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ダンゲロスSSRace 幕間スレッド

1 メインGK :2015/04/25(土) 22:17:09
後日譚前日譚参加者不参加者問わずSSRaceに関するSSなどを投稿可能なスレッドです。
このスレッドの作品を前提としたSSを投稿しても問題ありませんが、読者に読む義務はありません

2 みやこ :2015/04/25(土) 23:54:09
ダンゲロスSSRace賑やかし企画
「伝説の焼きそばパン争奪杯 トトカルチョ」

○企画概要
1、レースの結果予想を集めて、各キャラクターのオッズを算出します。
2、算出されたオッズ表を見てキャッキャします。

○あそび方
下記メールフォームから争奪戦において「1着」「2着」「3着」になりそうなキャラクターを予想して下さい。
その際、付属しているコメント欄を使って選んだキャラクターにエールを送ることも可能です。
贔屓にしているキャラクターに想いを届けましょう。

○メールフォーム
tp://ws.formzu.net/fgen/S56127804/


■以下は補足です■


○投票権
無記名投票ですので、どなたでも気軽にご参加いただけます。
それらしいオッズ表作成のために母数が欲しいので、奮ってご参加いただけると幸いです。

○投票可能回数
1日1回まで投票することができます。

○経過発表
メールフォームの投票後に表示される画面に、最新のオッズ表を記載しておきます。

○結果発表
頂いたコメントとオッズの最終結果をまとめて、それっぽいフレーバーテキストと共に発表できたらいいなと考えています。

3 臥間掏児 :2015/05/02(土) 23:25:20
「ザ ファスター レッグメン」
希望崎学園の中庭、そこは番長グループにも生徒会にも属していない不良学生のたまり場である。
そこに今、眼鏡をかけたひ弱な見た目の男が現れた。
「おう、仕橋じゃあないか」
「今日もパシリに来てくれたんだな、ありがとよ」
不良学生たちが眼鏡の男、仕橋王道に向かって威圧的な言葉を吐く。だが、どこか言わされているような雰囲気もあった。実際、彼らは王道に精神的に支配されている。
「さて、注文を聞こうか」
不良達が次々に注文を言う。そんな中、不良の一人がニヤニヤしながら話を切り出した。
「そういえば仕橋よぉ、俺たち以外に注文があるやつがいるらしいぜぇ?」
不良学生がそう言うと、物陰から一人の男子学生が現れた。外見からして不良学生ではない。むしろ優等生の部類に入るだろう。
「おい、言ってみろよ、お前の注文を」
「は、はあ…あの…」
学生は少し遠慮がちに、口を開いた。
「伝説のたこ焼きを、買ってきてほしいんです」
不良学生たちがざわめく。そして一拍置いて、ニヤニヤし始めた。
伝説のたこ焼き。名前からしてわかるだろうが、入手困難な品物である。
もし王道がそれを買ってこれなければ、王道に一つの負い目ができる。不良学生たちにとってはそれだけで十分である。彼らはただ一度の過ちでさえ大げさに取り上げて貶める、屑達なのだから。
「いいだろう」
だがしかし、王道は特にうろたえることもなく了承した。
「ただ、少し時間がかかるかもしれない」
「あ、ああ。土日のうちに買ってきて、月曜に渡してくれればいい。あれは大阪でしか売ってないからな」
「わかった」
王道は頷いて、その後すぐに購買部へ向かった。パシリは時間との勝負である。

4 みやこ :2015/05/04(月) 05:05:30
ダンゲロスSSRace賑やかし企画
「伝説の焼きそばパン争奪杯 トトカルチョ」



>>2 のフレーバーテキストです。

※投票後に表示されるオッズ表を更新いたしました。 サボっててごめんなさい!

※投票はSS公開に合わせ、本日(5/4)の20時で締め切らせていただきます。



お昼時の購買にお集まりの皆様!
暫しの間、お耳を拝借!

コッホン! マイクチェック・ワンエンドツー! 

さぁさ今年もやって参りました、伝説の焼きそばパン争奪戦!
先輩・後輩、男子・女子、文系・理系、生徒会に番長グループ!
ありとあらゆる垣根を飛び越え、全ての生徒が狙うそのパン!

たった1個のパンを買うため……汗あり涙あり流血あり、そしてド派手な粉☆塵☆爆☆発!
なんでもアリのこのレース! 制すは鬼か聖人か!

――さてさて、このビックイベントにちなみまして本年度もやらせていただきます。
購買部主催、生徒会黙認、報道部協賛の超法規的おたのしみ企画!

その名も――――

伝説のォーーーッ! 焼きそばパァーン! 争・奪・杯! トトカルチョーーーッ!!

――――おーっとおっと! 押さないでー!
“おたのしみ券”の交換はまだ開始しておりません! 慌てないで下さい!
おたのしみ券の交換は、本年度入学していらっしゃったニュービーの皆様にルールを説明した後となります!

――――とォ、いうわけで!
新入生の皆様に向けまして!
希望崎! 伝説のパン! トトカルチョ! 説明!!

そのいち!
来週販売される伝説の焼きそばパン(限定1個)を手にできる幸運な生徒を予想します。

そのに!
予想した生徒の名前が書かれたおたのしみ券と食券を交換します。
この時交換できる食券の額は、下は50円から上は青天井となっております。
過去には66兆2000億円相当の食券を交換した猛者もいるとかいないとか〜。
交換場所は私(わたくし)の左手側、あちらの4つの長机――――上級生の皆様が血走った眼(まなこ)で食券を握りしめ、列をなしているあちらでございます。

さぁて、そのさん!
レース後、あなたが予想した生徒が伝説の焼きそばパンを手にしていれば、おたのしみ券を食券と再度交換することができます。
この時の交換レートはあなたが予想した生徒の人気と反比例します!
暫定的な交換レートは更新される度に購買前に掲示しますので、ご確認下さい。

それでは新入生の皆さん。
以上で説明を終わらせていただこうと思うのですが――――

――――んあーっ! そうでしたそうでした! 
私としたことが、申し訳ございません。

そうです、仰る通り!
まだ同級生の名前すら覚束ない新入生の皆さんが、上級生の有力購入候補を予想できるはずがございません!

ふふ……しかし、こんなこともあろうかと用意しておきました。
我が報道部がプライドを賭けて作成した、有力購入候補一覧でございます。

ザァ―と赤い布が取り払われまして……ハイ、私の背後のボードをご覧下さい!
ここに名を連ねし10名……!
我が報道部はこの中から伝説の焼きそばパン購入者が出ると睨んでおります。

それではッ! 選りすぐられし購入戦士の紹介だァ!

5 みやこ :2015/05/04(月) 05:05:44
【上下 中之(かみしも なかの)】
平均? 否(いな)ッ!
中央値? 否ッ!
一般的? 断じて……否ッ!
――――彼(か)の者は“普通に”“普通”の体現者なり!
忍び寄る“普通”が狂気のレースを“普通”域へと引き下げる!
2年生ッ! かみしもォーーー! なっか〜〜〜〜のォ〜〜〜〜〜ッ!!

【住吉弥太郎(すみよしやたろう)】
アフロのダンサーとは世を忍ぶ仮の姿。
夢はでっかく司法書士!
焼きそばパンに興味はないが、たこ焼きだったら話は別さ!
今だ!出すんだ!ディメンジョン・フェニックス!
2年生ッ! すみよーーーーしッ! やッ! たッ! ろォ〜〜〜〜〜〜〜〜!!

【千倉 季紗季(ちくら きさき)】
腹に一物が基本の女子界隈の異端児!
彼女のお腹にはななな、なんと! 一物ならぬハリガネムシが!?
軟硬自在のハリガネムシが、縄となり槍となる!
……だけど、そんなひどい使い方は滅多にしないよ。
だって二人は、親友だから……!
1年生ッ! ちくらー! きッさァーーきィ〜〜〜〜ッ!!

【仕橋 王道(つかえばし おうどう)】
購買と言えばこの人!
希望崎学園最強のパシリの一人!
Cランクのナードでありながら、SSランクの購買行為を容易く行う矛盾存在!
征くはPa.Si.Riの一本道。
果ては王――――その道は、王道へと続く。
3年生ッ! つかえェーばしィー! おォ〜〜〜〜どォ〜〜〜〜ッ!!

【パン崎努(ぱんざき つとむ)】
伝説のパンだと思った? 残念! パンツでしたー!
―――― 苦節十余年。
雨のパンツに負けず。風のパンツに負けず。
ようやく見つけた止り木を、木っ端みじんに砕かれた椋鳥(むくどり)は何を思うのか。
次回! 「ブラック性癖に苛まれているんだが、もう俺は限界かもしれない」
2年生! ぱんざきィーーーー! つッーとォォォォォむゥーーーーーー!!

【兵動 惣佳(ひょうどう そうか)】
「寂しくなんて、ないよ。」
動物と心を通わせるちょっと地見目な女の子。
(そう、寂しくなんてないんだから…!)
動物たちが居てくれるから寂しくは、ないけれど……。
もし伝説の焼きそばパンが手に入ったのなら、願うのは――――。
一年生!兵動 惣佳(ひょうどう そうか)!

【臥間 掏児(ふすま とうじ)】
学園に紛れ込んだイレギュラー!
東海道武装強盗団からのスリ師という異色の経歴の持ち主!
鍛えた技でスリまくり、私腹を肥やして次の町へ!
伝説盗んで即・換金! 
一攫千金、夢見て笑う!
……おまわりさ〜ん、こっちで〜す!
ふすまァー! とォーーーーッ! じィーーーーッ!!

【舟行 呉葉(ふなゆき くれは)】
調達部のエースオブエース!
料理一流! 戦闘一流! おっちょこちょいが玉にキズ!
中華包丁八徳振り上げ、今日も元気にひと狩りいこうぜ!
ひらりひらりと舞う制服。チラリチラリとチラリズム。
不祥事隠しに邁進慢心!
全ては己が財布の為に! 馬の尾振り行け、爆弾娘!
2年生!ふなゆきィーーッ! く〜れ〜はァ〜〜〜〜!!

【冬頭美麗(ふゆとう みれい)】
■■ ■■は、露出癖と恥じらいに悩まされる可愛い子だった。
■■■■ ■■■■は、魔法少女のアニメが好きで、その話をしている時の子供のような無垢な表情が堪らなかった。
■■ ■■は頑張り屋で、自分のドジを克服しようと懸命になっている姿が愛おしかった。
3人合わせて三銃士。未来永劫続く固い絆を結んだ者達。
――――だけど、みんな、“もう”。
「私(わたくし)は、“もう”負けるわけにはいかないのです……!」
2年生。冬頭美麗(ふゆとう みれい)。

【闇雲 希(やみくも のぞみ)】
"ここで死ぬのは嫌か…?"と、悪魔は問うた。
せい!せい!せい!
アアアアーッ!アアアアーッ!
せい!せい!せい!
アアアアーッ!アアアアーッ!
太刀魚は日本中に分布し! 年中通して釣れるポヒュラーな魚であるが!
6〜10月にかけての産卵期が最も旬であるとされるッ!!
そんなこんなで不幸にもゴールデンウィーク期間に急造で身に付けた殺人剣術が火を噴くッ!!
2年生! やみくもォォォッ! のッぞみィーーーーッ!!

