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ラグナ恋愛スレ@フィクション

1名無しさん@恋愛中:2004/09/09(木) 06:09 ID:ZHR/.Dpw
ラグナの恋愛物でフィクションでもいいので思いついたことをかきなぐれ!
中身が人を不快にさせるような物は禁止

20(´・ω・`)ノ 3:2004/10/06(水) 22:20 ID:otkv7GN.
騎士様は…すこしの間、黙ってしまって。
言葉が出ないという感じでした。何故、そんなにもショックを受けているのか、私には分かりませんでした。
やがてエモを出すと、

「そっか。けど、それは仕方ないと思うし。仕事のほう、がんばらなきゃいけないよ」

ディスプレイの前で、『この人、男前なこと言うなー』とか感心しながらも、
キャラクターとしての私は、泣きそうでした。
こんなにも長く一緒にいて。こんなにも通じ合って。それでも、ただ一つだけ、私のほうに隠し事があって…。
その隠し事だけが、一番の後悔でした。
だけど、もうここまで来てしまったら、言わないほうがいいとも思っていました。

結局、私と言う存在の、本当の性別…。そんなものは伏せておこうと、そう決めたのです。



やがて、私が引退する日が訪れました。
沢山の仲間が見送りの会を開いてくれて、そのときのSSは今でも大事な宝物です。

そうして、最後のログオフの前に…

彼と二人だけで、狩りに行きました。

私が、プリとして…彼に支援できる…最後の狩り。

沢山支援しました。ブレスも、速度も、ヒールも、アンゼも、IMも、グロリアも、
私の持てる力の全てで、私の全てで、彼に支援しました。

そして、狩りも終わって…
とうとう、お別れの時です。

本当に、私はなんて女々しい野郎なのでしょうか。
最後の最後で言ってしまいました。

「ごめんなさい。ずっと言えませんでしたが、私は本当は」

ここで、一端言葉を区切りました。いえ、続きを言えなかったというのが本当のとこです。
『私は本当は男なんです』
たった10文字の、とても重たい(と自分では感じていた)言葉。

「本当は?」

騎士様は普通の会話のように話を促しました。
言うか言わないか。本当に迷いました。
だけど…彼のこれから先。私のこのエゴのような気持ち。その両方を無視して…
ただ、有りのままの事実を告げることにしました。

「本当は私は男です」

「知ってるよ」

( ゚д゚)!!!?
すぐに返ってきた彼の言葉に、思わず吹きだしそうになったのを覚えています。
そっか、知ってたかw いや、それならいいんだけど…。

「けど…」

彼は言葉を続けました。

「君といたときが一番楽しかった。狩りをした時も、話をした時も、何よりも大事な瞬間の連続だった。
 本当に楽しかったし、嬉しかった。だから、今までありがとう。好きだったよ」

な、何言ってんだか。私はネカマですよ。男なんですよ。好きとか…言われても!!

。・゚・(ノД`)・゚・。 涙が…止まらない…。

ディスプレイの前で、女の子を演じながら、男泣きしてしまった。

そんなネカマの…おもしろくもない恋でした…。

…ひょっとして、カマナベスレ逝きじゃなかっただろうか…(;・∀・)

21名無しさん@恋愛中:2004/10/08(金) 16:00 ID:ijJmiM/Y
>>18,19,20
いい話だね〜・゚・(ノД`;)・゚・
相方の騎士さんいい方ですね(`・ω・´)漢ダネ〜
心からあなたとの時間を楽しんでくれてる所に感動しました。
いい話見させていただきましたd(`・ω・´)

22名無しさん@恋愛中:2004/10/11(月) 02:19 ID:/AFrWEx6
>>18.19.20
まじで感動したっ!!
男って分かってても言える「好き」って言葉がすごくいい
sage

23名無しさん@恋愛中:2004/10/15(金) 23:43 ID:OefBsDPE
いい話ばかりですねー。d(>ω<。)イイ!!!

