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【s01-8】アサーラックに花束を[DM:らぱんどら]

155 らぱんどら :2020/03/31(火) 17:35:12
“アサーラックに花束を・エピローグ”[Epilogue of Flowers for Acererak]

C.Y.609,探火月[Fireseek] day1 星の日[Starday]
サンディ首都 サンディ王宮
「告げる。
ファイター・マジックユーザー、ファイター・マジックユーザー・バード、パラディン・ヘクスブレード、 ウィザード、バード・クレリック、ファイター・ローグそしてモンク・ファイターよ!
魔導士アサーラックの“恐怖の墓所”探索の任、大儀。
我サンディ・オルヴ王ヘイゼンデルⅡと国民は汝等に最高の感謝を。」

 連日つつく歓迎式典も一通りつつがなく進み、ようやくホスト役である2人、
国王ヘイゼンデルと宰相ジェラルドは一息つく。
「そなたのみこみどおり、アサーラックはみごと平定されたな」
「ついでといってはなんだけど、大王国と緋色団もおとなしくなり前線も一息つけるだろう」
「とはいえ、これが最後というわけではなかろう」
「見損なったよ、ゼンディール。君にはもっと洞察力が備わっていると……」
「黙るがよいっ」

『お約束が聴けてうれしいよ。またしばらくきみのそばにいられるんだ。
ぼくは年老いる。寿命もきみの1/10もない。
けれど、できるかぎりきみのそばにいよう。
きみが翡翠の玉座に就くそのとき、あるいはフラネスで砕け散るそのとき、
ぼくはかならずきみの傍らにいてみせる。
きみが嫌がっても、きみの行く末を見届けるよ。』

「どうしたんだ?なにか気に障ったか?」
「いや、少し疲れてるんだ、ゼンディール。
 あとでちゃーんと怒るから。」
「馬鹿」


C.Y.609,探火月[Fireseek] day9 陽の日[Sunday]
ニルダイブ湖畔、テンサー城
「老師………」
「うむ、どうやらその時が来たようだ」
 巨大な城に似合わず質素なベッド。
そこに一人の老魔術師が横たわり、最期の時を迎えようとしていた。
末席にあるヴィダルゲンの魔術師には、見強壮に見える肉体に刻まれた皺が
どれだけ多くの修練と経験にもとづき刻まれていたが分かる。
 最近見識を深めたクローン知識により、
目の前に横たわる魔術師がクローン体であること、
それゆえに魔術の行使によるテロメアの劣化、
それによるヘイフリック限界を迎えていることも。
 今までは“青のマナ・ソウル・ジェム”が“時間”を停滞させていたが
それも無き今、論理的にも科学的にも百万パーセント延命は難しいといえる。
「アルジャーノンにも墓参りができた。もう思い残すことはない………」
老魔術師は一行をつづいて天を睨み、そして眼を閉じようとする、
刹那
入り口の扉がふっとび一人の男が乱入する。
素早い動きで対応した近侍2人も一瞬の内に素手で気絶する。
「何しおらしく寝込んでいるアニー?
いくぞ。
まだパワープレイを極めていない。
なにより、まだ最高のダンジョンを踏破していない!」
殺意はないが、おそるべき覇気を持つ男が言い放つ。

老魔術師は毅然と立ち上がり、翻るや装備を身に着ける。
唖然とした弟子一行に
「パワープレイでは分からないこともある、じゃない。
分からねえことにルールを探す。
そのくっそ地道な努力を、パワープレイって呼んでるだけだ」
 弟子たちはおもわずたじろぐ。
ヴィダルゲンの魔術師を除いて。


C.Y.609,探火月[Fireseek] day10 月の日[Moonday]
サンディ南部・ヴァスト湿原。
2人の武闘家が死力を尽くしている。
永遠とも思える打ち合い、サブミッション、
駆け引きと、気合が交差し、ついに決着がつく。
敗者は地に横たわり、勝者はかろうじて立ち上がる。
「強い者と戦いたいだけの馬鹿………
 てめえに会えて…よかったぜ…。
  竜ってやつとこの世で戦えるとはな」
地に伏した男がつぶやく。
天にある男は黙ってそれを聞く。
「楽しかったなぁ………」
「あぁ………」
 それを最後の男は動きを止める。
しかしその死に顔は不思議に満ち足りた笑顔であったという。
<もすこし続く>


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