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(*‘ω‘ *)ブーン系小説&イラスト練習総合案内所のようです

591名も無きAAのようです:2015/02/22(日) 02:00:21 ID:L2JgkUDs0
黄金と言うには少々大袈裟で、白と言いきるには余りにもくすんだ色をした砂のつぶが、空中に線を画くかのように風に舞い、照りつける陽射しに反射し光りを放つ。
時おり二人の旅人は恨めしそうな表情を浮かべながら、片手越しに太陽を睨み付けていた。
ほんの少しでも、身体を燃やさんとばかりに照り付ける、この鬱陶しい陽射しがマシになってくれないだろうか。そんな叶わぬ願いを浮かべながら。

彼等の身なりは砂漠を越える旅人と言うには余りにも心許ないものだった。
薄汚れた、きなり色のローブ。たっぷりとドレープを含んだくすんだ茶色のパンツに、装飾など一切施されていない退屈でくたびれた赤いブーツ。
それから革のベルトで腰に固定した、動物の胃袋かなんかで急拵えしたであろう水筒と、やや小さめのぼろぼろに使い古された革のポシェットのみ。
背丈こそ180は有るか無いかと言ったところにしろ、どちらかというと痩せ形で、頼りない背格好の二人は、この過酷な旅にはどう考えても向いているようには見えなかった。
そもそも、終わりの見えない砂の海を徒歩で渡りきろうとは、なかなか正気の沙汰とは思えない決断だった。


(;´_ゝ`)「あ―暑い暑い。なあ弟者、まだ着かね―のかよ―」

(´<_` )「その台詞は30秒前に聞いたばかりだぞ、兄者。」




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