('A`)「いやちょっと待て、見ろ!!」
テレビ<サババババババババ!!!!
('∀`)「海水流れ込んでる!!!!!」
( ^ω^)「マジかよ」
テレビ<ガバッ!!ゴボァ!!
('∀`)「井戸の中で苦しんでる!!!!!!!!」
( ^ω^)「寝耳に水だろうなこれ」
テレビ<川;д川 ザババァ!!
('∀`)「出てきたwwwwww」
( ^ω^)「ドクペ貰って良い?」
('A`)「いいよ」
-
テレビ<川;д川「ちょっ、何これ!?」
('∀`)「喋ったwwwwwww」
( ^ω^)「完全に手玉に取ってるなこれ…」ゴクゴク
テレビ<川;д川「ああ!?カメラ!?」
('A`)「おっ、気付いたか」
( ^ω^)「俺ならそれどころじゃねえわ」ゲポォ
テレビ<川#д川「ふざけんなてめえら!!絶対呪い殺してやっからな!!ええ!?」
('∀`)「ワカメ貼り付けてよく言うぜwwwww」
( ^ω^)(俺も入ってんの…?)
テレビ<ぎゃあああああああああゴボゴボゴボォ
('∀`)「うんこみたいに流れていったwwwww」
( ^ω^)「すげえチンピラみたいな捨て台詞吐いてったな」
テレビ<ブツンッ
('A`)「おっ、切れたか」
( ^ω^)「利口な判断だと思うわ…これ見た判定になってんのかな?」
('A`)「向こうから映像切断したんだから、見てない判定になったんじゃね?知らんけど」
( ^ω^)「なんで俺はお前の命懸けの悪戯に付き合わないといけなかったんだろうか」
('A`)「俺のこと好きだろ?」
( ^ω^)「キモッ」
-
責め苦その② 塩責め
('A`)「呪いのビデオを見た人が死ぬ原因ってのは、実はもう判明していてな」
( ^ω^)「判明出来るもんなの?」
('A`)「手塚治虫世界線ならアトムが既に誕生してる時代だぜ?出来ないほうが可笑しいだろ」
( ^ω^)「お前の基準がいまいちよくわからん」
('A`)「なんでも、リングウィルスとか言う謎のウィルスによる心筋梗塞が原因らしい」※山村貞子wiki参照
( ^ω^)「呪いでもなんでもねえじゃん…」
('A`)「うがいと手洗いを徹底したら一週間以内に殺菌消毒されるんだとさ」※原作にそういう設定は無いです
( ^ω^)「弱っ、リングウィルス弱っ」
('A`)「あとアルコール除菌も有効らしい」
( ^ω^)「そんだけちょろいと逆に不安になる…」
('A`)「呪いの正体と対処法も割れたところで、次の責め苦に参りましょうか」
( ^ω^)「情け容赦無いなお前」
('A`)b「任せとけよ…」
( ^ω^)「任せるも何も、最初から全部自分でやってるじゃねえか…」
('A`)「こんな楽しいことも滅多にねえからな」
( ^ω^)「お前、開拓者の素質あるわ」
-
ひでえwwww
-
('A`)「と言うわけで、ボンネビル・ソルトフラッツに来ております」
( ^ω^)「えっ、どこここ」
※ボンネビル・ソルトフラッツとは
アメリカ合衆国ユタ州北西部に位置するグレートソルト湖の西に位置する中で最も大きい260平方キロにも及ぶ塩湖に出来た塩の平原
毎年8月、ボンネビル・スピードウェイが開催され、地上最速を競うモータースポーツ『スピードウィーク】で知られる(wiki参照)
『世界最速のインディアン』や『インディペンデンス・デイ』など、数々の映画の撮影にも使われている
( ^ω^)「まさか悪戯するのに海外進出までするとは思って無かったわ」
('A`)「『インディペンデンス・デイ』の聖地だぜ…?たまんねえなオイ」
( ^ω^)「お前これ絶対観光目的で来たろ?」
('A`)「ばっかお前、観光目的だったらこの塩の平原の一部分を金と人力にモノ言わせてメッチャサラッサラにするわけねえだろ」
( ^ω^)「怪異に対する悪戯にどんだけ金掛けんだよ」
('A`)「サラッサラになった塩の重量、凡そ15トン」
( ^ω^)「読めたわ」
('A`)「今回はカメラが使いもんにならないから、テレビにマイクを内蔵して音声だけでお届けします」
( ^ω^)「アメリカまで来て何やってんだろうなぁ俺ら」
('A`)「いいじゃんどうせ暇だろ?」
( ^ω^)「暇だったら何してもいいの?」
('A`)「当然だろ何言ってんだお前馬鹿じゃねーの死ね」
( ^ω^)「お前が死ね」
-
('A`)「この耐圧及び耐塩仕様のテレビをサラッサラの塩に深く沈めて…」
( ^ω^)「すげえ用途が限定されたテレビ持ってんだな」
('A`)「VHSを再生、そして早送り」ポチンコ、ファルファルファル
( ^ω^)「まさか呪いのビデオも早送りされるとは思ってないだろうな…」
('A`)「よしここで早送りストップ」ポチッ
スピーカー<ザアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
('A`)「おお、順調順調」
( ^ω^)「俺が言うのもなんだけど、ちょっと対策しろよ…」
スピーカー<ぎゃあああああああああああああ!!!!!成仏するううううううううううう!!!!!
('∀`)「wwwwwwwwwwww」
( ^ω^)「アメリカの塩も清め効果あんのかよ」
スピーカー<ブチッ
('A`)「あっ、すぐ切断された」
( ^ω^)「俺だって扉開けて大量の塩流れ込んできたらすぐ閉めるわ」
('A`)「再生っと」ポチッ
( ^ω^)「おま」
スピーカー<ザアアアアアアアアアアアアアギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!
:('∀`):「ヒッwwwwwwwwwwwwwwwwww」
( ^ω^)「いっそ殺してやれよ」
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責め苦その③ 男塾名物油風呂
('A`)「と言うわけで引き続きアメリカのテキサスの荒野に来ております」
( ^ω^)「どこまで行っても乾いた大地だお」
('A`)「さっきそこにBMW735i停まってるの見た時はなんか笑っちゃったよな」
( ^ω^)「ジェイソン・ステイサムでもいたんじゃね?」
(#'A`)「お前なんでそういうことは早く言わないんだよ!!サイン貰いにいくぞ!!」
( ^ω^)「冗談だよ…そんな都合よくジェイソン・ステイサムがテキサスにいるかよ…」
('A`)「なんだ冗談か…」シュン…
( ^ω^)「ごめん」
('A`)「今回は趣向を変えてこういう物を用意してみました」
( ^ω^)「特大中華鍋と、大量のサラダ油…」
( ^ω^)「まさか」
('A`)「イエス、男塾名物油風呂」
( ^ω^)「ガチ拷問じゃん…いや、今までのもガチ拷問だったけどさ」
('A`)「手順はこうだ。テレビを台に乗せ、その前に見えないようにグラグラに熱した油鍋をセット」
('A`)「そして俺らはテレビの前で奴さんを挑発。すると奴はアホだから油鍋に気付かずに出てくる」
('A`)「ドボン、そして大爆笑」
( ^ω^)「そんな上手く行くかね」
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('A`)「俺が何のためにマッドマックス〜怒りのデスロード〜の舞台になりそうなカッスカスな大地を選んだと思う?」
( ^ω^)「……あっ、あー…そういうことか」
('A`)「そう、冷やすものがビデオ映像の中の井戸水しかない!!結論、奴はテレビの中に戻らざるを得ない!!」
( ^ω^)「用意周到もここまで来ると病気だな」
('∀`)「出川も真っ青なリアクションを見せてもらおうぜぇぇぇ!!!!」
( ^ω^)「いやちょっと待ってちょっと待って」
('A`)「なんだよ」
( ^ω^)「いくらなんでも酷すぎると思うの」
('A`)「人を呪い殺すようなクソビッチだぜ?酷いもクソもねえだろ」
( ^ω^)「いやぁ…それでも油はちょっと…皮膚が揚げられるグロも見たくないしで…」
('A`)「そこまで言うなら代替案はちゃんとあるんだろうな?ええ?」
( ^ω^)「あー…うん。油をさ、ローションに変えたらどうかと思って」
('A`)「熱湯ならぬ熱ローションか!!それは盲点だった!!熱さは控えめだがツルツル滑る滑稽な様が楽しめる!!よし、それ戴き!!」パッチーン!!
( ^ω^)「正直、お前の嗜虐性癖にはドン引きしてる」
('A`)「…?別にこれでオナニーしようとか考えてねえぞ?お笑い観る感覚で楽しんでるだけで」
( ^ω^)「充分アブノーマルだよお前」
(*'A`)「へへっ、よせやい。誰が黒神めだかだ」
( ^ω^)「箱庭学園の全生徒並びに関係者各位に腹斬って謝れ」
-
(;'A`)「わぁ…」
鍋<ベベベベベベベベベ
( ^ω^)「なんか…すげえな…」
(;'A`)「粘度高いから、気泡がすげえ下品な音立てて割れるな…どうやって誤魔化そうか…」
( ^ω^)「音楽でも流すとか」
(;'A`)「ええー…参ったな。今ウォークマンにはマッドマックスの日本版エンディングテーマ『Out of Control』しか入ってねえよ」
( ^ω^)「いやいいじゃんそれで…つーかなんで一曲しか入ってねえんだよキモイよ」
('A`)「じゃあこれ流して…」
♪MAN WITH A MISSION×Zebrahead/Out of Control
https://www.youtube.com/watch?v=AM6v-N2ZRrk
('A`)「ビデオスタート!!」
( ^ω^)「何の儀式だよこれ」
('A`)「俺達のMADが目を覚ますな!!」
( ^ω^)「お前と一緒にすんな」
-
( ^ω^)「テキサスのど真ん中で何やってんだろうな俺…」
('A`)「おっ!!井戸のシーン入ったぞ!!」
テレビ<…
テレビ<川゚д川 チラッ
⊂
('∀`)「警戒してるwwwwww」
( ^ω^)「そりゃそうだろ…」
テレビ<川;゚д川そ ビクッ!!
⊂
('∀`)「ビビってるwwwwwww」
( ^ω^)(やべえ今頃罪悪感湧いてきた)
テレビ<川;゚∀川 ニタァ…
⊂
('A`)「おっ、やる気になったっぽいぞ」
( ^ω^)「逃げて、この男から」
カサカサカサカサ
テレビ<三三三┌川┌∀川┐<キエエエエエエエエエエエエエ!!!!
(;^ω^)「気持ち悪ッ!!気持ッち悪ッ!!」
('A`)「かかったなアホが!!」
-
ドボォン!!!!
川;゚д川「熱ーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!アアーーーーーーーーーーッス!!!」
('A`)「熱粘液十字空裂刃!!!!」(ホットローションクロススプリットアタック)
( ^ω^)「なっげえしホットローション以外の部分が全く関係ないな」
('A`)「そんなん言ったらダイアーさんだって稲妻出してないし刃も出してねえじゃねえか」
( ^ω^)「稲妻のような攻撃ってことだろ馬鹿じゃねーのわかるだろ」
('A`)「お?」
( ^ω^)「あ?」
川;゚д川「アアアアアアアアーーーーーーーーッス!!!!!!」ズルッ、ビターン!!!!
('∀`)「wwwwwwwwww」
( ^ω^)「可哀想になってきた……」
テレビ<「ひいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」バッシャーン!!
テレビ<プツッ
('∀`)「オヒィーwwwwwオヒィーwwwww」
( ^ω^)「お前がこのビデオ渡された理由がかなりわかってきた。クソ野郎だからだわ」
-
責め苦その④ 呪ニー
('A`)「さて」ヌギッ
( ^ω^)「結局やるんかい」
('A`)「テレビ画面にチンコ突っ込める機会なんて滅多にねえからな」ビンビンボッキッキ-!!
( ^ω^)「普通にねえよ」
('A`)「再生っと」ポチッ
テレビ<…
('A`)「どれ……」ヌプリ
('A`)「おっほwwwwwwこいつぁーたまらんwwwww」パンパン!!
( ^ω^)「テレビ画面に向って腰振る友人なんて欲しくなかった」
テレビ<「ちょ、ええええええええええええ!!!???なんか出たり引っ込んだりしてる!!!!」
('A`)「うっ、ふぅ……」ドピュルルルルルルルルルルrrrrrrrrrrrrrrrリイイイイイイイラアアアアアアアアア!!!!!!!!
テレビ「んぎゃーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
('A`)「……」
('A`) パンパン!!
( ^ω^)「二回目……?」
('A`)「辛抱たまらーーーーーーん!!!!!!!」
(;^ω^)「!!おいちょっとやめろ!!」グイッ!!
(;'A`)「うぇ!?」
テレビ<プツッ
-
(;'A`)「なんだよ!!いい感じだったのに!!」
(;^ω^)「……これ、切断された時って普通のテレビに戻るんだよな?つまり」
コンコン
(;^ω^)「テレビ画面に、『食い千切られる』ってオチ……」
('A`)「……」
(;'A`) キュッ
(;^ω^)「呪いとかよりこれが一番こええわ」
(;'A`)「……なんか、頭冷えたわ。これで終わろっか」
( ^ω^)「良かった、思いのほか早く賢者モード訪れて」
今回の教訓『何でもかんでもチンコ突っ込むな』
('A`)「いい経験になったな!!」
( ^ω^)「いや別に……」
-
それから
ドクオ家のプライベートジェットで日本に帰った後、ビデオテープを知り合いの寺生まれになんとかしてもらい事なきを得た
N|;"゚'` {"゚`lリ「おいおいお前さんら。これかなり重い呪いだぞ?よく死なずに済んだな」
( ^ω^)「えっ、手洗いうがいで済む呪いじゃないの?」
N;"゚'` {"゚`lリ「どこでそんな与太話仕入れたんだ…見てしまった以上、きっかり七日で死ぬ強力な呪いを持つビデオだ」
( ^ω^)「えっ……話が違うんだけど……」
サッ サッ
('A` )ミ (^ω^ )ミ
( ^ω^)「おいてめえ」グッ
('A`)「いいじゃん七日経っても死ななかったんだし」
( ^ω^)「俺が今殺してやろうか」
('A`)「ブーンちゃん怖い」
N|;"゚'` {"゚`lリ「やれやれ……」
あれ以降、呪いのビデオが人を殺したと言う噂はぱったりと消え
代わりに、やたらと人間を怖がる黒い髪の幽霊の笑い話が出回ったという
('A`)「おいブーン。なんかこの近所で口裂け女が出るんだとよ」
( ^ω^)「知るかボケ」
('A`)「次回、『口裂け女は急にチンコ見せられても冷静さを保てるか徹底検証のようです』。乞うご期待!!」
( ^ω^)「勘弁してくれ」
-
(
)
i フッ
|_| つづく…?
.
-
十四本目終わりです。教えてくれた人ありがとうございます
皆さんも呪いのビデオ入手時は、テレビ画面にチンコ突っ込まないようにしましょう
-
開始二行で誰かわかるってお前やっぱすげぇわ
乙
-
このドクオは千切られておくべきだった……乙乙
-
貞子かわいそうだけど爆笑したわ乙
-
クッソ笑ったわ乙
-
ろうそく頂いていきます…
.,、
(i,)
|_|
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439125565/
( ・∀・)午前2時11分、君に会いに行くようです
-
十六本目でいいのかな?頂きます
-
.,、
(i,)
|_|
携帯の着信音が鳴った。
時刻を見る。午後10時35分。
兄からだ。俺はすぐ電話に出た。
.
-
『もしもし。弟者?』
【(´<_` )「……兄者、か?」
『うん』
『なぁ俺、今どこにいると思う?どっからかけてるか分かる?』
【(´<_` )「いいや。どこなんだ?」
『えっと……今、美府町の交差点にいる』
【(´<_` )「そうか。じゃあ、早く家に帰ってこい。バイト、終わったんだろ?」
『うん。今から帰る。すぐ、帰るよ』
【(´<_` )「ああ、暗いから気をつけてな」
『あ……バイク、壊れちゃったんだ』
【(´<_` )「電車に乗って、帰るといいよ。その方が安全だから」
『わかった』
-
『もしもし。弟者』
【(´<_` )「なんだ兄者。今どこにいる?」
『美府駅の改札出たとこ』
【(´<_` )「何かあったのか?」
『いいや。
……妹者は?もう寝た?』
【(´<_` )「ああ、寝たよ。今日はお出かけして疲れたみたいだ。
……早く帰ってこいよ兄者。電車、乗り間違えるなよ」
『うん』
-
『もしもし?弟者?』
【(´<_` )「兄者?まだこっちにつかないのか?」
『えっと……今、双柵のホームにいる』
【(´<_`;)「おい!逆だよそれ。
千下戸方面の電車に乗らないと駄目だろ」
『あ、あれ?あ、そっか。そうだったな。……どうしたんだろ、俺』
【(´<_` )「大丈夫か?兄者。ちゃんと家まで来れるか?迎えに行こうか」
『いい、いい。大丈夫。俺、ちゃんと帰れるから』
【(´<_` )「わかったよ。今度は間違えるなよ」
-
『もしもし。弟者』
【(´<_` )「兄者。ちゃんと美波で降りたか?」
『ああ。今、駅前のニューソンの前にいる』
【(´<_` )「よし。流石にそこからなら迷わないだろ。
早く帰ってこいよ兄者」
『ああ。……なぁ。……今みんな、家にいるのか?』
【(´<_` )「ああ。今日は、みんな家にいるよ。
父者も会社休んだし、姉者も帰ってきてくれてるから」
『……そっか……。なんか、ごめんな……。
弟者もほんとは、予定、あったんだろ?……ごめんな……』
【(´<_` )「つまらない用事だ、元々行く気なんか無かったよ。
謝らなくていいから、兄者。だから、いいから、帰ってきてくれよ。待ってるからさ」
『……うん』
-
『もしもし、弟者』
【(´<_` )「どうした兄者。今どこだ?」
『今、小和田像の前にいる』
【(´<_` )「そうか。なら家まで10分もかからないな。
玄関開けてあるから、さっさと帰ってこいよ。
妹者が起きないように、そっとな」
『でも、弟者』
【(´<_` )「いいから。
わかってるから、早く、帰ってこい。兄者」
『………わかった』
-
『もしもし。弟者?』
『今、郵便局を通り過ぎた』
『もしもし。弟者』
『今、角の煙草屋を曲がった』
『もしもし、……弟者』
『今、家の扉の前にいる』
「………」
-
ガ チ ャ ッ
(´<_` )
(´<_` )「………」
Prrrrrrrrrrrrrr
(´<_` )
ピッ
【(´<_` )「……兄者」
-
「『もしもし。弟者』」
「『今』」
( )「『お前の』」
( _ゝ)】「『うしろにいる……』」
.
-
【(´<_` )「……」
( _ゝ)】「『……』」
【(´<_` )「……振り返っちゃ駄目なのか?」
( _ゝ)】「『駄目だ』」
【(´<_` )「なんでだよ」
( _ゝ)】「『見ないって約束したじゃないか……。前に』」
【(´<_` )「ああ、去年な」
【(´<_` )「びっくりしたよ。兄者から電話がかかってきた時は」
( _ゝ)】「『……』」
-
【(´<_` )「その時も、絶対に顔は見してくれなかった。
……ほんの少しでも、駄目なのか?」
( _ゝ)】「『駄目だ。駄目だぞ。振り返ったら許さないからな。
……酷いんだよ。ほんとに。見ちゃ駄目だ』」
( _ゝ)】「『そういうの見るのは、あんま良くないんだって。
引っ張っちゃう、らしいから……』」
( _ゝ)】『……こうして話するのも、ほんとは良くない、んだけど』」
【(´<_` )「兄者なのにか」
( _ゝ)】「『うん。……頼むよ。見ないでくれ、弟者。
ほんとに、ほんとに、酷いから』」
【(´<_` )「……わかったよ。兄者がそう言うなら」
-
( _ゝ)】「『ただな。俺、ただ……』」
( _ゝ)】「『……電話したくなったんだ』」
【(´<_` )「ああ」
( _ゝ)】「『弟者の声が、聞きたくなった。
それでちょっと……かけてみたんだ』」
( _ゝ)】「『ほん、ほんとに、繋がるとは、思わなく、て』
【(´<_` )「……わかってるよ」
( _ゝ)】「『はは。……駄目だなぁ。俺』」
【(´<_` )「そんなことない。
兄者が電話かけてきてくれて、嬉しかった」
【(´<_` )「ほんとに、嬉しかったよ」
( _ゝ)】「『うん……。……こうして、話だけでもできて、良かった』」
( _ゝ)】「『……もう行かなきゃ』」
【(´<_` )「……」
-
( _ゝ)】「『ありがとうな。みんなに、言っといて。みんなに、ありがとうって』」
【(´<_` )「……わかってるよ。また、電話したくなったらかけてこいよ」
( _ゝ)】「『……うん』」
時計を見る。午後11時丁度。
別れの時間が、近づいてきていた。
【(´<_` )「……なぁ」
【(´<_` )「最後に、一つだけ言ってもいいか?」
( _ゝ)「『……』」
-
(´<_` )「……おかえり。兄者」
( _ゝ)
「『………』」
( ´_ゝ`)「ただいま。弟者」
.
-
――――3年前の今日、午後10時35分。
バイト先からバイクで帰る途中だった、当時大学生の兄が
飛び出してきた車を避けきれず、衝突事故で命を落とした。
顔が半分擦り潰れた兄は、瀕死の状態で病院に運ばれ、そのまま静かに息を引き取った。
事故現場は5駅向こうの町、美府町の交差点。死亡時刻は午後11時4分。
命日の今日、午前中に家族揃って事故現場へ行き
去年と同じように白いユリの花を供え、手を合わせてきた。
きっと最期の最期まで、兄は帰りたかったことだろう。
彼が心から愛する、大好きな家族の待つ家に。
-
クソワロタ
-
仄かに甘く香る、花の匂いを纏いつかせながら
足音は静かに、俺の背後から夜の闇へと遠ざかっていく。
顔は見えなくても、最後に 彼が微笑んだのが分かった。
あの夜を最後に、兄から電話はかかってきていない。
.
-
(
)
i フッ
|_|
( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです 終
ありがとうございました
-
乙です。優しい文体でした
-
あ、ワロタのは貞子の方ね
-
しんみりホラーもギャグホラーもいいね
今年もタノシメソウダ
-
切ないが優しくていい話だ、乙乙
15本目でいいんじゃないかな? >>231はまだカウントしてないし
-
(
)
i フッ
|_|
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439125565/
( ・∀・)午前2時11分、君に会いに行くようです
使用お題
午前2時11分
頭の中のマイクロチップ
>>254さんの通り、投下ようやく終わりましたのでこちらを16本目カウントでお願いします
-
.,、 .,、 .,、 .,、
(i,) (i,) (i,) (i,)
|_| |_| |_| |_|
(
) .,、 .,、 .,、
i (i,) (i,) (i,)
|_| |_| |_| |_|
十七本
(
) .,、 .,、
i (i,) (i,)
|_| |_| |_|
十八本
(
) .,、
i (i,)
|_| |_|
十九本
(
)
i
|_|
二十本
(,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439050699/
消しおわりました。
-
>>250
乙乙
優しい終わり方で良かった
-
21本目いきます…
-
lw´‐ _‐ノv ふむ、百物語か…
lw´‐ _‐ノv それならば、こんな話はどうだろうか
黒い田んぼ…のようです
.,、
(i,)
|_|
-----------------------------------------------------------------
-
lw´‐ _‐ノv
あの日は朝から雨が降っていたんだ。まあ、小雨程度のものだったんだけどね。
で――、あれは夕食を食べて一服したあとだから大体9時頃だったかな。
ふ、と家の裏にある田んぼの様子が気になってね、見に行くことにしたんだ。
-
lw´‐ _‐ノv
家を出て少ししたら、だんだんと雨と風が強くなってきてね、遠くから雷の音も聞こてきた。
この時家に帰ろうか少し考えたんだけどね、本当に家のすぐ裏だし、近くに大きい水路もないからとりあえず見てくることにしたんだ。
-
lw;´‐ _‐ノv
それで、角を曲がって、もう田んぼが見えると所まで来たんだけど、そこで何というか、こう、違和感を感じたんだ。
田んぼに近づくにつれてだんだんその違和感の元が何なのかはっきりしてきた。田んぼ――、いや、正確にはそこに植えてあるイネが夜だということを含めてもやけに黒いんだ。それに葉の幅も妙に広く見える――。
-
lw;´‐ _‐ノv
イネに何かあったと思った私は田んぼまで急いで走っていった。
田んぼの畦まであと数歩という所でね、近くに雷が落ちたんだ。
その稲光で一瞬辺りが照らされた時にね、私は見てしまったんだ―――
-
lw;´ _ ノv
――――――田んぼ一面に植えられたほうれん草を――――――
-----------------------------------------------------------------
-
lw´‐ _‐ノv どうだい?中々怖い話だったろう
('A`;) いや、えーっと、そのー
-
('A`;) あなたは一体、どちら様でしょうか?
| _______ _ |
|/ ヽ [_[] |
||〒ソwvw″ || |
|lw´‐ _‐ノv ('A`;) )| .|
||/_ゝh_|| ◎ ̄) 」」 )ノ ̄| |
|(7/_| ||ゞ |~~~| 「「 ̄)__| |
|wvし'jv ゙ ̄ )__( |
('A`;)
lw´‐ _‐ノv
-
黒い田んぼ…のようです
(
)
i フッ
|_|
-
クールといいシュールといい、なぜドクオは見知らぬ人間に絡まれるんだwww
-
誰だよwww
乙
-
もう何が何だかwww乙!
-
シューwwwwwwwwwwwwwww
-
第一部完ッ! 次の週末まで一旦お休みだな
現時点での本数と作品を勝手にまとめてみたよ
01 >>22-46 【ハリッホのようです】
02 >>52-73 ('A`)それが最後の希望だった ようです
03 >>82-102 『真夏のザザ虫音頭のようです』
04 >>113-124 (-@∀@)忘れられなかった夏のようです
05 >>130-135 怖い話といえばやっぱりあれ…のようです
06 >>150 ('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
07 >>152 ( `ハ´)『珀の心』のようです。 1.「恐怖の水餃子」
08 >>152 ( `ハ´)『珀の心』のようです。 2.「達磨女」
09 >>153 Two Guns Horror Showのようです
10 >>156-162 ( ,,^Д^)百物語2015会場受付のようです(´・ω・`)
11 >>164 ζ(゚ー゚*ζ七代先まで…のようです( ^ν^)
12 >>165-181 (*゚ー゚)ふわふわもふもふのようです
13 >>186-196 心霊写真のようです
14 >>207-225 呪いのビデオはどこまで責め苦に耐えられるか徹底検証すると言うのは建前で、怪異的存在を痛めつけても法律には全く引っかからないし罪にも問われないので、これはまたとない値千金の面白チャンスのようです
15 >>233-250 ( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです
16 >>255 ( ・∀・)午前2時11分、君に会いに行くようです
17 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『赤い』
18 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『ラクガキ』
19 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『さんぼんせん』
20 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『冷蔵庫』
21 >>259-267 黒い田んぼ…のようです
未カウント >>136 ('、`*川 フリーターと先生の怪奇夜話、のようです (´・_ゝ・`)
-
超乙、助かる
-
超乙。じゃあ
-
誤送信。
じゃあ平日は感想会でいいのかな。
-
一部終了時点での本数を比較すると、何とか2014年は上回れたか
2013年もたしか第一週は二十数本だったが、第二週で六十本くらいぐわっと投下されたんだよな
(二週目で急きょ木曜が投下日に追加されたってのもあるだろうけど)
今年もぐわっと来るといいな
-
あれはズルいと思った(木曜追加
-
>>272 乙!!まだ読んでない作品もあるからすごく助かる!!
-
感想絵は投下期間中じゃなくてもいいんだよな?
(,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1753.jpg
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1754.jpg
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1755.jpg
-
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1756.jpg
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1757.jpg
(冒頭の部分)
淡々とした雰囲気がすごくツボ
どの話もゾクッとする瞬間があって正に怪談
最後の二行がとても好きです
さんぼんせんの話は作中で言われてる通り本人以外には意味が分からないものなのか、
それとも読み手にも解読可能なのかが気になる
-
これはいい。GJ!
-
>>280
恐怖会場に突如舞い降りた天使のような絵柄だ
-
この絵は素晴らしいけど>>282の例えはごめんちょっとワロタ
-
>>280
このカメラワークすっげえ好き。
ありがとうございます。なんかうれしさのあまり変な踊りおどってる。
さんぼんせんに関しては、どうだろ、少なくとも僕が意図したしかけはないと思うます。
-
>>280
ギコめっちゃ可愛い
-
>>277
一昨年は木曜日が15日だから出来た荒業だよな
-
今日から第二部か。wktk
-
さぁ皆さん百物語第二部の開始です!
どんどん投下していきましょー!!
-
投下すっぞー
.,、
(i,)
|_|
-
泣きながら森を走っていた。
まっくらやみで、数歩先も見えなくて。
緑臭くて、土臭くて、生臭くて。
私はどうして、ここに居るの。
ここはどこなの。
どうして私がこんな目に。
どんなに考えたって答えは出てこない。
ただ、ただ、あの白い顔のばけものから、逃げるしかない。
『まっしろなようです』
ああお願いおばあちゃんお母さん神様。
わたしをたすけて。
-
本当は、田舎になんて来たくなかった。
暑いし、虫は多いし、エアコンだって効かない。
おばあちゃんちなんて来たくなかった。
親と里帰りなんて、何だか恥ずかしい。
嫌がっても怒られるだけだし。
おばあちゃんに顔を見せてやれって説得されて、渋々この山奥までやってきた。
おばあちゃんはにこにこしてたけど、私はずっとむくれた顔。
お菓子をたくさん用意してくれてたけど、おせんべいとか大福とか、全然好きじゃない。
ジュースも無いし、パソコンも無い、携帯ばっかり見てたらまた怒られて。
何もかも煩わしく感じて、私は持ってきた宿題を机に出す。
やたらに話しかけてくるおばあちゃんから逃げるように、宿題をするフリを始めた。
おばあちゃんが少し寂しそうで、でも笑ってて、余計に私は居心地が悪くて。
-
好きじゃないお菓子を渡されて、渋々ポケットにねじ込んで。
味気ない麦茶を飲んでも、冷たい以外に良いところも分からない。
暑くて暑くて、ペンを握る気も起きない。
じわじわにじむ汗で、プリントはよれて行く。
風鈴がちりちり鳴るけど、別に涼しさなんて感じない。
扇風機なんて古くて風が弱いから、不愉快なばっかりだ。
ξ゚⊿゚)ξ「……はぁ…………友達とプール行く筈だったのに……」
今頃友達は、楽しそうにはしゃいでるんだろうな。
携帯に通知が来るけど、見る気が起きない。
電源を切って、座布団に投げ付ける。
宿題は進まないし。
暑いし、うるさいし。
イライラする。
こんなとこに来て、何が楽しいんだろう。
全然、楽しい事なんか無いのに。
座卓の前に座ったまま、背中から倒れ込む。
もう、昼寝でもしよう。
-
夏休み、おばあちゃんの家。
暑い昼下がり、扇風機の前でうたた寝。
ちりんちりん、風鈴の音。
からんと溶けた、麦茶の氷。
みんみんじゃわじゃわ、けたたましい蝉の声。
私が覚えている情景は、これだけ。
そこから先はまどろみに飲まれて、まっくろに塗りつぶされた。
そしてふと瞼を持ち上げると、世界は闇に沈んでいた。
緑臭い、森の闇。
ξ゚⊿゚)ξ「…………あれ」
これは、夢かな。
私はおばあちゃんの家で、夏休みの宿題を放り出して寝転がったのに。
ざらざらした畳の感触も、ほのぬるい扇風機の風も、耳がいたいほどの蝉の声も。
どこにも、存在しない。
胸が締め付けられるような、くらいくらい、森の闇の静けさ。
-
ξ゚⊿゚)ξ「夢……だよね……?」
鼻を突く森のにおい。
ひやりと肌を撫でる冷たい空気。
足の裏から伝わる土と苔の感触。
近くの木に触れると、手のひらには木肌のざらつき。
手についた木屑を払い、頬を撫でる。
あまりにもリアルな感触に、私は眉を寄せた。
夢にしては、あまりにも。
けれど夢でも、リアルに感じるものがあると聞いた事がある。
脳がなんとかって言うよくわからないものだったけれど、きっと夢に違いない。
ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫……ちゃんと、私は私ってわかる……夢だってわかったら、問題ないんだから」
夢のなかで夢を自覚する、明晰夢、だっけ。
確か自由に動かせる夢、そう、無意識にできるのはレアなはず。
ただ少し得をするだけの夢、それだけ。
-
なのに。
ξ゚⊿゚)ξ「……足の裏が、いたい……」
空を飛びたいだとか、風景を変えたいだとか。
願っても、祈っても、この夢は少しも姿を変えようとしない。
少し歩いてみたところで、足の裏にじわじわと痛みが募るだけ。
裸の足の裏から伝わるものは、土と草、湿った苔、そして痛み。
ここにずっと居たって、夢だとしても何も変わらない。
どこか、明かりのある場所へ行こう。
でも、数歩先すら良く見えない闇。
どこを見てもまっくらで、何もない、ただの森。
ただあてもなくうろうろと、小石を踏んだりして痛みを感じながら、歩くだけ。
しばらく歩いたところで、疲れて座り込んでしまう。
耳が痛くなるくらい、自分が発する音しかしない静けさ。
足の裏は痛くてざらざらして、疲れてしまう。
それにこの肌寒さ、袖無しを着ている私には、つらく感じる。
怖い。
わけのわからない場所で、一人だけで、寒くて暗くて。
心細さに、自分の肩を抱く。
どうすれば良いの、夢ならどうすれば覚めるの。
-
歩いても歩いても、ここがどこかも分からないのに、どこに行けば良いんだろう。
空は木々の枝葉に遮られて、何も見えない。
少しの明るさもないこんなところで、何を頼りに歩けって言うんだ。
怖くて、心細くて、踞っていた。
けれどこの理不尽な状況に、私は苛立ちを持ち始めている。
どうしてこんな目に合うの。
どうして私が、何で、どうして、理不尽じゃないか。
イライラする。
何で、私がこんな、こんな、
ξ#゚⊿゚)ξ「ッ……夢なら覚めなさいよ!! なんなのよこれ!! 意味わかんないし!!」
苛立ちに任せて、吐き出す。
誰にぶつけるでもなく、ただこの状況がいらだたしくて。
ξ#゚⊿゚)ξ「なんなのよもう!! マジ意味わかんないし!! 足痛いし! 寒いし!! もおっ!!」
こうして怒鳴り散らす事で、心細さをどうにかしたかったのかも知れない。
はあはあと吐き出しきった息を肺に送り込みながら、座ったまま頭を抱える。
-
ぐしゃぐしゃと前髪をかき回して、泣き出しそうな気持ちをどうにか落ち着かせようとした。
寒くて暗くて痛くて怖くて寂しくて。
何で、私が、
がさがさ。
どこかから、音がした。
ξ;゚⊿゚)ξ「ッ! …………な、に……?」
ばっと顔を上げて、音のした方向を探す。
けれど音がどこから聞こえるのかわからなくて、期待と恐怖を感じながら首を巡らせる。
誰かが居るなら助けてほしい。
でもその誰かが悪い人なら?
それに人かどうかも怪しい。
野犬とか、熊とか、襲ってきたらどうする?
逃げられる?
助かる?
-
普通の人なら声を出すはず。
動物なら鳴き声とか、唸り声とか。
どうして、音しかしないの。
私がふらふら立ち上がり、音から逃げようとしたその時。
目の前に、がさがさと音をさせて、何かが落ちてきた。
それは人っぽい形で。
だけど大きくて丸い頭をしていて。
何も着てない、ぬるりとしたまっしろな身体。
ううん全身まっしろで、ぬるりとした、人に似てるのに、人間じゃない。
それは四つん這いに近い格好で、ぐらんぐらんと顔をあげた。
貼り付いたような笑顔が、気味の悪い笑顔が、私に向けられる。
なに、これ。
-
一歩後ずさる私に、じり、と近付く何か。
あんまり大きな頭をぐらぐら揺らしながら、笑顔を向けるそれから目が離せない。
私はあまりの事にどうする事も出来ず、声もあげられず、ぱくぱくと開閉する口が渇いていく。
ただまっしろな何かを見たまま、少しずつ、少しずつ、後ずさる。
一目でわかった。
これは人間じゃない。
ばけものだ、これは。
本能がものすごい勢いで警報を鳴らす感覚。
逃げろと、早く逃げろと、無意識の内に身体がじりじり動く。
しかしまっしろなばけものは、私が退く度に近付いてくる。
そして、ぬぱぁ、と歪んだ口が開いた。
ぐい、と私の顔のそばまで首を伸ばして、顔を近付けて、至近距離で。
真っ赤な口の中がうごめきながら、気味の悪い声が、まろび出る。
( ^ω^)「みい つけ た」
-
ξ;゚⊿゚)ξ「ひっ……ぃ、いやぁあああああぁぁあぁあっ!!!」
ばけものの声に、私は勢い良く走り出した。
駄目だ、あれは絶対に駄目なやつだ。
逃げなきゃ、逃げなきゃ、早く逃げなきゃ。
あの口、歪んだ口が真っ赤な糸を引いてうごめいて。
あの、目、笑顔に見えたあの目、目の形がそう見えただけで、濁った目玉が私を見ていて。
なにあれ、なんなのあれ、なんで、どうして、ああいやだ、いやだいやだいやだ。
ξ;⊿;)ξ「ひっ……ひっ……っ……は、あぁ……っやだ、やだぁ……なにあれぇ……っ」
ぼろぼろ零れる涙が顔をぐしゃぐしゃに濡らして、ひきつった様な息が胸で鳴る。
足の裏の痛みは今は感じない、それどころじゃない。
全身から冷たい汗が溢れだして、心臓がばくばく、ずきずき。
耳に届くのは走り抜ける風の音と、自分の息と足音だけ。
後ろから音がしない事に不安を感じて、足の動きが弱まる。
はあはあ、荒い息を整える事も出来ずに、ゆっくりゆっくり、立ち止まった。
振り向くのが、怖い、でも、ああ、でも。
-
胸を押さえながら、勢いで後ろを振り返った。
見えたらすぐに逃げよう、そう、すぐに。
でも予想は外れて、私の背後には静かな森が、闇が、広がるだけ。
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、ぇ……いな、い……」
数歩引き返してみても、何の音もしない。
あの白い姿も見えない。
ξ;゚⊿゚)ξ「は、ぁ……よか、た……よかったぁ……」
ああ、あああ。
座り込んでしまいそうな安堵感に息を吐いた。
涙を手の甲で拭いながら、進行方向に向き直る。
居ないけど、今のうちにもっと逃げなきゃ。
捕まったらどうなるか分からない、本能が逃げろって叫ぶ。
だから早く、静かに、ここから出られるように。
-
そう思いながら振り返った、私の、目の前に
いびつに頭を傾けて、私の顔を覗き込む、あの顔があった。
ξ; ⊿ )ξ「へ……ぇ……?」
( ^ω^)「…………」
ξ; ⊿ )ξ「ぁ、あ……ああ……っ」
( ^ω^)「…………」
何も言っていないのかと思った。
けれどもごもごと動く口からは、小さな声で何かをつむぎ続けていて。
その声は、よく聞くと、しきりに
( ^ω^)「おいかけっこ」
とだけ、狂ったように繰り返していた。
-
叫ぶ間も無く、私は来た方向に踵を返して走り出した。
今度は後ろからがさがさと走る音がする。
声を出してはいけない気がして、必死に唇を噛み締めて走った。
何度も転びかけて、足をもつれさせながら走った。
少しでもあのばけものから逃げたくて、離れたくて、走って、走って、走って。
息も絶え絶えになり、遠退く音を聞いて草むらに身を隠した。
全身から溢れる汗、冷たい肩を抱いて頭を下げて、縮こまって。
荒い息を必死に殺し、ゆっくりゆっくり吐いて、吸って、吐いて、吸って。
徐々に近付く音に、ただ祈った。
お願いします、お願いです、気付かないで、通り過ぎて。
すぐ側を音が駆け抜けて、吐き出しそうな声と息に口を押さえてぐっと飲み込んだ。
全身の震えが止まるように、小さく縮こまって涙を堪える。
ξ;⊿;)ξ(やだ、やだよもう、なにこれ、なんなのこれ……)
さっきまでの苛立ちは姿を隠し、私を包むのは恐怖だけだった。
-
音が遠退き、やっと噛み締めていた唇を離す。
血が滲み、汗と混ざって変な味がした。
どうして、こんな目に合うんだろう。
もしかして、おばあちゃんに冷たくしたからかな。
神様が怒ったのかな。
ポケットに何か無いか、そっと手を入れて探る。
携帯は置いてきたけれど、ポケットにはおばあちゃんから受け取ったお菓子が入っていた。
音を立てないように気を付けながらそれを取り出し、そっとそっと封を切る。
割れてしまった小さなおせんべいを、ひとかけ、口に入れた。
少し甘くて、しょっぱい、おしょうゆの味。
その味になんだか、安心してしまって、涙がぽろぽろと零れる。
-
おばあちゃん、私に、会いたがってたのに。
私、ひどい態度だったなぁ。
昔は大好きだったのに、なんで、あんな態度とったんだろ。
怖いよ、寂しいよ、どうしよう、どうしよう、助けて。
帰ったらちゃんと謝ります。
帰ったらちゃんと孝行します。
一緒にスイカ食べて、一緒にお風呂入って、一緒に寝る。
あんなにわずらわしいと思ってたのに、今はこんなにも、頭を撫でてほしい。
お母さんにも謝りたい。
もうわがまま言わないから、もう反抗したりしないから。
中学に入ってから、お母さんにひどいことたくさん言った。
全部ぜんぶ謝ります、いいこにします、言うことききます。
もうやだ、怖いのはやだ、家に帰りたい。
-
むしが良いよね。
今までさんざん迷惑かけたのにね。
でも守ってもらえるのが当然で。
それが鬱陶しく思ってて。
ほんとに怖い目に合ったら、守られる事がどれだけ有り難い事かわかって。
私は、ただのわがままな子供で。
気が付くと、おせんべいの袋を抱き締めて、しゃくりあげて泣いていた。
一人が怖くて、まっくらが怖くて、誰かに会いたくて。
もう耐えられなかった、気が狂いそうだった。
この闇も、森も、寒さも、恐怖も、もう耐えられなかった。
ξ;⊿;)ξ「おかぁ、さ……おばあちゃん…………ごめんなさい……ごめんなさい……」
思わず声が口から洩れて、あ、と気付いた時にはもう遅かった。
私の顔のすぐ横から、後ろから、白い顔が、ぬうっとこちらを覗いてきて。
軋むような動きで顔を向け、私は、それと目があった。
-
ξ; ⊿ )ξ「いやぁああああぁぁあああぁあッ!!!」
叫びながら勢い良く飛び起きる。
涙と汗でぐしゃぐしゃになった私の目に映るものは、見覚えのある座卓と襖。
真っ白な宿題と、氷の溶けた麦茶のコップ。
ここは、おばあちゃんの家。
ξ;゚⊿゚)ξ「ぇ……あ……? あれ……?」
荒い息を整えながら、周囲を見回す。
扇風機は止まっているが、私がまどろむ前と変わらない光景。
ああ、ああ夢だったんだ、夢だったんだ。
安堵感に飲み込まれ、私はそのまま膝を抱えて泣いてしまう。
良かった、夢だったんだ、良かった。
あれは、ただの悪夢だったんだ。
ちゃんと、起きられたんだ、戻ってこれたんだ。
-
ξ;⊿;)ξ「あぁ……ああぁぁぁぁあっ……! 怖かった……ッ怖かったよぉ……!!」
ひくひくとしゃくりあげて、小さい子供みたいに泣いてしまう。
こんなに、こんなに安心できるなんて。
ああ誰かに会いたい、おばあちゃん、お母さん、どこに居るんだろう。
でも良かった、こんなにも日常がいとおしく感じるなんて。
うるさい蝉の声も、風鈴の音も、暑苦しさも、こんなに、
あれ?