24('A`)ノ1:2004/10/18(月) 05:37 ID:LLgqMI8w
いつだって二人は一緒だった。
狩りに行くのも。買い物に行くのも。まあ、眠りにつくときも一緒だ。
と言っても、それは行動を共にすると言うだけの話で。べつにべったりの恋人関係ではなかった。
しかし、そんな友達以上、恋人未満な関係にある日嫌気が差してきた。

だから、シンプルに真正面から玉砕することにした。

「俺と結婚してください」

倒れるなら前のめりが良い。そんなことを考えての発言だったのかもしれない。

だが、倒れるどころか、

「いいよー」

返ってきたのは全身で抱きとめてくれる彼女の言葉。

すぐに結婚資金を貯めるべく二人で狩りに赴いた。
まあ、結婚資金貯める貯めない以前に、いつも狩りに行くのだが。
今回は少し雰囲気が違う。とにかく、プロポーズしたからには一日も早く結婚したい。
いらない装備を売り払えば、すぐにでも結婚はできる。だけど、それはできなかった。

「折角だから結婚資金は別で貯めよう。二人の力で貯めたお金を使おう」

そんな彼女からの素敵な提案があったからだ。


数日して、二人分の結婚資金が貯まる。
貯金という概念が乏しいこの世界で、何かの目標に向かってお金を貯めるのは、
とても楽しいことだと再確認させられた数日間でもある。

こっそりと式をあげようかとも考えていたのだが、
せっかくだから色んな人に声をかけてみた。
声をかけた人みんなが式に参加してくれたのは、とても嬉しいことだった。

式の挨拶で一人の友人が、こう語った。
「えー…まだかまだかと思っていましたが、やっと結婚ということになりまして…」

どうやら、周りから見ればもともとラブラブにしか見えなかったそうだ。そうですか_| ̄|○

そして、ギルド員総出のハネムーンで多数の死者も出たような気もするが、式も無事に終わり。
二人は夫婦となった。左手にある指輪が、何かとても嬉しい。

そして、それからも二人で、また時には多くの友人達を交え、いくつもの冒険の日々を過ごす。

25('A`)ノ2:2004/10/18(月) 06:01 ID:LLgqMI8w
だが…この話には続きがある。

出会ってから今まで同じ道を歩いてきた。

時には俺だけが先に行き過ぎたこともある。
時には彼女が立ち止まってしまったこともある。

それでも、最後には二人、手を繋いで同じ道を歩いてこれた。

その数々の冒険。

その数々の祝福。困難。そして…出会いに、心から感謝している。

それでも、抗えない運命のようなものはどこにでもあって…。

俺たちにも例外なくソレは訪れようとしていた。

気付けば道は…少し先で二つに別れていたんだ。

彼女は右に歩き。
俺は…その背中を見送ってから、左に進むことになるだろう。

右の道に寂れた立て札を見る。
『引退』
…ああ。そうか。そうだよな。
誰だっていつかは、クリアする。どんな物語もエンディングを迎える。

例え、それがグッドエンドなくても、避けられないトゥルーエンドは来る。

彼女は言った。

「私が消える前に…離婚しよ」

俺は断った。今まで、彼女の申し出や提案を断ったことはない。
だけど、これだけは譲れなかった。離婚? そんなことできない。出来るわけが無い。

「ちゃんと話を聞いて!」
「嫌だ! 何て言われたって嫌だ!」
「お願い。そうしないとケジメがつかないから!」
「ケジメって…。引退するから離婚なんて!」
「私の最後のお願い! 最後のお願いだから!!」

最後のお願い…。

私と離婚してください。

「そうしないと、私が先に進めないから!」

まるで自分の我侭でそう頼んでいるんだ、と彼女は言う。
だけど…そんなの嘘だ。
彼女がそんな意味で『離婚』なんて言うやつじゃないのは、俺が誰よりも知っている。

俺は…どうすればいい?

彼女の望みを叶えるのは簡単だ。
首を縦に振れば良い。それだけで、願いは叶う。

彼女の願いは叶い…。そして、俺の願いは二度と叶わない。

俺は…何を考えればいい?

