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やど箱EX報道スレッド

19ソフィア王国:2018/12/08(土) 23:22:58 ID:Ib9p.jqk
 ソフィア王国の王女クラーラ・ソフィア・フェンタジネットは軍事に興味関心のある風変わりな王女だった。
彼女は、軍事に興味があったが専門家ではなかった。実務経験はなかったが彼女の意向の為に彼女は近衛師団の名誉師団長となっていた。

それが軍人たちの運の尽きだった。

 名誉職であるから、当然権限などない。しかしこの王女はそんなことはお構いなしに陸軍に口出しするのである。
「私が思うに、ソフィア王国軍の戦車は旧式すぎるか、火力も装甲も貧弱ね。」
こんなことを言いだしたのはかれこれ二年前。
「陸軍は機甲師団を編成すべきよ。戦車を集約し、自働車化された諸兵科が戦車と共同する攻撃力、機動力に優れた機甲師団をね」
陸軍の誰も相手にしなかった。そんな金が何処にある?
「騎兵は自動車化せねばならないわ。高速化された自動車化歩兵こそ、これからの伝統ある竜騎兵(ドラグーン)よ」
騎兵将校たちは散々反論した。これからも騎兵は有用な兵科であり続けるだろう。
「もういいわ。軍が改革しないなら、私が近衛師団だけでも改革を断行する!」
王女は国王の妹たる血筋と、人脈をフルに使い。立憲王政で採用されたばかりの新型高速戦車の買い付けを始めた。
誰も上手く行くわけがない。そう考えていた。

だがしかし、王女は1年前、120輌もの新型戦車の購入契約を成立させた。

だれもが耳を、目を疑った。
「よおし、これで近衛師団に戦車連隊を編成できるわ。」
どうも、若く進歩的な軍の将校たちは王女の陸軍機械化に興味を抱き、共感しているらしく
背後で手引きした様子だ。

王女は1年かけて、理解者達と共に熱心に近衛師団の近代化に取り組んだ。
近衛師団長は王女に根負けして協力的な姿勢を示している。

今日のソフィア王国軍近衛師団はどうなっているか?

いまや近衛師団は、絶え間ない試行錯誤と演習による課題の洗い出しにより、
優秀で近代的に自動車化された装甲師団へと成長していた。
「うんうん。よしよし」
軍の高官達からは影で「バカ殿」ならぬ「バカ姫」等と陰口を叩かれている王女だったが、
名誉近衛師団長として、王女は周囲の王女に好意的な優秀な将校たちに支えられて近衛師団を強化した。

彼女は軍事に興味のあるただの風変わりな王女だ。専門家ではない。
王女は賢くなかった。だがどこか人を引き付ける魅力があった。


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