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Ammo→Re!!のようです
881
:
名も無きAAのようです
:2017/12/04(月) 20:58:20 ID:v4yXdykE0
それとほぼ同時に、猛烈な突風が島中を駆け巡り、多くの物を宙に舞い上げた。
誰もが地面ではなく、空を見上げる。
まるで、そうしなければならないと命令されたかのように。
地に伏せた状態のベルベットはまるで悪夢を見るかのように、空を仰いだ。
空が。
青々とした蒼穹が。
彼を無表情に見下ろし、彼を嘲笑うような大空が。
今は、たまらなく恐ろしいものに映っていることだろ。
(;><)「な……」
空に立ち上る巨大な雲。
それはまっすぐに。
大蛇が鎌首をもたげるようにゆっくりと上空に向けて成長し、大きな樹木や薔薇を思わせる姿を形作る。
その雲の名前を知る者はほとんどいない。
それはかつて世界を滅ぼした炎の代名詞として、大勢の人間の目に焼き付いたものだ。
見下ろされることの恐怖。
見上げることの恐怖。
幻想的であると同時に、破壊的な何かが起きた時にだけ人が目にする雲。
それは、きのこ雲、と呼ばれて恐れられ人間の遺伝子に刻み込まれていた。
最古は火山噴火の際に。
そして最新では核爆発の際に。
島中の意識がきのこ雲と地震に向けられている隙を、デレシアは決して見逃さなかった。
店の奥へと風のように移動し、小窓から難なく路地裏へと抜け出した。
銃弾は遅れてデレシアの軌跡をなぞるように発砲され、店の商品を穴だらけにする。
最初からデレシアを殺すつもりだったなら、一発ぐらいは掠ったかもしれないが、初めにその意図を口にした時点で弾が当たらない事は分かり切っていた。
それに、核爆発を知らない人間達がその威力を目にした時に呆然とするのは無理もない。
人知を超えた物を目の当たりにすれば、人間は固まってしまう生物なのだから。
何にしても、デレシアがこの島に上陸した目的はこれで達成された。
即ちニューソクの安全な無力化だ。
ニューソク、それは小型で大出力の核発電装置であり、世界が栄華を極めた時代の遺産。
デレシアがこの島に立ち寄ったのは、そもそもニューソクを無力化する為だった。
その過程でショボン達がデレシアを嵌めるために余計な画策をし、島で騒動を起こし、それを鎮静化するトラギコに手を貸したに過ぎない。
本当であれば無視してもいい事態だったが、ブーンの教育にトラギコが役立ってくれたこともあって力と知恵を貸したのだ。
ようやく事態があるべき場所に収まるかと思われたが、警官たちの登場によって再びデレシアに警察の目が向けられた。
だがすでにデレシアは手を打った後だった。
グルーバー島から西に離れた場所にある島の地下へと向かい、デレシアは無効化するための処置と爆破装置の設置を一夜で終えた。
必要なことを心得ていたデレシアはニューソクの爆破処理の場所として、ニューソクの補完されていた島の地下を選んだ。
分厚い特殊壁によって守られた地下は、軍事施設の中心部として機能していた場所でもある。
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