以上! 報道部推薦購入戦士10名のご紹介でしたァーーーッ!
アリガトォーー! アリガトォーーーー!!

6 みやこ :2015/05/06(水) 12:54:59
ダンゲロスSSRace賑やかし企画
「伝説の焼きそばパン争奪杯 トトカルチョ」



>>2 のフレーバーテキストです。

※集計結果の発表です。

※ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。



ごきげんよう、マイクチェックの時間です!
ノウマク・サマンダ・バザラダン・カン!
すぅーーーーーー……―――― セイッッッ!!

お食事中の皆々様、只今より少々騒がしくなること、どうかどうかご容赦下さい!
なにせ明日は待ちに待った春のレジェンドパン祭り!
これで浮かれぬは人に非ずでございます!

さてさて、本日皆様にお伝えいたしますは、先ほど交換締切となりましたトトカルチョの最終オッズでございます。
多数のご参加、本当にありがとうございました!

お手持ちのおたのしみ券の価値やいかに!?
手堅き定期の約束手形か、はたまた夢見の富くじか!

それではさっそく発表して参りましょう!
3番人気から1番人気はこの場にて、それ以外は掲示での発表とさせていただきます!

ではではッ!
伝説のォーーーッ! 焼きそばパァーン! 争・奪・杯! トトカルチョーーーッ!!
最終オッズ、結果☆発表ォーーーーッ!

7 みやこ :2015/05/06(水) 12:55:32
【3番人気】

3番人気!オッズ4.9倍!
変態オア紳士の危うき境界線!
心情支える最後の信条! 「パン食べたら、パンツ食おう」を胸に秘め!
溜めに溜めたリビドーが、今実戦の中で爆発する……!
次回! 「パン崎、部活辞めるってよ」


パン崎ィィィーーッ! 努ゥーーッ!


彼に寄せられた熱い応援コメントをご紹介いたします!
『シンプルな能力と執念』
『パンツ食べたい気持ちすごくわかる』
『争奪戦に対する高い意識を持つ一人であり、能力自体も今回の戦いと相性が良い。』
『がんばれ』
『友達の友達のクラスメイトなんですけど、鬼気迫る感じが強そうです。』

性癖に対する同情や性癖由来の鬼気迫る執念が評価された模様!
明日の祭りがパン食Xデーとなるのか注目が集まります!

【2番人気】

つづきまして! 2番人気!
最終オッズ4.0倍!
誰のため? 己がため!
何のため? 金のため!
辞職、減俸、土下座に号泣! 形式謝罪に意味はなし!
不祥事起こして謝るな! 起こしたならばパワーで揉み消せ!
必勝のため投入されし、調達部の切り札(エース)!


舟行ィィィッ!! 呉葉ァーーーーーッ!!


彼女に寄せられた熱い応援コメントをご紹介いたします!
『学食裏事情に精通』
『10人の中でも特にテキストカラテの高まりを感じます』
『きゃわいい』
『プロローグを読んでの期待から1着予想』
『カワイイヤッター!』
『プロローグ面白いし、かわいいし、最高やん……。』

実績に裏打ちされた高い実力とビジュアルが支持を掴んだか!?
明日の争奪戦では学園狭しと暴れまわる戦闘屋の本分と、
多くの男子生徒をダメにしたチラリと覗くアブドミナルを見逃すなかれ!

【1番人気】

……さぁ、いよいよ最後になりました。
皆様、準備はよろしいでしょうか。
それではッ! 発表させていただきます!

1番人気!
購入戦士達の頂点!!

最終オッズ驚異の3.5倍!
大本命の称号を獲得したのはやはりこの男!

威風堂々!正々堂々!
ヒタヒタ踏みしめ進む道!
奴隷あがりの身でありながら、
踏みしめ進むは王の道!
イデアのパシリは今ここに成る!


仕橋ィーーーーッ! 王道ォーーーーーッ!!


『ただただ勝ってほしいです。パシリの王かっこいい。』
『非常に高いパシリティを感じさせる。それでいて焦りなどは全く見られないし、纏う雰囲気はさながらプロの殺し屋。パシリをする為だけに生まれてきた、そう思わせるほどの凄みが彼にはある』
『これが王の器……! 』

購買にその人アリの存在感が、有無を言わさず1番人気をつかみ取った!
学園最上と目されるそのパシリスキルで伝説の焼きそばパンも悠々入手となるのかッ!?

――――以上! 3番人気から1番人気のご紹介でした!

決戦は明日の昼休みです! 
伝説の焼きそばパンは誰の手に!? そして皆様の食券じゃぶじゃぶの結果は!?
全ての答えは12時間後! 括目して待て!

それでは皆様その時までッ! すぅーーーーーー……―――― セイッッッ!!

アディダス!!

8 みやこ :2015/05/06(水) 12:55:48
■最終オッズ■

1 / 上下 中之  / 15.8 倍
2 / 住吉 弥太郎 / 21.1 倍
3 / 千倉 季紗季 / 6.3 倍
4 / 仕橋 王道  / 3.5 倍
5 / パン崎 努  / 4.9 倍
6 / 兵動 惣佳  / 9.0 倍
7 / 臥間 掏児  / 12.6 倍
8 / 舟行 呉葉  / 4.0 倍
9 / 冬頭 美麗  / 6.3 倍
10 / 闇雲 希   / 21.1 倍


■コメント■

【上下 中之】
・普通こそが最も恐ろしいって友達の友達が言ってました。
・全員が潰しあって普通に勝利か

【住吉 弥太郎】
・純粋な強キャラ。順当に行けば仕橋君を食う可能性も高いのではないかと。

【千倉 季紗季】
・寄生虫カワイイ!
・わぁい少女と非人間のバディ あかり少女と非人間のバディ大好き
・くっ
・カワイイヤッター!
・攻防のバランスのよさに期待

【仕橋 王道】
・ただただ勝ってほしいです。パシリの王かっこいい。
・非常に高いパシリティを感じさせる。それでいて焦りなどは全く見られないし、纏う雰囲気はさながらプロの殺し屋。パシリをする為だけに生まれてきた、そう思わせるほどの凄みが彼にはある。
・なかなかの匠の気配が伺える2着予想
・これが王の器……!

【パン崎 努】
・シンプルな能力と執念
・パンツ食べたい気持ちすごくわかる
・争奪戦に対する高い意識を持つ一人であり、能力自体も今回の戦いと相性が良い。
・がんばれ
・友達の友達のクラスメイトなんですけど、鬼気迫る感じが強そうです。
・読者心理を手玉にとったハイクオリティプロローグSSでした。

【兵動 惣佳】
・きゃわいい
・ここでこんなとは

【臥間 掏児】
・正攻法での勝算は薄いが、相手を陥れることに関して躊躇いが無い。狡猾な手段でなら大いに可能生があると言える。
・本戦で大暴れしてくれることを当て込んで3着予想

【舟行 呉葉】
・学食裏事情に精通
・10人の中でも特にテキストカラテの高まりを感じます
・きゃわいい
・プロローグを読んでの期待から1着予想
・カワイイヤッター!
・プロローグ面白いし、かわいいし、最高やん……。

【冬頭 美麗】
・敗北を知る人間は強いのです。
・悲しみを乗り越えて!
・からずやね
・私の友達の友達が彼女のファンでした。
・カワイイヤッター!

【闇雲 希】
・大穴だが高出力
・有無を言わせぬパワーを感じます
・悪魔には勝てないと思う

【その他】
・どのキャラも魅力的すぎて困ります。本戦、楽しみにしています。
・季紗季ちゃんと惣佳ちゃんがお友達になったら良いと思います。
・誰が勝ってもおかしくない!
・カワイイヤッター!

9 みやこ :2015/05/15(金) 02:38:49
15日(金曜日)と17日(日曜日)にSSRaceを題材としたラジオを企画しております。
詳細は以下をご覧ください。

■目次■
・ダンゲロスSSRaceプロローグ朗読ラジオ
・SSRaceお疲れ様会(仮)




■ダンゲロスSSRaceプロローグ朗読ラジオ■

○概要
SSRaceに寄せられた10編のプロローグを朗読し、感想を言ったりして賑やかします。

○開催予定日程
5/15(金) 20時〜

○参加予定者
・ひじさん(当日キャンセルの可能性あり)
・村田ソフィアさん(当日キャンセルの可能性あり)
・しろはさん(当日キャンセルの可能性あり)
・ほまりんさん(当日キャンセルの可能性あり)
・みやこ

○参加方法
当日はこちらの掲示板(tp://jbbs.shitaraba.net/netgame/14715/)を使用する予定ですので、開始時刻に合わせてお越しください。

○注意
ラジオ参加者が集まらなかった場合は残念ながらお流れとなります。
ご了承下さい。




■SSRaceお疲れ様会(仮)■

○概要
SSRace執筆者が集まって、キャンペーンや自キャラについて語りながらワイワイやろうぜ!なラジオ

○開催予定日程
5/17(日) 20時〜

○トークテーマ例
・自キャラ語り
 →こういうこと考えてこのキャラ作ったぜ!
・他人のキャラを褒めちぎろう!
・キャラ把握から投稿までのタイムスケジュール
・自SS語り
→僕は私は、SSのここに力を入れて書きました!
 →ここが気に入ってます、とか
・没ネタ
・SSRace参加動機
・Race参加者の創作歴
 →影響を受けた作品や好きな作品は?

○参加者募集
SSRace執筆者の皆様の参加をお待ちしております。
≪現在のラジオ出演予定執筆者≫
・しろはさん
・ひじさん
・村田ソフィアさん
・無知園児さん

○参加形態
「Skype通話によるラジオ参加」
→ラジオにて音声での参加を希望される方は下記メールフォームの「その他」の項目欄を使ってアカウントIDを教えて下さい。確認し次第こちらから折り返し連絡いたします。
「掲示板参加」
→掲示板を使ってコメント等を書き込む参加形態です。
当日はこちらの掲示板(tp://jbbs.shitaraba.net/netgame/14715/)を使用する予定ですので、開始時刻に合わせてお越しください。
「事前アンケートによる参加」
→当日の視聴が難しいという方は下記のメールフォームから打ち上げのトーク予定内容に沿ったコメントを事前に投稿することができます。頂いたコメントはラジオの中でとりあげさせていただきます。
→ラジオの録音は配布予定ですので、後日お聞きいただけます。

○メールフォーム
tp://ws.formzu.net/fgen/S56127804/

10 みやこ :2015/05/15(金) 19:46:53
>>9

■続報■


■ダンゲロスSSRaceプロローグ朗読ラジオ■
本日20時開始を予定しておりましたが、参加者のおうちのごはんタイミングの都合により「20時半」の開始とさせて下さい。
よろしくおねがいいたします。

会場はこちらです。
tp://jbbs.shitaraba.net/netgame/14715/


■SSRaceお疲れ様会(仮)■
新たな執筆者の方のラジオ参加を受け付けました。
2015年05月15日 12時33分07秒にメールフォームより参加希望を送信された執筆者の方にスカイプ上で返信いたしました。
心当たりのある方はスカイプをご確認下さい。
万が一返信が来ていない場合はお知らせください。

11 ぺんさん :2015/05/16(土) 00:20:58
仕橋王道君を書いたぞ!かっこいいぜパシリの王!
tp://p.twpl.jp/show/orig/fqXrU

12 敗者T :2015/05/18(月) 17:21:48
オオッ……! 地味だけど強そう! かっこいい!
気付くのが遅れましてすみません! ありがとうございます!