ξ゚⊿゚)ξ「…………蝉の声が、しない……」
風鈴の音も、聞こえない。
風に揺れているのに、音がしない。
壊れちゃったのかな、と縁側に出て風鈴に手を伸ばす。
つついても、揺らしても、こつりとも音がしない風鈴。
-
まだこんなに日は高いのに、どうして蝉が静かなんだろう。
私はそんなに長い間眠っていたわけではないみたいなのに。
それに、何だか、
ξ゚⊿゚)ξ「暑く……ない……」
空は晴れて、太陽はあんなにも明るい。
なのにどうしてか、私は暑さを感じない。
おかしい、何かがおかしい、どうして。
視界の端に、白い何かが映った。
おそるおそる、足元に視線を下ろす。
( ^ω^)「みい つけ た」
縁側の下から這い出るその白い顔。
足元に落ちるのは、ぐしゃぐしゃになったおせんべいの袋。
すっと、私の顔から、血の気が引いた。
おわり。
-
ここまで。
AA崩れたりしてたらすんません、途中で酉抜けてすんません。
これは22本目で良いんでしょうか。
それではこれにて。
(
)
i フッ
|_|
-
こえぇよぉ。乙乙
ごめん、一瞬、┌(^o^ ┐)┐ホモォ…かと思った
-
恐ろしい…でも森からは抜けられたから
後何回か追いかけっこを繰り返して生き残れたら
現世に帰れるんじゃないかという一抹の希望も
-
めっちゃこええよ……乙乙
トイレ行けねえよ誰か一緒に行ってくれ
-
乙乙!無限ループものは本当に怖いな・・・
よし次は俺だ!俺がいくぞ!
-
('A`)「あん? 怪談?」
(;^ω^)「だお、このクソみたいな暑さを何とかしてほしいんだお」
川 ゚ -゚)「路傍の石のようなお前なら何かネタを持ってそうと思ってな」
うだるような暑さの中、俺の住処に押しかけてきて何を言ってんだこいつら。
お前らの家にはクーラーがあるだろ。
わざわざクーラーのないところに来てそれはねえだろうが。
(;'A`)「それ影薄いって言ってんの? ねえ? はあ、怪談、怪談ねえ……」
色々言いたい気持ちを飲み込む。いつものことだ。
俺は記憶から次々へと引き出していくが、怪談らしいものはなかった。
そりゃそうだ。俺に霊感は皆無と言っていい。幽霊なんて見た事もないし、これぽっちも信じていねえ。
悪いな、と口にしようとしたところで、実に不可思議な経験をした事を思い出した。
('A`)「そういえば、奇妙な経験をしたんだが」
暑さでへばっていた二人がおっ、と言わんばかりに食いついてくる。現金だな。
('A`)「そうだな、あれは……そう、確か20年ぐらい前だったか」
-
*
小さい頃、よく一緒に遊ぶ友達の家族と一緒に海へ行ったんだ。
家族ぐるみの付き合いってやつだな。
(*゚ー゚)「ねえ、ドクオくん! 泳ぎにいこうよ!」
(,,゚Д゚)「おーよーぎーにーいーくーぞー!」
('、`*川「ほら、行くよ」
んで、俺はその友達であるきょうだいたちに誘われて泳ぎに行った。
親はいなかったが、お目付け役として中学生の――何だっけ、名前は忘れちまった。
ええと……他のきょうだいたちの名前も忘れちまった、すまん。
まあ、そいつがいたから大丈夫だろう、ということでな。
ただその中に俺が知らない女の子がいたんだ。
('A`)「あれ、ねーちゃん誰?」
(*゚ー゚)「貞子ちゃんよ、私の友達!」
川д川「よろしくね……」
('A`)「ふうん、そうなんだ。僕はドクオ、よろしくね」
まだ5歳ぐらいだった俺は、そういうもんかと納得した。
そうして海へ泳ぎに行ったんだが、俺は大きな浮き輪を使っていてな。
まだ新品だったからパンパンで浮き具合もよかった。
俺たちは海の奥の方まで泳ぎ、人もまばらになっていった。
陸から大分離れてきたが、不思議と不安はなかった。
よく遊ぶ友達たちが傍にいるのもでかかったんだろうな。
(*゚ー゚)「もっと奥へ行ってみようよ!」
(,,゚Д゚)「いこーぜ!」
こんな奥まで行っても、沈む気配はない。
この浮き輪さえあれば何とかなる。
浮かれていた俺は二つ返事で頷き、さらに奥へ泳いでいった。
そこでちょっと不思議な事が起こってな、空は満天の晴れなのに海が荒れ始めた。
波は高くうねり、風がびゅうびゅうと吹いてくる。
-
(;'A`)「ね、ねえ、戻らない?」
それはまるで、生きているのかように、俺たちを阻むかのように海が動いている――
そんな印象を抱き、怖がった俺は引き返そうとした。
('、`*川「ま、大丈夫でしょ」
川д川「うん、大丈夫……」
しかし、友達たちはそう言うと浮き輪を引っ張って進もうとする。
浮き輪のおかげで溺れる心配はないし、年上である友達たちが言うなら大丈夫かな、と思ってしまったんだ。
襲い掛かってくる波をなんとか乗り越えたと思ったら、さらに高くなった波が来る。
それをまた乗り越えたら、また大人より高い波が。
――気がつくと、いつの間にか大人の数倍はある高い波が来ていた。
それはまるでサーフィンで乗るような波だった。
多分5メートルはあったんじゃねえかな。いや、あり得ねえ事だとは分かるんだけどよ。
少しずつ高くなっていく波を乗り越えたからか、なぜかそういうもんなのかと納得してたんだ。
それに立ち向かって、というよりは友達たちに引かれてたから立ち向かったとは違うんだが……
その馬鹿でかい波を"垂直に"登って行ったんだ。
(;'A`)「あ、ちょ、これはやば」
ようやく俺は事の重大さに気付くが、もう手遅れだった。
波はそのまま俺たちを飲み込み、俺の意識ごと暗闇の底に沈んでいった。
*
(;^ω^)「ちょおま、じゃあドクオは幽霊ってことになるのかお!?!?!?!?」
川 ゚ -゚)「幽霊であることを自白したな。前から怪しいとは思っていたが」
(:'A`)「おい、最後まで話を聞けよ! あと俺のことを怪しいと思ってたのかよ!?」
-
*
身体に冷たい水が同じ間隔で当たる感覚を感じ、目が覚めると俺は海岸で倒れこんでいた。
正直、目を疑ったよ。いつの間にか戻ったのか、ってな。
とりあえず目が覚めた俺は、親の所に戻ることにした。
場所は覚えている。海の家の近くだ。
難なく両親たちの所に辿り着く。
('A`)「あ」
_
(#゚∀゚)「おい、どこに行ってたんだ! 危ないだろ!」
(;'A`)「ひえっ、ごめんなさい」
軽く叱られたところで、さっきまで一緒に泳いでいた友達たちがいたことに気付いた。
('A`)「あれ、大丈夫だったの?」
(*゚ー゚)「え、何が?」
怪訝そうな顔で返された。なにやら様子がおかしい。
(;'A`)「あれ、兄ちゃんと姉ちゃんも一緒に泳いだんじゃ」
(,,゚Д゚)「え? 一緒に行こうと思ったんだけどさ、ドクオいなくなったんじゃんかよー」
('、`*川「――と――はさっきまで砂遊び。私はこれからドクオを探そうとしたんだけど……どこに行ってたのよ?」
辻褄が合わない。俺は色々聞いてみると、俺だけが突然いなくなってしまったらしい。
とはいえ、数十分しか経ってないそうだったが。
そこで一番下の妹の友達である貞子という存在を思い出した。あの人なら分かるかもしれない。
(;'A`)「さ、貞子ちゃんは?」
_
( ゚∀゚)「あん? 誰だそいつ? お前現地で彼女でも作ったのか?」
ノハ;゚⊿゚)「彼女ッ!? お、お母さんは許さないぞおおおおおおおお!!」
(;'A`)「――ちゃんの友達の貞子ちゃんなんだけど……」
(;゚ー゚)「えっ、知らないよその人」
訳が分からない。まだ幼かった俺は頭が沸騰しそうで、考えるのをやめた。
夢だったのかな、と思いながらとーちゃんからもらった焼きそばを食って、海を堪能して終わったよ。
-
……今思えば、俺が目覚めた時、周りにいた人たちが心配するような気配はなかった。
子供が海岸で倒れこんでいたら普通声をかけるだろう。
まるで俺を認識していなかったかのように、通り過ぎていたんだ。
それに、あの"貞子"は誰だったのか。
20年経った今でも未だに鮮明に思い出すあの大きな波は、単なる夢だったのか。
*
('A`)「と、こんな摩訶不思議な経験をしちまったんだが、たまに思うんだよ」
――あの友人たちだった"何か"は死神で、海は波を起こすことで俺を護ろうとしていたのかもしれねえってな。
('A`)「ま、こうして俺はぴんぴんして生きているし、別に気にするようなことでもねえかもしれねえがよ」
( ^ω^)川 ゚ -゚)「「…………」」
語り終えると、二人は神妙な顔をしてチラチラと目を合わせていた。
俺が怪訝そうな顔をしていると、二人とも音を立てず同時に立った。
(;'A`)「なんだよ、つまんなかったのか?」
見下ろしてくる二人に声をかけるが、反応がない。
表情に変化はない。瞬きすらなく、まるで仮面が張り付いているようだった。
そういえば、話している最中は二人ともこの暑さで汗をかいていたはずなのに、その汗が一滴もない。
言い様のない不気味さに、生唾を飲み込むと二人が両手を俺の方に伸ばし、口を開く。
( ゚ω゚)川 ゚ -゚)「「 み つ け た 」」
(;゚A゚)「ギャアアアアアアアアアアア!!! こっちくんなアアアアアアア!」
叫びながら後ずさる。背中が壁に当たる。出口はあの二人の向こう側だ。
二人の手が俺に迫ってくる。もうダメだ――そう悟った俺は目をつぶり、顔を腕で覆い隠した。
-
しばらくしても、何も起こらない事に不審に思い、腕の間から覗き込むように目を開ける。
,_
:;(( ^ω^)):: ::川*゚ -゚)::
そこには憎たらしい笑顔をしたブーンと、必死に笑いをこらえて顔が真っ赤になっているクーがいた。
小刻みに震える二人と目が合うと、堪えきれなかったのか二人が同時に吹き出す。
(*^ω^)「なーんて冗談だおwwwwwwwwwwwwいい歳してビビりすぎだおwwwwwwwwww」
川*゚ -゚)「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
(;'A`)「は……!?」
ブーンは大口を空けて大笑いし、クーに至っては腹を抱えながら声にならない笑い声を上げている。
数秒間固まったところで、すっかり騙された事に気付く。
(#'A`)「てめえらぶっ殺す!! 出てけ!!!」
(*^ω^)「ギャアアアアアアアアアアアwwwwwwwwwこっちくんなアアアアアアアwwwwwwwwwwww」
川*゚ -゚)「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwゴホッゴホッwwwwwwwwwww」
(;'A`)「くっそ、お前らトマトみてえに顔真っ赤だぞ……」
涙を流しながら笑う二人。そんなに俺の醜態が面白かったのかよ、畜生。
(*^ω^)「おっおっwwwwでも十分に怖かったお」
川*゚ -゚)「くっくっ……もしかしたら、異常に影が薄いのはそのせいかもしれないな」
(;'A`)「そりゃどうも。あれが原因だったら嫌だなあ……」
やれやれ、と溜息をつく。それでもこの二人は嫌いになれない。
異常に影が薄く、俺のことを気付く奴なんてこの二人を含めて両手で数えるほどしかいない。
そんな中で20年ぐらい前から定期的に俺の住処に来ては、馬鹿騒ぎをしてくれるのがとても楽しくてたまらない。
('A`)「お、帰るのか?」
( ^ω^)「だお、もうそろそろいい時間だお。暑いから気をつけるんだお〜」
川 ゚ -゚)「うむ、また来た時に熱中症で死んでました……なんてやめてくれよ」
(;'A`)「不吉な事を言うなよ、熱中症対策はしとくさ。……またな」
未だに涙を流している二人は頷きながら、出口から出ていった。
……何か、俺はとても大切なことを忘れている気がする。
いつものことだ。まあいいや、と俺は二人からもらったアイスを開ける。
-
*
外に出た瞬間、襲い掛かってくるむわっとした不愉快な暑気に、二人は顔をしかめる。
だが、顔をしかめたのはその暑気のせいだけではない。その表情は暗かった。
しばらくの無言。駐車しておいた車が見えたとき、ブーンが口を開く。
( ^ω^)「次はまた来年かお」
川 ゚ -゚)「ああ」
( ;ω;)「……なんで、僕は目を離しちゃったんだお」
その言葉には後悔の念が込められていた。
ブーンが目頭を押さえる。その巨体は小刻みに震えていた。
その震えを治めるように、クーは大きな背中にそっと手を添える。
顔に当てた大きな手の隙間から、嗚咽が漏れる。
川 ゚ -゚)「よせ、それを言うなら私がもっとしっかりしていればよかったんだ」
首を振りながら、子供を落ち着かせるように優しく背中をさする。
( ;ω;)「……ごめんお」
川 ゚ -゚)「いいさ。これも毎年のことだから……しぃも一緒に、と言いたいところだが無理だろうな」
( ;ω;)「絶対……無理だお。悲しい感情を悟らせてはいけない、って……しぃには無理だお」
川 - )「ああ……」
目が潤み、涙が流れ落ちそうになる。それをぐっとこらえて、空を見上げる。
その空は雲一つない、清清しい晴天だった。
あの日と全く同じの、まぶしい日差しが痛々しく突き刺さる。
――私たちに出来るのは、"友人"として訪れることしかできない。
いつか、ドクオが気付くその日が来るまでは。それが正しいかどうかはわからない。
……来年も、あの話を聞くのだろうか。
-
('A`)奇妙な経験をしたんだが、のようです
(
)
i フッ
|_|
-
これで23本目か?
ちなみに内容については実経験。未だに鮮明に覚えているのが不思議でたまらんぜ
-
乙!って事はドクオは……
なんか切ないな
-
怖切ない……乙乙
> ちなみに内容については実経験
成仏してくれ
-
>>323
実経験?おま、おま、もしかしてちょ、おま……
-
24本目いきます…
-
熱帯夜の冷蔵庫…のようです
.,、
(i,)
|_|
-
(;'A`) 蒸し暑い…
ゥォォォ…
(;'A`) 暑さのせいか冷蔵庫のモーター音もいつもより大きいような…
ガララ… モワァ
(;'A`)つ 窓を開け…ても無駄か
(;'A`) こんなことならエアコン直しとけばよかった
(;'A`) …
(;'A`) 麦茶でも飲むか
-
.l| ̄ ̄ ̄| ウオォォォォォォ
.||ロ .|
(;'A`).|| ̄ ̄ ̄|
( ) ||[] |
| | .l| |
 ̄ ̄ ̄‾
ガチャッ
(;'A`)つ
_______
| |
| |
| |
|[] | _
|_______|/| ||
|:|三三三三三三 ||/| ||
|:| || | ||
|:| || | ||
|:| ヽノパ⊿゚)ノ,.-、.|| | || うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
|:|(;;゚;;)_( ヘヘ (■,|| | ||
|:| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ||
|:| || | ||
|:| || | ||
|:|只只只只只只 || | ||
|:|凵凵凵凵凵凵 ||\| ||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .\| ||
(;゚A゚)そ !?
-
.l| ̄ ̄ ̄|
.||ロ │
(;'A`).|| ̄ ̄ ̄| バタン!
( ) .||[] |
| | .l| |
 ̄ ̄ ̄‾
(;'A`) 今なんか中に…?
(;'A`) いや、そんなわけないよな…
ガチャッ…
(;'A`)つ
_______
| |
| |
| |
|[] | _
|_______|/| ||
|:|三三三三三三 ||/| ||
|:| || | ||
|:| || | ||
|:| ,.-、|| | ||
|:|(;;゚;;)_/>゚))(■,,|| | ||
|:| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ||
|:| || | ||
|:| || | ||
|:|只只只只只只 || | ||
|:|凵凵凵凵凵凵 ||\| ||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .\| ||
('A`) やっぱり気のせいか…
.只
('A`)つ凵
-
コポコポ…
('A`) ちょっと疲れてるのかね…
ゴク…
('A`)つЦ
ゥォォォォ…
('A`) …ぬるい
-
熱帯夜の冷蔵庫…のようです
(
)
i フッ
|_|
-
これは可愛い……のか? 乙
-
割と迷惑でワロタ
うちにも素直姉妹来てほしい
-
>>333
かわいいじゃねーかwwwww乙
>>322
一緒に遊んだ兄弟の、(,,゚Д゚)と('、`*川がブーンとクーだったってことか?
あと>>325ワロタw
-
>>333
かわいい…ヒートちゃん可愛すぎるぞ…
安西先生…投下がしたいです…
.,、
(i,)
|_|
(#゚;;-゚)「あぁ、どうして私はこんな顔なのだろう…」
私は佐々木でぃ。25歳の独身OL。
とくにこれといった特徴もなく、普通の女性という印象だろう。
あえてあげるなら幼い頃に負った傷があることか。この切り傷のせいでたくさん損をした。
(#゚;;-゚)「…はぁ」
毎日が嫌になる。上司からの怒鳴り声や先輩の嫌味。本当に嫌になる。
-
从 ゚∀从「おーい!佐々木ー!」
この女性はハインリッヒ高岡。私の幼馴染で今日は久しぶりに二人で飲む予定だ。
(#゚;;-゚)「はーいはい。ちゃんと予約とったんでしょうね?」
从 ゚∀从「おうよ!なんか気になる店見つけたんだぜ!そこをな!」
(#゚;;-゚)「また変な店予約したんじゃないでしょうね?この前みたいなピーナッツバター専門店とか嫌よ?」
从; ゚∀从「それのことは本当に悪かったって…」
-
从 ゚∀从「ここだぜ」
(#゚;;-゚)「BAR[ロマネスク]?まーた変な所?」
从 ゚∀从「いやいやいや…ちゃんとした店だぜ?」
( ФωФ)「ようこそBAR[ロマネスク]へ。おや、お嬢さん方お二人かね?」
(#゚;;-゚)「はい、二人です」
( ФωФ)「珍しい。ま、掛けなさい」
出迎えたのは人が良さそうな主人。BARのマスターである。
( ФωФ)「注文は?」
从 ゚∀从「バーボンストレート」
( ФωФ)「相変わらず強いであるな…そこのお嬢さんは?」
(#゚;;-゚)「え、例えば何が…?」
( ФωФ)「定番であればマティーニとかであるな」
(#゚;;-゚)「じゃ、それで」
-
从*-∀从「あーあ…まったく、この頃は疲れるぜ本当」
(#゚;;-゚)「なに行ってるの。モテモテじゃないの貴方」
从* ゚∀从「ご冗談を。俺はジョルジュ一択だし、奴らは全員体目当てさ」
( ФωФ)「女の子がそんなこというもんじゃないである。はい、おつまみ」
从* ゚∀从「だっははは!言うなマスター!」
何がこの頃は疲れるぜ、だ。お前は小さい頃から皆の人気者だったろうが。
ちくしょう、妬ましい。羨ましい。
从* ゚∀从「何だでぃ!黙り込んでどうした?」
(#゚;;-゚)「…ん、なんでも無い」
从* ゚∀从「ん?ジョルジュから電話かー?」
从* ゚∀从「でぃ、わりぃ俺帰るわ」
(#゚;;-゚)「…は?」
从* ゚∀从「なんかジョルジュが家来てってうるせぇからよー♪精算はしとくから」
(#゚;;-゚)「…そう。楽しんで来てね」
从*^∀从「わははははwwwすまねぇなwww」
-
ハインが店を出て、しばらくする。
(#゚;;-゚)「…はぁ…結局私は一人になるのね」
( ФωФ)「察するよ。今夜は飲んだらいい。こういう時は飲んで忘れるのが一番さ」
(#-;;ー-)「…ねぇマスター、ハインと私、何が違うと思う?」
( ФωФ)「…何も違わないと思うである」
(#;;-)「…だよね。どうして人間ってこんなに差がでるのかな?」
( ФωФ)「…」
( ФωФ)「君、悪魔って信じる?」
-
(#゚;;-゚)「は?」
( ФωФ)a「我輩、悪魔なの」
(#゚;;-゚)「はい?」
( ФωФ)「うん、だから我輩悪魔なわけ。証拠に翼とかみせようか?」
(#゚;;-゚)「マスター、お酒はあんまり飲み過ぎたらダメだよ?」
( ФωФ)「いや、わりとマジである。ほら、翼」
(#゚;;-゚)「すごいコスプレ衣装ね」
( ;ФωФ)「…とりあえず三つ願いを言うのである。叶えてやるから」
(#゚;;-゚)「バカバカしい…じゃあ
私の手のひらに金をだしてみてよ」
( ФωФ)「そんなもんでいいのであるか?」
ロマネスクが目をつぶり、手を握ると、でぃの手のひらに金が乗っていた。
(;#゚;;-゚)「ええ!?ほ、本当なの!?」
-
( ФωФ)「だからそうだって言ってたじゃんか」
( ФωФ)「で、二回目は?」
(#゚;;-゚)「同時に言っていい…?」
( ФωФ)「構わんよ」
(#>;;-<)「私をキレイにして!そして…素敵な恋をしてみたいの…」
(#゚;;-゚)「…笑うでしょうね。悪魔に頼ることがこんなことなんて」
( ФωФ)「残念だが我輩のツボはそこまで浅くないである。人間は同じような物だし」
ロマネスクはでぃの額に指をあて、こういった。
( ωФ)「目を閉じろ。明日からは…」
『実りある一日を』
-
(*゚ー゚)「…これが私?」
その日から、全てが変わった。
(;*゚ー゚)「まずいまずい!バイト初日から遅刻しちゃうよ!」
ドンッ!
(;*>ー<)「きゃっ!すいません!」
(;,,゚Д゚)「あぁ、こちらこそすまん」
漫画のような恋をし、
普通にデートをし、
時には喧嘩をし、
クリスマスを一緒に過ごしたり…
-
( ФωФ)「ふむ…」
<ヽ`∀´>「マスター、何読んでるニダ?」
( ФωФ)「ん?これはね」
(*゚ー゚)「ロマネスクさん!」
( ФωФ)「む?でぃさんかね。五年ぶりじゃないか」
(*゚ー゚)「貴方のおかげで私は幸せよ!」
( ФωФ)「それは良かったである」
(*゚ー゚)「…で、代償はいつ払えばいいの?」
( ФωФ)「む?そのことなら…代償はいらない。もう貰っているよ」
(*゚ー゚)「フフっ…そう」
(*^ー^)「ありがとう、優しい悪魔さん!」
(*゚ー゚)「ごめんね、おそくなっちゃって」
(,,゚Д゚)「ん、構わねぇぞ?」
-
<ヽ`∀´>「良かったのか?あんなもんで」
( ФωФ)「ニダー、この本はな」
( ФωФ)「絶賛連載中の薄気味悪いくらい甘々な、恋愛小説だよ。読んでみるか?」
<ヽ`∀´>「『悪魔との会話を終えると、店の前に彼が居た。「ごめんね、おそくなっちゃって」「ん、別に構わねぇぞ」彼はぶっきらぼうに答えたものの、その言葉には愛情が篭っている。「どうした?」彼が尋ねる。「いや…こんなに幸せになれるなんて、夢みたいで…」「はは、これが夢ならばずっと覚めないでほしいもんだ…」そうして彼らは歩き出した』…」
-
<ヽ;`∀´>「うぇ、マッOスコーヒーも真っ青な甘々小説ニダね。タイトルは?」
( ФωФ)「タイトルはね…」
( ω)「『実りある一生を』
、だ」
(
)
i フッ
|_|
-
乙乙
代償として一生をロマネスクに監視されてしまうのだろうか
-
ひょえー、ストーカーか……
でも監視されてもいいから悪魔に来てほしい気もする
-
乙!代償って小説のモデルにされる事か。酷い代償じゃなくてよかった。ロマ優しいな。
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乙です。様々なタイトルの小説があるんでしょうなあ。
僭越ながらわたくしめも灯火もとい投下いたします……
.,、
(i,) ポゥ
|_|
-
ノハ; ⊿ )「あつい……あつい……」
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
ノハ; ⊿ )「かーちゃんは仕事だし……」グデー
プルルル……プルルル……ピッ
ノハ; ⊿ )「ふぁい……うん、大丈夫だぞ。うん……知ってる」
ピンポーン ピンポーン
ノハ;゚⊿゚)「え、そっかあ?」ガバッ
タッタッタッ……ガチャ、ギ、ギギー……
ノハ;゚⊿゚)「かーちゃんは心配しすぎだぞっ。……分かったぞ」
('A`)「…………」
ノハ;゚⊿゚)「うん、うん……じゃあね」ピッ
ノハ*^⊿^)「とーちゃん、おかえりッ!! だいすきだあああああ!」
-
ノハ ゚⊿゚)<おかえりッ!! のようです ('A`)
-
(*'A`)「おう、ただいま。今年も情熱的な告白うれしいぜ……あいつ、なんて?」
ノパ⊿゚)「えっとね、昼ごはんはれいぞーこの中だぞ! あとへんな事はしないように、って!」
(;'A`)「そ、そうか……変な事か……」
,_
ノパ⊿゚)「去年何もいわずに一緒に海に行っただろおおおお! その後かーちゃんにおこられたんだぞッ!」
(;'A`)「うう〜ん、信用されてねえ。俺、元旦那なんだけど」
ノパ⊿゚)「だってとーちゃん、前に「ちょっとアイス買ってくる」って言って帰ってこなかったし」
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
('A`)「……ほれ」ポスッ
ノハ*゚⊿゚)「おっ? ……アイスだあああああああっ!」
('A`)「おめーソーダが好きだったろ、オレンジは俺な」
ノハ*゚⊿゚)「おー! ありがとうとーちゃんっ! だいすきだあああああああ!」
(*'A`)「おうおう、ういやつめ」
ベリッ……シャク、シャク
('A`)「ふうん……広くなったなここ」
ノパ⊿゚)「ん〜ん〜、広くなってないぞ」シャクシャク
('A`)「そうだっけか、あの頃は俺ほとんど家にいなかったもんでな」
ノパ⊿゚)「そ〜だったねえ〜。うん、そ〜だったよねえ〜」シャク
(;'A`)「……なんだよ、悪かったな」
-
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
ノパ⊿゚)「……そういえばとーちゃん」シャク
('A`)「あん?」
ノパ⊿゚)「あっちはどんなかんじなんだ? ちゃんと生活できてるのか?」
(;'A`)「おめーかーちゃんに似てきたな……言い方そっくりだぞ」
ノハ*゚⊿゚)「そりゃかーちゃんのむすめだからなああああああ!」
('A`)「はあ……そうだな、そんなに悪いとこじゃねえよ。住めば都ってやつだ」
ノパ⊿゚)「すめばみやこ? 女優さん?」シャク
(;'A`)「ちげーよ。おめーもうちっと勉強しろ」
_,
ノパ⊿゚)「ふーんだ。……さみしくない?」
('A`)「…………」
ノパ⊿゚)「……そこは近いのかあ? あそびに行ってもいいのか?」シャクシャク
('A`)「いや、……近くはねえ。あと遊びに来るな。俺があいつにめっちゃ怒られるから」
ノパ⊿゚)「えー、ずるい。とーちゃんが何とかしてよ」
('A`)「駄目だ、絶対に来るんじゃねえ。いいか、約束だぞ」
ノパ⊿゚)「……ずるいの」シャク……ポイ
-
.
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
('A`)「しかしセミがうるせえな。この時期だからか」
ノパ⊿゚)「去年もこんなかんじだったよな〜……あ、そうじしなくちゃ」
(;'A`)「あ? 掃除い? お前もうそんな手伝いしてんの? いくつだっけ」
_,
ノパ⊿゚)「はちさい! じぶんのむすめだろ!」タッタッ
('A`)「はー。前はこんなに小さかったのになあ、しっかりしてんなあ」
ノパ⊿゚)「だって、もうねーちゃんだし」
(;'A`)「……は? お前、お姉さんになんの?」
ノパ⊿゚)「んん??」
(;'A`)「いや、……あいつ、再婚すんのか?」
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
ノパ⊿゚)「……いや? ほら、もうはちさいだし? おねーさんでしょ?」
(;'A`)「…………」
(;'A`)=3「はあ〜〜〜〜……だよなあ」ゴロッ
ノパ⊿゚)「ほら、ねてないで手伝うんだぞ! ほらタンスの上!」
('A`)「わーった、わーったよ」ガチャガチャ
-
ノハ;゚⊿゚)ウンショ「あのね、かーちゃんがね」
('A`)「おう」
ノハ;゚⊿゚)ウンショ「とーちゃん、ぜんぜん手伝ってくれなかったって」
('A`)「……そうだな」ヨイショ
ノパ⊿゚)「だから、そうじ手伝ったって言えばほれなおすかもしれないぞ」
('A`)「今更、惚れ直されたところでねえ」ポン
_,
ノパ⊿゚)「むう」
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
ノパ⊿゚)「ふぁ……」
('A`)「眠けりゃ寝ていいんたぞ」
ノハぅ⊿゚)「やだ、まだおきていたいんだぞ」
('A`)「…………」
ノハ-⊿-)「ぐう……」
('A`)「やれやれ……掃除の続きでもするか」
('A`)「……あ、これ俺のジッポライター」
カチッ、カチッ……ジュボッ
('A`)(ん、火がつく? それにこのタバコは俺がいつも吸っていた銘柄……)
('A`)「……あいつタバコ嫌いだったくせになあ」
-
.
フッ、カチッ……
ノハ-⊿-)スースー
('A`)「はあ……セミがうるせえのによく寝れるな」
ノハ-⊿-)「とーちゃ、だいすき……」スースー
('A`)「…………ああ、俺もだよ」
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
ノハぅ⊿゚)「起こしてもよかったんだぞ」ゴシゴシ
('A`)「寝る子はよく育つって言うだろ」
ノパ⊿゚)「もう、かえっちゃうんでしょ」
('A`)「……また来るから」
ノパ⊿゚)「あともうちょっとだけ……だめか?」チラッ
('A`)(……午後5時半、か)
('A`)「悪いな」
ノハ ⊿ )「……そう、か」
('A`)「いてやれなくて、ごめんな」
-
.
ガチャ、ギ、ギギー……
('A`)「――ああ、あと」
(A`::)「クーにさ。あの日、帰らなくて悪かったな、って」
(`:::::)「伝えといてくれよ」
――じゃあな、ヒート
パタン……
ノハ ⊿ )「…………」
-
.
ガチャ、ガチャガチャ、ギ、ギギー……
川 ゚ -゚)「鍵が開いてる……? うん、どうしたんだヒート?」
ノパ⊿゚)「かーちゃん、おかえりッ!! なんでもないぞっ!」
川;゚ -゚)「おい、怪しいぞ。変な事はしなかっただろうな」ヌギヌギ
ノパ⊿゚)「ぜんぜんっ! あと、今とーちゃんが帰っていったとこだぞっ!」タッタッ
川;゚ -゚)「またこの子は。去年は一人で海に行ってしまうし……お前まで事故に遭ったら私は……」スタスタ
川;゚ -゚)「お、おい! このアイスどうしたんだ? しかもこのオレンジのアイスは――」
ノパ⊿゚)「わたしじゃないぞー!」
川;゚ -゚)「何を……む? タンスの上にライターを置いたかな……?」
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
ノハ-⊿-)「……だいすきだぞ、とーちゃん。あの日、だいきらいなんていってごめんなさい」
――また来年、だぞ。約束だぞ、とーちゃん。
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ノ ノ⌒'' - ''´
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ヽ..,,,_ _,,,..ノ
ノ__ノ ̄ ̄ヽ__ヽ
ミーーーーーーーーーンミンミンミン……
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-
(
)
i フッ
|_|
ノハ ゚⊿゚)<おかえりッ!! のようです('A`)
川 ゚ -゚)<おしまいだぞ
-
お盆らしい切ない作品ですね・・・。
それでは27本目を投下させて頂きます。
-
( ФωФ)「いや〜、しかし暑いですな〜。毎日こんなに暑いと干上がってしまいますよ。」
( ФωФ)「しかしね、旦那、この前えらく肝っ玉が冷えちまう事がオイラに起こったんでさぁ。どうです?
ひとつ暑さしのぎに、ここはひとつ怪談話でも?」
( ФωФ)「フヒヒヒヒ。旦那も好きですね〜。じゃあ聞いて下さい。」
( ФωФ)「あれはそう。つい『昨日の出来事』だったんでさあ。昨日の……」
-
「深夜の事でさあ・・・」
.,、
(i,)シュボ
|_|
【( ФωФ)深夜の訪問客のようです】
-
( ФωФ)「げっひゃっひゃっひゃひゃひゃひゃひゃ。なんだコイツ、お盆でチ○コ隠してやがるッ!下らねーーーーッ」
( ФωФ)「あぁん?ビール切れちまったじゃねえか。つーか、今何時だ?」
そう言って俺はスマホの液晶画面を確認する。午前2時11分。
明日は休日。彼女も居ない男の一人暮らしを俺は満喫していた。まだ飲み足りなかったが、
もうすでに眠たかったので、おひとり酒盛りはここらでお開きにするつもりだった。
-
ピン……ポーン………
-
( ФωФ)
( ФωФ)「何?今インターンフォン鳴った?『深夜の2時に』?」
一体誰が?何のために?
ここで俺は考える。この時間に訪ねてくる非常識極まりないタンカス野郎は誰だ?ってな
終電を逃した友達?来る前にLINEで連絡くらいするだろう。
訪問販売員?この時間帯まで仕事をしなきゃならないのはナンセンスだ。下手すら警察沙汰だ。
部屋を間違えた酔っ払い。このマンションの、この階には俺しか住んでいない。
-
ピン……ポーン…………
-
( ФωФ)
俺は電気を消して、居留守を使うことを決めた。
こんな時間に訪ねてくるのが悪いんだ。俺は知らん。寝る。
それになんか……『薄気味悪い』
-
……………………ガチャ………
-
(;ФωФ)「!?!!!??」
俺は確かに鍵を閉めていた。絶対にだ。だが、鍵は開けられ、扉はギギギと音を立てて開けられる。
パニクった俺はベッドの下に咄嗟に隠れた。そして『思い知らされる』。自分の愚行に。
-
ハァーッ………ハァーッ……………
-
(;ФωФ)(し、しまったッ!!こんなとこに隠れちまったらもう逃げ場が無い!!)
(;ФωФ)(何なんだ、こいつはッ!?強盗か!?お金はあげるので命だけは助けてくださいッ!!)
ベットの隙間からほんの少しだけ部屋の様子が伺える。『訪問者』はあろうことか、
『俺が隠れているベットの目の前にいる』
(; つωФ)(くそッ!!こんなに怖いのにッ!!!すんごく眠い!!!)
(; ω )(げ、限界だッ。もう意識を飛ばしたらラクニナレルのか………な…)
-
( ω )「………ん……」
脳が徐々に覚醒していくのが、感覚で理解できた。一体あれからどれほどの時が経ったのだろう?
