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ダンゲロス流血少女III -Wail of Valkyrie - 生徒会応援スレ
1
:
なみき(サブGK)
:2013/07/27(土) 10:41:13
生徒会の皆さんはこちらへ応援提出をお願いします
58
:
鳩子
:2013/08/07(水) 03:12:47
白金神無
tp://sasimi-mazui.sakura.ne.jp/dng/e/ryuuketsu3/sirogane.jpg
59
:
たびびと
:2013/08/07(水) 18:22:08
弓月張
tp://p.twpl.jp/show/orig/QDB05
股ノ富士ちゃん
tp://p.twpl.jp/show/orig/pvUMk
白金神無
tp://p.twpl.jp/show/orig/DWsS6
角月こもら
tp://p.twpl.jp/show/orig/mGSVM
60
:
流血少女サブGK
:2013/08/07(水) 23:29:15
■生徒会
>>49
2点
>>50
上から 6点
8点
9点
10点
>>53-54
9点
>>55
13点
>>56
7点
>>57
10点
>>58
13点
>>59
上から 7点
10点
7点
8点
■今回採点分 119点
■累積点数 683点
61
:
ライク・ア・カレー
:2013/08/08(木) 02:32:06
【死者の盆踊り】
「私ばかりおめおめと生き延びてしまった……」
「誰も貴女を恨んでいないから。生き延びたのは幸運だったと思って」
二回に分けて行われるハルマゲドンの前半戦が明けた夜。
十三人の少女が戦場へ向かい、帰ってきたのは三人のみ。
敗北――――生徒会にとって、それが前半戦で得た結果であった。
前半戦の面子を率い、リーダーとして立った天奈瑞(てんな みず)。
リーダーを脇から支えた生徒会の良心、唄子さん。
生存者の内の二人は、憔悴しながらも自陣営に帰り着いていた。
リーダーとして敗北の責任感に沈む天奈と、慰める唄子さん。
かつては賑やかだった、今では空白が目立つ生徒会の陣営。
生徒会は、打ちひしがれていた。
* * *
「おつかれさん。後は私に任せておきな」
「戦士にも休息は必要でゴワス。今はゆっくり休んでください」
だが、そんな生徒会にも、まだ心強き者が残っていた。
百戦錬磨の麻雀戦士にして雀鬼眼使い、天和七対子(あまわ なつこ)。
身体は少女となれど国技相撲で鍛えた力士股ノ富士(またのふじ)ちゃん。
彼女達はまだ信じていた。
自分達がいれば生徒会はまだ負けはしない――――と。
天和達は死闘を終えた天奈を労い、後は任せろと胸を張った。
「そうか……すまない」
「私達も追いつけるようなら、後から行くわ」
「任されたよ。番長の奴らに敗北の味を思い知らせてやるさ」
「自分は自分の相撲を取るだけっす」
こうして、生徒会長の座は譲られた。
後半戦生徒会陣営リーダー、生徒会長、天和七対子。
「いくよ、股ノ富士ちゃん」
「お、オッス……お姉さま……」
天奈達の、また死んだ者達の思いを継ぎ――――後半の死闘は幕を上げる。
* * *
「先の闘いで何かあったのかもしれないのだけれど、
高二力フィールドが弱まってきているの、気づいている?」
「私の力もだいぶ発揮できるようになっているね」
そして――――
「特に魔人能力が使われた闘いの跡地ならフィールドも弱い。
貴女も本来の力が発揮できると思うのだけれど……」
「私に頼み事?」
「……貴女にしか頼めない事」
前半の死闘は、まだ終わってはいなかった。
後半の死闘は、表に見える場所だけでは収まらなかった。
「鬼姫さん。生徒会で一番身体能力が高いのは貴女。だから――」
「死んだ子達の幻影がこっちに来ないように、しんがり役……?」
「ええ」
「そっか……」
「あの子達が今、幻影を見たら、きっと平静ではいられないから……」
「わかった。大丈夫、私ならやれる。鬼らしい仕事だしね」
「ごめんなさい。ありがとう」
表の死闘に向かう天和達の裏で、鬼姫災禍(おにひめ さいか)も、また。
ここで死んだ者は呪縛される。
死者の幻影は魔人能力が通じない。
死者の幻影は――――生者を殺そうと襲ってくる。
「唄子さん!帰ったら一緒に呑み明かそうか!
良い日本酒あったら私にも教えて!楽しみにしてるよ!」
こうして――――
天奈達の、また死んだ者達の思いを踏み躙る、呪いの舞台が幕を上げる。
<了>
62
:
流血少女メインGK
:2013/08/08(木) 03:29:40
【白金神無】(採点外)
tp://www18.atwiki.jp/drsx2?cmd=upload&act=open&pageid=46&file=sk.jpg
63
:
HIGE
:2013/08/08(木) 12:57:50
上げ方があっているか分かりませんが…><
【後半戦メンバー】
tp://uploda.cc/img/img52031696a4308.jpg
祝後半戦メンバー決定!
勝手な主観&殴り書きで申し訳ない…orz
64
:
たびびと
:2013/08/08(木) 17:51:14
マスケ・ラ・ヴィータ言祝
tp://p.twpl.jp/show/orig/2LImc
片心叶美
tp://p.twpl.jp/show/orig/vDvZb
65
:
あやまだ
:2013/08/08(木) 23:18:26
tp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=2669024
股ノ富士ちゃんと愉快な仲間たちのSS。言祝さんのエピソードは最後まで読んどいたほうがいいかも。
66
:
流血少女サブGK
:2013/08/09(金) 02:27:36
>>64
まで採点。
700点を超過するので、以降は陣営掲示板に採点結果を掲示します。
67
:
ももじ
:2013/08/09(金) 22:32:41
天奈瑞
tp://0006.x0.to/oo/gif/tennna.jpg
68
:
天奈
:2013/08/09(金) 22:37:41
tp://0006.x0.to/oo/gif/u-yon.jpg
ウーヨンちゃん
69
:
ももじ
:2013/08/09(金) 22:52:34
片心 叶実
tp://0006.x0.to/oo/gif/kataura.jpg
70
:
ももじ
:2013/08/09(金) 23:11:34
久我原 史香
tp://0006.x0.to/oo/gif/kugahara.jpg
71
:
ももじ
:2013/08/09(金) 23:28:39
一十
tp://0006.x0.to/oo/gif/ninomae.jpg
72
:
minion
:2013/08/09(金) 23:30:46
ろりせんせーこと久我原史香。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37685919
73
:
minion
:2013/08/09(金) 23:48:02
白金神無。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37686888