今までの日々は何だったんだ。別れが来るのは仕方がない。
だからって、離婚なんて…俺にはできない…。

彼女の望みは拒否され。俺の望みは…やはり叶わない。

26('A`)ノ3:2004/10/18(月) 06:37 ID:LLgqMI8w
結局最後には喧嘩だ。

しっかりと見送ってやりたいのに、離婚どころか喧嘩別れ。

ほんと、俺という男は懐の狭いやつだなと呆れる。

彼女はやがて、何も言わずに消えてしまった。

明日はもう会えない…かもしれない。
そう思うと、何も考えられなくなった。
ただただ、彼女が立っていたところに俺のキャラが立ちすくむだけ。

そこに…。その場所に。その座標に。

何よりも大切な、彼女の温もりを感じて。

動けない。ぴくりとも動かない俺が、そこに居た。

「…YESって言えば良かったのか?」

選択肢を間違えた…ってこと。正しいのは、NOでは無かったってこと。

「そんなわけ…ねぇだろ。これがまちがいなワケないだろ!!」

PT会話で思いっきり叫んでいた。誰にも届かない、たった一人のPTチャット。

「…倒れるなら、前のめりが良い…よな」

メッセを見た。彼女はすでにオフになっている。
…拒否された、のかもしれない。
すぐに、チャットをギルドチャットに切り替える。

「誰か、彼女と直接連絡取れる人いますか?」

そう言うと、今すぐにでも連絡が取れるというメンバーが何人かいた。
やっぱ禁止くらってたかw とか内心、空元気で笑いながら、彼女への言付けを頼む。

『願いを叶える。ログインを待っている…』

それだけを伝えてもらうことにして、彼女が現れる前に、皆にあることを頼み込んだ。

その『あること』を、皆が快く引き受けてくれたことに、俺は涙を流しながらお礼を言った。
それこそ何度も何度も、数え切れないほどのお礼を返す。

時刻は深夜間近になって、彼女が姿を現してくれた。

「捕まえた」

重なっていたキャラでそんな冗談を言って迎えてみたら、

「ばか」

って、少し照れたような彼女の返事。
決心した。後悔とか、今後のこととか、そんなのは後でいくらでも味わってみせる。
ただ、今を終わらせたくない。彼女と過ごしている今を、精一杯過ごしたい。
だから、覚悟のうえでのセリフだった。

「俺と…離婚してください」

覚悟どころか…

「…うん」

涙が止まらないわけだが。

すぐに場所を教会に移した。深夜の教会には人も少なくて、離婚するには丁度良い空き具合だ。

ギルドメンバーのプリーストが一人、教会の奥で佇んでいる。
その姿を見て彼女が声を上げる。

「え? ええ?!」

「離婚するのに、離婚届け一枚ってのもおもしろくないだろ?」

そんな冗談めいたことを言いながら、プリーストは離婚の内容書を読み上げていく。

そして、結婚式を挙げたときと同じように…

やがて、俺が彼女の名前を呼ぶ場面となった。

一文字ずつ、彼女の名前を打っていく。その手が…震えていた。
一文字打ち込むごとに、彼女との思い出が頭をかすめていく。

俺、こんなにもキー叩くの遅かったっけ? ダメだ、涙でよく見えないや。
エンターキー…こんなにも硬かったっけ…。全然動かない…。

それでも、精一杯自分で自分の背中を押して、キーを叩いた。
俺の発言に、大好きな彼女の名前。
そして、今度はプリーストがその名前を彼女のものであると確認して、正式な離婚とした。

最後に二人の指輪を、プリーストに渡す。

彼女はちゃんと渡したが、俺は…渡さなかった。

それでも、二人から受け取ったということにして、プリーストが離婚を受諾した。

27('A`)ノ4:2004/10/18(月) 07:10 ID:LLgqMI8w
そして、離婚の式は終了した。

本当は、このあと教会…いや、大聖堂の外に出れば、ギルドの皆が待っていて、
そのまま華々しい引退式にしようと予定していたんだけど。
彼女の時間が限られているようなので、引退式は無しということになった。

「ごめんね。最後に我侭言っちゃって…」

「いいよ。気にするなよ。ケジメだろ?」

ほんとはケジメじゃないって分かってる。
二度と、この世界に現れない彼女の…俺に対する最高の優しさの結果。
それが、この離婚式の正体。

私がいなくなった後、私に縛られずに、二人で歩いていた道を…

歩き続けて欲しいという、彼女の優しさ。

「うん。今度は…もっと良い娘見つけなさいよ」

「そりゃ、無理だ」

うん。そんなこと無理だ。俺にとって、彼女より良い娘なんて存在しない。

「それじゃ…私、先にエンディングを迎えるね」

「…ああ。また…」

また、連絡してくれ。と言おうとして止めた。
今、目の前にいる『彼女』には、『また』なんて無いんだから。

「バイバイ」

「…………」

Ctrl+¥ で手を振る彼女。俺は…何も言えないでいた。
いや、言いたいことは沢山あった。引退しても元気でね、とか。引退したあとのことがんばって、とか。
けど、どれも普段から言ってあるような言葉ばっかり。最後にいつもと違うことを言いたかった。