五感を研ぎ澄まし、気配を探る。………あの気味の悪いは息遣いは聞こえない
あれは夢だったのだろうか
( ω )「まさか眼を開けたら、目の前にいるなんてパターンは無いよな?」
-
パチ( ФωФ)(ФωФ )
(ФωФ )「………アルヨ……」
-
( ФωФ)「いやあ〜たまげましたよ〜ありゃ〜。なんせ自分ソックリの化け物がいたんですからね。」
( ФωФ)「え?その後どうなったって?そりゃあ、旦那。無事に決まってますよ。オイラはここにいるじゃあないですか」
( ФωФ)「え?話の中のオイラと今のオイラの口調が違いすぎるって?」
( ФωФ)「え?本当にオイラは『話に出てきた男なのか?』って?本当は『入れ替わった化け物なんじゃないか』って?」
( Ф皿Ф)「・・・・・・・・・・・・・・・・」
( ФωФ)「野暮な事聞くねぇ。じゃあオイラも旦那に聞くよ」
-
「今、アンタの後ろにいる人は一体何者なんだ?」
-
(
)
i フッ
|_|
おわり
使用お題
・午前2時11分
・ドッペルゲンガー
-
出会うだけでもヤヴァイと言われているのに
出前に来られたら逃げられん
-
>>362
いい話だ、ヒートかわいい
>>379
めっちゃ口調違うwwwと思ったら、そういうことか……
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ジョジョっぽいな
-
お題使わせてもらったの言い忘れたのでご報告しておきます。
壊れた風鈴
白昼夢
神隠し
家に帰れなくなる呪い
気が狂う
です。
失礼しました。
-
何本か貰っていきます。
全ての話が終わったら消しに来ます。
( ^ω^)アロマキャンドル屋さんのようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1439578075/l30
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28本目、頂きます
.,、
(i,)シュボ
|_|
【我が家の家電は煩いようです】
-
ブヴゥゥゥゥゥゥゥン
カタカタカタカタカタカタ
(-A-)「(うるせぇ)」
羽根のついた扇風機と古くなって乾いた音を出すクーラーをつけたまま何とか寝ようとする
この熱帯夜では多少うるさくとも二台同時に稼働させなければまともに眠れないのだ
ブヴゥゥゥゥゥゥゥン
カタカタカタカタカタカタ
(-A-)「(そろそろ二台とも替え時かなぁ。いやいや、そんなこと考えずにさっさと寝てしまえ)」
明日は早いのだ。家電が多少煩かろうと目を開けずにさっさと寝てしまわなければいけない
(;-A-)「(そう、これは扇風機とクーラーの音)」
だから
(;;; . ;;;)「ブヴゥゥゥゥゥゥゥン」
(##,##)「カタカタカタカタカタカタ」
決して目を開けてはいけない
-
(
)
i フッ
|_|
おわり
-
こんな短い話でめちゃくちゃぞくぞくするとは……乙乙 怖い
-
>>362 ちょっと涙腺がヤバい……来年もヒートがドクオに会えるといいな
>>379 最後怖い……思わず後ろチラ見してしまった。
>>387 短いのに怖いよ。冷蔵庫の音とか家鳴りとか家もするんだよ……。今日寝られなくなったらどうしてくれるんだ……
-
>>362
タイトル忘れたけど穂積の『式の前日』に入ってた話のオマージュ? ちょっとまんま過ぎないか
-
なんだパクリか
-
五日目!
-
29本目、いただきますよ(^o^)
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(i,)シュボ
|_|
( <●><●>)「目が覚めましたか?」
「…ん?ここはどこだお!?」
( <●><●>)「ここは私の部屋です」
「動けないお!放してくれお!」
( <●><●>)「まぁまぁ、少し待ってください。少しだけお話ししましょう。時間はとらせませんから」
「聞いたら放してくれるのかお?」
( <●><●>)「えぇ、約束しましょう」
-
( <●><●>)「私は最強の生物を作るのを目標としておりましてね。今まで沢山の実験生物を作りました」
( <-><->)「ですがどれも失敗に終わりました。そこで私は気づいたのです。作れないのなら…」
( <●><●>)「手を加えればいいと」
「…っ!?」
( <●><●>)「私の恋人を奪った猛獣を殺すためには人間を最強にしたて上げるしかないと悟ったのです」
( <●><●>)「その矢先、貴方達が転がり込んできたのですよ」
「…っ!?ギコは!クーは!モナーは!ドクオは!?ツンはどこだお!?」
( <●><●>)「ふむ、完成品をみたいのですね?」
-
(,,,・Д・,)「…ぃぇぁ」
川 ゚々゚)「ぐぎゃぁぁぁ…」
( ゚¥゚)「ぶしゅぅぅぅ…」
( <●><●>)「みなさい、貴方の友人達はこのような姿で生まれ変わりましたよ」
「…!?嘘だ、嘘だお!」
( <●><●>)「?。なんでそんな私を睨むのです?彼らは最強の力を手に入れて喜んでいるのですよ?」
「お前!お前のやってることはおかしいお!普通じゃないお!」
( <●><●>)「ふふっ、こいつは傑作ですね」
「んなっ、何言ってんだお!」
( <●><●>)「だって貴方は」
-
(A ゚<◎>ω^# ゚⊿)ξ
『すでに、普通ではありませんもの』
-
(
)
i フッ
|_|
-
投下します
.,、
(i,)
|_|
-
ミセ*゚ー゚)リ「はーい皆さーん、一列一列ー」
(゚、゚トソン「まったく、この学校の奴らはほんとどうなってるんですか。
もう受験生だっていうのにまったく……」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、はーい。あと三分待ってねー。トソン、今力を溜めてるからー」
(゚、゚トソン「今度の春から高校生ですよ、バイトとかできちゃう大人になるんですよ。
それなのにこいつらときたらろくでなしのクズばっかり……」
ミセ*゚ー゚)リ「はーい、まずはジョルジュくんね。君も懲りないねぇ」
_
( ゚∀゚)「いやぁ、面白そうな場所の話を聞いたらつい体が動いちまってさー」
ミセ*゚ー゚)リ「その度に面倒なもの憑けて来るよね」
_
( ゚∀゚)「面目ないぜ。でもトソンもいるし、いっかなーって」
ミセ*゚ー゚)リ「トソンさーん、早速祓っちゃってー」
_
( ゚∀゚)「おう、頼むぜ」
(゚、゚#トソン「まずはお前のその残念な頭をかち割ってやろうか!?」
_
(;゚∀゚)「え、え?」
トソンのチョップが炸裂する。
-
ミセ*゚ー゚)リ「あー、こうなるのね……」
床には昏倒するジョルジュ。
教室の中は一瞬で静寂に包まれる。
(゚、゚トソン「すっきりしました。さて、お次はどなたです?」
(*;ー;)「うっく、ぐす……。わ、私です……。生まれてきてごめんなさいぃ……」
トソンの恐ろしい行動に涙目になった少女が前に出る。
(゚、゚トソン「ふむ、憑いてますね。小さな女の子、悪意はなしか。
しかし小さすぎて会話も出来ない」
トソンは右手の手のひらを少女に向けた。
少女はびくりと肩を震わせる。
(゚、゚#トソン「破ぁっ!」
(;*゚ー゚)「ひぃっ!」
-
少女は身を竦ませる。
トソンの右手からは白い光が放たれ、その光は少女の背後の空間の「何か」を包み込み収束した。
教室にどよめきが広がる。
(゚、゚トソン「はい終わり。次早くしてください」
(*゚ー゚)「え、もう終わり……?」
ミセ*゚ー゚)リ「終わりだよー。初めてだとびっくりしちゃうよね、呆気なさすぎて」
(*゚ー゚)「はい……。あの、ありがとうございました……」
(゚、゚#トソン「破ぁ!」
トソンの耳に少女の言葉は届いていない。
少女は最後にお辞儀して、床に転がるジョルジュを避けながら教室を出ていった。
(゚、゚トソン寺生まれのトソンさんのようです
.
-
ミセ*゚ー゚)リ「君で最後だね」
( ゚д゚ )「ああ……」
最後の一人をじろじろ眺め、トソンは言った。
(゚、゚トソン「あなた、何も憑いてませんね」
( ゚д゚ )「やっぱりそうか。……俺が見てほしいのは、あるアパートなんだ」
(゚、゚トソン「ストップ。私、素人だからそういう大袈裟なのは却下です」
トソンは椅子から立ち上がると彼に背を向ける。
ミセ*゚ー゚)リ「ミルナくん、詳しく教えてよ」
(゚、゚トソン「ちょっと」
ミセ*゚ー゚)リ「私が興味あるのー。いいでしょ?」
(゚、゚トソン「……もう勝手にしてください」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあミルナくん、お願い」
ミルナは頷くと、話し始めた。
( ゚д゚ )「俺のじーちゃんが経営してるアパートの二〇三号室には、幽霊が出るんだと」
.
-
これはつい一ヶ月前までミルナの祖父の
アパートに住んでた大学生が教えてくれた話だ。
その大学生――ブーンは真面目な人物だった。
しかし、その部屋には耐えられなかったらしい。
ブーンが大学での授業やバイトを終えて家に帰ると、何か様子がおかしいことがあった。
それはたまにのことで、最初は気にしていなかったのだ。
ところが、それが何回も続くいた。
例えば、使った覚えのないコップが机の上に乗っていたり。
例えば、タンスにしまっておいたはずの洋服が玄関に落ちていたり。
例えば、捨てたはずのペットボトルがトイレに置いてあったり。
小さなことだから、最初は気のせいだと思っていた。
しかし、ある日決定的な事件が起きてしまった。
それは学校の試験が近づいたある夜のこと。
ブーンは珍しく夜遅くまで起きていた。
( ^ω^)「こんな日はラジオかけるお」
睡魔に負けないようにラジオでお気に入りの番組を聞いていた。
外は小雨が降っていたが、ラジオの音に掻き消されて雨の気配は消えていた。
苦手な科目の勉強だったので、なかなか勉強ははかどらなかった。
そこで、ブーンは息抜きのために夜食を食べることにした。
(*^ω^)「ふんふんふふーん、ふふふーんー」
-
軽快な鼻歌に合わせて手を動かす。
カップラーメンである。
好物を目の前にしたブーンの気持ちは上向いていた。
お湯を沸かし、火薬を開封し、準備を調える。
台所についた小窓からは雨音がよく聞こえる。
パラパラと、雨がアパートの通路のトタン屋根を叩いている。
お湯が沸いた。
ブーンはカップの線まで慎重にお湯を注ぐ。
三分待てば至福のひとときを味わえる。
スマホのタイマーをセットし、ブーンは居間に戻った。
台所のすぐ後ろが居間だ。
そこに置かれた机の上には雑然と勉強道具が並んでいる。
( ^ω^)「あれ?」
ブーンは机の上に違和感を感じた。
カップラーメンを作るために席を立って以来、勉強道具には触れていない。
しかしその違和感も慣れた事だった。
物がいつの間にか移動しているなんて日常茶飯事なのだ。
ブーンは食事の為に机のスペースをあけた。
そこでやっと気付いた。
( ^ω^)「ラジオがないお……」
-
深夜ということもあり音量は落としていたから、台所にいると聞こえなかった。
だから気付かなかった。
(;^ω^)「あれ? どこいったお?」
勉強のお供に欠かせない大切な相棒。
無事に進級するためにはラジオの助けがないといけない。
普段ならなくなったものをすぐに探したりはしないのだが、この時は特別だった。
ブーンはまず机の周囲を探し、本棚をあさり、部屋の隅に畳んでいた布団を広げてみた。
成果はなかった。
だから、開けてしまった。
その部屋に存在する唯一の収納である押し入れの、ふすまを。
ラジオはあった。
押し入れの下段に何でもないように置いてあった。
( ^ω^)「ふぅ……。これで今回の試験もばっちりだお」
ブーンはそれを持ち上げるために屈んだ。
そうしたら、おかしなことが起きた。
ラジオの奥には衣装ケースがある、はずだった。
しかし、おかしい。
(;^ω^)「……っ」
-
目が、合った。
そこには空間なんてないはずなのに、頭が存在した。
髪の長い、女の。
ブーンは動けなかった。
今までに体験したことのないあり得ない状況。
悲鳴を上げることさえ出来なかった。
女はゆっくり、とてもゆっくり顔を上げた。
長い髪に覆われ、表情はわからなかった。
しかし鋭く上がった口角に、ブーンは邪悪を感じた。
女は頭をゆっくりと振る。
前髪が簾のようになる。
(;^ω^)
その目を見た瞬間、ブーンは意識を失ってしまったのだった。
.
-
( ゚д゚ )「気付いたら朝、ブーンさんはふすまの前で寝ていたらしい」
ミセ*゚ー゚)リ「テスト、大丈夫だったのかな……」
( ゚д゚ )「ギリギリだったと言ってたな」
(゚、゚トソン「雑談してる暇があったらちゃっちゃと片付けますよ。
話を聞く限り、アパートに行かないとどうにもならなさそうですから」
ミセ*゚ー゚)リ「おー、トソンやる気ぃ! どういう心変わりなの?」
ミセリの問いにトソンは視線を反らす。
(゚、゚トソン「……話聞いて放置だなんて、目覚めが悪いので」
ぼそりと呟いた一言はミセリにもミルナにも聞こえていた。
しかしトソンの照れ屋な性格はクラスメイトなら知っているものだ。
ミセ*゚ー゚)リ「かわいーなー」
( ゚д゚ )「おい、聞こえるぞ」
だから彼女に余計なことを言うのはこらえた。
トソンが機嫌を損ねたら面倒なのだ。
.
-
夏の空の下、けたたましい蝉の合唱が響く。
雨は雨で気が滅入るものだ。
気圧の変化に敏感なトソンは特にそう思う。
しかし今はすがすがしい夏の青空が憎らしかった。
歩くアスファルトからは茹だるような熱気が立ち上る。
先頭をゆくミルナになんとか着いていきながら、トソンはほんの少し後悔していた。
ミセ*゚ー゚)リ「大丈夫?」
(゚、゚トソン「……なんとか。あなたは涼しそうですね」
ミセ*゚ー゚)リ「まーねー」
( ゚д゚ )「まだ五分しか歩いてないぞ。もう屋根が見えてるから頑張れ」
ミルナが指し示したのは白い屋根のアパートだった。
(゚、゚トソン「ふむ……まだ何も感じませんね。それほど強力な霊ではないでしょう」
( *゚д゚ )「本当か!? それならさっくり頼む!」
(゚、゚トソン「はいはい。約束通り、終わったらアイス奢ってくださいね」
.
-
軋む階段を上り、トソン達は二〇三号室の前に立つ。
ミセ*゚ー゚)リ「このアパート、やけに静かだねぇ」
( ゚д゚ )「入っているのは大学生と社会人達らしいからな。
平日の昼間は静かでもおかしくない」
(゚、゚トソン「助かります」
ミルナは制服のポケットから取り出した鍵を鍵穴に差し込む。
かちゃりと音がして、扉はすぐに解錠された。
日差しから逃れるため、三人はすぐに玄関にかけ込んだ。
家具はすでになくなっていて、部屋はがらんとしている。
先頭のミルナが靴を脱ぐ。
トソンとミセリもそれに続いた。
ミセ*゚ー゚)リ「いる?」
(゚、゚トソン「ええ。ミルナ君の言っていたものが、今も押し入れにいます」
トソンはミルナ達を置いて押入れに向かう。
薄暗い部屋の中にあっても、押入れは一際暗く感じた。
-
(゚、゚トソン「下がっていてください」
後ろを振り返り言ったトソンに二人は頷き返す。
(゚、゚トソン「さぁ、あなたのいるべきところに帰りなさい」
トソンが押入れを開けると同時、窓の開いてない室内に強い風が吹く。
( ;゚д゚ )「な、なんだ!?」
腕で顔を庇いながらミルナが叫ぶ。
(゚、゚トソン「こんにちは。お姉さん」
川д川
何もなかったはずの部屋の真ん中に、女はいた。
長い髪を垂らし、顔は見えない。
白いワンピース、白い肌の女だった。
川д川「帰らない……。ここが、私の居場所よ……!」
女はその痩せた体からは想像つかない瞬発力でミルナに飛び掛かった。
(; ゚д゚ )「うわっ!」
-
ミルナに馬乗りになった女は、髪を振り乱しながらミルナの頭を鷲掴みにする。
川゚д川「……違う」
鋭い眼光に射抜かれたミルナは何も出来なかった。
ただ目の前の女の目を見ていることしか出来なかった。
女はそんなミルナにはもはや興味を失ったようで、ゆらりと緩慢な動作で立ち上がる。
(゚、゚トソン「ここにあなたの探し人はいません。
前に住んでいたのはあなたとは無関係の大学生ですし、今はただの空き部屋です」
川д川「あんたみたいな子供に、何がわかるっていうの……」
女は今度は標準をトソンに定めた。
ミセリはただトソンの後ろで女を見つめる。
ミルナはもはやトソンを女から救うだなんて大それたことは考え付かなかった。
トソンは、黙って女を見据えている。
川д川「私の邪魔をする奴は死ねぇ!」
( ;゚д゚ )「トソン!」
女が飛び掛かった瞬間、トソンは右腕を伸ばした。
(゚、゚トソン「どうしたんです?」
-
涼しげな顔のトソン。
その伸ばした腕の先、女は透明な壁に阻まれるように立ち竦んでいる。
川;д川「何……?」
ミセ*゚ー゚)リ「トソンの得意技のひとつ。私は『透明バリア』って呼んでるんだよ」
( ;゚д゚ )「さ、さすが寺生まれ……」
(゚、゚トソン「まあ父さんに鍛えられてますから」
トソンはミセリとミルナに手招きをする。
二人はそれに応えてトソンのすぐ側に集まった。
(゚、゚トソン「これが最後です。
これ以上つらい思いをしたくないのなら、私と話をしてください」
川д川「嫌だ! 私は決めたの、ずっとここで、あの人を待ってるって!」
(゚、゚トソン「そうですか……」
トソンは右腕に左手を添える。
( ;゚д゚ )「待て、何か事情があるんじゃ……」
川д川「そうよ! それになんでそこの小娘はいいの!?」
-
女はミセリを指して叫ぶ。
(゚、゚トソン「彼女は……特別ですから。ねぇ、ミルナ君」
( ;゚д゚ )「ああ……こいつは、俺たちの『呪い』なんだ……」
川д川「なんで、なんでよ!?
私だけが幸せになれないなんて、そんなの許さないんだからぁッ!」
黒髪が空を裂くようにうねる。
女は蒼白い腕をトソン目掛けて降り下ろした。
(゚、゚トソン「駄目でしたね」
トソンはそれを避けない。
ただ前を見据えて、哀れな女に手を伸ばす。
川゚д川「死ねッ!」
(゚、゚#トソン「破ぁッ!」
-
女の目は見開いたまま。
しかし自分を貫く光を認識することは出来ない。
白い光が女の胴を貫く。
ミルナは瞬きも出来なかった。
ミセリは見慣れた光景を眺めていた。
女は一瞬のうちに姿を消した。
そう表現する他ない。
ミセ*゚ー゚)リ「お疲れさま」
ミセリはトソンの肩を軽く叩く。
(゚、゚トソン「気分悪いですね、こういうのは」
トソンはゆっくりと玄関に向かう。
ミルナとミセリも黙ってそれについていった。
.
-
外は静かだった。
しかし暑さには敵わない。
トソンの提案で、三人はファストフード店で涼んでいた。
(゚、゚トソン「あの女、昔あの部屋に住んでいた男の人のストーカーだったんですよ」
(; ゚д゚ )「そんな危ないやつに俺は情けをかけようとしていたのか……」
ミセ*゚ー゚)リ「まあしょうがないよね。トソンみたいに能力を持っていないと、
同じ空間にいるだけで幽霊の過去を見たり出来ないからねぇ」
(゚、゚トソン「今回は相手が良かったんです。
次はちゃんとした人に頼んでくださいね、ミルナ君」
( ゚д゚ )「ああ、今日は本当にありがとうな」
目の前のオレンジジュースを啜りながら、ミルナは今日の出来事を振り返っていた。
( ゚д゚ )「いつからあいつ、いたんだろうな」
(゚、゚トソン「おそらく十年かそこらです」
( ゚д゚ )「じーちゃん、知ってたのかな……」
(゚、゚トソン「さあ?
札みたいな分かりやすいものはありませんでしたから、
聞いていたとしても住人の話を大きく捉えていなかったのかも」
-
( ゚д゚ ) 「今度、ちゃんとブーンさんに報告しないと」
ミセ*゚ー゚)リ「そうだね。こういう事件って、ちゃんと結末まで知りたいもんね」
ミセリのミルクティーはあまり減っていない。
隣のトソンが三つ目のアイスに手を伸ばしたのとは対照的だ。
(゚、゚トソン「あなた……本当は気にしてるんじゃないんですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「何?」
ミルナはびくりと反応した。
しかし当のミセリは眉ひとつ動かさない。
(゚、゚トソン「辛くなったら言ってください。
私はいつだってあなたの意思を尊重したいと思っています」
( ゚д゚ )「……俺も、なんならクラス全員説得する努力だってするよ。
みんな、お前のことが好きなんだから遠慮しないでくれ」
ミセ*゚ー゚)リ「ふふ……」
困ったように笑うミセリ。
手持ち無沙汰になっていた右手でコップを掴み、一気にストローを吸った。
-
ミセ*゚ー゚)リ「私、みんなに愛されてたって実感できる今がとても幸せなの。
だから、最後までみんなと一緒がいいな。
まだ夏休みだって、文化祭だって、他にも楽しいことがあるんだもん」
そして沈黙。
しばしのそれを破ったのはトソンだ。
(゚、゚トソン「だからみんな好きなんですよ、あなたが」
ミセ*゚ー゚)リ「ありがとう」
.
-
呪い、ねぇ。
あの女の人みたいに自分だけを正しいと信じて縛られ続けるのは、
たしかにそうだろう。
だけど、きっとみんなの願いは違うよ。
私を縛り続けることを彼は『呪い』と言ったのだろうけど、
私はそれを嫌だなんて少しも思っていないんだから。
でも、終わりが見えているのは寂しいかな。
だから、私の大切な親友にこっそり願おう。
寺生まれでテレビの胡散臭い霊能者なんか足元にも及ばない、トソンならきっとできるよ。
私たちみんなに、ハッピーエンドをください。
.
-
30本目、以上です
(
)
i フッ
|_|
-
31本目。
.,、
(i,)
|_|
('A`)それは潜んでいるようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1758.png
(
)
i フッ
|_|
-
追いつけてないが、一先ず>>420だけでも
最初は左下の影に目が行くんだけど、
ずっと眺めるうちに他の潜んでるのに気づいてゾクっとした。
細かいところまで描きこまれてるな。特に左の電柱の……
GJ。
-
寺生まれのトソンさん可愛い
-
32本目。頂きます
.,、
(i,)
|_|
-
カシャッ カシャッ
【◎】(´<_` ) カシャッ カシャッ
( ´_ゝ`)「……」
【◎】(´<_` ) カシャッ
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「弟者」
【◎】(´<_` )
(´<_` )「うん?」
( ´_ゝ`)「弟者はどうしてそんなに沢山、俺の写真を撮るんだ?」
(´<_` )「……どうしてって」
( ´_ゝ`)「俺がいなくなっても寂しくないようにか?」
(´<_` )「いや……うん。それもあるけど」
(´<_` )「ただ、残しておきたいから。兄者の写真」
-
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ)「俺が死んだら、その写真は全部燃やしてくれよ」
(´<_` )「な。そんな。そんなことできるわけない」
( ´_ゝ)「写真の中だけで生き続けるなんて嫌だ」
(´<_` )「……」
カシャッ
_,
( ´_ゝ)「おいなんで今撮った」
(´<_` )「いや、その顔良いなあと思ったから……」
_,
( -_ゝ)「……今、撮る時じゃない。馬鹿」
(´<_` )「ごめん兄者、つい」
-
_,
( -_ゝ)「……」
(´<_` )(あ、この顔も良い)
(´<_` )(でも流石に怒られるかな)
(´<_` )「……撮っていいか?兄者」
_,
( -_ゝ)「……」
_,
( -_ゝ)「好きにしたら」
カシャッ カシャッ
お言葉に甘えて連写させてもらう。
兄者は優しいから、俺の頼みは大抵許してくれる。
-
( -_ゝ)「……」
(´<_` )「……」
(´<_` )(寝たのか?)
(´<_` )(寝顔良いな、寝顔良い)
(´<_` )(痩せたな、兄者)
(´<_` )(先月より頬がこけた)
(´<_` )(もっと撮りたい、もっと)
(´<_` )(もう時間が無い。もっと、もっと、もっと撮りたい)
-
兄者は、カメラ狂いの弟に対し呆れたような顔はするものの
弟者に向かって、「撮るな」とは一言も言わなかった。
会話をするように、息をするように、弟者はひたすら病室で兄者を撮る。
気がすすまない様子で、味気無い病院食をもそもそと食している時も
遠くから見舞いに来てくれた親友と会話に花咲かせ、心から嬉しそうにしている時も
咳が止まらなくなり遂には血を吐いて、ベッドの上で身を折り苦しんでいる時も
ナースコールで駆けつけた看護婦にきつく咎められ注意を受けても、弟者は兄者を撮り続けた。
-
ひとつき経ち、ふたつき経ち、季節が変わって、弟者のカメラには
兄者が目を瞑り、静かに横たわっているだけの写真が増えていった。
何かに憑りつかれたかのように、何十枚何百枚と兄の写真を撮り続ける彼の姿は
兄弟愛やカメラ好きといったものを疾うに通り越して、周囲からは次第に異様な目で見られ
身体に障るからと、医者に注意されても、家族に止められても、弟者は愛用の一眼レフを持ち歩き
毎日欠かさず病室を訪れてはベッドの傍に腰かけて、夢中でシャッターを切り続ける。
そうして現像した写真を大事に鞄に仕舞い、持ち歩いて
丹念に一枚一枚眺めては、良い出来だと1人頷くのだった。
-
病床に伏せ、すっかり痩せ細った兄者は次第にうわ言を呟くようになった。
( _ゝ)「おとじゃ、おとじゃ」
哀れを請うように弱々しく、傍に控える弟の名を呼ぶ兄の声。
弟者はチラとレンズから視線を外して、先程眠りについた筈の兄者の顔を見た。
( _ゝ)「しゃしんやかないでくれよ。やかないでくれよ」
(´<_` )「わかってるよ。兄者」
いつも夢現に魘されながら、自分にそう懇願する兄に対し
こんなに良い写真を、焼いて捨てられるわけが無いと
つくづくそう思って弟者は頷いた。
-
なのに兄者は、意識がかろうじてはっきりしている時には
決まって、自分が死んだらその写真は一枚も残さず焼けと言う。
家族にも、他の誰にも見せるな。全部焼いて、お前もちゃんと見てもらうんだぞと強く言う。
(; _ゝ)「焼くんだぞ。約束だ。お願いだから。な?弟者……」
昔からこの兄は良心的で、どちらかと言えば実直な人間だと思っていたのだが
存外天邪鬼だったのだろうか。
病気で弱って、夜毎ベッドで本音を吐露してしまっていることは黙っておいた。
(´<_` )「わかってるよ兄者」
苦しそうに顔を歪め、痛切に自分に訴えかけてくる病み煩いの兄を見て
弟者はその言葉にも うんうんと、至極まっとうに素直な弟の顔をして頷くのだが
どうしても、自分にそんな勿体無い真似ができるとは思えなかった。思わなかったのだ。
それに、本当は焼いてほしくなんて無い癖に。弟者は心の内で一人密かに笑った。
-
( _ゝ)「おとじゃぁ、おとじゃあぁ」
痩せ細った青白い手をゆらゆら動かして、今日も寝たきりの兄が手招きをする。
( _ゝ)「しゃしん、やかないでくれよ。やいたりなんて、しないよな?
な?なぁ?おとじゃ。おとじゃあぁ」
(´<_` )「もちろんだよ兄者」
そう返事すると、兄は嬉しそうにニタニタと笑うのだった。
笑っている、その顔も、良いな。その顔も、良い。
弟者はシャッターを切り続けた。
カシャッ
カシャッ カシャッ
カシャッ
カ
シャッ
カ
シャ
ッ……
.
-
仄暗い霊安室に粛然と寝かされた兄者の顔には、白い布が被せられていた。
彼の両親や、姉や、幼い妹達が
冷たくなった遺体に縋り、手を握って涙を流す。
l从;Д;ノ!リ人「おっきい兄者……っおっきい兄者ぁっ」
∬;_ゝ;)「……っ」
死に逝くにはあまりに若すぎた。儚すぎた。
もっと沢山、したいことも叶えたい夢もあったろうに。
誰もが皆、辛い闘病の末若くして亡くなった長男のことを想って泣いた。
もう動かない彼を囲い、深い悲しみが部屋を覆う。
-
カ
シャッ
悲嘆に暮れる皆の後ろから、この場にそぐわない、やけに大きく聞こえる機械音が響いた。
カメラのシャッター音だ。
両親は、姉妹は、涙で濡らした顔で自分達の背後を振り向く。
弟者が愛用の一眼レフを、横たわる兄の遺体に向けて構えていた。
呆然とする家族の視線も意に介さず、いつものように平然とシャッターを切る。
カシャッ。また一枚。もう一枚。
無言で、あまりのことに言葉を無くす姉と妹の間を、押しのけるようにして通り抜け
カメラをぐいと近づけて、白い布で覆われた兄者の顔をより近距離で撮り始めた。
(´<_` )「良いな。その顔も良いな。その顔も……」
カシャッ
カシャッ カシャッ
カ
シャッ
-
幼い妹がわっと泣き出した。
姉も手で顔を覆い、声をあげて泣き崩れる。
立ち尽くす母親の隣で、普段温厚な父親がついに声を荒らげた。
彡⌒ミ
(#´_ゝ`)「いい加減にしろ!やめないか!!」
怒鳴られても、まるでそれが聞こえていないかのように
独りブツブツと呟きながら、弟者はカメラを構え撮影し続ける。
カッとなった父親はカメラを取り上げようとして
とり憑かれたように、夢中で亡き兄を撮り続ける息子に掴みかかった。
揉み合いになっても、弟者はどうしてもカメラを手放そうとしない。
他の家族が固唾を飲んでその悶着を見守る中
弟者が肩にかけていた鞄がドサリと床に放り投げ出された。
留め具が外れ、ざぁっと溢れ出る大量の何か。
彼が今までそのカメラで撮った、何十枚もの写真だった。
鞄から零れ出る、写真、写真、写真。
それを見て家族は悲鳴をあげた。
-
そこに写っていたのは兄者ではなかった。
―――否、どの写真も、どれも兄者を写している。
それは分かるのだが………顔、が。
写真の中の彼の顔は、どれも
首から上の部分だけが奇妙に歪み、赤黒く変色していた。
顔一面に纏いつくノイズのような、靄のようなものが
優しかった彼の面影をぼかし、完全に塗り潰してしまっている。
兄者じゃない。
なんだこれは。
父は唖然として言葉を失った。
不明瞭で、不愉快で、まるでグロテスクに潰れたトマトのようにも見える。
今までずっと、弟者は“これ”を一心不乱に撮り続けていたというのか?
-
得体の知れない気味悪いそれは、だが確かに”顔”であった。
ボツボツと、まるで無数の黒虫かなにかが密集しているようにも見える黒い部分が
丁度、頭蓋の落ち窪んだ穴のように、そのおぞましい塊に辛うじて目鼻口を形作っていて
嫌でもそれがナニカの”顔”なのだと認識させられてしまう。
それが、歪に笑っているかのような、または泣いているかのような
ゾッとする表情を浮かべて、不格好な面のように兄の顔を覆っている。
それはまるで、彼の体を日に日に蝕み食らおうとする悪鬼の形相のようにも思えた。
鬼か。悪霊か。
―――なんにせよまともなモノでは無い。
思わず目を背けたくなる おぞましい写真。
唖然とし、目を覆い、泣き叫ぶ家族の後方から小さな声がした。
-
「 しゃしん やかないでくれよ ォ 」
嗄れた老人か、小さな子供が低く唸るかのような
女とも男ともつかないその耳障りな声は
寝台の上、兄の顔を覆う布の その下から聞こえたようだった。
-
病魔 のようです
(
)
i フッ
|_|
ありがとうございました
-
怖すぎて泣いた
-
弟者も取り憑かれてたのかな
-
おつおつ
兄者から弟者のカメラを通じて写真にうつったのかな?
焼かれると居場所がなくなるから弟者を操って…
>>420
いろんなところにいるねこれ
個人的には奥にいるのがスレンダーマン思い出したので好きだわ
-
お前も見てもらうんだぞって言ってたから、兄者は分かってたんだろうな
でも病気で弱ってたから、どうすることもできなかったのかもしれない
面白かった。乙乙
-
乙
-
三十三本目
投下します
.,、
(i,)
|_|
-
某アパートにて
ピンポーン
ξ゚⊿゚)ξ「はーい」
来客のようだ、ドアスコープを覗く。
どすっ
-
(-@∀@)「ただいまー」
ああ疲れた、眼鏡を外し、テーブルに置いてから風呂に入る。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
( ・∀・)「そろそろ寝るかな」
洗面台に行く。
( ・∀・)「コンタクトはずそ」
( ・∀・)「あれ?」
今日のコンタクトは外れにくいなァ。
ガリガリガリガリ( ・∀・)ガリガリガリガリ
やっと剥がれた。
あ。
てんてんてん
-
(-@∀@)「ただいまー」
ああ疲れた、眼鏡を外し、テーブルに置いてから風呂に入る。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
( ・∀・)「そろそろ寝るかな」
洗面台に行く。
( ・∀・)「コンタクトはずそ」
( ・∀・)「あれ?」
今日のコンタクトは外れにくいなァ。
ガリガリガリガリ( ・∀・)ガリガリガリガリ
やっと剥がれた。
あ。
・・・今日は、眼鏡だった。
-
公衆電話。
ζ(゚ー゚*ζ「うん、じゃーね、また明日」
風が吹く。
ζ(゚ー゚*ζ「?風?」
扉を見る、閉まっている。
ζ(゚ー゚*ζ「・・・まさかね」
上を見る、月。
ボダッ、ボダダダダダッ。
・・・雨?
ζ(
-
公衆電話。
ζ(゚ー゚*ζ「うん、じゃーね、また明日」
風が吹く。
ζ(゚ー゚*ζ「?風?」
扉を見る、閉まっている。
ζ(゚ー゚*ζ「・・・まさかね」
上を見る、月。
ボダッ、ボダダダダダッ。
・・・雨?
ζ(:,Д゚ζ「あなpjajtptljt4728)たなのめなはら、!?」
硫 酸。
-
(((( ´∀`)
歩く、歩く。
( ´∀`)!
マンホールが開いている、工事だろうか。
(((( ´∀`)
また歩く、歩く。
( ° ∀ °
-
(((( ´∀`)
歩く、歩く。
( ´∀`)!
マンホールが開いている、工事だろうか。
(((( ´∀`)
また歩く、歩く。
( ° ∀ °( ´∀`)
グサッ
-
(゚、゚トソン
最近部屋に違和感を感じる。
部屋の物が動いている感じがするとか、そんなレベルの話だ。
部屋はオートロックだし大して心配していないが。
(゚、゚トソン
今日は帰りが遅かったのですぐ風呂に入る。
ふと、視線を感じたので振り返ってみる。
何もない、気のせいか。
(゚、゚トソン
風呂を上ろうとするとユニットの蓋がずれていることに気がついたので直しておく。
いい湯だった。
-
川 ゚ -゚)
3日ほど前から向かいのアパートから男がこちらを見ている。
丁度窓際に立っているような姿勢で、時々表情を変える。
大家に言っておこう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
川 ゚ -゚)
大家から連絡が来た、男はどうやら自殺していたようだ。
死後3日だそうだ。
-
良い感じにゾクゾクくるな
-
( ^ω^)
町では爆竹の音が響き、精霊舟が町を練り歩く。
潮の匂いと火薬の匂いがほのかに香ってくる。
( ^ω^)
前方から舟が来る、が、回す人間には覇気が無く、全員俯いている。
やけに気になったのでどんな人かと思い見てみる。
あ、僕だ。
-
短編数題、のようです
(
)
i フッ
|_|
投下にしくじった所すみませんでした、携帯もサーバも不調なので今年は取り敢えずここまでにします。
ありがとうございました。
-
ちなみに最後以外元ネタと言うか、参考ありです。
最後は体験談だったりします。
本当は二十話書き溜めがあったんですが来年に回します。
-
体験談てこええよ。乙
-
乙乙
静かに狂ってる感じが怖い
三十四本目もらいました
('、`*川 フリーターと先生の怪奇夜話、のようです (´・_ゝ・`)
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439040161/
(
)
i フッ
|_|
-
いつの間にか怪奇夜話後編出てた!
三十五本目いただきます
.,、
(i,)
|_|
-
( ^ω^)「家の中にカメラ仕掛けたらストーカーが入ってきてた有名なコピペあるじゃん?」
('A`)「あー、電話で友達に撮れてたビデオ実況するやつ」
( ^ω^)「そう、押入れにストーカーが隠れて、その後自分が帰ってくるところでビデオが終わるやつ」
('A`)「それがどうかしたのか?」
( ^ω^)「いや、最近ストーカーに遭ってるかもしれないって話したじゃん。
ゴミが荒らされてたり、帰り道に視線を感じたり」
('A`)「お前のような肉だるまにストーカーとかあり得ないと思うけどなあ」
( ^ω^)「潰すぞヒョロガリ。警察にもおんなじこと言われたお。
実害もなかったし、勘違いかと思ってたお」
-
('A`)「思ってた、か。何か確信持てそうなことでもあったのか?」
( ^ω^)「最近部屋に帰ると物の配置が微妙に変わってるような気がするんだお。
コップが割れてたり、寝てるときに視線を感じたような日もあったし…」
('A`)「それだけじゃ勘違いの域を出ないと思うがなあ」
( ^ω^)「その結果がこのビデオだお。さっきまでの様子が録画されてるお。
そして今日も案の定物の位置が若干ずれてるような気がするお。」
('A`)「コピペの通りだと押入れに包丁持ったストーカーなうじゃん」
( ^ω^)「その時のためのドクオだお。ヒョロガリでも盾にはなるお」
('A`)「帰る」
( ^ω^)「嘘だおマイフレンド!頼むから居てくれお」
('A`)「お前の代わりにストーカーに刺されたくないんだけど」
( ^ω^)「コピペ通りに一人で遭遇するのはもっと嫌だお!
男二人いればきっと手は出せないお!
110番しつつ押入れの扉を二人で押さえていれば大丈夫だお!」
('A`)「しょうがねえなあ…。まあお前最近疲れてるような感じ出てたし、それで安心できるならいいよ」
( ^ω^)「恩に着るお!」
-
( ^ω^)「それじゃあぽちっとな。早送りしつつ見るお」
数十分経過…
('A`)「なんも写らないな…やっぱ勘違いだったんだよ」
( ^ω^)「ぐぬぬ」
カタッ
( ^ω^)「ああっ!誰か入ってきたお!」
(;'A`)「マジかよ…」
川д川 『……』
( ^ω^)「うわうわうわ、ゴミ箱漁ってるお…洗濯物いじってるお…気持悪いお…」
('A`)「コピペのまんまだな…」
( ^ω^)「確定だお…ないわーマジで…」
('A`)「彼女候補じゃん。童貞卒業おめでとう」
( ^ω^)「いや、ないお…マジドン引きレベルでこれはキモイお…」
('A`)「冗談だよ」
-
( ^ω^)「それはちょっとやばいお」
('A`)「包丁持って押入れなうか」
(;^ω^)「やばいお」
ブツッ
('A`)「あ、切れた」
(;^ω^)「容量いっぱいに撮ったからこの後何時間分か撮れてないお…」
('A`)「どうするべ。時間たってるし漁った後普通に帰った可能性のほうが高いが…」
(;^ω^)「……」
(;'A`)「おい、包丁持ってどうする気だ」
(;^ω^)「隠れられそうな場所はその押入れだけだお…。
ビデオ見た感じでは何も持ってなかったし、応戦できるお」
(;'A`)「ちょっと落ち着けって…」
(;^ω^)「おりゃあ!」ガラッ
(;^ω^)「…だれもいないお」
(;'A`)「…はー」
(;^ω^)「…もう夜遅いし警察には明日いくお…今日はちょっとつかれたお…」
(;'A`)「俺もなんか疲れたから帰るわ…。疑って悪かったな」
( ^ω^)「付き合ってくれてありがとうお」
('A`)「戸締りきちんとしろよー」
-
( ^ω^)「そろそろ寝るかお。戸締り確認オッケーだお」
( ^ω^)「明日は朝一で警察行くお…。寝る前にすぐ見せられるように頭出ししておくお」
キュルキュル
(;^ω^)「あ、あれ、この辺だったと思ったけど」
キュルキュル…ザー
(;^ω^)「ビデオ終わっちゃったお…おかしいお…砂嵐しか写んないお…」
ザー
-
(;^ω^)「ん?さっき砂嵐なんて」
ザー
『…き……なん…』
プツッ
(;^ω^)「…ドクオに…電話…」
「きもちわるいなんて、ひどい」
( ^ω^)ストーカーコピペのようです
(
)
i フッ
|_|
(
)
i フッ
|_|
-
コピペミスって二本消してしまいましたすみません・・・
-
ひええ……ぞわっとした
乙乙
-
36本目いきます…
-
奥の角部屋…のようです
.,、
(i,)
|_|
-
o川*゚ー゚)o こんばんは〜
('A`)
o川*゚ー゚)o へぇ〜、ここがドッくんの部屋かぁ
o川*゚ー゚)o 2階の一番奥の角部屋…、なかなかのアタリだね
('A`)
-
o川*゚ー゚)o ねぇ、さっきから何見てるの?
