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Ammo→Re!!のようです

530名も無きAAのようです:2017/01/01(日) 20:09:53 ID:OQQmnSoU0
何故助けられたのか、狼が人間の言葉を介して説明することはあり得ない。
それでも、狼は紛れもなくブーンを助けた。

(∪´ω`)「お」

 /i/i、
ミメ゚(叉) ヲフ

(∪´ω`)「おー」

 /i/i、
ミメ゚(叉) ウォ

(∪´ω`)゛「おっ」

会話と呼べる会話ではなかったが、ブーンには動物の言葉が理解できるという特技があった。
それは彼が耳付きとして生きていく中で、どうしても野良犬や野良猫と食糧を分かち合う必要があり、その際に身につけた能力だった。
相手が狼でも、やることは変わらなかった。
何を話しているのか、というよりも、何を言わんとしているのかを理解し合うコミュニケーションだ。

 /i/i、
ミメ゚(叉) ……フ

仔犬がいると思ったら、その仔犬から同族の匂いがしたことから助けた、という言葉にブーンは納得した。
縄張りを荒らしに来たのではない事が分かると、狼はブーンに警告をした。
“あの”生き物は非常に凶暴で強力であるため、出来れば関わらず、存在を察したら逃げた方がいいという事だった。
だが、ブーンは留守を任されているため、そう簡単に逃げるわけにはいかないのだと説明すると、狼は飽きれた風に息を吐いた。

狼が数歩近づき、ブーンの頬を軽く舐め、鋭い牙で優しく肩を甘噛みした。
それはブーンを仲間とみなす行為だった。
群れの長が認めた仲間は即ち、群れの仲間である。
ブーンを取り囲んでいた狼達はブーンにそれぞれの形で情を示し、森の奥へと戻っていった。

(∪´ω`)「おー」

多くを語らずに多くを伝えてくれるその姿は確かに、ロウガの背中を思い起こさせたのであった。


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