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ダンゲロスロワ

6 カ・イ・カ・ン ◆fKOYRw.njI :2019/06/16(日) 00:04:43
訳がわからない、というのが意識を取り戻して初めて抱いた感情だった。
眼の前でド正義生徒会長が頭を吹き飛ばされて死んだ。
あの、生真面目で、ちょっとムッツリで、でもカッコよくて。
みんなの憧れだったド正義会長が死んだ。あんなにもあっけなく。

私たちを拉致したあの小竹とかいう男は言っていた。『優勝すれば帰してあげる』、と。
細部は白昼夢での体験のようにぼやけて思い出せないが、おおよそは間違っていないはずだ。

確か小竹はこうも言っていた。『殺し合いをしなければならない』。
――コロシアイヲシナケレバナラナイ。
その言葉が呪文のように私の頭の中をぐるぐると駆け巡る。

気がつくと、私は嘔吐していた。
思いっきり吐いた。今朝食べたカレーピラフだったものが足元に散らばる。
まだ頭が痛い。最初、あの暗い部屋に連れてこられてからずっと頭痛がする。

「大丈夫、だいじょうぶっ! 元気を出せ、香取星羅(かとり・せいら)!」

そう、大丈夫なのだ。
自分の名前もきちんと言えた。
私だって”隠れ”とはいえ、一応は魔人だ。
心なしか頭痛も収まってきた……気がする。

しかし、ここはどこだ?
地面には土。空はまるで真っ昼間のように青く明るい。
周囲にはどこか見慣れた景色が。

そうだ、ここは希望崎学園か。
どうりで見たことがあると思った。

なんだ。さっきまでのは夢か幻覚だったのだ。
もしくは不良魔人の魔人能力か。

とにかく殺し合いも死んだド正義会長も小竹も全部ウソだったのだ。

私はスキップでも踏んで遠く彼方に見える校舎へ戻ろうとした。

――しかし。

『あー、テスト、テスト。聞こえるかね、参加者の諸君?』

突然、例の嫌味な声が頭の中に響いてきた。

『フフフ、いやあすまないねぇ。放送に思ったより手間取ってしまってね……!
 とにかく、だ。やっとロワイヤルが始まったので僕はとても嬉しい。とてもだ。
 おっとっと、そうそう、ルールの詳細な説明がまだだったんだな。
 まずは【支給品】から説明しようか。ディパックを見て欲しい。近くにあるはずだ。
 中には色々入っているが、一つ【ランダム支給品】を用意した。
 生徒会長たる僕からのプレゼントだよ。フフ、感謝したまえ。
 それはゲームを盛り上げるための特別なアイテムさ。
 何が入っているかはお楽しみだよ。武器やマジックアイテム、生き物だったり……なんて。
 弱い魔人でもそのアイテムがアタリだった場合は一気に勝てる可能性が出るかもね』

私は膝から崩れ落ちた。
何ということだ。やっぱり夢ではなかったのか。

『それから、次に【名簿】。これもディパックの中に入っているはずだ。
 これには諸君ら参加者の名前と魔人能力名が記載してある。
 いいか? もう一度言うぞ? 名前と”魔人能力名”だ』

現実感が無くなり一気に気が遠くなった私をよそに、小竹からの”放送”は続く。

『最後に【禁止エリア】。
 現在はディパック内の地図準拠で”B-6”に設定されているが、そこに侵入後10分が経過すると侵入者は死ぬ。
 フフフ、嘘だと思うなら試してもらって構わないよ?
 うーんと、ではこれで伝えることは以上かな。では6時間後にまた放送をかけるよ。
 次回以降の放送では死亡者の人数と名前を読み上げるからせいぜい殺し合ってくれたまえ。
 では、また会おう! バァイ♪』

そこで私の頭の中に”声”は響かなくなった。


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