('A`)
┌┳━━━━┯━━━━┯┓_
│┃ │ ○ │ __ノ
││ + ┏┷┫
│+ ○ │ ┃
││ ┝┓ ┣━┫
│┃ │┃ │○┃
└┻━--━━┷┻━━┻━┛
o川*゚ー゚)o 部屋の間取り図?
o川*゚ー゚)o で、この丸は…?あっ!なんか変なことがあったっていう場所?
('A`)
o川*゚ー゚)o そこの襖の所とトイレとあとここは…? …冷蔵庫か!
('A`)
-
o川*゚ー゚)o ふ〜ん、ここ一週間で急に三つもかぁ〜
キュッキュ
o川*゚ー゚)o …で、
┌┳━━━━┯━━━━┯┓_
│┃ │ ○ │ __ノ
││ + ┏┷┫
│+ ○ │ ┃
││ ┝┓ ┣━┫
│┃ │┃ │○┃
└┻━--━━┷┻━━┻━┛
○
o川*゚ー゚)o 今私が窓の外に立ってるので四つ目っと
('A`)
-
o川*゚ー゚)o ねぇドッくん
('A`)
・ ・ ・
o川*^ー^)o キミもこっちに来ない?
('A`)
-
破ぁーーーーー!!
` '
、 ノヾ '
)ヽ/ ヽ、ノ|ノ´
------- ―== ニ ニ二 ◎.・:∵.*゚д゚)o グギュグバァ!!
) (
, '´⌒`Y´⌒` 、
, \
('A`)
-
サッ
ξ゚( 'A`) その時、「破ぁ!!」という声と共に飛んできた青白い光弾が女の霊を吹き飛ばした!
∩ 振り返るとそこに立っていたのは寺生まれで霊感が強くさらに容姿端麗絶世独立、
その上セクシーボディな超パーフェクトレディのツンさんだ!
ξ゚⊿゚)ξ 危ないところだったわね、怖い話をしていると色々なものが集まってくるわ
スッ
ξ゚⊿゚)ξ 中には悪いものも…ね
ξ////)ξ あ、でもべつにあんたのために祓ってやったわけじゃないんだからね!
ξ*゚⊿゚)ξ 百物語なんかやってるからこんな事になるのよバーーーカ!
サッ
ξ゚( 'A`) そう言うとツンさんは華麗な足取りで去っていった。
∩ 寺生まれってスゴイ、改めてそう思った
ξ゚⊿゚)ξ+
('A`)
-
ガチャッ バタン
('A`) …
('A`) そうだ、実家に帰ろう
-
奥の角部屋…のようです
(
)
i フッ
|_|
-
おつ
呆然としてるのか('A`)にワロタ
-
くっそわろた
固まってるドクオの前でキュートとツンが1人でくっちゃべってるの想像すると笑える
このシリーズはこれで終わってしまったんだろうか。最終日も何かあるんだろうか
-
三十七本目
.,、
(i,)
|_|
-
え、何ですかワカッテマス君。
「子供の頃に変な体験しなかったか」って?
何でそんなこと……。急に言われても分かんないんです。
……。
……あ。
そういえば昔、田舎のおじいちゃんの家に住んでたんです。
東北の、小さな村でした。
おじいちゃんの家はとても大きかったんです。
奥の方は物置になっている部屋が多くて、
大事なものもあるから近付かないように言われてました。
-
僕が小学生のときにおじいちゃんが死んで、
お葬式のために親戚がたくさん集まった日がありました。
それで大人のひとたちだけで話すことがあるからって、
僕たち子供は適当に遊んでこいって言われたんです。
親戚が多かったから、子供の数も相当いましたね。
なるべく外に出るな、騒ぎすぎるなって言われてたんで、
大人数の子供が家の中で出来て、あまり騒がない遊びっていうと限られてきまして──
──「かくれんぼ」? 当たりですワカッテマス君! すごいんです!
……あ、誰でも分かる……そうですか。はあ。
で、かくれんぼが始まったんです。
鬼は一番歳上の従兄弟でした。
僕、体は小さいんでかくれんぼは得意だったんです。
その日は、前から狙ってた場所に入ってみました。
奥の物置部屋です。
はい、だめなんですけどね、本当は。
-
でも、おじいちゃんが病気で死ぬ直前に、物置部屋は全部整理されてたんです。
死ぬ前にやっておこうと思ったんでしょうね、おじいちゃん。
そのときに高価なものや由緒あるものは庭の倉に移動されましたし、
そうでないものは親戚に配ったり捨てたりで処分したから、物置部屋はほとんど空っぽでした。
ええ、入っちゃいけないって言われてた理由が無くなってたんです。
このことを知ってる子供は僕だけでした。
僕以外の子は相変わらず「行っちゃいけない場所」って認識してたから、
あそこに隠れちゃえば絶対に見付からないぞと思って──……ずるい? まあ、そうですけど……。いや……。
子供でしたから! 子供でしたからね。多少は、そういうのも。うん。ありましたよ。
かくれんぼが得意ってプライドもありましたし。
ともかく。
僕は家の奥に行って、「元」物置部屋が並んでる廊下に入りました。
隠れた場所は一番奥……じゃなくて、奥から2番目の部屋だったかな。
比較的綺麗だったので、その部屋にしました。
他の部屋は全然、もう汚くて。そこに詰め込んでたガラクタをただ外に出しただけ、みたいな。
埃とか凄かったんです。
でも隠れ場所に選んだ部屋は、あんまり埃が溜まってなかった。
多分、定期的に誰か行き来してたんじゃないですかね。
-
──それでですね、押し入れに隠れることにしたんです。念には念を入れて。
押し入れの中も、あんまり汚れてませんでした。
下の段に潜って……
そこにね、階段があったんですよ。
押し入れの下の段の隅っこに、人が1人通れるくらいの穴があいてて、
下の方に行ける階段が繋がってたんです。
階段の下は暗くてよく見えませんでした。
なので、こっそりみんなのところに戻って、こっそり懐中電灯借りて戻りました。
それ持って、階段を下りてみたんです。
そりゃあ。恐かったですけど。でも、興味ありましたからね。
階段はあんまり長くなくて、すぐ地面に着きました。
そしたらね。そこにね、──牢屋みたいなのがあったんです。
木の柱みたいのが、ずらっと並んで、その向こうは畳が敷いてあって……
座敷牢? あ、そうですね。そういう感じなんです。
そこに、男の人と女の人がいました。
-
びっくりしましたよ。2人とも、ぐうぐう寝てましたね。
知らない人達でした。
男の人は少し遠かったけど、女の人は手前の方にいたので、
牢屋の隙間から腕入れて女の人の肩を叩いてみたんです。
もう全然起きないんで、まさかって思ってちょっと恐かったんですけど。
それでもしつこく叩いてたら、
(*‘ω- *)『……ぽ……?』
むくって起き上がって、じーっと僕のこと見るんです。
あ、そういえば変な服着てたなあ……首のとこに穴あけただけの布みたいなの重ねて……。
でも、もっと変なところがあったんですよ。
-
(*‘ω‘ *)『ぽっ! ぽー、ぽっ』
ぽ、しか言わないんです。
僕を見てにこにこしてたから、悪い感じはしなかったんですけど。
お名前は、って僕が訊いても、ぽぽ、ってしか返ってこないから、
仕方なく「ぽぽさん」って呼びましたね。
そしたらすっごく喜んで飛び跳ねるんです。本当にぽぽって名前だったみたいで。
ぽぽさん、ずーっとにこにこしてて。
隙間から手出して、僕の頭撫でてくれました。
(*‘ω‘ *)『ぽぽ、ぽ……ぽー』
あのとき、ぽぽさん、何て言ってたのかなあ。
いっぱい話しかけられたけど、何を言ってるのかは分かんなかったんです……。
だから分かったふりして適当に頷いたりしてね。へへ。
そうこうしてたら、従兄弟の声がしたんです。
ちょっと遠かったけど、物置部屋の廊下まで来たんだなっていうのは分かりました。
後から聞いたんですけど、ずいぶん時間が経ってて……
全然僕が見付からないもんだから、もう物置部屋しかないと思って探しに来たんですって。
僕は、あそこに入ってから10分くらいの感覚だったんですけどねえ……。
-
ビロード、ビロードって大きな声で何度も呼ぶから慌てましたよ。
大人にばれたら怒られますもん。
ぽぽさんに挨拶して、急いで階段のところに行きました。
上る前に振り返ったら、ぽぽさんが、男の人を起こしてて……
男の人と目が合ったんですけど、結局会話しないまま階段上ったんです。
外からおばあちゃんの声がしてて、まずいと思いましたから。
そういえば、あの男の人……あ、いえ、何でもないんです。
押し入れから出て、部屋を飛び出したら、正に従兄弟とおばあちゃんが目の前にいました。
おばあちゃん、すごーく怒った顔したんですよ。
いつもにこにこして優しかったのに。あんなに怒ったの、初めて見ました。
この部屋で何してた、って訊かれたから、隠れてた、って答えて……そしたら今度は、
押し入れに入ったか、って。
答えられずにいたら、ますます血相変えて「ぽぽ様を起こしたか」って──
-
ああやっぱり「ぽぽ」って名前なんだ、って思ったりもしましたけど、それどころじゃありません。
すっごく怒ってて、恐くて。
僕、本当のこと言えませんでした。
物置部屋にちょっと入っただけ、押し入れには入ってないって、嘘をつきました。
懐中電灯なんか、必死にシャツの中に押し込みましたよ。
見付かったら嘘ついたのバレますし。
本当かって何度も確認されて、何度も頷いたら、
おばあちゃんはほっとした顔で僕の頭を撫でました。
ここに来ちゃ駄目だって、いつもの優しい声で言うから、僕もほっとしました。
それでそのまま従兄弟とおばあちゃんと一緒に、みんなのところに戻って……。
何日か後、物置部屋が並んでた場所が工事で取り壊されました。
ついでにいくらか改装したおかげで家が少し小さくなったので、僕と両親は別の家に引っ越して──
終わりです。
これだけ。
あの座敷牢は何だったのかな、あそこにいた2人は誰だったのかなって当時は色々考えたんですけど、
まったく見当もつかないし、おばあちゃんに訊くわけにもいかないし、
引っ越してから色々あったので、気付けばすっかり忘れてたんです。
いやあ、久しぶりに思い出しました。
まあ思い出したところで何も分からないし、
なんだったら、夢だったんじゃないかとも思いますけどね……。
-
──引っ越してからの色々?
そりゃ、色々は色々です。
……あんまり、いい話じゃないですよ。
おばあちゃんが急死したり、お父さんが車に轢かれたり、お母さんが階段から落ちたり……
僕以外の家族や親戚に、たくさん不幸が起きたんです。
はい、何故か僕だけ無事だったんですよ。まあ当時は、ですけど。はは……。
と、そんな感じです。
え? 何です?
おしら様?
知らないです。
-
はあ。東北地方で信仰されてる神様。
男女一対の神様? あ、馬と人間のパターンもあるんですね。ふうん……。
「ぽぽ様」?
ぽぽ様って呼ばれることもあるんですか?
……男女一対の、ぽぽ様?
……。
……ちゃんと拝まなかったり、拝むのをやめると祟るって? ……そうなんですか。
……僕が起こしたのが悪いんでしょうか。
あのまま寝かせておいたなら、僕の家族、祟られなかったんでしょうか。
そっか。……神様かあ。
あんなに優しそうでも、祟るもんなんですね。
──へえ、おしら様は子供が好きなんですか?
あ、だから昔は、僕だけ無事だったのかな。
-
え、何ですか急に。
お肉は……昔は食べませんでした。たまーに、少しだけ食べるくらいで。
基本的にはお魚ばっかり。
独り暮らしを始めてから、よく食べるようになりましたけど。
自分で食べたいもの食べられますからね、独り暮らしだと。
お魚より、お肉を食べる方が多くなったかも──
──おしら様って、動物のお肉が嫌いなんですか?
お肉食べたら、祟りで顔が曲がる?
……。
……。
……そっか。
祟りなら、そりゃ、お医者様にも分かりませんよね。
……もっと早く知ってたらなあ……。
こんなことになっちゃって。僕に会いに来てくれるような人、ワカッテマスくん以外、もういませんよ。
……。
……。
-
ワカッテマス君って、子供は何歳から「大人」になると思います?
いいじゃないですか、君だって変な質問してきたんだから。僕だって。
20歳ですか。
うん、まあ、目安って感じはありますよね。成人式だってありますもんね。
僕とワカッテマス君が初めて会ったの、成人式でしたよね。
こんなに仲良くなるとは思いませんでした。ね。あはは。
こんなに仲がいいのに、僕、ワカッテマス君がどこの学校に通ってて、今どんな仕事をしてるのか知りません。
訊いても教えてくれないから。
……それとも答えられない? ……。
-
そういえば、僕が独り暮らしを始めたのって大学一年の頃からなんですよ。
2年くらいは、お肉食べてても何ともありませんでした。
……こんな風になり始めたのって、20歳を越えた辺りからなんです。
……。
……。
……あのね。
さっき、思ったんですけどね。
あの日、ぽぽさん──女の人の方です、女の人が起こした男の人のですね、
おっきな目が、ワカッテマス君に、似てたなあって。
……。
……。
……。
-
起こしてしまって、ごめんなさい。
起こされたのに、そのまま放っておかれて──埋められて、なかったことにされて。
寂しかったでしょう。ごめんなさい。
……ごめんなさい。
──約束?
約束って何ですか?
……。
……。
……ああ、そうなんですか。そんな約束、してたんですか。
やっぱり、何言ってるか分かんないからって、適当に頷いちゃ駄目ですね。
そっかあ。
……約束、しちゃいましたもんね。
守らないと駄目ですよね。
-
……うん。
いいんです。
こんな顔じゃあ、どうせ。ここに居たって。
……。
女の人は、元気ですか?
……そうですか、良かったです。
……それじゃあ。
行きましょう、ぽぽさん。
-
ぽぽさんのようです 終
(
)
i フッ
|_|
-
>>498
使ったお題を書くの忘れてた
・収納スペースの隠し部屋
・土着信仰
-
乙です!土着信仰って何か不気味なところがあるよな…
ビロードの語りで淡々と進んでいくのが却って怖かった
-
良い感じに ガチ怖、切ない怪談、ギャグと色んなジャンルのホラーが見れて楽しいな
今日で最終日か…
-
最終日は駆け込みでこみそうだし、開始時間を早めてはどうでしょう?
-
いつだったかの百物語で開始時間早めたけど、あんま意味なかった記憶が
-
いらん配慮でしょ
急にルール変更するのはあんま好きじゃない
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そうなんですかー、でしたらいつもの開始時間を楽しみにしております
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さぁ皆さん泣いても笑っても今日が最終日ですよ!
ラストスパートと参りましょう!!
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誰も行かないなら38本目いくよん
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――――――――あ、はい。次は、私、ですね。::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::では、失礼して…………。::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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―――ええ、と。
一つ、私の怪談を始める前に、前置きをさせてください。
これからする話は、私が実際に見聞きした物事が元になっています。
元になっている、と言うといくらか創作を付け加えたように聞こえるかもしれませんが、
実際には編集……つまり一つの話としてまとまりよく聞いていただけるようにしただけで、
いわゆる「誇張」や、より恐怖心を抱いてもらうための演出の類は行っておりません、つもりです。
ええ、とすいません話し下手なもので。
……つまり何が言いたいのかと言うと、この通り私は至って普通の状態でここにおりますので、
目も当てられないような凄惨な結末にはならずにすむかと思います。
ですから、先ほどから、なるべく話を聞かないように耳を抑えている方々も(ちらと輪の一角を見る)、そう身構えずに聞いてください。
もちろん、きちんとした怪談―――いえ、『心霊にまつわる話』として楽しんでいただけるように努力させていただきます。
ここにいらっしゃった大半の方は、そう言ったお話がお好きなのでしょうから。
と。一つと言いつつも長々と前置きをしてしまいました。
お後もありますし、早速始めさせていただきたいと思います。
――――――これは、数年前の夏、私が母方の祖母の家に遊びに行った時の話です。
-
私の祖母は、このS県の浜の地方……K市の海辺に住んでいます。
K市は夏になると海水浴目的の人で普段よりも少し賑わうような、そんなどこにでもある町でした。
実は、私がK市を訪れたのは、中々久しぶりのことでした。
昔は海で遊ぶことを目的に良く遊びに行ったのですが、大きくなるにつれて機会も減って……。
その夏訪れたのは、確か三年ぶりくらい位だったでしょうか。
変わっていながらも懐かしい景色に、手前が面倒くさがって行かなかったことも忘れて、
ちょっと感動してしまったのをよく覚えています。
ミセ*゚ー゚)リ 「あれ?もしかして京子(みやこ)おねえちゃん?」
(゚、゚トソン 「……もしかして、芹(せり)ちゃん?」
ミセ*゚ー゚)リ 「そうだよ!見ての通りの芹だよ!」
(゚、゚トソン 「見ての通りって、あなた、ちょっと合わない間に随分大人っぽくなって……」
ミセ*゚ ,゚)リ 「相変わらずいうことがババ臭〜い」
(゚、゚トソン 「失礼な」
ミセ*゚ー゚)リ 「それに、大人っぽくなったって言ったらお姉ちゃんだってさ、一瞬わかんなかったよ」
(゚、゚トソン 「まあ、女子三日会わざれば括目してなんチャラといいますから」
ミセ*゚ー゚)リ 「男子じゃなくて?」
(゚、゚トソン 「男子が変わるんだから女子だって変わるでしょうよ」
-
おばあちゃんの家には、親戚の女の子がいました。名前を……仮に芹(せり)ちゃんとしましょうか。
同じ年頃の子は彼女だけで……と言っても五つ下なんですが、随分私に懐いてくれていました。
私も一人っ子なもので、彼女を妹のように思い可愛がっていました。
ミセ*゚ー゚)リ 「おねえちゃん、今年は泊まっていくの?」
(゚、゚トソン 「ええ。おばさんの家にも挨拶に行きたいし、すこし、ゆっくりしたいから」
ミセ*゚ー゚)リ 「やった!じゃあさ、お母さんに車借りてさタレイア(ショッピングモール。車無しでは中々行きにくい距離にある)行こうよ」
お恥ずかしい話なんですが、その年、私は恋人と別れたばかりで傷心中でした。
夏だからと言って新しい恋にまい進する気にもなれず……挨拶回りと言っても気晴らしを兼ねていたんですね。
だから、お金もかからず海辺でのんびりできる祖母の家を訪ねたわけです。
夏休みで暇を持て余す芹ちゃんがきっと遊び相手になってくれることも見越して。
私は、祖母の家に三日ほど泊めてもらう約束をしていました。
もちろん、ただ遊ぶわけでは無く、家事の手伝いはさせてもらいましたが、まあそれでも、自由な時間は結構あって。
芹ちゃんと一緒に、親戚を回って挨拶したり、買い物に行ったりと、それなりに楽しい時間を過ごすことが出来ました。
――――と。
-
少し、話が変わりますが、皆さんは「水子」をご存知ですか?
ご存知ですか、なんて、すいません。私よりも詳しそうな方々ばかりですね。
念のため、そう言った知識に疎い方にも分かるよう簡単に説明しておくと、
水子と言うのは中絶や流産で死んでしまった、胎児の霊のことを言います。
元は、生まれて間もない子供のことを指す言葉らしいのですが、今回はこちらの霊という意味で水子と言わせていただきます。
怖い話などを耳にすると、この「水子」にまつわる話が、結構多いのですよね。
由来からして、怨念や未練を持つ存在として想起しやすい、非常に「わかりやすい」テーマなのでしょう。
それになにより、現実に、水子に纏わる「いわく」がよくある、と言うのが最も大きな理由かも知れません。
実際、浜辺の地域には非常に多いのですよね。
「水子」を祀った……あるいは宥めるための祠や神社って。
なぜ、突然に水子の話をしたかというと。
……はい。K市の海辺、と言った時点でピンと来た方もいらっしゃったようなので、あまりもったいぶらずに言いましょう。
おばあちゃんの家の近くにも、そう言った水子を祀る祠があったのです。
それも、かなり有名な……危険なことで有名な水子の流れ着く入江が。
地元の人たちはではそこを「さいのいりえ」と呼んでいました。
口伝で聞いただけですので、どんな漢字を用いて書くのか、どういった意味があるのかまではわかりません。
……はい。これは、私がその「さいのいりえ」に行った時のお話、ということになります。
-
(゚、゚トソン 「……芹ちゃん」
ミセ*゚ー゚)リ 「どったの?」
(゚、゚トソン 「あそこ、なんかすごくないですか?ほら、突き出した岩が、ごりっと」
ミセ*゚ ,゚)リ 「あー、あそこ……」
その日……丁度予定していた滞在の最終日前日、私は芹ちゃんと一緒に海辺で遊んでいました。
運悪く天候があまり優れず、水に浸かるには幾分寒かったので、水辺を散歩するような、その程度だったんですが。
その最中、私は、海水浴場の端に不思議な場所を見つけました。
K市の浜辺は、地形の都合上、なん箇所か山の一部が突き出すような場所があり、
一つ一つの海水浴場を隔てるしきりのような扱いをされています。
私が見つけたのは、そう言った張り出した山の一部、実際には岩の壁の、海に接する一番端の部分でした。
(゚、゚トソン 「すごい、まるで天然のドームですね」
そこは、波に削られたのでしょうか。
巨大な岩壁をくり抜くように、半円状の空間が出来ていました。
いくつか入口のように穴が開いていて、近づいてみると、本当に意図的に作った建物のようですらあったんです。
何度も来ていたはずなのに、こんなところがあるなんて全く知りませんでした。
-
その時点で、私は中に入ってみようとしていました。
中は浜辺と同じく砂場になっていて、歩いていけそうですし。
一目見ただけでは、特別危険な印象は受けなかったので、大丈夫と思ったのです。
冒険心とか、好奇心のようなものが私を突き動かして、少し冷静ではなかった、と言うのもあるかもしれません。
ですが。
ミセ*゚ -゚)リ 「ダメだよ、京子おねえちゃん!」
芹ちゃんは、妙に必死に私を止めたのです。
最初は「そんなお堅いことは言わずに」と無視しようとしていたのですが、あまりの真剣みに、私も一旦引き下がりました。
何か事情があるのだろうか、と、尋ねてみると。
ミセ*゚ -゚)リ 「えと、みんな危ないって言ってるし、それに、ほら、立ち入り禁止になってるもん」
芹ちゃんに注意されて、はじめて気づいたのですが、そうなんです。
その岩の空間には入口として通れそうな穴が三か所あったのですが、すべて封鎖されていたんです。
浜辺側の一つ。
私が入ろうとした場所には、工事現場にあるような、金属パイプのしきり。
海側の一つ。
最も大きく開いた穴で、左右の岩に杭が打たれロープが二重に渡されています。
向かって反対、岩壁の向こうに抜ける一つ。
ここは少し陰に切り返すようになっており見えにくかったのですが、南京錠付きのフェンス扉が見えました。
どれも決して目立たぬ設備では無く、パイプとフェンスについては「危険」と書かれたブリキ板がくくられていたと言うのに
私は、芹ちゃんに注意されるまで、それらの存在に全く気がつかなかったのです。
-
(゚、゚トソン 「そんなに危険には見えませんけど」
ミセ*゚ ,゚)リ 「お姉ちゃん、内陸の人が、浜の人間の忠告を無視しちゃダメなんだよ」
芹ちゃんの注意する口調が、年下の少女が発したとは思えない重さを持ったことに気付き、私は大人しく諦めました。
彼女の言葉はまぎれも無く正論でしたから。
なにより、この洞穴に妙に惹かれてしまっている自分自身に、何とも言い難い不安を覚えた、と言うのもあります。
ミセ*゚ー゚)リ 「……ちょっと肌寒いし、戻ってトウモロコシ食べようよ」
(゚、゚トソン 「たしかに、なんだか急に寒くなってきましたね」
晴れてはいないものの、さほど暗くは無かった空が、いつの間にか重たげに降りてきていたのです。
いかにも雨の前触れと言う風が吹き始めたのも感じ、濡れては敵わんと私と芹ちゃんは急いで祖母の家に戻りました。
私たちが家に入ってそれほど立たないうちに、土砂降りの雨が降り始めました。
強い割に長引く雨。
私は、縁側でぼんやりと、雨に塗りつぶされる景色を見ていました。
何かすることがあったのにも関わらず、例の洞穴のことが気になって仕方なかったのです。
(゚、゚トソン 「おばあちゃん、あの浜の端っこにある岩の洞穴って、何かあるんですか?」
そこで、夕飯の時に思い切って祖母に尋ねてみました。
しばらくして私が言わんとすることを承服した祖母が表情を硬くしたのがわかりました。
芹ちゃんはバツの悪そうな顔をしています。
愚か、と思うかもしれませんが、私はなぜだか、その時点に至っても、あの洞穴があまり良い場所で無いのだと悟ることが出来ませんでした。
-
|゚ノ ^∀^) 「セリ、あんたミヤコを『いりえ』に連れてったのかい」
ミセ*゚ ,゚)リ 「連れてったわけじゃないもん、たまたま見えるところを歩いてて」
(゚、゚トソン 「私が見つけて自分で近づいたんです。芹ちゃんは止めようとしてました」
|゚ノ ^∀^) 「……あそこはね、よくないのよ」
(゚、゚トソン 「なにか事故でも?」
|゚ノ ^∀^) 「事故もある。でも、本当に怖いのは、事故じゃないんだよ」
祖母は、その洞穴の、ちょうどフェンス扉のあった穴を抜けた先に「さいのいりえ」と呼ばれる場所があるのだと教えてくれました。
「さいのいりえ」が先に述べた通り、水子を含めた色々なものが流れ着く場所で、それらを宥める祠がある、ということも。
|゚ノ ^∀^) 「水子の全部が悪いものじゃねないのよ。むしろ守護霊になってくれる善良なのだって多い」
|゚ノ ^∀^) 「でもね、あそこのはダメだ。場が悪いんだろうね」
(゚、゚トソン 「何がダメなんですか?」
|゚ノ ^∀^) 「……近づいた人間を招いちまう」
(゚、゚トソン 「まねいちまう?」
|゚ノ ^∀^) 「殺すってことさ」
-
|゚ノ ^∀^) 「今はコマ(狛犬の意)がちゃんと立ってるし、祠の手入れも、札の交換もちゃんとしているから大丈夫だけどね」
|゚ノ ^∀^) 「一時期、係りになった家のもんが手入れを何月も怠った時があってね、その時が酷かった」
(゚、゚トソン 「……」
|゚ノ ^∀^) 「遠くからのもんも、地元のもんも関係なく、何人も招かれて、帰って来ねくなった」
(゚、゚トソン 「その、さいのいりえのせいで?」
|゚ノ ^∀^) 「さあね。でも、おれらで祠の手入れをちゃんとするようにしてからはピタリと収まったから、なんも関係ないとは思えねえね」
(゚、゚トソン 「……」
|゚ノ ^∀^) 「面白半分に寄るんじゃねえよ。コマが倒れたり、札が流されたりしても、外からじゃあ分からねんだから」
祖母はそれだけ言って、もうその話題には触れさせてくれませんでした。
まあ、お食事時にしたい話ではありませんからね。
芹ちゃんも、随分と顔を青くしていましたし。そういえば、彼女は怪談の類が本当に苦手なのです。
その日は、そのまま雨が降り続きました。
風もありました。遠くでは雷が鳴っていた気もします。
嵐に怯えるように、ガラス戸がカタカタと震えます。
(゚、゚トソン 「……」
私はやっぱりあの洞穴のことが、「さいのいりえ」のことが気になって仕方ありませんでした。
-
翌日。
なかなか寝付けなかったせいで、かなり遅い起床になった私は、すぐに居間へ向かいました。
滞在最終日ですし、お世話になったぶん、最後まで家事の手伝いをしなければならないと思っていたからです。
ただ、残念なことに朝餉の用意は既に済んでいて、そして、居間には見慣れないお客人の姿がありました。
( ゚д゚ ) 「やあ、どうも。これが恵子のとこの?」
|゚ノ ^∀^) 「そう、ケイコの娘のミヤコだよ。ミヤコ、こちら今の方部長の河内民男(こうちたみお)さん」
(゚、゚トソン 「初めまして、都村京子です」
見慣れない客人。田舎の町ですので、近所の人が大した理由も無く訪ねてくることは珍しくありません。
ただし、少し様子が違うのは見てわかりました。
民男さんの傍ら、畳まれた上着に隠れるようにして、白い紙の端―――「お札」があったのです。
(゚、゚トソン 「もしかして、さいのいりえの祠に行くんですか?」
( ゚д゚ ) 「おう。昨日の雨風で、祠に異変が無いか見に行く」
|゚ノ ^∀^) 「……あんたはどうしてこう、変なとこだけ聡いのかね」
ずっとさいのいりえのことを考えていたから、すぐに結びついただけだとは言えませんでした。
-
(゚、゚トソン 「私も、一緒に行ってみていいでしょうか?」
代わりにそう言った時の、祖母の反応が忘れられません。
民男さんに窺うように見られて、祖母はしばらく黙った後、
|゚ノ ^∀^) 「民男さんの云うこと、ちゃんと聞くんだよ」
と言う条件付きで赦してくれました。
恐らく、私があまりに興味を見せているので、一人で勝手に行かれるよりはいいと考えたのでしょう。
現実、私はダメと言われても、それを無視し、目を盗んでさいのいりえに行っていただろうと思います。
民男さんと共に行くため、すぐに支度をしました。
なぜか怖がりの芹ちゃんもついてくることになり、私たちは三人でさいのいりえに向かいます
昨晩とはうって変わっての快晴。
波はまだ少し荒れていますが、特別危険なほどではなく、問題は無さそうでした。
昨日見た洞穴に入り、湿った砂を踏んで奥へ。
折角の陽光も直接刺さないせいか、そもそもまだ大して時間が経っていないからか、どんよりとした空気を感じました。
だというのに、私はこの時とてもわくわくとしていたのです。
民男さんが南京錠を外し、フェンス扉を開けた時など、駆け出して突入したいような気持にすらなっていました。
実際には、怖がって腕にしがみ付く芹ちゃんのせいもあり、民男さんの後ろについて、大人しく入ったのですが。
入ってすぐは、特に何も感じませんでした。
防波堤が続き、その先にまさに「入江」と言った感じの空間があることはわかりましたが、角度のせいで奥の方は見えませんでしたから。
だけれど、防波堤の上を歩き、入江の正面のあたりまで歩いた時、私はつい「おお」と息を吐いてしまいました。
-
さいのいりえは、いかにも心霊スポットというようなおどろおどろしさのある場所ではありませんでした。
まさに、自然の作った神秘的な美しさと言うべきでしょうか。
岩山が、齧りとられたように弧を描いた壁となって聳え、その景色は、見ている私を圧倒しました。
( ゚д゚ ) 「あんまり余計なものを見るなよ」
つい呆けて景色に見入っていると、先を行く民男さんに注意されました。
我に返り、芹ちゃんと共に小走りで後を追います。
入江の奥には、水の流れ込む岩の割れ目のような洞窟がありました。
私たちが入ってきた洞穴と違い、岩壁の中に潜ってゆく、深くて光の無い穴です。
水子の祠は、そこにありました。
木組みの、あまり大きくない祠で、中にお地蔵さん(仏像?)がありましたが、お札らしきものは見当たりません。
( ゚д゚ ) 「やっぱり流されてたか……しかも、コマが倒れてやがる」
祠を挟む、両の岩壁の中ほどの高さの大きく突き出した岩の上に、狛犬が置かれていました。
しかし、民男さんが気づいた通り、片方は倒れており、落ちていないのが不思議なほど危うい状態でした。
( ゚д゚ ) 「せめて札だけ置いてくるか。人を連れてこねえとアレは戻せねえな」
「ちょっと待ってろ」とだけ行って、民男さんは祠に向かいました。
祠へ行くには、洞窟へと流れ込む水場を、飛び石の要領で行かねばならないのですが、民男さんは軽々と渡ってゆきます。
-
民男さんを待つ間、私は周囲をきょろきょろと見回していました。
本当は色々と歩いて見たかったのですが、やはり芹ちゃんが離れてくれないので、その場で見るしかありません。
(゚、゚トソン 「あ、見て芹ちゃんあそこ……」
私たちから祠を中心に見て、左側。カーブを描いく岩壁にはまだ乾ききって居ない波の跡がありました。
目測だと、私の膝が沈むくらいでしょうか。
くるぶしの深さでも危ういことがあると考えれば、安全な高さとは言えません。
防波堤があっても対して高いものでは無いので、容易く超えてきてしまうのでしょう。
潮の満ち引きの知識も無く迂闊に入れば、逃げ場もないので確かに危険です。
なんとなく、この場所のいわくの正体が分かった気になってきて、私はさらに目を凝らしました。
そして一瞬ぎょっとしてしまいました。
先ほど見た岩壁の前は、所々に岩が突き出した砂場になっていたのですが。
(゚、゚トソン 「積み石……」
ミセ*゚ ,゚)リ 「…………」
積み石と言っても、平たい石をただ縦に摘んだだけの簡素なものです。
それが、その砂場にずらりと、一目では数え切れない程並んでいたのです。
一体、誰がこんな態々場所に来てやったのでしょう。
水子が集まる土地ならば、供養にと積み石をしようとする精神はわからなくもありませんが、やはり不気味です。
-
( ゚д゚ ) 「早く戻るぞ。早くコマをなおさにゃ、また札が流されるかもしれん」
札を納め終えた民男さんの言葉に従い、私たちはやや速足で出口へ向かいました。
ちょっとした探検は、これで終わりです。惜しい気持ちもありました。
積み石や祠こそ不気味ですが、風景自体は神秘的で美しかったものですから。
とはいえ物理的に危険があるとなれば、長居も出来ませんし。
なに、またの機会に、また入らせてもらえばいいのです。
特に心霊的なことも、危険な目にも遭いませんでしたし、祖母も誰かと一緒なら許してくれるでしょう。
フェンス扉を閉め、民男さんが念の為に鍵をかけなおすのを見ながら、私はそんなことを思いました。
そんな感じで、私は一応満足して普段の調子に戻っていたのですが、なぜか芹ちゃんは、洞穴を出ても私から離れようとしません。
顔を見ると、相変わらず強張った青い顔。きゅっと結ばれた口が、ちょっと愛らしい。
(゚、゚トソン 「そんなに怖いのなら、ついてこなければよかったのに」
ミセ*゚ ,゚)リ 「だって、おばあちゃんが、お姉ちゃんが招かれてるかもしれないって、言うんだもん」
(゚、゚トソン 「私が?」
ミセ*゚ ,゚)リ 「うん。さいのいりえのこと、すごく気にしてたし」
(゚、゚トソン 「……それで、私にそんなにしがみ付いてたんですか?」
ミセ*゚ ,゚)リ 「……うん」
(゚、゚トソン 「もう……でも、ほら。私はどこにも行ってませんし、もう大丈夫ですよ」
-
(゚、゚トソン 「そもそも、おばあちゃんの言っていた招かれる云々も、事故を起こさないための迷信でしょう」
ミセ*゚ ,゚)リ 「……」
(゚、゚トソン 「確かにちょっと、感じる土地ではありましたけど、霊がどうとかはちょっと考えすぎですよ」
ミセ*゚ ,゚)リ 「……じゃあ、ちょっと、聞いていい?」
(゚、゚トソン 「……『お姉ちゃんの肩にしがみついてる赤ん坊なに?』とか冗談でもやめてくださいね」
ミセ;゚д゚)リ 「ヒェェェッ、言わないよそんなこと!」
(゚、゚トソン 「じゃあなんです?」
ミセ*゚ ,゚)リ 「あのさ、いりえの入口って、ちゃんと鍵しまってたよね」
(゚、゚トソン 「ええ。民男さんが外すの見てましたし」
ミセ*゚ ,゚)リ 「昨日の夜の雨でさ、波荒れてたんだよね」
(゚、゚トソン 「そうですね。結構高い位置に波の跡ありましたし」
ミセ*゚ ,゚)リ 「……ああいう積み石ってさ、簡単に崩れるよね」
(゚、゚トソン 「まあ、積んでるだけですし」
ミセ*゚ ,゚)リ 「……それこそ、波かぶったりしたら、ふつうは崩れちゃうよね」
(゚、゚トソン
ミセ*゚ ,゚)リ 「じゃあさ」
-
ミセ*゚ ,゚)リ「…………あの積み石って、いつだれがやったの?」
.
-
(゚、゚トソン
私は、その質問にすぐには答えられませんでした。
.
-
―――以上が、私が実際に経験したお話です。
一応この通り、私は何かに憑かれたりとか、怪奇現象によく出会うということもなく、平穏に生きております。
そう言った事態になれば、もう少しおどろおどろしいお話を出来たかもしれないので、少し惜しいですが……。
嘘です。憑かれたくありません。勘弁してください。
―――と。余談なんですが、お話しさせていただきました『さいのいりえ』。
例の震災の時に祠と狛犬が壊れてしまい、今は誰も立ち入っていないそうです。
震災があってしばらくは、漂着物の捜索のために人が入ることも多かったのだそうですが、
その作業に従事した人たちが、幾度となく不可思議な現象に見舞われたとかで。
ですので、もろもろの作業が済んでからは、滅多に人が近づかなくなったそうです。
狛犬も祠も壊れたまま、入口だけを厳重に封じられて。
もし、皆さんがこれからの夏、海辺に遊びに行くことがあれば、どうぞお気を付けください。
特に、「危険」であるとか警告された場所には、滅多に近づきませんよう。
そこにある危険が、人の理解が及ぶものとは限りませんから…………。
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38本目終り
次どうぞ
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乙、ぞわっとしたわ
39本目もらいます
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.,、
(i,)
|_|
ー-拝啓、カーチャン。
('A`;)「あっぢぃー…」
こちらももう夏の日差しが殺すぞ!と言わんばかりに俺を攻めてきます。
('A`;)「はやく帰って現行の書き溜めしよ…」
それでも元気にやっています。
('A`;)「うおドアノブあつっ!」
………こんなこと話したら暑さに頭をやられちゃったんだと思われそうだけど、
('A`;)「うへー…外より部屋の方が暑いなこれ…窓開けよ」
俺はこの夏不思議な体験をしました。
('A`;)「PCはやくつけー!ネタ忘れちゃう!!この低スペ!」
それは、
('A`;)「………ねみぃ…」
('A`)夏の思い出のようです( ^ω^)
.
