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Ammo→Re!!のようです
290
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 19:33:58 ID:6KurIn5.0
夜明けの空気はひんやりとして、海の匂いを含んでいた。
風は冷たいが日差しは強く熱く、白い雲は空の高いところを浮かんで速い動きで流れていく。
上空の風が強い証拠だ。
水平線の向こうには大きな入道雲が浮かび、黒雲を伴ったそれが徐々に大きさを増している。
微風程度だった風が次第にその強さを増し、上空でよく冷やされた空気を地上に降ろし、やがて島中に届ける。
ここは“鐘の音街”ティンカーベル。
三つの大きな島と数多くの島からなる街は、漁から帰ってきた漁船や市場の賑わいもなく、静かに朝を迎えていた。
複数の事件が引き起こした異様な光景だった。
雪を被ったクラフト山脈が大地に聳え立つように海上に停泊するのは、世界最大の船上都市“オアシズ”。
そして、島の事件を解決すべく集ったのは海を挟んで隣にある正義の都“ジュスティア”。
今、三つの街の人間が一か所に集い、一つの目的のために死力を尽くしていた。
全ては相互利益のため。
互いの街がいかにして目的を達し、利益を得るのかだけのために協力し合う乾ききった関係。
義理も人情もなく、かといって互いに足を引っ張ることもしない。
ただ、共通した目的の達成だけが彼らを繋いでいた。
情報の提供と捜査の実行、そして必要ならば指揮まで、それぞれが力を出し合っているにも関わらず。
狙うのは最良の結末。
使うのは最短にして最善と信じ切った悪路。
楽な手段では決して事件が終わらないという事に気付かない彼らは、今もこうしている間に無駄な時間を費やしていた。
その努力と呼ぶことすらできない行為が一生実らないとも知らず、自慰の様に生産性のない時間が過ぎてゆく。
――ほんの一握りの人間を除いて。
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