二次小説スレ - 1438343405 - したらば掲示板

28：プレイヤー：2017/11/04(土) 12:32:31: ファーブニル竜騎士団が大陸を統一してから半世紀ほど過ぎていた。
王宮の寝室でスカーレットは病に伏していた。
傍らにはスマウグが丸くなっている。
「スマウグ…」
スカーレットが力なく手を上げるとスマウグは喉を差し出した。

王としての政務はとうに王太子に譲っていたが、やはり国民からはスカーレットが王と認識されている。
それもこれも、スマウグがスカーレット以外の者に背を許さないからである。
「スマウグ、お前は我が国の王権と正統後継者の証なのだぞ。分かっているのか？」
「ごろごろごろごろ」
「ぐぎゅう」
スカーレットは撫でていたスマウグの喉を思いっきりつねった。
「ごろごろごろごろ」
まるできいていない。むしろ喜んでいる。
たんるでいるな…と思ったスカーレットは病床から身を起こし、さっと戦装束に身を固めて言った。
「スマウグ、いくぞ！」

スマウグと共に寝室の大窓から外へ飛び出した。
一人と一匹は一騎となり、ぐんぐん高度を上げていく。
あっという間に人も街も精巧な模型になる。
「コンコルド！」
凄まじい加重がスカーレットを襲い、瞬く間にすべてが後ろへ流れていく。
スカーレットは全身の血がたぎり、かーっと熱くなる。
スマウグは日の光を受け、空よりも青く、太陽よりも眩しく輝いていた。
その姿は白昼に轟く稲妻だった。
そう、これだ！これぞ世界最速、最高の竜、スマウグ！！
…と思う間もなく、スマウグはすーっと減速していく。
「なんだ。もうお仕舞か」
スマウグは喘ぎながら、上目でスカーレットを見る。
「ふふっ、クールタイムが必要だな」
スカーレットはスマウグの首筋をやさしく撫でやった。
29：プレイヤー：2017/11/15(水) 22:35:49: 「ケガ人はおらぬかあ？」
城下の一角で、ペトラは幾人かのエルフと一緒に、通りに散らばった窓ガラスの破片を掃き集めながら言った。
この時代、まだまだガラスは高価であったが、ペトラは自らの会館に備えてある病室の採光のため、惜しみなく使っている。
「ペトラ様こそお怪我は？」
どやどやと集まってきた近所の者が言った。
「うむっ、わしは大丈夫！」
箒を片手に何故かふんぞり返って言ったその時、黒い弾丸のようなものが上空を駆け抜けていった。
少し遅れてきた烈風にエルフたちのスカートが大胆にめくられる。
「ペトラ様、こういう時は…」
「いや～ん」
ペトラはあわててスカートを押さえた。
近くで見ていた男どもも股間を押さえた。

黒い弾丸の正体は、グラウルングに跨った、ブラッドリーの遅く生まれた末子のブラッドリー２世だった。
30：プレイヤー：2017/12/10(日) 15:43:57: >>28>>29
続きはまだなのかな？
こういう二次創作もっと増えてほしいです
31：プレイヤー：2019/03/16(土) 21:28:08: ピチャン…
床に広がる赤い水たまりに波紋が広がる

一人、又一人と倒れていき、既に残るは自分一人
だがもう、目は霞み身体も力が入らない

ドレスを着た赤い髪の魔王
その存在は圧倒的だった

白銀の鎧を着た騎士達も
漆黒の鎧を着た騎士も
その存在に抗うことは出来なかった

そして一人残された、最後の希望も…

「まだじゃ、余が此処で屈しては倒れていった者たちに申し訳が立たぬのじゃ…」
その意地に対し、魔王は不敵な笑みを浮かべる
「ふふ、頑張るわねぇ、でももうコレでお終いかしら？」
握られた魔王の白い手が、最後の希望アグネスに向けられる
そしてその指が少しずつ開いていく
「くっ」
アグネスは”その時”に備える
「ふふっ、じゃあ行くわよ？」
魔王の手から放たれる
「ああっ！？」

カランっ

全てが終わりを告げる音…

希望が打ち砕かれた音…

無情な宣告を告げられた音…

アグネスにはその音がどの様に聞こえたのだろうか
そこには何一つ希望が無かった
倒れていった者たちに何一つ言い訳することも出来ない、圧倒的な力の差
魔王は妖艶な笑みを浮かべたまま、冷たく宣告する

「６よ」

審判を務める侍女長のコレットが、デモクリシアのコマを動かす
「ひい、ふう、み…、ゴールですね」
「うっ、うそじゃーーっ！！」
「ふふっ、弱いわねぇ。ほら、３倍券もあるんだから、ちゃんと３杯飲みなさいよ？」
「うぅ…分かっているのじゃ…」
アグネスは観念して用意された３杯のグラスを飲み干す
「はにゃ…もう…、もう駄目なのじゃ…」
そしてアグネスは机に突っ伏し、くーくー寝息を立てて眠ってしまう
「ふぅ、皆潰れちゃったわね…。でもまぁちょっとした退屈しのぎにはなったかしら。じゃ、テュクルカ帰るわよ」
「はっ」
席を立ったデモクリシアは、腹心テュクルカを連れ気分良さげに帰っていった

後に残された死屍累々…、ではなく酔いつぶれた者たち
「はぁ…、ではお掃除始めましょうか？」
侍女長のコレットがメイド達に指示を飛ばす
転がされた酒樽やワインの瓶
溢れた酒に、酔いつぶれた騎士達

戦乱を終結した『あぐねす帝国』ではあったが、メイド達の戦いはいつまでも終わらないのであった…

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※未成年の飲酒は法律で禁じられています
このSSでアグネスが飲んでいたものは子供ビールであり、周りの匂いで酔っただけです
また専門家立ち会いのもと酒宴に及んでおります為、読者の方は真似しないようにお願いいたします

と、本編作らずアホな事を書きなぐった群雄割拠作者でございました(生存報告的投稿)
32：プレイヤー：2019/03/17(日) 11:45:58: 投稿乙です！お元気そうでよかった！
陛下はウィスキーボンボンでも酔っ払っちゃいそうですねw
33：プレイヤー：2019/03/17(日) 13:12:31: 生存報告凄くうれしい、ありがとうございます。
アグネスちゃんはコーラ、コーヒーでも酔いそう…
34：プレイヤー：2019/03/18(月) 00:45:00: 毎週末掲示板覗いてたら、まさかいままた提督さんの新作読めるなんて！！
A様変わらずお可愛らしい( ´∀｀)
群雄割拠の更新いつまでもお待ちしてます
35：プレイヤー：2019/03/18(月) 00:51:00: 書きこんだあと上見て
陛下、アグネスちゃん/様とか、そうだ、呼び名がA様はいっぱいあったなぁと懐かしい気持ちになった
36：プレイヤー：2019/03/18(月) 02:29:03: 自分以外にスレ定期チェックしてる人いてびっくりしたw
37：プレイヤー：2019/03/18(月) 23:05:03: 肝心な時に姫守れないディートハルトェ……と思ったけど
縦書きPDFで保存してたスピンオフよみかえして
そういや姫は運が絡むゲームなら
ディートハルトより強いんだったなと思い出した
38：プレイヤー：2019/03/23(土) 13:08:49: あぐねす帝国今も定期的にプレイしてるわ
ちゃん提督さんありがとう
39：プレイヤー：2019/03/30(土) 21:09:23: ゲーム本体もmodももう二度と更新・投稿ないんだろうかって気持ちになってたから胸が熱くなった