74
:
天奈
:2013/08/09(金) 23:56:20
一十
tp://0006.x0.to/oo/gif/kurosu.jpg
75
:
minion
:2013/08/09(金) 23:57:10
一十×久我原史香。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37687160
76
:
minion
:2013/08/10(土) 00:17:48
片心叶実。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37688279
チャームポイントは瞳です。
77
:
minion
:2013/08/10(土) 00:28:22
一十×白金神無SS『一十は百合ではない 2』。
tp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=2673010
挿絵。背景は百合ですが百合ではありません。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37688768
78
:
ライク・ア・カレー
:2013/08/10(土) 01:33:28
【Cross My Heart】
「聞きましたか?」
幾本ものナイフを手に弄び、常磐数夜が言った。
「この殺しあいはDPというポイントを多く稼いだ陣営が勝つそうです」
どこまでも人の命をお遊びみたいに使って、と、不服を述べる数夜。
「けれど、相手を殺さなくとも勝てると考えれば――」
少しは救いがあるんじゃない? と、桜色の髪を揺らす一十が言った。
「私の力を使えば、或いは誰も死ななくとも――」
「そう、それもです。十さんの能力で生まれるポイントの計算も不服です」
「私の能力の……ポイント?」
「あの『案内人』……本当に嫌らしい点数をつけて。遊んでますよ」
「そう……?」
薫る風に鈴の音が響きわたるように、少女達の細く高い声が踊る。
夏の木々の深緑に、ギラリと光る金属光沢と、桜色の華が二つ咲いていた。
* * *
妃芽薗学園の旧校舎跡にて死闘が始まり幾日かが過ぎ。
生徒会陣営に割り当てられた数夜は大いに不満を抱えていた。
これまで特に不自由なく暮らしてきた令嬢である数夜。
天才的数学のセンスにより、若くして数学者となり勉強の日々。
ドジなところもご愛嬌と、順風満帆な人生を謳歌していた。あの日まで。
あの日――――踊り場の鏡の噂を聞いて、気づいたら旧校舎に居た日。
それまで、自分が紙の上に書き出す、数式のように整然としていた世界が。
理不尽で、因果が伴わず、意味不明に、混沌の世界へと塗り替えられた。
そして始まる殺しあい。
新しく顔見知りとなった者達も、その多くがすぐに命を落とした。
解が無い。不快。意味のない命の奪いあい。頭の中に式が成り立たない。
数夜はこの日々に、うんざりとしていた。
ただ一つ、近くに居ると心が浮き立つように、落ち着くように、和らぐ……
一十という少女との出逢いにだけは、少しだけ感謝をしていた。
――――――
「十さんの傍に居ると、少しだけ気持ちが明るくなれる気がします」
「あらそう? 確かによく言われるけれど……」
「これは恐らく『百合力』です。私も量子力学は門外漢ですが、
察するに貴方の発する百合粒子が励起状態に――」
どんな地獄にも、僅かながらの救いがある。数夜は実感していた。
殺伐とした殺しあいの場で、このような出会いに恵まれて、助かったと。
十の放つ独特の雰囲気と、その気さくな性格のおかげで、救われた。
死闘の最中で、十と数夜は言葉を交わし、親交を深めていった。
そして、その親交を起点に、数夜は生徒会メンバーと徐々に仲良くなった。
数夜は十に感謝していた。
この地獄に、多くの出会いを作るきっかけをくれてありがとう、と。
十の能力を軽く披露してもらい大変な事態になった事には目を逸らしつつ。
――――――
だから、生徒会の半数近くが死んだ戦闘を終え、数夜は憤慨していた。
せっかく得た友人をむざむざと失った不条理に。理不尽に。己の無力に。
戦闘の勝敗を分けたのは、相手を無力化した際に数えられるDPという点。
友人の命を1点、2点と数えられた。
数字を恨めしく思ったのは、生まれて初めてだった。
抑えきれない想いは吐き出すしかない。
こうして――――
数夜は、共に生き残った十を相手に、無力な言葉を吐いていたのだった。
* * *
79
:
ライク・ア・カレー
:2013/08/10(土) 01:34:02
十は、数夜の嘆きを静かに聞き入れていた。
それが今、自分がすべき最善の事であると考えていた。
「納得がいきません。十さんの能力射程はおよそ……これくらい」
数夜の手が閃き、一本のナイフが綺麗な二次関数曲線を描き、地に刺さる。
それは大概の魔人の身体能力を持って、一息で走破できるちょうどの距離。
「戦闘中は敵に殴られないよう、両陣はこれくらいの距離を保っています。
十さんが走って敵に近づいても、敵も同じだけ離れてしまいます」
ナイフが煌めき、銀色の筋をひいて、先程と倍離れた場所に着弾する。
「そして、能力はDPで負けている時にしか使ってはならない。
最低でも敵と1点差です。更にここから、能力使用でDPを最低でも2失う。
つまり、十さんの能力を使って戦局を五分にするには、
敵を三人能力射程におさめなければなりません。
戦局を好転させるなら四人です。敵も考えて動くのですから、
そんなのどう考えても不可能ですよ」
そんな取り決めさえなければ、十の能力が使えれば。数夜は歯噛みした。
「そうかな? 私は――」
だからこそ私に相応しい判定だと思っている、と、十は微笑み返した。
いぶかる数夜に、十は白く細長い指を立て、唄う。
その所作は、心を痛めた数夜の不安を拭うように、明るく、暖かい。
「例えば、敵を全員ガムテープで縛ってしまう能力者が味方に居れば」
「例えば、私を野球の球のように敵陣へ飛ばしてくれる能力者が居れば」
「例えば、周囲の敵を不思議な声で全員呼び寄せる能力者が居れば」
不可能も、可能になる――――
ポカンとした表情の数夜へ、十はウィンクして見せた。
闘いは、一人でやるものではないのだ。
『心剣士』たる十は、パートナーと協力してこそ真価を発揮するのだから。
「でも……そんな人は、私が知る限り、味方にいないじゃないですか……
何人か、まだ能力を見たことがない人も居ますけれど……」
「貴女がいるじゃない、常磐さん」
「……え? ……ええっ!? 私ですか!?」
「貴女と、白金さんの二人なら、敵の動きをコントロールできるでしょ?」
だからこそ、十はパートナーたる他者をいたわり、常に気遣う。
だからこそ、十はこの時、数夜を奮い立たせる事が最善であると判断した。
この日の会話は、そうして生まれた一時の場であった。
そして、それ以上に、十はただただ単純に――――
「一緒に頑張ろうね!」
「ええええっと……はい!」
優しい少女だった。
* * *
「気をつけてね」
「はい! 行ってきます!」
二度目の死闘が始まる、その直前。
数夜と十が、一時の別れの挨拶を済ませていた。
数夜は戦場へ。十は本陣の殿と、そしていざという時の遊撃手。
「私が絶対に、十さんの最適解となる敵陣営の配置に誘導しておきます!