少し言葉に迷ってから…

「ありがとう」

もっと気のきいたこと言えればいいのに…やっと出た色んなことへの『ありがとう』。

「うん。ありがとう」

そして、彼女は消えた。

今度こそ、ほんとうに。

少し時間をおいて、

「ルール違反なんだけどね」

と、プリーストが俺に彼女の指輪を渡す。

「ああ。本当にありがとうな」

この指輪たちは、いつか消えて無くなってしまうだろう。

「残念ながら、離婚式には不正がありました。
 夫側から提出された指輪が実際のものではなかったのです。
 これでは神の名のもとに離婚を認めることはできません。
 よって、全てを白紙に戻します。

 夫は、花嫁の指輪を大切に保管すること。以上」

だけど…

俺は消えない。


俺と彼女の思い出は消えない。

「さて、仲間が待っている。
 できることなら、彼女の引退式も後日できるかもしれないんだし。
 とりあえず、行こうか」

失われていくものが幾つもある。

だけど、決して消えないものだって幾つだってある。



道の途中で授かった指輪はいつか消える。

気付けば隣を歩いていた彼女も消えてしまっていた。

それでも、俺は歩き続けるだろう。



誰にも見えない二つの指輪がいつまでも俺の手にあるのだから…。

そして、いつか。

俺たちのトゥルーエンドを迎えてみせる。
その為に、俺は歩き続ける。彼女と歩いてきた道を。いつまでも。

28名無しさん@恋愛中:2004/10/18(月) 20:25 ID:ePdGVbiY
>>24-27
やばい感動した!
本当にありそうで泣けるな・・・

29名無しさん@恋愛中:2004/11/05(金) 17:03 ID:amWEcrv6
>>24-27
全体的にちょっと照れくさい文章だけど良い作品だね。
リアル視点で書かれているというのもあり素直に感動しました。
あとギルドメンバーのプリーストの役所がちょっと美味しすぎる!
思わずにやにやしてしまう位w

他の作品も是非読んでみたいので次回作期待してます(*'ω'*)

30名無し@姫と影:2005/05/17(火) 01:46:38 ID:8om2YCfM
──私はいくつもの世界の中、『Iris』という世界に生まれました。

私の中に棲む本当の姿は、違った性別をもっていました。
それは仮初の生を与えられた私にとって、ほんの些細なことに
過ぎません。──いえ、過ぎませんでした。

本当の姿は、私にある物語の姫の名前を授けました。
それがどういう意図かは判りませんが、その名前は気に入っています。

私の本当の姿は、特に相手を偽ろうとは思っていませんでした。
教えて、と言われれば教えるつもりでしたし、事実聞かれれば教えてきています。
──が、全てはこのお話が土台になっているのかも知れません。
そうでなければ、近くに居る人に、「必ず」正体を明かすなどという
真似はしませんでしたもの。ええ、恐らくそうです。私はこの人と同じですから。

それは恋愛と呼ぶにはあまりに不安定で、
恋愛とは思わない人もいるでしょう。
私自身、ただの出逢い止まりだ、と思ってもいます。
しかし私にはどうしても気にかかる大きなことなので、
そのまま言葉にしてみます。どうぞ、お付き合いください。

あれは、私がこの異世界に生まれた頃のことです──。

31名無し@姫と影:2005/05/17(火) 01:47:30 ID:8om2YCfM
初めてこの世界のことを知ったのは、1年前のことでした。
知り合いもおらず、いきなり教会のような大きな建物の裏に放られた時は
潰れるような思いでした。転職したいな──と思いながら、その方法すら全然判らずに。
仕方なく私は大通りに出て町を歩きました。

東から西の方へ、噴水広場を横切り、花屋さんへ。その中に、あの方は居ました。

その方は茶色のボブカットで、もう一人茶色の長髪のプリーストさんと一緒でした。
二人とも足を崩した姿勢で座り込み、色々な表情を吹き出しで表現しています。
たまたま近くに居たということもあり、その方たちに話しかけました。
「すみませんー」
頭に浮かぶ、二つの?マーク。
「どうしたのー?」
と私に問いかけてきます。
「転職したいのですけど、どうすればいいのか判らないのです…」
その言葉に対する二人は頷き、色々言葉を発しました。
「あー、判る判る。私もそうだったもんねー」
「知り合いはいないの?」
「いえ、私一人ですけど…」
こういった話が小時間続きました。そして、
「よーし、ついておいでー♪」
とボブカットのプリーストさんが私の手を引いてどこかへ連れて行こうとしました。
どうしよう、と考えましたが、悪い方たちではなさそうだと判断し、
付いていくことにしました。私たちは長髪のプリーストさんと別れて、
私の知らない、でもプリさんには知っている場所へ向かいました。

