レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
ζ(゚ー゚*ζブーン系小説&イラスト練習総合案内所のようです
-
がたごとん、がたごとん。 静かに、電車が揺れる。 わたしの体が、揺れる。 体のなかの、水も揺れる。
鉄が弾む、車輪の音。 足元にふきつける温風が心地よい。 ふと視線を落とせば、リボンで出来たバラが目に入る。 真っ赤なバラ。パンプスに咲いている。 靴を辿れば、色白に見せかけるストッキング。 膝上の千鳥格子と水玉模様の、めちゃくちゃなスカート。 外を出歩くには寒いけれども、わたしのお気に入り。 それから、適当に選んだブラウスと、黒いコート。 ポケットにはお財布と切符しか入ってない。 あ、でも手にはスマホがあるけど。
('、`*川(電波なさすぎ)
いつまでたっても、検索画面は、真っ白のまま。 今すぐ知りたいことがあるのに。
('、`*川(知りたくないことはすぐ分かるのに)
それも三分足らずで。
('、`*川「あ、」
真っ白な画面が、紫がかった文字列のページに代わった。
('、`*川(地下鉄のバーカ)
罵倒しながら、スマホをポケットにしまった。 電車を降りるまでは調べ物はお預けだ。
('、`*川(どうせどこで降りてもいいし)
いたたまれない気分だったから、外に出ただけだった。
('、`*川(急行じゃなくて各停に乗ればよかった)
左のポケットをまさぐる。 そういえば、ゴミも持ってきてしまった。 細長いそれを握りしめながら、わたしは駅に着くのを待ち わびていた。
('、`*川(どこで捨てよう)
どこでもいいよ、そんなの。 わかりきっていることだ。 家の外ならどこでもいい。どこでもいいから、なかったこ とに。
「まもなく、美府。西比利亜線、入速線にお乗り換えの方 は――」
お乗り換えではない。 でも美府なら、そこそこ栄えてるし。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板