ですから、その時はお願いします!」
「頼りにしてるね。うん、その時は任せておいて」
真夏の深緑に、ギラギラとした金属光沢と、桜色の華が交錯する。
「そうだ。それと、全部終わって帰ってきたら」
「はい? なんでしょうか?」
「もう少しフレンドリーに話してくれないかな? 数夜ちゃん♪」
「うぃっ!? あ、か、考えておきま……きゃんっ!」
ずり落ちた眼鏡を抑えようとして、足をもつれさせた数夜と。
倒れそうになった数夜を素早く抱きかかえ、支える十と。
艶やかな華が二輪、交差する。
「――生きて帰ってこようね」
「――はい。それは誓って」
そんな、嵐の前の、最後の穏やかな一時であった。
<了>
80
:
minion
:2013/08/10(土) 07:05:55
一 三九六。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37694249
水着はお兄さんの趣味です。
81
:
minion
:2013/08/10(土) 07:13:00
常磐数夜。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37694286
82
:
あやまだ
:2013/08/10(土) 07:38:59
tp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=2674343
一十さんをお借りしました。時系列的には、片心叶実のエピソードの2章と3章の間らへんです。
83
:
HIGE
:2013/08/10(土) 08:53:24
殴り書きですが…^^;
股ノ富士ちゃん
tp://www.fastpic.jp/images.php?file=7444820461.jpg
紫央物理
tp://www.fastpic.jp/images.php?file=2905561858.jpg
常磐数夜
tp://www.fastpic.jp/images.php?file=5446876969.jpg
天保七対子
tp://www.fastpic.jp/images.php?file=5398007437.jpg
斗羅宇魔子
tp://www.fastpic.jp/images.php?file=3436140789.jpg
白金神無
tp://www.fastpic.jp/images.php?file=6552108780.jpg
84
:
ライク・ア・カレー
:2013/08/10(土) 10:25:37
【その1点に愛を込め】
少女は一心に己の手の先を見つめていた。
そこにあるのは二本の糸。それが縒られ、一本の糸に変わる。
そこにまた別の糸が編みこまれ、少女の小さな手先で、糸は大きくなる。
少女は編み物をしていた。
自分の想いを糸に込め。自身の全霊を糸に編み。
珠のような汗が、少女の丸い顔の上で光った。
それは少女からの、心を込めた贈り物。
未だその気持がなんなのか、言葉にもできない想いを抱くあの人への。
あの綺麗な人を飾るに相応しい、綺麗な物を――――
「できたっ! ――――でゴワス!」
少女、股ノ富士ちゃんは、自らの女子力をその日全開にしていた。
* * *
「天和お姉さま……」
「どうした股ノ富士ちゃん?」
そして決戦。
股ノ富士ちゃんは天和七対子と対峙した。
「どうかこれを……受け取ってくださいっ!」
「こ……これは!」
股ノ富士ちゃんが手に持つその美しい編み物。
和風の雅やかな景色を繊細な意匠で表現し、同時に力士の力強さを見せる。
そこに鮮やかに、達筆に描かれる文字は堂々たる『天和七対子』の文字。
化粧まわしである。
* * *
けしょう‐まわし〔ケシヤウまはし〕【化粧回し】
相撲で、十両以上の力士が土俵入りのときなどに用いるまわし。
前垂れようのものがあり、それに金糸・銀糸の刺繍(ししゅう)などを施す。
* * *
「お……おう」
受け取り、天和は思った。
重い。
いや、愛が重いとかそういう話ではなく、物理的に重量が半端じゃない。
たぶんこれ10kgくらいはある。
「自分はこれくらいしかお姉さまに出来ることもありません。
ですが、それならば出来ることをやろうと精一杯やらせて頂きました!」
股ノ富士ちゃんはあくまでも真っ直ぐだ。
天和も伊達を知る者。好意を無碍にしては勝負師の名が廃る。
「ありがとうな、股ノ富士ちゃん」
「オッス!」
前垂れを背中に羽織り、格好をつけてみる。
そして、最後に一言。やられっぱなしでは勝負師の名が廃る。
「だが、私は服を着るより脱がす方が好みだったりするんだけれどなあ」
「ま、また脱衣麻雀ですか!?」
慌てふためく股ノ富士ちゃんを見て、天和はカラカラと笑った。
* * *
□イベント:股ノ富士ちゃん・天和七対子 終了□
〜〜成果報告〜〜
・プレゼント:股ノ富士ちゃん・天和七対子の親密度が1上昇した。
・ウェイトトレーニング:天和七対子の体力が1上昇した。
<了>
85
:
ぽぽ
:2013/08/10(土) 10:27:42
鮫氷しゃち
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37695770
86
:
ぽぽ
:2013/08/10(土) 11:07:36
紫央 物理
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37696192
87
:
ぽぽ
:2013/08/10(土) 11:56:25
匿名図書館カキコ
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37696771
88
:
流血少女サブGK
:2013/08/10(土) 12:05:16
採点対象となる応援投稿を締め切らせて頂きます。多数のご投稿ありがとうございました。
なお、採点対象外とはなりますが応援自体の募集は継続しております。お気軽にご投稿下さい。
89
:
しらなみ@白河
:2013/08/10(土) 12:46:07
キャー間にあわなかった決戦前SSです。
==============================
決戦前幕間SS『天和通りの闇に降り立っちゃった生徒会長、
〜あま・みず剥いちゃいました〜』
―ハルマゲドン後半戦開始前 生徒会控室―
天奈瑞より自陣営のリーダー、生徒会長の座を譲り受けた天和七対子は己が
方針を示すために最初の仕事に取り掛かった。
それは―前生徒会長、天奈瑞の処遇。
先ほど帰還した彼女らを労り、優しげな声をかけた笑顔のそのまま、
彼女は前生徒会長にこう宣言した。
「うんでも、まあ、それはそれとして。信賞必罰は世の理…敗戦の責をとって
瑞ちゃんには罰を受けて貰わないとネ。」
「えっ」
「ほら哀しいけどコレ、ダンゲロスだから」
パチン、指を鳴らす音と共に、天和の瞳が天奈を射ぬく。次の瞬間、彼女は
全裸四つん這いの姿勢で新生徒会長の前に屈していた。
なんということでしょう、かの男装の麗人は一瞬で靴下に全裸リボンのみと言う
あられもない恰好で裸足で投げだされた新生徒会長の足置き場となっていたのだ。
屈辱の絶対服従姿勢にうち震える元リ―ダ―に新生徒会長は甘く囁くように諭す。
「瑞ちゃんは^^覚悟している人間よね。もし皆を率いてハルマゲドンに負けたら、
マッパになって新生徒会長の踏み台として一生過ごしてもいいもいい…そんな覚悟
をしている人間だわよね。」
(いや、そんな覚悟してるわけないでしょ)×全員
なんという屈辱(おうごんたいけん)。
天奈は恥辱に身を震わせ、居合わせた一同は、この新生徒会長のあまりに身勝手な言葉に
戦慄する。だが、異論の声は上がらない。そう足置き場となった彼女からも。
これは明らかに通過儀式、新生徒会長は自らを当てはめこう雄弁に語っているのだ。
己が将として出る以上負けはない、もし敗するようなら、今の彼女と同様に誹りも恥辱も
全て受けようと。
何故ここで敗者をむくのか、それは常人には利にも理にも充て嵌らない不条理の極み。
だが何故ここで全てはぎ取るのか、その理由は非常にはっきりしている。
それは彼女が『博徒』だから
全てがダイス目次第、負けたらすっからかんとなるのが鉄火場の鉄則。
『博徒』『博徒』『博徒』。そう『博徒』
超超超々超超超々超超超々的に半か丁、それが全て。彼女は圧倒的に『勝負師』なのだ。
(オネエサマ…この状況においても自らの主義と趣味は押し通すなんて
そこに痺れるッ憧れるッ!)
