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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!
445
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/01/28(月) 00:56:43
掴んだ肩の感触は、死体のくせになんか生暖かった。
燃え残りを解放して、しめじちゃんに声をかける。
「しめじちゃん、撤収ついでの避難誘導にこいつも連れてってくれねえか。
四の五の言いやがったら捕獲してゾウショクの後輩にでもしちまえ――」
闖入者の処断を速やかに済ませた俺は、ミドやんの様子を確認する為に上空を振り仰いだ。
視界を横断するように、何かが空を駆けていくのが見えた。
「何だありゃ!?」
いやホントに、何だありゃとしか言いようがなかった。
ミドガルズオルムへまっしぐらに吶喊していく飛行物体は、よく見りゃ羽の生えた馬。
飛空艇より遥かに高速で飛翔する馬には、小柄な子供っぽいのがひっついていた。
「リバティウム衛兵団の二次隊か?いやでも、あれ人間じゃねえよな……」
馬と乗り手はミドやんの背後、つまり海側へと回り込む。
そして、ミドやん目掛けて魔法を放った。
>「〈竜巻大旋風(ウィンドストーム〉!」
乗り手から射出された、真空刃のつむじ風。
それはミドガルズオルムの背中に直撃し――ダメージはごくわずか。
しかし、街へ散発的に攻撃を繰り出していたミドやんの目が、初めて海側へと向いた。
ヘイトを取ったのだ。
>「おんぎょおおおおおおおおおお!? 避けて避けてマジで避けて!」
イラついたミドやんが水ビームをやたらめったら撃ちまくる。
馬と子供は空中を機敏に移動してビームを避けまくるが、ジリ貧には違いなかった。
「やべえ、変な奴がいきなり来て横殴りしやがった!あいつこのままじゃ撃ち落とされて死ぬぞ!
……石油王!」
俺は一言、石油王を呼ぶ。こいつならそれで十分意図を理解して動いてくれるだろう。
まぁ意図もなにも、タゲ取り早くしてやくめでしょってだけなんですけど。
最後に、俺はなゆたちゃんに声をかけた。
「さてなゆたちゃん、俺たちもライフエイクの恋バナを邪魔するクソ堕天使を、叩き落としに行くとしようぜ」
謎の死んでる系ブレイブに、これまた謎の馬と子供。
邪悪なおっさんとメンヘラ人魚姫の、海と時間を隔てた恋の行方。
戦場は加速度的に混沌さを増して、俺はSANチェックに失敗しそうだ。
だけど、こんなこと言ってる場合じゃ全然ないし、すげえ不謹慎ではあるけれど。
カジノから追い詰められっぱなしだった俺は、今さらなんだか楽しくなってきた。
ずっと忘れていた感覚を、ようやく思い出した。
シナリオを水増しするかのように飽和するキャラクター達。
次から次へと定食のようにお出しされる、イベントとレイドバトル。
マジで節操のない、コンテンツのサラダボウル。
世界観の整合性なんてまるで考えちゃいない、思いつきで実装されるストーリー。
そうだよな。そうだったよな。
――ブレイブ&モンスターズは、こういうゲームだ!
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