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各国報道スレッド
130
:
沈陽帝国
:2017/06/23(金) 20:01:49
沈陽記 六巻
沈陽の国の方向に夕日が沈みきると同時に、厳重に封印された漆塗りの丸い棺桶がぱかと開き、死せる少女帝が起き上がる。
「大昔の魔女は言いました。食は人生の快楽の多くを占める。人間は死ぬまで豚のように喰わなければならないと」
死んでも豚のように喰っているとは誰も指摘しない。本人も気がつかない。
二十名ほどの伴を連れて、沈陽帝はニコニコと面の皮厚く藍洋のリゾートへやってきた。
北限の海では核ミサイルが降り注ぐ地獄が顕現していたが、帝は興味を示さなかった。
シャンデラ帝が望むのはこの国の豊富な魚介料理。夜景。露天風呂。大寒波のなかのオアシス。
核兵器が横行するこの時代、あらゆる汚染が人類の生存域を狭めているこの時代。明日残っているかは保証できないのだ。
「シャンデラ様」
「なぁに?」
「満天星が発狂したようでございます。満天星の同盟国たる藍洋も危険かと……グフッ!」
「片付けて置いて。じゃあ予定通り懐石料理いくよー」
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