この新生徒会長にはやはり不敵に笑うドSの表情がよく似合う。
何人かが心の中で喝采を挙げた。
天和は裸足のまま、親指で器用にのの字を書く。びくりと震える天奈。
「瑞ちゃんはホントよくやった…スゲーよくやったと思うのよ。どちらが
勝ってもオカシクナイ勝負だったわ。」
そう甘い言葉とともに彼女はゆっくりとその足先を前後させる。
「あ、く」
「派手に動いて厨二力も満たしてくれた。不確定要素のステルスも排除してくれた。
彼女たちの死は決して無駄じゃない。
勝機は常に死線の先にある。それを潜ってこそ、
その先にある『流れ』を手繰り寄せることができる。」
そう次の一手、それをツモルことができる。
―ぬるりと来たぜ―
それを感じた彼女はそう呟いた。彼女の手に白い薔薇が舞い込んできたのだ。
90
:
しらなみ@白河
:2013/08/10(土) 12:48:06
「いらっしゃい。遅い到着ね。白河さん」
白い薔薇と共に彼女の前に1人の少女が現れていた。
白ドラ2 2000オール。
†††
生徒会室に舞い散った白い薔薇の花弁、その場にいる生徒会メンバーが
気を取られ目を離したのはほんの一瞬だった。
その瞬きに満たない後、一人の少女が彼女達のリーダーの目の前に立っていた。
現れた少女はマントを羽織り、仮面舞踏会もかくやという仮面を付けていた。
彼女たちから背を向けた状態で顔を知れないが、全員がその只ならぬ気配に
息をのむ。
その全身に猛烈な勢いで白い炎が立ち上っているのが見えたからだ。
それは気迫というレベルではなかった。それは怒り。
純粋な怒り、それが怒天破ついている。
「貴方は、この中の何人巻き込んだ。」
その目に見える怒りの激しさに対して声は途轍もなく冷たく、全員の体感温度を
急激に下げつつあたりに響いて散っていった。
天和はそのあまりにも真っ直ぐな想いに苦笑する。
白河と呼ばれた少女は疑っているのだ。天和が、十束学園の末端構成員である
自分をこのハルマゲドンに招き寄せるために…つまり組織を裏切らせるために
意図的に彼女の友人―大事な人達を巻き込んだのではないかと。
「貴方の性格だとそういう風にとるのもしょうがないけど、誓って言うわ。
ここにいる全員は、全員ともここに来る『流れ』だったわ。
死んだ貴方の友人も、今生きてる貴方の友人も
貴方の想い人も全員ね。
私が『流れ』を操作して手繰り寄せたのは鬼姫さんと白河さんあなた方二人だけだわ。
ほら転校生って凄く『鳴き』やすい性質だから、遣り易いのよ」
「転校生」という言葉に、場が親のリーチ一発目でドラを切ったかの
ようにどよめいた。マントの少女が沈黙する。
「それとも前みたいにクラスメイトの死を後で知って部屋の隅でシーツ被って
自分の無力さにガタガタ震えながらめそめそなく。」
次の言葉にマントの少女が大きく揺らいだ。
―雨の日に―
その背中を見ていた『赤い本』を抱えた暗い印象の少女が俯き、目線を反らした。
「もう嫌でしょ。でもどうしていいか自分だと判らない。
あんまりにもいじらしいかったんで、お姉さんポンと『鳴い』ちゃった。」
「私は―
私は白河一などという人間ではない。運命の至る場所から招かれた転校生だ。
生徒会長、そういうことでえーとお願いします。」
前半の言葉の強さは徐々に立ち消えていき、最後のほう微妙に卑屈になっていた。
なんともダメ臭い。やはりこちらのほうが地らしい。
「ん、別にいいけど。じゃ貴方のことなんて呼べばいいかしら?」
「…”ZWEI”と」
会長の問いに彼女は返す。それが十束学園より与えられた彼女のコードネーム。
何者でもない自分に与えられた味気ない記号。意味は…。
生徒会長はちょっと小首をかしげて笑った。
「なかなか美味しそうな名前ね。じゃ、ズワイガニちゃん。質問いい?」
その呼びかけに少女の身体がまた大きく揺らいだ。
場にも声にならない悲鳴が響く。。
(オネエサマーーー数字ぃぃぃぃそれ、きっとドイツ語の数字だからぁぁぁ)
(なんでこの展開で蟹連想するんだ、先輩逆にスゲー)
(はじめちゃんが更に白く、なんか白くなってる…)
ざわざわざわ。
ざわつく周囲を右手のヒト振りで生徒会長は制すると決定的な一言を放った。
「私の問いは一つだけ。貴方は知っているはずよ。答えなさい。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
この終りのない煉獄のゲーム自体の脱出手段。ゲームマスター相手に本当の意味で勝つ手段を。」
彼女は左目のパッチを左手でつつくと、反対側、右目だけで目の前の少女に語りかけた。
右目で流れを読み、左目で運命を手繰り寄せる脅威の『雀鬼眼』。そのひとにらみはコミック30巻分に相当する。
白河は彼女の片目だけ開かれた眼を改めて見る。
「ここの気は淀み過ぎていて私の能力との相性があまりに悪すぎる。そのことも察しはついていた。
だから私はここに来る前に、なるべきようになるように『雀鬼眼』で、出来うる限り
運命の糸を手繰り寄せておいた。」
91
:
しらなみ@白河
:2013/08/10(土) 12:48:22
そう語る彼女の目は己が愚さをよく知っている者の眼だった。
そして、それは覚悟を決めた人間の眼だった。そこには己の愚かさと業に殉じようという強い意志があった。
zweiは思う。おそらくこの人は自分ひとりだけだったら死のゲームと言う
『運命』から逃げることができたのだろう。
だが彼女はゲームを前に背を向けることを潔しとしなかったのだ。
そして彼女はこの場にいる。
何故なら彼女は学園最強の『勝負師』だからだ。運命と言う勝負からオメオメ逃げるわけがなかった。
zweiは頷いた。
「2つあります。一つ目の手段はこれからの勝負に勝利することが前提条件。」
決断の時だ。
zweiは言葉を紡ぐ。
いまがその時。それで大切な者が守れるのなら安いものだ。自分の命などダース単位でくれてやろう。
「”just 10minutes”
それが『終りの始まり』です。」
(白河zweiの人間体験〜決戦前〜・了)
92
:
流血少女サブGK
:2013/08/10(土) 18:08:51
採点終了
93
:
ぽぽ
:2013/08/11(日) 00:34:03
レディー・ジョーカー
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37712357
94
:
ぽぽ
:2013/08/11(日) 01:35:58
天和七対子死亡!!
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37713989
95
:
アギト
:2013/08/11(日) 07:05:51
【死者たちの盆踊り】からの続きを災禍視点で勝手に書かせて頂きました(汗)
【狂宴(まつり)】
「殿(そっち)は任せたよ災禍」
「こっちは私(あたし)向けの仕事さね」
全く、私向きの汚れ仕事だな。さっきまで仲間だった奴等の"後始末"とは、因果応報って奴か………。
「"幻影(おんりょう)"は片付けとくから、必ず生きて帰って来いよ七対子!!」
「バ〜カ、雀鬼眼ナメんなよ」
「御姉様、そろそろ行かないと………」
後輩の股ノ富士ちゃんに急かされる様に、七対子は戦場へと向かって行った。覚悟に充ち溢れたアイツの背中は不思議と安心出来た。
「唄子さんも早く!!天奈を連れて生徒会室で手当てして貰って」
「ごめんなさい………」
仲間が死に、独り生き残った事への後悔や自分の不甲斐なさ、天奈の"心情"は痛いほど理解出来るよ。
「気にすんな天奈」
私は優しく天奈の頭を撫でてあげ、そして唄子さんに一言『頼むよ』とだけ伝え、二人を生徒会室へ向かわせた。
"ここ"から"先"は"彼女達"には見せられないもんな……………。
「鬼は鬼らしく、か…………」
* * * * * * * * * * * ** * * * * *
『あ、災禍さん!!』
『災禍先輩ー』
唄子さん達を最後に見送って数時間、七対子の"予想通り"だ。彼女達の"幻影"が現れた、確かに"生前"の彼女達と姿形は変わらない。
だけど--------------
彼女達から漂う"死臭"と"怨恨"は嫌でも理解(わか)っちまうんだよ。
畜生!!