13 無知園児 :2015/05/29(金) 23:55:06
『And the story ends. But…』

5/7 17:05  <パン崎 努>
 目が覚めて最初に感じたのは、パンツ臭。次いで、ツンとする消毒液の臭い。薄暗い室内に、夕焼けの橙色で染められる白い天井。日常的にパンツ臭で失神する経験を持つパン崎にとっては、慣れ親しんだ室内の風景。
 パン崎努は、保健室で目が覚めた。
 長細い室内には、頭側を向かい合せるように設置されたベッドが、15組並べられている。いつでも乱闘騒ぎが起こり得るこの学校の保健室は、ベッド数が30台とやたら多い。にも関わらず、そのベッドは全て寝ころぶ生徒で埋まっている。痛みに苦しむ声は聞こえないが、皆まだ意識は戻らないのだろう、外から聞こえる生徒の声以外は、全くの無音だ。
 身じろぎをすると、左腕に激痛が走る。見ると、抉れたはずの肉はほぼ再生しているようだが、中がまだ完治していないのだろうか。指を少し動かすだけでも、前腕の辺りから体内全体に響くように痛む。まあ、あの腕が外見だけでも元に戻っていることで、この学校の保健医の異常さは伝わるのだが。
 ベッドの足元側、少し離れた壁際に置かれた椅子に、黒猫を膝に乗せ、座ったまま眠る、おかっぱ頭に眼鏡の少女がいた。
 パンツ臭はこの子からか、と合点がいく。そう思ってから、妙に落ち着いている自分に気が付いて、思わずほくそ笑んだ。
パン崎は、この少女のことを覚えていた。屋上から落ちたパン崎を受け止めてくれたお礼に、焼きそばパンを渡した少女だ。きっと、僕を待っていたのだろう。体を起こすが、身動きをするたびに、体の節々が弾けるように痛い。ちょっと、立ち上がるのは辛いところだし、わざわざ少女を起こすのも忍びない。
しばらく眺めていると、黒猫が起き上がり、小さく喉を鳴らしながら、女の子の脚をてしてしと踏む。黒猫が二、三回前脚を動かすと、少女は小さく呻くように息を漏らし、ゆっくりと薄く眼を開けた。
「おはよう」
 パン崎がにこやかに言うと、少女は一瞬呆けた後、驚いたように目を見開いた。
「あ、あの! えっと!」
 大声を出しながら立ち上がる少女を、パン崎は、右手の人差指をそっと口に当てて諌める。怪我をして寝ている生徒への配慮だ。少女は、慌てて両手を口に当て、静かに座った。立った時に放り出された黒猫が、少女に非難がましい目を向けた後、また膝の上に飛び乗り、座った。
「わ、私、あなたから焼きそばパンをもらった、兵動惣佳といいます。あ、ありがとうございます」
「いえいえ、どういたしまして。2年の、パン崎努です。お礼なんかいいですよ。どうせ、僕はパンをあまり食べませんからね」
「あ、ああ、ごめんなさい! 1年です! あ、えっと、1年の兵動……ああ、名前はもう言いましたね。すみません!」
「え? ああ、いやいや、お気になさらず」
 お互い、深々と頭を下げ合う。どうも気の抜けた会話だ。惣佳と名乗る少女は、妙に緊張しているようで、額には冷汗を浮かばせている。
「それで、あの、何もしないでこんな貴重なパンを受け取るわけにはいかないというか……。もしよろしければ、半分にするとか……」
「ああ、気を遣わせてごめんね。ありがとう。でも、本当にいいんだ。僕はもともと焼きそばパンを食べるのが目的ではなかったから。僕の命を救ってくれた君にこそ、受け取ってほしいんだよ」
 これは、本心だ。もともと、焼きそばパンを食べたら、パンツを食べようという誓いの元、焼きそばパンを求めていただけだった。だから、パン食禁止の決意をした今、もうパンは必要ない。

14 無知園児 :2015/05/29(金) 23:57:18
 惣佳が、上目づかいにパン崎を見る。ふと、パン崎は違和感に気付く。その視線はどこか訝しげで、感謝以上の意味がこもっているように見えたのだ。
 そして、思い至る。今はもう放課後だ。であれば、“あのこと”が生徒に知られていないはずがない。
 パン崎は一瞬顔を青くし、すぐに覚悟する。わざわざ自分から藪蛇をつつくような真似をする必要はないのかもしれない。だが、自分がしたことは、自分に返ってくる。そこから逃げてはいけない。受け入れて、前に進まなければならない。
「何か、気になることでも」
 意を決し、パン崎が惣佳に問う。惣佳は、逡巡した後、まっすぐにパン崎を見つめた。
「せ、先輩は、屋上に倒れていた女性の、ぱ、パンツを盗みましたか」
 やはり。パン崎は、静かに目をつぶる。惣佳はすぐに顔を俯かせ、早口で問いを続ける。
「屋上に、パンツがとられた女性が倒れていたと聞きました。先輩は屋上から落ちて来たし、わ、私のパンツも見てましたし、あとその、うわ言で、パンツ、パンツと……」
「うん。屋上の女性のパンツを取ったのは、僕だ」
 惣佳が、息を飲み、顔を上げる。心なしか、惣佳の膝にいる黒猫が、睨み付けてきているように思える。パン崎は唾を飲んだ。手が震えてくる。
 思えば今まで、人に自分の性癖を告白したことなど、父以外にはなかった。
「僕は、パンツが欲しかった。」
 パン崎の背筋に寒気が走った。覚悟をしたつもりでも、実際に話すのは、やはり怖いものだ。なぜこんなことを話しているのだ。僕はそれほど悪いことをしたのか、という気持ちが言葉になりかけるのを、喉の奥でこらえようとする。
 しかし、パン崎が10年もの間押さえ続けた気持ちは、一度堰を切ったが最後、怒涛のように押し寄せてくる。言葉が、止まらない。
「いや、まあ、さ。おかしいよね。こんなの。自分でもわかっているんだ。パンツが好きで好きで仕方がないなんて、狂っている」
 言わなくてもいいことが、ぺらぺらと出てくる。こんなことを言ってどうするんだ、と思うが、それでも止められない。
「小さなころから、パンツが好きだった。ずっと、欲しくて欲しくて。焼きそばパンを手に入れたら、パンツを取る気だった。実際取ってみて、嬉しくて震えたよ。それでも、普通の人でいたくて。だから、パンツは取ったけど、何もできなくて」
 そう、何もしなかったのだ。そもそもが戦術的パンツ盗難だったし、取った後もパンツは破り捨て、舟行さんのその後はわからない。だが、そんなことは第三者からは関係ない。食べなかったからといって、僕がパンツを奪った、その事実は変わらない。
 パン崎は思う。結局、僕は自分のことばかりだ。覚悟したつもりだったのに、今だって傷つきたくないから、先に自分を傷つける。こんなことを言われた兵動さんが、どんな気持ちになるか、わかっているのに。
「僕は、身勝手で最低な、ただのパンツ泥棒だ」
 心底、思った。
 これ以上、言葉が何も出なかった。重苦しい空気が流れ、沈黙がのしかかる。怯えるような惣佳の視線を感じる。当然だ。僕は、恐れられ、嫌悪され、排除されるべき人間なのだ。

15 無知園児 :2015/05/29(金) 23:57:40
「話の途中、すみません。ちょっといいですか」
 突然飛び込んできたのは、特筆することもない、普通の高校2年生男子の声。隣のベッドを見ると、普通の男がベッドから起き上がり、パン崎と惣佳を普通に見ていた。
「僕思うんですけど、それって、普通なんじゃないですか」
 突然の言葉に、パン崎の目が丸くなる。
「普通……だって。こんな、パンツ好きのパンツ泥棒が」
「普通ですよ。性に興味を持つのも、ちょっと変な性癖があるのも、人には言えない秘密があるのも、普通です。パンツ奪うのはちょっとどうかな、と思いますけど、レイプ魔だのビッチだのがいるこの学校では、普通な方でしょう」
 普通の男の言葉は、普通に耳に入ってきた。言っていることは普通のことなのかもしれないが、妙にひきつけられる。
「どんなに特別なことだと思っていても、一歩下がって見てみればそれほど変わらないものです。みんな変わらない、みんな同じ、普通の人ですよ」
 パン崎は、驚愕していた。自分の性癖は、気味悪がられ、嫌悪されて然るべきものだと思っていた。それを、こうもあっさり受け入れられてしまうとは、思ってもいなかった。
 思えば、いつも自分は恐れていた。パン食に目覚めたときから、自分を否定されることを。自分の好きなものが、誰にも理解されないことを。人に、嫌われることを。
 でも、好きなものが好きなんて、普通のことじゃないか。
 誰かを傷つけたくはない。だから、人からパンツは奪わないし、パンツを食べることはしない。そう決めた。行動には、選択と覚悟が必要だから。
 けど、心は自由であろう。自分に素直であろう。たとえ、誰にも理解されなくても。
 パン崎の震えは、いつの間にか止まっていた。惣佳と、隣にいる普通の男に、宣言するように、言葉を放つ。
「うん。僕は、パンツが好きなんだ。パンツ、すごく食べたいんだ」
 不思議ともう、恐怖はなかった。

16 無知園児 :2015/05/29(金) 23:58:01
5/7 17:06  <兵動 惣佳>
「食べ……? いや、パンツを食べるってのはさすがに普通では」
「せ、先輩! 私のパンツ、食べてください!」
「「『ええっ!』」」
 惣佳の叫びに、パン崎も、普通の男も、小次郎も驚愕の表情を見せる。
「い、いや、別に僕はそんなつもりじゃ……」
 焦るパン崎に対して、惣佳は目に涙を溜めながら答える。
「先輩は、パンツが食べたくて、すごく苦しんでたんですね」
『ちょちょちょ、ソーカ! ナニ言ってくれちゃってんの?』
 動揺して膝から飛び降り、惣佳の足元をくるくると回る小次郎を意にも介さない。惣佳の眼にはパン崎しか映っていなかった。
 そもそも、兵動惣佳という人間は、非常に察しが良い上に感情移入をしやすい。そして、一度こうと決めると身を投げるように尽くしてしまう性質がある。その性質が、動物と会話するという魔人能力『アニマル・リンガル』に繋がるのだろう。
 また、そういった性格だから、人付き合いは必ず重く深くなってしまうし、もともと内気な方だから、一度打ち解ければ親友コース一直線だが、打ち解けるまで時間がかかる。惣佳が、現在ぼっち化しているのもそのせいだ。
そして、感情移入をしやすいから、本音をぶつけてくる他人に非常に弱い。
「先輩の辛い思いが、少しでも楽になるなら、私、先輩にパンツを食べてほしいんです」
 パン崎は、身動きするたび苦痛に顔を歪ませながらも、懸命に手を振り、惣佳に静止を促す。
「そ、そんなことをしたら君の履くパンツが……」
「いいんです! 私のパンツなんて! 私がパンツを脱ぎたいから脱ぐんです!」
『待て! 落ち着け! 自分の発言の意味をよく考えろ! お前は今錯乱している!』
 惣佳は立ち上がり、自らの下着に手をかける。顔を真っ赤にしながら、目に涙をためながら。小次郎がニャーニャーと叫んでいるが、惣佳は小さく「大丈夫」と呟き、スカートがまくれないように慎重に、パンツを脱いだ。その姿を、パン崎がこの世ならざるものを見るかのように、茫然と眺めている。
「先輩、私が許します。パンツを、食べてください」
 それは、恋愛感情でもなく、同情でもない。強いて言うならば、人に対する愛。人類愛。
 惣佳は、パン崎にパンツを差し出すその瞬間まで、絶えず深い微笑みを湛えていた。
 小次郎は、ストレスで禿げた。

