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( ゚∀゚ )ブーン系小説&イラスト練習総合案内所のようです
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そうなる時まで、電話口だけでなく、母から時折届けられた書面の文字からも、僕は気付く事が出来なかった。
数年前に切除していたはずの母のがんが再発して、それが手遅れの段階まで転移していた事に。
時を遡れたら、母をもっと早く病院へと連れて行ってやっただろう。
自分が仕事に夢中になるあまり、たった一人の母親に対してどんなにか辛い思いをさせたと自分を叱るだろう。
あの時は、何日にも渡って悔やんだものだ。
あまりにひどくむせび泣いていたのを、自分でもよく覚えている。
奇跡を起こしてくれ、目を開いてくれ、母ちゃん、と。
そう泣き叫び、許容しがたかった現実に打ちのめされて与えられた心の傷は、今はようやく癒えたと思う。
うちの家は片親だった。
それが大変だと言う人もいれば、いや普通だろうと言う人もいる。
だが子供からしてみればなんのことはない、僕もそれが当たり前の日常だと感じていた。
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