『先輩そこ通して下さいよ〜』
神足。お前は快活でお調子者で憎めなくて馬鹿な奴だったよな…………。
『災禍さん死んで下さい』
意思子。お前は何時も宇宙について楽しそうに話してたよな…………。
『災禍さんの"皮"を剥いで着ぐるみにするの』
角月。お前は怪獣に成りきって、光の巨人に虐められるのが夢だったな………。
『カキコ、災禍さんを殺したいの!!』
カキコ。お前は好奇心旺盛で、図書館の本を全部読破してたよな………。
お前等みんな良い"仲間"だったよ。"鬼"の[私]を優しく迎え入れてくれた。"転校生"の[私]を受け入れてくれた。
だからさ--------------
「私からせめてもの手向けに………」
お前達をもう一度"殺して"やるよ------------
『ぴぎぃっ………』
私はまず一人、神足"だった者"の頭を拳一振りで粉砕した。
次は----------
『あ゛っ』
『!!』
叶実と文香を躊躇い無く"殺した"。
三人を"殺した"あたりから、"鬼角"が二本生え出し、気付けば私は本能の赴くままに"殺戮"へ興じていた。
"悲しい"筈なのに----------------
"殺したくない"筈なのに----------------
今は------------------
彼女達を"楽しくて"、もっと"殺したい"気持ちが強くなる。
もっと------------
"殺戮(あそび)"たい------------
<つづく>
96
:
アギト
:2013/08/11(日) 07:13:39
>>95
訂正
【狂宴(まつり)】-前編-
「殿(そっち)は任せたよ災禍」
「こっちは私(あたし)向けの仕事さね」
全く、私向きの汚れ仕事だな。さっきまで仲間だった奴等の"後始末"とは、因果応報って奴か………。
「"幻影(おんりょう)"は片付けとくから、必ず生きて帰って来いよ七対子!!」
「バ〜カ、雀鬼眼ナメんなよ」
「御姉様、そろそろ行かないと………」
後輩の股ノ富士ちゃんに急かされる様に、七対子は戦場へと向かって行った。覚悟に充ち溢れたアイツの背中は不思議と安心出来た。
「唄子さんも早く!!天奈を連れて生徒会室で手当てして貰って」
「ごめんなさい………」
仲間が死に、独り生き残った事への後悔や自分の不甲斐なさ、天奈の"心情"は痛いほど理解出来るよ。
「気にすんな天奈」
私は優しく天奈の頭を撫でてあげ、そして唄子さんに一言『頼むよ』とだけ伝え、二人を生徒会室へ向かわせた。
"ここ"から"先"は"彼女達"には見せられないもんな……………。
「鬼は鬼らしく、か…………」
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
『あ、災禍さん!!』
『災禍先輩ー』
唄子さん達を最後に見送って数時間、七対子の"予想通り"だ。彼女達の"幻影"が現れた、確かに"生前"の彼女達と姿形は変わらない。
だけど--------------
彼女達から漂う"死臭"と"怨恨"は嫌でも理解(わか)っちまうんだよ。
畜生!!
『先輩そこ通して下さいよ〜』
神足。お前は快活でお調子者で憎めなくて馬鹿な奴だったよな…………。
『災禍さん死んで下さい』
意思子。お前は何時も宇宙について楽しそうに話してたよな…………。
『災禍さんの"皮"を剥いで着ぐるみにするの』
角月。お前は怪獣に成りきって、光の巨人に虐められるのが夢だったな………。
『カキコ、災禍さんを殺したいの!!』
カキコ。お前は好奇心旺盛で、図書館の本を全部読破してたよな………。
お前等みんな良い"仲間"だったよ。"鬼"の[私]を優しく迎え入れてくれた。"転校生"の[私]を受け入れてくれた。
だからさ--------------
「私からせめてもの手向けに………」
お前達をもう一度"殺して"やるよ------------
『ぴぎぃっ………』
私はまず一人、神足"だった者"の頭を拳一振りで粉砕した。
次は----------
『あ゛っ』
『!!』
叶実と文香を躊躇い無く"殺した"。
三人を"殺した"あたりから、"鬼角"が二本生え出し、気付けば私は本能の赴くままに"殺戮"へ興じていた。
"悲しい"筈なのに----------------
"殺したくない"筈なのに----------------
今は------------------
彼女達をもっと"殺したくて"、もっと"楽しくなりたい"気持ちが強くなる。
もっと------------
"殺戮(あそび)"たい------------
<つづく>
97
:
流血少女メインGK
:2013/08/11(日) 16:13:22
天和七対子 (採点外)
tp://www18.atwiki.jp/drsx2?cmd=upload&act=open&pageid=46&file=an.jpg
98
:
しらなみ@白河
:2013/08/11(日) 20:07:35
【 白河 Zweiの人間体験その3
〜白河 Zweiには先がない〜】
=================================
『ズワイガニ 』
学名 Chionoecetes opilio (O. Fabricius, 1788)
英名 ”Snow crab”
ズワイガニ は十脚目ケセンガニ科に分類されるカニ。
深海に生息する大型のカニで、産まれてから親ガニになるまでに約10年を要し
11齢で漁獲可能サイズの90mmを超える。最終齢からは4年程度生存する。
最終齢までは脱皮すると損傷した足が再生する。重要な食用種であり、
近年養殖にも成功している。
=================================
十束学園クローン Zweiの寿命は、最終生成からおよそ4年である。
彼女は今年2017年で5年目を迎える。
学園が白河一の代替として用意した実験体「Zwei」は通常人間が10年かけて
成長する幼年期を培養液の中で僅か1か月ほどで終え、妃芽薗学園に送り込まれた。
活動は中学初期から始まり、現在は高等部2年あしかけ5年となる。
既にロストの予定日数を1年オーバーしているわけだが、それでも彼女が
生存できているのは心臓代わりに彼女に埋め込まれた『黄金時計』の効果だ。
オリジナルが所有するS級神具『時の導き手』のレプリカとして作成された
それは時空固定効果と言う特性を持ち、時空を行き来する『時の導き手』と
真逆の働きをする。
それが不安定な転校生の存在と力を抑え込み、彼女の生命活動を維持し
続けている。逆に言えばそれを喪うことは生体活動の停止を意味していた。
当初、彼女は専用カルキュラムを組まれている昔の白河本人と入れ替わりつつ、
特殊カルキュラムをこなす予定だったが、十束学園の妃芽薗学園の実権を
握ってからは入れ替わり自体がなくなっていた。