17 無知園児 :2015/05/29(金) 23:58:24
5/7 17:07  <上下 中之>
 上下は理解が追い付かず、眩暈がするような感覚に陥る。こいつら、なんて会話をしているんだ。正気の沙汰ではない。
 パン崎は、いつの間にか泣いていた。泣きながら、手を合唱の形にし、深いお辞儀をしていた。おそらく、パン崎も意識していないだろう。本当に深い感謝の気持ちに溢れたとき、人は自然と手を重ね、頭を垂れるものである。ちなみに、黒猫はパン崎の頭に乗ってざくざくとひっかいているが、パン崎は気にも留めないようだ。
「君は、天使だ」
 パン崎の言葉に、合点がいく。なるほど、この子は天使だ。天上人の思考は、普通の人間には及びもつかない。
「君たち、普通じゃねえ……」
 上下は、何も考えず、ただ思いのままに、そう呟いていた。
 上下中之の能力、『普通概念存在』は、常に普通であり続ける能力だ。上下が普通であると思ったことは、すべてが普通の存在となる。
 それは、その逆もまた然りである。
 トゥンク……。
 パン崎と、惣佳の胸が高鳴る。それは、初心な二人にふさわしく、小さな、しかし熱い、身を焦がすような鼓動。
 この瞬間、ついさっきまで「普通」だった二人の関係は、「特別」となった。

18 無知園児 :2015/05/29(金) 23:59:21
――――――All Characters Epilogue ――――――



5/7 12:40  <舟行 呉葉>
「舟行、もうすぐ保健室だ! しっかりしろよ!」
 短時間に二回、後頭部を強かに地面に打ち付けられた舟行は意識朦朧としたまま、調達部部長の大山田に背負われて、新校舎二階廊下を移動していた。
 屋上に倒れていた舟行を最初に発見したのは、大山田であった。大山田が保健室に運ぶため舟行を抱え上げたとき、舟行は意識を取り戻した。そして、自分がパン崎に敗北したことを思い出して愕然とし、傍らに散らばるパンツの残骸を見て、さらに絶望的な気持ちになった。
 ノーパンスカートで恥ずかしくて保健室にすら行けないような状態だったが、大山田がたまたま履いていたズボンとブリーフを借り受け事なきを得た。普段は割とお気楽な部長だが、こういう時はやはり頼りになる。「キャー!」「うわー!」「大きいー!」等とすれ違う生徒が悲鳴をあげるが、そんなに大きなこぶでもできているのだろうか。謎だ。
 大山田の背中におぶさる舟行の頭は、鈍痛でぼんやりとしていたが、心は屈辱に燃えていた。パン崎に敗北したことよりも、パンツを取られた恥ずかしさよりも、自分が狩猟されたというその事実が耐え難かった。それは、狩人を生業にするものとして、最大の屈辱だったのだ。
 少なからず、調達部のエースとしての矜持はあった。だが、自分の強さに胡坐をかき、技術を磨くことを忘れ、怠惰な毎日を送っていた。その結果が、これだ。
 拳を握りしめる。目に涙がたまる。こんなに悔しいのは、生まれて初めてだ。
 それは、天性のセンスに頼って戦っていた舟行に欠けていた、貪欲な思い。強くなりたいという、純粋な思い。
「部長…。怪我が直ったら…稽古つけてもらってもいいっすか」
 突然の言葉に目を丸くした後、大山田はにやりと笑った。
「ああ、もちろんだ!」
 舟行が、学園史に名を残すハンターとなる日は近い。
 そして、大山田が公然わいせつの罪で風紀委員に断罪される時も近い。

<舟行呉葉:Created by “しろは”>
【向上心を手にいれる】

19 無知園児 :2015/05/29(金) 23:59:42
5/7 17:15  <住吉 弥太郎>
 鼻にガーゼを当てたアフロマン住吉弥太郎は、教室の机に座り、夕焼けを窓からぼんやりと見ていた。手には六法全書を持ち、司法試験に向けたテキストを広げ、机の下にはいつでも踊って気分転換をできるよう、ラジカセを置いてある。
 焼きそばパン争奪戦は、敗北に終わった。だが、正直住吉はそこまでショックはなかった。むしろ、やっぱりな、という気持ちの方が強い。
 住吉は思う。俺には、ああいう博打は似合わねえ。じっくりしっかり、将来に向けた勉強をしとく方がいいってことだな、と。たこ焼きは残念だが、それはそれだ。過ぎたことを思うよりも、自分のことを考えることが、今は第一だろう。付箋と蛍光ペンを持ち、また六法全書に向き合う。勉強は嫌いじゃない。実は、割と成績もいい方だったりするのだ。
「残念だったわね、住吉君」
 そんな住吉に声をかけたのは、アデュール舞子だ。だが、誰もが目を奪われるこの美少女に声をかけられたというのに、住吉は机から目を離さず、視線を向けようともしない。
「あら、つれないわねー」
「うるせえよ。こちとら、お前のせいで散々な目に合っちまった。俺のビューティフルにハンサムなお鼻さんが、全治1か月の骨折だとよ」
 ため息をつく住吉。この学校の保険医ならばこの程度の骨折瞬く間に完治するのだろうが、他の重傷者にてんやわんやで、この程度ほっとけば治るなどと言われ、追い返されてしまったのだ。曲がったままくっついたらどうするというのだ。
 眉間にしわが寄り、見るからに不機嫌そうになる住吉に、アデュール舞子はやれやれと言いたげに、持っていたジュラルミンケースを、司法試験用テキストを潰しながら、住吉の机の上に置いた。
「……おい、何してんだ」
「ところでここに至高のたこ焼きがあるのだけど、私のかわいい後輩ちゃんのために、中国の山奥にあると言われる伝説の“ぱきやんソバ”を取ってきてくれない?」
 アデュール舞子がジュラルミンケースを開けると、そこには黄金色に輝く生地に、踊るように揺れるかつお節、胸のすくような香りの青のりがふりかけられた、どう見てもうまいたこ焼きが入っていた。
 思わず住吉が身を乗り出した瞬間、アデュール舞子はケースを勢いよく閉じて、住吉に微笑みかけた。六法全書を閉じて、ニヤリと笑う住吉。
「まかせな、俺は意外となんでも器用で鮮やかにこなせるんだぜ」

<住吉弥太郎:Created by “コウベヤ”>
【懲りずに次のトレジャーを追う】

20 無知園児 :2015/05/30(土) 00:00:00
5/8  2:12  <闇雲 希>
「アアアアーッ! アアアアーッ!」
「せいっ! せいっ! せいっ!」
 夜の帳が落ちた購買近くの林。動物すらも寝静まり、動くものの気配がない世界で、嬌声を上げながら蠢く二つの影があった。
 黒渕さんが闇雲希の頭を鷲掴みにして、何度も何度も木に叩きつけているのだ。
 実は焼きそばパン争奪戦に参加していた黒渕さんは、仕橋や舟行達から遅れること10分、購買前広場にたどり着いた。そこで、全裸で横たわる闇雲を見つけたのだ。
 すわ! 一大事と慌てた黒渕さんは、闇雲を担ぎ上げ、保健室に急いだ。近くに転がっていた地味で冴えない眼鏡野郎を踏んだような気もするが、それどころではない。
 しかしその道中、意識を取り戻した闇雲は、関口一番黒渕さんに叫んだ。
「黒渕さん! 今すぐ僕の頭をかち割ってくれないか!」
 その言葉を聞いた黒渕さんは、悩むそぶりも見せずに一瞬で首を縦に振る。
「うん、わかった!」
 それから約14時間、闇雲はずっと頭を木に叩きつけられている。
 闇雲は、パン崎から与えられた一撃で意識を失ったとき、気が付いたのだ。眠れたのはうれしかったが、眠れたからいいってもんじゃない。
 闇雲の眼が覚めたときに、最初に去来した感情は、喜びではなく、悲しみだった。あんな眠り方、風情も何もあったものではない。黒渕さんに頭を叩きつけられているときの快感とは、比べるべくもない。
 俺が本当に欲しかったのは、眠るまで頭を壁に打ち付けて額を割ってくれる人、そう、黒渕さんだったんだ!
「黒渕さん! 実は俺は、頭を壁に打ち付けて額を割ってくれる黒縁眼鏡の人が超ドストライクなんだ!」
「闇雲君! 実は私、頭を壁に打ち付けて額を割るコープスペイントの人が超ドストライクなの!」
 相性100パーセント! ここに一組のカップルが誕生した! これには悪魔も苦笑い。大事なものは、焼きそばパンなんかじゃない。もっと、身近にあったのだ。
 アイラブユーを、月が綺麗ですねと言ったのは誰だったか。満月は、まるでぽっかり空にあいた穴のよう。穴といったらちくわ。
 今夜は、LOVEってちくわNight。