-
…なんだろうこのニオイ…
……甘いような…苦いような…
………そう、砂糖が焦げたようなニオイ。
…………懐かしいなあ、小学校の頃の理科でべっこうあめ作ったなあ。俺の班のだけすげぇ煙出てんの。臭かったなあ。
……………つーか…
('A`;)「くっせぇえええ!!!」
こんなにゆっくり昼寝出来るのも久々だというのに、最悪な目覚めだ。
つーか今何時だよ。
俺は外の明るさを知るために窓の方を見た。
まぁ、16時くらいに寝たんだから遅くても19時かな。
しかし、予想とは180度違う色が、窓全面に写されていた。
-
…緑だ。
('A`)「……」
いやいやいや、待て待て。常識的に考えて緑はねぇわ。これはまだ夢ん中だわ。覚めろ覚めろ覚めろ覚めろ…
「あーっ!!もう起きちゃったのかお!!?」
( A ;)「!?」
背後から確かにマヌケな声がした。ハッキリと。
俺は一人暮らしだ。ついでにアパートだが、あんなに鮮明に隣の家の声が聞こえるわけが無い。……泥棒…?いや、幽霊かもしれない。
後ろを向くのが、怖い。
( A ;)「………ッ」
どうするどうするどうするどうするどうする
「あのさ、そんなに怯えないで欲しいんだお…」
('A`;)「…?」
俺はそこで初めて奴の姿を見た。
( ^ω^)「……どうも、妖怪ですお」
…馬みてえな顔したピザデブだった。
-
('A`;)「………幽霊じゃねえの…?」
( ^ω^)「え、えぇ、まあ…その妖怪ですお」
あっこれアカン人や。
('A`)「………幽霊じゃなくてただの変態だった…」
(; ^ω^)「えっ!?いやいや!この馬の顔被り物じゃないお!!」
('A`;)「被り物じゃなかったらなんだってんだよ。まあ、幽霊じゃなくてよかった。これなら通報だけで済む……不法侵入かな」
えーっと携帯は確か…
(; ^ω^)「ま、待って欲しいお!!馬面という妖怪を知らないのかお!?」
俺が携帯をゴソゴソ探していると、ピザデブは必死そうに身を乗り出してきた。
('A`;)「あ?知らねえよ、俺そっち系興味ないし」
( ^ω^)「ぜひぐぐって欲しいお!」
('A`;)「はぁ…」カチカチ
仕方なく俺はつけっぱなしだったPCでぐぐった。うまづら…っつったっけ?かっこわりぃ名前。
何件かヒットして、一番上のまとめをピザデブに聞こえるように読み上げてみた。
('A`)「えーっと…
『戸を開けたまま昼寝していると現れた妖怪。
昼寝をしているといつの間にか家に入り込んでいる妖怪。腹を冷やさないよう毛布をかけてやる、蚊取り線香を炊き、日光が直接あたらないように、庭に植物を植えて緑のカーテンを作る。
起きる時間が近付くと、口から美味しい晩ご飯の匂いを出して、心地よく目覚めさせる。目を覚ますと姿を消してしまうが、食卓には夕飯が用意されている。味はとても美味しく、食べると出世する。』………」
( ^ω^)「おっおっお」
('A`)「俺の知ってる妖怪と違う」
福の神か何かの間違いじゃないのか?
-
('A`)「まあ、これで決してお前は妖怪なんかじゃないと分かったな。」
( ゜ω ゜)「はぁ!?いままで何聞いてたんだよてめえ
僕は馬面!てめえに親切しにきてやったんだけど!?」
(;'A`)「だってそうだろ!?テメーの言ってる馬面は、蚊取り線香炊いてくれんだろ!?
テメーが炊いてんの飴細工!!!とても美しい流曲線を描いている飴細工!!!!
くせぇんだよさっきから!つか火事にならないうちに目ぇ覚めてよかった!!!」
( ^ω^)「だって蚊取り線香って緑色しかないじゃん…もっと色違いのやつとか欲しかったんだ…」
(;'A`)「女子か。
だからってわざわざこんな業物用意するか?
あとな、庭に植物を植えて緑のカーテンを作るんだろ?
お前、窓に何を思ってほうれん草吊るしてんだよ」
( ^ω^)「植えた植物がすぐ育つわけねーだろ」
('A`)「そこは妖怪の力とかねえのかよ」
∑(; ^ω^)ハッ
('A`)「帰れ」
-
相手してるだけで疲れてくる…
もう通報すんのも面倒だし、そのまま帰すか…
('A`)「とにかく、俺は妖怪(笑)に付き合ってる暇はないんだ!」
( ^ω^)「昼寝してた癖に…」
(;'A`)「疲れてたの!ほっときやがれ!!
はぁ……通報は勘弁してやる。さっさと消えてくれよ…」
( ^ω^)「だったら帰る前に僕特製の夕飯を食べてくれお!感想を聞きたいんだお!」
(;'A`)「あぁ?」
さっさと去ってくれない馬鹿面に苛立ちながら、俺は放置してたPCをもう一度目をやる。
( ^ω^)「馬鹿面じゃないお!馬面だお!」
『食卓には夕飯が用意されている。味はとても美味しく、食べると出世する。』
('A`)「ふーん…出世ねぇ……」
( ^ω^)「君も同僚を蹴落とし、上から目線で元上司を顎で使いたくないかお!?」
('A`)「そこまでブラックに考えてなかったけどさ、やっぱ出世は夢見るよな」
怪しいけど、夕飯作ってくれたんだし食うだけ食ってみるか。
-
前言撤回。コイツは夕飯なんか作ってなかった。
('A`)「……これ何?」
( ^ω^)「ハムカツ」
('A`)「俺の目の前には奇声をあげる物体Xしか存在しないんだけど。」
( ^ω^)「ちょっと料理苦手なんだお。でも頑張って作ったんだお!食べると出世は間違いなし!」
そう、重要なのはそこだ。正直コイツの作る料理なんか期待してなかった。食べ物にすらならないとは思ってなかったが…
食べれば出世…食べれば出世…食べれば出世…食べれば…食べれば…
(;'A`)「……えぇぇえいっ!」パクッ
(;'A`)モグモグ
( *^ω^)「どうだお?どうだお?」
('A`)「…」
(;'A`)「おえっ…」
ただいま映像が乱れております。
しばらくお待ちください。
.
-
(#'A`)「テメェほんとにふざけんなよ!?せめて食べ物作れよ!!!」
( ^ω^)「で、でも!これで君は出世間違いなし!」
(#'A`)「『味はとても美味しく』の部分はどこいったんだ!この腐れダメ妖怪がァ!」
(; ^ω^)「がーん……、やっぱり僕は妖怪に向いてないのかお…」
('A`)「迷惑をかける妖怪なら100点満点なんだけどな、馬面としては最低だな」
(; ^ω^)「うぅ…じゃあ僕の…僕の存在意義がなくなっちゃうお……こんなんじゃ僕…僕…死んじゃうお……」
('A`)「……し、死んじゃう?」
( ^ω^)「妖怪は、人間が信じてきた、記憶に残っているからこそ今も存在するお…妖怪の『死』とは忘れられることだお。僕も誰かに忘れられちゃったら死んじゃうんだお…………いや、死ぬとはちょっと違うのかも。誰にも見つけてもらえず、自分のする悪戯をみても人間が起こしたものだと言われ…存在意義もなく、誰とも関せず、ただ意識があるだけの存在になっちゃうんだお…」
('A`)「……何言ってるかあんまりわからなかったぞ。」
( ^ω^)「す、すまんお…」
コイツのいうことは理解できなかったし、同情ってやつもしなかったけど、本気で落ち込んでるのは分かった。
…どんな気分なんだろうな、誰にも相手してもらえずただ彷徨うってのは…
-
('A`)「……馬面、じゃなくなったらいいんじゃねえの?」
( ^ω^)「……えっ?」
('A`)「だからさ、馬面は向いてないんだから別の…もっとこう…妖怪らしく、人間に迷惑をかけるやつになったら?」
迷惑をかけることに関しては天才的だし。
( ^ω^)「…そういう面でも向いてなかったら…どうするお?」
('A`)「それくらい自分で考えろよ。
……それにさ、お前みたいな奴が俺の記憶から消えることねぇから。今日だけでこんなに迷惑かけられたんだ。嫌でも忘れらんねぇよ。」
('A`)「…だからお前が死ぬことは、ないよ」
( ω )「……そっか………うん、そうだおね……」
馬面は一人で何度も頷き、ボソボソと喋っている。
……泣いてんのか?
-
( ^ω^)「決めたお。僕…僕もっと有名な妖怪になるお。」
('A`)「おう」
( *^ω^)「もっと人間に恐れられるような妖怪になるお!!」
('A`)「おう」
( *^ω^)「そうだ!最近できた妖怪なんだから近未来的な悪戯をする妖怪になるお!」
('∀`)「…おう」
( *^ω^)「それでももう少し、人のためになる妖怪がいいお」
('∀`)「…おう」
( ^ω^)「そしたら、これ以上君に迷惑かけられないから…僕、もう行くお。」
('A`)「今更だな」
( ^ω^)「そうだおね、今更…、今更だけど、ほんとにありがとうお
…………ほんとに僕のこと覚えててくれるお?」
('A`)「忘れたくても忘れられないだろうな」
( ^ω^)「ありがとう…」
-
気が付いたら、俺は昼寝していたときの体制になっていて、腹には毛布がかけられていた。
('A`)「……最後の仕事はしてったんだな。」
どうせなら出世の方をしてくれたらいいのにさ。
電気のついていない部屋には、PCの光だけが部屋を照らしていて少し眩しい。
('A`)「…今日はもうこのまま寝るとするか。」
俺はPCの電源を落とした。
-
( ´_ゝ`)「そこで弟者のやつがさー」テクテク
_
( ゚∀゚)「マジかよ」テクテク
::::::::::::::::::::::::...... ........:::::::::::::::::::::::::::
γ ⌒ ⌒ `ヘ
イ "" ⌒ ヾ ヾ ドガァァァァァァァァン.....
/ ( ⌒ ヽ )ヽ
( 、 , ヾ )
................... .......ゞ (. . ノ. .ノ .ノ.........
:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....| |..., , ノソ:::::::
_ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''! i;;;〜-ヽ_ii_i=n_ [l h__
/==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ ヾ 「!=FH=ロロ
¶:::-幵-冂::( ( |l | ) )=HロΠ=_Π
Π=_Π「Ⅱヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
Д日lTl,,..:''''" ""'''ー-┬ーr--〜''"" :::Д日lT::::
FH=n.:::::' | | :::FL日l」:::::
ロΠ=:::::.:. ノ 从 ゝ .::田:/==Д::
口=Π田:::. .::::Γ| ‡∩:::::
Γ| ‡∩Π::.... ...:::Eヨ::日lTlロ::::
Д日lTlロ_Π::::....... ...::::::::田:凵Π_=H:::
=Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl
(;´_ゝ`)そ「ナニィィイ!?」
_
(; ゚∀゚)そ「アパートが爆発した!?」
-
( ^ω^)『近代的な妖怪!それは妖怪PCの電源を落としたら爆発するウイルスをまき散らす!!なんてのはどうかお?』←置き手紙的な何か
(# A )「あ……あの馬鹿面ァ…」
ー-拝啓、カーチャン。
(# A )「絶対に…絶対に、」
俺はこの夏不思議な体験をしました。
でも、
(#'A`)「忘れてやるからなああああッッ!!!!!!」
忘れることにします。
(#'A`)夏の思い出のようです(* ^ω^)
おしまい。
(
)
i フッ
|_|
余談ですが、俺は一生出世することなく平社員を続けました。
-
お借りしたお題
・幽霊かと思ったらただの変態
・ほうれん草
・ハムカツ
・爆発オチ
・電源落とすとPCが爆発するウィルス
39本目おわりです。
ジョルジュのAAずれててすまん
-
>>544
なんというww絶対来て欲しくねぇwww
投下します(^o^)
-
.,、
(i,)
|_|
lw´‐ _‐ノv「夜の蜘蛛は親に似ていても殺せっていうじゃん」
(,,゚Д゚)「ですねぇ」
lw´‐ _‐ノv「実際出来る?」
(,,゚Д゚)「難しいですねぇ」
lw´‐ _‐ノv「私でも?」
(,,゚Д゚)「先輩似の蜘蛛なら躊躇なくいける気がするッス」
lw´‐ _‐ノv「酷い!私はうら若い乙女なのよ!」
(,,゚Д゚)「くそぉ…こんな性格なのに女ってこの世はどうなってんだよ」
[ (,,゚Д゚)笑顔は本来…のようです]
-
lw´‐ _‐ノv「まぁ私は蜘蛛になんかならないけどね」
(,,゚Д゚)「ぜひならないでほしいッス」
lw´‐ _‐ノv「[恐怖!蜘蛛女!]とか嫌でしょ」
(,,゚Д゚)「え、映画でも撮るの!?」
lw´‐ _‐ノv「昔B級ホラーであったよね」
(,,゚Д゚)「あれはひどかった」
lw´‐ _‐ノv「あれが私だったら」
(,,゚Д゚)「SANチェック必要ですね」
lw´‐ _‐ノv「美しすぎる意味でか」
(,,゚Д゚)「ホラー的な意味でだバカ野郎」
-
夜。
(,,゚Д゚)σД「つーたんは俺の嫁っと…」prrrrrrrrrr…
(,,゚Д゚)「む?モララー?」
(,,゚Д゚)】「どしたモララー?」
(;・∀・)】「どしたじゃねえよ!シュール先輩が、先輩が!」
-
(,,゚Д゚)】「シュール先輩が、刺された…?」
(;・∀・)】「あぁ…基地外に襲われて、先輩俺をかばって」
( ;∀;)】「タカラ!俺どうすれば…」
(;,,゚Д゚)】「と、とりあえおちつけ!救急車だ!救急車呼んでお前は応急処置を…」
俺の指示で先輩は病院へ運ばれたものの、時すでに遅く先輩はそのまま帰らぬ人となってしまった。
-
葬儀
lw´ _ ノv
先輩は普段姿からは考えられない物も言わない静かな姿になっていた。
川; -;)「うぅ…シュールゥ…シュールゥ…」
ノハ;⊿;)「シュー姉ぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
遺族達は声を上げて泣いていた。
( ;∀;)「畜生!畜生!先輩ぃ!」
モララーも、誰もが先輩の為に涙を流していた。
だが俺は泣けなかった。
確かに悲しかった。明日から先輩の笑顔を見れないと言うのは寂しかった。
しかし。
俺にはそれ以上の怒りが湧いてきた。先輩を、ここにいる皆をこんな思いにした奴が憎かった。
(,,Д)「…先輩」
安心してください、先輩。
俺の足元に蜘蛛が張った。無意識に踏み潰し、踏みにじった。
-
その時自然に顔が満面の笑みと化した。
(,,^Д^)「貴方の仇を取るまではこの笑顔は崩しませんから」
踏み潰された蜘蛛は何やら悲しそうな雰囲気を醸し出した。
…その後しばらくして一つの猟奇殺人が起きるのはそう遅くない事実である。
[ (,,^Д^)笑顔は本来…のようです]
(
)
i フッ
|_|
-
40本目でした。使用お題は
[気が狂う]
です。
一つって…orz
-
なんだかんだ先輩は愛されてたんだなーって思うと、その狂気も分かる気がした
おつおつ
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四十一本目もらいます
-
.,、
(i,)
|_|
-
誰かが君の肩に優しく手を置いたような、そんな温かさを感じる。
それが幻覚や夢の類であることは、うっすらと気付いていた。
やがて君は、ゆっくりと瞼を開く。
見渡す限り、どこまでもほうじ茶だった。
どこまでも続く黄金色の海面と、雲一つない空が辺り一帯の風景と成していた。
君の素足を膝まで濡らすお茶の水面が、穏やかな波のようにわずかに揺れている。
「……えっ?」
理解の岸辺からあまりに遠く、全てが混乱していた。
悲鳴めいた甲高い声を、自分の喉が鳴らしたことに驚く。
どこかへ向かうには勝手が分からず、泳ぐには浅すぎる。
どうすることも出来ず君は、その場にしゃがみこむ。
ワンピースのすそが一瞬水の上で踊り、やがて沈んでゆく。
-
君は両手で目の前の液体をすくい、顔を近づける。
恐る恐る口元に当てると、海は確かにほうじ茶の味がした。
冷たいほうじ茶の感覚を、目をつぶって追いかける。
香ばしさと微かな苦味がやがて胃にたどり着き、ゆっくりと体のなかに溶けていった。
透き通ったほうじ茶の海の真ん中に一人。
何かを区別する壁もなく、微かな波の立つ音以外は何も聞こえない。
「……」
理解出来ない世界を、君は少しずつ飲み込んでゆく。
飲みきれないほどのお茶もあるし、しばらく飢え死にはしないな、なんて君はぼんやり考えていた。
-
熱風と喪失のようです
.
-
しゃがんだままの姿勢で君は、ほうじ茶の浅い海の底に手を触れた。
地面はつるつるとなめらかで、まるで自分がコップの底にでもいるような気がした。
意識して深呼吸をすると、お茶の香りが鼻を抜ける。
いったいなぜこんなことになったのだろうと、君は考える。
(そうだ、ベランダに座ってた)
(……)
(熱風が過ぎていったんだ……)
ここにいる少し前のことを、次第に思い出してゆく。
仕事がお休みの日、君はしばしばベランダに座っている。
一畳も無い狭いベランダにピクニックシートを広げ、ただ座っている。
視界は壁に遮られ、エアコンの室外機くらいしか見るものはない。
本を読んだり、壁と屋根の隙間の僅かな空を眺めて過ごすのが生活の一部だった。
-
lw´‐ _‐ノv「ずいぶん急いでますね、ホライゾンさん」
遥か頭上の雲を、吹き抜ける風が動かしてゆく。
時折通る風に名前を付けて呼びかけるのが、君の最近の戯れだった。
lw´‐ _‐ノv「ツンさんは先に行ったみたい」
lw´‐ _‐ノv「えっ? 西の方だったかなー」
lw´‐ _‐ノv「いえいえ」
lw´‐ _‐ノv「……」
やがて君は雲にも風にも飽き、物思いにふける。
昨日見た映画の切れ端が浮かんでは消え、混じり合った映像が新しい絵を描く。
君は、人が進化するお話しが好きだ。
昨日の映画の中で学者は新人類の到来を語り、別の映画の主人公は意思の力で物事を変える。
君はそういうお話しを好み、延々と繰り返し見てきた。
何故なのだろう、君は考える。
-
lw´‐ _‐ノv(どうして進化に惹かれるんだろう?)
lw´‐ _‐ノv(……)
答えはコンビニのようにどこにでもあり、そこにすぐさまたどり着いた君は一瞬顔を歪ませる。
ひどく簡単で、普遍的な事実だった。
速すぎてよく分からない日々のなかで、結局君は老いてゆく。
あるいは君がこうしてよくベランダで過ごすのは、少しでも時間を遅く感じたいからなのかもしれない。
自然と君はため息を吐き出していた。
lw´‐ _‐ノv「はぁ……」
lw´‐ _‐ノv「……夕ご飯何にしよう」
lw´‐ _‐ノv「スーパーにタイ米なんて置いてなかったしなあ……」
自分という存在は、今まで生きてきた過去の積み重ねだ。
目に見えぬ形でそれは降り積もり、足かせのように縛る。
そのくせ時間は一瞬で過ぎてゆき、重くなり続ける足かせをどうすることも出来ない。
君は、いっそ何もかも吹き飛んで消えてしまえばいいと思う。
その瞬間、煮えたぎるような熱風が君を襲い、目の前が真っ白になった。
-
「……」
ほうじ茶の海の真ん中で、君は神の存在証明という言葉を思い出していた。
神の存在証明とは、神様がいるかいないか問いただすことではない。
神様がいることを、どう論理的に表せるかといったものだった。
自分がこんな状況にいることを、もしかして神様のせいなのではと君は考える。
「……本当にみんな」
「吹き飛んでしまったのかな」
「……」
「……えっ?」
思わず呟いた独り言は、違和感だけを残して消えていった。
自分のではなくまるで他人のような、生まれて初めて聞いた声を、君は発したような気がした。
「……」
「……あー、あー、のど、喉のテスト中」
「あいうえお、かきこけ……」
「やっぱり声が変だ……」
-
君は自分の両手をじっと眺める。
本当にこれが自分の手なのか確信が持てず、どこか気持ちが悪い。
いつもと声が違うだけで、こんなにも不安になるなんて君は初めて知った。
心細さからか、君は自分の名前を口に出した。
「……素直シュール」
音域が低く、普段とは異なる自分の声。
声の異変は、他人に呼びかけられているような錯覚を起こす。
それでも君は、自分がシューと呼ばれた存在であることに変わりはないと半ば無理やり思い込む。
いつもの自分は、こんな時にどうしていただろうか。
「……教会の窓に赤い影」
「珊瑚の森を食べつくす〜」
「カニをやっつけろ〜」
「カニをやっつけろ〜!」
君はしゃがむのをやめて海の底に座り込み、足を前に伸ばして歌った。
聞き慣れない自分の声で、けれどそれすら楽しむように歌を歌った。
だんだんと気分が乗り、君はやっと普段の調子を取り戻す。
海で海の歌を歌うのは、ベランダでベランダの歌を歌うよりずっといい。
-
しばらくそうして過ごしていると、背後から誰かの声が聞こえたような気がした。
「……すみませーん」
「そこの方〜」
君以外の誰かが近くにいるらしい。
こんな海の真ん中に一体誰が、と君は訝しみながら後ろを振り返る。
バシャバシャとほうじ茶を掻き分けて近づいてきたのは、パンダだった。
手のひらに乗りそうな、とても小さなパンダが泳いでこちらへと向かってくる。
ほうじ茶の水面から白黒の頭を浮かばせ、彼は真っ直ぐ君を見つめている。
(゚、゚トソン「こんにちは〜」
「こ、こんにちは……」
(゚、゚トソン「コミュニティセンターを見ませんでしたか?」
「……見てないよ」
(゚、゚;トソン「そうですか……、突然すみませんでした」
がっくりと肩を落とし、ミニチュアパンダはすぐにその場を去ろうとした。
その姿を見て君は、何も考えずに声を掛ける。
-
「あの」
(゚、゚トソン「はい?」
「えっと……、そうだ」
「鏡か何か持ってない?」
(゚、゚トソン「僕の腕時計で良かったら」
(゚、゚トソン「この時計、裏面が鏡みたいに反射するんです」
「ありがとう」
手渡された腕時計は、パンダの体格に合った小さなものだった。
パンダが喋ることよりも、パンダが時間を気にすることに君は内心驚いていた。
何気なく時刻を確かめると、お昼過ぎを示している。
この時計は正確なのだろうか、ともかく針は一定のリズムで動いている。
君は手のひらの上で腕時計をひっくり返す。
時計の裏蓋に映っていたのは、君ではなく別人の姿だった。
(#゚;;-゚)
-
(#゚;;-゚)「……えっ?」
細部までは分からないが、確かに見知らぬ人間がそこにいる。
先の歌を呟くと、腕時計の鏡面に映る口元も同じように動いた。
君は声も顔も髪も失い、代わりにあるのは別の何かだった。
それともこれが、何もかも吹き飛んでしまった跡に残った自分なのだろうか。
体中から血の気が引いてゆくのが分かる。
自然と片手を海の底に付き、君はうなだれる。
(゚、゚トソン「あのう、どうかしましたか?」
(#゚;;-゚)「ううん。……思ったより日焼けしちゃってて」
君は何か別のことを考えなければと思う。
キラキラと湿るパンダの体毛をぼんやりと眺める。
-
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「コミュニティセンター」
(゚、゚トソン「えっ?」
(#゚;;-゚)「そこに行ってどうするの?」
(゚、゚トソン「……ビョーキを治すために、お話しを聞きに」
(#゚;;-゚)「ビョーキ?」
(゚、゚トソン「はい、この通り……」
そう言ってパンダは、君の方に背を向けた。
小さなバッグを背負っていて、彼の背中はほとんど見えない。
(#゚;;-゚)「……えーと、素敵なバックだね」
(゚、゚トソン「それじゃないですよ。もう少し下のほうです」
そう言われて視線を落とすと、水面下で揺れる彼の尻尾が目に入った。
まるで適当に作ったぬいぐるみみたいに、尻尾の色は白ではなく黒い。
(゚、゚トソン「ある日目覚めたら、尻尾が黒くなっていたんです」
(゚、゚トソン「水仙の花みたいに真っ白だったのに」
-
(#゚;;-゚)「……」
(゚、゚トソン「こんなパンダ、どこにもいないですよね……」
(#゚;;-゚)「……」
(゚、゚トソン「すみません。……それで、えっと、コミュニティセンターに行けば」
(#゚;;-゚)「いいよ、私も探すの手伝う」
(゚、゚;トソン「色々なお話が聞け、……えぇ!?」
(#゚;;-゚)「困ってるパンダ君を一人で行かせたりしないよ。私の目が黒いうちはね」
君の華麗なパンダジョークに、彼はきょとんとしている。
少しして君は、もしかしてパンダ差別になるんじゃないかなと、早くも自分の言葉を後悔し始めた。
けれどすぐに彼はクスクスと笑い出し、君は安心する。
(#゚;;-゚)「私とパンダ君、合わせて目が4つ。はやく見つかるよ」
(゚、゚*トソン「……あ、ありがとう」
(#゚;;-゚)「こちらこそ、時計を貸してくれてありがとね」
-
(゚、゚トソン「僕はトソンって言います。よろしくお願いします」
(#゚;;-゚)「私は……」
君は自分が誰なのだろうと、一瞬戸惑う。
外見も声もまるで別人だ。
けれど自分自身であった過去や、名前は変わらずに覚えている。
一体何を失ったのだろう。
やがて君は、過去の足かせだけがどこにもないことに気付いた。
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「素直シュール」
(#゚;;-゚)「シューって呼ばれてるよ」
君は何者にでもなれる。
何故なら存在とは、未来へ向かって可能性を投げ掛け続けているのだから。
「シューさん」
「うん。早速出発しよう」
「はい、……ってそっちは僕が泳いできた方角ですよ」
-
「……じゃあ、そろそろ」
「うん。……ねえ、お隣のこの名前って」
「ええ、でぃちゃんって若い娘さんがいたでしょ」
「やっぱりそうなんだ」
「最後の方は大変だったみたいよ。焼けるように痛むって」
「……ほら、もう行くよ」
「あ、待ってよー……」
くぐもった声が頭上から聞こえた気がする。
気が付いた時には、いつもの静かな闇があるだけだった。
聞こえるはずもないのに、そんな気がしたなんておかしくて、私は人知れず笑う。
(#゚;;-゚)「……」
私はゆっくりと、眠りにつくように戻ってゆく。
尻尾の黒いパンダと自分を失った女の子の待つ海へ。
彼女たちは生きているのだ、きっといつか探し物を見つけられるだろう。
シューのお話しを私はいつまでも想い、彼女たちの可能性をどこまでも信じるのだった。
誰にも見つからない壁のなかで。
おわり
-
(
)
i フッ
|_|
-
四十一本目頂きました、ありがとうございました!
-
乙
不思議な話だった
-
何故かSIRENを思い出した。
乙
-
乙、誰もいないんなら42本目もらうよ?
-
どうぞ
-
もらっていいと思うよ
-
じゃあ42本目もらいますね
-
【( ´_ゝ`)兄者は弟者が嫌いなようです(´<_` )】
.,、
(i,)
|_|
-
(;´_ゝ`)っく暑い、なんでこんな暑い日までこんなことせなあかんのや・・・全部弟者のせいだ
( ´_ゝ`)しかしこのウイルスさえ完成すればやつの顔を見なくて済む・・・
( ´_ゝ`)名づけて「電源落とすとPCが爆発するウィルス」!
-
( ´_ゝ`)これをあいつのパソコンに仕掛ければ・・・・・・・・
(´<_` )ああ〜、疲れた、あずにゃん可愛いよ・・・さて、もうそろそろ切るか
::::::::::::::::::::::::...... ........:::::::::::::::::::::::::::
γ ⌒ ⌒ `ヘ
イ "" ⌒ ヾ ヾ ドガァァァァァァァァン.....
/ ( ⌒ ヽ )ヽ
( 、 , ヾ )
................... .......ゞ (. . ノ. .ノ .ノ.........
:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....| |..., , ノソ:::::::
_ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''! i;;;〜-ヽ_ii_i=n_ [l h__
/==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ ヾ 「!=FH=ロロ
¶:::-幵-冂::( ( |l | ) )=HロΠ=_Π
Π=_Π「Ⅱヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
Д日lTl,,..:''''" ""'''ー-┬ーr--〜''"" :::Д日lT::::
FH=n.:::::' | | :::FL日l」:::::
ロΠ=:::::.:. ノ 从 ゝ .::田:/==Д::
口=Π田:::. .::::Γ| ‡∩:::::
Γ| ‡∩Π::.... ...:::Eヨ::日lTlロ::::
Д日lTlロ_Π::::....... ...::::::::田:凵Π_=H:::
=Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl
( ´_ゝ`)きっとこうなるに違いない
( ´_ゝ`)くっくっく、弟者よ、これも全て貴様が俺のアイスを食べたのが悪いのだ・・・
-
( ´_ゝ`)そんなこと考えてたら余計暑くなってきたな、確か新しく買ってきたのがあるからそれ食べよっと ガチャ
( ´_ゝ`)ふんふふんふふ〜ん、ガリガリ君はまじでうまいよな・・・
(;´_ゝ`)と、ありゃ?アイスどこやったけな
( )ここにあるぞ兄者
( ´_ゝ`)お、すまんな弟者ふんふふんふふ〜ん バタン
( ´_ゝ`)かー・・・ガリガリくんはやっぱうめえな
( ´_ゝ`)さてと、続き続き
-
夕方頃
( ´_ゝ`)やっと出来上がった・・・
( ´_ゝ`)さてと、あとはこれをあいつのパソコンに仕掛けるだけだ・・・っとその前に眠くなってきちゃったな、一眠りしてからにしようか
( -_ゝ-)ふふふ、俺が目覚めた時がお前の最後だからな弟者・・・
ギィ、バタン
( -_ゝ-)(ん?ドアの開く音?確か家には誰もいなかったはずなんだが・・・)
( )全く、パソコン開いたまま寝て・・・おら、兄者起きろ、ちゃんとパソコン切れよ
( -_ゝ`)ああ、弟者かすまんな・・・おと・・・じゃ?
-
( ̄<...゜ )どうしたんだ?兄者?
( ゜_ゝ゜)うわあああ!?弟者!どうしたんだその顔!
( ̄<...゜ )・・・兄者?覚えてないのか?
( ゜_ゝ゜)何をだよ!、それよりさっさと病院行かねえと!
( ̄<...゜ )・・・なんで病院へ行かなければいけないんだ?
( ゜_ゝ゜)は?何言ってんだよ!その傷なんだから行かなきゃ死んで・・・
( ̄<...゜ )だって俺はもう死んでるんだから
( ゜_ゝ゜)・・・え?何言ってるんだ?だってお前はこうして話して
( ̄<...゜ )本当に覚えてないのか?兄者がそのウイルスを作ってた本当の理由
( ´_ゝ`)本当の・・・理由?
( _ゝ )・・・ああ、思い出したよ俺がこのウイルスを作ってた理由、お前を殺すためじゃない
-
チリンチリン
( _ゝ )この風鈴・・・確か
流石兄弟小学生時代
(´<_` *)うまいな!あにじゃ!
( *´_ゝ`)そうだな、やはり夏はスイカに限る
(´<_` *)・・・なああにじゃ
( *´_ゝ`)なんだ?おとじゃ
(´<_` *)俺たちずうっと一緒にいような!
( *´_ゝ`)そうだな!ずうっと一緒にいよう!この風鈴に誓ってやる!!
(´<_` *)なんだよ風鈴に誓ってやるって
( *´_ゝ`)あはは、おかしいか?
( *´_ゝ`)(´<_` *)俺たちずっと一緒だからな!
( _ゝ )そう、だよな、約束したんだもんな、ずっと一緒だって
( _ゝ )・・・今そっちいくから
-
从;∀;ノ!リ人うう・・・でっかい兄者・・・
@# _、_@
(# ノ`) なんで・・・なんであんたまで・・・
( ・∀・)あ、すいません、ご家族の方ですか?私は警察のモララーです
@# _、_@
(# ノ`) これは・・・?
( ・∀・)あなたのもうひとりの御子息、確か1週間前に交通事故で死んだ流石弟者さんの頭部です、実は一昨日から頭部のみがなかったのです
@# _、_@
(# ノ`)そんな・・・どこにあったんですか?
( ・∀・)あなたのうちの冷蔵庫の中です
@# _、_@
(# ノ`)そん・・・な
( -∀-)・・・それとこれ、一応証拠品なんで持ち出し禁止なんですが・・・
@# _、_@
(# ノ`)これは
( ・∀・)風鈴です、壊れてもう使えませんが・・・おそらく大切なものなんでしょう?
@# _、_@
(# ノ`)これは昔二人に買ってあげた大事な風鈴ですが・・・なんでわかるんですか?
( ・∀・)だってまるで二人で守ってかのようになぜか弟者さんの死体があったのですから
-
【(*´_ゝ`)兄者は弟者が嫌いなようです(´<_`*)】
(
)
i フッ
|_|
-
【使用お題】
・電源落とすとPCが爆発するウィルス
・シチュエーションお題:冷蔵庫を開けると生首が入っていた
・壊れた風鈴
-
43本目、頂きます
.,、
(i,)
|_|
水深2㎝のようです
-
例えば、高いビルから地上を見下ろしたときとか、顔の近くで刃物を扱っているときとか、
こちらが十分に気を付けていれば安全なのに、一歩間違えば人生が終わる
そんなシチュエーションを目の前にに背筋がざわつくことはないだろうか
僕の状態を表すならば今まさにそんな感じだ。ただし、僕の1m程先にあるのは断崖絶壁でも鋭い刃でもなく
Σz;゚ー )リ「どう見たってただの水溜りだよねぇ」
大きい人なら大股で渡れる。少し小柄な僕でもジャンプをすれば簡単に飛び越せるような大きさの水溜り
そんな何の変哲もない水溜りに本能的な拒否感を感じてしまう
Σz ゚ー )リ「ばかばかしい。何の変哲もない水溜りじゃないか」
道路の端に落ちていた空き缶を八つ当たり気味に蹴り飛ばす
カン、コン、 ビチャ……ドプン
Σz;゚ー )リ「…………」
やっぱり今日は別の道から帰ろう
僕は波紋だけが漂う水溜りに背を向け、歩き出した
(
)
i フッ
|_|
おしまい
-
乙、こういうショート系いいな
-
どれも読み応えあったなァ
-
投下していいよね?
-
せめて半分は切りたいな
-
いいんじゃないか?
-
( ^ω^)見てろ
( ^ω^)夜が
( ^ω^)キモダメシ
-
44本目
.,、
(i,)
|_|
挽ようです
.
-
( ^ω^)ドクオ神社に一人
( ^ω^)あ゛だぢ
( ^ω^)行くよ今ずぐ
ピッピッピッピッピッピッピッピッピッ
『おおおブーン、一体どうしたんだもう遅いぞずっと待ってたぞ今日は肝試しだムードを大切に』
( ^ω^)「キモダメシ」
( ^ω^)「おいてかないでお」
-
『おおそうとも肝試しだよ早く来ないと食べるぞ』
『饅頭を』
( ^ω^)「やめてくれお〜ドクオー」
( ^ω^)「饅頭を」
「饅頭を」
( ^ω^)「饅頭を」
「饅頭を」
「饅頭を食べるぞ」
「賀歇汛兒子」
「饅頭を」
-
( ^ω^)あれでしょ?
遠くから見えてくるーー。
森。林。山。赤い鳥居。薄くぼやけてる。
国道999999号線に通る。自動車。かすかな音。
のかすかな赤い箱の匂い。
鳥居の下で待ってるドクオ。
ピッピッピッピッピッピッピッピッ
( ^ω^) 来だお゛
('A`) 登ろう
暫くあぜ道と重なる様にして見える山道を歩き
途中で地蔵を1回拝み、歩き出した
おにぎりがお供えしてあり、暫くあぜ道と重なる様に赤い鳥居をくぐり
途中で地蔵を一回拝み、歩き出した
おにぎりを持って行く事にして暫くあぜ道と重なる様に見える山道を歩き続け
地蔵を99999999999999999999999999999回拝んだ
金塊がわ゛だぢだぢに殺気を向けて
暫くあぜ道を歩き続けていた
おにぎりの中に血まみれの歯が入っていた
-
( ^ω^)ここが神社かお
('A`) ボロクソの古い賽銭箱があるな
('A`) 隣に女の写真貼ってある
('A`) 見てみるかい?
( ^ω^)五月蝿い
( ^ω^)見ろ
('A`) ひひっ、見るとも見るともさ
('A`) 白黒写真。黒目の大きい女が、仏壇の影からこちらを見ている写真だ
('A`) 一体、何の写真だ。これは
( ^ω^)次は箱。早くしろ
('A`) 何故急かす
('A`) お前の後ろに透けた人が居るぜ
( ^ω^)早く開けろ
('A`) いいのかい、もう直ぐ後ろに
( ^ω^)開けろ!!!!!!!!!!
('A`) い゛え゛え゛え゛え゛
ドカンッ
('A`) おかっぱ
('A`) これはおかっぱが入っている箱
-
('A`) おかっぱ
('A`) 頭の
('A`) おかっぱ
('A`) 頭の
('A`) おかっぱ
「えへへへへへへへへへへへへへへへへ」
.
-
( ^ω^)
僕はドクオを殴り続けた。
顔面がぐしゃぐしゃになるまで殴り続けたのだ。
「ァ………も、もう……ヤメ……テ……」
ドクオが、僕の下で潰れた声を上げる。
僕はやめない。ドクオの顔面に拳を叩き込み続ける。
( ^ω^)「峨咫艪梦揺脳元㕞魏帖能」
「ァ………ァ………ァ……………」
ドクオの握っていた日本人形がころりと石畳を転がる。
参道の階段を転げ落ちて、その音も遠くなっていく。
ふと、僕が顔を上げると、僕の前に、真っ黒な影が立っていた。
目と口だけがある影は、気持ち悪い程にニタニタ笑っており、僕を見ている。僕を見ている。僕は見られている。
怨念。
凄まじい怒りが滲み出している。
怖い。
僕は影を無視して再び拳を振り上げた。
お経ともつかぬ声を上げながら。
( ^ω^)「蔘廼岊夕珞源滅女崙」
-
(.;"_.;) ブーン遅いぞ
( ^ω^)うわ なんだおその顔 ぐちゃぐちゃだお
(.;"_.;) 生まれた時からこうなんだよォ
そう言った時、崩壊していたドクオの顔がぶくぶくと泡立った。
泡が全て弾けると、元に戻ったドクオの顔がそこにはあった。
('A`) ブーン遅いぞ
('A`) もう来ないかと思ったぜ
( ^ω^) すまんすまん、遅れてしまったお。行くお
-
('A`) 次は国道87号線の船黒錆トンネルだ
('A`) あそこは鬼門だ……日本で最も霊力の高い場所……
('A`) 空間にすぽりと穴を空け
('A`) 苔石にしてやるぜひひ
( ^ω^) 行こう
( ^ω^)ガードレールが溶けてるぞ
('A`) 本当だ
( ^ω^) お前には絶望させられた
('A`) 黙れ
-
( ^ω^)処女?
('A`) 暗がりで
('A`) コロス
( ^ω^)ひひひっ
( ^ω^) コロシタンダ。あんた
('A`) 昔の記憶が後ろから近づいて来る感覚、
('A`) みんな、寝た時は気を付けないと
('A`) 死んだ様な感覚に落ちるぞ
( ^ω^)それがどれだけの苦痛か
('A`)ましてや恐怖か
( ^ω^)おまえらにはわからない
('A`) わかりたくも無いんだろ、どうせ
-
( ^ω^)着いた。船黒錆トンネルだ
('A`) 穴ぐらだな。もはや
( ^ω^)見ろよ。花束が山の様に積み重なってる
('A`) 皆トンネルの中で死んだのかなぁ
( ^ω^)そうかもな。船着場だったんだぜ、ここ
('A`) こういう所には悪意で結界を張るのが一番だってよ
('A`) 生首もお供えされてたりして
( ^ω^)食べようぜ
('A`) 饅頭を?