そしてZweiに「6つのスキル」を習得させるカルキュラムのみが続行になった。
彼女のオリジナル『ストレングス・テン』白河一。
彼女は別格だった。
『偽装』
『武芸』
『戦闘狂』
『猟奇殺人』
『エスパー』
『転校生』
六つものスキルを所有し、それを使いこなすスーパービルド。
ただ彼女は元々強力な魔人能力を所有していたわけではなく、あくまで後天的な
努力によりその才能を開花させていた。
クローンだからオリジナルと同じ素体、同じ条件。
”だからこそ””できるはずだ”同じ環境と適切なプログラムがあれば『スキルの習得』が。
それが研究者たちの馬鹿げた理屈だった。
隠語で「養殖」と言われたその特殊カルキュラムの目的は、ただ一点。
『転校生』クローンに後天的なスキルを賦与させること、その成功にあった。
個々で発現内容が安定しない魔人能力を切り捨て、「スキル」による
『安定した戦力』を学園に提供すること。肥大した期待と過大な顕著欲。
そして
彼女は期待された『スキル』に関して何一つ開花させることができなかった。
馬鹿だよな。
モノを考える習慣がないZweiでさえ、そう思った。
オリジナルを一目見れば誰だってわかるのだ。
その成果(スキル)は彼女だけの花(もの)なのだと
彼女がスキルを開花させたのは必要だったからなのだ。何かを誓い、ただ真摯に
向かい合い弛まぬ修練の末、為し得た彼女だけの花。
それに対し、あまりにからっぽな自分
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
それにこの実験の成功は彼女たちの量産化を意味する。
そして
ある日から彼女に何も指示がこなくなった。
時折指示が来ても誰それや死体をあそこに運べ、調達しろなど凡そ『任務』
とはいえない内容だった。偶々そこにいる下請けの現場スタッフに仕事を
だすようなそんな適当な指示。指示系列が変わっていた。
廃棄や処分を覚悟していた彼女は、やがて気づいた。
自分が計画の破棄に伴い、放置されたどうでもいい存在だということを。
わざわざ処分するのすら面倒だと
それからの彼女は毎日の誰も見てもいない定期報告と、本来は予備行動
だったはずの旧校舎やその他十束学園システムの巡監、整備メンテナンス
をして過ごすことになる。
空いた時間、彼女は旧校舎の屋上にいることが多くなった。
―空には済み渡る青空―
けれど彼女は上ばかりでなく下ばかり見ていた。
ちなみに私達が知り合ったのはこの屋上。
あの頃の彼女、今と違って中身なかったからねー、キムチるまで導くの
大変だったわ(しみじみ。
あ、このSSのナレーションは引き続き大宇宙意志子でお送りしております。
99
:
しらなみ@白河
:2013/08/11(日) 20:14:49
†††
Zweiは一日の予定を終えると跳瑠とロルラと早朝した会話を思い出しつつ、
自室の扉をくぐった
―ピッシッ―
通り過ぎる時、結界を超える独特の感覚があった。
彼女は部屋に入るとそのまま机に置いてある時計のスイッチをひねり、
機械的な声で言葉を発する。
「問題事項、異常ともなし。」
まだ死んでないという生存確認。強いて言えば、それが彼女の「十束学園」
構成員としての業務だった。
そこにはいつもの凡庸とした白河の表情すらなく、ただただ無表情にこと
を済ます空虚さだけが存在していた。
そして彼女は机の引き出しを開け、中から『赤い本』を取り出すと、
机に向かい、本日あった日々の出来事を書きこんでいく。日課だ。
「ん?」
そして、そこに一枚の封筒が挟み込んであることに気づく。
開けると何枚かの大きめの紙が入っている。マジマジとその紙を見るZwei。
そしてメモ。
そこには彼女だけが見える字で『旧校舎、よろしく』とだけ書かれていた。
思わず苦笑が漏れた。
部屋に戻って初めて、彼女に人間らしい表情が戻った。
††††
―翌日 旧校舎―
今日も暑い日が続く。
彼女は旧校舎に向かうと施設の定期点検と与えられた「仕事」をこなすため
校舎廊下を巡回していた。そして学級掲示板の前で足を止め、手元にある
紙を取り出すと丁寧にそこにはり出す。
その作業があるところでぴたりと止まった。視線を感じたのだ。
足音はしなかった。
ただ白河が動きを止めたのは一瞬だった。
やはり”しった気配”だったので相手が話しかけて来るまで、アクションは
取らず黙々と作業を続けることにしたのだ。そして
「はい、はじめちゃーん、こっち見て」
突如聞こえた明るい声に振り返るとパチリとシャッター音。カメラを向けられていた。
白河は笑顔で答えた。
「ごきげんよう。泉谷さん。精がでますね」
そこには、かつて死んだ少女がいた。
いるかいないか判らない少女。だが、彼女は確かにそこにいた。
(その4へ)
100
:
しらなみ@白河
:2013/08/17(土) 11:44:37
【 白河 Zweiの人間体験その4
〜フレンドリーイマスタリ・ライン〜】
存在と非存在との合間
そう、たしかに彼女はそこにいた。
「はいはい〜はじめちゃん、なにしてるの」
そういって、ぐいっと白河に身を近づけると彼女は先ほどまで掲示板に
貼り付けていた張り紙を覗きこむ。
白河は真近でもう一度彼女を見やる。
彼女の名前は泉谷夕真。見た目、白河と同じくらいの年齢の女子高生だ。
手にカメラを持っている以外はとりあえず普通に見える少女。
他の生徒と少し違うのは彼女が正式な妃芽薗学園生徒ではなく、幽体
であり、既に何者かに殺されている存在であるということだ。
彼女は執着する捜し者があるため、基本、その活動範囲の旧校舎内
から外へ出てこない。それゆえ存在を知る者自体ほとんどいないの
だが、白河は旧校舎を定期巡回しているうちに自然に知り合い、
なんだかんだで彼女とはもう数年の付き合いとなっていた。
とはいえ最初の1年あたりは『まったくこちらに気づいてももらえ
なかった。by泉谷』だったらしい。まあ当時のはじめちゃんじゃねぇ…
「なになにシークレットライブ開催…
”自称・超有名シンガーソングライター登場予定!見逃すなッ”
ふーむ、なるほど、ところで」
内容を読み上げ頷いていた泉谷が白河のほうを向く。
「シークレットライブってよく聞くけど具体的に何が秘密なの?」
おや、確かに言われてみると自分もハッキリ意識したことがない。
白河は考える。えーと確か…シークレットライブとは…
(選択肢)
⇒・場所とか人物が秘密 ピッ
・魔人能力が秘密
・スカートの中の秘密
「色々だけど大抵はライブの場所やアーティスト名かな。それらが
公開されなければシークレットってことになるはずだよ。
ヒントとかは書いてあるけど。これも実際いつやるか明記されてないし」
ふむふむ、頷く泉谷
(ーー好感度UP!!)