32名無し@姫と影:2005/05/17(火) 01:48:19 ID:8om2YCfM
到着した場所はプロンテラの南西。バッタや緑色の丸いものが
たくさん飛び跳ねています。その人は私に色々な装備を矢継ぎ早に手渡し、
「じゃー、どんどん叩いてー♪」
と意気込みます。叩く、という言葉も聞き慣れない私は、
とりあえずバッタを借りた短剣で斬りつけてみました。倒すと同時、
少し強くなった気がしたのを覚えています。プリさんも頷いていました。
どんどんバッタを叩きながら、プリさんに色々なことを教えてもらいました。
そうして転職できる頃には一通りの動きができるようになったのです。

プリさんも同行して、アコライトへ転職。
長髪のプリさんも来て下さって、転職を祝ってもらいました。
と同時に、渡されるギルド要請。
「姫ちゃん、できたら私たちのギルドに入って欲しいなー」
特に断る理由もありませんでした。それから私はそのギルドに入ったのです。

──しかしそのギルドはGvGと呼ばれる、戦争を主に行うギルドでした。
たまにあるギルド狩りも、上納メイン──私は基本的に行けないか、上納は
しなくても良かったのですが──のものでした。

33名無し@姫と影:2005/05/17(火) 01:48:40 ID:8om2YCfM
そういうかつかつした考えを元から持ち合わせていない上に、
初めて間もない私と歴戦のギルドメンバーとの話の内容の差に、
自然とそのギルド内で浮いたような気分になってしまいました。
幾度かプリさんたちも私をある程度強くしようと色々なところへ
連れて行ってくれましたが、彼女たちも向こうの人たちなんだよね──と。
それでも合間を縫って私を育ててくれたり、ギルドチャットで話を
してくれる彼女に、憧れの念を抱くようになったのは確かです。
ただ、好き、とかそういう感情に動いたかどうかは良くわかりませんでした。
それをうやむやにするために、私は敬語を使い続けました。
そうすることで、本当の姿がばれているかどうかが判らなくなるからです。
外をごまかすためだけでなく、自分もごまかすために。
幸か不幸か、他のギルドメンバーも私の本当の姿を確認しようとは
思っていなかったみたいです。

私は最早『私』であり、『僕』とか『俺』ではないのだから──

そう割り切ってでも彼女ともっと話をしたい、と思う気持ちと、浮いた自分。

結果的に私は浮いた空気から逃げることを選択しました。
私の分身とも言えるべき、影を。名前を見れば間違いなく私の影であると
判る名前で、影を作り、払拭するかのように育て上げました。

私の影は暗殺者。聖職者となった私とは正反対の姿でした。
そうして話したいと思う気持ちと裏腹に、私の影はどんどん強くなっていくのでした。

34名無し@姫と影:2005/05/17(火) 01:49:23 ID:8om2YCfM
私が私の影として世界に入って暫くして、移住計画というものが持ち上がりました。
創造主が私たちの魂を別の世界へと転送するというのです。

元々知り合いの居ない身であるし、移住の話は既にギルド内で聞いていたので、
私も移住することにしました。そして再び同じギルドに入りました。

暫く経ったある日、そのプリさんの別キャラからwisが来ました。挨拶もそこそこに、
「あのね、姫ちゃん」
「私はそこのギルドを抜けたのですよ」
頭が真っ白になったのを今でも覚えています。その言葉だけなら私はもう消えていたかと
思いました。なのでその後、一緒のギルドに来ないか、と誘われたとき断りませんでした。

そうして、プリさんに紹介されたギルドに入った私だったのですが、
しかしそのギルドのチャット内容も私にはついていけませんでした。
結果として、プリさんとあまり話せぬまま影になるようになりました。

その影も別のギルドに入り、盗賊スキルを使い装備も充実し始めた頃に
ごたごたがあってそのギルドが崩壊する事件があって。
再びプリさんが居るギルドに入るようになったときには、もう私の入る余地が
なかったように感じました。

──ええ、思い過ごしかもしれません。
しかしなんとなく空気のような感じになってるな、と思いました。
そしてそれをなんとなく感じた私がとった次の動作は、休止告知でした。