( ^ω^)黙れ
-
生首を、食べるんだぜ。
.
-
('A`) ここに入れば戻れない
( ^ω^)でも、俺らにはこれしかないんだよな
('A`) 死ぬ程の痛みを味わって来た
( ^ω^)だから
( ^ω^)今しかねえんだよな
('A`) 死ぬ方法をずっと考えテタ
( ^ω^)デモ、知恵を貸シテクレタ
('A`) カエサナイト
('A`) カエサナイト
( ^ω^) オレダヂニ゛バ
( ^ω^)行こう
-
実は、そこにはトンネルなんて無かったんですけど。
.
-
/ \
/ \
/ (●) (●) \
| (トェェェェェェェェイ) |
\ \ェェェェェ/ /
-
(
)
i フッ
|_|
.
-
おしまい。
-
乙
-
>>612でびくっとした……乙乙
今回の百物語は狂気系が多い気がする
-
よく分からない怖さって嫌だな……
-
四十五本目もらうぞー
.,、
(i,)
|_|
土蔵 階下の蠢き のようです
-
(;,゚Д゚)「……だりい」
俺は、目の前の土蔵を見上げた。
大きくはないが、かといって小さくもない。
『──あんた、本当に留守番でいいの?
せっかくの夏休みなんだから、家族旅行くらい……』
(,,゚Д゚)『ンなことするガラじゃねえし。まず部活あるから』
『そう……あ、じゃあさ。
お母さん達が旅行に行ってる間に、蔵の整理してくれない? 部活が休みの日でいいから』
申し訳なさそうに頼む母の目は、声音とは反対に、強制の色が大層強かった。
-
そうして、祖父母と両親が旅行へ出掛けてから3日目。
日曜の本日、母上様のお望み通り、俺は無駄に広い庭の片隅にある土蔵の片付けをすることになった。
せっかくの休日。一人きりの家を堪能したかったが、頼まれた以上は仕方ない。
首に引っ掛けたタオルで汗を拭い、土蔵の扉に掛かる閂を外した。
-
(*,゚Д゚)「……お、涼しい」
土蔵の中は思ったより涼しかった。
ひんやりとした空気に満ちている。
これなら快適に作業が出来るかもしれない。
(*,゚Д゚)「よしよし」
──高さは2階建てほど。
ただし2階部分の床は、蔵の半分程度の幅しかない。
というか右側の壁から足場が張り出しているだけ、といった感じ。
左側はがら空きで、構造としては吹き抜けのようなものだ。
窓はといえば、高い位置に細いものがいくらかあるだけなので、
1階部分まで届く光が少なく、薄暗い。
庭にあった手頃なサイズの石をドアストッパーの代わりにして、扉を開けておく。
それでも光の届かない場所がある。壁を探ってスイッチを押すと、天井の明かりがついた。
(,,゚Д゚)(ちゃっちゃとやるか)
整理の仕方については、事前に指示されている。
まずは一番近いところから手をつけた。
*****
-
(,,゚Д゚)(お?)
1階の作業が終わりに差し掛かった頃。
隅っこに大量に積まれていた小物を持ち上げると、
その下から妙なものが出てきた。
(,,゚Д゚)(何だこりゃ……人形か?)
人形とは言ったが、作りは何というか、粗雑だった。
頭、胴体、両手足。それぞれ、適当に綿を詰めた布といった風情で、細かい造形をしていない。
それらのパーツをただ縫い合わせただけだから、ますます雑に見える。
薄汚れていて、ずいぶん古そうに感じた。
手足は左右で長さが違うし、胴体に対して頭がやけに大きいのでぐらぐらする。
のっぺりした顔面に目鼻と口が直接描き込まれており、
それもまた適当に描かれたように歪んでいた。
全てがアンバランスで、不気味だ。
やや小柄な人間ほどの大きさをしているので、余計に。
-
(;,゚Д゚)「何だこれ、きもちわりい」
後で祖父母に訊いてみようか。
ただ、ここにあるほとんどの品は曾祖父の私物らしく、
祖父母もこの土蔵に入ることは少ないから、訊いても分からないかもしれない。
人形を元の場所に戻す。
見なかったふりをして小物をしまう作業を再開させたが、
(,,゚Д゚)「……」
人形に見られているような気分になって落ち着かず、
溜め息をついてから、人形を壁と向かい合わせた。
作業に戻る。
手早く棚にしまい終えれば、1階の片付けはこれで終了。
(,,゚Д゚)(次は上か……)
腰に手を当て、上を見遣る。
──そのとき、ことん、という音が背後で鳴った。
-
音のした方へ視線をやると、
(;,゚Д゚)(うわ)
人形が倒れ、こちらに顔を向けていた。
頭が重くてバランスがとれず、倒れてしまったのだろう。
そうとは分かっていてもやはり気味が悪かったので、
もう一度、前のめりで壁に凭れるような体勢にさせた。
それから蔵の中央にある梯子を使って2階へ上がった。
2階は1階の半分程度の面積しかないし、物も少ないから楽だ。
近くなった窓を見る。まだまだ明るい。
(,,゚Д゚)(日が暮れる前には終わるか?)
*****
-
(,,゚Д-)「……」
瞼を持ち上げた。
ぼうっとする。
何だっけ。どこだっけ。何してたんだっけ。
ええと。
(;,゚Д゚)(……あ、しまった、寝てた)
そうだ。古雑誌の整理をしていて、ちょっと興味が湧いたのでぱらぱら斜め読みしていたら
うとうとしてきて、そのまま──
-
(,,゚Д゚)(こんな埃っぽい場所で寝ちまうとはなあ)
身を起こし、頭を掻いた。
部活の疲れが溜まっていたせいだろう。まだ少し眠い。
ふあ、と欠伸を一つ。
残った分をさっさと終わらせて、自室のベッドでゆっくり寝よう。
幸いにも大した時間は経っていなかったようで、窓の外は相変わらず明るい。
だが、何だか土蔵の中がやけに暗く感じる。
首を捻り、上を見上げ、天井の明かりが消えているのに気付いた。
-
(,,゚Д゚)(球が切れたか?)
1階を片付けていたときに、未使用の電球を見たのを思い出した。
転落防止の柵越しに、1階を見下ろす。
(,,゚Д゚)(……あ?)
──入口の扉が閉まっていた。
おかげで、2階よりも暗い。
どうして閉まっているんだ? 石を置いて、閉まらないようにした筈。
不審に思い、ひとまず下りてみようと梯子に近付き──
蠢くものを見た。
(;,゚Д゚)「……?」
身を乗り出してもう一度1階を覗き込む。
暗い階下で、何か白っぽいものが動いている。
目を凝らし、
あの人形であるのに気付いて、息を呑んだ。
-
思わず出そうになった声を必死に飲み込む。
人形は頭をぐらつかせ、不揃いの足を引きずるように蔵の中を移動している。
俺の頭の中は疑問符でいっぱいだった。
実はまだ寝ていて、夢の中にいるんじゃないかと思っても、
どくどく跳ねる心臓や、ひやりとした空気の感触がどうしても生々しくて、俺の考えを否定する。
何で動いている。
──何をしている。
人形はごそごそと箱の中を漁ったり、戸棚を開けて顔を突っ込んだりしている。
全ての動きがぎこちない。
時おり、物に引っ掛かって手足が妙な方向に捩じ曲がるので、
中に人が入っているわけではなさそうだ。
(;,゚Д゚)(何か探してる……?)
首に引っ掛けていたタオルを口に当てる。
緊張で乱れた呼吸が、奴に届いてしまうのではないかと思ったのだ。
-
人形は、2階の足場の真下へ入った。
2階にいる俺からは姿が見えなくなる。
ずるずる、ごそごそ、かたかた。
動作の音が聞こえるだけ。
あの白い固まりの蠢く姿が脳裏に浮かび、慌てて頭を振った。
──突然、金属が擦れ合うような音がした。
そしてしばらく、人形の動く音が消える。
(;,゚Д゚)「?」
どうしたのだろう?
気になったが、動くわけにもいかず、そのまま待った。
一分も経たずして、ずる、という足音が再開した。
間もなく人形が俺の視界に収まる位置へ戻ってくる。
中央で立ち止まり、左右を見渡す人形。
その右手に、ごつい剪定バサミを持っている。
-
不吉なものを感じて、身震いした。
人形の手には指など無く、持ち手をむりやり握り込むような持ち方をしている。
あれでは正しい使い方など出来ない。
──なら、何のためにあんなものを。
人形はハサミを握ったまま、また何かを探すような動きをし始めた。
積み上げた箱の陰を覗いたり、机の下に潜ったり。
そうして目当てのものが見付からないと、苛立ったようにハサミの先で壁や床を引っ掻くのだ。
──見付かったら駄目だ。
何か、良くないことが起こる。
直感めいたものが俺に危険信号を送る。
物音を立ててはならないと思うと、指先すら動かせなくなった。
叫びだしたいのを、タオルを噛むことで耐える。
どうしたらいいだろう、外へ逃げるには1階へ下りなければならない。
窓の外は足場になるようなものがないから、窓から逃げるのは不可能。
-
(;,゚Д゚)(……電話)
友人に電話をかけて、来てもらえば。
どうにかなるかは分からないが、少なくとも心強くはある。
俺は急いで辺りを見渡した。
片付けの途中、時間を確認するためにポケットから携帯電話を出して、その辺に置いた筈。
(;,゚Д゚)(あった!)
携帯電話は真横にあった。
だが、微妙な距離だ。腕を伸ばして届くか否か。
確実に届かせるために体を動かしたら、その音が階下のあいつに聞こえてしまうのでは──
人形の様子を窺う。
あいつは何故か動き回るのをやめ、中央に立ち尽くしていた。
それが、気配を探ろうとしているように見えて。
ほんの僅かな物音を立てることすら躊躇させる。
-
タオルを一層強く噛む。
横目に携帯電話を睨む。
慎重に、慎重に手を伸ばした。
指先が触れる。
しかし力の加減が上手く行かず、軽く押すような動きになってしまった。
携帯電話が少し離れる。
(;,゚Д゚)(……くそっ!)
指の先の先までをぴんと伸ばすようにしながら、肩を僅かに傾ける。
携帯電話に掠りはするが、掴むまでには至らない。
人形は未だ立ち尽くしている。
先のようにずるずると足音を立ててくれれば、それに紛れて体勢を変えることが出来るのに。
-
一か八か、動いてしまおうか。
だが、もし気付かれたら。
じとり、背中に汗が滲む。
声を堪えてひくつく喉が、ひどく渇く。
こつん。
爪が携帯電話にぶつかり、硬い音が鳴った。
びくりと肩が跳ねる。息を殺して人形を睨んだ。
どうやら気付かれなかったらしく、人形は動かない。
しかし安堵は出来ず、そのまま様子を窺った。
俺も人形も、微動だにしない。
大丈夫だ。大丈夫。やはり聞かれていない。
-
──そのとき、人形が足を前方へ動かした。
ずるり。足音。
(;,゚Д゚)「……!!」
今だ。
体を思いきり捻り、携帯電話へ腕を伸ばす。
手のひらが携帯電話に触れ、
(;,゚Д゚)「──あっ!!」
ぐいと押し出す形となって、柵の隙間から落ちていってしまった。
声が出る。口元からタオルが虚しく落ちる。
かしゃん、携帯電話が階下で悲鳴をあげた。
-
俺は呆然と固まった。
頭が真っ白になる。
今。声を。
恐る恐る、階下へ目を向ける。
人形が、こちらを見上げていた。
直接描き込まれた不気味な顔は、表情など変わる筈がないのに、実際変わっていないのに、
笑っているように見えた。
-
ずる、ずる。
人形が近付いてくる。
右手でハサミを強く握り込んだまま。
そうして人形の左手が、梯子を掴んだ。
.
-
(
)
i フッ
|_|
使ったお題
・土倉の中の人形
-
うああああああああああああああ
今から風呂入るのにどうしてくれる乙!!
やっぱ人形系は怖い……
-
乙
右手でハサミ握りながら梯子登れるのか…?
-
(
)
i フッ
|_|
('A`)TECHNOPOLISのようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439738727/
四十六本目いただきました
使用お題
午前2時11分
「君のことなら何でも知ってる」
小説
防波堤
ガラスの向こう
水の底
「この世界を創ったのは私だ。お前には止められない」
ありがとうございました
-
あ…スレ立てて投下しようと思ったらもう日付変わってるのか
>>640
おつおつ〜
-
終盤になって続々と……!!乙!!
-
47本目いきます…
-
天井のシミ…のようです
.,、
(i,)
|_|
-
>>639
ハサミごと握ろうとすれば多分いける……といいな
>>641
朝7時までだから今から立てても無問題
-
('A`)=3
('A`) ボフッ
______
| |
| 〔('A`)〕 │
(⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
|⌒⌒⌒⌒⌒ .|
| |
| |
| |
('A`) (久しぶりに食べたカーチャンの飯うまかったな…)
('A`) (しかしちょっと帰ってきただけなのにあんなに喜ぶとは…)
('A`) (もう少しこまめに顔見せるようにしようかな)
('A`) (…たった一年ぶりだけどカーチャン少し老けてたな)
('A`) (白髪とかシミとか増えてたし…)
-
('A`) (シミ…)
('A`) (シミといえば怖い話とかだと壁や天井のシミが人の顔に見えるっていうのがあるけど…)
_
/ jjjj _
/ タ {!!! _ ヽ、
,/ ノ ~ `、 \
`、 `ヽ. , ‐'` ノ
\ `ヽ( ゚д゚ )" .ノ/
`、ヽ. ``Y" r '
i. 、 ¥ ノ
`、.` -‐´;`ー イ
i 彡 i ミ/
} {
/ `\
/ /ヽ、 ヽ.
/ ノ ヽ. )
\ `ヽ { f
\ \ | i
ノ _> j キ
<.,,_/~ 〈 `、
`ー-‐'
(;'A`) (これはちょっとあからさますぎるだろ)
(;'A`) (顔どころか全身じゃねーか)
-
吹いた
-
(;'A`) (それになんでこんなにハッキリしてるんだよ、シミってもうちょっとボヤッとしてるもんだろ)
(;'A`) (10人に聞いたら11人が人に見えるって答えるレベルだぞ)
(;'A`) (今までこんなシミ無かっただろ、というかあったら嫌でも気が付くわこんなもん)
(;'A`) (大体何でムキムキなんだよ、顔と相まって威圧感が半端じゃない)
(;'A`) (すげぇ「こっちみんな」って言いたい、でも言ったらなんか負けな気がする)
(;'A`) (…こっ、こっち…)
(;'A`) (…よし、少し落ち着こう)
('A`) (どんなに人の形に見えても所詮はただのシミ、動くわけでも何でもない、気にしなければいいだけの話だ)
-
_
/ jjjj _
/ タ {!!! _ ヽ、
,/ ノ ~ `、 \
`、 `ヽ. , ‐'` ノ
\ `ヽ( ゚д^ )ミ☆.ノ/
`、ヽ. ``Y" r '
i. 、 ¥ ノ
`、.` -‐´;`ー イ
i 彡 i ミ/
} {
/ `\
/ /ヽ、 ヽ.
/ ノ ヽ. )
\ `ヽ { f
\ \ | i
ノ _> j キ
<.,,_/~ 〈 `、
`ー-‐'
('A`) (もうやだぼくしらないもうねゆっ)
-
天井のシミ…のようです
(
)
i フッ
|_|
-
ウインクやめろwwwww
乙乙
-
くそwwww
-
乙
10人に聞いたら11人が人に見えるって答えるレベルで吹いた
>>645
ハサミごと握ろうとすればってのはよくわからなかったけど、考えてみたらネジの部分を握って刃を梯子に引っかければいける気がしてきた
-
ワロタwwww乙
-
クソ笑ったwwwwwwww
-
48本目いただくぜ
(i,)
|_|
( ω )ある呪いの後のようですζ( ζ
.
-
我輩は、この世の誰もがお前を憎もうと、お前を愛するさーー
嬉しいわ、ロマネスク様。私は貴方のその言葉を聞けただけで、生まれてきて良かったと思えるのですーー
そんな悲しいことを言うな、デレ。お前はこれから、今まで見たことも無いような綺麗なものを見て、今まで食べたことの無いような美味いものを食べ、今までに聞いたこともない愉快な物語を耳にするのだからーー
まぁ、それは楽しみですわ。ロマネスク様は、そのそばにいてくださいますの?ーー
当然だ。我輩にとって、お前の笑顔こそが一番の幸せなのだから。お前が微笑んでくれる限り、我輩はお前の隣にいるよーー
嬉しいのに、嬉しくて嬉しくてたまらないのに、涙が止まりません。私は、この世で一番の幸せ者なのかもしれませんねーー
良い。怒り続けて、悲しみ続けて、泣き続けて、疲れた頃に笑えばいい。お前の、お前と我輩のこれからには、光が満ちているよーー
-
高校を卒業してすぐ、ぼくとツンは結婚した。
互いの家の両親は猛反対したし、ツンの家にいたってはもう顔を見せるなと、ツンを勘当した。
ぼくは心苦しかったし、当時は激しく自分を責めたてた。それでも、ぼく達はそうしてでも、一緒にならなければならなかった。
ツンのお腹には子供がいた。ぼくと彼女の子供だ。
高校生の分際で、録に避妊もしなかったぼくを、ツンの両親は酷く詰った。
それは二人がツンの両親である限り、適当な行為であると思ったし、ぼくは反論するでもなく、強く唇を噛み締めて二人の呪詛の言葉を飲み下した。
-
ぼくはそれなりに有名な国立大学に合格していたが、それを蹴って地元の工場に就職した。
この辺りではそこそこの給料を出すところで、若く、陸上をやっていたお陰で体力には自信があるぼくを、会社は快く採用してくれた。
幼少時から貰ったお年玉を貯めていたツンの貯金を切り崩し、なんとか敷金と礼金を払えたぼく達は、2DKの古いアパートで慎ましく暮らしていた。
贅沢は出来ないが、月に一度、給料日にささやかな外食が出来たし、毎月少しずつだが貯金も出来ている。
親元を離れ、自分達の力だけで生きてゆくということが、新鮮だった。二人でなら、何だって出来るような気がした。
-
それは盆休みのことだった。
二人で親元を離れてから、初めて迎えた盆。ツンは勘当されていたし、ぼくとてこんな形で家を飛び出したのだから、決して両親との関係は良好とは言えない。
実家に帰省する、という選択肢が無かったぼく達は、レンタカーを借りて少しだけ遠出することにした。
その頃にはツンのお腹も目立ってきて、時折体調が悪くなったり、不機嫌になることがあった。
時には理不尽な八つ当たりをされ、苛立ってしまうことはあったが、それが彼女の本意でないことをぼくは知っていたし、次の日、仕事帰りにコンビニでプリンを買って帰ってやると、たちまち機嫌がよくなる彼女を見るのが好きだった。
安い旅館に泊まったぼく達は、地元で採れた魚料理に満足し、露天風呂で汗を流した後、夜風を浴びながら散歩していた。
-
ぼくはその日、旅館にチェックインしたら際に、中居から何故この宿がこんなに安いのかを聞いていた。
どうやらこの土地は曰く付きで、大昔、村に何か災厄が降りかかるたびに、それを憑き物のせいにし、諸悪の根源として見定められた村の娘を生贄に捧げる慣習があったそうだ。
以来この土地は、そうして殺されていった娘の怨念が巣食う土地として、まことしやかに囁かれることになった。
幽霊や、呪いなど、この時代に生きてきて、信じる方がどうかしている。そんな風に、ぼくは鼻で笑った。
散歩の途中、ぼくはツンにその話をした。ツンの反応も、ぼくと似たようなものだった。
散歩道の傍に、殆ど獣道と化していてよく見えないが、林の奥に続く道があった。
その道が、生贄として殺された娘を供養する為の祠に通じていることを、ぼくは知っていた。中居に、肝試しにどうですか、と勧められたからだ。
-
馬鹿らしいとは思っていたが、こうして手持ち無沙汰に夜道を歩いているのだから、肝試しに興じてみるのも悪くない。
ツンにその旨を伝えてみると、彼女も乗り気だった。ぼくよりもずっと気の強い彼女だからこのような反応が返ってくるのも予想出来た。
獣道を、ツンの手を握って真っ直ぐ進む。ぼくは彼女の手の温もりを、自分の掌の中で感じることが出来た。
心地良い体温を感じながら林の中を歩くのは、日頃工場の中に閉じ込められてひたすらルーチンワークを積み重ねて溜まった疲れを解してくれるような感覚だった。
時折吹く風を額に受け、汗が引いてゆく。そのように、暫しの非日常を歩んでいると、祠が見えた。
-
石造りの祠だった。
ツンは祠を見るなり、子供のように無邪気に駆けてゆく。身体にも障るから気を付けろと注意しても、聞くような子じゃなかった。
彼女は祠を物色して、木で出来た箱をそこから引っ張り出してきた。
祠の祟りなど信じてはいないが、一応罰当たりだと窘めてはみたが、ツンは舌を出して笑うだけだった。
ツンが木箱の蓋を開けるのを、ぼくは止めなかった。ぼくもその中に何が入っているのか気になったからだ。
今思えば、ぼくはここで彼女の腕を無理矢理引っ張って、引き返しておけば良かったのだと思う。今更悔やんでも仕方ないのは解っているが、悔やまずにはいられない。
-
木箱の中には、マッチ棒のような、小さな木屑が四本入っていた。
ツンはそれを手に取って暫く見つめていたが、何もないことを確認すると、それを木箱の中に戻し、祠に納めた。
拍子抜けね、と彼女は溜息混じりに言った。ぼくは、そうだね、と返した。
獣道を引き返す途中で、ほんの少しだけ胸が苦しくなった。
その時は気のせいだと思っていたが、今になって思うと、ぼくはそれから起こる悲惨な出来事を、本能の片隅で予感していたのかもしれない。
けれど、全ては遅かった。手遅れだったのだ。
-
( ^ω^)「ツン」
ぼくはソファに背を預ける彼女に呼び掛けた。それは日課だった。
ξ゚⊿゚)ξ「…………」
彼女は何も答えない。
半開きになった口からはうっすらと涎が垂れていて、瞳は深く澱んでいる。焦点の合っていない彼女の視線が何を捉えているのか、ぼくには分からなかった。
( ^ω^)「仕事、クビになったお。でも大丈夫だお。まだ十八なんだし、仕事なんてすぐに見つかるお」
彼女は、何も答えない。
旅先から帰って来た翌日、ツンは体調を崩した。
用心して病院に連れていってみたが、診断結果はただの風邪だった。ただの風邪だったのに、ツンは、更にその翌日には、こうなっていた。
-
自力で動くことすらままならず、食事、入浴、排泄。その全てをぼくが介助している。
最初は彼女に後ろめたさを感じつつも、仕事に行っていたが、次第に彼女に付きっ切りになっていった。
大きな病院にも連れていってみたが、診断結果は原因不明。精密な検査を勧められ、ツンを入院させたが、翌日、彼女は自宅のリビングのソファで、今のように惚けていた。
それを三度繰り返して、ぼくは彼女を医者に見せることを諦めた。
( ^ω^)「ツン、ごめんお。ぼくがあんなところに誘ったばかりに」
心当たりがあるとすれば、あの祠だ。
俄かには信じられない話だが、どうやら祟りというものは実在したらしい。
-
( ^ω^)「ぼくが、代わってあげられたらいいのに」
ツンの腹を撫で、掌に神経を集中させる。
そこには確かに、もうひとつの命があった。最早生気も感じられない、人形のようなツンの中で、ぼく達の子供は、精一杯生きているのだ。
食事すらままならず、日に日に痩せ細ってゆく彼女を見ると、中の子供の容体も気がかりで仕方ない。けれど、今は生きているその命だけが、ぼくにとっての希望だった。
( ^ω^)「今度、有名な霊媒師のところに連れていくお。由緒正しい霊媒師の家系らしいから、そこならきっとツンを治してくれるお」
ぼくは彼女の額に口付けをした。
少しだけ、彼女の瞳が揺れた。そのように、見えた。
-
その日の夜、ぼくはツンをベッドに寝せて、瞼を閉じさせた。
そっと掌で撫でてやるだけで、彼女の瞼は下りる。死んでいるみたいだと思った。
普通はこういう時、妻の容体を憂いて、涙を流すべきなのだろう。
ツンのことを、ぼくは心から愛している。けれど涙は零れなかったし、胸を刺すような痛みもなかった。
治るのだろうか。その程度の疑問しか湧かない自分は、文学的リアリティに欠けた人間なのだなと思った。
その事実を認識した時に、ほんの少しだけ胸が痛んだ気がする。皮肉な話だ。
( ^ω^)「愛してるお、ツン」
その言葉が、彼女に向けられた愛の言葉なのか。自分に言い聞かせる為の言葉なのか。
ぼくには、分からなかった。
-
枕元で音がしたので、ぼくは目を覚まし、上半身を起こした。
ξ゚⊿゚)ξ
ツンは、ぼくの枕元に立っていた。
( ^ω^)「ツン……?」
二、三度呼びかけてみるが、返事は無い。
虚ろな目でぼくを見下ろす彼女は、本当に人間なのだろうか。
愛してると言った舌の根も乾かぬうちから、そんな風に思ってしまうぼくは、きっと人でなしなのだろう。
-
ツンは不意に、枕元からベッドを飛び降りた。直立不動の姿勢のまま、ぴょんと跳ねるその姿は不気味だ。
寝室のドアノブに手をかけ、彼女はその向こう側に蠢く闇に飲まれていった。
(;^ω^)「……お」
朧げだった意識が覚醒して、ぼくはすぐにツンの後を追った。ぼくは何を惚けているのだろうか。
こんな風になってしまったツンを放っておいて、いいことなど一つも無い。
ツンがそうしたように、ぼくもドアノブに手をかけた。ドアを開いた先に広がっている闇は、間近で見るとより一層不気味に思えた。
部屋の明かりは全て消しているとはいえ、こんなに暗かっただろうか。普段は考えないようなことに意識が向く。壁にかけた時計の音が、やけに大きく感じられた。
-
(;^ω^)「なにやってるんだお!!」
ツンは台所にいた。
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……」
その手に、包丁を持って。
脳内で警鐘が鳴り響く。すっかり細くなった両手で、しっかりと握られた包丁は彼女の首に突き付けられていた。
ξ゚⊿゚)ξ「たす……けて……」
身体は震えているのに、細い腕だけは微動だにしていない。まるで、ツンではない何者かが、腕だけを制御しているようだった。
何故こんなことになったのか。そんなことを考える間もなく、ぼくの身体は動いていた。
それは反射的に動いたという意味ではなく、文字通り、ぼくの意にそぐわない形で、勝手に身体が動いたのだ。
-
ぼくはツンの腕をがっしりと握り締めていた。
痩せ細った冷たい手首が、へし折れてしまいそうなほどに、強く、強く。
それはぼくがやろうとしたことなのだけれど、自分の意志とは無関係に、その行動が反映されていることがとにかく恐ろしかった。
(;^ω^)「ツン! 包丁を離すんだお!」
その呼びかけが無意味であることを、ぼくは知っている。身体は重く、岩のように硬くなってしまっているような感覚に苛まれているにも拘らず、ぼくは、ぼく達は動いている。
( ω )「ひっ……ひっ……!」
呼吸すらままならなくなる。
ぼくは呼吸をする時、どのようにして身体を動かしていただろうか。
視界が霞んでゆく。暗闇に浮かぶツンの顔が三つに見える。右の頬には、涙が伝っていた。
-
そこから数秒、ぼく達が取った行動は、短期記憶の領域からも消え失せていた。
気付けばツンは、ぼくの身体に馬乗りになって、鈍色に輝く刃をぼくの喉元に突き立てようとしていた。
(;^ω^)「どけっ! どけおおおお!!」
彼女の身を案じる余裕など無かった。助かりたい一心で、もう一つの命が宿る彼女のお腹を思い切り押し、ツンを跳ね除ける。
それは紛れもなく、ぼくの意志が反映された行動だった。
数十秒ぶりに自分の身体を自分で動かせたことに、水面から顔を出して思い切り息を吸った時のような開放感を覚えた。
ξ゚⊿゚)ξ「たすけ……っ、たすけ……て!」
言葉とは裏腹に、彼女は立ち上がり、包丁をぼくに向けていた。手首から先ががたがたと震えている。彼女の弱った表情は、涙でぐしゃぐしゃになっていた。
-
包丁を片手に握り締め、フローリングの床を這うようにして、ゆっくりと近付いてくる。
何をするにも恐怖が先行するのだ。膝が震え、立ち上がることもままならない。
ツンから離れたかった。立ち上がり、全力で外に駆けたかった。
ξ゚⊿゚)ξ「たす……たっ、たたた? たたたたすたすたたたたたててたーー」
ツンは芋虫のように身体を捩らせ、目を見開く。既に、ぼくは彼女のことを、人間として認識出来なくなっていた。
ξ゚δ◦)ξ「ひはははっ!! ひひひひひひひひ!」
原型すらとどめていない、化け物のような形相で、彼女は再び動いた。それと同時にぼくの身体も、恐怖の枷から解き放たれ、動く。
-
咄嗟にリビングのドアに手をかけ、逃げ出す。ツンが壁にぶち当たるのと、ぼくがドアを閉めるのはほぼ同時だった。
( ω )「ひっ……」
逃げられないと、ぼくは悟った。ドアを背にして抑え、ツンがこちらに来れないようにする。
屈強な大人がドアを殴りつけているような衝撃が、何度も何度も背中に伝わった。
「たたたすけっ、ひひっ、たすけててててたたたたっ?」
何度も、何度も、何度も、ツンはドアを叩いている。一体いつまでこうしていればいいのか。
ふと、ぼくは壁時計の時間を見た。時刻は午前四時を指している。
そうだ。朝だ。朝になれば、日が昇って、明るくなればきっと全てがよくなる。元通りになる。
何の根拠も無い。けれど、そう思わなければ、ぼくはぼくであることを続けられそうになかった。
ぼくがドアを閉め切る際に見せた彼女の動きは、最早人間ではない。
肉の弾丸のようなあの動きをまたやられたら、仮に今から全力で外に逃げ出そうとしたところで、後ろから刺されてしまうだろう。
-
( ω )「止まってくださいお願いします。お願いしますお願いしますお願いしますお願いしますーー」
何度も、このドアから離れ、駆け出してしまいたいと思った。
その都度、先程のツンの、得体の知れない表情が脳裏を過ぎり、身体を強張らせた。
三十分ほどそうしていただろうか。気付くと、ドアを叩く音は止んでいた。
( ^ω^)「まさか……」
何処かから回り込んでくるつもりなのか。真っ先にその考えが浮かび、ぼくは恐る恐るドアに耳を当てた。
「たすっ、たすっ、たす……」
いるーー
何かが濡れたような、湿った音と共に、恐ろしく低い、くぐもった彼女の声が、微かに聞こえる。
ぴちゃ、ぴちゃ、と、何かが何かを濡らしている。一瞬、台所の水がその正体なのかと思った。だが、それにしてはあまりに音が近すぎる。
-
ぼくはそこで気付いた。気付いてしまった。
我が身可愛いばかりに気が動転して、すっかり忘れてしまっていた。ぼくは一体何をやっているんだ。彼女は、ツンはーー
自分の首に包丁を突き付けていたではないか。
恐る恐る、ドアを少しだけ開き、その隙間から部屋の様子を見る。
( ∵)
( ω )
それは数十センチほどの肉の塊のような、人型ではあるけれど、人と呼ぶのは憚られる、赤い、悍ましい何かだった。
それは倒れ伏し、血溜まりを作るツンの腹部の上で、食い破られたような形で飛散した臓物の塊を、食べていた。
( ∵)「んんっ、んんっ、んんっ」
赤子が駄々をこね、ぐずるような呻き声を上げながら、それは緩慢な動作でツンの肉を、腸を引き摺り出し、咀嚼していた。
-
噎せ返るような血の臭いに当てられ、ぼくは嘔吐した。
( ∵)「んめ、んめ、んめ……」
無邪気にツンを口いっぱいに頬張り、赤黒いそれは肩を震わせた。そして、手を止めた。
( ∵)「…………」
それはおもむろにこちらに振り向いた。
( ^ω^)「…………」
目が、合ってしまった。
それに目は無い。正確には、本来目があるはずの場所にぽつりと出来た二つの、黒い空洞を、ぼくは見た。
( ∵)「……んばぁ」
頭を百八十度曲げ、それは窪んだ両目でぼくを見ていた。
( ^ω^)
( ∵)
そこから先のことを、ぼくはよく覚えていない。
リビングのスツールを持ち上げて、その血にまみれた赤子を出鱈目に殴りつけたような気がする。
或いは、ツンの亡骸が握り締めていた包丁で、何度も何度も、歪な鳴き声を上げるソレに突き立てたような気がする。
-
思い出したくない。それが三日前の出来事だったとしても、本能がそれを鮮明に思い出すことを拒んでいて、記憶には朧げな黒い靄のようなものがかかっていた。
( ^ω^)「はは、はははは……」
時折、下卑たような笑いが漏れる。その度、近くに人がいれば不審な目で見られる。だが、最早どう思われてもどうでも良かった。
ここはデパートの屋上で、寂れたこの場所には利用客はおらず、申し訳程度の小さなアスレチックがあるが、それで遊ぶ子供の姿は無い。
或いは、ぼくとツンの子供が無事生まれていれば、たまの休みに子供をここに連れてきて、一緒に遊んだりしたのだろうか。
ζ( ζ
瞼を閉じ、柵の下から吹き付ける風を浴びる。
真っ暗闇には、少女の姿がぼんやりと浮かび上がっていた。
初めは人と認識出来ないくらいの小さな靄だった。
それは、ぼくが目を閉じる度に段々と近付いてきて、その姿を深く、鮮明に刻んでゆく。
-
それが誰なのか、考えるまでもなく分かる。これはきっと、背を向けて逃げるぼくを見つめながら、痛みを伴う苦しみの中で死んでいったツンだ。
ζ( ζ
ぼくを恨んでいるだろうか。いや、きっと恨んでいるだろう。
目を瞑る度にそれは近付いてくる。
だからぼくは、この三日間一度も寝ていない。
しかしもう限界だろう。何の隠蔽工作もなく、一目散に家から逃げ出したぼくは、きっと身籠った妻を殺した殺人犯として捜索されている。
( ∵)
正確には、妻と、お腹の中の子供を殺した犯人として。
逃げ仰せてやるつもりなど毛頭無かったし、ぼくは家を飛び出した時点で、既に色んなものを諦めていた。
生きることすらも、だ。
-
ζ(゚ー゚*ζ
皆まで言うなよ。分かってる。
もうすぐ君の元に行くから。
ぼくはもう、疲れたのだ。君を見捨てたぼくを、君はまた愛してくれるだろうか。いつものように、コンビニで買ったプリンを持っていこう。
ぼくの瞼の裏に浮かび上がる彼女は、うっすらと微笑んだ。少なくともぼくには、そのように見えた。
冷たい柵に手をかける。
あとはこれを飛び越えて、最後に気の利いた辞世の句でも呟いて、飛び降りればいい。死ぬには十分な高度だ。それで、全てが終わる。
「あの、その柵、古いから危ないですよ」
柵を飛び越えようとしたぼくを呼び止める声があった。こんな生きた屍のようなぼくの身を案ずる殊勝な人がいることに、ぼくは素直に驚いた。
( ^ω^)「大丈夫ですお」
無理矢理作った笑顔を貼り付けて、ぼくは振り返った。と同時に、肩から背にかけて、嫌な重みがかかった。
-
( ∵)「んばぁ……」
顔の殆どが、口だった。赤子はその口を大きく開けてーー
ぼくはーー
.
-
ロマネスク様、どうして、助けに来てくださらなかったのですかーー
何もしていないのに、忌み子と罵られ、磔刑に処されてもーー
私は、貴方がいるだけで、きっと広い世界を見ることが出来ると信じ、安らかに眠ることが出来るのです。
ねぇ、どこかで見てますか? 私の身体が、火に焼べられて焦げてゆくのをーー
ねぇ、ロマネスク様ーー
どこに、どこにいらっしゃるのですか?ーー
私は、この身体が滅びようとも、貴方を探し出すでしょうーー
或いは、互いが生まれ変わっても、ずっと、永遠にーー
ζ(゚ー゚*ζ
( ФωФ)
愛していますーー
-
そのようにして、二人は繰り返すーー
( ФωФ)ある呪いの後のようですζ(゚ー゚*ζ
.
-
(
)
i フッ
|_|
-
乙、怖くて眠気とんだわ
49本目もらいます
-
( ´_ゝ`)彼らは双子だったようです( )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439746457/
スレにも書いたけど途中で寝落ちすると思うので、
もしダメだったらスルーしてください。
一応、蝋燭49本目いただいておきます。
-
あ、ごめんリロってなかった
蝋燭50本目いただいておきます。
-
(i,)
|_|
_
( ゚∀゚)探す。ようです
-
_
( ゚∀゚)「くそ…どこいっちまったんだよ…」
暗い森の中をさまよい続けて何時間たつのだろう。
_
( ゚∀゚)「ハイン…」
いつも強気で女なのに男より強い。そんな俺の親友、ハイン。
そんなハインにも弱点があって、つい俺は
「お前幽霊なんかが怖いのwwwwだっせwwww」
なんて言ってしまった。
それを聞いて、負けず嫌いなハインは
「怖くない!怖くないって!!」
と顔を真っ赤にして言い返してきた。
それが面白くて、
「じゃあ校舎裏の森!あそこ夜になあ…出るらしいぜwほんとに怖くないんだったら行って来いよなw」
と、いらないことを言ってしまった。
本当に行くなんて思ってなかったんだ。ただ、お前が真っ赤になってるのが可愛くて、ついいじめてしまっただけなんだ。それなのに…
「もしもし高岡ですけど…ジョルジュくん?あのね、ハインがまだ帰らないのよ…ジョルジュくんのおうちにお邪魔してないかしら?」
ハインの母ちゃんからの電話だった。
俺はすぐに森に行ったんだと思った。通話を切ったかどうかも忘れた。身体が勝手に行動してた。
-
_
(; ゚∀゚)「ダメだ…いない……」
もう十分探した。もしかしたらハインはもう家に帰ったのかもしれない。
_
( ゚∀゚)「…帰ろう」
そうだ、明日学校に登校したらまたハインに会える。
大丈夫。大丈夫。
大丈夫だと自分に言い聞かせるのに夢中だった。すると突然足元が不安定になり、バランスを崩して倒れてしまった。
俺は状況を把握するために携帯のライトを足元に向ける。
_
( ゚∀゚)「ガケ…」
http://uploda.cc/img/img55d0be4e10b54.jpg
ライトで照らしてみても底が見えないくらいのガケがそこにはあった。
もう一歩踏み出していたらと思うと、ゾクッとした。
なんにせよ、これ以上は進めない。しかたない。帰ろう。
-
それからハインはもう、学校に来なくなった。大人はみんな「転校しちゃったの」という。
でも俺は信じない。本当はどこにいるか、俺は知っている。
行こう。謝らなきゃ。ハインが待ってる。
俺は今、あの時のガケを目の前にしている。
_
( ∀ )「今行くよ、ハイン」
一歩。
_
( ゚∀゚)探す。ようです
(
)
i フッ
|_|
-
49本目終わりです。
>>689 さん、すいません。このまま49本目いただいておきますね。
次の方どうぞ
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50本目は先客がいらっしゃるようなので、
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(i,)
|_| ×3
51本目、52本目、53本目消させていただきます
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)
i フッ
|_| ×3
( ^ω^)アロマキャンドル屋さんのようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1439578075/-100
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おおお半分切ったな!