「流石、真実は常に一つの金田一はじめちゃん名回答。よしその調子で
親睦を深めて学園中の超高校級スキルを皆に教えて貰うのよ、いい?」
「それは(ゲームが)違うよ。」
思わずCV:高田みなみでツッコミを入れる白河。
「そう?でも私の人探しに付き合ってくれてるじゃない。私的には
超高校級にお人好し認定してるんだけど」
そう、そんなこともあった。付き合いの良い(主体性がまるでゼロと
もいえるが)白河は学園のあちこちにひっぱりだされる合間に
その手の情報も集めていっていた。が、白河は真面目に首を振る。
「お互い様…だと思う。旧校舎での仕事かなり助けて貰ってるから」
その返答にくすくす笑った。
「確かにここの仕事手伝う上で私って色々便利よね。
あ、そうだハジメちゃん機械いじり得意なんだし、カメラどう?」
「…」
沈黙する白河。機械と言っても特殊装置やら爆発物処理などと
カメラ撮影さんを同列扱いにしていいのだろうかと考えたのだ。
「まあまあ、深く考えない。何か撮りたいモノある。
実はそれが一番大切なことだったり」
その問いに白河は学園での生活を思いだしながら
ぼんやりと呟いた。
「撮るなら…皆の集合写真を取りたいかな、泉谷さんも含めて」
その返答に目をまるくする泉谷。
「私も含めて?全員揃って?」
白河は頷いた。
「それが私の『希望』だから」
101
:
しらなみ@白河
:2013/08/17(土) 11:51:53
†††
今日はなんだか、あわただしい一日だった。
泉谷と分かれた直後、旧校舎をワンダーリンクしていたプラズマ先生と遭遇。
新型プラズマ探知機の始動実験をしていたらしく、何故か探知機に自分が
引っかかりその後、保健室で精密検査を受ける羽目になった
(まあ探知機に引っかったの私なので完全にとばっちりだけどね。)
その後、泉谷に撮ってもらった写真に青白い手(ぶっちゃけイグなんとかさん)
がピースサインで映っていたことが発覚、オカルト研究部に連れ込まれ
魔法陣の真ん中で正座したまま1時間、入念なジョレイ儀式を味わうことになった。
色々な意味で疲れた。白河は自室の扉を潜る。
部屋に入るとそのまま机に置いてある時計のスイッチをひねり、
彼女は言葉を発する。
「問題事項、異常ともになし。」
そしていつものように机から『赤い本』を取り出すと、最後の仕上げとして
机に向かい本日あった日々の出来事を書きこんでいく。
だがその日はそれで最後ではなかった。
―コンコン―
「?」
誰かがドアを叩く音がしたのだ。
寮の彼女の部屋を尋ねるものはそう多くない、疑問に思いつつも扉を開ける。
―決して警戒していなかったわけではない、
だがそこに彼女が見たものは意外なものだった。それ故に虚を突かれた。
そこにはフードを被った少女が立っていた。
噂好きの少女たちなら、七不思議と合致させ恐怖の叫びをあげるだろうが
にぶちんである白河は不思議そうに首を捻っただけで言葉を続けた。
「あれ、うまこさ…」
次の瞬間、
ぱふっっ、フードを被った少女は扉を開けた白河の胸に飛び込んできた。
感じる。やわらかい血の通った感触。
「!!!????」
あまりの急展開に状況が把握できず茫然自失する白河。
そして対象をしっかりホールドした斗羅 宇魔子は己の魔人能力を発動させたのだ。
「―心斬逝天(トラウマイン)― 」
†††
斗羅 宇魔子は能力「心斬逝天」の発動を確信した。
彼女の魔人能力は言葉を打ち込むことでトラウマ現象を引き起こす、一種の
テレパシー能力だ。
ただ、白河はレアケースだったため、上手くトラウマ現象をおこせず
飼育小屋への長期の滞在を許した。許した憶えなどないが。
白河が無生物のようにトラウマや感情がないわけではない。
ネックは言語化、爆弾の導火線の部分。
トラウマのはずなのにこの女の映像は何故かふわふわして、彼女には
上手く掴むことが出来なかったのだ。これも許すまじき出来事だった。
だが、対処法がないわけではない。
方法は簡単なことだ、接近して直接流し込めばいい。直接対象に触れて
トラウマ映像を流し込む。無論、威力も比較にならないくらい強力だ。
確実に廃人になるだろう。
他人の身体と心に直接接触するなんて『反吐が出る』
でも、
手段を選んではいられなかった自分の領域を冒すものを、彼女は
排除する。
排除する。
なんとしてでも排除する。
コイツが旧校舎に出入りしているのを見かけた。しかも複数の目撃と心霊現象
の類までついているという。またとないチャンスだと思った。
102
:
しらなみ@白河
:2013/08/17(土) 11:52:09
『旧校舎』
『心霊現象』
潰してフードの死神の仕業にしてしまえばいい。もし今、彼女の心が
壊れたところで、『旧校舎』というキーワードがあれば全員、
七不思議のほうに目がいく。
(これで第三部完。明日から…元通りの平穏…が)
ほくそ笑んだ斗羅の
がしッ。
腕が何かに掴まれる感触があった。掴まれたのは”流し込んだ”部分だ。
こいつの心に接触した腕が”何か”掴まれた。
はっと仰ぎ見るが白河は既に意識を失っているようだ。
(なっッ…
何かに引きずりこまれる。な、なんだこれは…いったい、なんなんだ。)
そのまま二人は抱き合った形で床に倒れこむ。そして落ちていく。
DEEP・FOREST より深き森の中にへと。
(『流血少女2「ごきげんようで始まるDP戦略〜秘密の花園〜』及び
「生徒会陣営敗北SS「久我原史香の後悔実験」へつづく)
103
:
しらなみ@白河
:2013/08/17(土) 21:21:21
番長勝利生徒会敗北SS「久我原史香の後悔処刑その1」
―7ターン目体育館前―
そのわがままボディを活かして一足早く現場に辿り着いた
死榴美亞は、崩れゆく目の前の『現実』の前に茫然とつぶやいた。
「いったい何が起こっているというの」
†††
閉鎖空間には見渡す限り白い薔薇が咲き誇り、それはまるで死者たちを
弔う手向けの花のようであった。
そして
リリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ。
そして、いずこからか僅かながらベルの音がとだえることがなく成り
響いている。その鈴虫のごとき音色は、儚さをもちながらも白い
バラの園とよく似合っていた。
生徒会陣営と番長陣営の戦いは熾烈を極めた。
勝利をおさめた番長陣ですら数多くの者が心なし半ばで倒れ、傷つき、
五体満足の者など数えるほどしか残っていない。
瀕死の者に肩を貸し、精神に失調の者を取りなし、彼らは目的の
場所に向かう。
生き残りのメンバーが、戦場より戻った一三九六、喜田邑紫の姿を
見つけて安堵の声を上げる。
そこで彼女らは奇妙な行動に出る。喜びもそれぞれが胸から一枚の
薄い紙をみせ、互いに示し合ったのだ。頷く少女たち。
やはり同じ現象だ。
とある現象が彼女たちを一つの場所へと導いていた。
『タイクカンへムカエ』
それは戦いの前に焼き増しされ、皆に配られていた。
番長陣営が皆でとった『集合写真』だ。
「熱っ」
そういって取り出したのは誰だったのか、後半戦終盤、ベルの音が
響いたと同時に胸ポケットに仕舞ってあったそれが突如、熱を帯び
始めたのだ。
取り出すとまるで焙りだしのように焼けた文字が浮かび上がっていた。
どう見ても得体の知れない心霊現象、それでも彼女たちがその指示
に従ったのはひとえにその写真をとった少女への信頼感だった。
死んだはずの彼女。だけれども彼女は最後まで私達のことを想って
いた…だからこそ必ず何か意味がある。
目的地に向かう中途、轟音があたりに響いた。前方に立ち上る黒煙。
五体我儘ボディの死榴美亞が、皆を制すると丘を転がるように
…いや実際、転がっていたのだが…駆けだす。
ハヤイハヤスギル死榴美亞さんが、あっという間に見えなくなる。
「しかし今の爆発はなんだったのかな。体育館で怖いことまって
なければいいんだけど」
「安心しろ脱出路だ。」
おどおどとした金雨の声に返答があった。
突如、背後からした聞きおぼえのある声に金雨が失禁しそうになる。
咄嗟に戦闘態勢を整える少女達、
生徒会陣営!