<闇雲希:Created by “東山ききん☆”>
【大事なものに気が付く】

21 無知園児 :2015/05/30(土) 00:00:24
5/8  10:16  <臥間 掏児>
 東京、晋熟。人が溢れかえる雑踏の中、臥間は一人歩いていた。既に多くの人と肩がぶつかっているが、臥間はまだ一度も財布をスっていない。これは、普段の臥間の生活を考えると、驚異的なことだった。
 臥間は、購買のおばちゃんから一晩たっぷり説教を受けた後、希望崎学園の生徒でないことが発覚し、生徒会に処刑されそうになった。これはもうだめだと臥間が人生を諦めたとき、その処刑を止めたのは誰であろう購買のおばちゃんだった。
 購買のおばちゃんは、「売れ残りで悪いね」などと多くの賞味期限切れかけ弁当を臥間に渡し、困ったことがあったらいつでも訪ねてくるんだよと言った上、希望崎大橋を歩く臥間に姿が見えなくなるまで手を振っていた。
 臥間には、なぜ購買のおばちゃんがそんなことをするのか全く分からなかったが、その姿は目に浮かぶと、臥間はスリをする気がなくなっていくのを感じた。
『悪いもんも、良い使い方をすれば良いもんになる。そのことを、忘れちゃだめだよ』
 購買のおばちゃんが、最後に言った言葉を思い出す。
 なんだこのくそばばあ。下らねえことを言いやがって。助けてくれた恩を棚に上げ、臥間はそう思っていたが、その言葉は臥間の頭から楔を打ったように消えることがない。
(俺には、間違っていたのかもしれない、な)
 臥間は思う。俺は、生まれ持ったスリ能力に囚われ、東海道武装強盗団という育ちに囚われ、自分自身から目を背けていたのかもしれない。
 ケチな盗みを繰り返して、こずるく生きていくのが自分のやり方だと思っていた。だが、そうじゃない生き方だって、俺にはできるのだ。
(俺は、俺だ。俺なりのやり方で生きればいい)
 臥間は、目が覚めたような気分であった。縛られた鎖から解き放たれたような爽快感を胸に抱き、意気揚々と歩く。
 俺は今日から生まれ変わるのだと、そう心に誓った。
 子供連れの親子とすれ違う。臥間は、思わず微笑んだ。子どもを見て笑うなんて、初めての経験だ。思わず、肩をすくめる。父親と肩が触れ、すれ違った。
 臥間は、子どもの手を握りしめて歩いていた。
 何が起こったのかわからず、父親を探して首を振る子どもを、臥間は急いで小脇に抱え、全力で走り出す。
(ハッハーッ! やってやったぜ!)
 物は盗んでも、人は盗むな。東海道武装強盗団鉄の掟である。その教えを幼いころから叩きこまれていた臥間は、金を稼ぐ手段としての誘拐については、ほとんど考えたことがなかった。しかし、購買のおばちゃんの説教で、目が覚めた。
(人として)悪いもんも、(自分に都合の)良い使い方をすれば、(金とかそういう)良いもんになる。
 生まれ変わった臥間に怖いものなどない。身なりのいい父親から、子どもを誘拐して、身代金をたんまりいただく。今日は、その第一歩だ。
 俺の誘拐成金ロードは、ここから始まるんだぜ! 大金を手に入れた後の生活を誇大に妄想しながら、臥間は走り続けた。
 臥間の最大の失敗は、知らなかったことである。小脇に抱える子どもが、すでに魔人能力に覚醒していることを。後に、希望崎学園最強の男として名を知らしめる存在であることを。
(腕試しにもならないが、火の粉は払わねばな)
 子どもは、小さな体に似つかわぬ大きな拳を握りしめ、力を込めた。何秒か後、その拳は臥間に放たれることであろう。
 子どもは、名を時ヶ峰健一といった。

<臥間掏児:Created by “村田ソフィア”>
【クズは死んでも直らない】

22 無知園児 :2015/05/30(土) 00:00:40
5/8  12:10  <仕橋 王道>
「苦尾切君、お待たせしたな。注文通り、伝説のぱきんやソバだ」
 仕橋は、朝方注文を受けたソバを、苦尾切に渡す。周囲の不良も、苦尾切も、驚愕の表情だった。何故ならばこのソバは、中国の山奥にしかないといわれており、数世紀誰もその姿を見たことがない、伝説のソバだったからだ。
「お、おう。ずいぶん早かったじゃねえか」
「まあ、さすがに急いだよ。昨日は、伝説の焼きそばパンを買ってくることができなくて、本当に申し訳なかった。この程度で取り返せる失敗とは思わないが……」
 今こそ責め時と判断した不良、喪部一悟(もぶ いちご)が、下卑た笑いをしながら、叫んだ。
「と、当然だぜ! てめえ、これから一生俺たちのパシリ決定だなあ! はっはっは!」
「ば、馬鹿野郎!」
 不用意な発言をした喪部に、周囲の不良たちが怒声を浴びせるが、もう時間は戻せない。仕橋は、にやりと笑った。
「もちろん、そのつもりだ。これから何年たっても、僕は君たちのパシリであり続けよう」
 仕橋の答えは、不良たちにとって死刑宣告にすら等しいものであった。
 仕橋は、焼きそばパン争奪戦において、敗北した。たかが一敗、ではない。ただ一度でも王たる威厳に陰りがさせば、玉座など直ちに瓦解する。王とは、たかが一敗が決して許されぬ存在なのだ。仕橋はそう思っていた。
 だが、今はどうだ。仕橋は、心身ともに充実していた。例え、苦尾切がこのぱきんやソバを食し、大いなる力を手にいれたとしても、今の仕橋は負ける気がしなかった。敗北の経験こそが、仕橋自身の足りないものを自覚させ、新たなる力を与えたのだ。
 仕橋は理解した。自分はまだ王になる道程にあるのだと。であれば、挫折のひとつや二つないほうがおかしい。
 重要なのは、自分こそが並ぶ者のないパシリであること。苦難の道は、そのための力となる。
 仕橋はこの敗北を乗り越え、更なる高みへ行ける確信がある。自分を王と信じて疑わない、圧倒的な自負心こそが、仕橋の王足る所以だから。
(腕を磨く時間は、まだまだいくらでもあるからな)
 希望崎学園3年生、仕橋王道27歳。ちょうど10度目の留年となるこの年は、自分にとって大いなる飛躍の年となるであろう予感に満ち溢れていた。

<仕橋王道:Created by “敗者T”>
【王への階段を一歩上る】

23 無知園児 :2015/05/30(土) 00:01:05
5/8  12:22  <千倉 季紗季>
(あ、伸びてきた伸びてきた!)
 希望崎学園新校舎最上階、屋上ふもとのバルコニーで、季紗季はほんの数センチではあるが、右手の指先からふよふよとうねるハリガネムシくんを見て、嬉しそうに笑った。
((いやー、すぐに伸びるねー。ほんと僕ってどうなってんだろうね))
(なんでもいいじゃん! 元気なのが一番だよー) 
 季紗季は、輝く笑顔を右手に向けた。左手には焼きそばパン。地面には、自家製野菜のサラダが詰まったタッパーと、焼きそばパンが3つほど置かれている。今日は、昨日の雪辱戦として、付近のコンビニで買ったいろいろな種類の焼きそばパンを食べ比べているのだ。
((やっぱり、労損のパンより、ヘブンレイブンの焼きそばパンの方がおいしいかも))
(私は、ロンリーマートの奴が一番おいしいかなあ。ま、全部おいしいんだけどさ)
 二人ともわかっている。結局、何を食べたっておいしいのだ。二人で食べるパンならば。
((……季紗季ちゃんさ、今のうちに言っておきたいことがあるんだけど))
(ん、なーに?)
 心なしか神妙な声で、ハリガネムシくんが季紗季に語り掛ける。それを受ける季紗季は、軽い返事だ。
((実は僕、木星から地球に飛来してきた宇宙生物で、宿主を苗床にして成長する寄生生物なんだけど、将来的には季紗季ちゃんの腹を食い破って外に出て、木星に帰る予定なんだ))
(ふーん。そうなんだ)
((うん。そう))
 会話が、終わった。
((ずいぶん軽いね。驚かないんだ))
(なんとなく、ハリガネムシくんがそういうタイプの生物なんだろうなーってのはわかってたよ。でもさ、しょうがないじゃん。いまさら、一人でご飯食べても楽しくないもん)
 また、焼きそばパンを一口かじる。味を舌で楽しみ、胃に落ちたパンをハリガネムシくんが食べて、ディストピアトロニンを分泌して、どちらも幸せな気持ちになる。
 一緒にご飯を食べるのは幸せだ。一緒においしいものを食べる。素敵な時間。
(ハリガネムシくんがなんて言おうと、私はハリガネムシくんと一緒にいるよ。私が今笑えてるのは、ハリガネムシくんのおかげなんだから)
 にこっと笑う季紗季。お互いに顔は見えないけど、一人と一匹はともに笑いあったような、そんな気がした。
((……僕が外に出るときは、なるべく季紗季ちゃんの口か肛門から出るようにするね))
(口にしてよー!)
 それはどれほど先のことかはわからない。
 だけど、明日も当たり前のように一人と一匹だけの幸せな昼ご飯が続くことを、季紗季も、ハリガネムシくんも、なんとなく意識して、なんとなく嬉しくなって、また笑った。

<千倉季紗季:Created by “ひじ”>
【最愛の友との絆を深める】

24 無知園児 :2015/05/30(土) 00:01:25
5/8  12:25  <冬頭 美麗>
 天蓋付ベッドや、シャンデリアが設置された、高校生が持つに相応しくない広さを持つ部屋。遮光カーテンが引かれ、薄暗い室内の床上には、裸の女が20人……いや、30人はいるだろうか。所狭しと息を荒くして、這いつくばっていた。
 冬頭美麗の自室に設置されたベッドの上には、一糸まとわぬ姿で仰向けに寝転がる美少女。冬頭を慕う一年生女子の一人である、罠大居照子だ。その顔は紅潮し、激しく乱した息を小さく吐き出しながら、喘いでいる。
 何故ならば、同じく裸の冬頭がその上に覆い被さっているからだ。彼女の左手は照子の乳房に吸い付くように貼り付き、右手は照子の股間に吸い込まれ、しなやかな指が触手のように絶えず蠢いていた。
「フ、フヒ! み、美麗ちゃん! これ以上はもう…!」
「だめよ。もっと」
 私がいないと生きていけなくなるくらいに、狂いなさい。
 冬頭の右手の動きが激しさを増した。照子が白目をむき、股間から分泌液を激しく噴出させる。
「ア…ッ! アヒーッ!」
 びくびくと痙攣し、意識を失う照子。冬頭は、照子をお姫様のように丁重に抱き上げ、床に寝かせた。じっとりと汗をかいた冬頭は、ベッド脇に置いたミネラルウォーターを一口飲み、一息ついた。
 人を支配する力とは何か。人を信頼することで敗北した冬頭は、ずっと考え続けた。そして、思い至った。人を支配するのは、死すら覚悟させるほどの鞭と、悦びで気が狂うほどの飴だと。その時、冬頭には自らが凶悪な鞭と狂喜の飴を兼ねるものを、既に会得していることに気が付いた。
 それは、ドSレズ行為を繰り返すことで身に着けた、並々ならぬ性技であった。
 私は、もう負けるわけにはいかないのです……!
 昏く燃える瞳を、床に横たわるかわいいペットたちに向ける。
「さあ、次は誰の相手をしてあげようかしら」
 淑女のように穏やかな、それでいて妖艶かつ気品のある声に、意識のある女たちは苦悶の声を上げながらブルブルと震え出す。それは、喜びのためか、恐怖のためか。
 冬頭美麗は、薄く嗤った。

<冬頭美麗:Created by “ウィンD”>
【漆黒の意思を持ち、覇道をばく進する】

25 無知園児 :2015/05/30(土) 00:01:44
?/?  ??:??  <上下 中之>
――二度目のインタビューも快諾いただき、ありがとうございます。

上下:いえいえ、僕のような”普通“の学生には、いい経験です。

――先日の焼きそばパン争奪戦は、残念でしたね。

上下:“普通”に負けてしまいました。“普通”に残念ですね。

――どうでしょう。この争奪戦を通して、何か感想などありますか?