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一本頂いて行きます。前の方々に倣って投下終了後に本数カウントに来ます。
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(i,)
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ξ゚⊿゚)ξ後始末をするようです( ω )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1439750623/-100
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54本目でいいのかな?
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(i,)
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i フッ
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('A`)大きな箱は何色のようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439727575/
消化させていただきました
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i フッ
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55本目、頂きました。
ξ゚⊿゚)ξ後始末をするようです( ω )
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1439750623/l30
使用させて頂いたお題:こっくりさん、幽霊かと思ったらただの変態、土倉の中の人形、地縛霊、王子様、口内炎、家に帰れなくなる呪い、落ちていた未来の書かれてる本、「この世界を創ったのは私だ。お前には止められない」
失礼致しました。
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乙乙
タイトルで覚悟して読んでたから不意打ち過ぎてわろたw
36本目いただきます。
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.,、
(i,)
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从'ー'从「ペニちゃーん、どの水着にするか決まったー?」
('、`*川「うー、まだ決まってない…。ワンピースとパレオ、どっちが体目立たないかなー?」
从'ー'从「まーたペニちゃんはそんなこと言うんだからー」
まあ自覚してるだけマシだけどな。
('、`*川「上半身はTシャツで隠すとしてー、やっぱパレオかなー、おばさんくさいかなー」
どっちだっていい。
从'ー'从「どっちも似合うと思うよー?パレオだって可愛いよー」
('、`*川「うーん、ナベちゃんはもう決めた?」
从'ー'从「私もまだ迷ってるんだー。これとこれ、どっちが良いかなー?」
('、`*川「ビキニ・・・だと・・・?」
从'ー'从「当然Tシャツは着るよー?」
('、`*川「私もビキニ着れるくらい細くなりたい…」
从'ー'从「ペニちゃんは気にしすぎだよー。ふわふわしてて可愛いよ?」
('、`*川「ふわふわ、…ふわふわかー」
ぷにぷにしてて可愛いよwと言ったりはしない。
それは流石に性格が悪すぎる。
('、`*川「私もナベちゃんみたくきれいに細くなりたいなぁ」
せいぜい羨ましがってればいい。
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私、渡辺アヤカは世間一般で言うモデル体系である。
スキニー、ミニスカート、ショートパンツ、タンクトップ…なんだって似合う、と自負している。
そんなこと、口にはしないけれど。
もちろんビキニだって着られちゃう。
ノパ⊿゚)「ありがとうございましたー」
从'ー'从「ペニちゃん買わなくていいのー?サークルの旅行来週だよ?」
('、`*川「ぎりぎりまでダイエットがんばる」
从'ー'从「先輩に見せるんだもんねー?」
('、`*川「ナベちゃん…何食べたらそんなに細くなれるの…」
从'ー'从「普通に食べてるだけだよー?」
絶対に教えるものか。
というか教えられない。
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从'ー'从「あ、そろそろバイトだから帰らなきゃ」
('、`*川「私もうちょっと見てくねー」
从'ー'从「またねー」
('、`*川「あとでラインするねー」
何か食べて痩せるなんて、そんなの無理に決まってる。
リンゴだけだとか、キャベツだけだとか、そんなの続くわけがない。
綺麗になるためにはバランスよく食べて、適度に運動することが大事なのさ。
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バイト終わり。お金を稼ぐのも楽じゃない。
けっこう遅くなってしまったので少し歩みを早める。
目のぎょろりとした子供がこっちを見ていた。
いつも夜になるとこの辺をうろついている子供だ。
がりがりで汚い服を着て、濁った目で見つめてくる。
見てんじゃねーよ気持ち悪いな。親は何してる。
まあ、気にしたってしょうがないけど。
このあとコンビニを何件がハシゴする。
シュークリームにドーナツ、それからコッペパン。
パスタは買わない。辛いのも買わない。
おにぎりもだめ。ちょっと臭うけど納豆巻きはセーフ。
アイスクリームは溶けるから最後。牛乳も買っておく。
何件も周ってることがわかんないように、買ったものはトートバッグの中に入れて帰宅。
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从'ー'从「いただきまーす」
丸テーブルに並んだ食べ物たち。一週間に一度の自分への御褒美だ。
カスタードとチョコレートが口の中で混ざり合う。素敵な味わい。
パンを一気に口に入れてしまって、詰まったものをお茶で飲み下す。
おなかが膨れてきて、味がわからなくなっても食べて飲んでを繰り返す。
胃の辺りがきりきりしてきたら終了。
トイレへ向かう。
髪を耳にかけて汚れないようにして。
从'ー'从「…うぷ」
のどの奥に指を突っ込んだ。
高校のときは親に隠れて、大学に入って一人暮らしするようになってからは堂々と。
依存しすぎて病気になって、なんてことにはならないよう気をつけている。
普段はお野菜もお魚も量を決めてバランスよく摂っているが、そればかりではやってられない。
ストレス発散は必要だ。
斯くして渡辺アヤカはこの体系を維持しているわけである。
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(-_-)「渡辺さん…あのさ」
ある日バイト帰り、引谷が話しかけてきた。
普段誰かと話しているとこはあんまり見たことなくて、暗くて、正直よくわかんないやつだ。
ぼそぼそしてて聞き取りづらいし、人と喋らないくせに独り言はしてるし。
从'ー'从「引谷さん、何でしょうかー?」
(-_-)「こんなこと、僕から言うことじゃないかもしれないし…
もしかしたら勘違いかも知れないんだけど…」
じれったい奴。なんだっつーの。
(-_-)「もうちょっと、食べ物は大切に食べたほうがいいと思うよ」
从'ー'从「は?」
(-_-)「いや、その、もしかしたらさ、食べ残しとかしてるんじゃないかなって思って…」
从'ー'从「私ちゃんと全部たべてますよー?いきなり何なんですか?」
(-_-)「あっあとは、賞味期限切れて捨てたりとか…」
从'ー'从「それくらいだったらたまにしますけど」
(;-_-)「理由はいいとして…そろそろ限界っぽい感じがしてて…えっと…」
从'ー'从「……なにが?」
(;-_-)「や、その……、やっぱり僕の勘違いかも、しれないです…」
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从'ー'从「私、帰りますねー」
(;-_-)「…はい」
買ってるところ見られた?すっぱいにおいでもした?
ばれてたらどうしよう、引谷になんかに。
でもさ、消化するかしないかの違いだよ?結果は同じなんだからただいっぱい食べるのと変わらないよね?
無駄に太るよりはさ、こっちのほうが良いじゃんね?
足早に歩いていると、こっちを見ている奴らに気づいた。
またあの子供か、こっちを見るな気持悪い。
兄弟なんか連れて、皆ひょろひょろのがりがりでそのくせ腹だけ膨らんでて、見た目まで気持悪いな。
ああもう苛々する。
コンビニへ行く。食べ物を買う。
家に着く。口の中に詰め込む、詰め込む…
吐けるだけ吐き出して、お腹がすっきりして満足。トイレを流してさようなら。
唾液にまみれた顔を洗うために洗面台へ向かった。
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从●血●从「ッ!?」
なにこれ、
从'ー'从「…え?」
一瞬鏡に目だけ大きながりがりの女が映っていたように見えた。
しかし、そこにあるのはいつもの見慣れた私の顔だ。あの気持悪い顔なんてどこにもない。
何、今の。
唾液を洗い流して、鏡の自分をもう一度見つめる。
そこにいるのはやっぱり私の顔。当たり前だけど。
从'ー'从「そうよ、気のせいよ」
肩越しにあの気持悪い子供と目が合う。
振り返る。誰もいない。
从;'ー'从「…意味わかんない。何なのマジで」
やだやだ、こんな見間違いするなんて。
それもこれも引谷のせいだ。あんな変なことを言ってくるからだ。
それからあの子供たち。親はちゃんと管理しろよ。
いっつも私のことを見てきて、骸骨みたいな見た目して。
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从'ー'从「…うぷぇ」
おなかの中からせり上がってくる感覚がした。
从'O从「…げええぇえ」
たまらず洗面台に吐き出す。
どろどろとお腹からでてくる残渣。立ち込める酸っぱい臭い。
从'ー'从「げっほ…はぁ…はぁ…」
何ともいえない色の吐しゃ物を見つめて、その場に脱力して座り込んだ。
胃液の味。にがみの中でさらにえずく。
从'ー'从「うぅ…」
子供がしゃがみこんで、私の顔を覗いていた。
从'ー'从「…なんでいるんだよ!?ここ私の家なんだけど!!」
無表情に見つめてくる。
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「たくさん、吐いた」
しわがれた老人のような声でその子供は言った。
「ぼくらと一緒」
从'ー'从「いっしょ、だって?」
こんな、骸骨みたいな子供と?
从'ー'从「ふざけんなよ!あんたらと一緒だって?冗談も大概にしろよ!」
叫んだ声は、胃液に焼けた声は、その子供とそっくりだった。
从'ー'从「何食べようが、いつ吐こうが私の勝手じゃん!引谷も、あんたも私を馬鹿にして!」
子供は変わらず無表情だ。落ち窪んだ目がじっとりと光っている。
从'ー'从「この…ッ、、っぷ」
また逆流する。
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子供を突き飛ばし、トイレへはいずる。
こらえきれず口の端から、溢れる。
从 O从「ぇぇえ…っ、はぁ…うぶぷ、うううえ」
ぬるつく手でトイレの扉を開ける。
便器の前にしゃがむ。盛大に吐き出す。
張ったお腹が邪魔くさい。は?お腹?
私の自慢のぺったんこなお腹は?
从●O从「うおぇ…ごほ…ぁぐえ」
私、こんなに食べてたっけ?さっき全部吐かなかったっけ?
残渣に血が混ざり始める。鼻まで流れ込み息が苦しい。
吐いても吐いても、止まらない。
滲む視界に、骨みたいな指が私の手首を掴んでいるのが見えた。
从'ー'从なかったことにしたかったようです
(
)
i フッ
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36本目って何・・・
改めまして56本目いただきました。
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いろんないみでこわすぎる…
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五十七本目もらいます
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ξ゚⊿゚)ξ(……ブーンに呼び出されたから公園に来てみれば)
( ^ν^)(……デレに呼び出されたから公園に来てみれば)
ξ゚⊿゚)ξ(何か知らん人が来た……)(^ν^ )
.
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ξ゚⊿゚)ξ おかわりのようです (^ν^ )
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ξ゚⊿゚)ξ(数あるベンチの中で、何故このベンチに座ったのかしらこの人……。
困ったな、どいてくれないかしら。後からブーンが来たら困っちゃうわ)
( ^ν^)(何でよりによってこのベンチに座ってんだこいつ……。
邪魔すぎる。他所行け他所)
ξ゚⊿゚)ξ(座りかた悪いし……最悪……。
何その不機嫌面、こっちの方が気分悪いわよ)
( ^ν^)(圧力かけても全然どかねえし……。
つかガンつけてきやがる、何だこのビッチ)
ξ゚⊿゚)ξ イライラ
( ^ν^) イライラ
-
ξ゚⊿゚)ξ(……あ、この人、目元がブーンに似てる……)
( ^ν^)(……何かデレに似てんなこいつ)
ξ゚⊿゚)ξ(……)
( ^ν^)(……)
ξ゚⊿゚)ξ(……ブーン、みっつ歳上のお兄さんがいるって言ってなかったかしら)
( ^ν^)(……たしか双子の姉がいるっつってたな)
ξ゚⊿゚)ξ(……)
( ^ν^)(……)
ξ゚⊿゚)ξ「あの」
( ^ν^)「……何」
-
ξ゚⊿゚)ξ「すみません、えっと……ブーンって人、知ってますか?
あ、内藤ホライゾン。ブーンはあだ名で」
( ^ν^)「弟」
ξ*゚⊿゚)ξ「あっ、やっぱり! あのっ、私ツンっていいます!
弟さんの知り合いっていうか、と、友達っていうか、……いや、あ、あの……」
ξ;*///)ξ「……お、お付き合いを……」ゴニョゴニョ
( ^ν^)「……ああ。何か言ってたな。彼女出来たとか何とか」
ξ;*゚⊿゚)ξ「わ、私のこと、話してましたか? お家で」
( ^ν^)「なんか俺に似てるって」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ……」
( ^ν^)「すげえ嫌そうだな」
ξ゚⊿゚)ξ「言ってたの、それだけですか?」
( ^ν^)「口が悪いとか」
ξ#゚⊿゚)ξ「あいつ!! 来たら覚えとけよ!!」
( ^ν^)「事実じゃねえか」
-
( ^ν^)「……つか何、あんたも待ち合わせしてんの」
ξ゚⊿゚)ξ「え、あっ、はい。……あんた『も』?
お兄さんも待ち合わせですか?」
ξ;゚⊿゚)ξ「……あっ、もしかしてお兄さんもブーンに呼び出されて!?」
ξ;´⊿`)ξ「もォ〜、デートのお誘いかと思ったのに……」
( ^ν^)「ないわ(笑)」
ξ#゚⊿゚)ξ「あるわ!! 恋人からの呼び出しなんて大体デートかプロポーズだろ!!」
( ^ν^)「めちゃくちゃおめでたい世界に生きてんなお前……。
あと1人で盛り上がってるとこ悪いが、俺を呼んだのは弟じゃない」
ξ゚⊿゚)ξ「へ? そうなんですか? 何だ、待ち合わせ場所がたまたま同じだっただけ?
すごい偶然」
( ^ν^)「本当にすごい偶然だな。多分あんたの妹に呼び出された」
ξ゚⊿゚)ξ「へえ〜……」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「デレが!!?」
( ^ν^)「やっぱりデレの姉か」
-
ξ;゚⊿゚)ξ「デレの知り合いなんですか?」
( ^ν^)「知り合いっつーか……うん……何だ、その」
( ^ν^)「恋人というか」
ξ;゚⊿゚)ξ「ええええっ!!!??」
( ^ν^)「うるさっ」
ξ;゚⊿゚)ξ「嘘でしょ!? 嘘じゃん!
こんな、女と話すの慣れてないから顔だけは無表情気取ってるけどめっちゃ手汗かくような人が彼氏なわけないじゃん!!
大丈夫ですかハンカチぐっしょりですよ私のハンカチ使いますか」
( ^ν^)「俺に対する無礼さがMAXだなメスガキ。あとハンカチ貸してくれ」
ξ;゚⊿゚)ξ「はい……あ、フェイスタオルあるんで、そっち使います?
ブーンがよく汗かくから、デートのときはなるべく持ってくるように……はい、どうぞ」
( ^ν^)「サンキュ」
-
ξ;゚⊿゚)ξ「……ほんとスミマセン、冗談ですよね……?
もしくは何か勘違いしていらっしゃるとか……?
デレの恋人だと思い込んでるストーカーとか」
( ^ν^)「ふざけんな正真正銘合法おセックス出来る関係だったわ」
ξ゚⊿゚)ξ「怒りのあまりクッソキモい言い方しないでください通報しますよ」
( ^ν^)「ここまで信用されないとは思わなかった」
ξ;゚⊿゚)ξ「……デレから聞いてた人物像とだいぶ違ったので……。
かっこいいとか優しいとか頭いいとか」
( ^ν^)「恋人の親族の中でハードルガン上げされることの恐怖が分かってねえのかあの馬鹿」
ξ;゚⊿゚)ξ「写真も後ろ姿のやつしか見せてもらえなかったし。写真嫌いなんですか?」
( ^ν^)「たしかに背中なら撮っていいっつったが、
まさか本気で撮ると思わなかったしそれを家族に見せるとも思わなかった」
ξ*゚⊿゚)ξ「……あっ、私、ブーンとは結構たくさん写真撮ったんですよ。
ブーン、じ、自慢したりとかしませんでした?」
( ^ν^)「興味なかったから見てない」
ξ゚⊿゚)ξ「なんてつまらない人なの……これが本当にブーンのお兄さんなの……?
デレの恋人だと思い込んでるストーカーであり、ブーンの兄だと思い込んでる変質者では……?」
( ^ν^)「仮にそうだったとしたらもう通報していいわそんな危険人物」
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ξ゚⊿゚)ξ「……デレとはどんなお付き合いを?」
( ^ν^)「別に。普通じゃねえの」
ξ゚⊿゚)ξ「やっぱりデートとか行くんですか? べたに水族館とか映画館とか。
お兄さんはアクティブな方には見えませんから、デレの方から誘う感じで?」
( ^ν^)「急にぐいぐい来たこいつ」
ξ゚⊿゚)ξ「うら若き女子大生ですもの。恋バナは興味津々です。妹のものとなれば、特に」
( ^ν^)「……まあ一般的なイメージと変わんねえ付き合い方だと思う」
ξ*゚⊿゚)ξ「やっぱり!
ハート型のストローで一緒にジュース飲んだり、ケーキをお互い食べさせ合ったり、
誕生日には思い出の場所で歳の数だけ薔薇の花を」
( ^ν^)「待て待て待て誰がそんなサムい付き合いしてるっつった」
ξ゚⊿゚)ξ「どこがサムいんですか私とブーンを馬鹿にする気ですか」
( ^ν^)「図らずも馬鹿にすることになった件については申し訳ないと思うわ。
んなことしてたのかお前ら」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、たまに『ベッタベタな少女漫画ごっこしよう』ってお遊びとしてやってただけで、
普段は適当にそこら辺に遊びに行ったり、お互いの家でごろごろしたり……」
( ^ν^)「お前にとっても非日常だったのかよ何なんだよ。
後半部分こそ正に俺達もやってたことだよ」
-
ξ゚⊿゚)ξ「あれ、お兄さんってうちに遊びに来たことあります? 今日が初対面ですよね?」
( ^ν^)「他の家族がいないときにお邪魔してたから。
あと俺は独り暮らししてるから、あいつがうちに来る方が多かったし」
ξ#゚⊿゚)ξ「なっ、家人がいない隙にこそこそ来てたんですか!
2人っきりになって、うちの純情100%な妹に変なことしてないでしょうね!?」
( ^ν^)「だいたい合法おセックスしてたわ」
ξ#゚⊿゚)ξ「合法おセックスはもういいんだよ!! やめろその言い方!!」
( ^ν^)「うら若き女子大生が公園で合法とかセックスとか叫ぶなよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「やべえめっちゃ見られてる!」
( ^ν^)「おかげで手汗がフルスロットルだわ」
ξ゚⊿゚)ξ「巻き添えで視線浴びるのにも緊張するんなら、変なこと言わないでくれます?」
-
( ^ν^)「……あ」
ξ゚⊿゚)ξ「何か?」
( ^ν^)「デレがよく飯作ってくるんだが、それが美味い。
弟も、恋人……あんたの作る弁当が美味いって褒めてたな」
ξ*゚⊿゚)ξ「な、何だ、ちゃんと私のこと褒めてくれてるんじゃないですか、ブーンも。
……昔から両親が共働きだったから、私もデレも、料理は慣れてて」
( ^ν^)「ハムカツが好きとか言ってた。弟もデレも」
ξ*゚⊿゚)ξ「私達、豚カツよりはハムカツの方が好きで、よく作ってましたから。
初めてお弁当つくっていったとき、ブーンも気に入ってくれて嬉しかったなあ」
ξ*゚⊿゚)ξ「今日も作ってきたんですよ。……あ、お兄さん、ちょっと食べてみます?」
( ^ν^)「食っていいのか、せっかく作ってきたもの」
ξ*゚⊿゚)ξ「ええ、どうぞ。張り切っていっぱい作ったんでね、少しくらいは別に」
( ^ν^)「うわっ……そのデケェ荷物、弁当かよ……。
うちの弟の胃袋を過信しすぎだろ」
ξ*゚⊿゚)ξ「ブーンがいつも美味しい美味しいってにこにこ食べてくれるから、つい……。
あ、どうぞ。ハムカツ」
( ^ν^)「重箱の一段まるごとハムカツって最早狂気の沙汰じゃねえか」
-
ξ゚⊿゚)ξ「見た目に違いはないけど、味付けの種類が豊富ですからね! 気付けばこんなことに。
こっからここまでが普通のハムカツ、こっからここまでがチーズ入り、
ここら辺がカレー味で、こっちが大葉チーズ、これがポテトサラダ……」
( ^ν^)「狂気の沙汰じゃねえか」
ξ゚⊿゚)ξ「2回も言わなくても……。
今回を逃したら次はいつ食べてもらえるか分かりませんから、
とにかく思い付く限りを挟んで揚げました」
( ^ν^)「生き急ぎすぎだろ。いただきます」ヒョイ
ξ゚⊿゚)ξ「文句言いながらも食べるんですね」
( ^ν^) ザクザク
( ^ν^) トローリ
( ^ν^)「チーズ多すぎるぞ……これ最早チーズカツにハムが紛れ込んだだけだろ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、ブーンがチーズ多めが好きなのでね……」
( ^ν^)「デレの作るチーズ少なめの方が美味い」
ξ゚⊿゚)ξ「あからさまに比較されてクソ腹立ちますけど、
でもそうですね、そういえばデレはチーズ少なめにしてたなあ」
ξ゚⊿゚)ξ「あれ多分、お兄さんの好みに合わせたからなんでしょうね。
私もデレも恋人の好みに合わせるもんだから、
同じ環境と材料で料理しても結構味付けに違いが……」
( ^ν^)「ああそう。……自分の好きな味付けで作りゃいいのに」
ξ゚⊿゚)ξ「お兄さんの好きな味が、デレにとっては一番作りたい味なんでしょう。
すごく楽しそうに料理しますもん、デートのとき」
( ^ν^)「……」
-
( ^ν^)「……おかわり」
ξ゚⊿゚)ξ「はい、お兄さんの好みでなくて申し訳ありませんが、どうぞ」
( ^ν^) ザクザク
ξ゚⊿゚)ξ「……ブーン、早く来ないかな」
( ^ν^) ムシャムシャ
ξ゚⊿゚)ξ「……もう30分も、約束の時間過ぎてる」
( ^ν^)「……お前も食って待てば」
ξ゚⊿゚)ξ「そうですね。お腹すいたし、ちょっとだけ」
ξ゚ -゚)ξ モグモグ
( ^ν^)「……」
ξ゚ -゚)ξ「……」
( ^ν^)「……」
ξ゚ -゚)ξ「……」
( ^ν^)「……気付いてないふりするのも飽きたな」
ξ゚ -゚)ξ「何のことですか。私は何も気付いてませんよ、変な話やめてください」
( ^ν^)「気付いてますって言ってるようなもんじゃねえか」
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ξ゚ -゚)ξ「私はここでブーンを待ってるんです。
そしたらたまたまブーンのお兄さんが来ただけです。
もうすぐブーンが来ます」
( ^ν^)「来ねえだろ」
ξ゚ -゚)ξ「来ます」
( ^ν^)「ブーンも、デレも。……来ねえだろ」
ξ゚⊿゚)ξ「……この時間に、この公園のこのベンチで待っててってブーンが言いました」
( ^ν^)「デレも言った」
ξ゚⊿゚)ξ「恋人からの呼び出しなんて、デートかプロポーズしかないじゃないですか」
( ^ν^)「本当におめでてえな。
──全ッ然おめでたくねえけど、見合いもどきじゃねえのか、これ」
ξ#゚⊿゚)ξ「……っ! やめてください!!」
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ξ#゚⊿゚)ξ「ブーンが! ……ブーンが私に他の男をあてがうような真似、するわけないじゃないですか!」
ξ#゚⊿゚)ξ「だって言ったんですよ! 夢枕に立って!
『もう泣かないで、ツンには幸せになってほしい、だから公園のベンチで待ってて』って──」
( ^ν^)「妥協案なんだろ。他の男は嫌だから、せめて自分の兄に任せようっていう。
──俺に、あいつの代わりになれってことだろう。
自分のことを忘れろって言う勇気が無いから、俺にしたんだ」
ξ#゚⊿゚)ξ「……それじゃあ、私はデレの代わりなんですか」
( ^ν^)「そういうつもりなのかもな。あいつら、馬鹿だから」
ξ#゚⊿゚)ξ「……ほんとに馬鹿だわ……私達に失礼だって分かってないのね」
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ξ#゚⊿゚)ξ「……お盆だから、会いに来てくれるって期待したのに」
( ^ν^)「……」
ξ#゚⊿゚)ξ「……」
( ^ν^)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「……ブーンね、酔っ払いの喧嘩止めようとして、それで刺されちゃったんですよ」
( ^ν^)「知ってる」
ξ゚⊿゚)ξ「でも本当はね、刺されそうになったの、私だったんです。
最初に喧嘩止めようとしたの、私だったから。
……それで私のこと庇おうとして……」
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ξ゚⊿゚)ξ「……私のせいなんです、ブーンが死んだの。
だからお葬式に行けなかった。どのツラ下げて、って。
……ごめんなさい」
( ^ν^)「……横断歩道で信号変わるの待ってたらよ。
後ろの婆さんが犬のリード離しちまってな。犬が道路に走ってって。
そんでデレが、犬追い掛けて、車道に……」
ξ゚⊿゚)ξ「知ってます」
( ^ν^)「飛び出すだろうなって分かってた。
でも俺は、声だけで止めようとした。
そんなのより、腕を掴んで止めるべきだったんだ」
( ^ν^)「俺の認識が甘かったせいでデレは死んだんだ。
葬式に行こうと思うと目眩がしてゲロばっか出てきて行けなかった。
……悪かった」
-
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( ^ν^)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「……ブーンは、馬鹿ですよ」
( ^ν^)「デレも大概だな」
ξ゚⊿;)ξ「ブーンのお兄さんだからって、
ブーンの代わりに付き合うなんて出来るわけないじゃない」
ξ;⊿;)ξ「ブーンみたいに好きな人なんて、出来るわけないじゃない。
どんな人が相手だろうと、ブーンの代わりなんているわけないじゃない。
……お兄さんもそうだわ!」
ξ;⊿;)ξ「だって私もお兄さんも、ブーンとデレの話しかしてない……!!」
-
( ^ν^)「……」
ξ;⊿;)ξ「私は! ブーンの好きな味付けで料理がしたいの!
ハムカツに馬鹿みたいにチーズ入れたいの!
私の料理を食べたらデレと比較せずに褒めてくれる人に食べさせたいの!!」
ξ;⊿;)ξ「……ブーンに食べさせたいの……」
( ^ν^)「……」
ξ;⊿;)ξ ヒック、ヒック
( ^ν^)「……弁当」
ξ;⊿;)ξ「……?」
( ^ν^)「持って帰って、供えとくから。全部よこせ。
そんで、これ」
ξ;⊿;)ξ「……何ですかこれ、指輪?」
( ^ν^)「デレに供えといてくれ。今日会ったら渡すつもりだった」
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ξ;⊿;)ξ「……死人に指輪渡すつもりだったんですか。狂気の沙汰ですね」
( ^ν^)「死人に油地獄みたいな弁当食わせるつもりだった奴に言われたくねえな。
……恋人からの呼び出しっつったら、デートかプロポーズだろ」
ξ;⊿;)ξ「それで指輪? ……お兄さんも大概おめでたいですよ」
( ^ν^)「そうだな。ほら弁当よこせ」
ξ;⊿;)ξ「……いいです、直接お宅に供えに行きます。
お葬式もお墓参りも避けてたんですもの、今年こそちゃんと行かなきゃ」
( ^ν^)「……俺もそうするか」
ξ;⊿;)ξ「ぜひ来てください、デレが喜びます」
-
( ^ν^)「……」
ξ;⊿;)ξ「……」グスン
( ^ν^)「……精霊馬ぶっ壊したら、帰る手段なくなってこの世に留まったりしねえかな」
ξ;⊿;)ξ「バイオレンスだわこの人」
( ^ν^)「……」
ξ;⊿;)ξ「……」
ξ;⊿;)ξ「……麻婆茄子作りましょうか」
( ^ν^)「バイオレンスだなこいつ」
.
-
o川*゚ー゚)o(……ヒッキー君に呼び出されたから公園に来てみれば)
('A`)(……ヒッキー君に呼び出されたから公園に来てみれば)
o川*゚ー゚)o(何か知らん人が来た……)('A`)
おわり
-
(
)
i フッ
|_|
使ったお題
・ハムカツ
・最愛の故人
-
>>736
間違えたあああ
('A`)(……ヒッキー君に呼び出されたから公園に来てみれば)
ここを、
('A`)(……クーに呼び出されたから公園に来てみれば)
に補完しといてください
-
おつおつ
餓鬼か…食べ物粗末にするとでてくるんだっけか
ハムカツ食いたくなってきたなぁ
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面白かったし、いい話で涙腺に来た
おつ!
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精霊馬と麻婆茄子のくだり特に好きです。
58本目を頂きます。7時までに投下終了することは出来ないので、よしなにお願いします。
【タイトル】
ロボの貞子が古城を調査したらみんなとにかく笑えるようです
【URL】
http://jbbs.m.shitaraba.net/b/i.cgi/internet/13029/1439761027/
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シベリアで一本投下されてた
五十九本目でいいのかな
( ・∀・)ボックスの中の200円のようです
http://mastiff.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1428149845/113-119
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7時……!
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ラストスパートになって20本以上作品が投下されたな
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皆さん、お疲れ様でした!
ラストの投下ラッシュは凄かったですね
百物語感想会なども考えておりますので、開催された際はぜひともご参加を!!
-
まだ投下途中の組もいるけど、ひとまずみんなお疲れ様ー
読めてなかった分を読んでるが、どれも面白い
感想会wktk
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去年と全く同じ本数消化か
-
おお本当だ、去年と同じだ
とりあえず本数と作品のまとめやってみた
01 >>22-46 ハリッホのようです
02 >>52-73 ('A`)それが最後の希望だった ようです
03 >>82-102 真夏のザザ虫音頭のようです
04 >>113-124 (-@∀@)忘れられなかった夏のようです
05 >>130-135 怖い話といえばやっぱりあれ…のようです
06 >>150 ('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
07 >>152 ( `ハ´)『珀の心』のようです。 1.「恐怖の水餃子」
08 >>152 ( `ハ´)『珀の心』のようです。 2.「達磨女」
09 >>153 Two Guns Horror Showのようです
10 >>156-162 ( ,,^Д^)百物語2015会場受付のようです(´・ω・`)
11 >>164 ζ(゚ー゚*ζ七代先まで…のようです( ^ν^)
12 >>165-181 (*゚ー゚)ふわふわもふもふのようです
13 >>186-196 心霊写真のようです
14 >>207-225 呪いのビデオはどこまで責め苦に耐えられるか徹底検証すると言うのは建前で、怪異的存在を痛めつけても法律には全く引っかからないし罪にも問われないので、これはまたとない値千金の面白チャンスのようです
15 >>233-250 ( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです
16 >>255 ( ・∀・)午前2時11分、君に会いに行くようです
17 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『赤い』
18 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『ラクガキ』
19 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『さんぼんせん』
20 >>256 (,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです 『冷蔵庫』
21 >>259-267 黒い田んぼ…のようです
22 >>289-310 まっしろなようです
23 >>315-322 ('A`)奇妙な経験をしたんだが、のようです
24 >>328-333 熱帯夜の冷蔵庫…のようです
25 >>337-347 (#゚;;-゚)無題
26 >>351-362 ノパ⊿゚)<おかえりッ!! のようです ('A`)
27 >>364-379 ( ФωФ)深夜の訪問客のようです
28 >>385-387 我が家の家電は煩いようです
29 >>393-397 ( <●><●>)普通のようです
30 >>398-419 (゚、゚トソン寺生まれのトソンさんのようです
-
31 >>420 ('A`)それは潜んでいるようです
32 >>423-439 病魔 のようです
33 >>445-457 短編数題、のようです
34 >>460 ('、`*川 フリーターと先生の怪奇夜話、のようです (´・_ゝ・`)
35 >>461-467 ( ^ω^)ストーカーコピペのようです
36 >>471-479 奥の角部屋…のようです
37 >>482-498 ぽぽさんのようです
38 >>508-529 つむらちゃんのばん
39 >>532-544 (#'A`)夏の思い出のようです(* ^ω^)
40 >>547-552 (,,゚Д゚)笑顔は本来…のようです
41 >>556-572 熱風と喪失のようです
42 >>580-588 ( ´_ゝ`)兄者は弟者が嫌いなようです(´<_` )
43 >>590-591 水深2㎝のようです
44 >>597-613 挽ようです
45 >>618-637 土蔵 階下の蠢き のようです
46 >>640 ('A`)TECHNOPOLISのようです
47 >>644-651 天井のシミ…のようです
48 >>657-686 ( ω )ある呪いの後のようですζ( ζ
49 >>690-693 ( ゚∀゚)探す。ようです
50 >>688 ( ´_ゝ`)彼らは双子だったようです( )
51 >>695 ( ^ω^)アロマキャンドル屋さんのようです 『ミロのヴィーナス』
52 >>695 ( ^ω^)アロマキャンドル屋さんのようです 『目覚まし時計』
53 >>695 ( ^ω^)アロマキャンドル屋さんのようです 『変わらぬ愛』
54 >>698 ('A`)大きな箱は何色のようです
55 >>699 ξ゚⊿゚)ξ後始末をするようです( ω )
56 >>701-711 从'ー'从なかったことにしたかったようです
57 >>714-737 ξ゚⊿゚)ξ おかわりのようです (^ν^ )
58 >>741 ロボの貞子が古城を調査したらみんなとにかく笑えるようです
59 >>742 ( ・∀・)ボックスの中の200円のようです
-
乙
14のタイトルの長さふいたw
まとめて消化してる話が今年は多かったな
-
14本目のタイトル長すぎてブンツンドーのまとめページで文字小さくなっててワロタ
本数が年々減ってて、今回は正直50本行くかすら不安だったから、結果的に去年と並ぶ本数まで伸びたのは嬉しい
お題使った作品も多くて良かった
-
本数まとめ乙乙。
今年も百物語終わってしまったな…
感想会が楽しみだ
-
ひとまずみんなお疲れ様
初日の投下数の少なさ見てどうなるかと思ったけど、今年もぐわっと盛り上がったな
感想会するんだ!楽しみ
-
昨日寝落ちして投下できんかった。しゃーないから来年に回すか
-
( ´_ゝ`)彼らは双子だったようです( )http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439746457/
投下終了しました。遅くなって申し訳ない。
-
週末、読み残しをまとめ読みするのが楽しみだ
-
蝋燭君を関連作として追加すれば、リスト上はキリよく60作ということに出来るな(錯乱)
-
.,、
(i,)
|_|
【タイトル】
ロボの貞子が古城を調査したらみんなとにかく笑えるようです
【URL】
http://jbbs.m.shitaraba.net/b/i.cgi/internet/13029/1439761027/
【頂いたお題】
・ドッペルゲンガー
・こっくりさん
・数え唄
・収納スペースの隠し部屋
・午前2時11分
・頭の中のマイクロチップ
・幽霊かと思ったらただの変態
・未練はたけのこ
・味噌汁に感動して成仏
・壊れた風鈴
・「君のことなら何でも知ってる」(君→お前 などへの変更OK)
・縛りお題:登場人物を喋らせない
・土着信仰
・呪いの動画
・蟻走感
・土倉の中の人形
・とにかく笑える
・シチュエーションお題:冷蔵庫を開けると生首が入っていた
・田んぼ
・ほうれん草
・ビジョンブラッド
・小説
・地縛霊
・ハムカツ
・墓荒らし
・白昼夢
・綿ぼこり
・スレンダーマン
・小袖
・美人画
・蜥蜴
・土蔵
・蚕
-
【頂いたお題2】
・神隠し
・人柱
・古城
・異形の花々
・レンズの中の箱庭
・魔犬
・ポケットの中
・お父さんの暴力
・王子様
・水子
・防波堤
・爆発オチ
・口内炎
・鍵っ子
・家に帰れなくなる呪い
・謎に包まれた廃村
・落ちていた未来の書かれてる本
・魔鏡
・カルト宗教
・棄教
・信者
・盆踊り
・最愛の故人
・電源落とすとPCが爆発するウィルス
・ガラスの向こう
・水の底
・「○○(キャラ)が助けてくれる」
・気が狂う
・『実りある一日を』
・「この世界を創ったのは私だ。お前には止められない」
以上、58本目です。たいへん遅れてしまって、ごめんなさい。
(
)
i フッ
|_|
-
おつおつ!お題全部使ったのか!すげえ!!!
-
もしや全部使ったのか……お疲れ様でした
これで蝋燭は全部消えたなー
-
>>390
それだ!なんだっけって、ずっと考えてた
-
百物語乙でした!
面白い作品たくさんあったし楽しかったよ
感想会も楽しみだ!
-
まとめに蝋燭君追加されててワロタwww
感想会はいつ頃やるのかなー
-
感想会やるとしたら今週末?
-
そうですねー、土日使ってやってみましょうかね
場所はここで
-
ここでやるのか
-
別がいいかな?VIPとかシベリアとか?
-
俺は出来ればここがいいけど、VIPとかシベリアでやるならURL貼っていってほしいかな
-
創作板でいいんでない?
このスレでやるか別スレ立てるかのどっちかで
-
VIPの規制とかって今は大丈夫なの?
このスレでできそうならここで良いと思うけどな
-
このスレも200ぐらいレス余ってるしな、感想会に使えば程よく埋められるかも
ちなみに2013年のときは、シベリアで10分絵祭りを交えながらやってた
10分絵祭りとかやるならシベリアでやるのも手かもしれない。今は猿とか無いし
59本目の人みたいに、創作板に書き込めない(たぶん巻き添え規制)って人はどれくらい居るもんなんだろ?
-
いつの間にかブンツンドーが全作品まとめ終わってる
お疲れさまです
-
感想会って具体的なこと決まってるん?
土日になったらここに書き込んでくだけ?
-
10分絵祭やってほしいです!!
-
10分絵祭りは久々にやりたいな
-
10分絵祭やるんだったらスレちょっとギリギリかもね
-
感想会は明日からって事になるのかな
すごく楽しみだ!
やるとしたら何時頃からになるんだろう
-
土曜だね 感想投下してみるよ
病魔のようです
>>423-439
まず弟者の気がどっか触れてるのが怖い上に、だんだん衰弱して行く兄者との対比が心底嫌な感じだった。
個人的な話だけど、病院で人が亡くなった時に立ち会った身としてはより一層ね。
寝ている間に入り込んで来る別の何か、という状況も、ポピュラーだけど普通に怖かった。
極め付けは弟者の撮り貯めていた写真。これは写真そのものよりそれを見た流石一家の生々しい言動が印象的だった。
どっかのレスに書いてあったけど
弟者も病魔にあてられていたのか?
兄者は何の為に写真を焼かせなかったのか?という詳しいバックグラウンドをもう少し知りたい気もした。何も知らない方が怖いんだろうけど。
-
感想会は結局どこで何時からやるんだろう……
あまりに唐突に音沙汰なくなったけど、主催者は何らかの怪奇現象に巻き込まれてしまったのだろうか
-
ここでやるって主催者も言ってるんだし、ぼちぼち感想投下して行けばいんじゃないの 10分絵祭りもここですれば
-
今回の百物語もめちゃくちゃ面白い怖い作品ばかりだったし、言いたい感想もたくさんあるのに、ハリッホが頭をぐるぐる回ってるんだ。そのくらいハリッホの衝撃はヤバかった。
-
>>782 分かる。ハリッホが頭から離れない
-
すみません、夕方6時くらいからを予定してたんですが予告するのすっかり忘れてました……
-
よかった。楽しみにしてる
場所はここでやるのかVIPとかシベリアでやるのか予定を教えてもらえると嬉しい
-
ハリッホもだけど桃物語で寝バックしてたギコが許せない
-
6時把握!
十分絵祭りやりたいって声がちらほらあったけど、やる予定ありますかね?
-
十分絵祭りって今から急に人集まるもんかな?
それとも今日は感想会にして明日は絵祭りにするとか?
場所はとりあえずここで、規制等で書き込めない方はシベリアに書いてもらえれば転載してきます
-
やるとしたら感想会は予定通り6時から始めて、十分絵祭りを8時とか9時前後の人が多い時間帯に設定して、
総合で告知もすればいくらか目に留まるかな?
