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タブンネ刑務所14
553
:
タチワキ養タブ舎・ベビンネ章
:2021/04/17(土) 08:02:41 ID:aGR0RnTI0
妹「チグッ...ミヂィーッ!ママをがえせっ!ミィたちのママをっ!...ミギヤァッ!」ゴガッ!
弟「ブボッ..ママ!マ゛マ゛ッ!行かないで!
ヂギッ...」ドスッ ・・・・・
傷む身体がフラつきながらも、何とかヒョコヒョコと人間に向かって行き、またダゲキに投げられ腹パンされを繰り返すベビンネ達
重症とまではいかないまでも、身体のあちこちには青赤痣ができ始める。昨日せっかく取り戻したピンクチョッキ模様は二重の意味で失われてしまった
ママ「ベビたちっ!もう立たないで!もうヤメでっ!ニンゲンには敵わないミィッ!いいミ゛ィ?ミィのベビたち!!“タブンネさんの誇り”を忘れミィでっ!みんなで助け合って生きるミィ!ママはお引っ越しするだけミィ!みんなを見守り....ミグハァッ!もう蹴らないで下さいミィ!おてて引っ張らミィで!ミィァァァンミィミィ...!」
ベビ達の殴られ音と悲鳴を聞いて少し冷静さを取り戻したママンネ。必死に子供達を諭したが、人間に引かれ蹴られをされると再びみっともなく泣き散らし、どんどんと雑居房を進まされていく。
母タブが一定の距離まで離れたところでダゲキが最後に足払いでベビ達をすっ転ばせると、囲いの錠をしてスタスタと飼育員の後を追っていく
次「ミグンミグン...ママ!ママァーーッ゛!」
弟「どうして!ママ〜ッ!ざみじぃミィーッ!」
・・・
囲いの前面にしがみつき、離れていくママの背中を目で追いながら喚き散らす4ベビ。やがて雑居チビがブラインドになってしまい、その姿は完全に見えなくなってしまった
ママ「ミギー⁉︎マリルリ....ミ゛ィーッ!強いミィ強いミィ!ミギャーーーッ⁉︎あづミィ!熱いミィ!ヤメっ!ミア゛ア゛ァァァッ....」
飼「おい、マリルリ熱湯打ってねえか?ただの水鉄砲でいいんだぞ!ババアなんだから優しく...
リルリルー♪ .........
姿が見えなくなって尚、ママンネの叫びは3番囲いまで響き渡ってきた。ママの叫声に混じった楽しそうな他ポケの声に気づく余裕はなかったろう
4ベビはメソメソミィミィと柵にしがみつき、やがて力なく膝から崩れた
ママンネのリアクションが大きいせいで雑居房にはタブ集りができている。嫌がっているように見えて実は目立ちたがり屋さんなのかも知れない
——
ミズン...ミィミン....ミスッ.....ミィ~ン...........
いつまでもヘタリ混む4ベビ
誰が何か声を発する訳でもなし、やがて与えられた昼の飼料にも全く手をつけなかった
——
ママが移動されて何時間後であろうか。今度膠着を破る口火を切ったのは一番良いサイズの長女ンネであった
長「ミ゛ィッ!グミミィ〜!このハコがっ!こんなハコがいけないんだミィッ!」
徐に立ち上がると、もぬけの殻となったママンネのストールに向けて歯茎を剥き出し、渾身の力でペシペシと鉄柵をはたきだした
妹「ミ...ミィッ!そうだミチィそうだミチィ!」
次「どこまでタブンネさんをバカにするミギィ!」
弟「ニンゲン嫌いミィ!いてミィいてミィ!」
呼応するように姉に続く下3ベビ。なぜストールを攻撃するのか謎だが、凶悪な理不尽を叩きつけられ何処かに怒りをぶつけずにはいられなかったようだ
30分強それが続けられた頃、次第にベビ達の各手が止まり、目に涙を溜めながらミフゥミフゥ肩で息をしている。何度も硬い檻を叩いたせいで両手両腕が腫れて、蹄に血が滲んでいる
妹「ミ...ミァアああああん!ママぁ〜っ!」
弟「ミ゛ーーッ!ミ゛ーーッ!」
次「ミビェーーーーン!」
今度は妹ンネを皮切りに、みな汚い床に顔をつけ、精一杯ストール下に鼻を擦り寄せている。ママンネの残り香を嗅いでるようだ
ストールがキライなんだか好きなんだか
——
夜の給餌
飼「おう何だ何だ!昼飯食ってねえじゃんか。ママが居なくなって拗ねたか?ちゃんと食えよ〜、さもねえと明日出荷しちまうぞ〜」
係の飼育員は残った餌箱を見ると、一声かけてスタスタ去っていく
長「ミグッ...ミグッ...みんな、ゴハン食べようミィ。妹ンネも...ちゃんとみんなで分けよう...」
人間の言葉の意味がわかった訳ではないが、長女ンネの号令で皆ちびちびと昼飯の残りを食べ始めた
4匹とも悲しみよりも、空腹の限界に気づいたのだ。所詮タブンネは獣である
舎屋内も暗くなり始めて人間も4ベビも気づかなかったが、お隣の2ママの股下にはコロリと大きなタマゴが1つ転がっていた
タブンネのそれとは思えない、ゴンベやチゴラスの入ってそうな大きさであった
夕飯が済むと4ベビはシクシクと眠りに就く
みんなで固まらず、何故か空のストールを挟む昨日までと同じ陣形であった
———
ベビンネ章終わり
雑居、チビンネ章へ続く
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