上下:そうですね。僕は、自分が“普通”であるということに疑問を持ち、“普通”とは何なのかということについて知りたくて参加したという部分があったのですが、結果としてはいろいろな人の“普通”を知ることができて、よかったです。
 結局、普通というのは人それぞれ、その時々で違うということなのですね。“普通”に生きていれば人生に1回くらいは希少な焼きそばパンを手に入れることもあるだろうし、逆に全く手も足も出ずに負けることも“普通”にあるでしょう。

――なるほど。それでは、“普通”というものに考えを深めた上下さんは、今後どうしていく予定ですか。

上下:僕の能力『普通概念存在』は、“普通”であることができる能力です。けれど、“普通”の概念は、時と場合、人や状況によって、いくらでも変わります。であれば、大事なのは“普通”という言葉に捉われず、自分なりに自分らしく頑張っていくことなのではないか、と思いました。

――なるほど。それはなんというか……。“普通”の結論ですね。

上下:そうですね。


<上下中之:Created by “雀涙”>
【普通の結論に落ち着く】

26 無知園児 :2015/05/30(土) 00:02:04
5/8  12:35  <兵動惣佳 と パン崎努>
「ごめんなさい! 遅くなっちゃいました!」
 番長小屋脇の開けたスペースに、息を切らしながら惣佳が走ってくる。パン崎は既に放置された木材に座って、必死に毛を逆立てて威嚇する小次郎と戯れていた。惣佳に目を向け、にこりと笑う。
「ううん、僕も今来たところだよ」
 胸をなでおろす惣佳。この人の穏やかな声を聴くと、なんだかほっとする。思わずにやける惣佳に、パン崎は不思議そうな目を向けた後、急に顔を赤くして、そっぽを向いた。
「ど、どうしたんですか?」
 惣佳が慌てる。もしかして、考えを読まれただろうか。パン崎先輩が、今この瞬間新たな魔人能力に目覚めたというのか。妄想する惣佳に、パン崎がか細い声を出す。
「いや、今のやり取り、さ。マンガとかに、よくあるよね……」
 デートの時とかに。
 最後の言葉は小さくて聞き取れないくらいだったが、惣佳も気付き、顔を赤くして、うつむいた。
 お互い身動きを取らず、様子をうかがっては目が合い照れながらにやけるというやり取りを5回ほど繰り返す姿を見た小次郎が、呆れ顔でにゃあ、と一声鳴いた。
 その声で正気に戻ったパン崎は、やっとカバンから小さなお弁当箱と、ビニール袋に包まれた布を取り出した。
「あ、じゃ、じゃあ、これ」
「あ、は、はい! これ、私のです!」
 それを受けた惣佳もまた、カバンから小さなお弁当箱と小さな布を取り出した。
 パン崎は、手作りのお弁当と新品のパンツ。惣佳は、お母さんが作ってくれたお弁当と今日使ったパンツ。
 二人は、少しはにかみながら、お弁当とパンツを交換した。
 木漏れ日が暖かい、春の午後だった。

<兵動惣佳:Created by “アァイ”>
<パン崎努:Created by “無知園児”>
【かけがえのない、特別な存在を得る】




<Main game keeper:“不祝誕生日”>

<Secretary:“冥王星”>

<Vice chairman:“tasuku”>

<Et cetera:ぺんさん>

<Special thanks:All voter>

<And……You!!>

<thank you for reading!!>


Dangerous SSRace  ―――The End―――


『And the story ends. But their life will continue』

27 minion :2015/06/03(水) 05:28:00
舟行呉葉。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=50617828
腹筋。

28 minion :2015/06/05(金) 02:16:45
冬頭美麗&罠大居照子&素極端役亜由美。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=50707163
おっぱいのサイズ設定がなかったので、おっきくしておきました。

29 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:47:00
SSRaceエピローグ

とある夕暮れ、プレハブ小屋。表看板に立ち入り禁止と書かれた購買部。
室内に入ると販売コーナーが確認出来る他、小さな飲食スペースが目につく。カウンターに席が5つのみ。
昼休みの時間は奪い合いになるほど混雑するこのカウンター席も、休日ならば閑散として二人の生徒しかいない。

「イラッシャイマセ。」

購買部に入った下級生をまず出迎えてくれたのはサイボーグ化したパンツ一丁のそばかす女子高生ロボだ。カウンターに立ってボトルの手入れをしている。

「うわっ何こいつ。痴女?」

「それは購買部に設置された新しい部長だ。」

見ると、カウンターの一番左端に男が一人座っていた。男の背は高く、だらりと垂れた前髪が不気味な印象を与える、長髪の男子生徒である。その上半身は裸であった。

「先輩!お久しぶりです。」

たった今入室したばかりの一年生は先輩に挨拶した。先輩と呼ばれた男子生徒は気怠そうに壁から背を離した。弾みで壁に立て掛けられていた馬の写真が収められた額縁が落ちて、先輩の頭部に直撃した。
先輩は意に介さず後輩を手招きした。

「まあ座れ。ワインでも飲もうや…」

「あれっ先輩はまだ未成年ですよね。」

と、後輩は先輩を諌める。そこにはいつもと同じ日常があった。
ところで今日は土曜日だ。一体何故生徒が二人もいるのだろうか。少なくとも部活動をしているようには見えない。
後輩は、先輩に勧められるまま席に着いた。

「今日は就任式って奴だ。未来の生徒会会計役員食費担当のな。」

と言って、先輩は上機嫌に後輩の肩を叩いた。先輩がこんなゴキゲンな性格になったのはいつ頃からだったろうか。会った頃より若干不真面目というか、気の抜けた人になった気がする。
だが、後輩はそんなことは気にも留めずファイルを一冊、鞄から取り出した。

「先輩、そんなことより今度の生徒会長選挙です。学校でもその話題で持ちきりですよ。先輩もまだほら、色々あるじゃないですか。身の振り方とか。」

「黒渕さんだ。」

先輩は呟いた。

「えっ?」

後輩はよく聞き取れなかった。先輩はボトルを撫でながら、カウンターに背を向けて壁を見つめている。壁には馬や熊、抽象的な線描画、また幾人かの肖像画が立て掛けられていた。

「次の選挙は黒渕さんに投票するぞ。あの人との約束だからな。」

「あの黒渕さんですか。黒渕なのに赤い眼鏡の黒渕さんですか。」

と、後輩は言った。そう、黒渕さんの眼鏡の淵は赤色だ。
その時、購買部の店員がカウンターにやってきた。購買部にもまだ生身の人間が所属していたのである。

「でも黒渕さんだと敵も多いんじゃない?」

生身の店員はよく見ると馬だった。

「購買部部長として言わせてもらうと次の生徒会長には織田信長様がやっぱり有力よね。次点で歩く千手観音こと大石扇丸くんかな。」

「奴らは始末した。」

「ところで先輩、なんで血塗れなんですか!?」

➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗

30 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:49:07
時は1年前まで遡る。

小走耕太郎は瓦礫の真上で眼を覚ました。
周囲には肉塊と化した生徒達、鉄塊、そして所々存在する謎の円筒状クレーター。遠くからは悲鳴や叫び声、激突音やサイレン音がしきりにこだまする。
自分は一体いつからここにいたのか。それは耕太郎本人にも分からなった。耕太郎にはただ白昼夢のような記憶だけがある。

「今のは…夢なのか?それにしてはやけにリアリティ…」

耕太郎は自分が今まで気絶していたことをようやく自覚し始めた。気絶している間、先輩に会った気がする。そう、闇雲先輩に。
ふと、右手に何か重みを感じた。手を見ると、そこには伝説の焼きそばパンが握られていた。

「闇雲先輩…」

その瞬間、耕太郎は全てを悟った。
思えば短い戦いだった。最後に闇雲先輩と会ったのはレースが続いていた最中、校舎を窓から飛び出した直後だ。
耕太郎の学年は一年生だ。一年生の教室は全て一階にある。窓から降りることは容易い。だがその時、空から骸骨みたいな物体が落ちてきたかと思うと、それは闇雲先輩だったのだ。
これを耕太郎は普通に避けた。それもその筈、耕太郎の能力は忍法『韋駄天走り』。完成されたナンバ走りをする事で運動エネルギーの概念そのもの、つまり電車となる能力だ。
中々しぶとい闇雲先輩といえど、電車に激突すれば即死は免れ得ないと耕太郎は判断した。
また、耕太郎の体力は一日の内に何十キロメートルもの走行が可能である。電車の概念といっても肉体は生身なのだが、本人の意識は完全に電車と化す。能力の制約として電車の始点と終点の設定が必要であり、一度電車が発車すると変更は効かない。また、速度は本人の運動能力と同等である。
勿論移動中は普通に襲われるし、こけたら危ないし、走ったら疲れる。実は移動ルートを決めるだけのスケジュール管理能力である。別名韋駄天パシリ。
そんなこんなで耕太郎はその後普通に脱線してしまったので、徒歩で購買部まで辿り着いたというわけだ。

だが、そこにあったのは生徒達の死体、死体、死体。瓦礫の山である。全滅だ。辛うじて伝説の焼きそばパンは見つかった。だが、それは既に誰かが食べたお残しだった。耕太郎は理解した。闇雲先輩はなんとかして伝説の焼きそばパンを購入したことを。耕太郎は静かに涙した。
闇雲先輩の意思は受け継がねばならない。誰よりも平穏を求め、最期に幸福になれたであろう闇雲先輩の意思、その生き方を。
幸福を求める姿勢が耕太郎を成長させた。闇雲先輩がそれを教えてくれた。
幸福。そう、自分にとっての幸福とは何か。それは破壊だ。
この世界に完全なる死を。
耕太郎は自らを虐げてきたこの世界を誰よりも憎んでいた。闇雲先輩を失った。この事実は、耕太郎が心の内に抱えていた果ての無い大空のような虚無感を無限に拡大し続ける暴虐の宇宙へと悪化させた。

31 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:50:31
その時、耕太郎が視界の端に捉えたのは此方に向かって駆けて来る容姿端麗な美少年だった。美少年はレイピアを構えている。

「僕の名は姫小路綾鷹!そう、耕太郎くん。君のクラスメイトだなっ!伝説の焼きそばパンは無事か!?」

姫小路綾鷹は耕太郎のクラスメイトの美少年だった。なにかと実家が金持ちであることをひけらかす、いけ好かない奴だと耕太郎は思っている。

「おやおや、誰かと思えばクラスメイトの耕太郎くんじゃないか。ボンジュールというわけだ。
ところで僕の実家の敷地は850坪あってね。こんな購買部なんて目にならないくらいの広さだ!」

やはり意味もなく自分の家の敷地面積の自慢をするとはいけ好かない奴だ。

「綾鷹くんか。貴族の君が何故ここに。」

「状況をわかってないのかい?ノブレス・オブリージュというわけさ。既に死人が出ているこの壊滅的な状況を収集させるのは高貴なる貴族たる姫小路綾鷹の責任だと思わないかな、平民の耕太郎くん!
そうだ!平民のキミもボクを手伝うと良いよ。誰であろう、貴族と共に救出活動に励めるんだ。二人ならきっとなんでも出来るさ。今日ボクに会えたことを誇りに思いたまえ。」

綾鷹は一気にまくし立てた。これだけの長口上をスラスラ話せるとはやはりいけ好かない貴族だ。
綾鷹はレイピアで瓦礫を切り裂き始めた。

「だが、卑しくも君程度の人数が増えたところで、二人で瓦礫の撤去などしていてもラチがあかないな。所詮は平民の出か!これだから身分の低い人間は役に立たないなあ!おい知ってるか、役に立たない奴はクズって言うんだぞ!父様が言ってた!この役に立たないクズめ!」

などと言いながら綾鷹は瓦礫を取り除き、耕太郎に石を投げられる。耕太郎はなんかムカついたので綾鷹の頭に石を投げつけていた。

「痛いっ!何をするんだ平民のコータロー君!高貴なるボクの邪魔じゃないか。斬り伏せられたいのか!
痛いっ!さっきから石をぶつけるんじゃあない!所詮は卑しい身分の人間だな!そうか。高貴なるボクに嫉妬しているんだな。痛いって!石を投げるな!頼む、止めてって痛いって!だから止めろって!真面目に作業に取り組めよ!分かった!レイピアか!ボクのレイピアが羨ましいんだな。それならそうと早く言ってくれれば良いんだ。」

「なんか石なげてごめんな。」

「わかれば良いんだよ。わかればね。」

二人は仲直りした!
だがその時!瓦礫の側で蠢く存在があった!

