ダンゲロスSS5　ネタバレ感想スレ

128：まめ：2018/03/15(木) 13:20:00: 浮島
その１
ぬいぐるみの宣伝とか、wiki構文を駆使したコピペ芸とか、偏差値10くらいしかなさそうな読み合いとか、爆発オチとかよくもこれだけ好き勝手やってくれたな、というワル乗り。さすがにちょっと度が過ぎないか？　でも面白いのでOKでーす。
胡乱さに隠れて、ラッコをみつけて笑う太郎のシリアルキラー描写や、制約処理のギャグにかこつけて太郎の能力を見破る流れの自然さなど、細かい部分で技術の高さが垣間見えます。

その２
プロローグのシリアルキラーギャグがすごい切れ味だったので、果たして本戦では出がらしになってたりしないだろうか、とか思ってたんですが。
全然杞憂でした。むしろプロローグより切れてる。
そのうえで能力バトルも真面目にこなしてて隙がないです。
いや、決着に関しては「ガスってそのタイミングで止まるの？」とか隙がないでもないですが、まぁそういうSSじゃないよねこれ。

貨物列車
その１
激戦の裏側、コントめいたへっぽこ描写は、自キャラの強みを活かしきった見事なワザマエに思います。
決着に使われた桜チェーンソーの絵的な破壊力も申し分なく、文字数もコンパクトに収まった素晴らしいSSです。いいなぁ、このSS。大亜門先生に全編描きおろしてほしい。

その２
フライングになるけど、豪華客船のヨゴレどもは反省しろと言いたくなるくらい爽やか。
「お前はどうせここで退場するのだし」と言わんばかりの七大兵器大盤振る舞いは、正しい戦術だと思います。その１よりバトル内容はかなり派手になりました。
個人的には謎空間での対戦者同士の語らいは、読者目線で既知の情報が再確認されてるだけなので、不要とは言わないけどやや退屈でした。

天国
その１
これはオチに向かって丁寧に練られた良いSSですねぇ、見事な構築。お菓子に変身する人の特徴の下りが、プロローグをうまくリサイクルしててすごくいい。そして、あらためて良い能力ですね、TDL。
格ゲーの超必ばりにド派手な総理の技もかっこいいです。

その２
スタンガン戦術など地味ながら硬派なバトルが書けてたと思います。
能力を解除した方が強い、というのもありがちだけど少年なハートをがっしり掴むネタなので、加点。
TDLがあんま巧く使えてなかったり、対戦相手への敬意であろう<三>の出来がイマイチだったり、ちょっと相手側の描写に苦労した印象は受けます。

山岳地帯
その１
ぶっちゃけ井戸浪は好きじゃない造形なんですけど、このSSの巧さには舌を巻くばかり。
必要最小限且つ必要十分な情報が記された、名刺という情報媒体の強みを十全に活かした能力バトル、
王女の名刺を盾に使うという胡乱と道理のギリギリを突いてくるバランス感覚、
あくまで水を売るというブレのなさ、どれも逸品。

その２
こっちの井戸浪は本家に比べると幾分人間味ある感じ。
認知症描写は目を覆いたくなるほどの迫真ぶりでした。井戸浪の営業スキルも、ブーイングしたくなるクズさ。この作者さんの人間描写はすごく好き。
ペットボトルロケットによる噴火誘導の胡乱ネタが微妙に首かしげる中途半端さだった点（ペットボトル陽子ロケットくらいフカしても良かったのでは？）、収束含め全体的にプロローグの焼き直し感が強かった点は気になりました。

博物館
その１
望みを半分叶えるから七月十って言葉遊びは感心したし、途中までどっちの作者か分からないくらい対戦相手の描写も巧かったし、博物館って舞台も楽しく使ってるし、褒めるとこ盛りだくさん。
最後の回想、「名も知らぬ少年」への接し方にしては不自然なんだけど、これなんか読み飛ばしてる？　若干距離感が変なタイプって事でもいいんだけど、王女との会話で顔を赤らめるくらいにはそこらへん乙女ですよね、この子。

その２
少年誌的ソフトなえっちさ。ゆらぎ荘が捨ててしまったものがここにあります。
とにかくキャラがかわいくて楽しい、ダンゲロスじゃないときの横田先生みたいな爽やかさ。
博物館は戦場単位だとベストバウト。

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