あとは様子見て、人が集まらなければ見送る、そこそこ居そうだったらやる、くらいの適当さでいいかと
-
十分絵祭りについてはチラホラ話題にあがってたんだし、今日やっても大丈夫じゃないか?
-
把握。そしたら感想会を18時から、絵祭りを20時からにしてみましょうか。
-
おー、楽しみ
-
始まってるかな?
大型AAに惹かれて つむらちゃんのばんを読んだけど、面白かった
リアルに有りそうなさじ加減が好き
あとミセリ可愛い
-
ハリッホのようです
開幕基地外。もう意味が分からない
所々でにやにやしながら、同時にぞくぞくする不安定さが癖になる
('A`)それは潜んでいるようです
一枚絵。既に言ってる人もいたが、最初は影のとこを見た
それから全体を見て、他の場所にも色々潜んでるのに気付いてビクッとしてしまった
個人的には、向こうにいる、ひょろりとした奴が一番怖い
_
( ゚∀゚)探す。ようです
途中の挿絵、可愛い絵柄だなって油断してたので、奥の方を見て本気でびっくりした
ああいうの本当に怖いです
-
10分絵祭8時からか把握
ちなみに何回くらいやる予定?
-
つむらちゃんのばん怖かったな
派手に怖い訳じゃないんだけど、「後から考えるとあの時何か一つ間違えてたら……」みたいなのはぞっとする
-
ちょっと遅れましたがこれより感想会開始しまーす!
ってもう皆さん書かれてますね……遅くなって失礼しました
-
病魔 のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1759.jpg
(※擬人化)
めちゃくちゃ怖い
冒頭からじわじわと不気味さを溜めていってからの、終盤の畳み掛けで震える
文体がとても好みで、のめり込んでいたので写真の描写は尚更おぞましかった
-
>>798すげえ……絵上手いけどかなり怖いな……
-
>>798
すげええええええ
イメージ通りいやそれよりずっと怖い!!
泣いた
-
怖い話といえばやっぱりあれ…のようです
黒い田んぼ…のようです
熱帯夜の冷蔵庫…のようです
奥の角部屋…のようです
天井のシミ…のようです
押し掛け素直姉妹シリーズ……と思いきや、おい最後
天井のシミの出オチ感好き
正直ヒートは普通に可愛いと思う
-
ハリッホのようです
怖いって言えば怖いんだけど、それ以上にものすごい衝撃だった。
よく分からないものに理不尽に殺されるシーンは「まじかるー」って言いながら惨殺しまくる魔法少女を連想させられた。話自体は全然違う物だけど。
あと怖いはずなのにどうしても笑ってしまう。「私はツン」ってAAに書かれてるとことか
-
蝋燭君のあとがきで滅茶苦茶笑った
-
>>803
蝋燭君は削除スレでのログ送り依頼の仕方もワロタ
最初作者だと気付かなかった
-
>>804
今見て来たわ
一見荒らしのようでいてIDが本人とか笑った
-
('A`)大きな箱は何色のようです
ドクオの家の近所にある、謎の「大きな箱」
大人を食べてしまう箱だという父の言葉通り、大人が「箱」に食われてしまうところをドクオは何度か目撃する
あの箱が一体何なのか分からないまま話が進んでいくので、不思議な話として終わるのかと思っていたけど、
最後に箱の正体が明かされて「なるほど!」と唸らされた
とても上手いと思ったし、正体が判明したからこそ得られる虚しさもいい
-
('A`)それが最後の希望だった ようです
ストレートに怖くていい!
こういう事って結構遭遇する可能性あると思う。倒れてるのか酔っ払って寝てるのかよく分からなくて結局声かけられない、とか。
自分の身にも起こるかもしれない恐怖っていうのが一番苦手だ
-
8時だヨ!
-
8時!
人いるかなー
-
皆さん盛り上がっていますねぇ……!
それでは時間となりましたので、十分絵祭り開始します!
お題は今年の百物語作品及び、ブーン系に新しい風を!ということで現在進行形の連載作品にしたいと思います。
描画開始を10分から、作品の発表を20分からにしますがいかがでしょうか!?
-
何か質問があればどうぞ!
-
('A`)それが最後の希望だったようですは
最後がくるぞーって所で終わって余計怖かった
从'ー'从なかったことにしたかったようです のエグさ大変イイ
真夏のザザ虫音頭のようです は
ギャグかと安心したらギャグじゃなかった……
ダメージ倍増だった……
-
百物語作品だけで良くね?
-
それでいいと思う、何回やるの?
-
いいと思う!
-
1回目、百物語作品。
2回目、連載作品。
みたいな感じで分けたほうがいいと思うな
-
どれ描こう
一応、百物語作品リスト。参考までに
>>748
>>749
-
10分だな
-
複数回やるなら、
・百物語前半投下組
・百物語後半投下組
・百物語番外&その他現行
に分けるとか?
取りあえず1回目は制限なしでいいんじゃね
-
じゃあ一度めは無制限
二度めは百物語作品限定
三度めは現行作品限定
にしましょうか!
ちょっと自分が最後までいれるか分かりませんが……
-
今は描画時間でいいんだよな?
-
ああまた遅れてもーた……そうです描画してください
-
ごめんなさい自分がグダグダしてたせいで遅れてしまったので描画時間五分延長でお願いします……
-
発表は25分で!
-
えーそれでは描き終わっていたら発表を……お願いします!
-
はい
( ^ω^)は闇に染まるようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1760.jpg
-
('A`)のみです
-
怪奇夜話の(´・_ゝ・`)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1761.jpg
-
おー、すごい!正直投下ないかもと思っていたのでありがたい!
この調子でどんどんいきましょう!
-
( ^ω^)アロマキャンドル屋さんのようです 『ミロのヴィーナス
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1762.jpg
(-_-)と川д川
作中で描かれなかった他の客やキャンドルの話がもっと見たい
-
第一部の発表は35分まででお願いします!
-
病魔 のようです ※擬人化注意
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1763.png
このセリフが印象的だった
-
呪いのビデオはどこまで責め苦に耐えられるか徹底検証すると言うのは建前で、怪異的存在を痛めつけても法律には全く引っかからないし罪にも問われないので、これはまたとない値千金の面白チャンスのようです
http://imepic.jp/20150822/738651
なんべんも笑った作品です
-
>>826
>>828
どっちもシックでかっこええ……
>>832
すごく好きな絵柄だ
この台詞こわかったなあ
-
>>830 アロマキャンドル好きだったから絵が見れて嬉しい!他の客とかキャンドルの話は確かにみたい!
-
なんでかいつものうぷろだが使えん…
-
>>833
貞子かわいい
ドクオの酷さを思い出して笑ってしまうwwww
-
はい、第一部ここまでです!
皆さんの素敵な絵と感想が見れて眼福でございます……!!
第二部はちょっと間を開けて50分から!
-
>>832
このセリフを兄者の顔したナニカが喋ってると思うと超怖いな…
つかうめええ
-
>>836 落ち着いて再チャレンジしたらなんとかなった。一人で騒いでしまってスマソ
-
すみませんっ……職場から電話があって席を外さねばならなくなりました……
いつ戻れるか分からないので誰か二部と三部の音頭を取ってはいただけまいか……
-
>>826 闇に飲みこまれていく感じが怖い。背筋が冷えた……
-
>>841
しゃーねーな、暇だから俺やるわ
二回目は50分からだな?
-
来いやオラァ
-
それじゃあ二回目、百物語作品縛りで十分絵祭りはじめ!
ネタ仕込みなんて無し即興勝負だぜ!
-
>>833 これまさかあのシーンか!?画面に突っ込ん……ごめん。
この絵も元の作品も好きだ!
-
hey yo 即興で描くホラーストーリー 制限時間は十分きっかり
ここらでお披露目 イルな腕前
俺にお絵描きは無理
だからこの場で言葉吐く そしてこの場 沸かすぜ馬鹿力
そういう感覚でやってくぜ アンサーならばピクチャーで
ブーン系の固有名詞 描きこういう名シーン作ろうぜ
てわけで二回目絵描きタイム終了
描き上がったやつはバンバン載せてくれよな
-
挽ようです トンネルイメージ図
最後の方に出てきたAAが忘れられず....
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1765.jpg
-
きも
-
我が家の家電は煩いようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1766.jpg
-
土蔵 階下の蠢き のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1768.png
人形怖かった
-
>>848 怖え!!めちゃくちゃ不気味な感じが出てる……今日夢に出そう
-
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1770.jpg
-
取り敢えず一回目に倣って十分までにしようかと思ったけど言うの忘れてたから五分延長の十五分までにしとこうか
-
唐突なラップわろた
( ,,^Д^)百物語2015会場受付のようです(´・ω・`)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1769.jpg
こういう楽屋裏的な話が大好きでな
この作者は現在、
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1439806433/
のスレで頑張っている模様
完走すれば蝋燭99本達成だぜ頑張れ作者!
-
( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1771.jpg
-
>>851
押入れの冒険?の絵本思いだした
あのヤーな感じが良く出てる
-
>>848
>>850
>>851
三連続でめちゃくちゃ怖い
-
>>851 子供が見たら泣くレベルだ……こんなん出たら絶対泣くし漏らす
-
はい二回目終了!
完全に滑ったけど有志達の粋なイラストのお陰でレスストッパーにならずにすんだぜ
その調子で三回目もガンガン描こうな!
んじゃ三回目は少し空けて三十分からでいこうか
-
>>832
「現像かないでくれよぉ」
「焼かないでくれよぉ」
どっちとも取れる良いシーンだったよなぁ…
-
>>853
ドクオが箱を黒くしたところか。禍々しさが出てていいな
>>856
これ、いい話だったなあ
-
>>861
上の方の意味もあると、今さら気付いた!!
なるほど、そう取ることも出来るのか……
-
>>856
これ切なかったよな……
後ろの泣いてる兄者の眼が隠れてるのが、より切なくしてる……
-
なるほど、そう考えると面白い
でも「写真、焼かないでくれよぉ」ってハッキリ言ってたよな
-
三回目三分前だぜー
うんこしてる奴は早めに席についとかないと出遅れるぜ
-
それじゃ三回目、現行作品縛りではじめ!
お前らが追ってる現行の作者もきっと見てるぜ
ガンガンモチベ高めていこうな!
-
>>866
絵祭り中でも感想投下していいかい?
-
>>868
そうだな、絵の投下中は控えた方がいいかもしれないけど四十分までならいいと思う
主催の代わりに音頭取ってるだけだから何とも言えんけど四十分までか絵の投下が終わった後ならいいんじゃないか?
-
よーし三回目絵描きタイム終了だー!
これで終いだからバンバン投下してくれよ!
-
( ^ω^)ブーンは闇に染まるようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1772.jpg
-
遅かった
-
あ、間違えた
間に合った
-
三回目で終いだから取り敢えず十時まで五十分までで区切りつけて、それ以降は感想も投下し損ねた絵もガンガン歓迎って感じでいこうか
-
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1773.jpg
はい
-
間違えた、五十分まで、で脳内補完よろ
-
【百物語2015'】四十物語のようですEX【番外編】
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1774.jpg
百物語関係だけど、現行の方でいいのかな?
応援してます!!!
-
>>877 可愛すぎる!ショボンの顔わろたwwww
-
はい、取り敢えず区切りにしたけど折角描いた絵がお蔵入りするのも寂しい話だ
感想も絵も気後れせずに投下していこうな
ポッと出の俺が〆るのも野暮だし主催者さん帰ってきたら一言頼むぜ
-
出遅れた……
【百物語2015'】四十物語のようですEX【番外編】
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1775.jpg
一応現行だよね
40もの怪談にチャレンジするとは、一体どんな猛者だ……と思いながら期待していたら初っ端でこれである
とにかくショボンが酷い
5人のメンバーがそれぞれ趣向の違う「怖さ」を提供してくれる形式で、
特にブーンやクーは正統派な感じの怪談を語ってくれるのだけど、そこに混じってくるショボンが本当に酷い。酷すぎて一番好き
-
>>879 司会進行ありがとうございました。色々絵が見れて楽しかった!
-
>>871
かっけえええ
>>877
うっすら見えるハリッホでワロタ
>>879
乙乙! 楽しかった
-
音頭ありがとう、イケメンだったよ
-
>>875
お洒落だ。待ち受けにしたい
>>879
乙&いろいろさんくす!
感想ちょろっと書くぜ
・( ω )ある呪いの後のようですζ( ζ (少しネタバレあり)
これが滅茶苦茶不気味だった。描写ががっつり書かれてるホラー。( ∵)の気持ち悪さにゾっとした。んばぁ……がトラウマ。
・ξ゚⊿゚)ξ後始末をするようです( ω )
タイトルで本格化ホラーかと思ったらほのぼの?だったでござる。ツンが出会った幽霊がくっそ下らないw 下らなすぎてなんか元気もらった
・('A`)奇妙な経験をしたんだが、のようです
早く成仏しろよ、作者。
-
>>884 そうだったw
('A`)奇妙な経験をしたんだが、のようです
は作者の実体験だったwワロタw
-
>>875は( ^ω^)は闇に染まるようです の十分絵ね 言い忘れてた
まだ全部の百物語読んでないんだけどオススメある?
-
【百物語崩壊!!蝋燭君の反乱のようです】
神作品である なにせ私が書いたのだから傑作になるに決まっている
この作品はブーン系界のツァラトゥストラであり、これまでブーン系住民に贈られた最大の贈り物である
なぜわたしはこんなによいブーン系を書くのか? その答えは私の天才性に拠るからに他ならない
これ一つで40本分の価値は十二分にあるので、今年は100本超えをしたと言っても過言ではあるまい
本作品をふまえ、作者の方々には是非とも来年に繋げてもらいたいところである
【('、`*川 フリーターと先生の怪奇夜話、のようです (´・_ゝ・`)】
言うまでもなく元連載作品であったブーン系の再来である
本作品はホラー要素もさることながら、彼らの関係性も見所だろう デミタスとペニサスの凸凹コンビが素晴らしいのだ
ペニがデミを、デミがペニを引き立てるこの相乗効果、まさにデミサス、もしくはペニタス、あるいはニコラス・ペタスといった感である
霊的恐怖を描くだけにとどまらず、そこへと至るまでに行われた人間側の歪んだ行為も注目に値する あくまで人の欲が根底に横たわった事件なのだ
ただ一点、デミタスがジェノサイドダークフリーズを使用しなかったのは明らかにマイナスである これはあまりに焦らしすぎだ
事実、広範囲に無差別な攻撃を加える凶悪な冷気系能力であるから使い所は非常に難しいが、筆者の実力を考えると上手く書けたに違いない
また、強すぎる能力ゆえに周囲に危害が及ぶことを配慮して能力を隠しているはずなのだが、そうした伏線となる部分が微塵も感じられない点も気になる
来年には彼の実力が発揮、そしてともに戦うことでペニサスが能力者として開花することを期待する 能力名はバニシングクリアウォールだ
【きりひと讃歌】
手塚治虫の医療漫画といえばブラック・ジャックであるが、本作品はより青年向けの漫画となっている とにかく全編を通して悲痛さが漂う
本作品からキリストの受難の影──それも神的なものによって汚されていない影を認めるのは容易であろう
多少恣意的な解釈ではあるが、『ブッダ』が聖人を人間的に描いたのであれば、本作品は人間を聖人的に描いた、とでもいえようか
聖人的とは申せ、彼らは何かしら悟るわけでもない 絶えず不条理な運命に煩悶し、悶えながらもなお生きていく いわば泥塗れの聖者なのだ
主人公の、また修道女の姿形は気味の悪い獣に他ならない そうであればこそ「人間的であること」が一層際立つ
彼らは運命に押し潰されかねない弱々しい人間である しかし二本の足で立つ一個の人間なのだ 彼らが纏う泥にこそ美しさがある
-
>>886
マジキチホラーなら、1本目と44本目
正統派ホラーなら、2本目と6本目
ほのぼのなら、24本目と26本目
ギャグなら、14本目と47本目
個人的にオススメしたいのは、6本目と15本目と32本目
俺も全部見たわけじゃないけどこの辺とかどうかな。正直目つぶって選んだっていいくらいいい作品ばかりなんだけども。
-
>>886
ここまでで名前の挙がってない作品だと、
( ´_ゝ`)彼らは双子だったようです( )
が好きだな
田舎の村が舞台の話
>>887
クソワロタ やっぱりこいつ頭おかしい
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10分絵祭りの存在を今しがた知りました/(^o^)\ナンテコッタイ
黒い田んぼ…のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1776.jpg
シュールがどこまでもシュールで笑ってしまった
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>>887
天才かよ
-
来年はジェノサイドダークフリーズとバニシングクリアウォール使わせられるように頑張ります
>>890
シュールかわええ
( ´_ゝ`)彼らは双子だったようです( )
こういう、「村」って感じの話が本当に好きだ
閉鎖的な田舎で受け継がれてきた伝承とか、親兄弟のあれこれとか、そういう民話的なやつ
ドクオの語り口もいい雰囲気出してて、面白かった
奥方様とのやり取りのシーンはぞわぞわ来る
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( ω )ある呪いの後のようですζ( ζ
最高に怖かった
( ∵)が「んめんめ」って食べてるところで恐怖と気持ち悪さで死にそうになった
ハリッホのようです
意味がわからない
意味がわからないままAA達が殺されていってあまりの理不尽さに顔が引きつった
いい意味でマジキチなインパクトのある作品
ξ゚⊿゚)ξ おかわりのようです (^ν^ )
ツンとニュッのやりとりがクスッと笑えた
話の展開はだいたい読めたけれどそれでも泣いてしまった
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>>855
>>877
>>880
今職場から見てるわ死ぬほど感動した、ていうか死んだ
帰ったら超頑張るよ俺、ありがとうございます!
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( ω )ある呪いの後のようですζ( ζ
怖すぎ
決して理不尽なわけでなく、怪異に見舞われる原因はしっかり主人公側が作ってしまっているので自業自得なのだけれども、
それを踏まえても、彼らを襲う怪異は目を逸らしたくなるほど恐ろしい
( ∵)の描写怖すぎて泣きそう
>>894
応援してる
-
ただいま帰還しました……たくさんの絵と感想に涙がちょちょ切れんばかりです!
司会代行してくださった ◆2zzU3S7pmMさんにどうか皆さん惜しみ無い拍手を!
パチパチパチパチ
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ハリッホはインパクトがやばかった。
天井のシミの一発落ちも良かった。
あとは珀の心の1本目の水餃子の話はリアルタイムで見でみてキーボードにコーラぶちまるくらい綺麗に落ちていて面白かった。
全部読めてないしホラー苦手だからギャグ作品教えてくれ。
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ラップ酷かったけどお疲れ!
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ラップワロタ
司会者さんおつかれ
最後の方参加できなくて残念だ
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>>896
企画お疲れさん、いい祭りだったよ
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>>896
おかえり&おつかれー
日曜も10分絵祭りありますか?
>>897
心霊写真のようです
呪いのビデオはどこまで責め苦に耐えられるか徹底検証する(以下略)
('A`)夏の思い出のようです( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ後始末をするようです( ω )
ここら辺が好き
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>>901
明日は自分が仕事なんでやるとしても7時過ぎちゃうかと
それでもいいならやってみます
-
まだ感想いいんだよね?
( ・∀・)ボックスの中の200円のようです
書く側の意見ではあるけど、掌編として大変よくできた作品だと思う。
発想力、構成、オチ 全てが素晴らしい。
正直敗北感を感じた。こんな作品書いてみたい
つむらちゃんのばん
終ったあとの暗闇をよくみると……ああ、ついてきちゃったんだね
ξ゚⊿゚)ξ おかわりのようです (^ν^ )
なにもいわずに読んでほしい、理屈じゃない。
これは面白い。切ねえ、くそっ、死ってのはこうも取り返しがつかないものか
( ^ω^)ストーカーコピペのようです
ありがちな話しなのにぞっとする。
Two Guns Horror Showのようです
洋ホラーノリ バイオレンス。嫌いじゃないぜ。
ζ(゚ー゚*ζ七代先まで…のようです( ^ν^)
これはいいニュッデレ。うん、好き。
(゚、゚トソン寺生まれのトソンさんのようです
実は続きがあるんじゃないの? ほらほら、遠慮しないで出しちゃいなよ、ね?
熱風と喪失のようです
考えるより感じよ、そんな感じ。
壁のなか、とは……?
('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
今年もきたな! 日常、なんでもないものがせまってくる間隔。
これは今まで百物語、のようですで品のなかで一番好きかも
( `ハ´)『珀の心』のようです。
水餃子ってそういうことかwwwwww
このスレ全体の感想になるけど、中国いってみたくなった
('A`)TECHNOPOLISのようです
これ読んで初めてYMOの曲知った。
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張りついてたつもりだったけど結構読んでないのあるんだなぁ
よっしゃ明日感想書く為に今から全制覇するぜえええ
-
今日参加できなかったから明日もやってくれると嬉しいな
-
では今日の7時過ぎにでももう一度十分絵祭りと感想会を企画してみます。
残り百レス切ってるけどここで大丈夫ですよね……?
もし埋まりそうな時はシベリアに移動で。
-
楽しみだ
-
スレ埋まりそうだったら百物語のようです2015(仮)がまだ残ってるからそこでいいんじゃない?
-
そうだね
-
天才か
-
>>887
すき
-
今日の7時過ぎからだったんだよな?
もしかしてもうシベリアでやってる?もしそうだったら誰かURL教えてくれ…
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主催者さんの仕事が長引いたりして来れてないのかもしれん
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よかった、まだ始まってないんだな。
主催者、忙しそうだったしなあ
-
十分絵祭りはともかく感想は書いちゃえばいんじゃない
-
お言葉に甘えて、少し書き溜めてた感想置いてこう
(-@∀@)忘れられなかった夏のようです
体験談を元にした話がいくつかあったが、この作品も半分体験談なんだそう
その場で気付くのではなく、数年越しに怪異に気付かされるというのは、じんわり怖いなあ
どこら辺までが体験談なのか気になる
('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
毎年恒例『百物語、』 今年の語り手はブーン
ブーンののんびりした語りで和むのに、話の中身はとても不気味
終盤のドクオの推論からのあのオチ、ぞっとする
ζ(゚ー゚*ζ七代先まで…のようです( ^ν^)
数多くの不幸に見舞われながらも明るいデレが可愛らしい
幼なじみとはいえ朝っぱらに寝てる女の子の部屋に入り込んで腹の上に座るわ手料理作ってもらえるわ、
デレの不幸ぶりに対してニュッは幸せすぎるのではないだろうか爆発しろ
あとあのセキセイインコ絶対強い
-
心霊写真のようです
めっちゃブレてるビコーズと、全く仕事してないトソンにワロタ
ろうそく消すときのAAが可愛い
呪いのビデオはどこまで責め苦に耐えられるか徹底検証する(以下略)
笑いどころ多すぎて最早「面白かった」としか言いようがないが、
>:('∀`):「ヒッwwwwwwwwwwwwwwwwww」
このドクオが鬼畜すぎて、同じような笑い声出た。こいつ完全に狂ってやがる
( ・∀・)午前2時11分、君に会いに行くようです
近未来的な世界観の、SFな感じの話
モララーとトソンのやり取りのテンポと空気感がすごく好き
地の文はぎっしりだけど、終盤の、短文を重ねて畳み掛けてくるところが堪らない
-
(,,゚Д゚)怪談・高架下猫語のようです
>>280でも感想書いたけど、雰囲気が最高に好き
関連作である『( ^ω^)ギコを見たようです』もそうだったが、ふわっとした読後感が気持ちいい
『(,,゚Д゚)学校の怪談のようです』という作品も関連作らしい
こちらは雰囲気が少々異なり、恐怖感(心霊的なものに限らず)の強い作りになっていて、これもまた面白かった
( ^ω^)ギコを見たようです
http://akiba.geocities.jp/takeutimolga/gikomita/gikowomita/gikomita-top.html
(,,゚Д゚)学校の怪談のようです
http
://boonbunmaru.web.fc2.com/rensai/ghost_story/ghost_story.htm
-
我が家の家電は煩いようです
たった1レス。なのに超怖い
するっと読めてしっかり恐怖も感じられる逸品
('A`)夏の思い出のようです( ^ω^)
ワロタ
妖怪うまづら、うちにも来てほしいとか思ってたけど、このうまづらはノーサンキューです
水深2㎝のようです
これも1レスながら、しっかり完成されている作品
今後、道端で水溜まりを見掛けたら避けてしまいそう
-
※以下、ネタバレになるかもしれない感想
( `ハ´)『珀の心』のようです。
一本目を読んで、水餃子食いてええええええ水餃子ああああああってなってたら二本目の話でテンションが死んだ
達磨の話はやはり定番ながら恐ろしい。一本目で刺激された食欲と笑いを容易に叩き潰された
でも最後まで読むと、何となく爽やかな読後感に救われる
Two Guns Horror Showのようです
洋画的な設定とやり取りと展開が格好いい
特に最後の1レスがめちゃくちゃ格好良くて好きだ
でもその直前のAA突然すぎるし怖すぎるしで超びっくりしました。アクション系だと油断してた
-
※ネタバレになるかもしれない感想
( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです
途中までは、メリーさん的な怖い話かと思って身構えてた
けど後半の展開でしんみりさせられる。切なくていい話だった
まっしろなようです
読みやすい、それ故に内容がすらすら入ってきて怖い
ツンが自分の振る舞いを反省する描写が年相応に生々しくて胸が痛む
いつか終わりは来るのだろうか
('A`)奇妙な経験をしたんだが、のようです
途中の展開、ああいうオチになるのかなと予想しながら読んでいたので、そこからもう一つ話が転がって面白かった
最後の切ない余韻がいい
これも体験談を元にした作品らしい
-
※ネタバレになるかもしれない感想
( ^ω^)ストーカーコピペのようです
ブーンとドクオの会話が軽妙で、くすっとした
のに、最後。ぞっとした
この後ブーンはどうなってしまうのだろう
つむらちゃんのばん
AAの演出が素晴らしい
出だしのAAで惹かれて、そのまま本編にも引き込まれた
怪異自体は地味なもので、ほんのり怖い系の話かと思いきや、ラストのAAで背筋が冷えた
ξ゚⊿゚)ξ後始末をするようです( ω )
正統派ホラーかと思ってたのにwwwwふざけんなwwwww
さっぱりした結末で、とても好きでした
シャキンがだんだん可愛く見えてくるのが腑に落ちない
-
※ネタバレになるかもしれない感想
ロボの貞子が古城を調査したらみんなとにかく笑えるようです
誰かやってくれると信じてた、お題全使用
SF色が強め。こういう、淡々とよく分からないことが起きてよく分からないまま終わるのは、SFと相性いいなと思う。とても気味が悪い
( ・∀・)ボックスの中の200円のようです
じわじわ進んでいって、最後にぷつりと切る構成がいい
不安感に放り込まれた状態で終わるので、余韻が凄い
デレの答えがどうだったのか気になる
-
※ネタバレ含む
( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです
序盤メリーさん風で、切ないけれど優しい話。流石兄弟のこういう話大好きだ。
家に近づくにつれ、兄者も自分の今の状況が段々はっきりしてくるのか
家族のことを気にかけたり、家に帰るのを躊躇う描写が良い。
それに対する弟者の、「だから、いいから、帰ってきてくれよ。待ってるからさ」
ってセリフが優しくて、オチを知った上で読むと涙腺崩壊。
まっしろなようです
背後に迫る真っ白い"なにか"の、顔の描写が細かくてとにかく怖い
何でそんなことになったのか、何でそれに追われるのか
一切分からない理不尽な恐怖に襲われる絶望感が半端無い。
おばあちゃんのお菓子の力でなんとかなるかと思ったけど、甘かった。
土蔵 階下の蠢き のようです
夜中に見てうわあああってなった
人形が動き回っているところを想像して、読みながら思わず息を殺してしまう。
とにかく人形の描写と終わり方が怖い。不気味な人形と鋏の組み合わせがやべぇ……
-
感想すごい!自分が書いたのもあってめちゃくちゃ嬉しいな。ありがとうございます。
時間かかるかもしれないけど感想書いてくる!
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うおおおおおおおおおおごめんなさああああああああああい!!!!!!
今日に限ってなんで仕事長引くねん!!!すみませんすぐに準備しますゆえお待ちください!!!
感想を書いてくださってる方ありがとうございます!!!
-
主催者さん仕事おつかれさま
-
おお良かった
仕事お疲れ様です
-
とりあえず第一部は50分からを予定しております!
-
今日は代理ラップマンおらんのか
-
第一部お題・無制限
第二部お題・今年の百物語
第三部お題・私の忘れられないブーン系作品
突貫で申し訳ないですがこんな感じでいかがでしょうか!?
-
お仕事お疲れ様です!
>>930
あのラップ面白吹いたwww
-
何か質問等あれば今のうちにどうぞ!!
-
>>931
異論無しです!
出来ればスレが埋まったら準備スレ移動かシベリア移動かが知りたいです。
-
代理ラップマン風呂入りながら張り付いてる
-
>>930>>932
今日はあの方いらっしゃらないようですね……あの人の存在には感謝してもしきれません。
>>934
そうですねぇ、では埋まり次第仮スレに移動、規制等で書けない方はシベリアにて代理をということで。
シベリアもチェックしますのでどうか遠慮なく。
-
>>935
昨日はお疲れ様でした。ありがとうございます
-
さて、50分になりました!これより十分絵祭り第一部を開始したいと思います!!
第一部テーマはフリー!!猛る思いを好きなだけ絵に込めやがれ!!
10分後に投下していただきます!!
-
そういえば昨日は作品名の列挙なかったな
あれで参加者どれくらいいるか想像ついたもんだが無駄といえば無駄か?
-
終ー了ー!!第一部はここまで!!
それでは書き上がった絵を投下してくださいな!!!
-
無駄ってことはないと思うし、あったらあったでありがたいよな
-
作品列挙って投下された絵や感想のですか?
それとも百物語の?
-
さぁこいさぁこい
-
>>942
以前の10分絵祭りは
絵を描く作品名を列挙→絵を描く→感想書く
って流れだったからこの絵や感想を書く対象の作品を列挙する時間はないのってことじゃない?
-
遅れてすみませんっした!
ξ )ξストール女のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1777.jpg
百物語に間に合わなかった作品らしい
まだ謎が多いので、続きが楽しみ
-
>>944
そういうことか……すまん自分がそこまでの準備が出来ていなかったから……
-
>>945 絵かわいいな、まだこの作品読んでないから祭りが終わったら読もう
-
テーマが百物語の場合は選べる範囲が決まってるからあまり気にならないけど、
テーマが無制限の場合、何描けばいいか決まらない人は他人の列挙作品から選ぶことができるから結構便利だったな
-
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1778.jpg
――、
/(゚)丶_ 丶
/ (● (゚)|つ
| (入_ノ ミ
| (_/ ノ
\私はツノ゙
-
>>949
不意打ちでワロタ
-
ハリッホ!
-
>>949 そういやそうだったなあ、俺久々の参加だからなんか懐かしいな
-
>>945
すげええええ!可愛い!!ツンがイメージ通りだ!
>>949
ハリッホwwwこれ好きだったwww
-
>>945
綺麗で不可思議な印象ですね……!!作品のイメージ通りだと思います
>>949
正直ワロタwwwけどこれが殺戮を繰り返すのを見るとかなり怖いかも……?
>>948
そうですね。ちょっと配慮が足りませんでした
もし次に進行をやることがあれば気をつけますが、今日はどうか見逃してください……
ああもう十分過ぎちゃったよぉ……第二部は30分からでお願いします
-
>>954
あっ何かスマン
列挙が無くても進行できてたし、気にしなくていいと思います
-
はい、それではいろいろくじけそうですが第二部始めたいと思います!!
第二部のテーマは今年の百物語!!今から十分間でお願いします!!
-
はいここまで!!第二部描画時間終了となります!!
それでは発表の時間と行きましょう!!皆さんはりきってどーぞ!!
-
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1779.jpg
んばぁ....
-
>>958
開いた瞬間ぞわっとしたわ
-
>>958
怖すぎる……
-
ζ(゚ー゚*ζ七代先まで…のようです( ^ν^)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1780.jpg
-
>>958
ギエエエエエエエエエエ
-
兄からの電話 ※ネタバレ※擬人化※流血
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1781.png
ほんとに酷いから見ないでくれ、ってセリフが切なかった
-
心霊写真のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1782.jpg
笑ったしなごんだし、すごくほのぼのしていい癒し作品だった
ラストのAAもかわいすぎ・・・
-
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1783.jpg
ノハ ゚⊿゚)<おかえりッ!! のようです ('A`)
-
>>963
めちゃくちゃうめえ……
>>964
AAの時点で可愛かったが絵にすると更に可愛いなー
-
>>965
ヒートかわいいよヒート
-
第二部発表タイム終了でございます!
皆さんの力作、拝ませていただきました!
十分絵祭りの進行が未だに掴めずにいるので感想は後ほどまとめて挙げさせていただきます!
第三部は10時10分から開始しまーす!!
-
>>961
デレ可愛い!こんな可愛い子のお腹の上に乗るとか……怨まやsじゃなくて羨ましい!
>>963
兄者の姿にぞっとするけど泣ける……
めちゃくちゃ上手い!
>>964
貞子可愛いいいいい!!ドクオとヒッキーまで可愛いとは……最後のあのシーン好きだ!!
>>965
ヒート可愛いなぁ……この作品はすごく切なかった。ヒートとドクオがアイス食べてるところ好き。
-
第三部うううううううううううう終了おおおおおおおおおおおお
正直もう司会者として至らないとこだらけで申し訳ないのでテンションだけでも上げて行きたいと思います!!
それでは各々方、書き上がった作品を晒してください!!!
-
第三部終了ってなんだ……描画時間終了だよ……ごめんなさい
-
志村ー
テーマ忘れてるテーマ
-
落ち着けwwwww
描画時間は10分から開始では……
-
ドジッ子なところが可愛いと思うの
-
すまねぇぇぇぇぇぇ!!!
第三部テーマは私の忘れられないブーン系作品でした!!
ダメダメすぎる……
-
ああもうそうだよ開始が10分からだったよおおおおおおおおおおおお!
ちょっと落ち着きたいから25分まで待ってくれませんか
-
25分から3部開始?
-
25分までで落ち着くので開始は30分からで
-
ふぅ……すみませんなんとか精神の均衡を取り戻しました
第三部テーマは私の忘れられないブーン系。時間は30分からとします
-
司会って大変だもんな……
一回やったことあるから気持ち分かるよ
-
はいっ、それでは時間となりましたので描画開始してください!!
皆さんのブーン系歴がどれほどかは分かりませんが、きっと気に入った作品、影響を受けた作品と多々あると思います
今日はその思いの丈を存分に吐き出してしまいましょう!!
-
どどんまい
-
確かお仕事帰りでしたよね
本当お疲れ様です
-
描画時間終了でーす!!作品投下してくださーい!!
-
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1788.jpg
( ^ω^)テスタウォースのようです
-
(´・ω・`)朝焼けディミヌエンドのようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1792.jpg
何もかも大好きだ
-
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1789.jpg
百物語崩壊!!蝋燭君の反乱のようです
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1790.jpg
10分からと、30分からの二回分
-
七大不思議と「せいとかい」のようです(擬人化注意)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1793.jpg
遅刻!?アウトか!??
とにかくこの作品大好きです!中でも好きなシーンです!
-
投下時間終了ー!!
今日は人少なげだったんで最後だけ五分延長させてみました。
それではここから、時間に間に合わなかった作品の投下や感想の時間にしたいと思います!
-
司会乙ー
-
>>985
かっこいい……
>>987
わろたwwwww
>>988
ふんわりした雰囲気がいいなあ
綺麗だ
もう一枚
( ^ω`)ブーンが壊れたようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1794.jpg
トラウマ的な意味で忘れられない
-
スレ足りなくなったときのために誘導
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1433255026/
百物語のようです2015(仮)
-
百物語の日程はこれで完全に終わりかな?
作者としても読者としても大変楽しめた
今年も面白怖い作品がたくさんあって嬉しい
主催者さんもまとめさんも書き手も読み手も参加者全員お憑かれ様でした
-
>>958
シンプルにも関わらず絶大なインパクト!ただただ怖い!
>>961
やはりこの二人の関係性は見ていて微笑ましいな……
>>963
紹介文とイラストで兄者に何が起こったのか容易に想像できるのがなんとも痛ましい
>>964
キャラクター造形の愛らしさに和んだwww一服の清涼剤的作品ですね
>>965
やはりヒートは可愛い(確信)。しかしこれ話自体はオチが切ねぇんだよな…
>>985
開いた時まさかの油絵調?でおお!?ってなった。何を使って描いたのか気になる
>>986
未読なので荒巻がすごく気になる。読んでみよう
>>987
イラストにするとローソクがなおのことまんk……おっと、誰か来たようだ
>>988
柔らかい描線がすごくいい。これも読んでみます
>>991
トラウマ作品をあえて絵にするその意気や良し!
-
という訳で、一応予定していたイベントは全て終了しました
初めての司会進行とはいえ、自分でも想定外のグダっぷりで平謝りしか出来ません
昨日今日と参加してくださった皆さんありがとう、そして重ね重ねすみませんでした
何か言い残したこと、描き残したものなどあれば仮スレにて承っております
あと司会進行中にテンパり過ぎて自分の唾液が気管に入り溺れ死にそうになってました
恐らくは百物語の呪いかグダグダ進行への天罰だったのだと思います
皆さんも己の唾液には充分に気をつけてくださいませ
かしこ
-
唾液wwww
乙!
-
司会者お疲れ様、みんなもお疲れ様。
感想書いてく
ハリッホのようです
記念すべき一本目。
初めの方にやったのって、記憶から薄れていくイメージなのに俺の頭ン中を最終日まで占領してた。
最初は爆笑したけどだんだん怖くなってくる。これから百物語をするたびに思い出されると思う。
ハリッホ!!!
('A`)それが最後の希望だった ようです
リアルでありそうで、読んでてハラハラした。
ラストどうなったんだろう…って自分で想像しちゃって二重に怖かった。
タイトルの意味がラストでわかってなんとも言えない絶望感があった。
怖い話といえばやっぱりあれ…のようです
いやいやいやwドクオの行動も共感できねぇし、クーもなんだったんだよw
二段落ちですげえワロタ
('A`)百物語、のようです 奇妙な偶然
今年も!楽しみに!待ってた!!!
今回の話はシリーズの中で一番好きかも。
最初は今回そんなに怖くないかも、と思ってたらだんだんと作品に引き込まれてってあのラストにゾッとした。
(*゚ー゚)ふわふわもふもふのようです
ギコしぃかわいいよギコしぃ。
ロリしぃかわいくて、ギコがイケメンでほんと癒しだった。
タイトルから内容まで癒し。マジ癒し。
心霊写真のようです
ドクオ、ヒッキー、貞子かわいすぎかよ。
記念撮影してる3人に対して、ドクオの怖くなさがw
スタジオの反応にワロタ
呪いのビデオはd(ry
タイトルでもうwwwww
始終声あげて笑ってた。このドクオ下種すぎwwww
ラストはほんとにゾッとした(タマヒュン的な意味で
( _ゝ)】兄からの電話【(´<_` ) のようです
切なかった…弟者の優しい会話に涙腺にきた…
最初は普通の会話の中に不穏さがあって、メリーさんぽいなと思って後からグワッと怖くなる系?かと思ってたら、感動的で泣かされた…
-
唾液で溺死とかww
企画と司会どっちも乙。楽しかったよ
-
主催者さんも絵描いた人も感想書いた人も乙!!
自分の作品の絵や感想頂けて滅茶苦茶嬉しかったよ
絵も感想も全部保存した。これを糧に現行も頑張れる
すごく久しぶりに参加した10分絵祭もすごく楽しかった!
司会進行大変だったと思う 本当にお疲れ様でした
-
1000なら来年の百物語も大盛況
続きの感想はこちらにどうぞー
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1433255026/
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