「何奴!」

綾鷹は叫んだ。そこにいたのは武士だった。剣豪である。柳生随一の難剣と謳われた柳生新開その人である。

「ああっサイン欲しい!」

綾鷹は被災者的な人を見つけ、思わず元気付けてあげるために何らかのファンであることを装う発言をすることで調子づかせてあげようとしてしまったが、これは柄にもない発言であった。そしてそれ以上に悪手であった。柳生新開の瞳孔は散大し、瞼からは大粒の涙が溢れ、鼻水と涎を垂らしながら笑っていたからだ。

「ヒーッ!ヒーッ!あの女騙したやがってヒヒヒヒヒヒ。ヒヒ、あんなバケモンが来るなんて聞いてねぇ。ち、…ヒヒヒーッ!俺は何も見て無いウヒヒヒヒャア!ち、…ち、…ヒヒーッ!」

柳生新開は明らかに正気を失っていた。レイピア使いの綾鷹が駆け寄るが、視界に入っていない。

「おい…頭、大丈夫なのか?」

新開は綾鷹の制止を振りほどいて何処かへと消えた。

32 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:51:49
「俺はなんて無力なんだ!頭のアレな人に怖気付き、あまつさえ見逃してしまうとは。」

綾鷹は自分の無力さに打ちひしがれていた。貴族としてこれ程の屈辱は無いだろう。どれほど時代が進もうとも、あらゆる災害に対して人間は無力なのだ。その実感が貴族として嫌という程沸いている。綾鷹は涙を流した。
だが一方で、耕太郎は柳生新開の姿を見て、なんというか、興奮していた…!人間達が傷つき、壊れ行く様をもっと見たい!そう思っていた。気がつけば耕太郎は口から涎を垂らしていた。精神の破壊された人間の肉を食べたい…!
今更だが耕太郎は破綻者だった。闇雲希を尊敬している時点で気づくべきだったが。
だが、伝説の焼きそばパンの価値は焼きそばパンそれ自体にあるのではない。傷つき壊れた人間の肉、それこれが本当の伝説の焼きそばパンだったのだ!耕太郎は豁然大悟した。

耕太郎はじっと綾鷹を見た。

「早くあの人を追いかけないと。」

「奴はもう駄目だ。諦めな。」

ふと声がした。声の方を見ると、林の陰に男が立っていた。顔面に大きな裂傷のある、死刑囚めいた風貌のヤンキーである。

「お前はッ!ヤクザを一万人以上殺害した噂のあるクラスメイトの上級ヤンキーおかもとくん!」

その時!上空を10台以上のヘリコプターが舞っていた!ヘリコプターの胴体部には『MKPD』の文字!マジン・ケイカン・ポリス・デパートメント!魔人警官だ!

「魔人警官!?」

「いや、よく見ろ…あれは公安のヘリコプターだ。つまりマジン・コウアン・ポリス・デパートメント。魔人公安課だ。」

公安!

「やあ!俺の名は魔人公安警察官の佐田魔豚(マートン)!プレイボール!」

ヘリコプターの一台から垂直降下着地したのは魔人公安の一人、マートンだ!マートンはメディア露出も多く、巷にはマートンおにぎりとかのグッズ展開もされてる日本の代表的な魔人公安の一人だ。
マートンは対魔人用サブマシンガン、AK-1969カスタムを慎重に構えている。

「俺たちはただの魔人公安じゃあ無いんだぜ。なんと、俺たちはフロリダ魔人公安だ。」

フロリダ魔人公安!フロリダ魔人公安!
フロリダ魔人公安とは!?フロリダ魔人公安とはフロリダ州の重犯罪刑務所からスカウトした重犯罪魔人を従える魔人公安の一部隊である。マートン自身はエリート警官だが、その職分はフロリダ囚魔人部隊を従える有能な魔人警官であり、部隊長であり、誇り高き騎士だった。余談であるが野球とは本来中世ヨーロッパの騎士の間で流行したイタリアンスポーツであることは実は有名である。サッカーもイタリア発祥のスポーツだが、野球とサッカーの関連性は今の所判然としない。筆者としてはキックベースが二つの間のミッシングリンク足り得ると考えているが、皆はどう思うだろうか。知の宇宙…

「あーあ、また出たよ。」

訳のわからないことを独り言ちながらヘリコプターから出てきたのはフロリダ囚魔人!この者は一見すると囚人には見えぬ、スラリと脚の長い美丈夫である。だが、美丈夫は捕虜めいた麻袋を頭に被り、麻袋には大きく「米」と肉筆で書かれている。また、上半身は裸で、海パン一丁であり、ロングブーツを履いている。まるで海外のプロレスラーのようだ。

33 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:55:01
「て、テリーマンだ…!」

耕太郎は思わず呟いた。

「間違いない。あのデザインはテリーマンだ。」

綾鷹も納得した。

「現れたか、テリーマン!」

マートンも認めた!

「違う!俺はフロリダ公安騎士団の囚魔人、伊藤風露!!!俺は探偵だ!!!この事件と貴様らの肉体を解決してやる!!!」

伊藤風露と名乗ったテリーマンはフロリダの凶悪な囚魔人の一人だ。しかし現在はマートン管理の下、騎士団員の一人として魔人公安の秘密任務に参加させられる身分にある。

「誰がテリーマンだ!!!俺のデコがケツの穴みたいになっているか!?よく見ろ!!!俺は伊藤風露、元魔人探偵だ。」

「麻袋被ってたら、わからないよ。」

耕太郎は指摘した。

「成る程な。シュレディンガーの猫と洒落込む気か。薄汚い犯罪者の分際で。この貴族たる姫小路綾鷹が成敗してくれる!」

姫小路綾鷹がレイピアを構えた。

「ディテクティヴパッケージホールド!!」

テリーマンは綾鷹にタックルした!これこそが古代ビクトリア朝より伝わる本格推理武術探偵道の一派、バリツである。間違いない、この者は音に聞こえる人工探偵という奴だ!

「我々は伝説の焼きそばパン争奪戦により壊滅的な被害が起こったと聞き駆けつけた。今回の事態の収束が我々の目的パッケージホールド!」

マートンもまた綾鷹にタックルした!パッケージホールドにパッケージホールドを足して二倍!だが綾鷹はこの猛攻を堪えた!貴族だからだ。

「貴族は心の作りが平民とは違うんだよ!ボクの目的は事態の収束とあわよくば伝説の焼きそばパンの確保だ。」

「我々は数ヶ月前からパン崎努という若者をマークしていた。彼は実は革命思想を持つ過激な人間で、伝説の焼きそばパンを手に入れることで女性関係のコンプレックスを解消し、革命を勃発させる勇気を得ようとしていた為魔人公安にマークされていたんだ。優勝おめでとうッ!」

「優勝おめでとうッ!」

「優勝おめでとうッ!」

「優勝おめでとうッ!」

だがパン崎努は死んでしまった!この事実は魔人公安の知るところではない。優勝してしまったが、祝う相手がいない!優勝おめでとう!

「パン崎努は既に革命の準備を整えていた!この学校に何人もの革命戦士を潜ませてな!国家転覆容疑でこの希望崎学園を強制捜査と言う名の大虐殺だーッ!どのみち生きててもロクな連中じゃねーんだ!全員ぶっ殺しちまえ!俺たちフロリダ公安騎士団は魔人公安警察とは実際無関係です!」

欺瞞!だがこれはフロリダ公安騎士団が通常の警察機構の手元を離れた独立組織であるが故の先鋭化、暴走であることを如実に指し示す!犯罪者には犯罪者を!フロリダ公安騎士団によって齎されたのは独断専行の下で行われる合法な犯罪行為に過ぎなかった!

「地獄の野球勝負の始まりだ!」

「ディテクティブパッケージホールド!」

「ファッキンイェーッ!」

「何度も何度も、ぐりがえじぐりがえじ、ぐ…いてぇ、ぐ…いてぇ、ぐ…いてぇ」

「君は"彼女"にそっくりですね?ねぇルーカー…あの時君がものすごく嫌がったのは、僕らの親密度が低かったからだと思うんです…」

ヘリから続々とフロリダ公安騎士団員達が降下してきた!彼等は皆一様に正気を失っており、虚ろな眼は幾たびの戦いが精神に刻んだ耐え難き傷を想起させる。
このフロリダ公安騎士団員達は全員、かつて6年前に行われた伝説の焼きそばパン争奪戦の参加者、その生き残り達なのである。6年前の戦いは今回の戦い以上に凄惨を極め、生きている参加者達は全員逮捕されたという。彼らフロリダ公安騎士団の囚魔人こそがその重犯罪者なのだ。6年前、彼等に一体何があったのか!?

「6年前の戦いは他にゾンビとか吸血鬼とかカレーパンとかしかいなかったからな!生きてる人間でフロリダ州で犯罪歴のある人間はこれだけしかいなかったんだ。」

「4人もいたのかよ。」

綾鷹は冷静に突っ込んだ!

「俺の名は伊藤風露。罪状は殺人罪だ。」

「私はMACHI。罪状は殺人罪よ。」

「私は久留米杜莉子。罪状は殺人罪よ。」

「俺は黒天真言。罪状は殺人罪だ。」

殺伐!フロリダ州の殺人鬼が4人も揃い踏み!

「グヘへへへ貴様らを革命戦士ということにでっち上げて全員処刑してやる。」

34 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:56:06
だがその時!4人のヨガ部員達が赤旗を掲げて此方に向かって全力疾走していた!ティーガー戦車で!

「革命の狼煙は上がったァ〜!皆殺しだーッ!ダンゲロス1969待ってます!」

戦車から上半身を突き出し拡声器で声を荒げてロケットランチャーを辺り一面に撃ち込んでいるのはヨガ部の部長、虐殺山煉獄親方!当代最強のお相撲さんはヨガ部を装い革命思想を振りまく危険人物だった!