35名無し@姫と影:2005/05/17(火) 01:50:30 ID:8om2YCfM
それから暫くして中に棲む人の友人を引き入れたこともあり、
ほぼ完全に別世界に移動してしまいました。2回ほど戻ったこともありますが、
別のメンバーと会う度に気まずい雰囲気になってしまいます。
そして結局、そのプリさんとは会えずじまいでした。

それでも──
やっぱり憧れのプリさんともっとお話をしたいです。
できれば対等に認めてもらえるくらいの。

私は最早『私』であり、『僕』とか『俺』ではないのだから──
だから『僕』とか『俺』で見てもらわなくてもいいと思っています。
『私』として、もう一度もとの世界に戻りたいと、そうも思っています。
でも、ごまかしが切れてしまうのが怖いとも思っています。
切れたときに、私が抱いていた感情が恋愛感情に変わっているかも知れないと、
そう思うと、その後に付随する感情が怖いです。
もちろん、恋愛感情ではない、と確認できるかもしれません。
あまりに居た時間が短いので、憧れで止まっているのかもしれません。
それすらも判らないほど、一緒に居た時間は少なかったのですから。
そして、前のようにギルドの雰囲気に飲み込まれるのも怖いです。
未だに踏み込めない自分が居ます。

今、私は『Loki』という世界で、最早姫という名を捨て、
初めて連れて行ってもらったプロンテラ草原で空を見上げています。
あの時殺してしまった私を棄てて、それでも『Iris』と繋がっている空を見上げています。

そしてもし空を越える勇気が出来たら──
その時は、また姫として、向こうの世界に行きたいと思います。

36名無し@姫と影の中の人:2005/05/17(火) 01:55:13 ID:8om2YCfM
うわ、長いorz
こういうののカキコって相当な度胸が要りますね…
ともあれ、もしこの長文に付き合ってくださった
方がいらっしゃいましたらありがとうございます。

最後に。

この物語はフィクションで片付けちゃってください(つω`)
それではまた〜。

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4463OdDhtZ6nvHI:2005/12/23(金) 06:47:40 ID:tKmdJZkE
手打ちプリン

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64名無しさん@恋愛中:2006/03/19(日) 10:28:47 ID:ZZJxac0c
個人的な良スレあげ

65暇つぶし:2006/03/21(火) 15:18:47 ID:WKv2JQVU
あれはROをはじめて間もないころだった
必死にドロップスを叩いていたら同じノビの女の子が居た
俺は剣士志望でそこそこやれたのだが、彼女は支援アコ志望らしきてこずっていたようだった
それでちょうど数個あったリンゴを渡した
「これ、あげる 辛そうだから」
「ありがとう」
その後また狩りに戻った俺
なんとか剣士に転職して、ポリン島でも行こうと思っていたら
また同じ場所でドロップスに苦戦していた
「リンゴあげるよ、辛そうだから」
「ぁ、またまたありがとう」
そしてポリン島から帰り、また同じ場所でドロップスを叩いていた
「またリンゴあげるよ。」
「何度もありがとう」
「転職はまだなの?」
「うん。でもあと少しなの」
「一緒に狩りしてみない?」
「ぇ、いいの?」
「うん、行こう行こう」

そして彼女はアコライトに転職をした

66暇つぶし:2006/03/21(火) 15:25:15 ID:WKv2JQVU
彼女とPT組んでから3日目
「2人だと楽だなー」
「そうですね、助かります」
「こっちも助けられてるよ、ありがとう」

そんなこんなで1ヶ月
ある日彼女がinしない日があった
「今日は用事でもあるのかな」
そして次の日も、また次の日も…
もしかしたらあの場所かな、そう思った俺はいつもリンゴをあげていたところに
毎日彼女がinしていた時間にそこに通っていた
そして2ヶ月が過ぎて、俺は騎士になっていた。
彼女とのPTはまだそのままだ
「…今日もだめか…」
そして立ち去ろうとしたら
ボシューン
「…」
「ごめんなさい、何ヶ月も入れなくて…」
「いや、いいよ、戻ってきてくれたんだから」
「ありがとう、でも どうしてここへ?」
「この場所は思い出の場所だから」
「あの…」
「?」
「リンゴ、くれませんか?」
「はい、どうぞ」



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っていう俺と今の相方との甘い思い出話だ
知り合い居たら一発でばれそうだが知らないね

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