しかも、それは先ほどまで戦場にいた天奈・瑞の声だった。
緊迫する一同に対し、天奈(注:制服着用済)は肩に荷を担いだまま、
戦意はないことを示すため、手を挙げた。
「戦うつもりはない。”忘れ物を届けに来ました”といえばいいか、
おいてきぼりにしちゃ恨まれるぞ」
苦笑した天奈だが、一同はその荷を見て呆気にとられる。
そして”荷”を担いでいる人間がもう一人。
「年寄りにはキツイ荷物だわ…全く最近の子は発育がいいわ」
現れたのは唄子さん(64)
こちらも想像を絶する大荷物を抱えている。
少女たちの敬老精神が期待される場面だが、一同は絶句したまま
動くことができなかった。
二人とも少女を担いでいた。
彼女らはそれぞれの肩に少女を背負っていたのだ。
104
:
しらなみ@白河
:2013/08/17(土) 21:45:58
「都獅子春に…、とまれ…、二人とも死んだはずじゃ!」
羽根の生えた都獅子春、2m超える長身の危険田とまれ、二人の
独特のシルエットを見間違えるはずがない。
被りをふる唄子さん(64)。
「二人とも死んじゃいない。
白河の魔人能力で”止まっていた”だけだ。直ぐに息を吹き返す。」
「…。」
正確には『黄金時計』の固定能力だが、あとの説明も含めると
ややこしくなりそうなのでとりあえずそこは省略する。
天奈はため息をつく。さてどこから話をしたものか
「時計が鳴っている間だけ”出口”が出現する。揃ってそこから出る」
もう一度顔を見合わせる番長陣営の少女達。
だが、彼女たちは気づかなかったその時点でいるべき人間が一人だけ
欠けていることを。
†††
―B5 開始10分前―
マジスゲーよアンタら。
それが、妃芽薗学園を訪れた久我原史香の彼女らに対する率直な感想だった。
「妃芽薗学園におけるハルマゲドン。殺し合いの最高峰、血の惨劇、
流血少女、色々噂に聞いてたけど実際来て観て見て、聞きしに勝る戦いぶり
っていうか、揃いも揃って互いに殺すも殺したりって感じじゃねぇかー。
両方合わせて20人以上死者でるんじゃない?
うはー数えるのもめんどくさくなるくらい死んでる。いや『命令』とは
いえマジきてよかったと思えるわ。」
久我原史香は頬杖をつきながら、腰かけ、上目遣いで対象に語りかける。
よほど機嫌がいいのか鼻歌でも歌いだしそうな勢いだった。
口調も妙に砕けたフランクなものいいだった語りかけた相手からは
ただ、ぐぐぐぐとくぐもった返答があるだけだった。
「しかも、管理用の転校生”亡霊まどか”とか
乱入してきたシャチとかいうわけわかんねー奴とかも、きっちり
始末して殺してる。うひひひひひ、スゲースゲーこんなの先生初めて
マジホントリスぺクトものだわ。」
ぐぐぐぐ。
…。…。
「アンタもね。いい線いってたとは思うわ。
”一人で来い”って死んだ上司から手紙が来た時は、そりゃ内心
びびってたんだぜ。うひょー夏の風物詩・怪談話キターって感じで」
ぐぐぐぐが。
…。…。…。
「だけど『幽霊の正体見たり枯れ尾花』。
終わってみれば真っ赤な『偽物』だったわけだけど。
っていうか改めて考えてみればお前しかいねぇよな、私の上司騙れる
やつって。なにせ本人様として学園に暮らしてる”成り済まし”
なんだからその手の手紙出せても全然可笑しくないものな。」
ぐぐ。
…。
「しかし、この私を誘い出して嵌めようって考えてたんだから恐れ入るわ。
結局、誤算が誤算を呼んで全部ご破算になっちまったようだけど、
おいどうするんだ、この顛末?おい?おい?おいって。」
久我原史香はより笑みを深くし、地に生えた白薔薇を黒手袋で毟ると
刺が刺さるのもお構いなしにぐしゃぐしゃに握りつぶす。
「クローンごときが…よう。
私を謀って楽に死ねると思うなよ。白河zwei?」
視線の先には、両手両足をへし折られ『転校生』に首を掴まれ、吊り
下げられた苦悶の声を上げる白河zweiの姿が映っていた。
(「久我原史香の後悔処刑その2」へつづく)
105
:
アギト@鬼姫
:2013/08/18(日) 01:09:00
【"雀鬼眼"奪取】
「棄てるには惜しいわ………」
妃芽薗学園教師"久我原史香"は十束学園側の構成員だ。彼女に与えられた"任務"は-----------
「死体回収………ですか?」
十束学園は魔人(死体)を回収し能力の復元(コピー)ないし人造魔人(クローン)の精製を行なっていた。
十束学園としては、"魔人"より"転校生"の死体を欲していたのだが------------
「"転校生"の死体が欲しかったんだが、仕方ないな………」
死亡者36名、内2人は"転校生"なのだが、どういう訳か死体は消滅しており回収する事は出来なかった。
「"雀鬼眼"、これは"眼球"だけ回収すれば良いわね…………」
史香は"綺麗に整えられた"天和の"死体"から"雀鬼眼"を抉り出す。
グチュ----------
「綺麗な"眼球(ひとみ)"をしてるのね天和さん………」
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
久我原史香は気付いていない----------
史香が回収した"眼球"、それは"雀鬼眼"では無く、ただの"眼球"なのだから。
では----------
"本物"の"雀鬼眼"は"何処"へ行ったのか…………?
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
伽藍とした生徒会室、其処には見慣れた"眼帯"をした災禍と白河の二人----------
「どうですか災禍さん?」
「大丈夫、違和感は無いよ………」
「"雀鬼眼"は強力な運命操作能力を持つ"魔眼"です、災禍さんに移植しても発動するかは…………」
「別にこの"眼"を使いたくて移植して貰ったたんじゃ無いの、アイツの意思を無視して悪用されるのが許せないだけさ…………」
「これからどうするんですか災禍さん?」
「そうだなぁ〜…………」
(了)
106
:
minion
:2013/09/11(水) 23:38:49
常磐数夜。眼鏡で水着。
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=38447938
107
:
アギト
:2015/06/21(日) 22:51:39
天和七対子の特殊能力『雀鬼眼』
tp://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=51019871
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