「魔人公安を殺せーッ!人間どもは殺せーッ!」

戦車の観測士を務めているのは頭がカレーパンの異形の男!6年前、伝説の焼きそばパンをめぐる戦いに敗れた彼はその後精神に重大な後遺症を負い6年間留年し続けた後、道を踏み外して革命思想に染まった!彼の名はカレーパン!伝説のカレーパンその人である。

「長州ーーーーッ!!尊皇ーーーー!!攘夷ィィーーーーッ!!」

時代錯誤な言葉を口に戦車を操縦しているのは6年前の伝説の焼きそばパンをめぐる戦いにおいて暴威を振るった尊王攘夷志士のたった一人の生き残りである。彼自身は己の目的の為に革命戦士達に協力しているに過ぎないが、長い時間を経て思想を超えた友情が芽生えつつある。人間は分かり合えるのである。

「あ、あの……死ね…」
 部長の真下でロケットランチャーの次弾装填を補助しているのはロングの黒髪、褐色の肌、筋肉付きの良い体をしたおとなしそうな女性である。相当、可愛い部類に入る。さぞ、パンツはうまかろう。
彼女の名はアナスタシア。革命思想に汚染された破壊者である。

「凄い!凄いぞ!あんなに美味しそうな人達が…いっぱい…!」

耕太郎は確実に人の道を踏み外しつつあった!ヤバい!
だが、恍惚とする耕太郎は綾鷹に首根っこを掴まれて強制的に逃げ出した!

「何をしてるんだ!こんなに人が集まったら巻き込まれるぞ!ここは一旦逃げるんだ!」

綾鷹は林に駆け寄り上級ヤンキーおかもとの手を取ると、彼も連れて走り出した。

「お前もボーッとしてないで一緒に逃げるんだよ!」

「俺が…?一緒に?」

クラスメイトの三人は走ったとにかく走った。20分は走っただろうか。彼等が辿り着いたのは小汚いハウス、番長小屋だった。

「とりあえずここに隠れるんだ。」

「なんで俺なんかを助けた?」

上級ヤンキーおかもとは綾鷹に尋ねた。かなり当惑しているようだった。

「貴族として誰かが傷付くのを見過ごすわけにはいかないだろ。父様が言ってた。この貧民め!」

なんかムカついたので上級ヤンキーおかもとは綾鷹の袖で血を拭った。

「ねえこれ結構高い生地だからマジでやめて。」

「なんかごめんな。」

「わかれば良いのさ。わかればね。」

「そうか…」

35 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:57:14
こうして三人の間に奇妙な友情が芽生えたのだった。友人に対して上級ヤンキーおかもとは色々な事を気軽に話した。それはヤクザを1万人以上殺害したとは思えない気さくな態度だった。
上級ヤンキーおかもと話してわかった事があった。
まず上級ヤンキーおかもとはフロリダ公安騎士団のスパイであること。
6年前の争奪戦に校則違反四天王として参加していたこと。
そこで四天王がよく数えたら5人いたこと。
なんかムカついたのでヤクザ事務所を襲撃したら変な因縁をつけられて最終的に1万人以上のヤクザを殺害したこと
そんなことをしてたら争奪戦に間に合わなかったこと
最後に殺害したヤクザがフロリダまで逃げたので、地の果てまで追いかけてぶち殺したら普通に現地の警察に逮捕されてしまったこと。
明日16歳の誕生日であること
色々なことがわかった。

「あの…そろそろ警察に出頭した方が…」

綾鷹はビビっていた。耕太郎もビビっていた。こんな時に欲しいのが闇雲先輩のようなタフさだ。耕太郎は闇雲先輩の意思を受け継いだ。勇気を振り絞らなければ。勇気を振り絞って人肉を食べるのだ。

「俺は伝説の焼きそばパンを手に入れる。」

耕太郎は涎を垂らしながら言った。

「お前…頭大丈夫か?」

綾鷹は耕太郎が手に持つ焼きそばパンを見ながら冷静に突っ込んだ。

「俺は闇雲先輩のように幸せになりたい。大切な事を闇雲先輩から沢山学んだんだ。」

耕太郎は静かに言った。その眼は決意に満ちていた。綾鷹はよくわからないが、これは何か並々ならぬ事情があるものと思った。

「幸せだと?下らんな。人が人に与えることが出来るのは傷だけだ。」

上級ヤンキーおかもとの顔面の裂傷が物悲しい雰囲気を発していた。

「違うッ!闇雲先輩の意思を受け継いで俺は人肉を食べたい!」

「えっ」

「えっ」

「えっ」

その時!!!小汚いハウス、つまり番長小屋を破壊しながら中に侵入してきたのは巻き毛の美女だった!

「お前はっ!アディダス舞子!!!」

綾鷹は叫んだ。とにかく叫んだ。叫ばなければ底のない人間の闇みたいな何かを覗き込んでしまうと思ったからだ。

「アディダス舞子だ!!!間違いねえ!!!アディダス舞子だ!」

上級ヤンキーおかもともまた叫んだ。彼は他人が心の内に秘めたヤバい系の願望とかそういうのにはノータッチ主義だったからだ。

「アディダス舞子!!!理解不能な未知の言語で構成された名前を持つ貴様が何故ここに!!!」

耕太郎もまた叫んだ。自分が異常者である事に気付いてしまったからだ。とりあえずなんか叫んで誤魔化したかった。

三人の心からの叫びを聞いたアディダス舞子は和かに微笑んだ。

「うおおおおお私の名前はアデュール舞子だあああああ!!!」

みんなも名前間違いには気をつけよう。

36 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:57:59
「残念だったわね。伝説の焼きそばパンを渡して貰うわ。私はね、パン崎くんと志を同じくする革命戦士なのだ。かわいいかわいい後輩ちゃんっていうのはヨガ部の新人部員のアナスタシアちゃんのことなの。死んでもらうわ。」

アデュール舞子は懐から拳銃を取り出し、耕太郎に向けた。殺すつもりなのだ。怖い!

「えっ!?ちょっと待てよ!!」

思わず耕太郎は抗議した。アデュール舞子は取り合わない。アデュール舞子は拳銃を撃った!アデュール舞子の放った弾丸は耕太郎の耳を掠め、背後の壁に激突した。

「ごめんなさいねぇ。これもかわいいかわいいかわい〜い後輩ちゃんの為なの。そして私は革命戦士なのよ。」

アデュール舞子は冷徹に微笑んだ。

「ちょっと待て!いきなり出てきて、まずお前は誰なんだよ。」

耕太郎の抗議も最もだ!いきなり現れた危険思想の美女など知り合いにいない!

「えっ!?私の事知らないの!?」

「知らないよ!」

「えっ…うそ!どうしよう。」

アデュール舞子は予想外の事態に弱い!

「とりあえず威張ってみたら。」

上級ヤンキーおかもとのナイスフォロー!!彼は美女に弱かった。

「そ、そうね。いい事言うわねボク。じゃあ全員私について来なさい。捕虜ってワケ。アンタ達がさっきまで購買部にいたのは仲間から連絡がついてるんだからね。でも三人の内二人は殺すわ。」

アデュール舞子は宣言!だがその時、姫小路綾鷹の体が金色に光り輝き始めた。

「『ティータイム』の時間だ!」

金色のオーラめいたものを纏った綾鷹は高速でアデュール舞子との距離を詰めた!素早い動きだ!アデュール舞子といえど対応できなかった。
この瞬間!アデュール舞子は自らの異変に気が付いた。
そう、体がビチョビチョに濡れているのである。しかもなんか臭い。一日放置した緑茶みたいな臭いがする。

「これはッ!『お茶』!!」

彼が纏うものはお茶だ!

「くっ臭い!私凄くお茶臭いワァァー!!しかもお茶がかかって拳銃の火薬がダメになってる!」

この一瞬の隙の内に耕太郎はコンクリート片をアデュール舞子の頭に冷静にぶつけた。

「いたああああーっい!」

「えっ何してんのお前。」

この行動には流石の綾鷹もフォローのしようがない!耕太郎は口から涎を垂らしてアデュール舞子の頭の裂傷を踏みつけていたからだ。

「ヤバいよ、それ。」

「じゃあ止めとくよ。」

「わかればいいのさ。」

こうしてアデュール舞子は一命をとりとめた!よかったね!

37 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:58:48
だが、危機は去っていなかった。いつの間にか小汚いハウス、つまり番長小屋の周りをフロリダ公安騎士団とヨガ部革命軍に囲まれていたのである。アデュール舞子の発したSOSに導かれたのだ。既にヨガ部長は爆死、MACHIと黒天真言は仲間割れして相討ち、クルメ細胞の副作用による極限の飢餓感により発狂した久留米はマートンに粛清されていた。

「ぐへへへそれが伝説の焼きそばパンか。そいつをいただくぜ。」

アナスタシアが言った。

「アナスタシアちゃん…助けに来てくれたのね。」

アデュール舞子は弱々しく呟いた。

「ぐへへへ、醜態でござるなぁ〜、先輩。」

「貴様らッ!やりたい放題も好い加減にしろ!」

その時、突如として現れたのは!
ああ現れたのは!
生徒会長だ!

「ド正義生徒会長!助けに来てくれたんですね!」

生徒会役員の耕太郎は生徒会長のことを知っていた。みんなも良く知る、頼り甲斐のある、 眼鏡を掛けた白ランの男だ。いかにも厳格そうな顔つきで、鬼のような形相で此方を睨んでいた。

「雑魚が軽々しく私を呼ぶな。ひねり潰すぞ…ゴミが…」

「申し訳ありません、閣下。」

耕太郎はその場に跪いた。

「うむ。それで良い…俺は前回のダンゲロス・ハルマゲドンで力が全てだと気付いた。全てを破壊する、圧倒的なパワーだ。」

この生徒会長の名はド正義山親方。身長2m、体重300kgの巨漢だ。ヨガ部長煉獄親方すらも遥かに凌駕する、圧倒的な力量を持つ筋肉横綱である。

「つまり、この事態を収束させられるのは俺様の恐怖政治しか有り得ない。」

ド正義山親方が両の拳を地面に突き合わせた!圧倒的な殺戮が始まる…

「なー…」

マートンが何か言おうとしたが、間に合わなかった。

『超速攻高潔相撲』!!!!

即座に、革命戦士とフロリダ公安騎士団達の前に力士の幻影が出現した。その顔は皆ド正義山親方である。
ド正義山親方の能力は『超速攻高潔相撲』と言う。校則に違反した者に圧倒的なぶつかり稽古をすることで、この世という名の土俵から強制的にリングアウトさせるという大技である。喰らった者は1人の例外なく死に至る。

「グアアアーッ!」

「ドベェェェーッ!」

「ギニャァァアーッ!」

「ブワァァァァーッ!」

「オホォォォォーッ!」

カレーパンが、攘夷志士が、アナスタシアが、伊藤風露が、マートンが死んで行く。圧倒的な、暴力的なぶつかり稽古によって…

「イヤ、イヤ、イヤァァァァァ!」

この凄惨な光景を目の当たりにしてしまったのはアデュール舞子だ!彼女だけは校則違反らしい違反をしてなかったのでド正義山親方の視界に入らなかった!

「イヤァァァァァ!」

アデュール舞子は泣き叫びながら何処かへと逃げて行った。行き先には死神が潜んでいるのだが。

「クソどもが…俺を見て生きている奴は校則を守ってる奴らだ。俺に従え…!」

耕太郎は綾鷹の忠告を聞いておいて本当に良かったと思った。そして、これからは圧倒的な力のみを信じようと思った。圧倒的な力、それのみを!

38 東山ききん☆ :2015/06/07(日) 01:59:38
➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗➗

「ということで俺は修行の旅に出たのさ。」


「先輩カッコいいです。」


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